JP3600043B2 - ケーブルトレイシャフト - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラントなどにおける高さの大きい建造物や構造物に敷設するケーブルの保護用として立設されるケーブルトレイシャフトの構造に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来のケーブルトレイシャフトは、建造物や構造物に敷設するケーブルを保護するために、前記建造物や構造物に帯設する構造体であって、一般にケーブルのみを収容する構造であるから、このケーブルを前記建造物や構造物に敷設する際には、ケーブルトレイシャフトとは別に、ケーブル敷設用の足場を仮設し作業終了後は当然撤去する必要があった。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術は、前記ケーブルの敷設作業を行なう都度、足場を仮設し、作業終了後は撤去しなければならないばかりでなく、例えば、新たに一本のケーブルを追加して敷設する必要が生じた場合にも、足場を仮設する必要があるなどの無駄があった。
【０００４】
本発明は、プラントなどにおける高さの大きい建造物や構造物にケーブルを敷設する際、ケーブルの保護用に設けられるケーブルトレイシャフトのほかに、ケーブル敷設用の足場を仮設する必要がなく、建設経費の節減と作業能率の向上に好適なケーブルトレイシャフトを提供することを目的としている。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明は、構造用形鋼などの各種構造用材を使用し、溶接、またはボルト、ナットを用いて組立てたケーブル保護用の構造体であって、各種建造物や構造物の近傍に帯設して塔状に形成したケーブルトレイシャフトである。そして地上点から頂点に達するまでのケーブルトレイシャフトの内部を作業者が昇降可能のように、この塔状構造体と一体に多数の横材を固定した梯子を形成し、また、地上点から頂点までの間の複数個所に、塔状構造体内部に平設して板状部材を用いた作業用デッキとなる床を形成すると共に、梯子を経て作業用デッキの床上、または、ケーブルトレイシャフト内部に入出可能のように、塔状構造体側面に開閉可能に入出扉を設けたことを特徴としている。
すなわち、プラントなどの構造物や構造物に敷設する各種電気工事配線のケーブルの保護用に設けられ、全体の枠組みが構造用形材からなる塔状構造体内に前記ケーブルが収容されるケーブルトレイシャフトにおいて、前記塔状構造体の地上点から頂点に達する間には、内部を作業者が昇降可能なように多数の横材を固定した梯子と、内部の作業を行うための複数箇所の作業用デッキと、内部に入出するための複数箇所の入出扉とを設け、さらに前記作業用デッキと前記梯子との間には該梯子を介して作業者が昇降するのに必要な空間を設けた、ことを特徴とするケーブルトレイシャフトである。
【０００６】
これにより、ケーブルを敷設する作業者は、入出扉から進入し、梯子を用いてケーブルトレイシャフト内を昇降し、別の入出扉から床面上または、ケーブルトレイシャフト内部に自在に入出することができ、複数個所に設けた作業用デッキ上で、ケーブル敷設作業やケーブルの補修作業を安全に実行することができる。
【０００７】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図１（ａ）は、本発明のケーブルトレイシャフトの外観を示す正面図、図１（ｂ）は同側面図、図１（ｃ）は図１（ａ）のＡ−Ａ矢視断面図、図１（ｄ）は図１（ａ）のＢ−Ｂ矢視側面図である。
ケーブルシャフト１は、図１に示すように、全体の枠組をＬ型鋼材、Ｉ型鋼材などの構造用形材２を溶接するか、またはボルト、ナットを用いて締結してなる塔状構造体であって、この塔状構造体の内部の地上と頂点とを結ぶ空間の所定位置に、電信電話配線を含む各種電気工事配線などのケーブル（図示を省略する）が連続して配設されている。また、この塔状構造体の側面には、同一ピッチで塔状構造体と一体に多数本の横部材からなる梯子３が付設されている。梯子３に用いる多数本の横部材のピッチ間隔は、概ね２００ｍｍ〜３００ｍｍ程度でよい。さらに、梯子３と隣接する塔状構造体側面の複数個所に、入出扉４が設けられている。入出扉４は図１（ｄ）に示すように、取手６を備え、左右１対で開閉自在に設けられている。さらにまた、主として入出扉４の下端の水平構造部材に、床面となる板材を固定した作業用デッキ５が形成されている。しかし、必要に応じて入出扉４以外の水平部材に固定して作業用デッキ５を設けることを妨げるものではない。作業用デッキ５と梯子３との間には、図１（ｄ）に示すように、梯子３を介して作業者が昇降するのに必要な空間７が設けられている。
【０００８】
上記の構成により、作業員は、地上の入出扉４を開いてケーブルを搬入し、作業者自身もケーブルトレイシャフト１の内部に進入し、梯子３により逐次上方へ向かってケーブルを引き入れることができる。また、要所ごとに設けられた作業用デッキ５を利用して、ケーブル敷設時の作業内容の確認と作業の安全性を確保し、また、入出扉４により、プラントの建造物や構造物への引き込みを行なうことができるから、ケーブル敷設作業を安全かつ能率的に実施することができる。
【０００９】
ケーブルトレイシャフト１を形成する塔状構造体の主要部材、すなわち、垂直方向と水平方向の部材などは、一般的にＬ型鋼材の使用が好適であるが、必ずしもこれに限定されることなく各種の形鋼材が用いられ、接合部は、溶接のほかボルト、ナットによる締結、リベットによる締結などの接合方法が適用されることはいうまでもない。
