JP3603657B2 - 金属酸化物の溶融還元におけるスラグ組成の調整方法 - Google Patents

金属酸化物の溶融還元におけるスラグ組成の調整方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属酸化物の溶融還元におけるスラグ組成の調整方法に係わり、詳しくは、マグネシア系耐火物を内張りした溶融還元炉で、クロム鉱石、ニッケル鉱石等の金属酸化物を溶融還元するに当たり、該耐火物の損耗を抑制すると共に、排滓後、路盤材に使用しても粉化を起こさないスラグとする技術である。
【0002】
【従来の技術】
近年、転炉型反応容器内の溶銑にクロム鉱石、ニッケル鉱石等の金属酸化物及び炭材を投入、酸素吹錬して、該金属酸化物を直接溶融還元し、ステンレス鋼製造用の母溶湯を安価に溶製するようになった。この溶融還元を行うには、通常、マグネシア系耐火物を内張した転炉型反応容器(以下、溶融還元炉という)を用いることが多い。そのため、還元反応の促進及び該溶融還元炉に内張りされた耐火物の損耗防止の観点から、操業中に形成されるスラグの組成を調整する必要があり、例えば、特許第2803558号公報に開示されたように、スラグ中のMgO濃度を飽和濃度以上に保つ技術が一般に用いられている。また、このスラグ中のMgO濃度の調整には、MgOを含有するMgOクリンカ、ドロマイト等の比較的溶解し易い媒溶剤の他に、その代替として、製鉄所の内外で発生するMgO含有耐火物の廃材をも使用し、廃棄物の再資源化を図る試みもなされている。
【0003】
しかしながら、上記耐火物の廃材は、緻密な構造を有するため、前記媒溶剤に比べてスラグ中への溶解速度が遅く、操業期間中に溶融還元炉の耐火物損耗を抑制できる組成のスラグにならないことがある。また、精錬終了後のスラグ中には、MgO粒子が多量に残存し、冷却固化後に水分等を吸収して長期間にわたって経時的に膨張するので、そのようなスラグを路盤材等の土木用材料として利用した場合、粉化等の問題が生じる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる事情に鑑み、含MgO耐火物の廃材を有効に利用し、溶融還元炉の耐火物損耗を最大限に抑制すると共に、精錬終了後のスラグを土木用材料として再資源化する金属酸化物の溶融還元におけるスラグ組成の調整方法を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
発明者は、上記目的を達成するため、特許第2803558号公報記載の「溶融還元初期の溶湯温度が低い昇熱期には、スラグ化の早いMgO含有原料を使用して、初期からスラグ中MgO濃度の飽和状態を確保し、昇温の終了した溶融還元期には、耐火物廃材のような比較的滓化速度の低いMgO含有材料を添加する」という技術を見直した。その結果、MgO含有耐火物廃材は、昇温が終了し、スラグが高温になった溶融還元期においても滓化に時間を要し、吹錬末期までその添加を継続すると、スラグ中MgO濃度を飽和状態にすることが困難であるばかりでなく、精錬終了時点でスラグ中に未溶解の廃材が残存し、スラグの路盤材としての利用が困難になることを知った。そこで、発明者は、引き続きこの改善に鋭意努力し、その成果を本発明に具現化した。
【0006】
すなわち、本発明は、MgO系耐火物を内張りした転炉型反応容器内の溶銑に、金属酸化物及び炭材を投入、酸素吹錬して昇温、溶融し、該金属酸化物を溶融還元するに際して、前記昇温の段階で生成したスラグに含MgO耐火物廃材を添加し、その後、遅くとも溶融還元精錬の終了30分前までに、該含MgO耐火物廃材を易溶解性MgO物質に変更することを特徴とする金属酸化物の溶融還元におけるスラグ組成の調整方法である。
【0007】
また、本発明は、前記易溶解性MgO物質が、MgOクリンカ及び/又はドロマイトであることが好ましい。
【0008】
本発明によれば、金属酸化物の溶融還元においてスラグ組成の調整が円滑に行なえるようになるので、含MgO耐火物の廃材を有効に利用し、熔融還元炉の耐火物の損耗を最大限に抑制できるようになる。また、精錬終了後のスラグを土木用材料として再資源化が可能となる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をなす経緯に沿い、本発明の実施の形態を説明する。
【0010】
