JP3601164B2 - エコーサプレス方法およびエコーサプレッサ装置 - Google Patents

エコーサプレス方法およびエコーサプレッサ装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、テレビ会議システム等に使用されるエコーサプレス方法およびエコーサプレッサ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、エコーサプレッサ装置は、会議室においてスピーカから会議相手の音声が拡声されるとエコーという現象が起こるので、各会議装置で送受の信号ライン上の音声レベルを比較し、音声レベルの低い信号ライン側に損失回路を挿入して回込みを抑圧するものが主流となっている。
【0003】
図3は従来のエコーサプレッサ装置のブロック図である。図3において、D/A変換回路1はデジタル信号をアナログ信号に変換し、スピーカ2は音声信号を音声に変換して拡声し、マイク3は音声を音声信号に変換し、A/D変換回路4はアナログ信号をデジタル信号に変換し、比較回路21は受信側の信号ライン上(D/A変換回路1入力側)の音声入力信号(音声入力データ)と送信側の信号ライン上(A/D変換回路4の出力側)のマイクの入力音声信号とを比較し、損失回路22、24は信号ライン上に挿入されて信号に損失を与え、スイッチ回路23、25は損失回路22、24に並列接続される。
【0004】
以上のように構成されたエコーサプレッサ装置について、その動作を説明する。D/A変換回路1は会議相手の音声入力データをデジタルからアナログに変換し、スピーカ2はアナログ音声信号を音響系に変換して拡声する。会議室で拡声された音声は壁20等で反射され、エコーとしてマイク3に入力され、また話者の音声もマイク3に入力される。マイク3からの入力音声信号であるマイクの入力音声信号は、A/D変換回路4にてアナログからデジタルに変換され、比較回路21にて音声入力側(受信側)の音声入力データとそのレベルが比較される。
【0005】
比較回路21での比較の結果、音声入力データのレベルがマイクの入力音声信号のレベルよりも大きい場合は、会議相手が話しており(すなわち話者は話しておらず)、相手の声はスピーカ2から拡声されて会議室内に反響することになる。従って、エコーが発生していると判断して、損失回路24にてマイクの入力音声信号に対して或る一定の損失が与えられる。また、音声入力データのレベルがマイクの入力音声信号のレベルよりも小さい場合は、エコーが発生していないと判断して、マイクの入力音声信号は、オンとなったスイッチ回路25により損失回路24をバイパスし、損失無しに出力される。
【0006】
次に、話者がマイク3を介して話しをしている場合、マイク3の入力音声信号のレベルが音声入力データのレベルよりも高くなるように設定されている。従って、比較回路21は送受信側の音声信号レベルを比較するが、送信側の音声信号(マイクの入力音声信号)のレベルが大きいため、受信側の音声信号には損失回路22にて或る一定の損失が与えられ、会議相手からの音声信号(音声入力データ)のレベルが抑えられ、エコーも抑えられる。話者が話しをしていない場合は会議相手からの音声信号は、オンとなったスイッチ回路23により損失回路22がバイパスされ、損失無しに出力される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のエコーサプレッサ装置では、会議相手と自分とが同時に話したときのダブルトーク時に会議相手の音声が大きくなったり小さくなったりして聞きづらいという問題点や、損失回路22、24において損失を与えるときのスイッチング時に音量変化が生じて不自然であるという問題点を有していた。
【0008】
このエコーサプレス方法およびエコーサプレッサ装置では、上記ダブルトーク時にも会議相手の音声が聞きやすく、自然な会話を行うことが要求されている。
【0009】
