JP3601089B2 - X線装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、X線露光装置、X線顕微鏡,X線分析装置などのX線装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
前記X線装置に一般的に用いられるX線源には、シンクロトロン放射光光源の他に、粒子線を標的(ターゲット)材料に衝突させてX線を発生させるX線管や標的材料を放電やレーザー照射によりプラズマ化させてX線を発生させるレーザープラズマX線源等がある。
【0003】
このように、標的材料に量子線(例えば、レーザー光線、イオン線、電子線、粒子線等)を照射してX線を発生させるX線源の場合、標的材料の温度上昇や、標的内に発生する衝撃波により、標的材料の蒸発、飛散物質(例えば、ガス化した材料、イオン化した材料、材料小片など。以下、これらを飛散粒子と呼ぶ)が放出される。
【0004】
このような、X線源から放出される飛散粒子(放出物質)は、X線装置に使用されるX線被照射物(例えば、X線光学素子や試料)などに衝突して、これらを破損したり、或いは付着、堆積して機能や特性を低下させたり、変化させる。
そのため、X線源とX線被照射物との間に、X線透過性の高い物質からなる薄膜(以下、飛散粒子阻止用薄膜と呼ぶ)を設置して遮蔽することにより、飛散粒子がX線被照射物に到達しないようにしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記X線源は発散性の光源であり、X線源からのX線量を変化させないでX線被照射物へのX線照射量を増大しようとすると、被照射物がX線を取り込む立体角を大きくせざるを得ない。
しかし、被照射物のうち、特にX線光学素子は、高い加工精度が必要であるため、大きいサイズの素子を作製することは非常に困難であり、小さいサイズの素子が使用されている。
【0006】
そのため、X線源からのX線量を変化させないでX線光学素子へのX線照射量を増大するためには、X線光学素子をX線源にできるかぎり接近させて配置する必要がある。
ところが、X線光学素子へのX線照射量を増大するために、X線光学素子をX線源に十分近づけると、前記飛散粒子阻止用薄膜を配置する余地(X線光学素子とX線源の間)がなくなるという問題点があり、またX線光学素子とX線源の間に飛散粒子阻止用薄膜を配置しようとすると、X線源にX線光学素子を十分近づけることができないという問題点があった。
【0007】
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたもので、X線光学素子へのX線照射量を増大するために、該X線光学素子をX線源に十分近づけることが可能でありしかもX線源から放出される飛散粒子(放出物質)が該X線光学素子に付着、堆積する量を低減して、該X線光学素子の性能低下を防止することができるX線装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
そのため、本発明は第一に「少なくとも、X線源と、該X線源から射出されるX線が入射するX線光学素子とを備えたX線装置において、
前記X線光学素子を加熱して、該X線光学素子に付着、堆積する、或いは付着堆積しようとする前記X線源からの放出物質を蒸発させる加熱部を設けたことを特徴とするX線装置(請求項1)」を提供する。
【0009】
また、本発明は第二に「前記X線光学素子が前記X線源から射出されるX線が最初に入射するX線光学素子であることを特徴とする請求項1記載のX線装置(請求項2)」を提供する。
また、本発明は第三に「前記X線光学素子を透過した、或いは反射したX線量を検出するX線検出部を設けたことを特徴とする請求項1又は2記載のX線装置(請求項3)」を提供する。
【0010】
また、本発明は第四に「前記X線源からのX線量を検出する第1X線検出部と、前記X線光学素子を透過した、或いは反射したX線量を検出する第2X線検出部を設けたことを特徴とする請求項1又は2記載のX線装置(請求項4)」を提供する。
また、本発明は第五に「前記加熱部による加熱によって前記X線光学素子から蒸発する物質を捕獲する捕獲部材を設けたことを特徴とする請求項1〜4記載のX線装置(請求項5)」を提供する。
