JP3601813B2 - パーテーションにおけるパネルの連結装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、間仕切りとしてのパーテーションにおいて、押出形材を使用したパネルの連結装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
パーテーションにおいては、パネルがその両側の支柱によって支持されると共に、一本の支柱に二枚、三枚または四枚というようにパネルが連結されることによって、室内が幾つかに仕切られる。支柱を介して連結される複数のパネルの向きは、直列、直角が多いが、方向自在にこれに限定されることもないため、支柱には回動可能にパネルが連結される。その構造は、支柱の材質等とも相俟って様々である。
【0003】
支柱および連結部材にアルミ等の押出形材が使用される例としては、特開平10−179300号公報に記載された場合を挙げることができる。
【0004】
これは言わば蝶番構造であって、蝶番のピンに相当する支柱に、軸受けとしての筒部を有する複数の連結部材がパネルに間隔おきに取り付けられ、パネル相互において筒部が支柱に交互に嵌まっているため、支柱を中心にパネル間の角度が自由に設定される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来のパネル連結装置によれば、支柱は、連結部材の筒部が嵌まる程度に小径となることは避けられなく、そのため、支柱としての強度に不足し、特に、床よりも例えば30cm程度にパネルを上げて宙吊りのように支持するには安定性が得られなかった。
【0006】
また、パネルには、複数の連結部材を上下に所定の間隔をおいて取り付ける必要があり、また、その間隔が他のパネルの連結部材を挾む間隔に設定する必要がある等、構造が複雑であり、組立ても容易ではなかった。
【0007】
この発明は、上記のような実情に鑑みて、支柱が丈夫な構造となり、また、パネルの連結が簡単であり、安定した自由なパーテーションの構築が容易となるパーテーションのパネル連結装置を提供することを目的とした。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、この発明は、パネルの側端に連結部材を突設し、支柱を介して複数のパネルを開閉可能に連結したパーテーションにおいて、支柱が、両側端部に括弧形片を有する同一形状の複数の割形材の中心を中心として対等位置に配して寄せ合わせるとともに、中心を通るネジにより締め付けて組み立てた構造であって、隣接する割形材の括弧形片の合体により軸ポケットが形成され、パネルの連結部材には、その軸ポケットに脱出不能に嵌まる軸部を形成し、割形材の括弧形片が円弧形であって、その括弧形片の合体により構成され若干の隙間を設けた軸ポケットに、連結部材の軸部が一定範囲に回動自在に嵌まるよう円形断面であり、また、パネルが蟻溝形の竪フレームによって枠組みされ、連結部材においてはその蟻溝に嵌まる脚部から細い胴部を介して円管形の軸部が突設していることを特徴とするパーテーションにおけるパネルの連結装置を構成した。
【0009】
上記の構成によれば、パーテーションを組み立てるには、支柱の割形材を合わせる際に、空いている括弧形片と括弧形片との間に、パネルの軸部を差し込み、割形材の結合をネジの締付けにより完結し、支柱を組み立てる。そうすると、両括弧形片の合体によって出来た軸ポケットに軸部が脱出不能に嵌まった状態となる。
【0010】
【発明の実施の形態】
この発明において、支柱1を構成する割形材1aの括弧形片13の形状については、パネル2を自由な方向に設定できる点からすると、円弧形であることが望ましい。しかし、通常のパーテーションにおいて、パネルの方向はいくつかの角度に決まっているので、軸ポケット6が例えば六角形、八角形となるように、括弧形片13が鉤括弧あるいは角括弧形であっても良い。そして、この多角形の軸ポケット6に多角形の軸部7が嵌まる状態では、パネル2の方向を一定に安定して保持できるので、その安定性を要する場合に適している。
【0011】
支柱1を構成する複数の割形材1aの結合手段については、ネジ9を用いることが好ましい。
【0012】
一本の支柱1に連結されるパネル2の数やパネル相互の方向は限定されるものではないが、例えば、直列、直角、放射状等の連結が考えられる。また、パネル2を連結する枚数に対して、軸ポケット6が余る場合には、軸部7の代わりに軸材8を嵌めておくことが望ましい。また、パネルを床から持ち上がる宙吊り状態に支持する場合にも、軸ポケットの下端部に軸材を嵌入し、それによって支持できる。
【0013】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、支柱が軸ポケット構成用の複数の割形材の丈夫な結合体であって、強度的にパネルを安定して支持でき、たとえ宙吊り状であっても安定性が得られ、また、構造が簡単であって、パネルの連結が容易であるので、パーテーションの自由な設定あるいは組立てを容易になすことができるという優れた効果がある。
【0014】
【実施例】
次に、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【0015】
図1ないし図4は、支柱1を介して二枚のパネル2,2が角度変向可能に連結され、その連結部材3がパネル2の竪フレーム5に組み付けられ、連結部材3に円形の軸部7が形成され、支柱1には、両側端にそれぞれ軸部7,7が脱出不能に嵌まる軸ポケット6,6が構成される。この軸ポケット6,6には隙間6a,6aが設けられている。
【0016】
支柱1は、パネル2の軸部7を軸ポケット6に側面から組み入れ得るように、二つの割形材1a,1aからなり、上下幾段かにおいてネジ9により結合される。割形材1aの断面形状については、側面壁11の両端部内面に円弧の括弧形片13を形成したもので、両方の割形材1a,1aの括弧形片13,13が合体すると、両端に90度強の開き角度αのポケット口15が開口する支柱1が組み立てられる。
【0017】
両方の割形材1a,1aのネジ9による結合については、一方の割形材1aに雌ネジ9aを固着し、他方の割形材1aには雄ネジ9bの通し孔10が形成される。
【0018】
パネル2は、ハニカム構造体を主体としたもので、上下フレーム4,4および竪フレーム5,5によって枠組みされ、竪フレーム5が蟻溝形であるので、連結部材3にはその蟻溝に嵌まる脚部17を有し、脚部17から細い胴部19を介して軸部7が突出し、その軸部7が円管形に形成される。そして、軸部7を中心にポケット口15に胴部19が回動する範囲が約90度であって、支柱1の左右方向に対しては45度となっている。したがって、両方のパネル2,2を最も寄り合わせた角度βは約90度となる(図4)。
【0019】
図5は、支柱1に三枚(または四枚)のパネル2を連結する場合を示したもので、支柱1は、四分割の割形材1a,1a,1a,1aからなり、交差するネジ9,9により一体に組み立てられ、略正四角形の断面の四隅に軸ポケット6,6,6,6を有し、各隅に外角方向に約90度にポケット口15が開口した組立て形態となっている。
【0020】
各割形材1aは、同一の断面形状であって、この場合も、側面壁11の両端に円弧形の括弧形片13,13が形成される。また、余りの軸ポケット6には軸材8が嵌入される。なお、中心に補強芯材10あるいは足12(図1参照)の軸を入れることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるパーテーションの斜視図である。
【図2】同パーテーションにおける支柱の分解斜視図である。
【図3】図1のA−A線矢視におけるパネル直列状態を示す拡大断面図である。
【図4】同じようにパネル直角状態を示す断面図である。
【図5】他の実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 支柱
1a 割形材
2 パネル
3 連結部材
4 上下フレーム
5 竪フレーム
6 軸ポケット
6a 軸ポケットの隙間
7 軸部
11 側面壁
13 括弧形片
17 脚部
19 胴部
Claims (1)
- パネルの側端に連結部材を突設し、支柱を介して複数のパネルを開閉可能に連結したパーテーションにおいて、支柱が、両側端部に括弧形片を有する同一形状の複数の割形材の中心を中心として対等位置に配して寄せ合わせるとともに、中心を通るネジにより締め付けて組み立てた構造であって、隣接する割形材の括弧形片の合体により軸ポケットが形成され、パネルの連結部材には、その軸ポケットに脱出不能に嵌まる軸部を形成し、割形材の括弧形片が円弧形であって、その括弧形片の合体により構成され若干の隙間を設けた軸ポケットに、連結部材の軸部が一定範囲に回動自在に嵌まるよう円形断面であり、また、パネルが蟻溝形の竪フレームによって枠組みされ、連結部材においてはその蟻溝に嵌まる脚部から細い胴部を介して円管形の軸部が突設していることを特徴とするパーテーションにおけるパネルの連結装置。
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