本発明は、エコーによる音声劣化を防いで自然な会話が可能なエコーサプレス方法、および、エコーによる音声劣化を防いで自然な会話が可能なエコーサプレッサ装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために本発明のエコーサプレス方法は、テスト信号を発生するテスト信号発生ステップと、テスト信号を記憶するテスト信号記憶ステップと、テスト信号をスピーカで拡声した音声が壁等の反射で位相遅延してマイクに入力することにより得られるマイクの入力音声信号のレベルを多数のスレッショルドレベルと比較して判別するマイクの入力音声信号レベル判別ステップと、判別されたマイクの入力音声信号のレベルと記憶されたテスト信号レベルとに基づいて定まるダウンレベルに応じてテスト信号をレベルダウンしてテスト信号のレベル合わせを行うレベルダウンステップと、レベル合わせされたテスト信号に多数種類の位相遅延を与えて多数種類の位相遅延信号を生成する位相遅延ステップと、位相遅延信号とマイクの入力音声信号との位相的一致を判別する一致判別ステップと、多数種類の位相遅延信号のうちマイクの入力音声信号と位相的に一致した位相遅延信号を選択する位相遅延信号選択ステップと、音声入力データを前記ダウンレベルに応じてレベルダウンする音声入力データレベルダウンステップと、レベルダウンされた音声入力データに対して選択された位相遅延信号の位相遅延量を与えて疑似エコー信号を生成する疑似エコー信号生成ステップと、音声入力データをスピーカで拡声した音声が壁等の反射で位相遅延してマイクに入力することにより得られるマイクの入力音声信号と疑似エコー信号との減算を行う減算ステップとを有するように構成したものである。
【0011】
これにより、エコーによる音声劣化を防いで自然な会話が可能なエコーサプレス方法が得られる。
【0012】
また、この課題を解決するための本発明のエコーサプレッサ装置は、テスト信号を発生するテストトーン回路と、テスト信号と音声入力データとを切り替える切替えスイッチ回路と、テスト信号又は前記音声入力データを一時的に記憶するメモリ回路と、テスト信号をスピーカで拡声した音声が壁等の反射で位相遅延してマイクに入力することにより得られるマイクの入力音声信号のレベルを多数のスレッショルドレベルと比較して判別する比較回路と、判別されたマイクの入力音声信号のレベルとテスト信号レベルとに基づいて予め定まるダウンレベルに応じて音声入力データをレベルダウンして音声入力データのレベル合わせを行うレベルダウン回路と、ダウンレベルにレベルダウンされたメモリ回路からのテスト信号に多数種類の位相遅延器による位相遅延を与えて多数種類の位相遅延信号を生成する位相遅延回路と、位相遅延信号とマイクの入力音声信号との位相的一致を判別する一致回路部と、多数種類の位相遅延器のうちマイクの入力音声信号と位相的に一致した位相遅延器を選択すると共にレベルダウンされた音声入力データに対して選択された位相遅延器による位相遅延量を与えて疑似エコー信号を生成するセレクタ回路と、音声入力データをスピーカで拡声した音声が壁等の反射で位相遅延してマイクに入力することにより得られるマイクの入力音声信号と疑似エコー信号との減算を行う減算回路とを有するように構成したものである。
【0013】
これにより、エコーによる音声劣化を防いで自然な会話が可能なエコーサプレッサ装置が得られる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、テスト信号を発生するテスト信号発生ステップと、テスト信号を記憶するテスト信号記憶ステップと、テスト信号をスピーカで拡声した音声が壁等の反射で位相遅延してマイクに入力することにより得られるマイクの入力音声信号のレベルを多数のスレッショルドレベルと比較して判別するマイクの入力音声信号レベル判別ステップと、判別されたマイクの入力音声信号のレベルと記憶されたテスト信号レベルとに基づいて定まるダウンレベルに応じてテスト信号をレベルダウンしてテスト信号のレベル合わせを行うレベルダウンステップと、レベル合わせされたテスト信号に多数種類の位相遅延を与えて多数種類の位相遅延信号を生成する位相遅延ステップと、位相遅延信号とマイクの入力音声信号との位相的一致を判別する一致判別ステップと、多数種類の位相遅延信号のうちマイクの入力音声信号と位相的に一致した位相遅延信号を選択する位相遅延信号選択ステップと、音声入力データを前記ダウンレベルに応じてレベルダウンする音声入力データレベルダウンステップと、レベルダウンされた音声入力データに対して選択された位相遅延信号の位相遅延量を与えて疑似エコー信号を生成する疑似エコー信号生成ステップと、音声入力データをスピーカで拡声した音声が壁等の反射で位相遅延してマイクに入力することにより得られるマイクの入力音声信号と疑似エコー信号との減算を行う減算ステップとを有することとしたものであり、マイクの入力音声信号に含まれるエコー成分が疑似エコー信号により除去されるという作用を有する。
【0015】
請求項2に記載の発明は、テスト信号を発生するテストトーン回路と、テスト信号と音声入力データとを切り替える切替えスイッチ回路と、テスト信号又は前記音声入力データを一時的に記憶するメモリ回路と、テスト信号をスピーカで拡声した音声が壁等の反射で位相遅延してマイクに入力することにより得られるマイクの入力音声信号のレベルを多数のスレッショルドレベルと比較して判別する比較回路と、判別されたマイクの入力音声信号のレベルとテスト信号レベルとに基づいて予め定まるダウンレベルに応じて音声入力データをレベルダウンして音声入力データのレベル合わせを行うレベルダウン回路と、ダウンレベルにレベルダウンされたメモリ回路からのテスト信号に多数種類の位相遅延器による位相遅延を与えて多数種類の位相遅延信号を生成する位相遅延回路と、位相遅延信号とマイクの入力音声信号との位相的一致を判別する一致回路部と、多数種類の位相遅延器のうちマイクの入力音声信号と位相的に一致した位相遅延器を選択すると共にレベルダウンされた音声入力データに対して選択された位相遅延器による位相遅延量を与えて疑似エコー信号を生成するセレクタ回路と、音声入力データをスピーカで拡声した音声が壁等の反射で位相遅延してマイクに入力することにより得られるマイクの入力音声信号と疑似エコー信号との減算を行う減算回路とを有することとしたものであり、マイクの入力音声信号に含まれるエコー成分が疑似エコー信号により除去されるという作用を有する。
【0016】
請求項3に記載の発明は、テスト信号を発生するテストトーン回路と、テスト信号と音声入力データとを切り替える切替えスイッチ回路と、テスト信号又は音声入力データを一時的に記憶するメモリ回路と、テスト信号をスピーカで拡声した音声が壁等の反射で位相遅延してマイクに入力することにより得られるマイクの入力音声信号のレベルを多数のスレッショルドレベルと比較して判別する比較回路と、判別されたマイクの入力音声信号のレベルとテスト信号レベルとに基づいて予め定まるダウンレベルに応じて音声入力データをレベルダウンして音声入力データのレベル合わせを行うレベルダウン回路と、音声入力データをスピーカで拡声した音声が壁等の反射で位相遅延してマイクに入力することにより得られるマイクの入力音声信号に対して多数種類の損失を与える多数種類の損失回路から成る損失回路部と、多数種類の損失回路の中からダウンレベルに応じた損失回路を選択するセレクタ回路とを有することとしたものであり、マイクの入力音声信号に対して音声入力データのダウンレベルに応じた損失が与えられるという作用を有する。
【0017】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、セレクタ回路は多数種類の損失回路の中からダウンレベルに応じた損失回路を選択するCPUを有することとしたものであり、マイクの入力音声信号に対する損失量がCPUによりソフトウェアで制御されるという作用を有する。
【0018】
以下、本発明の実施の形態について、図1、図2を用いて説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の一実施の形態によるエコーサプレッサ装置を示すブロック図である。図1において、D/A変換回路1、スピーカ2、マイク3、A/D変換回路4は図3と同様のものなので、説明は省略する。テストトーン回路5はテスト信号を発生し、切替えスイッチ回路6はテストトーン回路5からのテスト信号と会議相手側から入力される音声入力データとを切り替える。メモリ回路7は音声入力データ又はテスト信号を一時的に記憶し、多数(n)の比較器1〜nから成る比較回路8はマイク3から入力される入力音声信号のレベルを比較器の数に応じたn個のスレッショルドレベルで比較して判別し、レベルダウン回路9は、比較回路8で判別されたマイクの入力音声信号のレベルとメモリ回路7に記憶されたテスト信号又は音声入力データのレベルとに基づいて、テスト信号又は音声入力データのレベル合わせを行う。
【0019】
次に、多数(n)の位相遅延器(ディレイ)1〜nから成る位相遅延回路10はレベル合わせされたテスト信号又は音声入力データを多数(n)の位置遅延レベルに変換し、多数(n)の一致回路1〜nから成る一致回路部11は、スピーカで拡声され、壁等の反射で位相遅延してマイク3に入力されたエコー信号と位相遅延回路10からの多数(n)の位相遅延信号との一致を位相の一致で判別する。こうしてレベル一致と位相一致を判別した後、セレクタ回路12は一致回路部11における判別結果を示す判別信号に基づいて位相遅延信号つまり位相遅延器を選択し、減算回路13はセレクタ回路12で選択された位相遅延信号(疑似エコー信号)とマイクの入力音声信号との減算を行う。
【0020】
以上のように構成されたエコーサプレッサ装置について、その設定動作およびサプレッサ動作を説明する。まず設定動作について説明する。設定動作は、レベルダウン回路9におけるテスト信号又は音声入力データのダウンレベルを設定するための動作と、セレクタ回路12での位相遅延器を選択する動作とがある。テレビ会議を行うに際して、そのつど使用環境は変化するため、最初に切替えスイッチ回路6をテストトーン回路5側に切り替え、1kHzのテストトーン(テスト信号)を発生する(テスト信号発生ステップ)。このテスト信号はD/A変換回路1、スピーカ2を経て、会議室で拡声され、その会議室の環境(例えば壁20)による位相遅延されたエコー信号となってマイク3に入力され、エコーによるマイクの入力音声信号となる。また、テスト信号はメモリ回路7に記憶される(テスト信号記憶ステップ)。エコーによるマイクの入力音声信号は、A/D変換回路4にてデジタル信号に変換される。デジタル変換されたエコーによるマイクの入力音声信号のレベルは比較回路8にてn個のスレッショルドレベルと比較され、判別される(マイクの入力音声信号レベル判別ステップ)。比較判別されたエコーによるマイクの入力音声信号のレベルyとメモリ回路7に記憶された原信号(テスト信号)のレベルxにより、メモリ回路7から出力されるテスト信号に対して、レベルダウン回路9にてy/xのレベル合わせが行われる(レベルダウンステップ)。つまりテスト信号のレベルはレベルyとなる。y/xのレベル合わせとは壁等の反射によるレベルダウンを疑似的に行うものであり、テスト信号に対するダウンレベルy/xによるレベルダウンである。レベル合わせされたテスト信号は位相遅延回路10にてn個の位相遅延レベルのテスト信号(位相遅延テスト信号)に変換される(位相遅延ステップ)。n個の位相遅延テスト信号は一致回路部11に入力され、エコーによるマイクの入力音声信号と位相の一致が判別される(一致判別ステップ)。判別結果を示す一致回路部11からの判別信号に基づいて、セレクタ回路12はn個の位相遅延テスト信号から一つの位相遅延テスト信号を選択、つまり1つの位相遅延器を選択する(位相遅延信号選択ステップ)。選択された位相遅延器から出力される位相遅延テスト信号は疑似エコー信号であり、減算回路13においてエコーによるマイクの入力音声信号との減算が行われる。
