JP3602274B2 - パネル構造の箱状体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、パネル構造の箱状体に関する。すなわち、箱状をなし移動可能で、内部に機器,機材,荷物,飲食物,その他の物品が収納される、パネル構造の箱状体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図3,図4は、この種従来例のパネル構造の箱状体の説明に供し、図3の(1)図は、要部の正断面図、(2)図は、フィレットシールを施した例の要部の正断面図,(3)図は、荷重が作用した例の要部の正断面図である。図4の(1)図は、組付け前の要部の正断面図、(2)図は、組付け後の要部の正断面図である。
【0003】
これらの図面にも示したように、このパネル構造の箱状体、例えば移動シェルタ,コンテナ,食品カート,函体等は、縦横に配された骨組たる各コーナー型材1間に、面板たるサンドイッチパネル2がそれぞれ組付けられ、もって全体的に箱状をなし、内部に機器,機材,荷物,飲食物,その他の物品が収納され、移動可能となっている。そして各コーナー型材1は、角筒状をなす本体部3と、本体部3に一体形成され内面にサンドイッチパネル2の端部が組付けられる突条部4と、からなる。図示例の突条部4は、本体部3の面を延出する態様で内外2枚が平行に対向突設されると共に、その間にサンドイッチパネル2の端部が嵌挿,組付けられ、又、このような2枚1組の突条部4が、直交する位置関係で2組ずつ突設されている。そして、この種従来例のパネル構造の箱状体においては、このようなコーナー型材1の突条部4の先端面5は、サンドイッチパネル2に対する角度θ1が、鈍角をなすように傾斜していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような従来例にあっては、次の問題が指摘されていた。まず第1に、この種のパネル構造の箱状体は、移動シェルタ,コンテナ,食品カート,その他のカート,函体等の用途に応じ、屋外で使用したり内部を暖めたり冷やしたりすることが多く、更に細菌等の侵入防止への配慮が求められることもあり、水密性,気密性,密閉性,防水性,断熱性等も要求される。もって、コーナー型材1の突条部4の先端面5と、対応するサンドイッチパネル2との間に、フィレットシールAが施されていることが多い(図3の(2)図を参照)。ところが、このようなフィレットシールAは、角度θ1が鈍角をなす先端面5とサンドイッチパネル2との間に介装されていたので、外部への露出面が大きく、もって、外部から衝撃を受けやすく、更に永年使用すると日光,紫外線等の影響を受けて劣化しやすく、結局、剥がれやすいという問題が指摘されていた。そこで、従来のこの種のパネル構造の箱状体については、フィレットシールAによる水密性,気密性,密閉性,防水性,断熱性等の維持に、不安が指摘されていた。
【0005】
第2に、サンドイッチパネル2に矢示方向(図3の(3)図を参照)、例えば略直角方向に荷重Lが作用した場合に、コーナー型材1の突条部4の先端面5に対応するサンドイッチパネル2に、応力集中が発生しやすかった。つまり、この種従来例の突条部4は、先端面5のサンドイッチパネル2に対する角度θ1が鈍角をなし、サンドイッチパネル2との接触端縁部分Bが鋭角形状をなしており、もって、このような接触端縁部分Bに対応したサンドイッチパネル2側の部位に、局部的に大きな応力が生じやすかった。もって、従来のこの種のパネル構造の箱状体については、このようにサンドイッチパネル2側に応力集中が生じやすく、強度面に不安が指摘されていた。
【0006】
