JP3603323B2 - 電池駆動可搬式軟水化装置 - Google Patents

電池駆動可搬式軟水化装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3603323B2
JP3603323B2 JP00240294A JP240294A JP3603323B2 JP 3603323 B2 JP3603323 B2 JP 3603323B2 JP 00240294 A JP00240294 A JP 00240294A JP 240294 A JP240294 A JP 240294A JP 3603323 B2 JP3603323 B2 JP 3603323B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
battery
exchange resin
ion exchange
flow sensor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP00240294A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07204641A (ja
Inventor
哲司 添田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP00240294A priority Critical patent/JP3603323B2/ja
Publication of JPH07204641A publication Critical patent/JPH07204641A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3603323B2 publication Critical patent/JP3603323B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Treatment Of Water By Ion Exchange (AREA)

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、原水を軟水化する軟水化装置、とくに電池駆動可搬式軟水化装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
水は日常生活に欠かすことのできないものであって、普段は何気なく使用している。しかし我国においては食文化が充実してきたこともあって、今までそれほどかえりみられることのなかったこの水に対しても、種々のニーズが寄せられるようになってきている。これはとくに都市部において著しい。というのは都市部においては多量の水が消費されるため、多くの場合近郊に分散設置された比較的小規模の浄水場で河川等の水を浄化して供給しているが、この分散化された浄水場から供給される水の水質は、それぞれの浄化すべき水量が大量であることが影響して、おいしさまで考慮してじっくりと時間をかけて浄化するようなことは殆どしていないからである。このため口の肥えた都市部の人間の嗜好を満足させる程度までに水質が至っていないというのが現状である。このまま推移していくとすれば浄水場から提供される水質にはおいしさという点でどうしても限界が存在すると予想される。そして目下の傾向としておいしさまで考慮した水質改善の取り組みを行う目立った動きはないようである。このような理由からおいしい水を必要とする飲食店、企業等の業務において、また、おいしくない水の供給を受けざるをえない地区の家庭において浄水器や軟水化装置を備えつけて自衛にでるところが増えている。この浄水器は残留塩素を活性炭等のろ過材によって除去し浄化するものであるが、カルシウムやマグネシウムまでは取り除けないものである。軟水化装置はイオン交換樹脂を用いてこのイオン、すなわちCa2+、Mg2+イオンを除去し、硬水を軟水化しておいしさを増すものである。このほかさらにミネラル成分を添加する活水器も考案されている。
【0003】
ところで今まで水のおいしさの面を中心に述べてきたが、硬水、軟水の問題は単においしさの面だけが問題になるのではない。硬水は飲料水としてのおいしさを損なうばかりでなく、洗濯や食器洗い等の洗浄、さらには工業用等の洗浄においても別の問題をもたらしている。すなわち硬水はそれ自体洗浄の妨げになるのに加えて、洗浄後に被洗浄物表面にCa2+、Mg2+イオンを残存させ見栄えを損なうものであり、また純度を必要とする場合に不純物を残すといったことである。このような点からも軟水化装置に対する期待は大きい。
【0004】
