JP3600398B2 - Crt画像のセンタリング調整方法及び装置 - Google Patents
Crt画像のセンタリング調整方法及び装置 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、CRTが組込まれた製品のCRT画像のセンタリング調整に関するもので、詳しくはそのセンタリング調整を自動化する技術に属する。
【0002】
【従来の技術】
CRTが組込まれた製品としてテレビドアホンを挙げ、そのテレビドアホンにおける従来のCRT画像のセンタリング調整方法を図5,図6を基に説明する。図5はセンタリング調整工程の機器構成図であって、1はCRT画像調整時の製品であるテレビドアホン親機、2はCRT、24は製品固定治具であり、4a,4bは回動することでセンタリング調整を可能とするマグネットリングである。また、6はCRT2の画面全体をとらえるように設置された測定用のCCDカメラ、7はCCDカメラ6が撮影した映像を映し出す測定モニタ、8はテストパターンジェネレータである。テストパターンジェネレータ8はセンタリング調整用のテストパターン信号を発生すると共に、CCDカメラ6で捕らえたCRT2の画像に基準信号を重畳して測定モニタ7へ送る機能を有している。
また、図6はテストパターンの1例を示しており、(a)はCRT2に表示させる十字線を基本としたパターン、(b)は測定モニタ7に基準画像として表示させる十字パターンである。
【0003】
調整方法は、まず製品1を固定治具24にセットして、テストパターンジェネレータ8より図6(a)に示すテストパターンを送り、CRT2にその画像を映し出す。そして、CCDカメラ6によりCRT2に映し出された図6(a)のパターンを捕らえてテストパターンジェテレータ8へ送る。
テストパターンジェネレータ8では、CCDカメラ6の映像と図6(b)のパターンを重畳し、測定モニタ7に出力する。この重畳画像を基に互いのテスト映像の十字パターンの交点が一致するように、作業者が測定モニタ7を目視しながらマグネットリング4a,4bを手動にて回転操作することでセンタリング調整を行っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このように従来のCRT画像のセンタリング調整は目視、手動にて行われるので、工数が多くかかり調整に時間を要するばかりでなく、作業者間の調整精度のばらつきも発生して一定の品質を保持するのが難しかった。
また、調整位置を正確にするためには、測定モニタ7に表示させる基準用十字線の交点がCRT2の画面の中心に位置するように予め設定しておく必要も有り、更にセンタリング調整を面倒なものとしていた。
そこでこの発明の課題は、CRT画像のセンタリング調整を、作業者による調整精度のばらつきが無く、精度の高い調整を短時間でしかも容易に行うことを可能とすることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1の発明によるCRT画像のセンタリング調整方法は、CRTのマグネットリングを回動手段により回動制御することでセンタリング調整をするCRT画像のセンタリング調整方法であって、前記CRTに1個のドット状パターンから成るテストパターンを出画させ、出画されたCRT画面をカメラで撮影し、前記カメラから取り込んだ映像信号から前記テストパターンを有するカメラ映像信号の走査線を検出し、前記走査線の位置を演算し、前記走査線が所定の位置に来るように前記回動手段を回動制御し、更に前記カメラを90度回転して同様に前記テストパターンを有するカメラ映像信号の走査線を検出し、前記走査線が所定の位置に来るように前記回動手段を回動制御するようにした。
【0007】
請求項2の発明によるCRT画像のセンタリング調整方法は、CRTを組み込んだ製品を固定する固定治具と画像を処理すると共に前記固定治具を制御する画像処理制御手段とからなり、前記固定治具が前記CRTのマグネットリングを回動する回動手段と、CRT画面を撮影するカメラと、CRT画面を撮影可能な状態を保ちながら前記カメラを90度回転するカメラ回転手段とを有し、前記画像処理制御手段が前記CRTに1個のドット状パターンを有するテストパターンを発生送出し、回転の前と後とで前記カメラからの映像信号を処理して前記テストパターンを有するカメラ映像信号の走査線を検出し、前記走査線位置を演算して前記ドット状パターンの位置を検出し、前記回動手段により前記ドット状パターンが所定の位置に来るよう前記マグネットリングを回動制御すると共に前記カメラ回転手段を回転操作するよう構成される。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した実施の形態の1例を図1〜図4を基に詳細に説明する。図1は本発明に係るCRT画像のセンタリング調整を実行する機器構成図であり、図2はこの調整方法に好適なテストパターン14を示している。このテストパターン14は中心にドット状パターン14aが白抜きで形成されている。