第3に、前述したようにこの種のパネル構造の箱状体では、水密性,気密性,密閉性,防水性,断熱性等が要求されることが多いので、コーナー型材1の内外間に対向設された突条部4間の間隔寸法と、サンドイッチパネル2の幅寸法とが、余裕なく設定され、もって、突条部4間にサンドイッチパネル2の端部が、隙間なく密に嵌挿,組付けられるようになっている。ところが、このような嵌挿,組付けに際し、差込まれようとするサンドイッチパネル2の端部が、差込み対象のコーナー型材1の突条部4の角度θ1が鈍角をなす先端面5の縁、つまり鋭角形状をなす接触端縁部分Bに当たりやすく(図4の(1)図を参照)、もって、嵌挿,組付け作業が面倒で手間取る、という指摘があった。このように、従来のこの種のパネル構造の箱状体については、製作時の作業性にも問題があった。
【0007】
第4に、更に上述した第3の点に関連し、次のような問題も指摘されていた。すなわち、前述した水密性,気密性,密閉性,防水性,断熱性等を向上させたり、組付け接着強度を向上させるために、製作時において、まず、サンドイッチパネル2の端部の外表面に予め接着剤Cやシーリング材を塗布しておき、このようなサンドイッチパネル2の端部を、コーナー型材1の突条部4間に嵌挿,組付けることも行われていた(図4の(1)図を参照)。ところが、このような嵌挿,組付けに際し、差込まれようとするサンドイッチパネル2の端部に塗布されていた接着剤Cやシーリング材が、コーナー型材1の突条部4の角度θ1が鈍角をなす先端面5の縁にて、つまり突条部4の鋭角形状をなす接触端縁部分Bにて、そぎ落とされてしまうことが多い(図4の(2)図を参照)、という問題が指摘されていた。従来のこの種のパネル構造の箱状体については、このように接着剤Cやシーリング材がそぎ落とされその残留性が悪いので、この面からも、水密性,気密性,密閉性,防水性,断熱性等や、組付け接着強度面に不安が指摘されていた。
【0008】
本発明は、このような実情に鑑み、上記従来例の課題を解決すべくなされたものであって、コーナー型材の突条部の先端面について、サンドイッチパネルに対する角度が鋭角をなすように傾斜せしめると共に、接触端縁部分側に部分的にアール部を形成したことにより、第1に、フィレットシールが剥がれにくいと共に、第2に、サンドイッチパネルに応力集中が生じにくく、第3に、サンドイッチパネルの嵌挿,組付け作業も容易化され、第4に、接着剤やシーリング材が、サンドイッチパネルの嵌挿,組付け時にそぎ落とされることも少なく、第5に、しかもこれらが簡単容易に実現される、パネル構造の箱状体を提案することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決する本発明の技術的手段は、次のとおりである。まず、請求項1については次のとおり。すなわち、この請求項1のパネル構造の箱状体は、縦横に配された骨組たる各コーナー型材間に、面板たるサンドイッチパネルがそれぞれ組付けられ、もって全体的に箱状をなし、内部に機器,機材,荷物,飲食物,その他の物品が収納され、移動可能である。
各該コーナー型材は、角筒状をなす本体部と、該本体部に一体形成され内面に該サンドイッチパネルの端部が接着剤やシーリング材付で組付けられる突条部と、を有してなる。
そして、該突条部の先端面は、該サンドイッチパネルに対する角度が、鋭角をなすように傾斜し、該突条部は、該サンドイッチパネルとの接触端縁部分が、鈍角形状をなしている。かつ、該突条部の先端面は、該接触端縁部分側に、部分的にわん曲したアール部が形成されている。
又、該突条部の先端面と、対応する該サンドイッチパネルとの間に、フィレットシールが施されており、該フィレットシールは、該突条部の先端面と該サンドイッチパネルとの間に、外部への露出面が小さく介装されている。
そして、該突条部の先端面および接触端縁部分は、該サンドイッチパネルについて、荷重が作用した場合の応力集中緩和機能と、端部の嵌挿,組付けのガイド機能と、端部に塗布された該接着剤やシーリング材の嵌挿,組付け時のぞき落とし回避機能と、を発揮すること、を特徴とする。
次に、請求項2については次のとおり。すなわち、この請求項2のパネル構造の箱状体は、請求項1に記載したパネル構造の箱状体において、該コーナー型材の突条部は、該本体部の面を延出する態様で内外2枚が平行に対向突設されると共に、その間に該サンドイッチパネルの端部が嵌挿,組付けられ、又、このような2枚1組の該突条部が、直交する位置関係で2組ずつ突設されていること、を特徴とする。
