JP3600974B2 - 日焼け止め化粧料 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、特定のアルキル変性ジメチルポリシロキサンと微粒子酸化チタン及び/又は微粒子酸化亜鉛とを配合することを特徴とし、分散性に優れ、良好な使用性を有する日焼け止め化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、粉体が配合されている化粧料は、その分散方法により湿式分散物と乾式分散物とに分類される。湿式分散物は更に、油性基剤に粉体が分散されたもの(例えば、油性ファンデーション、口紅等)や、水性基剤に粉体が分散されたもの(例えば、カラミンローション、ピールオフパック等)、水中油型(O/W型)乳化基剤の水系に粉体が分散されたもの(例えば、O/W型リッキドファンデーション等)、O/W型乳化基剤の油系に粉体が分散されたもの(例えば、O/W型日焼止め化粧料、マスカラ、アイライナー等)、油中水型(W/O型)乳化基剤の水系に粉体が分散されたもの(例えば、W/O型日焼止め化粧料等)、W/O型乳化基剤の油系に粉体が分散されたもの(例えば、W/O型リッキドファンデーション、W/O型日焼止め化粧料等)に分類される。
【0003】
又、乾式分散物としては、気相に粉体が分散された(分散媒が空気)ものがあり、具体的には、パウダーファンデーション、パウダーアイシャドウ、粉白粉、制汗パウダー等が挙げられる。
【0004】
湿式分散物の場合、その使用性を考慮すると、乳化物、非乳化物にかかわらず、粉体は油系に分散させた方が粉体によるきしみ感がなく好ましい。その場合、油系分散物の分散剤としては、低HLBの界面活性剤や高分子化合物等が用いられているが、多量に配合すると、皮膚刺激等の安全性の問題や、べたついてしまう等の使用性の問題が懸念される。逆に配合量が少ないと、粉体の分散性が良くなく、目的の効果を得る為に必要以上の量の粉体を配合しなければならない場合がある。
【0005】
例えばファンデーションの場合、粉体の分散性が悪いと、外観色と塗布色の差が大きくなってしまったり、塗布している間に凝集している粉体が皮膚上で更に分散され、塗布色がどんどん変化してしまったり、所定の着色を得る為に必要以上の粉体を配合し使用感を損なう等の問題がある。
【0006】
更に、近年日焼止め化粧料においては、より日焼け止め効果のある高いSPF値(SUN PROTECTION FACTOR;日焼止め効果の指標)のものが望まれている。SPF値を高くする為には、有機紫外線吸収剤を多量に配合するか、もしくは金属酸化物の微粒子粉体等の紫外線散乱剤を多量に配合する等の方法が挙げられる。最近では、有機紫外線吸収剤はその皮膚刺激や独特の原料臭により多量に配合することがが避けられており、金属酸化物の微粒子粉体等、紫外線散乱剤が多量に配合される傾向にある。しかしながら、これらの金属酸化物を多量に配合する場合、粉体分散剤の配合量も多くなり、安全性や使用性の問題を生じる。又、粉体分散剤の配合量が少ない場合には、粉体の分散性が低下することにより、紫外線防御能が低下したり、化粧料の皮膚への塗布色が白くなってしまう等の問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従って、金属酸化物粉体として微粒子酸化チタン及び/又は微粒子酸化亜鉛を配合した日焼け止め化粧料において、微粒子酸化チタン及び/又は微粒子酸化亜鉛の分散性に優れ、且つ使用性の良い日焼け止め化粧料の開発が望まれていた。
【0008】
【課題を解決するための手段】
かかる事情に鑑み、本発明者は鋭意研究を重ねた結果、微粒子酸化チタン及び/又は微粒子酸化亜鉛を配合する日焼け止め化粧料において、微粒子酸化チタン及び/又は微粒子酸化亜鉛を特定のアルキル変性ジメチルポリシロキサンの特定量と均一に混合して用いることにより、微粒子酸化チタン及び/又は微粒子酸化亜鉛の分散性が向上し、且つべたつき等の使用性が改善された日焼け止め化粧料が得られることを見出し、本発明を完成させた。すなわち、本発明は、次の成分(A)及び(B);