例えば特開昭62−112523号公報には従来の軟水化装置を取り付けた軟水装置付食器洗浄機が記載されている。食器を洗浄する際しばしば経験することであるが、食器洗浄機によって洗浄とすすぎを終了しそのときは非常にきれいに仕上がっているように見えても、皿等の被洗浄物が乾いた後よく見ると表面に多数の白い斑点が残っていることがある。これは既述の通り水の中のカルシウムやマグネシウムがなす仕業であって、これら水中のカルシウムやマグネシウムが乾燥後残存し斑点となって残ったものである。これを解決するためには軟水化装置を設置すればよいのであるが、ここに1つの問題がある。すなわち軟水化装置で用いられるイオン交換樹脂は、硬水を軟水化する過程でだんだん能力が落ちていくので、長時間運転をするためには定期的に再生処理をすることが欠かせられないのである。しかしこの再生処理を行う期間は、軟水化装置の運転を一時中止しなければならない。軟水化装置の稼動効率は低下せざるをえない。だからといって無理に稼動効率を上げようとすれば硬度漏れという問題が生じる。そこでこの特開昭62−112523号公報に記載された従来技術では2つのイオン交換樹脂からなる軟水器を設け、長時間食器洗浄機を運転しカルシウムやマグネシウムによって一方の軟水器のイオン交換樹脂が飽和状態になれば、他方の軟水器のイオン交換樹脂に切り替えている。食器洗浄機が所定回数運転され一方の軟水器が軟水採取能力を失うと、制御回路が2つの軟水器の入口と出口の電磁弁を自動的に切り替えるのである。これによって食器洗浄機の運転を中止することなく継続的に続けることができるものである。このほか従来技術として特開平3−12287号公報記載の原水軟水化処理装置もあるが、これも特開昭62−112523号公報に記載された従来技術と基本的には同様で、切り替えによって原水軟水化処理装置の稼動効率を上げるものである。
【0005】
しかしながらこのような特開昭62−112523号公報、特開平3−12287号公報に代表される従来の軟水化装置はすべて商用電源を利用するもので、商用電源が利用できない場所では軟水化装置を使うことができず不自由さを感じることが多かった。また商用電源は電圧、周波数が地域によって異なり、せっかくの軟水化装置を使用できないような場合もあった。しかしこれを可搬式のものにしようと考えても、従来型の軟水化装置では直ちにそれを実現できない事情が存在している。すなわち従来の軟水化装置が商用電源でこの装置を使用せざるをえない理由の1つは、この装置を電池で駆動するには電力の消費が大きすぎ、仮にこれを行ったとしても大型の電池か電池交換を頻繁に行わざるをえないため実用に耐えるようなものにはならなかったからである。また従来技術においては、操作性を考慮して特開昭62−112523号公報、特開平3−12287号公報記載のように電磁弁で自動的に流路切り替えを行っており、電磁弁を駆動するためにさらに大きな電流を流す必要があり、商用電源から電源をとるしかなかったのである。
【0006】
またこの商用電源を用いることから電圧変換を行う必要もあり、装置自体大きくならざるをえないという問題もあった。電磁弁を用いる場合はなおさらである。そしてこれらが軟水化装置の製造コストを押し上げる原動力の1つにもなっていたのである。加えてこの軟水化装置使用時の電気使用料も無視できないものであった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このように従来の軟水化装置は消費電力が大きく商用電源に依存せざるをえない事情にあり、それ故可搬式軟水化装置の実現は事実上困難視されていた。しかも商用電源を利用するため別途トランス等の装備をする必要があり、装置が大型化する傾向にあった。またこの装備を施すために製造コストがかさみ、軟水化装置が各家庭にまで普及するのを拒んでいた。家庭内での使用にとって電気使用料を下げることも重要なことであった。
【0008】
本発明はこのような従来の問題点を解決するものであって、どこにでも持ち運べ、小型で消費電力の小さい電池駆動可搬式軟水化装置を提供することを目的とする。
【0009】
また本発明は、操作性に優れ、どこにでも持ち運べ、小型で消費電力が小さく一般家庭にまで普及しうる電池駆動可搬式軟水化装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この課題を達成するため本発明の電池駆動可搬式軟水化装置は、再生用タンクに流路切替弁を介して接続された複数のイオン交換樹脂カートリッジと、原水供給管に設けられた通水センサと、通水センサからの信号が給水信号であるとき電池から動作モードで動作する回路へ回路電流を供給し、止水信号であるときには該回路電流を供給しない電力モード切り替え制御手段とを備えるという技術手段を講じている。なおこの回路電流を供給しないというのは、全く電流が流れないもののほか電流が流れているといえない程度の微弱電流が流れるものを含むものである。通水センサは圧力スイッチであるのが適当である。また通水スイッチは流量センサであってもよい。そして浄水カートリッジを備え、再生液が食塩水であることが望ましい。
【0011】
また本発明の電池駆動可搬式軟水化装置は、タイマによって計測した累計使用時間と設定使用時間と比較することによって再生時期がきていると判断し、表示手段に再生要求表示させる再生要求表示制御手段を有するのが適当である。
【0012】
本発明の電池駆動可搬式軟水化装置は、止水時、及び給水時においては定期的に、装置使用状態を記憶する不揮発性の記憶素子を備えている。この装置使用状態はイオン交換樹脂カートリッジの使用、再生状態、表示手段の表示内容、警報の有無、通水量、または累計使用時間のどれかを含むのが適当である。
【0013】
【作用】
本発明の電池駆動可搬式軟水化装置は、原水供給管に設けられた通水センサと、通水センサからの信号が給水信号であるとき電池から動作モードで動作する回路へ回路電流を供給し、止水信号であるときには該回路電流を供給しない電力モード切り替え制御手段とを備えているから、必要最小限の消費電力で駆動することができ、コンパクトな構成にすることができる。圧力スイッチで通水時期を検出するから簡単に、かつ正確に検出できる。流量センサで検出するとさらに検出精度を上げることができる。浄水カートリッジを備え、再生液が食塩水であるので、浄水することができ再生液も低廉である。