【0010】
そこで、本発明のパネル構造の箱状体にあっては、次のようになる。
第1に、フィレットシールは、サンドイッチパネルと、コーナー型材の突条部の角度が鋭角をなす先端面との間に、介装される。
そこで、このフィレットシールは、外部への露出面が小さく、もって外部からの衝撃を受けにくく、更に永年使用しても日光,紫外線等の影響を受けにくく、劣化もしにくい。従って、このパネル構造の箱状体では、フィレットシールが剥がれにくい。
第2に、このコーナー型材の突条部の先端面は、嵌挿,組付けられたサンドイッチパネルに対し、鋭角をなし、突条部のサンドイッチパネルとの接触端縁部分が、鈍角形状をなす。
そこで、サンドイッチパネルに荷重が作用した場合に、接触端縁部分に対するサンドイッチパネルの対応部位について、生じる応力が緩和される。つまり、このパネル構造の箱状体は、応力集中が発生しにくくなる。特に、突条部の先端面の接触端縁部分側に、アール部が形成されているので、応力集中が大きく緩和される。
【0011】
第3に、この種のパネル構造の箱状体では、水密性,気密性,密閉性,防水性,断熱性等が要求されるので、コーナー型材の突条部間に、サンドイッチパネルの端部が、隙間なく密に嵌挿,組付けられる。
そして、このような嵌挿,組付けに際し、サンドイッチパネルの端部は、コーナー型材の突条部の鋭角をなす先端面、そして突条部の鈍角形状をなす接触端縁部分にて、ガイドされるようになり、これらに当たって嵌挿,組付けしにくいようなことは回避される。このように、このパネル構造の箱状体は、サンドイッチパネルの嵌挿,組付けがスムーズに行われる。
第4に、この種のパネル構造の箱状体では、コーナー型材の突条部間に、サンドイッチパネルの端部が隙間なく密に嵌挿,組付けられるが、このような嵌挿,組付けに先立ち、接着剤やシーリング材が、サンドイッチパネルの端部に塗布されている。
そして、このコーナー型材の突条部の先端面は、嵌挿,組付けられるサンドイッチパネルの端部に対し鋭角をなし、突条部のサンドイッチパネルとの接触端縁部分が、鈍角形状をなす。そこで、このパネル構造の箱状体では、嵌挿,組付けに際し、サンドイッチパネルの端部に塗布されていた接着剤やシーリング材が、そぎ落とされてしまうことは回避される。
第5に、このパネル構造の箱状体は、コーナー型材の突条部の先端面について、鋭角に設定すると共に部分的にアール部を形成した、簡単な構成よりなる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下本発明を、図面に示す発明の実施の形態に基づいて、詳細に説明する。図1,図2は、本発明の実施の形態の説明に供し、図1の(1)図は、要部の正断面図、(2)図は、フィレットシール等を拡大した正断面図、(3)図は、突条部の先端面の拡大した正断面図である。又、図2の(1)図は、組付け前の要部の正断面図、(2)図は、組付け後の要部の正断面図である。図5は、パネル構造の箱状体の1例である移動シェルタの説明に供し、図5の(1)図は、全体の正面説明図、図5の(2)図は、全体の正断面分解図である。
【0013】
まず図5により、このパネル構造の箱状体6について一般的に述べる。この箱状体6は、縦横に配された骨組たる各コーナー型材1間に、面板たるサンドイッチパネル2がそれぞれ組付けられ、もって全体的に箱状をなす。そして、内部Dに機器,機材,荷物,飲食物,その他の物品Eが収納され、移動可能となっている。
【0014】
すなわち、この箱状体6は、各4本のフロアフレーム,ルーフフレーム,サイドフレーム等、直交する縦横の各コーナー型材1間に、床板,天井板,両側板,正背面板等の6面を形成するサンドイッチパネル2が、前後,左右,上下にそれぞれ固定的に組付けられ、パネル構造をなす。コーナー型材1としては、例えばアルミ押出し型材が使用され、又、サンドイッチパネル2の芯材7としては、この図5の(2)図の例のようにハニカムコアや、図1,図2,図3,図4等に示したように発泡プラスチックが用いられ、このような芯材7の内外両面に接着される表面板8としては、アルミ等の金属板,各種樹脂板,その他の板体が用いられる。なお、芯材7たるハニカムコアの母材としては、樹脂が付着,含浸された合成紙を始め、各種の樹脂シート,金属箔,その他軽量な材質のものが用いられる。
【0015】
そしてパネル構造の箱状体6は、全体的に箱状をなし、例えば移動シェルタ,コンテナ,食品カート,その他のカート,函体等に用いられる。図中9はドアであるが、単に装置等を収納するだけの函体の場合は、ドア9は付設されず操作窓のみ設けられることもある。又、図示の移動シェルタの場合は、物品Eとして、レーダー装置,無線通信装置,その他の電子機器や精密機器,それらの収納棚,テーブル等が、内部Dに収納されるが、更に内部Dが居住空間として利用されることもある。そして、トラック等の自動車や鉄道車輌,航空機,船舶等の輸送手段に積み込まれて移動され、屋外の目的地において設置,使用される。又、食品カートの場合は、内部Dを暖めたり冷やしたりすることも多く、例えば航空機内における飲食物の提供サービス用に使用される。パネル構造の箱状体6は、一般的にこのようになっている。
【0016】
以下、図1および図2を参照しつつ、コーナー型材1について詳述する。このパネル構造の箱状体6の各コーナー型材1は、角筒状をなす本体部3と、本体部3に一体形成され内面にサンドイッチパネル2の端部が組付けられる突条部4と、を有してなる。図示例のコーナー型材1の突条部4は、本体部3の面を延出する態様で、内外2枚が平行に対向突設されると共に、その間にサンドイッチパネル2の端部が、差し込みにより当て込まれ、嵌挿,組付けられている。又、このような2枚1組の突条部4が、直交する位置関係で2組ずつ突設されている。
【0017】
これらについて更に詳述する。まず、このパネル構造の箱状体6において、コーナー型材1の本体部3は、角柱空間10が内部に存した四角筒状をなす。コーナー型材1の突条部4は、ほぞ突起とも称され本体部3の面を延出する態様で一体形成され、もって内外2枚が、サンドイッチパネル2の端部を嵌挿可能な間隔で、本体部3から平行に対向突設されている。そして、このような2枚1組の突条部4が、例えば図示のように縦横に直交する位置関係で、2組設けられている。又、図1の(2)図に示したように、コーナー型材1の突条部4の先端面11と、対応するサンドイッチパネル2の表面板8との間に、フィレットシールAが施されており、フィレットシールAとしては、接着剤Cやシーリング材が用いられている。
【0018】
さて、このようなパネル構造の箱状体6のコーナー型材1において、この突条部4の先端面11は、サンドイッチパネル2に対する角度θ2が鋭角をなすように、傾斜している。すなわち、この突条部4の先端面11は、嵌挿,組付けられたサンドイッチパネル2の表面板8に対し傾斜しており、この傾斜は、前述した図3や図4の従来例の角度θ2のように鈍角をなし、サンドイッチパネル2の表面板8との接触端縁部分Bが鋭角形状をなすのではなく、傾斜の角度θ2が鋭角をなし、サンドイッチパネル2の表面板8との接触端縁部分Fが鈍角形状をなす。又、この傾斜は、全体的に完全に断面直線状をなすのではなく、図1の(3)図に示したように、接触端縁部分F側に、部分的にわん曲したアール部Rが形成されている。
【0019】
本発明は、以上説明したように構成されている。そこで以下のようになる。このパネル構造の箱状体6は、このように、各コーナー型材1間にそれぞれサンドイッチパネル2の端部が組付けられてなる。そして、この組付け用のコーナー型材1は、角筒状をなす本体部3に一体形成された突条部4の先端面11が、サンドイッチパネル2に対し角度θ2が鋭角をなすように、傾斜している。もって、このコーナー型材1の突条部4は、サンドイッチパネル2との接触端縁部分Fが、鈍角形状をなしている。
【0020】
そして、このコーナー型材1は、このような先端面11よりなる突条部4が、例えば、内外2枚1組となり直交する位置関係で2組ずつ本体部3から突設されると共に、両突条部4間にそれぞれサンドイッチパネル2の端部が、嵌挿,組付けられている。なお、このような突条部4の先端面11と、対応するサンドイッチパネル2との間には、フィレットシールAが施されている(図1の(2)図を参照)。又、サンドイッチパネル2の端部の表面板8外表面に、予め接着剤Cやシーリング材を塗布しておき(図2の(1)図を参照)、それから、このように接着剤Cやシーリング材付のサンドイッチパネル2の端部が、突条部4間に嵌挿,組付けられている(図2の(2)図を参照)。なお図示例では、サンドイッチパネル2の端部の一方(図面上では外側)の表面板8外表面にのみ、予め接着剤Cやシーリング材が塗布されているが、これに加え、他方(図面上では内側)の表面板8外表面にも、予め接着剤Cやシーリング材を塗布しておいてから、嵌挿,組付けを実施することも行われる。このようにサンドイッチパネル2の端部は、コーナー型材1の突条部4間に嵌挿,組付けられる際、更に適宜接着され、もって、より一層の組付け接着強度の向上や、水密性,気密性,密閉性,防水性,断熱性等の向上が図られている。
【0021】
ところで、このような嵌挿,組付けに際し、サンドイッチパネル2の端部は、コーナー型材1の突条部4の角度θ2が鋭角をなす先端面11、そして鈍角形状をなすその接触端縁部分Fにて、外から内へとガイドされる。さてそこで、このパネル構造の箱状体6にあっては、次の第1,第2,第3,第4,第5のようになる。
【0022】
第1に、フィレットシールAは、サンドイッチパネル2と、角度θ2が鋭角をなすコーナー型材1の突条部4の先端面11との間に、介装される(図1の(2)図を参照)。そこで、外部への露出面が小さく(前述したこの種従来例を示す図3の(2)図のフィレットシールAと、比較対照)、もって、外部からの衝撃を受けにくく、更に、永年使用しても日光,紫外線等の影響を受けにくく、劣化もしにくい。従って、このパネル構造の箱状体6では、フィレットシールAが、剥がれにくい。
【0023】
第2に、このコーナー型材1の突条部4の先端面11は、嵌挿,組付けられたサンドイッチパネル2に対し、角度θ2が鋭角をなし、突条部4のサンドイッチパネル2との接触端縁部分Fが、鈍角形状をなす。そこで、サンドイッチパネル2に対し、例えば略直角方向に荷重Lが作用した場合に(前述した図3の(3)図を参照)、サンドイッチパネル2の接触端縁部分Fに対する対応部位について、生じる応力が緩和される。つまり、このパネル構造の箱状体6は、先端面5の角度θ2が鈍角をなし接触端縁部分Bが鋭角をなす前述したこの種従来例(図3の(3)図等を参照)に比し、応力集中が発生しにくくなる。特に、突条部4の先端面11の接触端縁部分F側に、部分的にアール部Rが形成されているので(図1の(3)図を参照)、応力集中が大きく緩和される。
【0024】
第3に、この種のパネル構造の箱状体6では、水密性,気密性,密閉性,防水性,断熱性等が要求されることが多いので、コーナー型材1の内外間に対向突設された2枚の突条部4間の間隔寸法と、サンドイッチパネル2の表面板8間の幅寸法とが、余裕なく設定されている。つまり、コーナー型材1の突条部4間に、サンドイッチパネル2の端部が、隙間なく密に嵌挿,組付けられるようになっている。
【0025】
そして、このような嵌挿,組付けに際し、サンドイッチパネル2の端部は、コーナー型材1の突条部4の角度θ2が鋭角をなす先端面11、そして突条部4の鈍角形状をなす接触端縁部分Fにて、ガイドされるようになる(図2の(1)図,(2)図を参照)。つまり、先端面5の角度θ2が鈍角をなし、接触端縁部分Bが鋭角形状をなす前述したこの種従来例(図4等を参照)のように、サンドイッチパネル2の端部が、これらに当たり、嵌挿,組付けしにくいようなことは回避される。このように、このパネル構造の箱状体6は、サンドイッチパネル2の嵌挿,組付けが、スムーズに行われる。
【0026】
