JP3602354B2 - ギヤポンプ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は互いに噛み合う一対のギアの回転によりポンプ作用をなすギヤポンプに関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】
従来より、ギヤポンプは、簡単な構造でありながら容量を大きくできることから、種々の産業分野に用いられている。
この種のギヤポンプの構造としては、ハウジング内部の空洞に一対のサイドプレートを嵌め合わせてギア室を区画し、このギア室の内部に互いに噛み合う一対のギアを収容して、各ギアの支軸を各サイドプレートに形成した支持孔によって嵌合支持すると共に、上記ギア室の内部に両ギアの噛み合い位置を挟んで作動流体の吸込室および吐出室を形成したタイプのものが一般的である。
【0003】
そして、上記のハウジングやサイドプレートには、加工性および軽量化のためにアルミニウム合金が使用される一方、各歯車には耐摩耗性が要求されるので鋳鉄等の鉄系の材料が使用されることが一般化している。しかしながら、ギアの支軸をアルミニウム合金製のサイドプレートの支持孔によって直接支持した場合、支持孔の摩耗が激しく耐久性が悪くなる。
【0004】
そこで、例えばフッ素樹脂でコーティングした金属製のブッシュを上記アルミニウム製のサイドプレートの支持孔に嵌め入れて、ブッシュを介してギアの支軸を支持することが考えられる。しかし、高圧で負荷が大きい場合や低粘度の作動油を用いて潤滑条件が厳しい場合等には不完全であった。例えば、自動車のオートクラッチに油圧を供給するためのオイルポンプとしてのギヤポンプや、潤滑特性の不良なガソリンを使用する場合の燃料ポンプとしてのギヤポンプ等の用途である。
【0005】
また、互いに対向するギアの側面とサイドプレートとの側面との間の摺動によって摩耗が発生するという問題もあり、上記のブッシュではこの部分の摩耗に対処できない。
そこで、耐摩耗性を向上させるために、サイドプレートを構成するアルミニウム合金の表面に硬化処理膜を形成することが考えられる。硬化処理膜として、例えば、ニッケル−リンの金属マトリックス中に、炭化タングステン等の硬質微粒子を複合共析させたものが提供されている(例えば特開平10−141246号公報参照)。
【0006】
ところが、この種の硬化処理膜を有するアルミニウム合金製のサイドプレートを用いた場合、表面処理をしない場合よりも逆に摩耗量が大きくなって実機での耐久性に問題がある場合があることが判明した。
そこで、本発明の目的は、耐久性に優れた長寿命のギヤポンプを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための課題解決手段として、請求項1記載の発明は、ハウジング内部の空洞に一対のサイドプレートを嵌め合わせてギア室を区画し、このギア室の内部に互いに噛み合う一対のギアを収容してギアの支軸を各サイドプレートにそれぞれ形成した一対の支持孔に嵌合支持すると共に、ギア室の内部に両ギアの噛み合い位置を挟んで作動流体の吸込室および吐出室を形成したギヤポンプにおいて、上記サイドプレートはアルミニウム合金からなり、その表面の少なくとも一部に、なじみ性を向上させるためのフッ化アルミニウム被膜を均一に形成していることを特徴とするものである。
【0008】
被膜には、潤滑性を向上できるフッ素と、母材であるアルミニウム合金との密着性を高めることができるアルミニウムを含むことが好ましく、この観点から、フッ化アルミニウムが好ましい。また、フッ化アルミニウムを含む被膜を形成するには、例えば、珪フッ化ナトリウム、フッ化亜鉛を含む混合液中でアルミニウム合金材を加熱する場合がある。この場合、化学反応により亜鉛の微粒子が析出し、これを核としてフッ化アルミニウム被膜が均一に形成されて、混合物の被膜が形成されることになる。
【0009】
請求項2記載の発明は、亜鉛微粒子を均一に分散したフッ化アルミニウムの被膜を提供する。
【0009】