【0011】
また、本発明は第六に「前記X線装置がX線露光装置、X線顕微鏡、X線分析装置であることを特徴とする請求項1〜5記載のX線装置(請求項6)」を提供する。
【0012】
【作用】
本発明のX線装置(請求項1〜6)では、X線光学素子をX線源に十分近づけてX線光学素子へのX線照射量を増大することができるように、X線光学素子とX線源の間に飛散粒子阻止用薄膜を設けないこととした。
即ち、本発明のX線装置(請求項1〜6)では、X線光学素子をX線源(発散性の光源)に十分近づけてX線を取り込む立体角を大きくすることができ、その結果、X線光学素子へのX線照射量を増大することができる。
【0013】
かかるX線光学素子へのX線照射量の増大効果は、該X線光学素子がX線源から射出されるX線が最初に入射するX線光学素子の場合に特に顕著である(請求項2)。
また、本発明のX線装置(請求項1〜6)では、X線光学素子に付着、堆積する、或いは付着堆積しようとするX線源からの放出物質を蒸発させるために、該X線光学素子を加熱する加熱部を設けた。
【0014】
即ち、X線光学素子上に付着した放出物質がX線光学素子から蒸発する速度がX線源からの放出物質がX線光学素子上に付着する速度よりも大きくなるように前記加熱部を用いてX線光学素子を加熱することにより、X線源からの放出物質がX線光学素子に付着、堆積する量を低減して、X線光学素子の性能低下を防止することができる。
【0015】
ところで、物質の蒸発速度mは次式により表される(麻蒔立男 著「薄膜作成の基礎(第2版)」第11頁参照)。
=5.833 ×10−2P(M/T)1/2 ・・・(1)
ここで、Pは蒸気圧(Torr)、Mは分子量、Tは温度(K)である。
例えば、亜鉛(Zn)をX線源の標的材料として用いた場合、X線光学素子上にZnが付着、堆積して、次第にX線光学素子の透過率または反射率が低下してくるが、X線光学素子を加熱することにより、X線光学素子上のZnが(1)式に示す蒸発速度mで蒸発すると見積もることができる。
【0016】
例えば、X線光学素子を300°Cに加熱した場合のZnの蒸発速度は、約4×10−5g/cm/secと見積もることができる。X線源からの放出物質(Zn)がX線光学素子上に付着する速度がこの値よりも小さいときは、X線光学素子上に放出物質(Zn)が堆積することはない。そのため、X線光学素子の透過率または反射率の低下を防止することができる。
【0017】
加熱部によるX線光学素子の加熱は、X線源からX線が射出されている間中、連続的に行ってもよいし、X線源からX線が射出された後、X線光学素子の透過率または反射率が所定値まで低下したことを確認してから行ってもよい。或いはX線の射出の有無にかかわらず、随時、連続的または断続的にX線光学素子の加熱を行ってもよい。
【0018】
X線光学素子の透過率または反射率が所定値まで低下したことを確認できるように、本発明のX線装置には、X線光学素子を透過した、或いは反射したX線量を検出するX線検出部を設けることが好ましい(請求項3)。
X線光学素子の透過率または反射率が所定値まで低下した原因が放出物質のX線光学素子への付着、堆積によるものか否かを確認できるように、本発明のX線装置には、X線源からのX線量を検出する第1X線検出部と、前記X線光学素子を透過した、或いは反射したX線量を検出する第2X線検出部を設けることが好ましい(請求項4)。
【0019】
加熱部によるX線光学素子の加熱は、例えば、抵抗加熱、赤外線輻射による加熱、マイクロ波照射による加熱などにより行うことができる。
なお、X線光学素子の加熱は、X線源から輻射(射出)されたX線をX線光学素子が吸収することによる加熱でもよい。即ち、X線光学素子により透過または反射されないX線の殆どは、X線光学素子に吸収されて、該X線光学素子の温度を上昇させる。
【0020】
本発明にかかる加熱部は、加熱機能に加えて、温度計測機能と温度制御機能(冷却機能を含む)を有し、X線光学素子が所定温度になるように制御できるものが好ましい。