因みに、本ケーブルトレイシャフトの実施例の一寸法諸元を示すと、Ｌ６５×６５のＬ形鋼を主材料とし、幅２ｍ、奥行き１．５ｍ、高さ２４．５ｍである。
【００１０】
【発明の効果】
本発明のケーブルトレイシャフトにより、作業者は、地上の入出扉からケーブルを導入し、作業者もまた、梯子を用いてケーブルトレイシャフト内を昇降しつつケーブルを敷設してゆき、上方、複数個所の入出扉からケーブルトレイシャフト内部に臨機に進入し、作業用デッキ上で、ケーブルの接続や分岐、被覆など敷設に必要な作業や補修作業を実行することができるから、プラントの建造物や構造物に対する新規のケーブル敷設時に作業用の足場を別に設ける必要がなく、また、ケーブル補の補修発生時にも、毎回足場を組立てる必要がなく、建設経費の節減と作業能率の向上に効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図１】図（ａ）は、本発明のケーブルトレイシャフトの外観を示す正面図、図（ｂ）は同側面図、図（ｃ）は図（ａ）のＡ−Ａ矢視断面図、図（ｄ）は図（ａ）のＢ−Ｂ矢視側面図である。
【符号の説明】
１…ケーブルトレイシャフト ２…構造用形材 ３…梯子
４…入出扉 ５…作業用デッキ ６…取手 ７…空間
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラントなどにおける高さの大きい建造物や構造物に敷設するケーブルの保護用として立設されるケーブルトレイシャフトの構造に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来のケーブルトレイシャフトは、建造物や構造物に敷設するケーブルを保護するために、前記建造物や構造物に帯設する構造体であって、一般にケーブルのみを収容する構造であるから、このケーブルを前記建造物や構造物に敷設する際には、ケーブルトレイシャフトとは別に、ケーブル敷設用の足場を仮設し作業終了後は当然撤去する必要があった。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術は、前記ケーブルの敷設作業を行なう都度、足場を仮設し、作業終了後は撤去しなければならないばかりでなく、例えば、新たに一本のケーブルを追加して敷設する必要が生じた場合にも、足場を仮設する必要があるなどの無駄があった。
【０００４】
本発明は、プラントなどにおける高さの大きい建造物や構造物にケーブルを敷設する際、ケーブルの保護用に設けられるケーブルトレイシャフトのほかに、ケーブル敷設用の足場を仮設する必要がなく、建設経費の節減と作業能率の向上に好適なケーブルトレイシャフトを提供することを目的としている。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明は、構造用形鋼などの各種構造用材を使用し、溶接、またはボルト、ナットを用いて組立てたケーブル保護用の構造体であって、各種建造物や構造物の近傍に帯設して塔状に形成したケーブルトレイシャフトである。そして地上点から頂点に達するまでのケーブルトレイシャフトの内部を作業者が昇降可能のように、この塔状構造体と一体に多数の横材を固定した梯子を形成し、また、地上点から頂点までの間の複数個所に、塔状構造体内部に平設して板状部材を用いた作業用デッキとなる床を形成すると共に、梯子を経て作業用デッキの床上、または、ケーブルトレイシャフト内部に入出可能のように、塔状構造体側面に開閉可能に入出扉を設けたことを特徴としている。
すなわち、プラントなどの構造物や構造物に敷設する各種電気工事配線のケーブルの保護用に設けられ、全体の枠組みが構造用形材からなる塔状構造体内に前記ケーブルが収容されるケーブルトレイシャフトにおいて、前記塔状構造体の地上点から頂点に達する間には、内部を作業者が昇降可能なように多数の横材を固定した梯子と、内部の作業を行うための複数箇所の作業用デッキと、内部に入出するための複数箇所の入出扉とを設け、さらに前記作業用デッキと前記梯子との間には該梯子を介して作業者が昇降するのに必要な空間を設けた、ことを特徴とするケーブルトレイシャフトである。
【０００６】
これにより、ケーブルを敷設する作業者は、入出扉から進入し、梯子を用いてケーブルトレイシャフト内を昇降し、別の入出扉から床面上または、ケーブルトレイシャフト内部に自在に入出することができ、複数個所に設けた作業用デッキ上で、ケーブル敷設作業やケーブルの補修作業を安全に実行することができる。
【０００７】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図１（ａ）は、本発明のケーブルトレイシャフトの外観を示す正面図、図１（ｂ）は同側面図、図１（ｃ）は図１（ａ）のＡ−Ａ矢視断面図、図１（ｄ）は図１（ａ）のＢ−Ｂ矢視側面図である。
ケーブルシャフト１は、図１に示すように、全体の枠組をＬ型鋼材、Ｉ型鋼材などの構造用形材２を溶接するか、またはボルト、ナットを用いて締結してなる塔状構造体であって、この塔状構造体の内部の地上と頂点とを結ぶ空間の所定位置に、電信電話配線を含む各種電気工事配線などのケーブル（図示を省略する）が連続して配設されている。また、この塔状構造体の側面には、同一ピッチで塔状構造体と一体に多数本の横部材からなる梯子３が付設されている。梯子３に用いる多数本の横部材のピッチ間隔は、概ね２００ｍｍ〜３００ｍｍ程度でよい。さらに、梯子３と隣接する塔状構造体側面の複数個所に、入出扉４が設けられている。入出扉４は図１（ｄ）に示すように、取手６を備え、左右１対で開閉自在に設けられている。さらにまた、主として入出扉４の下端の水平構造部材に、床面となる板材を固定した作業用デッキ５が形成されている。しかし、必要に応じて入出扉４以外の水平部材に固定して作業用デッキ５を設けることを妨げるものではない。作業用デッキ５と梯子３との間には、図１（ｄ）に示すように、梯子３を介して作業者が昇降するのに必要な空間７が設けられている。