(A)下記一般式(1)又は(2)で表わされるアルキル変性ジメチルポリシロキサン
【化3】
【化4】
[式中、R1〜R4は同一又は異なっていても良く、CnH2n+1O−又はCnH2n+1−(nは1〜26の整数である)で表わされるものであり、p、q、rは各々1〜1500の整数、q+rは2〜2000の範囲である。但し、R1=R2、R3=R4の場合は、CH3−のものを除く。]
(B)微粒子酸化チタン及び/又は微粒子酸化亜鉛
を、(A)成分と(B)成分の重量比(A)/(B)が0.5〜2.5の割合であり、且つ化粧料中の(B)成分の配合量が15〜20重量%の範囲において、(A)成分と(B)成分とを均一に混合した後、配合してなる日焼け止め化粧料を提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明で用いられる(A)成分のアルキル変性ジメチルポリシロキサンは、前記一般式(1)又は(2)で表わされるものであり、それらの中で、R1〜R4がC16H33O−、C18H37O−、C20H41O−、C22H45O−、CH3−、C16H33−、C18H37−、C20H41−、C22H45−(但し、R1=R2、R3=R4の場合は、CH3−のものを除く)のいずれかであるものがより好ましく、それらの市販品としては、例えばアビルワックス2434、アビルワックス2440、アビルワックス9800、アビルワックス9801、アビルワックス9840(いずれもゴールドシュミット社製)等が挙げられる。これらのアルキル変性ジメチルポリシロキサンは、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0013】
本発明で用いられる(B)成分は、微粒子酸化チタン及び/又は微粒子酸化亜鉛である。これらの粉体は1種又は2種以上を組み合わせて用いることができ、そのまま使用しても、疎水化処理や親水化処理等の表面処理を施しても良い。
【0014】
本発明で用いられる(A)成分のアルキル変性ジメチルポリシロキサンと(B)成分の微粒子酸化チタン及び/又は微粒子酸化亜鉛の重量配合比(A)/(B)は、0.5〜2.5である。(A)/(B)が0.5未満の場合は、充分な微粒子酸化チタン及び/又は微粒子酸化亜鉛の分散効果を得ることができない。また、日焼け止め化粧料中の微粒子酸化チタン及び/又は微粒子酸化亜鉛の配合量は15〜20重量%である。
【0015】
本発明の日焼け止め化粧料は、前記必須成分に加えて、必要に応じて本発明の効果を損なわない範囲で一般に化粧料に使用される成分を配合することができる。このような成分としては、例えば、油脂、ロウ、炭化水素、脂肪酸、アルコール、エステル油、エーテル油、シリコン油、フッ素化合物等の油剤原料、(B)成分の無機粉体以外の粉体原料、金属石鹸、界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、多価アルコール、高分子化合物、防腐剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、美容成分、色素、香料等が挙げられる。
【0016】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらにより何等制限されるものではない。
【0017】
実施例1〜3及び比較例1〜3 油性日焼け止め化粧料
表1に示す組成及び下記製法にて油性日焼け止め化粧料を調製し、下記試験方法を用いて、使用性(のびの良さ、べたつきの無さ、仕上がりの自然さ)、分散性について評価を行った。結果を表1に併記する。
【0018】
【表1】
【0019】
(製法)
A.成分(5)〜(9)を加熱し、ローラーにて均一に混合する。
B.成分(1)〜(4)及び(10)にAを加えて均一に混合し、脱泡して油性日焼け止め化粧料を得る。
【0020】
(評価方法)
(イ)使用性試験
実施例1〜3及び比較例1〜3の油性日焼け止め化粧料を用いて、女性パネル30名による使用試験を行い、のびの良さ、べたつきの無さ、仕上がりの自然さ(青白くならない)について下記評価基準(a)により評価し、その平均点より下記判定基準(a)により判定した。
〈評価基準(a)〉
(評価) (評価点)
非常に良い : 5点
良い : 4点
普通 : 3点
悪い : 2点
非常に悪い : 1点
〈判定基準(a)〉
(評価点) (判定)
4.0点以上 : ◎
3.0点以上4.0点未満 : ○
2.0点以上3.0点未満 : △
2.0点未満 : ×
【0021】
(ロ)分散性試験
一般に、微粒子粉体では粉体の分散性が向上すると透明性が増し、隠蔽力が低下することが知られている。従って、本発明では分散性を「隠蔽力の低さ」をもって評価した。実施例1〜3及び比較例1〜3の油性日焼け止め化粧料を試料に用いて、各試料を隠蔽力試験紙(JIS K5101)の上に4ミルのドクターブレードを用いて展開し、目視により下記判定基準(b)にて隠蔽力を評価した。
〈判定基準(b)〉
(評価) (判定)
隠蔽力がほとんどない : ◎
隠蔽力が多少ある : ○
隠蔽力がかなりある : △
隠蔽力が非常にある : ×
【0022】
表1の結果から明らかなように、本発明にかかわる実施例1〜4は、使用性が良く、且つ粉体の分散性に優れた全ての評価項目を満足するものであった。一方、比較例1〜3においては、全ての評価項目を満足するものは得られなかった。
【0023】
実施例4 W/O型日焼け止め化粧料
(成分) (重量%)
1.微粒子酸化チタン 20.0
2.デカメチルペンタシクロポリシロキサン 10.0
3.ジベヘノキシジメチルポリシロキサン 15.0
4.ジメチルポリシロキサン・セチルメチルポリシロキサン
・ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)メチル
ポリシロキサン共重合体 3.0
5.ジカプリン酸プロピレングリコール 10.0
6.精製水 残量
7.塩化ナトリウム 0.5
8.1,3−ブチレングリコール 10.0
9.パラオキシ安息香酸メチル 0.2
10.香料 適量
【0024】
(製法)
A.成分(1)及び(3)を加熱し、ローラーにて均一に混合する。
B.成分(2)、(4)、(5)、(10)にAを加えて均一に混合する。
C.成分(6)〜(9)を均一に混合する。
D.BにCを加えて乳化し、冷却した後脱泡してW/O型日焼け止め化粧料を得る。
実施例4は、粉体の分散性が良好で、使用性に優れたW/O型日焼け止め化粧料であった。
【0025】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の微粒子酸化チタン及び/又は微粒子酸化亜鉛を配合した日焼け止め化粧料は、微粒子酸化チタン及び/又は微粒子酸化亜鉛の分散性に優れ、良好な使用性を有するものであり、日焼け止め化粧料として有用なものである。
Claims (2)
- 次の成分(A)及び(B);
(A)下記一般式(1)又は(2)で表わされるアルキル変性ジメチルポリシロキサン
(B)微粒子酸化チタン及び/又は微粒子酸化亜鉛
を含有する日焼け止め化粧料であって、(A)成分と(B)成分の重量比(A)/(B)が0.5〜2.5の割合であり、且つ化粧料中の(B)成分の配合量が15〜20重量%の範囲において、(A)成分と(B)成分とを均一に混合した後、配合してなる日焼け止め化粧料。 - 請求項1の(A)成分において、R1〜R4がC16H33O−、C18H37O−、C20H41O−、C22H45O−、CH3−、C16H33−、C18H37−、C20H41−、C22H45−(但し、R1=R2、R3=R4の場合は、CH3−のものを除く)のいずれかである請求項1記載の日焼け止め化粧料。
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JPH11180831A JPH11180831A (ja) | 1999-07-06 |
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-
1997
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