【0021】
次に、サプレッサ動作について説明する。サプレッサ動作においては切替えスイッチ回路6は音声入力データの入力端子側に切り替えられ、D/A変換回路1およびメモリ回路7に音声入力データが入力される。メモリ回路7に記憶された音声入力データは直ちにレベルダウン回路9に出力される。レベルダウン回路9に入力された音声入力データは、テスト信号により予め定められたダウンレベルにレベルダウンされる(音声入力データレベルダウンステップ)。レベルダウンされた音声入力データは、テスト信号に基づいてセレクタ回路12により予め選択された位相遅延器において位相遅延レベルに変換され、疑似エコー信号となり(疑似エコー信号生成ステップ)、減算回路13に入力される。減算回路13において、疑似エコー信号とエコーを含むマイクの入力音声信号との減算が行われ(減算ステップ)、マイクの入力音声信号に含まれるエコー成分は疑似エコー信号により消去される。
【0022】
以上のように本実施の形態によれば、音声入力データをスピーカで拡声した音声が壁等の反射で位相遅延してマイクに入力することにより得られるマイクの入力音声信号に含まれるエコー成分が音声入力データを処理して生成した疑似エコー信号により消去されるので、エコーによる音声劣化を防いで自然な会話が可能となる。
【0023】
(実施の形態2)
図2は、本発明の第2の実施の形態によるエコーサプレッサ装置を示すブロック図である。図2において、D/A変換回路1、スピーカ2、マイク3、A/D変換回路4は図3と同様のものであり、テストトーン回路5、切替えスイッチ回路6、メモリ回路7、比較回路8、レベルダウン回路9は図1と同様のものなので、説明は省略する。多数nの損失回路から成る損失回路部14は選択された損失回路においてマイクの入力音声信号に損失レベルを与え、セレクタ回路15はレベルダウン回路9からのダウンレベルに基づいて損失回路部14の損失回路を選択する。なお、CPU(中央処理部)16は本実施の形態では使用されない。
【0024】
以上のように構成されたエコーサプレッサ装置について、その設定動作およびサプレッサ動作を説明する。まず設定動作について説明する。設定動作は、レベルダウン回路9におけるテスト信号又は音声入力データのダウンレベルを設定するための動作である。テレビ会議を行うに際して、そのつど使用環境は変化するため、最初に切替えスイッチ回路6をテストトーン回路5側に切り替え、1kHzのテストトーン(テスト信号)を発生する。このテスト信号はD/A変換回路1、スピーカ2を経て、会議室で拡声され、その会議室の環境(例えば壁20)による位相遅延されたエコー信号となってマイク3に入力され、エコーによるマイクの入力音声信号となる。また、テスト信号はメモリ回路7に記憶される。
【0025】
エコーによるマイクの入力音声信号は、A/D変換回路4にてデジタル信号に変換される。デジタル変換されたエコーによるマイクの入力音声信号のレベルは比較回路8にてn個のスレッショルドレベルと比較され、判別される。比較判別されたエコーによるマイクの入力音声信号のレベルyとメモリ回路7に記憶された原信号(テスト信号)のレベルxとにより、ダウンレベルy/xが決定される。セレクタ回路15はレベルダウン回路9のダウンレベルy/xに基づいて多数nの損失回路から一つの損失回路を選択し、その損失回路から出力される信号を音声出力信号(音声出力データ)として出力する。こうして、会議相手が話している音声入力データのレベルxに対して、スピーカ2で拡声され会議室の反響としてマイク入力されたエコーのレベルyが求められる。
【0026】
次に、サプレッサ動作について説明する。サプレッサ動作においては切替えスイッチ回路6は音声入力データの入力端子側に切り替えられ、D/A変換回路1およびメモリ回路7に音声入力データが入力される。一方、エコー信号を含むマイクの入力音声信号は、損失回路部14に入力され、予めダウンレベルy/xに基づいて選択された損失回路で損失を与えられ、つまりレベルダウンされ、セレクタ回路15を経由して音声出力信号として出力される。こうして、話者が話していないことからエコーレベルに対して大きな損失を与えてエコーを抑制することができる。
