JP3603665B2 - フラット型同軸ケーブル - Google Patents
フラット型同軸ケーブル Download PDFInfo
- Publication number
- JP3603665B2 JP3603665B2 JP13115599A JP13115599A JP3603665B2 JP 3603665 B2 JP3603665 B2 JP 3603665B2 JP 13115599 A JP13115599 A JP 13115599A JP 13115599 A JP13115599 A JP 13115599A JP 3603665 B2 JP3603665 B2 JP 3603665B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- coaxial cable
- conductor
- signal
- flat
- insulator
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Landscapes
- Insulated Conductors (AREA)
- Communication Cables (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、フラット型同軸ケーブルに関し、特に、パーソナルコンピュータ等の液晶ディスプレイの周辺に使用される配線材として好適なフラット型同軸ケーブルに関する。
【0002】
【従来の技術】
ノート型パーソナルコンピュータ等に使用される液晶ディスプレイにおいては、従来、FPC(フレキシブルプリント基板)が配線材として使用されてきたが、近年になってフラット型の極細同軸ケーブルが配線材に使用される傾向にある。
ディスプレイの高画質化と画像信号の高速化に伴う傾向であり、この分野での同軸ケーブルの需要は今後増大することが予想される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のフラット型同軸ケーブルによると、その構成は信号用としてのものであり、従って、これを使用するときには、別に用意された電源線とともに、FPC、PCB(プリント基板)、あるいはコネクタ端子等にそれぞれ別個に接続しなければならず、このための作業に多大な手間を要していた。
【0004】
同軸ケーブルを電源線として使用する考え方があるが、導体サイズが不充分であり、このため、必要とする電流値を確保するためには、数本のケーブルに分けて電流を供給する必要があり、シンプルさを要求されるディスプレイ用配線材としては複雑化し、現実的ではない。特に、この種の配線材にとっては、端末処理を一括して行えることが重要であり、この意味からも、数本の電源線の別配線は得策でない。
【0005】
従って、本発明の目的は、信号用と電源用の同軸ケーブルを併せ備え、これらに対して一括した端末処理を行うことのできるフラット型同軸ケーブルを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の目的を達成するため、複数の同軸ケーブルを並列に並べて構成されるフラット型同軸ケーブルにおいて、所定のサイズの内部導体の上に所定の外径の絶縁体、外部導体および外部被覆を順に形成した信号用同軸ケーブルと、前記内部導体よりも大きなサイズの内部導体の上に前記絶縁体、外部導体および外部被覆とそれぞれ同じ外径の絶縁体、外部導体および外部被覆を順に形成した電源用同軸ケーブルを有することを特徴とするフラット型同軸ケーブルを提供するものである。
【0007】
信号用と電源用の同軸ケーブルを一体化する手段としては、押し出しによる一括被覆、あるいは並列に並べた両面からテープを貼着するなどがあり、特に、後者の構成は、テープを極薄のフィルム状に構成することができるので、フラット型の構成をコンパクト化するうえで好ましい。
【0008】
本発明のフラット型同軸ケーブルに組み込まれる信号用と電源用の同軸ケーブルの数は、多くの場合、複数本ずつとなる。特に、信号用同軸ケーブルは、電源用同軸ケーブルよりも数多く配列されることが多い。
信号用同軸ケーブルの内部導体のサイズは、小型化の面から導体サイズ30AWG(外径0.255mm)より細径とするのが好ましい。
内部導体を覆う絶縁体も、小型化のためより薄いものが望まれるが、信号用同軸ケーブルにおいては、絶縁体の厚さは所望の電気特性を満足させるため所定の厚さ以上とする必要がある。
【0009】
これに対し、電源用同軸ケーブルにおける絶縁体の厚さに関する制約は、信号用ケーブルよりも厳しいものではない。
本発明は、この点に着目し、絶縁体の外径はそのままに継続しながら、電源用同軸ケーブルの絶縁体を可能な限り薄くし、その分、内部導体サイズを大径化することによって、同軸線1本あたりの許容電流量を増やし、これによって、電源用同軸ケーブルの本数を減らし、フラット型同軸ケーブルの小型化を達成したものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、本発明によるフラット型同軸ケーブルの実施の形態を説明する。
図1(a)において、1は信号用同軸ケーブルを示し、2は電源用同軸ケーブルを示す。これらのケーブル1と2は、所定のピッチPのもとに配列されており、片面に接着層(図示せず)を有した透明な樹脂テープ3をその両面から貼着されることによってフラット型に一体化されている。
【0011】
図1(b)は、信号用同軸ケーブル1の断面を示す。
図において、4は外径0.03mmのすずめっき銅合金線を7本撚りした内部導体〔導体サイズ40AWG(外径0.0799mm)、AWG:American Wire Gauge〕、5は内部導体4の上に形成された厚さ0.08mmのフッ素樹脂による絶縁体を示し、0.25mmの外径を有する。
【0012】
6は外径が0.032mmのすずめっき硬銅線を絶縁体5に横巻きすることによって形成された外部導体、7はこの外部導体6の上に形成された外部被覆を示し、外径が0.34mmとなるようにポエステルテーブを重ね巻きにすることによって構成されている。
【0013】
図1(c)は、電源用同軸ケーブル2の構成を示し、図中8は内部導体、9は絶縁体、10は外部導体、および11は外部被覆を示す。
内部導体8は、外径が0.05mmのすずめっき銅合金線の7本撚りによって形成されており、これにより信号用同軸ケーブル1の内部導体4よりも大きな36AWG(外径0.127mm)のサイズに構成されている。
【0014】
フッ素樹脂の絶縁体9は、0.05mmの厚さに被覆され、これにより信号用同軸ケーブル1の絶縁体5と同じ0.25mmの外径を与えられている。