【0014】
再生時期の判断を行うとともに、表示手段に再生要求表示させる再生要求表示制御手段を有しているので、操作性に優れたものである。また止水時、及び給水時においては定期的に、装置使用状態を記憶する不揮発性の記憶素子を備えているから、消費電力を低下させつつ適切な運転を可能にするものである。
【0015】
【実施例】
以下、本発明の電池駆動可搬式軟水化装置の一実施例について図面を参照しながら説明する。図1に本発明の一実施例における電池駆動可搬式軟水化装置の全体構成図を、図2に本発明の一実施例における電池駆動可搬式軟水化装置の回路構成の概略図、図3に本発明の他の実施例における電池駆動可搬式軟水化装置の回路構成の概略図を示す。
【0016】
図1において、1は水道蛇口、2は水スイッチ、3は浄水カートリッジ、4は通水センサである。また5は定流量弁、6と10は二つが連動した流路切替弁であり、7はイオン交換樹脂カートリッジ(A)、8はイオン交換樹脂カートリッジ(B)である。そして9は再生用タンク、11は軟水吐出管、12は再生用の食塩水排出管である。
【0017】
図1を用いて本実施例の電池駆動可搬式軟水化装置の全体的な動作について説明する。水道蛇口1を開栓し、水スイッチ2を開方向へ切り替えると、水は矢印のように流れ、浄水カートリッジ3を通過する。ここで水道水は残留塩素を取り除かれ浄化されて、原水供給管に吐出される。この浄水カートリッジ3から吐出された浄化された水が原水供給管に設けられた通水センサ4を通過すると、水圧によって通水センサ4を作動させる。水はさらに定流量弁5を経て、流路切替弁6によって交互に切り替えられる、イオン交換樹脂カートリッジ(A)7あるいはイオン交換樹脂カートリッジ(B)8のどちらか一方に供給される。そして水はこのほか途中で分流され、イオン交換樹脂を再生させるための再生液が満たされた再生用タンク9にも一部供給される。
【0018】
流路切替弁6で例えばイオン交換樹脂カートリッジ(A)7に供給された水はイオン交換樹脂の作用によって、水の硬度成分(Mg2+、Ca2+イオン)を除去され軟水化されて、流路切替弁6と連動した流路切替弁10を通り軟水吐出管11から軟水を吐出する。流路切替弁6は手動で切り替えられるものであるが、消費電力が小さいものであれば通水センサ4の作動にともなって自動的に切り替えるものであってもよいのは当然である。
【0019】
一方、このときイオン交換樹脂を再生するための再生用タンク9に一部供給された水は、再生用タンク9内に予め投入されている食塩を溶解し、再生液である食塩水となって流路切替弁10でイオン交換樹脂カートリッジ(B)8に供給される。イオン交換樹脂カートリッジ(B)8の再生は次のようにして行なわれる。すなわちイオン交換樹脂カートリッジ(B)8に吸着されているMg2+、Ca2+イオンが食塩水中のNaイオンと交換され、イオン交換樹脂カートリッジ( B)8の当初の状態まで再生されるのである。イオン交換樹脂カートリッジ(B)8の再生に使用された食塩水は食塩水排出管12から排出されることになる。
【0020】
ところでイオン交換樹脂カートリッジ(A)7とイオン交換樹脂カートリッジ(B)8の切り替えは再生時期に達したときに行なわれるが、この再生時期の判断は、再生要求表示制御手段である後記するマイコン17によってタイマが計測した通水時間、すなわち通水センサ4の作動時間を積算した累計使用時間と設定時間とを比較することで判断する。なおこの累計使用時間は更新されながら後記する不揮発性の記憶素子(EEPROM)19に記憶されているものである。そしてさらに再生要求表示制御手段であるマイコン17は、後記する表示手段である発光ダイオード34〜36の1つとブザー41に再生要求表示させる。再生要求表示は発光ダイオード34〜36の1つを発光(点滅)させるかまたはブザー発信させることで行なう。発光ダイオード34〜36の残りの2つは、電池寿命、動作中であることの表示を行うものである。
【0021】
次に図2に基づいて本実施例による電池駆動可搬式軟水化装置の回路構成について説明する。13は通水センサ4である圧力スイッチの電気接点スイッチ、14はイオン交換樹脂カートリッジ(A)検出スイッチ、15はイオン交換樹脂カートリッジ(B)検出スイッチである。16は通水時間設定切替スイッチ、17はマイコン、18はICである。このIC18は電源電圧すなわち電池の電圧レベルを検出する集積回路である。19は不揮発性の記憶素子(EEPROM)、20〜33は抵抗、34〜36は発光ダイオード、37は発振回路、38は電流増幅回路、39は負電圧作成回路、40はマッチング用抵抗、41はブザーである。この発振回路37からマッチング用抵抗40にかけての一連の部材はブザー41の駆動回路を構成している。また、マイコン17のHOLDは低消費電力モードと動作モードの切り替え用のHOLD入力ポート、P1〜P17はその入出力ポートである。ポートP3,P5,P8はいずれも出力ポートであり、P1,P2,P4,P6,P7は入力ポートである。またP9,P10,P11,P12,P13は不揮発性の記憶素子(EEPROM)19とデータをやりとりするポートであって、順に、書き込み許可信号用、クロック入力用、入力データ用、出力データ用、Ready/Busy信号用のポートである。またP14からP16は表示手段である発光ダイオード34〜36を駆動するためのポートである。そしてP17はブザー発信用のポートである。
【0022】
水道蛇口1を開栓し、水が矢印のように流れ浄水カートリッジ3を通過し、通水センサ4である圧力スイッチに到達すると、水圧によって図2記載の圧力スイッチの電気接点スイッチ13が押され接点がつながる。するとマイコン17のHOLD入力ポートの電圧レベルが’H’から’L’となるため、マイコン17は低消費電力モードから動作モードへ切り替えられることになる。低消費電力モードのマイコン17の消費電流は平均0.5μAであるが、これが動作モードでは平均3mAに変化する。このときポートP3,P5,P8の電圧レベルはすべて’H’から’L’レベルになり、イオン交換樹脂カートリッジ(A)検出スイッチ14、イオン交換樹脂カートリッジ(B)検出スイッチ15、通水時間設定切替スイッチ16およびIC18に電流が流れることになる。
【0023】
このイオン交換樹脂カートリッジ(A)検出スイッチ14、イオン交換樹脂カートリッジ(B)検出スイッチ15は、図1のイオン交換樹脂カートリッジ(A)7とイオン交換樹脂カートリッジ(B)8の切り替えのための水路を切り替える流路切替弁6,10と連動しているスイッチである。このためイオン交換樹脂カートリッジ(A)検出スイッチ14、イオン交換樹脂カートリッジ(B)検出スイッチ15はどちらか一方がONしていればもう一方がOFFになるものである。従ってポートP3の出力が’L’になると、イオン交換樹脂カートリッジ(B)検出スイッチ15と抵抗22か、イオン交換樹脂カートリッジ(A)検出スイッチ14と抵抗21のいずれかが導通するから、これによって電源である電池からの回路電流がポートP3に供給され、イオン交換樹脂カートリッジ(A)7とイオン交換樹脂カートリッジ(B)8のいずれが使用されているかをポートP1,P2で検出できることになる。しかしポートP3の出力が’H’になると回路電流はポートP3に供給されることはなく、消費電流は抑えられることになる。なおこの供給されないというのは、全く電流が流れないものの外、電流が流れているとはいえない程度の微弱電流が流れているものを含むものである。本実施例の場合はこの微弱電流が流れる場合にあたる。
【0024】
通水時間設定切替スイッチ16は通水時間の設定を切り替えるためのスイッチであって入力ポートP4とP6の状態を3通り作ることができ、3通りの時間設定を可能にするものである。またIC18は電源電圧すなわち電池の電圧レベルを検出する集積回路で、入力ポートP7の電圧レベル’L’、’H’でマイコン17はこれを判断する。結果は不揮発性の記憶素子(EEPROM)19に記憶される。なお電池電圧の電圧レベル検出は通水時のみ判断する。つまりマイコン17の出力ポートP8は動作モード時には’L’となりIC18に電流が流れるようにしているが、低消費電力モード時にはHOLD入力ポートの電圧レベルを’H’にして消費電流を抑えるようにしているのである。
【0025】
以上の説明からわかるようにマイコン17は、HOLD入力ポートの電圧レベルによって、低消費電力モードと動作モードのどちらかのモードにモード切り替えを行うものである。すなわちマイコン17は電力モード切り替え制御手段である。HOLD入力ポートが’H’のとき低消費電力モード、’L’のとき動作モードとなる。
【0026】
次に低消費電力モードのマイコン17の動作について説明する。低消費電力モードにおいては図2記載の出力ポートP3,P5,P8の電圧レベルはすべて’H’レベルに制御される。これにより本実施例の電池駆動可搬式軟水化装置に通水していないときには、マイコン17はイオン交換樹脂カートリッジ(A)検出スイッチ14、イオン交換樹脂カートリッジ(B)検出スイッチ15、通水時間設定切替スイッチ16およびIC18を電流が流れない状態に保つことができるのである。
【0027】
ところで本実施例の電池駆動可搬式軟水化装置は低消費電力モードでも作動するため、動作モードに再び切り替えられたときこの装置の装置使用状態が使用者に直ちにわかるようにする必要がある。これを実現するにはこの装置の装置使用状態を低消費電力モード下でも記憶しておく必要があるが、低消費電力モード下では通常の揮発性の記憶手段で記憶をしておくことは難しい。そこで本実施例の電池駆動可搬式軟水化装置においては次のような手段を講じている。すなわちこの装置においては、2搭のイオン交換樹脂カートリッジ(A)7、イオン交換樹脂カートリッジ(B)8のどちらを使用しているのか、通水量、警報の有無等の装置使用状態を、止水時、および通水中は定期的に不揮発性の記憶素子(EEPROM)19に記憶している。このほか装置使用状態には、別に液晶等の表示手段を設けた場合の直前に表示された表示内容や、使用にともなって更新されながら積算されていく累計使用時間等が含まれる。従って本実施例の電池駆動可搬式軟水化装置には常に電流を流しておかなくともよく、消費電力を低くすることができるものである。再生要求表示制御手段であるマイコン17は、この記憶を利用して再生時期の判断を行い、再生時期が到来すると表示手段に再生要求表示させるが、これは既に説明した通りである。
【0028】
さて本実施例の電力消費モードの切り替えによって電池寿命がどの程度延びるかについて説明する。本実施例の消費電流は、4.5Vの電源電圧を使用しているが低消費電力モード下で14.7μAである。そして例えば、圧力スイッチの電気接点スイッチ13がON、イオン交換樹脂カートリッジ(A)検出スイッチ14かイオン交換樹脂カートリッジ(B)検出スイッチ15のどちらか一方がONで他方がOFF、かつ長時間の時間設定を選択した入力ポートP4が’L’、入力ポートP6が’H’という条件の動作モードのもとで、消費電流は10.05mAである。そして平均的な使用水量として1日の通水量を20(l/日)とし、定流量弁5により流量3(l/分)に制限されるものとすると
{20(l/日)/3(l/分)}×365(日/年)=2433(分/年)=40.6(時間/年)
であり、平均的にみて1年当たり40.6(時間)程本実施例の電池駆動可搬式軟水化装置を使用することになる。するとこのとき消費される電力は、
10.05(mA)×40.6(時間)=408.0(mA時間)
となる。平均的マンガン電池の容量は約1080(mA時間)であるから、電力消費モードの切り替えをしない場合に電池寿命の目安1年を達成するためには、
1080(mA時間)/{365(日)×24(時間/日)}=0.123(mA)=123(μA)
の消費電流が必要となる。消費電流を123(μA)以下に抑えないと1年以内に電池寿命が尽きてしまうことになる。既に述べたように動作モード時の消費電流は10.05mAであるから、とうてい電池寿命1年を達成することはできない。しかし本実施例においては使用しないときに低消費電力モードに切り替え消費電流を14.7μAに抑えることができるから、電池寿命を延ばすことができる。そして実験によれば発光ダイオードの点滅、ブザー連続、低温動作という実使用条件と比べて厳しい条件下でも、電池寿命を約1.2年にすることが可能となった。通常の使用条件では上記の電力からもわかるように約2年の電池寿命が期待できるものである。
【0029】
次に図3に基づいて別の実施例による電池駆動可搬式軟化装置の回路構成について説明する。図2と同じ符号の部材は同一の構成を示すから、異なった構成のところだけ説明し、同一の構成の説明は省略する。通水センサ4はこの実施例の場合流量センサ44である。42は流量センサ入力端子、43はフィルタ回路である。原水供給管を流れる水流により流量センサ44が回転すると回転数に比例してパルス信号が発生し、フィルタ回路43を通ってマイコン17のHOLD入力ポートに入力される。マイコン17はこのパルス信号の立ち上がりエッジで低消費電力モードから動作モードへ切り替えられる。動作モードに切り替えられた後は図2の場合と同様である。この実施例の場合、流量センサ44が非常に精度よく通水時期を検出することができ、これによって消費電流を抑え電池寿命を延ばすことができる。
【0030】
【発明の効果】
本発明は、通水センサからの信号が給水信号であるとき電池から動作モードで動作する回路へ回路電流を供給し、止水信号であるときには該回路電流を供給しない電力モード切り替え制御手段を備えているから、必要最小限の消費電力で電池駆動することができ、あわせてコンパクトな構成にすることができる。従ってどこへでも持ち運びできるものである。圧力スイッチや流量センサによって通水を判断するから簡単かつ正確に検出することができる。さらに浄水カートリッジを備え、食塩水で再生するから、あわせて浄水することができるし、再生液を低コスト化することができる。
【0031】
再生要求表示制御手段が、再生時期の判断を行うとともに表示手段に再生要求表示させるので、操作性に優れた軟水化装置を提供することができる。また止水時、及び給水時においては定期的に、装置使用状態を記憶する不揮発性の記憶素子を備えているから、消費電力を低下させても適切な運転をすることができる。また装置使用状態として、イオン交換樹脂カートリッジの使用、再生状態、表示手段の表示内容、警報の有無、通水量、または累計使用時間のどれかを含んでいるから、操作性が優れており適切な運転をすることができる。
【0032】
本発明の電池駆動可搬式軟水化装置は、低廉で使い勝手がよく一般の家庭に軟水化装置を普及させることを可能にするものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における電池駆動可搬式軟水化装置の全体構成図
【図2】本発明の一実施例における電池駆動可搬式軟水化装置の回路構成の概略図
【図3】本発明の他の実施例における電池駆動可搬式軟水化装置の回路構成の概略図
【符号の説明】
1 水道蛇口
2 水スイッチ
3 浄水カートリッジ
4 通水センサ
5 定流量弁
6,10 流路切替弁
7 イオン交換樹脂カートリッジ(A)
8 イオン交換樹脂カートリッジ(B)
9 再生用タンク
11 軟水吐出管
12 食塩水排出管
13 圧力スイッチの電気接点スイッチ
14 イオン交換樹脂カートリッジ(A)検出スイッチ
15 イオン交換樹脂カートリッジ(B)検出スイッチ
16 通水時間設定切替スイッチ
17 マイコン
18 IC
19 不揮発性の記憶素子(EEPROM)
20〜33 抵抗
34〜36 発光ダイオード
37 発振回路
38 電流増幅回路
39 負電圧作成回路
40 マッチング用抵抗
41 ブザー

Claims (7)

  1. 電源である電池と、原水供給管と再生液を満たした再生用タンクに流路切替弁を介して接続された複数のイオン交換樹脂カートリッジと、前記原水供給管に設けられた通水センサと、前記通水センサからの信号が給水信号であるとき前記電池から動作モードで動作する回路へ回路電流を供給し、止水信号であるときには該回路電流を供給しない電力モード切り替え制御手段とを備えたことを特徴とする電池駆動可搬式軟水化装置。
  2. 前記通水センサが圧力スイッチであることを特徴とする請求項1記載の電池駆動可搬式軟水化装置。
  3. 前記通水センサが流量センサであることを特徴とする請求項1記載の電池駆動可搬式軟水化装置。
  4. 浄水カートリッジを備え、前記再生液が食塩水であることを特徴とする請求項1、2または3記載の電池駆動可搬式軟水化装置。
  5. タイマによって計測した累計使用時間と設定使用時間と比較することによって再生時期がきていると判断し、表示手段に再生要求表示させる再生要求表示制御手段をもつことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電池駆動可搬式軟水化装置。
  6. 止水時、及び給水時においては定期的に、装置使用状態を記憶する不揮発性の記憶素子を備えたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の電池駆動可搬式軟水化装置。
  7. 前記装置使用状態が、イオン交換樹脂カートリッジの使用、再生状態、表示手段の表示内容、警報の有無、通水量、または累計使用時間のどれかを含むことを特徴とする請求項6記載の電池駆動可搬式軟水化装置。
JP00240294A 1994-01-14 1994-01-14 電池駆動可搬式軟水化装置 Expired - Fee Related JP3603323B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP00240294A JP3603323B2 (ja) 1994-01-14 1994-01-14 電池駆動可搬式軟水化装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP00240294A JP3603323B2 (ja) 1994-01-14 1994-01-14 電池駆動可搬式軟水化装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07204641A JPH07204641A (ja) 1995-08-08
JP3603323B2 true JP3603323B2 (ja) 2004-12-22

Family

ID=11528254

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP00240294A Expired - Fee Related JP3603323B2 (ja) 1994-01-14 1994-01-14 電池駆動可搬式軟水化装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3603323B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002361244A (ja) * 2001-06-08 2002-12-17 Hitachi Electric Systems Ltd 水道水軟水化装置
WO2004094035A1 (en) * 2003-04-21 2004-11-04 Seung Gwang Co., Ltd. Water softener
EP1685069B1 (en) * 2003-11-07 2009-09-02 Seung Gwang Co., Ltd. Auto-regenerable hot and cold water softener
KR100807397B1 (ko) * 2006-02-02 2008-02-28 주식회사 승광 연수기
CN108585267B (zh) * 2018-04-28 2023-09-12 贵州雅洁源环保科技有限公司 一种原水箱缺水保护的智能净水器
CN110606529A (zh) * 2019-11-06 2019-12-24 宁波晶诚科技有限公司 一种小型全自动反洗软水机
JP7340795B1 (ja) * 2023-03-31 2023-09-08 福岡県 クロムめっき液の精製装置および精製方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07204641A (ja) 1995-08-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2698060B2 (ja) 浄水器のフィルタ取替え時期報知装置
CA2392160C (en) Efficiency mode for water softener
CA2482089A1 (en) Washing appliance water softener
JP5384328B2 (ja) 自律的に機能する水浄化デバイス
JP3603323B2 (ja) 電池駆動可搬式軟水化装置
KR20110050994A (ko) 전기흡착방식의 연수장치 및 상기 연수장치의 구동 방법
KR100737926B1 (ko) 연수기
MXPA06005384A (en) Water treatment system and method
CN101746853B (zh) 水处理装置
JP2001246382A (ja) 水処理装置
CN212387892U (zh) 一种家用净水装置
JP5126985B2 (ja) 軟水化装置を備えた給湯システム
CN113402075A (zh) 一种家用净水装置
JP5463877B2 (ja) 軟水器
JP4463928B2 (ja) 水処理装置
CN212387891U (zh) 一种家用净水装置
CN212532570U (zh) 一种家用净水装置
KR200403919Y1 (ko) 자동재생 연수기
KR0175883B1 (ko) 정수기
CN114162924A (zh) 制水设备的控制方法、控制装置和制水设备
KR0175888B1 (ko) 정수기
JP2649826B2 (ja) 家庭用軟水器
CN212403780U (zh) 一种家用净水装置
CN212403821U (zh) 一种家用净水装置
KR200359171Y1 (ko) 펌프를 이용한 일체형 자동재생 연수기

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040210

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040326

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040907

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040920

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071008

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081008

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081008

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091008

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091008

Year of fee payment: 5

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091008

Year of fee payment: 5

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101008

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101008

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111008

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees