JP3601189B2 - 円筒コアレスモータの固定子 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は超小型の円筒コアレスモータの固定子に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来、円筒コアレスモータの固定子としては、実公平−５３４２１号公報に記載されたものが知られている。図２はその構成を示し、６は円筒カップ形状のフレームであり、このフレーム６の天面中央に形成された円筒形状の突出し部７に上下一体に形成された１個の焼結メタル８が固定されている。この焼結メタル８の外周には円筒マグネット９が挿入され、この円筒マグネット９の内周部と焼結メタル８の外周部とが密着するように軸方向に加圧にて鼓状に湾曲されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の円筒コアレスモータの固定子においては、焼結メタルを軸方向から加圧し鼓状に変形させて円筒マグネットを固定するため、いかに焼結メタルの初期の上下の同軸度を維持するかが、重要な課題であった。
【０００４】
本発明は上記課題を解決し、初期の同軸度と同等の同軸度を維持して軸受ロスを小さくした円筒コアレスモータの固定子を提供することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために本発明は、焼結メタルと円筒マグネットとを焼結メタルに円筒状マグネットが固定される前にオイルは含浸せず、焼結メタルと円筒状マグネットを接着後、焼結軸受と円筒状マグネットが固定された状態で、焼結軸受にオイルを含浸させたものである。
【０００６】
これにより、焼結メタルは加圧されないので、変形等なく初期の同軸度を保つことができ、軸受ロスの小さい円筒コアレスモータの固定子が得られる。
【０００７】
【発明の実施の形態】
本発明は、円筒カップ形状のフレームと、このフレームの天面中央に形成された円筒形状の突出し部に固定された１個の焼結メタルと、この焼結メタルを内径部に挿通して固定された円筒マグネットとからなる円筒コアレスモータの固定子であって、前記焼結メタルと円筒マグネットとを接着剤にて固定した円筒コアレスモータの固定子であり、これにより焼結メタルの変形を無くし、初期の同軸度と同等の同軸度を維持することで、軸受ロスを小さくするという作用を有する。
【０００８】
【実施例】
以下本発明の実施例について、図面を用いて説明する。
【０００９】
（実施例１）
図１において、２は上下一体に形成された１個の潤滑油を含浸していない焼結メタルである。この焼結メタル２の外周に円筒マグネット１を挿入し、接着剤３により、互いに固定する。この後、焼結メタル２に潤滑油を含浸させて、遠心分離法等により、円筒マグネット１の外周に付着した潤滑油を除去する。
【００１０】
次に、円筒カップ形状のフレーム４の天面中央に形成された円筒形状の突出し部５に、焼結メタル２を圧入固定して固定子が完成する。
【００１１】
予め潤滑油を含浸させた焼結メタル２に円筒マグネット１を接着する場合は、円筒マグネット１の外周には潤滑油が付着しないので、上記の潤滑油を除去する工程は必要ないが、焼結メタル２の外周に付着した潤滑油により接着剤３の接着力が低下しないように、接着剤の選定を行う必要がある。また、焼結メタル２は、多数の空孔を有しているため、この空孔に接着剤３が多量に浸透して、焼結メタル２の油の循環を妨げないように、接着剤３は高めの粘度を選定する必要がある。
【００１２】
以上の構成により、焼結メタル２は軸方向に加圧されないので、変形等がなく、初期の同軸度を保つことができ、軸受ロスの小さい円筒コアレスモータの固定子が得られる。
【００１３】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、焼結メタルは軸方向に加圧されないので、変形等がなく、初期の同軸度を保つことができ、軸受ロスの小さい円筒コアレスモータの固定子が得られるという有利な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施例を示す円筒コアレスモータの固定子の断面図
【図２】従来の円筒コアレスモータの固定子の断面図
【符号の説明】
１ 円筒マグネット
２ 焼結メタル
３ 接着剤
４ フレーム
５ 突出し部
【発明の属する技術分野】
本発明は超小型の円筒コアレスモータの固定子に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来、円筒コアレスモータの固定子としては、実公平−５３４２１号公報に記載されたものが知られている。図２はその構成を示し、６は円筒カップ形状のフレームであり、このフレーム６の天面中央に形成された円筒形状の突出し部７に上下一体に形成された１個の焼結メタル８が固定されている。この焼結メタル８の外周には円筒マグネット９が挿入され、この円筒マグネット９の内周部と焼結メタル８の外周部とが密着するように軸方向に加圧にて鼓状に湾曲されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の円筒コアレスモータの固定子においては、焼結メタルを軸方向から加圧し鼓状に変形させて円筒マグネットを固定するため、いかに焼結メタルの初期の上下の同軸度を維持するかが、重要な課題であった。
【０００４】
本発明は上記課題を解決し、初期の同軸度と同等の同軸度を維持して軸受ロスを小さくした円筒コアレスモータの固定子を提供することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために本発明は、焼結メタルと円筒マグネットとを焼結メタルに円筒状マグネットが固定される前にオイルは含浸せず、焼結メタルと円筒状マグネットを接着後、焼結軸受と円筒状マグネットが固定された状態で、焼結軸受にオイルを含浸させたものである。
【０００６】
これにより、焼結メタルは加圧されないので、変形等なく初期の同軸度を保つことができ、軸受ロスの小さい円筒コアレスモータの固定子が得られる。
【０００７】
【発明の実施の形態】
本発明は、円筒カップ形状のフレームと、このフレームの天面中央に形成された円筒形状の突出し部に固定された１個の焼結メタルと、この焼結メタルを内径部に挿通して固定された円筒マグネットとからなる円筒コアレスモータの固定子であって、前記焼結メタルと円筒マグネットとを接着剤にて固定した円筒コアレスモータの固定子であり、これにより焼結メタルの変形を無くし、初期の同軸度と同等の同軸度を維持することで、軸受ロスを小さくするという作用を有する。
【０００８】
【実施例】
以下本発明の実施例について、図面を用いて説明する。
【０００９】
（実施例１）
図１において、２は上下一体に形成された１個の潤滑油を含浸していない焼結メタルである。この焼結メタル２の外周に円筒マグネット１を挿入し、接着剤３により、互いに固定する。この後、焼結メタル２に潤滑油を含浸させて、遠心分離法等により、円筒マグネット１の外周に付着した潤滑油を除去する。
【００１０】
次に、円筒カップ形状のフレーム４の天面中央に形成された円筒形状の突出し部５に、焼結メタル２を圧入固定して固定子が完成する。
【００１１】
予め潤滑油を含浸させた焼結メタル２に円筒マグネット１を接着する場合は、円筒マグネット１の外周には潤滑油が付着しないので、上記の潤滑油を除去する工程は必要ないが、焼結メタル２の外周に付着した潤滑油により接着剤３の接着力が低下しないように、接着剤の選定を行う必要がある。また、焼結メタル２は、多数の空孔を有しているため、この空孔に接着剤３が多量に浸透して、焼結メタル２の油の循環を妨げないように、接着剤３は高めの粘度を選定する必要がある。
【００１２】
以上の構成により、焼結メタル２は軸方向に加圧されないので、変形等がなく、初期の同軸度を保つことができ、軸受ロスの小さい円筒コアレスモータの固定子が得られる。
【００１３】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、焼結メタルは軸方向に加圧されないので、変形等がなく、初期の同軸度を保つことができ、軸受ロスの小さい円筒コアレスモータの固定子が得られるという有利な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施例を示す円筒コアレスモータの固定子の断面図
【図２】従来の円筒コアレスモータの固定子の断面図
【符号の説明】
１ 円筒マグネット
２ 焼結メタル
３ 接着剤
４ フレーム
５ 突出し部
Claims (1)
- 円筒カップ形状のフレームと、このフレームの天面中央に形成された円筒形状の突出し部に固定された１個の焼結メタルと、この焼結メタルを内径部に挿通して固定された円筒マグネットを具備し、前記焼結メタルにオイルを含浸しない状態で前記円筒状マグネットを接着固定した後、前記焼結メタルにオイルを含浸させてなる円筒コアレスモータの固定子。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15935496A JP3601189B2 (ja) | 1996-06-20 | 1996-06-20 | 円筒コアレスモータの固定子 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15935496A JP3601189B2 (ja) | 1996-06-20 | 1996-06-20 | 円筒コアレスモータの固定子 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1014143A JPH1014143A (ja) | 1998-01-16 |
| JP3601189B2 true JP3601189B2 (ja) | 2004-12-15 |
Family
ID=15692023
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP15935496A Expired - Fee Related JP3601189B2 (ja) | 1996-06-20 | 1996-06-20 | 円筒コアレスモータの固定子 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3601189B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6625325B2 (en) | 1998-12-16 | 2003-09-23 | Eastman Kodak Company | Noise cleaning and interpolating sparsely populated color digital image using a variable noise cleaning kernel |
| JP2002247794A (ja) * | 2001-02-15 | 2002-08-30 | Namiki Precision Jewel Co Ltd | 小型振動モータ |
| DE10149427A1 (de) * | 2001-10-06 | 2003-04-30 | Bosch Gmbh Robert | Gleichstrommotor |
| KR20060057764A (ko) * | 2004-11-24 | 2006-05-29 | 주식회사 드레코 | 코어리스 모터의 고정자 조립체 및 그 제조방법 |
-
1996
- 1996-06-20 JP JP15935496A patent/JP3601189B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH1014143A (ja) | 1998-01-16 |
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