まず、発明者の研究によれば、炉壁耐火物の損耗が激しいのは、還元期である。つまり、図1に一例を示すように、昇温期では、スラグの温度が1350〜1580℃と比較的低く、スラグ中のMgO濃度が最初から完全に飽和状態になくとも、損耗速度は小さい。従って、昇温期では、添加するMgO源は、ある期間にわたり難溶解性であっても良いと考え、最初は、含MgO耐火物廃材を、後に易溶解性MgO物質を使用するようにした。次に、発明者は、この易溶解性MgO物質への変更時期が適切であれば、溶融還元の終了した後のスラグに未溶融のMgO粒子が残らないと考え、MgO−C煉瓦を内張りした180t転炉型溶融還元炉にて、MgO源の添加を表1に示すA〜Eのパターンで変更して、実際にCr鉱石の溶融還元精錬を行い、スラグ組成の調整を実施し、各パターンでの耐火物の損耗速度及びスラグ品質(主として路盤材としての出荷を念頭におき、膨張性)を調査した。なお、上記A〜Eのパターンは、いずれもCr鉱石の添加に伴う成分変動やスラグ量の変動に対して、スラグ組成が図2に示す目標組成の範囲となるように配慮してある。
【0011】
なお、上記実験では、酸素の流量を550Nm/minとし、溶融還元期におけるスラグの温度を1580℃から1630℃の範囲に保持している。また、同じ溶融還元炉を用い、特許第2803558号公報記載の技術のように、易溶解性MgO物質を初期に、難溶解性の含MgO耐火物廃材を後半に添加するF〜Lのパターンでの熔融還元精錬も行なった。
【0012】
【表1】
Figure 0003603657
【0013】
これらの実験結果を、表2に示すように、耐火物溶損防止効果及び溶融還元精錬が終了したスラグの膨張性で評価した。なお、耐火物溶損防止効果は、耐火物の溶損が問題とならない大きさの損耗速度3mm/分を基準に、最良、良し、やや悪化、悪化の4段階で、スラグの膨張は、膨張率の測定値で判断している。
【0014】
【表2】
Figure 0003603657
【0015】
表2によれば、易溶解性MgO物質を全期間にわたって使用するパターンFが、耐火物溶損防止効果及び膨張性の両方とも良い。しかし、この方法は、従来より行われているし、廃材の再利用にならないので、本発明の範畴に含めることはできない。また、パターンLは、すべての期間にわたり廃材を使用したものであるが、これでは、耐火物溶損防止効果及び膨張性の両方とも悪く、改善したことにならない。さらに、従来のように、最初に易溶解性MgO物質を、後半に含MgO耐火物廃材を使用し、溶融還元終了の20分前を過ぎてもまだ使用したパターンG〜Kは、いずれも耐火物溶損効果及び膨張性が好ましくなかった。
【0016】
これに対して、パターンA〜Dは,耐火物溶損効果及び膨張性のいずれもが良い結果を得た。そこで、これらのパターンにしたがったMgO源の添加によるスラグ組成の調整を本発明とした。なお、パターンEは,易溶解性MgO物質への変更時期が精錬終了20分前と遅く、耐火物溶損効果及び膨張性共に好ましい状態でなかったので、本発明からはずした。つまり、パターンDとEとの違いは、前者が精練終了前40分に変更しているのに対して、後者が20分前にことである。それゆえ、本発明では、廃材から易溶解性MgO物質への変更時期を精練終了前30分以前と限定することにした。
【0017】
上記実験では、廃材としては、かーボン含有量を種々変更したマグネシア・カーボン煉瓦を用いたが、それにかかわらず、マグネシアを多量に含むものであれば、マグ・クロ煉瓦等のいずれでも良い。また、スラグ中のAl分を大きく調整する場合には、Al源としてAl−Cの煉瓦屑を使用している。
【0018】
【発明の効果】
以上述べたように、MgO系耐火物を内張りした転炉型容器にて鉄鉱石、Cr鉱石等をコークス、石炭等の炭材及び酸素吹錬にて溶融還元するに際して、スラグ中MgO濃度を、本発明により調整することで、従来は廃棄していた含MgO耐火物廃材を有効に利用できるようになり、また、炉内張耐火物の寿命が延長できるようになった。さらに、精練後に回収したスラグから未滓化のMgOがなくなったので、該スラグを路盤材として再資源化できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】溶融還元におけるスラグ温度の経時変化を示す図である。
【図2】本発明に係るスラグ組成の調整方法で調整されるスラグの組成範囲を示す図である。

Claims (2)

  1. MgO系耐火物を内張りした転炉型反応容器内の溶銑に、金属酸化物及び炭材を投入、酸素吹錬して昇温、溶融し、該金属酸化物を溶融還元するに際して、
    前記昇温の段階で生成したスラグに含MgO耐火物廃材を添加し、その後、遅くとも溶融還元精錬の終了30分前までに、該含MgO耐火物廃材を易溶解性MgO物質に変更することを特徴とする金属酸化物の溶融還元におけるスラグ組成の調整方法。
  2. 易溶解性MgO物質が、MgOクリンカ及び/又はドロマイトであることを特徴とする請求項1記載の金属酸化物の溶融還元におけるスラグ組成の調整方法。
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