【0009】
図1に於いて、9はCCDカメラ6を90度回転させるためのロータリーシリンダ、10a,10bは夫々ギア11a,11bを介してセットされた製品1のマグネットリング4a,4bを回動操作するステッピングモータである。
そして12は画像処理装置、13は制御装置であり、この2つの装置が画像処理制御手段を構成している。
ロータリーシリンダ9,ステッピングモータ10a,10bは制御装置13により制御動作するようになっている。尚、従来例に示した図5と同一の構成要素には同一の番号を付してある。
【0010】
画像処理装置12は、テストパターン14を発生し、CCDカメラ6が撮影したCRT2の映像信号を取り込み、走査線をスキャンしながらCRT2に映し出されたドット14aの位置を走査線単位で認識する装置である。
また、制御装置13は画像処理装置12からのデータを取り込み、ステッピングモータ10a,10bの回転方向,回転角度等を制御することでマグネットリング4a,4bを回転操作したり、ロータリーシリンダ9を90度回転操作をする装置で、CPUを内蔵している。
【0011】
次に調整の流れを説明する。まず、製品1を固定治具5にセットして画像処理装置12からテストパターン14を送出し、CRT2にそのパターンを出画させる。そして、CCDカメラ6がCRT2の画面に出画された映像を撮影して画像処理装置12に送出する。
この画像処理装置12の作用を制御装置13の作用と共に図3、図4を基に説明する。図3は画像処理装置12及び制御装置13により構成される回路ブロック図であり、図4はブロック図に対応した信号の模式図である。
【0012】
まず、画像処理装置12の入力端子12aにCCDカメラ6からの映像信号(コンポジット映像信号)S1が入力されると、同期分離回路15によって、水平同期信号S2とフレーム判別信号S3に分離され、カウンタ回路16に入力される。カウンタ回路16では、フレーム判別信号S3の立上がり点を起点に、水平同期信号S2の立上がりを検出して立上がり回数をカウントする。そして、第1コンパレータ17にそのカウント数を入力する。
【0013】
第1コンパレータ17では、制御装置13内のCPU13aによって任意に設定された値M(例えば走査線が525本であればそれ以内の数字)とカウント値とを比較して一致時に同期パルスS4を出力する。
同期パルスS4は、パルス調整回路18により立上がりが一定時間遅くパルス幅を狭くしたゲートパルスS5とした後、ゲート回路19のコントロール端子に入力される。
【0014】
ゲート回路19では、映像信号S1のうちゲートパルスS5の信号と同期した部分のみが取り出され、映像信号S1の走査ラインのうちCRT2の画面を捕らえた成分のみが抜き出され、ゲート信号S6として出力される。このゲート信号S6は、増幅器20で増幅され、ドット信号を有している場合は、第2コンパレータ21によってそのドット信号がデジタル化された信号S7に変換され、更にフリップフロップ回路22でデジタル化された信号S7の立上がりが検出され、ハイレベルに保持された信号S8がCPU13aに入力される。
CPU13aはこの信号を受けて、ドット信号を有する走査線の位置を設定値Mの値を基に認識する。
【0015】
尚、フリップフロップ回路22のリセットは、制御装置13からのリセット信号で行い、ライン設定(第1コンパレータ17に送る設定値Mの設定)が行われる毎にリセットがかけられる。
【0016】
そして、この位置情報を基に、CPU13aは予め設定された基準位置と合致するまで、ステッピングモータ10a,10bをフィードバック制御し、マグネットリング4a,4bを任意の角度回動し、CRT画像のセンタリングの調整をする。
さらに、この調整はCRT画面を例えば水平方向に走査検索して調整した後、CPU13aにより、ロータリーシリンダ9を90度回転させることでCCDカメラ6でCRT2を垂直方向に同様に走査検索して調整動作させることで、或いはこの回転,調整操作を複数回繰り返すことで、直交した2方向からセンタリング調整をすることにより高精度でセンタリング調整を行うことができる。
【0017】
このように、テストパターンに白抜きしたドットパターンを用いることで、ドット信号を走査線単位で認識することができ、ドット信号の位置からマグネットリングの回動調整を自動で行うため、調整する時間を短縮でき、センタリング調整を精度よく行うことができる。また、作業者は製品を固定治具にセットして、調整を開始させるスイッチ等の操作をするだけで良いので、作業工数を大幅に削減することができるし、作業者間の調整精度のばらつきを生ずることもない。
【0018】
尚、上記実施の形態はテレビドアホン親機のセンタリング調整について説明したが、CRTを有する他の製品のセンタリング調整に於ても利用できるもので、同様の効果を奏するものである。また、画像処理装置と制御装置は別体としてあるが、一体で構成しても良い。その他、本発明は上記実施の形態にこだわるものではなく発明の趣旨を逸脱しない範囲で各部の構成を適宜変更して具体化することも可能である。
【0019】
【発明の効果】
以上細述したように本発明によれば、CRT画像のセンタリング調整を、作業者間の調整精度のばらつきが生ずること無く、精度の高い調整を短時間にしかも容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るCRT画像のセンタリング調整装置の実施の形態を示す機器構成図である。
【図2】図1のセンタリング調整に使用されるテストパターンの図である。
【図3】図1の画像処理装置と制御装置とからなる画像処理制御手段の回路ブロック図である。
【図4】図3に示す回路ブロック図に対応した信号の模式図である。
【図5】従来のCRT画像のセンタリング調整を示す機器構成図である。
【図6】図5に於て使用されるテストパターンの1例を示し、(a)は製品に出画させるパターンであり、(b)は基準パターンである。
【符号の説明】
1・・製品(テレビドアホン親機)、2・・CRT、3・・偏向コイル、4a,4b・・マグネットリング、5・・固定治具、6・・CCDカメラ(カメラ)、9・・ロータリーシリンダ(カメラ回転手段)、10a,10b・・ステッピングモータ(回動手段)、12・・画像処理装置(画像処理制御手段)、13・・制御装置(画像処理制御手段)、14・・テストパターン、14a・・ドット状パターン。
Claims (2)
- CRTのマグネットリングを回動手段により回動制御することでセンタリング調整をするCRT画像のセンタリング調整方法であって、
前記CRTに1個のドット状パターンから成るテストパターンを出画させ、出画されたCRT画面をカメラで撮影し、前記カメラから取り込んだ映像信号から前記テストパターンを有するカメラ映像信号の走査線を検出し、前記走査線の位置を演算し、前記走査線が所定の位置に来るように前記回動手段を回動制御し、更に前記カメラを90度回転して同様に前記テストパターンを有するカメラ映像信号の走査線を検出し、前記走査線が所定の位置に来るように前記回動手段を回動制御するCRT画像のセンタリング調整方法。 - CRTを組み込んだ製品を固定する固定治具と画像を処理すると共に前記固定治具を制御する画像処理制御手段とからなり、
前記固定治具が前記CRTのマグネットリングを回動する回動手段と、CRT画面を撮影するカメラと、CRT画面を撮影可能な状態を保ちながら前記カメラを90度回転するカメラ回転手段とを有し、前記画像処理制御手段が前記CRTに1個のドット状パターンを有するテストパターンを発生送出し、回転の前と後とで前記カメラからの映像信号を処理して前記テストパターンを有するカメラ映像信号の走査線を検出し、前記走査線位置を演算して前記ドット状パターンの位置を検出し、前記回動手段により前記ドット状パターンが所定の位置に来るよう前記マグネットリングを回動制御すると共に前記カメラ回転手段を回転操作するCRT画像のセンタリング調整装置。
Priority Applications (1)
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JP07393197A JP3600398B2 (ja) | 1997-03-26 | 1997-03-26 | Crt画像のセンタリング調整方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JPH10269947A JPH10269947A (ja) | 1998-10-09 |
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JP07393197A Expired - Fee Related JP3600398B2 (ja) | 1997-03-26 | 1997-03-26 | Crt画像のセンタリング調整方法及び装置 |
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JP (1) | JP3600398B2 (ja) |
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1997
- 1997-03-26 JP JP07393197A patent/JP3600398B2/ja not_active Expired - Fee Related
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