請求項2記載の発明の態様は、サイドプレートはアルミニウム合金からなり、その表面の少なくとも一部に亜鉛を含む被膜を形成していることを特徴とするものである。亜鉛を含む被膜としては、亜鉛化合物を含む被膜と亜鉛を含む混合物の被膜がある。亜鉛化合物としては、例えばフッ化亜鉛アルミニウム、珪フッ化亜鉛、リン酸亜鉛を示すことができる。また、亜鉛を含む混合物の被膜としては、例えば、亜鉛微粒子を均一に分散したフッ化アルミニウムの被膜がある。
【0011】
本願発明者は、上述した硬化処理膜(ニッケル−リンの金属マトリックス中に、炭化タングステン等の硬質微粒子を複合共析させたもの)の摩耗が大きくなる理由を下記のように推測した。すなわち、硬化処理膜は下地となる母材との間に相当な硬度差があり、このため、硬化処理膜と母材との間の境界部分で剥離を生じ易く、剥離によってできた窪みが摩耗として大きく検出されているのではないかと考えた。
【0012】
そこで、請求項1又は2記載の態様では、「硬さの向上」よりもむしろ「なじみ性の向上」を企図して、アルミニウム合金製のサイドプレートの表面に、なじみ性を向上できる被膜を形成するようにした。これにより、初期摩耗の段階で、サイドプレートとこれに摺接する部品とが互いになじむことにより、互いの部品精度が向上し、以後の使用においてかじり等の発生が防止される。その結果、ギアの側面との摺接部分や支軸を受ける部分の耐摩耗性を向上することができる。結果として、摩耗に起因した流体漏れによるポンプ効率の低下を抑制することができる。
【0013】
ここで、アルミニウム合金としては、例えば鋳造性の良いAC2A材やH−4040材、A2014材などがある。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の好ましい実施形態を添付図面を参照しつつ説明する。
図1は本発明の一実施形態に係るギヤポンプの断面図であり、図2は図1のII−II線に沿う断面図であってハッチングを省略してある。また、図3は図1のIII −III 線に沿う断面図であり、図4はIV−IV線に沿う断面図である。
【0015】
図1を参照して、本ギヤポンプは、その中央部を貫通する長円形断面の空洞を有する本体筒10の両側を、これの全面を覆う態様にねじ止めされた一対の蓋板11により塞いで構成されたハウジング1を備えている。このハウジング1の内部には、前記空洞部の両側から嵌挿されたアルミニウム合金製の一対のサイドプレート12同士の間にギア室14が区画されており、このギア室14内には、互いに対をなす駆動ギア3と従動ギア4が配置されている。19は、蓋板11の環状溝に収容され、蓋板11とサイドプレート12との間に介在してギア室14を密封するためのOリングである。13はサイドプレート12の収容溝に収容され、ギア室14内において対向するサイドプレート12と蓋板11との間の空間を低圧側と高圧側とに仕切るシールである。
【0016】
駆動ギア3および従動ギアの支軸30,40は、長円形断面を有するギア室14の両側の半円部の軸心上にそれぞれ位置し、互いに平行をなして架設されている。すなわち、支軸30,40は各サイドプレート12にそれぞれ一対形成された支持孔31,41ににより両持ち支持されている。
一対の支持孔31によって支持された一方の支軸30は、一方の蓋板11を貫通して外部に延長され、この延長端に伝達される図示しないモータからの駆動力により回転駆動される駆動軸を構成している。また、支軸30には、ギア室14の内部において駆動ギア3が一体回転可能に装着されている。支軸30が蓋板11を貫通する部分にはオイルシール17が配置されている。
【0017】
また、一対の支持孔41によって支持された他方の支軸40は、各サイドプレート12の支持孔41内に軸端を有する従動軸を構成している。支軸40には、ギア室14の内部において従動ギア4が装着されている。従動ギア4の支軸40への装着では、軸回りの回転を拘束しても良いし軸回りの回転を許容しても良い。従動ギア4は両支軸30,40の軸心を含む平面内において駆動ギア3と噛み合い、支軸30により駆動される駆動ギア3の回転に伴って、支軸40と共に(或いは支軸40の回転を伴わずに)従動回転するようにしてある。
【0018】
図2には、駆動ギア3およびこれに連動する従動ギア4の回転方向が矢符により示してあり、両ギア3,4の噛み合い位置を挟んだ両側には、前記回転方向側に吸込口室5が、反回転方向側に吐出室6が形成されている。これら吸込室5および吐出室6は、本体筒10の対応位置に開口する吸込口15および吐出口16を介して、ハウジング1外の図示しない吸込先および吐出先にそれぞれ接続されるようにしてある。
【0019】
図3において、サイドプレート12のギア側側面12aには、両ギア3,4の噛み合い位置から吸込室5側へ延びる逃げ溝63および吐出室6側へ延びる逃げ溝64が形成されている。これらの逃げ溝63,64は、両ギア3,4の噛み合い位置で流体が各サイドプレート12と各噛合ギア歯とで形成される閉塞領域に閉じ込められる、いわゆる閉じ込みの発生を防止するためのものである。両逃げ溝63,64は両ギア3,4の噛み合い中心位置を避けるようにして設けられ、互いの間に所定の距離が確保されている。これは両逃げ溝63,64を連通させてしまうと、吸込室5側と吐出室6側が連通されて、ポンプ機能を果たせなくなるので、これを防止するためである。また、上記ギア側側面12aには、各支持孔31,41と吸込室5側とをそれぞれ連通する連通溝65が形成されている。
【0020】
一方、図4において、サイドプレート12の反ギア側側面12bには、略W字形形状のシール溝に上記のシール13を収容しており、このシール13を境界として、互いに対向するサイドプレート12と蓋板11との間の空間が、吸込室5側に連通する低圧側空間と吐出室6側に連通する高圧側空間とに仕切られている。このように、サイドプレート12の背面である反ギア側側面12bには、シール13で仕切られた状態で、低圧の作動流体および高圧の作動流体が背圧として作用し、これが、サイドプレート12に吐出圧に応じて負荷されるので、サイドプレート12と両ギア3,4との間の隙間が高精度で維持される結果、高圧時のポンプ効率を高く維持できる。また、上記反ギア側側面12bには、上記低圧側空間において各支持孔31,41と吸込室5側とをそれぞれ連通する各一対の連通溝65が形成されている。
【0021】
このような構成により、吸込口15を経て吸込室5に導入される作動流体は、該吸込室5に臨む駆動ギア3および従動ギア4の歯間に受け入れられ、両ギア3,4の回転により、それぞれの歯間の本体筒10の内周面との間に封止された状態で搬送され、吐出室6に送り出される。吐出室6への送り出しを終えた駆動ギア3と従動ギア4とは、両ギア3,4の噛み合い位置を経て吸込室5側に向き、該吸込室5内の作動流体を再度受け入れて吐出室6側へ送り出す作用をなす。
【0022】
一方、ギヤポンプの要部の一部破断分解斜視図である図5を参照して、支持孔31,41と各支軸30,40との摺動面には、低圧側の吸込室5からの作動流体が循環されるようになっている。すなわち、支持孔31,41の内周面31a,41aには、螺旋状溝31c,41cが形成されていることから、支軸30,40が回転することによって、サイドプレート12の一方の側面12a又は12bに形成された連通溝65を通して、吸込室5側の作動流体が支持孔31,41内に導入され、サイドプレート12の他方の側面12b又は12aに形成された連通溝65を通して、吸込室5に還流されるようになっている。なお、各支持孔31,41の螺旋状溝31c,41cは全て同方向に形成してあり、両ギア3,4が互いに逆回転することから、図1および図5において、左上および右下の支持孔1,31内へは、サイドプレート12の反ギア側側面12bから作動流体が導入され(図5において黒抜き矢符で示す)、右下および左上の支持孔31,41内へはサイドプレート12のギア側側面12aから作動流体が導入される(図5において白抜き矢符で示す)ようになっている。
【0023】
サイドプレート12を構成するアルミニウム合金としては、例えば鋳造性の良いAC2A材やH−4040材、A2014材などがあり、サイドプレート12の表面のうち、図6に示すように、少なくとも支持孔31,41の内周面31a,41aおよびギア側側面12aには、なじみ性向上被膜Fが形成されている。このなじみ性向上被膜Fとしては、下記の1)〜4)のものを例示することができる。
1)フッ素化合物を含む被膜
2)亜鉛を含む被膜
3)カルシウム化合物を含む被膜
4)リン酸化合物を含む被膜
上記1)のフッ素化合物としては、例えば、フッ化アルミニウム(AlF3 )、フッ化亜鉛アルミニウム[例えばAl(ZnF3 )3 ,Al2 (ZnF4 )3 ]、珪フッ化アルミニウム[Al 2(SiF6 )3 ]、珪フッ化亜鉛(ZnSiF6 )、珪フッ化カルシウム(CaSiF6 )、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)を示すことができる。 特に、被膜には、潤滑性を向上できるフッ素と、母材であるアルミニウム合金との密着性を高めることができるアルミニウムを含むことが好ましく、この観点から、フッ化アルミニウム、フッ化亜鉛アルミニウム、珪フッ化アルミニウムが好ましい。
【0024】
また、上記2)の亜鉛を含む被膜としては、亜鉛化合物を含む被膜と亜鉛を含む混合物の被膜がある。亜鉛化合物としては、例えばフッ化亜鉛アルミニウム[例えばAl(ZnF3 )3 ,Al2 (ZnF4 )3 ]、珪フッ化亜鉛(ZnSiF6 )、リン酸亜鉛[Zn3 (PO 4)2 ]を示すことができる。また、亜鉛を含む混合物の被膜としては、例えば、亜鉛微粒子を均一に分散したフッ化アルミニウム(AlF3 )の被膜がある。
【0025】
また、上記3)のカルシウム化合物としては、例えばフッ化亜鉛カルシウム(CaZnF4 )、珪フッ化カルシウム(CaSiF6 )、リン酸カルシウム[Ca(PO4 )2 ]被膜を示すことができる。
また、上記4)のリン酸化合物としては、例えばリン酸亜鉛[Zn3 (PO 4)2 ]、リン酸アルミニウム(AlPO4 )、リン酸カルシウム[Ca(PO4 )2 ]を示すことができる。
【0026】
本実施の形態では、アルミニウム合金製のサイドプレート12の表面に、なじみ性向上被膜Fを形成することにより、初期摩耗の段階で、サイドプレート12とこれに摺接する部品とが固体潤滑剤の働きで互いに現合でなじむことになり、互いの部品精度が向上すると共に摩耗が飽和状態となる。これにより、以後の使用において摩耗の進行が抑制されると共にかじり等の発生が防止される。特に、支軸30,40を受ける支持孔31,41の内周面31a,41aや、ギア3,4の側面と摺接するサイドプレート12のギア側側面12aでの耐摩耗性の向上により、耐久性を格段に向上できる。結果として、摩耗に起因した流体漏れによるポンプ効率の低下を抑制することができる。
【0027】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、なじみ性向上被膜は支持孔31,41の内周面31a,41a、及びサイドプレート12のギア側側面12aの何れか一方に形成するようにしても良い。その他、本発明の範囲で種々の変更を施すことができる。
【0028】
【実施例】
アルミニウム合金材としてAC2A材を用い、その表面に下記のような内容の、なじみ性向上被膜を生成した実施例1と、何らの表面処理も施していない比較例1と、硬度向上被膜を生成した比較例2,比較例3及び比較例4とを作成した。これら実施例及び比較例を実機のギヤポンプに組み込み、下記の試験条件にてパルス耐久試験を実施し、摩耗量を測定したところ、図7に示す結果を得た。
【0029】
試験条件
油圧負荷:8MPaのオンオフ
回転数:3000rpm
潤滑:ブレーキフルード
負荷サイクル:10000サイクル
実施例1
アルミニウム合金材の表面に、亜鉛微粒子を均一分散したフッ化アルミニウム混合物からなる、厚み5〜15μmのなじみ性向上被膜を形成した。
【0030】
被膜の生成工程において、珪フッ化ナトリウム及びフッ化亜鉛を含む混合液中で、アルミニウム合金材を加熱するときに、下記の反応が起こる。すなわち、
Na2 SiF6 +3H2 O→2NaF+H2 SiO3 +2H2 F2
3H2 F2 +2Al→2AlF
3Zn+++2Al→2Al+++ +3Zn
このように、珪フッ化ナトリウムが加水分解して生ずるフッ化水素とアルミニウムが反応してフッ化アルミニウムが生成されると共に、亜鉛イオンとアルミニウムが反応して亜鉛の微粒子が析出する。このため、亜鉛微粒子を核として、フッ化アルミニウムの被膜が均一に形成される。
【0031】
比較例2
ニッケル−リンの金属マトリックス中に硬質微粒子として炭化ケイ素を複合共析させた無電解複合ニッケルメッキ皮膜を、アルミニウム合金材の表面に10〜20μmの厚みで形成した。
比較例3
PTFEを分散させた無電解のニッケル−リンメッキ被膜をアルミニウム合金材の表面に10〜20μmの厚みで形成した。
【0032】
比較例4
DLC(ダイヤモンドライクカーボン)被膜をアルミニウム合金材の表面に3〜6μmの厚みで形成した。
図7に示すように、比較例2、比較例3及び比較例4については、トルクの増大やポンプ特性の低下等で、ポンプとしての所定の機能を果たせなくなったので、耐久試験を途中で中止した。比較例2については、試験中止の時点で、摩耗量が許容レベルを大幅に超えている。比較例1も、摩耗量の許容レベルを大幅に超えている。
【0033】
これに対して、実施例1は、耐久試験の最後までポンプ性能を確保でき、しかも摩耗量が許容レベルよりも格段に少なく、優れた耐久性を実現することができた。これにより、初期摩耗の段階でのなじみ性向上と以後の潤滑性向上による効果が実証された。
【0034】
【発明の効果】
本発明では、アルミニウム合金製のサイドプレートの表面に、なじみ性向上被膜として、例えば亜鉛微粒子を含むフッ化アルミニウム混合物からなる被膜を形成することにより、初期摩耗段階で摺接部品に対するなじみ性を向上させるとともに潤滑性を向上させるようにした。このなじみによって摺接部品に対する部品精度が現合で確保されることになるので、耐摩耗性を向上することができる。その結果、潤滑性の悪いブレーキフルードやガソリン用のポンプとしての耐久性を格段に向上できるとともに摩耗に起因した流体漏れによるポンプ効率の低下を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のギヤポンプの断面図である。
【図2】図1のII−II線に沿う断面図であり、ハッチングを省略してある。
【図3】図1のIII −III 線に沿う断面図である。
【図4】図1のIV−IV線に沿う断面図である。
【図5】ギヤポンプの要部の一部破断分解斜視図である。
【図6】サイドプレートの断面図である。
【図7】本発明の実施例と比較例を実機に組み込んでの耐久結果を示すグラフ図である。
【符号の説明】
1 ハウジング
3 駆動ギア
4 従動ギア
5 吸込室
6 吐出室
12 サイドプレート
12a ギア側側面
14 ギア室
30,40 支軸
31,41 支持孔
31a,41a 内周面
F なじみ性向上被膜
Claims (2)
- ハウジング内部の空洞に一対のサイドプレートを嵌め合わせてギア室を区画し、このギア室の内部に互いに噛み合う一対のギアを収容してギアの支軸を各サイドプレートにそれぞれ形成した一対の支持孔に嵌合支持すると共に、ギア室の内部に両ギアの噛み合い位置を挟んで作動流体の吸込室および吐出室を形成したギヤポンプにおいて、
上記サイドプレートはアルミニウム合金からなり、その表面の少なくとも一部に、なじみ性を向上させるためのフッ化アルミニウム被膜を均一に形成していることを特徴とするギヤポンプ。 - 請求項1において、上記フッ化アルミニウム被膜に亜鉛微粒子が均一に分散されていることを特徴とするギヤポンプ。
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