また、加熱部によるX線光学素子の加熱温度が高い方がX線光学素子上に付着堆積した物質の蒸発速度が大きくなって、X線光学素子の透過率または反射率の低下を防止する効果が増大するので好ましい。即ち、加熱によるX線光学素子の性能低下が許容範囲からはずれない限り、加熱温度を増大できる。
【0021】
なお、X線源に用いる標的材料としては、蒸気圧がより高い材料の方がより低い加熱温度でX線光学素子から蒸発するので好ましい。蒸気圧が高い材料としては、例えば、Na,Mg,S,K,Rb,Sr,Sb,Pbなどが使用できる。本発明の装置に、X線光学素子から蒸発する物質を捕獲する捕獲部材を設けると、加熱によりX線光学素子から蒸発した物質が真空容器内壁やレーザー導入窓などの周辺部材に付着することを防止できるので好ましい(請求項5)。
【0022】
本発明の装置は、X線露光装置、X線顕微鏡、X線分析装置に用いて好適である(請求項6)。
以下、実施例により、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこの例に限定されるものではない。
【0023】
【実施例1】
図1は、本実施例のX線装置の概略部分構成図である。本実施例では、X線源にレーザープラズマX線源を用い、また減圧された真空容器101内に配置した標的105の材料にはZnを用いている。
レーザー光源からのレーザー光102を集光レンズ103により集光して標的105上に照射すると、標的105の近傍にプラズマ106が形成され、プラズマ106からX線が射出される。
【0024】
プラズマ106から射出されたX線は、集光ミラー(X線光学素子の一例)
109により集光されて、これに続く光学系(例えば、他のX線光学素子、不図示)へと導かれる。本実施例では、集光ミラーとして基板上の回転楕円面に多層膜(Mo/Siの交互多層膜)を形成してなる多層膜反射ミラーを用いている。集光ミラー(X線光学素子の一例)109は、X線を取り込む立体角を大きくして該ミラーへのX線照射量を増大することができるように、X線源(発散性の光源)に十分近づけて配置してある。なお、集光ミラー109は、X線源から射出されるX線が最初に入射するX線光学素子である。
【0025】
図2に示すように、集光ミラー109は、基板の裏側に設けた抵抗加熱式ヒーター(加熱部の加熱機能部分の一例)110により加熱可能である。また、集光ミラー109の基板に取り付けた熱電対(加熱部の温度計測機能部分の一例)201により基板温度の測定がなされ、基板が所定温度となるように制御装置(加熱部の温度制御機能部分の一例、不図示)によりヒーター110に流れる電流を制御している。本実施例では、集光ミラー109の温度が300°Cとなるように基板を加熱した。
【0026】
X線と共にX線源から放出された飛散粒子107は、X線光学素子である集光ミラー109上に付着、堆積しようとするが、ヒーター110により集光ミラー109を300°Cに加熱しているので、飛散粒子107は集光ミラー109から蒸発し、集光ミラー109上に堆積することはない。
飛散粒子107の蒸発速度は、前記(1)式により見積もることができる。即ち、本実施例の場合(標的材料Zn、加熱温度300°C)には、約4×10−5g/cm/secとなる。この飛散粒子107の蒸発速度は、飛散粒子107の集光ミラー109への付着速度よりも大きいので、飛散粒子107が集光ミラー109上に堆積することはなかた。そのため、集光ミラー109の反射率低下を防止することができた。
【0027】
【実施例2】
図3は、本実施例のX線装置の概略部分構成図である。本実施例では、減圧された真空容器301内に、標的(Zn)305、基板上の回転放物面に多層膜(Mo/Siの交互多層膜)を形成してなる第1の多層膜反射ミラー(第1のX線光学素子)309、及びプラズマ306から輻射(射出)されるX線量をモニターするための第1のX線検出器(例えば半導体検出器、第1X線検出部の一例)314などが配置されている。
【0028】
多層膜反射ミラー309には、抵抗加熱式ヒーター(加熱部の加熱機能部分の一例)310と熱電対(加熱部の温度計測機能部分の一例、不図示)が取り付けられ、多層膜反射ミラー309が所定温度となるように制御装置(加熱部の温度制御機能部分の一例、不図示)によりヒーター310に流れる電流を制御している。本実施例では、多層膜反射ミラー309の温度が300°Cとなるように多層膜反射ミラー309を加熱した。
【0029】
真空容器301に続く真空容器311には、基板上の平面に多層膜(Mo/
Siの交互多層膜)を形成してなる第2の多層膜反射ミラー(第2のX線光学素子)312及び前記第1の多層膜反射ミラー309からの反射X線量をモニターするための第2のX線検出器(例えば半導体検出器、第2X線検出部の一例)313が配置されている。
【0030】
レーザー光302を標的305上に照射してプラズマ306を生成させて、X線を繰り返し発生させ続けているときに、第1の多層膜反射ミラー309の加熱温度が低すぎると、ミラー309上に付着した物質がミラー309から蒸発する速度がX線源からの放出物質がミラー309上に付着する速度よりも小さくなりミラー309上に放出物質が堆積して、ミラー309の反射率が次第に低下してくる。
【0031】
このとき、第1及び第2のX線検出器314,313によって、プラズマ306からのX線量とミラー309からの反射X線量をモニターした結果、プラズマ306からのX線量が低下していないのに、ミラー309からの反射X線量が低下しているならば、ミラー309上に放出物質が付着、堆積していると判断できる。
【0032】
この場合には、ミラー309を加熱しているヒーター310に流す電流量を増大してミラー309の温度を上昇させることにより、ミラー309上の放出物質がミラー309から蒸発する速度を増大させる。但し、ミラー309の温度上昇は、ミラー309の多層膜構造が変化して反射率が低下することがない程度にする。
【0033】
このように、プラズマ306からのX線量及びミラー309からの反射X線量をモニターしながら、ミラー309の温度を制御することにより、X線発生の繰り返し速度が変化した場合(ミラー309への放出物質の付着速度が変化した場合)でも、ミラー309に付着、堆積する放出物質の量を低減して、ミラー309の反射率低下を防止することができた。
【0034】
【実施例3】
本実施例のX線装置は、実施例1のX線装置と殆ど同じ構成であり、相違点は本実施例では多層膜反射ミラー401の近傍に、ミラー401から蒸発する物質を捕獲する捕獲部材としてバッフル404を設けたことにある(図4参照)。なお、バッフル404は冷却水により冷却可能である。
【0035】
基板上の回転楕円面に多層膜(Mo/Siの交互多層膜)を形成してなる多層膜反射ミラー401は、基板の裏側に設けた抵抗加熱式ヒーター(加熱部の加熱機能部分の一例)402により加熱可能である。また、ミラー401の基板に取り付けた熱電対(加熱部の温度計測機能部分の一例)403により基板温度の測定がなされ、基板が所定温度となるように制御装置(加熱部の温度制御機能部分の一例、不図示)によりヒーター402に流れる電流を制御している。本実施例ではミラー401の温度が300°Cとなるように基板を加熱した。
【0036】
加熱部による加熱によってミラー401から蒸発した放出物質は、冷却水により冷却されたバッフル404に衝突して速やかに付着する。従って、ミラー401から蒸発した物質が真空容器内に拡散した結果、レーザー導入窓(図1参照)に付着してレーザー光の透過率を低下させる(レーザー光の透過率が低下すると、発生するX線量が低下する)ことがないので、長時間安定してX線を発生させることができた。
【0037】
以上、本発明の各実施例では、X線光学素子の加熱温度を300°Cとしたが、さらに高い加熱温度にすれば、X線光学素子の反射率低下を防止する効果を増大することができる。
また、各実施例では、多層膜反射ミラーの多層膜にMo/Siの交互多層膜を用いているが、Mo/SiCの交互多層膜の方が耐熱性が良い(反射特性が低下しない)ので、加熱部による加熱温度をより高くする(〜800°C)ことができる。そのため、多層膜反射ミラーの反射率低下を防止する効果を増大することができる。
【0038】
また、各実施例では、X線光学素子であるミラーとして多層膜反射ミラーを用いているが、これに限定されるものではなく、全反射を利用したミラーを用いてもよい。全反射を利用したミラーの方が耐熱性が良い(反射特性が低下しない)ので、多層膜反射ミラーよりも加熱部による加熱温度をより高くする(基板が変形しない温度まで)ことができる。そのため、ミラーの反射率低下を防止する効果を増大することができる。
【0039】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、X線光学素子へのX線照射量を増大するために、該X線光学素子をX線源に十分近づけることが可能でありしかもX線源から放出される飛散粒子(放出物質)が該X線光学素子に付着、堆積する量を低減して、該X線光学素子の性能低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、実施例1のX線装置の概略部分構成図である。
【図2】は実施例1の集光ミラー(X線光学素子の一例)の側面図である。
【図3】は、実施例2のX線装置の概略部分構成図である。
【図4】は、実施例3の多層膜反射ミラー401と、その近傍に設けたバッフル404の構成図である。
【主要部分の符号の説明】
101,301,311 ・・・真空容器
102,302 ・・・レーザー光
103,303 ・・・集光レンズ
104,304 ・・・窓
105,305 ・・・標的
106,306 ・・・プラズマ
107,307 ・・・飛散粒子
108,308 ・・・X線
109,309,312,401 ・・・多層膜ミラー(X線光学素子の一例)
110,310,402 ・・・ヒーター
201,403 ・・・熱電対
313 ・・・第2のX線検出器(第2X線検出部の一例)
314 ・・・第1のX線検出器(第1X線検出部の一例)
404 ・・・バッフル(捕獲部材の一例)
以 上

Claims (13)

  1. 少なくとも、X線源と、該X線源から射出されるX線が入射するX線光学素子とを備えたX線装置において、
    前記X線光学素子を加熱して、該X線光学素子に付着、堆積する、或いは付着堆積しようとする前記X線源からの放出物質を蒸発させる加熱部と、前記加熱部による加熱によって前記X線光学素子から蒸発する物質を捕獲する捕獲部材を設けたことを特徴とするX線装置。
  2. 前記X線光学素子が前記X線源から射出されるX線が最初に入射するX線光学素子であることを特徴とする請求項1記載のX線装置。
  3. 前記X線光学素子を透過した、或いは反射したX線量を検出するX線検出部を設け、前記検出部を用いて前記X線光学素子の透過率或いは反射率を測定することを特徴とする請求項1又は2記載のX線装置。
  4. 前記X線源からのX線量を検出する第1X線検出部と、前記X線光学素子を透過した、或いは反射したX線量を検出する第2X線検出部を設け、前記第1X線検出部及び前記第2X線検出部を用いて前記X線光学素子の透過率或いは反射率を測定することを特徴とする請求項1又は2記載のX線装置。
  5. 前記捕獲部材は冷却されることを特徴とする請求項1〜4記載のX線装置。
  6. 前記捕獲部材がバッフルであることを特徴とする請求項1〜5記載のX線装置。
  7. 前記加熱部は、抵抗加熱、赤外線輻射による加熱、マイクロ波照射による加熱あるいはX線源から輻射(射出)されたX線をX線光学素子が吸収することによる加熱のいずれかを用いることを特徴とする請求項1〜6記載のX線装置。
  8. 前記加熱部は、温度計測機能と温度制御機能を有し、X線光学素子が所定温度になるように制御されることを特徴とする請求項1〜7記載のX線装置。
  9. 前記加熱部は、前記X線光学素子の温度を300℃以上にすることを特徴とする請求項1〜8記載のX線装置。
  10. 前記X線光学素子の形状が回転楕円形状であることを特徴とする請求項1〜9記載のX線装置。
  11. 前記X線光学素子には多層膜が形成されており、該多層膜は Mo/Si の交互多層膜あるいは Mo/SiC の交互多層膜であることを特徴とする請求項1〜10記載のX線装置。
  12. 前記X線光学素子は全反射を利用したミラーであることを特徴とする請求項1〜9記載のX線装置。
  13. 前記X線装置がX線露光装置、X線顕微鏡、X線分析装置のいずれかであることを特徴とする請求項1〜12記載のX線装置。
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