外部導体10および外部被覆11は、信号用同軸ケーブル1の外部導体6および外部被覆7と同じ材料を使用して同じ構成となるように設けられており、さらに、それぞれ外部導体6および外部被覆7と同じ外径を有している。
【0015】
以上の構成の信号用同軸ケーブル1を36本、電源用同軸ケーブル2を4本準備し、これらをP=0.5mmのもとに配列してこれにテープ3を貼着することによって、図1(a)に示される構成のフラット型同軸ケーブルを製作した。
【0016】
図2は、本実施の形態によって得られたフラット型同軸ケーブルの端末処理を示したものである。レーザ光による外部被覆7および11の所定の長さの剥離と外部導体6および10の所定の長さの除去を行った後、グランドバー12を取り付けたもので、信号用同軸ケーブル1および電源用同軸ケーブル2の一括した端末処理が可能であることが示されている。
【0017】
以上の構成とした後、内部導体4が信号系の端子に接続されるとともに、内部導体8が電源系の端子に接続され、これによって所定の配線が完了する。信号用同軸ケーブルと電源線を別個に配線したり、あるいは信号用同軸ケーブルを電源線として利用するときのような繁雑な端末処理はなくなる。
【0018】
また、信号用同軸ケーブル1と電源用同軸ケーブル2の絶縁体5と9、外部導体6と10、および外部被覆7と11をそれぞれ同じ外径に構成しているため、レーザ光などによる全ケーブルを対象とした一括した段剥ぎ作業を効率よく行うことができ、この面でも実際的な効果を得ることができる。外径の異なるケーブルに対する端末処理は、たとえ、それらが本実施形態のようにフラット化されていても容易ではない。なお、本実施の形態においては、電源用同軸ケーブル2を両端に位置させているが、これ以外の様々な配列が可能である。
【0019】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によるフラット型同軸ケーブルによれば、電源用導体であり、従って、信号用同軸ケーブルの導体よりも大きなサイズを有する内部導体の上に、絶縁体、外部導体および外部被覆を信号用同軸ケーブルのそれらと同じ外径に形成して構成される電源用同軸ケーブルを信号用同軸ケーブルとともに並列に並べ、これらを一体化させることによってフラット型ケーブルとしているため、電源用同軸ケーブルの内部導体による電力供給機能と信号用同軸ケーブルによる通信機能を備え、さらに、絶縁体、外部導体および外部被覆の同サイズ化による端末処理の容易さを備えた実用性に富むフラット型同軸ケーブルを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるフラット型同軸ケーブルの実施の形態を示す説明図であり、(a)はその断面構造、(b)は信号用同軸ケーブルの断面構造、(c)は電源用同軸ケーブルの断面構造を示す。
【図2】図1のフラット型同軸ケーブルの端末処理の構造を示す説明図。
【符号の説明】
1 信号用同軸ケーブル
2 電源用同軸ケーブル
3 テープ
4、8 内部導体
5、9 絶縁体
6、10 外部導体
7、11 外部被覆
Claims (2)
- 複数の同軸ケーブルを所定のピッチで並列に並べて構成されるフラット型同軸ケーブルにおいて、
所定のサイズの内部導体の上に所定の外径の絶縁体、外部導体および外部被覆を順に形成した信号用同軸ケーブルと、
前記内部導体よりも大きなサイズの内部導体の上に前記絶縁体、外部導体および外部被覆とそれぞれ同じ外径の絶縁体、外部導体および外部被覆を順に形成した電源用同軸ケーブルを有することを特徴とするフラット型同軸ケーブル。 - 前記信号用同軸ケーブルと前記電源用同軸ケーブルは、並列に並べられたその両面からテープが貼着されることによって一体化されていることを特徴とする請求項1項記載のフラット型同軸ケーブル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13115599A JP3603665B2 (ja) | 1999-05-12 | 1999-05-12 | フラット型同軸ケーブル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13115599A JP3603665B2 (ja) | 1999-05-12 | 1999-05-12 | フラット型同軸ケーブル |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000322943A JP2000322943A (ja) | 2000-11-24 |
JP3603665B2 true JP3603665B2 (ja) | 2004-12-22 |
Family
ID=15051297
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13115599A Expired - Lifetime JP3603665B2 (ja) | 1999-05-12 | 1999-05-12 | フラット型同軸ケーブル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3603665B2 (ja) |
Families Citing this family (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4834199B2 (ja) | 2005-01-17 | 2011-12-14 | 株式会社潤工社 | フラットケーブル |
CN101151684B (zh) * | 2005-03-31 | 2011-12-07 | 株式会社润工社 | 扁形电缆 |
JP2007280762A (ja) * | 2006-04-06 | 2007-10-25 | Hitachi Cable Ltd | ノンハロゲン同軸ケーブル及びこれを用いた多芯ケーブル |
TWI312621B (en) * | 2006-04-28 | 2009-07-21 | Hon Hai Prec Ind Co Ltd | Transmission device and communication production employing the same |
JP4910721B2 (ja) * | 2007-01-25 | 2012-04-04 | 住友電気工業株式会社 | 多心ケーブル、コネクタ付き多心ケーブル及び多心ケーブルの接続構造 |
WO2009139041A1 (ja) * | 2008-05-12 | 2009-11-19 | 住友電気工業株式会社 | ケーブルハーネス、コネクタ付きケーブルハーネス及びケーブルハーネスの接続構造 |
JP2009211855A (ja) * | 2008-03-03 | 2009-09-17 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 同軸フラットケーブル |