第4に、上述した第3の点でも述べたように、この種のパネル構造の箱状体6では、コーナー型材1の突条部4間に、サンドイッチパネル2の端部が、隙間なく密に嵌挿,組付けられている。これと共に、このような嵌挿,組付けに先立ち、接着剤Cやシーリング材を、サンドイッチパネル2の端部外表面に塗布しておき、それから、嵌挿,組付けが実施される(図2の(1)図を参照)。
【0027】
そして、このコーナー型材1の突条部4先端面11は、嵌挿,組付けられるサンドイッチパネル2の端部外表面との角度θ2が、鋭角をなし、突条部4のサンドイッチパネル2との接触端縁部分Bが鈍角形状をなす。そこで、このパネル構造の箱状体6では、上述した嵌挿,組付けに際し、サンドイッチパネル2の端部に塗布されていた接着剤Cやシーリング材が、そぎ落とされてしまうようなことは回避される(図2の(2)図を参照)。つまり、先端面5の角度θ1が鈍角をなし、接触端縁部分Bが鋭角形状をなす前述したこの種従来例(図4を参照)のように、嵌挿,組付けに際し、サンドイッチパネル2の端部に塗布されていた接着剤Cやシーリング材が、そぎ落とされることは少なくなる。
【0028】
第5に、このパネル構造の箱状体6は、コーナー型材1の突条部4の先端面11の角度θ2を、所定のごとく鋭角に設定し、部分的にアール部Rを形成した、簡単な構成よりなる。もって、このような簡単な構成により、上述した各点が容易に実現される。
【0029】
【発明の効果】
本発明に係るパネル構造の箱状体は、以上説明したように、コーナー型材の突条部の先端面について、サンドイッチパネルに対する角度が鋭角をなすように、傾斜せしめると共に、接触端縁部分側に部分的にわん曲したアール部を形成してなることにより、次の効果を発揮する。
【0030】
第1に、フィレットシールが剥れにくくなる。すなわち、このパネル構造の箱状体において、フィレットシールは、サンドイッチパネルと角度が鋭角をなすコーナー型材の突条部の先端面との間に介装されるので、前述したこの種従来例に比し、外部への露出面が小さい。そこでその分だけ、外部からの衝撃を受けにくく、日光,紫外線等の影響を受けにくく、劣化もしにくい。もって、このパネル構造の箱状体は、フィレットシールが剥れにくいので、その分、水密性,気密性,密閉性,防水性,断熱性等に優れている。
【0031】
第2に、サンドイッチパネルに応力集中が生じにくい。すなわち、このパネル構造の箱状体では、コーナー型材の突条部の先端面について、サンドイッチパネルに対する角度が鋭角をなす。そして、突条部のサンドイッチパネルとの接触端縁部分が鈍角形状をなすので、サンドイッチパネルに対し荷重が作用した場合でも、前述したこの種従来例に比し、サンドイッチパネルの対応部位に応力集中が生じにくくなる。このように、サンドイッチパネルについて局部的に大きな応力が生じにくく、その分だけ、このパネル構造の箱状体は、強度面に優れている。
【0032】
第3に、サンドイッチパネルの嵌挿,組付け作業も容易化される。すなわち、この種のパネル構造の箱状体では、コーナー型材の突条部間にサンドイッチパネルの端部が、隙間なく密に嵌挿,組付けられる。そして、このような嵌挿,組付けに際し、つまりパネル構造の箱状体の製作時において、サンドイッチパネルの端部は、コーナー型材の突条部の鋭角をなす先端面そして鈍角形状をなす接触端縁部分にて、ガイドされるようになり、嵌挿,組付け作業が、前述したこの種従来例のように面倒で手間取ることもなく、スムーズ化される。このように、このパネル構造の箱状体は、製作時の作業性にも優れている。
【0033】
第4に、接着剤やシーリング材が、サンドイッチパネルの嵌挿,組付け時に、そぎ落とされることも少ない。すなわち、上述したようにこの種のパネル構造の箱状体では、コーナー型材の突条部間にサンドイッチパネルの端部が、隙間なく密に嵌挿,組付けられるが、その際、接着剤やシーリング材が予めサンドイッチパネルの端部の外表面に塗布されるが、そぎ落とされることは少なくなる。つまり、サンドイッチパネルの端部に対しコーナー型材の突条部の先端面は鋭角をなし、接触端縁部分が鈍角形状をなすので、前述したこの種従来例に比し、サンドイッチパネル側の接着剤やシーリング材が、製作時の嵌挿,組付けに際し、そぎ落とされにくくなる。このように、接着剤やシーリング材の残留性が向上するので、このパネル構造の箱状体は、この面からも、水密性,気密性,密閉性,防水性,断熱性等や組付け接着強度面に優れている。
【0034】
第5に、しかもこれらは簡単容易に実現される。すなわち、このパネル構造の箱状体は、コーナー型材の突条部の先端面の角度を所定のごとく鋭角に設定した、簡単な構成により、上述した第1,第2,第3,第4の各点を、容易に実現可能である。このように、この種従来例に存した課題がすべて解決される等、本発明の発揮する効果は、顕著にして大なるものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るパネル構造の箱状体について、その発明の実施の形態の説明に供し、(1)図は、要部の正断面図、(2)図は、フィレットシール等の拡大した正断面図、(3)図は、突条部の先端面の拡大した正断面図である。
【図2】同発明の実施の形態の説明に供し、(1)図は、組付け前の要部の正断面図、(2)図は、組付け後の要部の正断面図である。
【図3】従来例のパネル構造の箱状体の説明に供し、(1)図は、要部の正断面図、(2)図は、フィレットシールを施した例の要部の正断面図、(3)図は、荷重が作用した例の要部の正断面図である。
【図4】従来例のパネル構造の箱状体の説明に供し、(1)図は、組付け前の要部の正断面図、(2)図は、組付け後の要部の正断面図である。
【図5】パネル構造の箱状体の1例である移動シェルタの説明に供し、(1)図は、全体の正面説明図であり、(2)図は、全体の正断面分解図である。
【符号の説明】
1 コーナー型材
2 サンドイッチパネル
3 本体部
4 突条部
5 先端面(従来例のもの)
6 箱状体
7 芯材
8 表面板
9 ドア
10 角柱空間
11 先端面(本発明のもの)
θ1 角度(従来例のもの)
θ2 角度(本発明のもの)
A フィレットシール
B 接触端縁部分(従来例のもの)
C 接着剤
D 内部
E 物品
F 接触端縁部分(本発明のもの)
L 荷重
R アール部
Claims (2)
- 縦横に配された骨組たる各コーナー型材間に、面板たるサンドイッチパネルがそれぞれ組付けられ、もって全体的に箱状をなし、内部に機器,機材,荷物,飲食物,その他の物品が収納され、移動可能なパネル構造の箱状体であって、
各該コーナー型材は、角筒状をなす本体部と、該本体部に一体形成され内面に該サンドイッチパネルの端部が接着剤やシーリング材付で組付けられる突条部と、を有してなり、 該突条部の先端面は、該サンドイッチパネルに対する角度が鋭角をなすように傾斜し、該突条部は、該サンドイッチパネルとの接触端縁部分が、鈍角形状をなしており、
かつ、該突条部の先端面は、該接触端縁部分側に、部分的にわん曲したアール部が形成されており、
又、該突条部の先端面と、対応する該サンドイッチパネルとの間に、フィレットシールが施されており、該フィレットシールは、該突条部の先端面と該サンドイッチパネルとの間に、外部への露出面が小さく介装されており、
該突条部の先端面および接触端縁部分は、該サンドイッチパネルについて、荷重が作用した場合の応力集中緩和機能と、端部の嵌挿,組付けのガイド機能と、端部に塗布された該接着剤やシーリング材の嵌挿,組付け時のぞき落とし回避機能と、を発揮すること、を特徴とするパネル構造の箱状体。 - 請求項1に記載したパネル構造の箱状体において、該コーナー型材の突条部は、該本体部の面を延出する態様で内外2枚が平行に対向突設されると共に、その間に該サンドイッチパネルの端部が嵌挿,組付けられ、又、このような2枚1組の該突条部が、直交する位置関係で2組ずつ突設されていること、を特徴とするパネル構造の箱状体。
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