【０００８】
上記の構成により、作業員は、地上の入出扉４を開いてケーブルを搬入し、作業者自身もケーブルトレイシャフト１の内部に進入し、梯子３により逐次上方へ向かってケーブルを引き入れることができる。また、要所ごとに設けられた作業用デッキ５を利用して、ケーブル敷設時の作業内容の確認と作業の安全性を確保し、また、入出扉４により、プラントの建造物や構造物への引き込みを行なうことができるから、ケーブル敷設作業を安全かつ能率的に実施することができる。
【０００９】
ケーブルトレイシャフト１を形成する塔状構造体の主要部材、すなわち、垂直方向と水平方向の部材などは、一般的にＬ型鋼材の使用が好適であるが、必ずしもこれに限定されることなく各種の形鋼材が用いられ、接合部は、溶接のほかボルト、ナットによる締結、リベットによる締結などの接合方法が適用されることはいうまでもない。
因みに、本ケーブルトレイシャフトの実施例の一寸法諸元を示すと、Ｌ６５×６５のＬ形鋼を主材料とし、幅２ｍ、奥行き１．５ｍ、高さ２４．５ｍである。
【００１０】
【発明の効果】
本発明のケーブルトレイシャフトにより、作業者は、地上の入出扉からケーブルを導入し、作業者もまた、梯子を用いてケーブルトレイシャフト内を昇降しつつケーブルを敷設してゆき、上方、複数個所の入出扉からケーブルトレイシャフト内部に臨機に進入し、作業用デッキ上で、ケーブルの接続や分岐、被覆など敷設に必要な作業や補修作業を実行することができるから、プラントの建造物や構造物に対する新規のケーブル敷設時に作業用の足場を別に設ける必要がなく、また、ケーブル補の補修発生時にも、毎回足場を組立てる必要がなく、建設経費の節減と作業能率の向上に効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図１】図（ａ）は、本発明のケーブルトレイシャフトの外観を示す正面図、図（ｂ）は同側面図、図（ｃ）は図（ａ）のＡ−Ａ矢視断面図、図（ｄ）は図（ａ）のＢ−Ｂ矢視側面図である。
【符号の説明】
１…ケーブルトレイシャフト ２…構造用形材 ３…梯子
４…入出扉 ５…作業用デッキ ６…取手 ７…空間
Claims (1)
- プラントなどの構造物や構造物に敷設する各種電気工事配線のケーブルの保護用に設けられ、全体の枠組みが構造用形材からなる塔状構造体内に前記ケーブルが収容されるケーブルトレイシャフトにおいて、
前記塔状構造体の地上点から頂点に達する間には、内部を作業者が昇降可能なように多数の横材を固定した梯子と、
内部の作業を行うための複数箇所の作業用デッキと、
内部に入出するための複数箇所の入出扉とを設け、
さらに前記作業用デッキと前記梯子との間には該梯子を介して作業者が昇降するのに必要な空間を設けた、ことを特徴とするケーブルトレイシャフト。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30713198A JP3600043B2 (ja) | 1998-10-28 | 1998-10-28 | ケーブルトレイシャフト |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30713198A JP3600043B2 (ja) | 1998-10-28 | 1998-10-28 | ケーブルトレイシャフト |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000134748A JP2000134748A (ja) | 2000-05-12 |
| JP3600043B2 true JP3600043B2 (ja) | 2004-12-08 |
Family
ID=17965411
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP30713198A Expired - Fee Related JP3600043B2 (ja) | 1998-10-28 | 1998-10-28 | ケーブルトレイシャフト |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3600043B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP2038550B2 (en) | 2006-06-29 | 2022-09-14 | Vestas Wind Systems A/S | A tower construction for a wind turbine |
-
1998
- 1998-10-28 JP JP30713198A patent/JP3600043B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2000134748A (ja) | 2000-05-12 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20031210 |
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| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040127 |
|
| A521 | Written amendment |
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