【0027】
以上のように本実施の形態によれば、音声入力データをスピーカで拡声した音声が壁等の反射で位相遅延してマイクに入力することにより得られるマイクの入力音声信号に含まれるエコー成分がダウンレベルに基づく損失回路によりレベル低減されるので、エコーによる音声劣化を防いで自然な会話が可能となる。
【0028】
(実施の形態3)
本発明の第3の実施の形態によるエコーサプレッサ装置は図2と略同じであるが、CPU16がセレクタ回路15に付加されている点が異なる。
【0029】
このような構成のエコーサプレッサ装置について、その動作を説明する。本実施の形態においては、セレクタ回路15およびCPU16を除いた部分の動作は実施の形態2と同様であるので、セレクタ回路15、CPU16の動作のみを説明する。上述したように、CPU16は、セレクタ回路15に付加される構成要素であり、予め設定されたレベルダウン回路9のダウンレベルに基づいて損失回路部14のn個の損失回路から1つの損失回路を選択する。すなわち、CPU16は実施の形態2で述べたセレクタ回路15の選択動作をソフトウェアで行うものであり、動作変更等に対しては柔軟に対応することが可能で、また数値等の調整が容易である。
【0030】
以上のように本実施の形態によれば、予め設定されたダウンレベルに基づいて損失回路部14のn個の損失回路から1つの損失回路を選択することをソフトウェアで行うようにしたので、動作変更等に対しては柔軟に対応することが可能で、また数値等の調整が容易である。
【0031】
【発明の効果】
以上のように本発明のエコーサプレス方法によれば、音声入力データをスピーカで拡声した音声が壁等の反射で位相遅延してマイクに入力することにより得られるマイクの入力音声信号に含まれるエコー成分が音声入力データを処理して生成した疑似エコー信号により消去されるので、エコーによる音声劣化を防いで自然な会話が可能となるという有利な効果が得られる。
【0032】
また、本発明のエコーサプレッサ装置によれば、音声入力データをスピーカで拡声した音声が壁等の反射で位相遅延してマイクに入力することにより得られるマイクの入力音声信号に含まれるエコー成分が音声入力データを処理して生成した疑似エコー信号により消去されるので、エコーによる音声劣化を防いで自然な会話が可能となるという有利な効果が得られる。また、音声入力データをスピーカで拡声した音声が壁等の反射で位相遅延してマイクに入力することにより得られるマイクの入力音声信号に含まれるエコー成分が反射によるレベルダウンに応じた損失回路によりレベル低減されるので、エコーによる音声劣化を防いで自然な会話が可能となると共に、マイクの入力音声信号の処理を行うのは損失回路のみであり、構成が簡単であるという有利な効果が得られる。さらに、ソフトウェアにより損失回路の選択を行うようにしたので、動作変更等に対しては柔軟に対応することが可能で、また数値等の調整が容易であるという有利な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態によるエコーサプレッサ装置を示すブロック図
【図2】本発明の第2の実施の形態および第3の実施の形態によるエコーサプレッサ装置を示すブロック図
【図3】従来のエコーサプレッサ装置のブロック図
【符号の説明】
1 D/A変換回路
2 スピーカ
3 マイク
4 A/D変換回路
5 テストトーン回路
6 切替えスイッチ回路
7 メモリ回路
8 比較回路
9 レベルダウン回路
10 位相遅延回路
11 一致回路部
12、15 セレクタ回路
13 減算回路
14 損失回路部
16 CPU
20 壁

Claims (4)

  1. テスト信号を発生するテスト信号発生ステップと、前記テスト信号を記憶するテスト信号記憶ステップと、前記テスト信号をスピーカで拡声した音声が壁等の反射で位相遅延してマイクに入力することにより得られるマイク入力音声信号のレベルを多数のスレッショルドレベルと比較して判別するマイク入力音声信号レベル判別ステップと、前記判別されたマイク入力音声信号のレベルと前記テスト信号レベルとに基づいて定まるダウンレベルに応じて前記テスト信号をレベルダウンして前記テスト信号のレベル合わせを行うレベルダウンステップと、レベル合わせされた前記テスト信号に多数種類の位相遅延を与えて多数種類の位相遅延信号を生成する位相遅延ステップと、前記位相遅延信号と前記マイク入力音声信号との位相的一致を判別する一致判別ステップと、前記多数種類の位相遅延信号のうち前記マイク入力音声信号と位相的に一致した位相遅延信号を選択する位相遅延信号選択ステップと、音声入力信号を前記ダウンレベルに応じてレベルダウンする音声入力信号レベルダウンステップと、前記レベルダウンされた前記音声入力信号に対して前記選択された位相遅延信号の位相遅延量を与えて疑似エコー信号を生成する疑似エコー信号生成ステップと、前記音声入力信号をスピーカで拡声した音声が壁等の反射で位相遅延してマイクに入力することにより得られるマイク入力音声信号と前記疑似エコー信号との減算を行う減算ステップとを有するエコーサプレス方法。
  2. テスト信号を発生するテストトーン回路と、前記テスト信号と音声入力信号とを切り替える切替えスイッチ回路と、前記テスト信号又は前記音声入力信号を一時的に記憶するメモリ回路と、前記テスト信号をスピーカで拡声した音声が壁等の反射で位相遅延してマイクに入力することにより得られるマイク入力音声信号のレベルを多数のスレッショルドレベルと比較して判別する比較回路と、前記判別されたマイク入力音声信号のレベルと前記テスト信号レベルとに基づいて予め定まるダウンレベルに応じて前記音声入力信号をレベルダウンして前記音声入力信号のレベル合わせを行うレベルダウン回路と、前記ダウンレベルにレベルダウンされた前記メモリ回路からのテスト信号に多数種類の位相遅延器による位相遅延を与えて多数種類の位相遅延信号を生成する位相遅延回路と、前記位相遅延信号と前記マイク入力音声信号との位相的一致を判別する一致回路部と、前記多数種類の位相遅延器のうち前記マイク入力音声信号と位相的に一致した位相遅延器を選択すると共に前記レベルダウンされた前記音声入力信号に対して前記選択された位相遅延器による位相遅延量を与えて疑似エコー信号を生成するセレクタ回路と、前記音声入力信号をスピーカで拡声した音声が壁等の反射で位相遅延してマイクに入力することにより得られるマイク入力音声信号と前記疑似エコー信号との減算を行う減算回路とを有するエコーサプレッサ装置。
  3. テスト信号を発生するテストトーン回路と、前記テスト信号と音声入力信号とを切り替える切替えスイッチ回路と、前記テスト信号又は前記音声入力信号を一時的に記憶するメモリ回路と、前記テスト信号をスピーカで拡声した音声が壁等の反射で位相遅延してマイクに入力することにより得られるマイク入力音声信号のレベルを多数のスレッショルドレベルと比較して判別する比較回路と、前記判別されたマイク入力音声信号のレベルと前記テスト信号レベルとに基づいて予め定まるダウンレベルに応じて前記音声入力信号をレベルダウンして前記音声入力信号のレベル合わせを行うレベルダウン回路と、前記音声入力信号をスピーカで拡声した音声が壁等の反射で位相遅延してマイクに入力することにより得られるマイク入力音声信号に対して多数種類の損失を与える多数種類の損失回路から成る損失回路部と、前記多数種類の損失回路の中から前記ダウンレベルに応じた損失回路を選択するセレクタ回路とを有するエコーサプレッサ装置。
  4. 前記セレクタ回路は前記多数種類の損失回路の中から前記ダウンレベルに応じた損失回路を選択するCPUを有する請求項3記載のエコーサプレッサ装置。
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