JP4962531B2 (ja) * | 2009-06-17 | 2012-06-27 | 船井電機株式会社 | 表示装置用ケーブルおよびテレビジョンシステム |
TWI537990B (zh) * | 2012-05-25 | 2016-06-11 | Adv Flexible Circuits Co Ltd | A soft circuit cable with two or more groups of clusters |
JP5835274B2 (ja) * | 2013-06-18 | 2015-12-24 | 住友電気工業株式会社 | 接続部材および接続部材付きフラットケーブル |
CN109256236B (zh) * | 2017-07-13 | 2021-06-18 | 富士康(昆山)电脑接插件有限公司 | 线缆及线缆连接器组件 |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0130737Y2 (ja) * | 1981-05-08 | 1989-09-20 | ||
JPS5857027U (ja) * | 1981-10-13 | 1983-04-18 | デイエツクスアンテナ株式会社 | ケ−ブル |
JPS6033309U (ja) * | 1983-08-13 | 1985-03-07 | 株式会社フジクラ | アンダ−カ−ペツトケ−ブル |
JPS6148609U (ja) * | 1984-08-31 | 1986-04-01 | ||
JPS6444526U (ja) * | 1987-09-14 | 1989-03-16 | ||
JPH0196614U (ja) * | 1987-12-18 | 1989-06-27 | ||
JPH0680217U (ja) * | 1993-04-27 | 1994-11-08 | 古河電気工業株式会社 | 遮蔽通信線心束入り平型給電ケーブル |
-
1999
- 1999-05-12 JP JP13115599A patent/JP3603665B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000322943A (ja) | 2000-11-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3719693B2 (ja) | 電線加工品の製造方法 | |
JP3603665B2 (ja) | フラット型同軸ケーブル | |
US6326549B1 (en) | Terminal-processed structure of tape-shaped cable including plurality of coaxial cables arranged in parallel and method for processing terminal of the same | |
JP2007280772A (ja) | 多心ケーブル、コネクタ付き多心ケーブル、及びそれらの製造方法 | |
JP2002289047A (ja) | 平行2心シールド電線とその製造方法 | |
US8210867B2 (en) | Connection structure of coaxial harness | |
JPH03236112A (ja) | 平型多芯電線とその成形方法 | |
WO2009139041A1 (ja) | ケーブルハーネス、コネクタ付きケーブルハーネス及びケーブルハーネスの接続構造 | |
JP2001093346A (ja) | 同軸混在フレキシブルフラットケーブル及びその製造方法 | |
JP2002319319A (ja) | 平行2心シールド電線 | |
JP2007287541A (ja) | ケーブルハーネス | |
JP4164979B2 (ja) | 極細同軸フラットケーブル及びその端末部 | |
JP2009164039A (ja) | 2芯平行ケーブル | |
JP4834959B2 (ja) | 配線部材及びその製造方法 | |
JP2003123552A (ja) | シース付き丸形フラット極細同軸多心ケーブル及びその端末接続部 | |
JP2009224142A (ja) | 細径同軸ケーブルハーネスおよびその製造方法 | |
JP4281271B2 (ja) | 電線の端末接続部構造および接続方法 | |
JP2007048639A (ja) | 同軸ケーブル加工品 | |
JP4908667B2 (ja) | 電線加工品とその製造方法 | |
JP3750564B2 (ja) | 同軸ケーブルの端末部 | |
JP3366594B2 (ja) | 多線構造ケーブル及び同軸ケーブル | |
JP3371797B2 (ja) | 電線加工品及びその製造方法 | |
JP3620821B2 (ja) | 同軸混在フレキシブルフラットケーブル | |
JP2006093018A (ja) | 同軸ケーブル素線及び同軸ケーブル並びに多心同軸ケーブル | |
JP2003123882A (ja) | 極細同軸線の無剥離断面接続方法及び接続部 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040827 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20040907 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20040920 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081008 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081008 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091008 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101008 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111008 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121008 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131008 Year of fee payment: 9 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |