JP3603215B2 - 放電表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は放電型表示装置のパネル構造に関わる。
【0002】
【従来の技術】
従来の放電型表示装置いわゆるプラズマディスプレイパネル(PDP)の構造は大別して、XYマトリクスを構成する複数の電極群の金属表面が放電空間に露出している構造のDC型PDPと、XYマトリクス電極群の表面を絶縁層で覆った構造のAC型PDPがある。 またAC型ではXYマトリクス状の電極群をそれぞれ前面ガラス側と背面ガラス側に配し、アドレス放電もメモリー放電も対向した空間で行う構造のいわゆる対向2電極型ACPDPと、アドレス放電は対向した面で行うがメモリー放電はXY電極に追加してXYどちらか一方の電極と並行な同一平面に配されたメモリー電極との間でメモリー放電を行う構造のいわゆる3電極面放電型ACPDPがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記既存の技術のうち対向2電極型ACPDPは、電極構成がもっとも単純で動作も安定しているが、カラー化する上で問題があった。 それは蛍光体を塗布する場所が限定される点である。 蛍光体は放電特性を損なわないよう、また蛍光体自身がイオン衝撃を受けないよう、例えば隔壁の壁面または電極の放電面をドーナツ状に囲む面に塗布するしかなく、工程上からも動作の安定という面からも問題があった。 この問題を解決するために考案されたのがいわゆる3電極面放電型ACPDPである。 これは背面基板側にまずアドレス電極を印刷焼成して形成したのち、隔壁を積層印刷して焼成あるいはべたに印刷したガラス層をサンドプラスト法等で削りとって形成し、最後に蛍光体層を隔壁の上に塗布する。このような工程での問題点は、背面ガラス基板を異なる温度で何度も焼成しなければならず、ガラスの収縮、反り、または歪みが発生することにあった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するために本発明の請求項1では、従来の3電極面放電型ACPDPのアドレス電極をガラス基板上には形成せず、細い金属ワイヤーまたはストライプ状にエッチング形成したリードフレームとし(これら金属ワイヤーとリードフレームを含めてワイヤー状の電極と総称する)、隔壁及び蛍光面を形成した後にガラス基板と組立形成するものである。また本発明の請求項2においては、上記ワイヤー状のアドレス電極に蛍光体を塗布して輝度の向上を計るものである。
【0005】
また本発明の請求項3では、上記のごとく従来困難であった対向2電極型ACPDPをカラー化する方法として、対向する2電極のうち少なくとも背面側の蛍光面に接する側の電極を、上記請求項1及び請求項2と同様な細いワイヤー状とし、これを誘電層及び保護層で被覆する。
【0006】
【発明の実施の形態1】
図1は請求項1に記載の第1の発明に関わるPDP構造を説明するためのパネル展開斜視図であり、図2は図1の断面図である。
まず前面ガラス1側にはストライプ状の第2アドレス電極2、及びそれと並行で対をなして配され、第2アドレス電極2と同じくストライプ状ではあるが、第2アドレス電極とメモリー放電するための共通電極であるメモリー電極3が形成され、それらを誘電層4、及び保護層5が被覆している。 また背面ガラス9の上にはストライプ状の隔壁6が形成され、その表面には蛍光体層7が塗布されている。 第1アドレス電極8は幅が約50μmから100μmの金属のワイヤー状電極である。 第1アドレス電極8は前面ガラス1との間に適当な放電間隙を維持しなければならないので、溝に沿って伸張するごとくに配される。
【0007】
上記の第2アドレス電極2及びメモリー電極3は銀ペースト等のスクリーン印刷、あるいは蒸着等で形成された銅クロム等の金属薄膜や酸化インジュウム錫等の透明導電膜をエッチングして作る。 また誘電層4は低融点ガラスをスクリーン印刷したのち焼成する。 保護層5は酸化マグネシュウム等を真空蒸着して形成する方法が一般的である。 背面側の隔壁6は低融点ガラスペーストをスクリーン印刷法で重ね印刷して所定の高さにするが、サンドブラスト法や写真製版法も可能である。 蛍光体層7もスクリーン印刷で容易に形成できる。 第1アドレス電極8の素材金属は、ガラスと熱膨張係数がほぼ同じな鉄、ニッケル等の合金例えば426合金とよばれるものが一般的であるが、その他の金属でもよい。また第1アドレス電極はワイヤー状であるが、金属板をエッチングして作る方法でも形成できる。
【0008】
図1及び図2で示される実施の形態1の動作は、従来のいわゆる3電極面放電型PDPと全く同一であるので、これを簡略に述べる。 まず第1アドレス電極8と第2アドレス電極2はXYマトリクスを構成し、画像信号に応じて両電極間に放電が起きると、その交点の第2アドレス電極を被覆している誘電層4またそれをさらに被覆する保護層5の表面に壁電荷が蓄積する。 アドレス期間に於いて画面上方から線順次走査にてアドレスを行えば、各交点即ち画素部分には選択的に壁電荷の分布ができる。 従って、画像信号に応じたアドレスパルスの印加が終わった後に第2アドレス電極とメモリー電極3の間に全画素に共通ないわゆるサステインパルスを印加すると、壁電荷の存非によって電極間電圧に差ができる。 これを利用して次の消去パルスが印加されるまで画像に応じた画素の選択的放電が持続する。 消去パルスは通常サステインパルスよりも細い幅のパルスで、壁電荷の反転を阻止することで放電を停止させる方法が一般的で、これを細幅消去とよぶ場合がある。
【0009】
【発明の実施の形態2】
図3は請求項2に記載の第2の発明に関わるPDP構造を説明するためのパネルの断面図である。 基本的な構造は図1及び図2と全く同一であるが、ここでは第1のアドレス電極8の表面を蛍光体層10で被覆した構造になっている。蛍光体層7と蛍光体層10は同一発光色の蛍光体であることは言うまでもない。
蛍光体層の塗布は、スプレー法、電着法、印刷法など各種の方法で形成可能である。 この動作も図1及び図2のものと全く同一である。 何故ならば蛍光体層10は蛍光体自身は絶縁物であるが、薄く塗布した場合には放電に影響するような絶縁膜をつくることはなく、アドレス放電には影響がない。 従って実施の形態1と全く同様な動作を行うものである。
【0010】
【発明の実施の形態3】
図4は請求項3に記載の第3の発明に関わるPDP構造を説明するためのパネルの断面図である。 ここでは第1のアドレス電極8の周囲を上記誘電層4及び保護層5と同様に、誘電層11及び保護層12で被覆する構造になっている。誘電層11は誘電層4と同様スクリーン印刷等で形成することも可能であるが、電着法等で容易に形成することができる。 実施の形態1及び2と構造上の比較をすると、図4ではメモリー電極3が無い。 つまり、図1、図2及び図3が従来技術の3電極面放電型に相当するならば、図4は対向2電極型に相当する。
即ちアドレス放電による壁電荷はXY電極の交点のそれぞれの側に互いに極性を異にする電荷が対向してできる。 従ってサステインパルスをXY両電極に印加することでAC型のメモリー放電を行うことができる。
【0011】
この構造の場合、図4の断面図である図5から明らかなように、第1のアドレス電極8の位置が蛍光体層7の上面にあるので、放電前の第1のアドレス電極8と第2のアドレス電極2間の電界は蛍光体層7を横切らない。 これは放電開始後陰極降下が形成されても基本的に変わらない。 即ち蛍光体層7がイオン衝撃をうけることがない。 つまり従来の対向2電極型での問題であった蛍光面のイオン衝撃の問題がなく、構造のより複雑な3電極面放電型にする必要がない。
また図4及び図5では、第2のアドレス電極2は前面ガラス1の上に形成されているが、これも第1のアドレス電極8と同様にワイヤー状にすることができることは言うまでもない。
【0012】
【発明の効果】
まず第1の本発明である請求項1に記載の構造のPDPによれば、従来の3電極面放電型と比較して、第1のアドレス電極8を背面ガラス9の上に形成する必要がないので、背面ガラス9の焼成回数が大幅にへり、ガラスの歪みや反り等の変形が防止でき、製造歩留まりが向上する。第1のアドレス電極8が蛍光体7の上面に配置されるので、放電前の第1のアドレス電極8と第2のアドレス電極2間の電界で蛍光体7がイオン衝撃を受けることがない。
また第2の発明である請求項2に記載の構造のPDPによれば、蛍光体の塗布面積が増加することで、発光効率と輝度の上昇が可能となる。請求項1の発明と同様に、背面ガラス9の熱的変形を防止できると共に、放電前の電界で蛍光体7がイオン衝撃を受けることがない。
また第3の本発明である請求項3に記載の構造のPDPによれば、構造的にもっとも簡単な対向2電極型PDPのカラー化が可能になる。請求項1の発明と同様に背面ガラス9の熱的変形を防止できると共に、放電前の電界で蛍光体7がイオン衝撃を受けることがない。
さらに各請求項に記載の本発明に共通する利点として、電極をワイヤー化したことがあげられる。これによって電極をそのまま外部に引き出して電極端子とすることができるので、回路との接触が容易となる。
【0013】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の展開斜視図
【図2】本発明の実施の形態1の断面図
【図3】本発明の実施の形態2の断面図
【図4】本発明の実施の形態3の展開斜視図
【図5】本発明の実施の形態3の断面図
【図6】従来の対向2電極型
【図7】従来の3電極面放電型PDP
【0014】
【符号の説明】
1 前面ガラス
2 第2のアドレス電極
3 メモリー電極
4 誘電層
5 保護層
6 隔壁
7 蛍光体層
8 第1のアドレス電極
9 背面ガラス
10 蛍光体層
11 誘電層
12 保護層
Claims (3)
- 背面ガラス上に複数のストライプ状の隔壁からなる溝が形成され、該溝の底面に電極を形成せずに前記溝の壁面及び底面に蛍光体が塗布され、
前記溝に沿って底面に近接してなお放電空間を十分に確保できるような細いワイヤー状の第1のアドレス電極が配置され、
前記背面ガラス基板と対向する前面ガラス基板に、前記第1のアドレス電極と前記隔壁を介して直交したXYマトリクスを形成するように電極面が誘電層と保護層で被覆されたストライプ状の第2のアドレス電極と該第2のアドレス電極と並行するストライプ状のメモリ放電電極とが形成され、
3電極面放電型ACPDPが構成されてなる
ことを特徴とする放電型表示装置。 - 背面ガラス上に複数のストライプ状の隔壁からなる溝が形成され、該溝の底面に電極を形成せずに前記溝の壁面及び底面に蛍光体が塗布され、
前記溝に沿って底面に近接してなお放電空間を十分に確保できるような細いワイヤー状の第1のアドレス電極が配置され、
前記ワイヤー状の第1のアドレス電極の表面が前記溝に塗布された蛍光体と同一色の蛍光体で被覆され、
前記背面ガラス基板と対向する前面ガラス基板に、前記第1のアドレス電極と前記隔壁を介して直交したXYマトリクスを形成するように電極面を誘電層と保護層で被覆したストライプ状の第2のアドレス電極と該第2のアドレス電極と並行するストライプ状のメモリ放電電極とが形成され、
3電極面放電型ACPDPが構成されてなる
ことを特徴とする放電型表示装置。 - 背面ガラス上に複数のストライプ状の隔壁からなる溝が形成され、該溝の底面に電極を形成せずに前記溝の壁面及び底面に蛍光体が塗布され、
前記溝に沿って底面に近接してなお放電空間を十分に確保できるような細いワイヤー状の第1のアドレス電極が配置され、
前記ワイヤー状の第1のアドレス電極が、表面を誘電層及び保護層で被覆されたAC型電極として形成され、
前記背面ガラス基板と対向する前面ガラス基板に、前記第1のアドレス電極と前記隔壁を介して直交したXYマトリクスを形成するように電極面を誘電層と保護層で被覆したストライプ状の第2のアドレス電極が形成され、
対向2電極型ACPDPが構成されてなる
ことを特徴とする放電型表示装置。
Priority Applications (1)
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JP14838697A JP3603215B2 (ja) | 1997-05-01 | 1997-05-01 | 放電表示装置 |
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JPH10308178A JPH10308178A (ja) | 1998-11-17 |
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ID=15451617
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JP14838697A Expired - Fee Related JP3603215B2 (ja) | 1997-05-01 | 1997-05-01 | 放電表示装置 |
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1997
- 1997-05-01 JP JP14838697A patent/JP3603215B2/ja not_active Expired - Fee Related
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