JP3601947B2 - 植生体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、法面、壁面等の保護対象面を緑化する場合に用いられる植生体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、岩盤法面等の各種法面や、擁壁等のコンクリート構造物の壁面は、景観保全上の問題が多い。そこで、植生による保護・緑化の導入が考えられている。その1つとして、格子状の枠柵等を用いた緑化構造物に関する技術がある。この技術では、傾斜した法面の前方に強化シートが敷かれ、その上に枠柵が設置される。枠柵は、多数本の鉄筋を縦横に格子状に並べて互いに溶接したものであり、略水平な底壁部と、法面に沿って傾斜した前壁部とからなる。前壁部の後ろ及び底壁部の上には緑化シートが配置され、その緑化シートと法面との間に盛土材が充填される。さらに、植生材料を一対の紙によって挟み込んだものや、植生材料が接着された紙、不織布等の上に網を重ねたもの等が前壁部の前に添って配置される。これらの配置に代えて、前壁部の格子部分を通して現れる緑化シートに、土、種子等を含む植生材料が吹付けられる場合もある。
【0003】
前記構成の緑化構造物によると、時間の経過に従い植生材料中の種子が発芽し生育する。強化シートは枠柵を盛土材に係留し、その盛土材を安定化させる。また、強化シートは、盛土材に含まれている水を前方へ導いて排出させる。緑化シートは盛土材の前壁部からの抜け落ちを防止する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した技術では、緑化構造物の構築に際し、緑化シートを配置する工程と、植生材料を一対の紙によって挟み込んだものを配置する工程とが別々に行われることになる。また、植生材料付き紙、不織布等の上に網を重ねたものを配置する場合であっても、緑化シートの上に植生材料を吹付ける場合であっても、前記と同様に、それらの作業が緑化シートの配置工程とは別工程で行われる。従って、作業効率がよいとはいえず、構築作業が繁雑なものとなっている。
【0005】
そこで、本発明は、緑化作業における作業効率の向上を図ることができる植生体の提供を課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の第1の発明に係る植生体は、水平な底壁部と傾斜した前壁部とからなる格子状の枠柵を保護対象面の前方に設置し、前記前壁部と前記保護対象面との間に盛土材を充填した緑化構造物において用いられる植生体であって、前記保護対象面の前方に配置され、繊維を互いに絡ませて形成した本体シートと、前記本体シートに積層され、網状の基部を備えた補強シートと、少なくとも種子を含み、かつ前記本体シート及び補強シート間に配置された植生材料と、前記本体シートに重ねられた網と、前記本体シートを介して前記網を複数箇所で補強シートに係止する複数の係止部材とを具備し、前記前壁部と前記盛土材との間に介在されるものである。
【0007】
法面の種類としては、例えば、岩盤法面、コンクリート・モルタル吹付け法面、切土法面、盛土材法面等が挙げられる。壁面の種類としては、例えば、擁壁、ダム等のコンクリート構造物の壁面が挙げられる。また、植生材料中には種子が含まれることが必要であるが、そのほかにも肥料、土壌改良剤、生長材、保水材等が適宜選択され、植生材料として用いられてもよい。
【0008】
上記第1の発明によると、植生体中の補強シートは本体シートの強度を補う機能を果たす。また、複数の係止部材は、本体シートを介して網を複数箇所で補強シートに係止する機能を果たす。換言すると、本体シートは、網とともに多少の動きが許容された状態で補強シートに止められる。従って、網及び本体シートは、植生体の運搬時、敷設時等に補強シートから剥がれたり、大きくずれたりすることはない。
【0009】
そして、水平な底壁部と傾斜した前壁部とからなる格子状の枠柵を用いた緑化構造物を構築するものがある。このタイプでは、枠柵が保護対象面の前方に設置され、その前壁部と保護対象面との間に盛土材が充填される。さらに、盛土材の前壁部からの抜け落ちを防止するための緑化シートと、緑化のための植生材料とが使用される。この緑化構造物の構築に際し植生体が次のように用いられる。補強シートが保護対象面側に位置し、網が枠柵の前壁部側に位置するようにして、植生体が前壁部と盛土材との間に介在させられる。すると、前記緑化シートに相当する補強シートの敷設と、植生材料の配置とが同時に行われる。構築された緑化構造物においては、補強シートは盛土材の通過を阻止する。本体シートは網及び前壁部を通して露出する。本体シート及び補強シート間に配置された植生材料中の種子は時間の経過に従い発芽及び生育する。この生育の過程で、植物は本体シート、網及び前壁部の格子部分を通過する。この植物の生育により、やがては保護対象面が緑化される。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
【0015】
図1に示すように、本実施形態の植生体1は本体シート2、補強シート3、植生材料4、網5及び複数の係止部材6を備えている。本体シート2は、比較的短く、かつ細い多数の合成、または天然、生分解繊維を互いに絡ませて形成したものであり、伸縮性及び吸水性に富んでいる。生分解繊維は生分解性材料によって形成された繊維である。同材料は、土壌中の雑菌等の微生物により分解されて消滅する材料であり、でんぷん系化合物、蛋白質系化合物、ビニルエマルジョン系化合物、ポリ乳酸系化合物、でんぷんと合成樹脂とのブレンド等を例示でき、これらから選ばれる少なくとも一種を使用できる。
【0016】
補強シート3は基部7と、その上に積層された薄手の不織布8とからなり、本体シート2の後面(図1の下面)に積層されている。基部7は、太く扁平な合成繊維を経糸及び緯糸として用い、これらを目の細かい格子状に織ったものである。不織布8は、多数の細長い合成、または天然、生分解繊維を互いに絡ませて形成したものであり、基部7に強固に接着されている。これら基部7及び不織布8からなる補強シート3は、全体として高い強度と高い剛性とを有している。
【0017】
植生材料4は種子、肥料、土壌改良剤、生長材等からなり、本体シート2及び補強シート3間に分散した状態で配置されている。より詳しくは、植生材料4は、接着手段としての接着剤によって本体シート2の後面に接着されている。接着剤としては、ポリビニルアルコール(PVAまたはポバールとも呼ばれる)等を用いることができる。種子としては、芝、花、樹木等の種子を用いることができるが、これらのうちから施工現場の土、施工季節、気象条件等に応じた種類が適宜選択される。網5はポリエチレン等の合成繊維、あるいは天然、生分解繊維を経糸及び緯糸として用い、これらを前記補強シート3の基部7よりも目の粗い格子状に編んだものである。同網5は、本体シート2の前面(図1の上面)に重ねられ、高い強度を有している。網5の経糸及び緯糸は、それらの交差部分において互いに結索されている。
【0018】
複数の係止部材6は、本体シート2を介して網5を互いに離れた複数箇所で補強シート3に係止するためのものである。ここでは、図2に示すように、網5の一部を取り込んだ状態で円環状に曲げ形成された金属の線材によって、各係止部材6が構成されている。各係止部材6の両端部は、網5の前方から、本体シート2及び補強シート3にそれぞれ刺し通され、同補強シート3の後部で重ねられている。
【0019】
前述した植生体1においては、補強シート3が従来技術における緑化シートに相当する。また、植生材料4付き本体シート2及び網5は、従来技術において、植生材料を一対の紙によって挟み込んだものや、植生材料が接着された紙、不織布等の上に網を重ねたものや、緑化シートに吹付けられる植生材料に相当する。
【0020】
次に、植生体1を用いた緑化の一態様として、植生体1を用いて構築される緑化構造物9について説明する。図3及び図4に示すように、保護対象面としての法面11の下部前方(図4の下部左方)には、ジオテキスタイルよりなる強化シート12が敷かれている。ジオテキスタイルは地盤の補強材の一種であり、ポリエチレン、ポリエステル等の高分子材料を素材としたシート状の製品をいう。ジオテキスタイルの種類には主として、不織布、織布、シオグリッド、ジオネット等があるが、ここでは高強度を有する厚手の不織布が用いられている。強化シート12の主な機能は、(1)後述する盛土材18にしみ込んで同補強シート3に至った水を毛細管現象により前方へ導き出すこと、(2)後述する底壁部14の格子部分を通り盛土材18中に広がり、枠柵13を盛土材18に係留するとともに盛土材18を安定化させることである。
【0021】
強化シート12の上には、複数の枠柵13が紙面と直交する方向に並べられている。各枠柵13は、略水平方向に延びる底壁部14と、その底壁部14の前端から斜め後ろ上方へ延びる前壁部15とから構成されている。枠柵13は、例えば、直線状の鉄筋を縦方向及び横方向に格子状に配置し、これらを互いに溶接した後、中央部分で折曲げて製作したものである。各枠柵13は、底壁部14の格子部分を通じて打ち込まれた杭16によって、強化シート12及び用地17に止められている。
【0022】
前壁部15と法面11との間の空間には盛土材18が充填されている。盛土材18としては土のみを用いてもよいが、土に岩石、クリンカアッシュ、フライアッシュ、アスファルト廃材等を混合したものを用いてもよい。盛土材18としては施工現場のものでも他所から運び込んだものでもよいが、前者の方が好ましい。これは、施工現場の環境での生育に適した植物の種子が、盛土材18中に含まれている可能性が高いからである。盛土材18は衝撃ローラ等を用いた転圧により押し固められている。
【0023】
各前壁部15と盛土材18との間には、前述した植生体1が介在されている。植生体1の下端部は後方へ曲げられ、底壁部14と盛土材18との間に介在されている。植生体1の上端部は後方へ曲げられ盛土材18上に被せられている。これらの強化シート12、枠柵13、杭16、盛土材18及び植生体1によって1つの段が構成されている。この段が上方へ向けて複数段にわたって形成されることによって緑化構造物9が構築されている。
【0024】
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
【0025】
緑化構造物9に組み込む前の植生体1の本体シート2は、それ自体、伸縮性に富む反面、強度や剛性や形態安定性に乏しいが、その不足分は補強シート3及び係止部材6によって補われる。詳しくは、本体シート2の後面に積層された補強シート3は、同本体シート2の強度及び剛性を補う。また、係止部材6は、本体シート2を補強シート3に沿って広げ、かつ重ねた状態に維持する。
【0026】
また、網5自体及び本体シート2自体には互いにくっつき合おうとする力が働かない。同様に、本体シート2自体及び補強シート3自体には互いにくっつき合おうとする力が働かない。従って、網5、本体シート2及び補強シート3を単に重ねただけでは、簡単に分離してしまう。これに対し、複数の係止部材6は、本体シート2を介して網5を複数箇所で補強シート3に係止する機能を果たす。すなわち、各係止部材6は、本体シート2が補強シート3の面方向や厚み方向(補強シート3から剥がれる方向)へ移動するのを規制する。また、各係止部材6は、網5の一部を取り囲んでおり、その部分の動きも規制する。従って、網5及び本体シート2は、植生体1の運搬時、敷設時等に補強シート3から剥がれたり、大きくずれたりすることはない。
【0027】
ここで、係止部材6を用いた本体シート2の係止構造においては網5が重要な役割を果たす。すなわち、仮に網5を用いずに、本体シート2を係止部材6によって直接補強シート3に係止するものとする。この場合、本体シート2は伸縮性を有しているので、外力により変形して、係止部材6から容易に抜ける。その結果、補強シート3から本体シート2が簡単に剥がれてしまう。これに対し、網5を用いた場合には、これが本体シート2よりも高い強度を有していることから、外力によって係止部材6から抜けるおそれはない。また、網5は本体シート2を前方から保護し、同本体シート2に外力が直接加わるのを防止する機能も発揮する。従って、通常の取扱いをしている限り(無理矢理、本体シート2のみを引っ張ったりしない限り)、本体シート2が補強シート3から剥がれるおそれはない。
【0028】
網5及び本体シート2を補強シート3に係止する手段としては種々考えられるが、本実施形態では1本の金属の線材を用いているだけである。しかも、その線材を、本体シート2及び補強シート3に挿通させて円環状に曲げ形成しているだけである。このように非常に簡易な構成で、網5及び本体シート2を補強シート3に確実に係止することができる。また、係止部材6に要する材料費はわずかですむばかりか、係止部材6を用いたことによる重量増加も少なくてすむ。さらに、各係止部材6は円環状に曲げられ、その両端部が重ねられているので、網5、本体シート2及び補強シート3から抜け落ちることはない。
【0029】
また、接着剤は、植生材料4を本体シート2の後面に付着させた状態に維持する。このため、本体シート2が補強シート3から浮き上がって、両者2,3の間に隙間が生じても、植生材料に対し、接着剤による接着力よりも大きな外力が加わらない限り、同植生材料4は隙間から脱落しない。従って、植生体1の運搬時や敷設時に植生材料4が不用意にこぼれ落ちるおそれがない。
【0030】
緑化構造物9の構築に際しては、補強シート3が法面11側に位置し、網5が枠柵13の前壁部15側に位置するようにして、植生体1を同前壁部15の後ろに配置する。すると、補強シート3の敷設と、植生材料4、本体シート2及び網5の配置とが同時に行われる。従って、緑化シートの配置作業と、植生材料の配置作業とを別々に行う従来技術よりも、緑化構造物9の構築作業における作業効率が向上する。
【0031】
構築された緑化構造物9中の補強シート3は、目の細かな網状の基部7と不織布8とからなるので、盛土材18中の土や石の通過を阻止する。このため、各枠柵13が鉄筋によって格子状に形成されているにもかかわらず、降雨等によって各枠柵13の格子部分から盛土材18が抜け落ちるのを防止できる。また、補強シート3、本体シート2及び網5はいずれも水の通過を許容するので、たとえ降雨があっても、その水が十分に排水される。排水されずに残った水によって盛土材18が軟弱化するおそれはない。
【0032】
緑化構造物9中の本体シート2は、網5及び前壁部15を通して露出する。この本体シート2は多くの空隙を有しており、水分を保持する機能を発揮する。本体シート2及び補強シート3間の種子は、時間の経過に従い、本体シート2等からの水分を受けて発芽し、生育する。生育の過程で、植物は本体シート2、網5及び前壁部15の格子部分を通過する。飛来して植生体1上に付着した種子も同様にして発芽及び生育する。一方、植物の根は本体シート2や補強シート3を通り、盛土材18内に入り込み、広がってゆく。この際、補強シート3の不織布8は空隙を有し、基部7は細かな網目を有しているので、根の生長の妨げになりにくい。
【0033】
このように、法面11のみでは植物が育ちにくいが、生育する樹木、草等の植物によって緑の部分が広がってゆく。やがては法面11の略全面が緑化される。この際、本体シート2の前方に位置するものは、植物の生育の障害物となるが、本実施形態での障害物は、網5と、互いに離れた箇所に設けられた複数の係止部材6と、格子状の前壁部15とであり、これらが植物の生育の妨げとなることはほとんどない。
【0034】
さらに、緑化構造物9においては、植生体1が前後から前壁部15及び盛土材18によって挟み込まれた状態となる。植生体1の前後方向の動きがこれらの前壁部15及び盛土材18によって規制される。このため、網等を前壁部の前に添えて配置した場合とは異なり、植生体1が浮き上がる不具合はない。
【0035】
なお、本発明は次に示す別の実施形態に具体化することができる。
【0036】
(1)植生材料4は少なくとも種子を含んでいればよく、それ以外の材料である肥料、土壌改良剤、生長材、保水材等は適宜省略されてもよい。
【0037】
(2)各係止部材6は、本体シート2を介して網5を補強シート3に係止するものであれば、どのような形状のものでもよい。
【0038】
(3)本体シート2において係止部材6によって補強シート3に係止する箇所の間隔を適宜変更してもよい。
【0039】
(4)植生材料4は補強シート3に接着されてもよい。また、植生材料4として、種子と、それ以外の材料とを用い、一方を本体シート2に接着し、他方を補強シート3に接着してもよい。
【0040】
(5)植生材料4として、粒子の細かいものや粉末状のものを用いた場合には、接着剤等の接着手段を用いずに、本体シート2の繊維間の空隙や、不織布8の繊維間の空隙に、これらの植生材料を入り込ませておくだけでもよい。
【0041】
(6)本発明の植生体は、枠柵を用いないタイプの緑化構造物に適用してもよい。例えば、植生体を保護対象面や盛土材の傾斜した前面に敷き、同植生体をアンカー等の係止部材によって斜面に止めるようにしてもよい。
【0042】
(7)本発明の植生体は、緑化構造物を構築せずに緑化する場合にも広く適用可能である。例えば、植生材料として芝の種子が含まれた植生体を用い、これを芝生の植生のためにゴルフ場に敷設してもよい。この場合、芝生のない状態での地面が保護対象面となる。
【0043】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る植生体を、法面、壁面等の保護対象面の前方に設置する緑化構造物に用いれば、従来の緑化シートに相当する補強シートの敷設作業と植生材料の配置作業とを一度に行うことができ、緑化における作業効率の向上を図ることができる。また、植生体の運搬時や敷設時に植生材料が不用意に本体シート及び補強シートから脱落するのを防止できる。さらに、簡易な構成で網及び本体シートを補強シートに確実に係止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における植生体の部分分解斜視図である。
【図2】図1の植生体における係止部材と、その近傍部分の断面図である。
【図3】図1の植生体を用いて構築した緑化構造物の斜視図である。
【図4】図3の縦断面図である。
【符号の説明】
1 植生体
2 本体シート
3 補強シート
4 植生材料
5 網
6 係止部材
11 保護対象面としての法面
Claims (1)
- 水平な底壁部と傾斜した前壁部とからなる格子状の枠柵を保護対象面の前方に設置し、前記前壁部と前記保護対象面との間に盛土材を充填した緑化構造物において用いられる植生体であって、
前記保護対象面の前方に配置され、繊維を互いに絡ませて形成した本体シートと、前記本体シートに積層され、網状の基部を備えた補強シートと、少なくとも種子を含み、かつ前記本体シート及び補強シート間に配置された植生材料と、前記本体シートに重ねられた網と、前記本体シートを介して前記網を複数箇所で補強シートに係止する複数の係止部材とを具備し、
前記前壁部と前記盛土材との間に介在されることを特徴とする植生体。
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