JP3599937B2 - エアバッグ装置用ガス発生装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両等に搭載されて、衝突時に乗員を保護するエアバッグに圧力流体を導入して膨らませるエアバッグ装置用ガス発生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、エアバッグ装置用ガス発生装置は、使用するガスとして圧縮された窒素ガスやアルゴンガス等の不活性ガスが用いられていた。しかし、特開平5−278554号公報には可燃性ガス混合体を用いる例が開示されている。これは、圧力容器内に収容された可燃性ガス混合体に対し、圧力容器の一方の端面側から点火して燃焼させ、燃焼による温度上昇によりガス圧力が増加すると、その圧力により圧力容器の他方の端面が破壊されて、そこから燃焼ガスがエアバッグ内に流れてエアバッグを膨脹させるようにしたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記公報に開示された装置では、圧力容器内の可燃性流体に点火する初期の状態では、圧力容器内のガスのうち点火器側のガスは燃焼するが、その反対の他方の端面側のガスは燃焼しにくい傾向にある。従って、エアバッグへのガスの素早い供給が困難であり、且つ、可燃性ガスの有効利用が図りにくいという問題があった。
【0004】
本発明は、このような従来の問題を解決するものである。可燃性流体が燃焼した後の流体混合体(以下、燃焼流体混合体とする)のみをエアバッグに効率よく素早く送り込むことのできるエアバッグ装置用ガス発生装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、収容手段の通気開口部に、点火部を有する閉塞部材を設けたものである。この点火部により収容手段内の可燃性流体に点火し、燃焼流体混合体を形成するとともに、燃焼に伴う発熱により増大した流体圧力で閉塞部材を破壊して、燃焼流体混合体をエアバッグに導入するものである。点火部を有する閉塞部材を設けたことにより、簡単な構成で、燃焼流体混合体のみをエアバッグに素早く送ることができ、応答速度の速い、信頼性の高いエアバッグ装置用ガス発生装置を実現することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、可燃性流体に点火して燃焼させ、燃焼による温度上昇により圧力を増加させた流体でエアバッグを膨脹させるエアバッグ装置用ガス発生装置において、可燃性流体を収容する収容手段と、収容手段に設けられた通気開口と、通気開口を密閉するとともに収容手段内に向けて点火部を有する閉塞部材とを備え、閉塞部材が、フランジ付きの筒状の金属ケースと、その中に絶縁体を介して固定された通電用部材からなり、また、前記閉塞部材が、絶縁体に設けた脆弱部から破壊するようにしたものである。これにより、燃焼により収容手段内の圧力を増大させ、閉塞部材を確実に破壊して、燃焼流体混合体をエアバッグに効率よく素早く送り込むことができる。また、閉塞部材が点火部を有するので、製造が容易であるとともに、通常の点火部に要求される耐圧よりも低い耐圧に設定することができ、また密閉箇所の減少により気密性を向上させることができ、さらに点火部を有する閉塞部材を、燃焼流体混合体をエアバッグに送るための通気開口の近傍に配置したので、未燃焼流体混合体の発生を極力抑えることができる。さらに、閉塞部材が、フランジ付きの筒状の金属ケースと、その中に絶縁体を介して固定された通電用部材からなり、絶縁体に設けた脆弱部から破壊するようにしたため、破裂板の機能と点火器の両機能とを簡単な構成で実現し、しかも閉塞部材を確実に破壊することができる等の効果を有する。
【0007】
本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1記載の発明において、閉塞部材の破壊圧を収容手段の破壊圧よりも低く設定したことを特徴とするものであり、閉塞部材を確実に破壊することができる。
【0008】
本発明の請求項3に記載の発明は、可燃性流体に点火して燃焼させ、燃焼による温度上昇により圧力を増加させた流体でエアバッグを膨脹させるエアバッグ装置用ガス発生装置において、前記可燃性流体を収容する収容手段と、前記収容手段に設けられた通気開口と、前記通気開口を密閉するとともに前記収容手段内に向けて点火部を有する閉塞部材とを備え、前記閉塞部材が、フランジ付きのドーム状の金属ケースと、前記ドーム状の金属ケースの基部に設けられた筒部の中に絶縁体を介して固定された通電用部材からなり、また、前記閉塞部材が、絶縁体に設けた脆弱部から破壊するようにしたものである。これにより、燃焼により収容手段内の圧力を増大させ、閉塞部材を確実に破壊して、燃焼流体混合体をエアバッグに効率よく素早く送り込むことができる。また、閉塞部材が点火部を有するので、製造が容易であるとともに、通常の点火部に要求される耐圧よりも低い耐圧に設定することができ、また密閉箇所の減少により気密性を向上させることができ、さらに点火部を有する閉塞部材を、燃焼流体混合体をエアバッグに送るための通気開口の近傍に配置したので、未燃焼流体混合体の発生を極力抑えることができる。さらに、閉塞部材を構成する金属ケースをドーム状に形成し、絶縁体に設けた脆弱部から破壊するようにしたため、金属ケース全体の肉厚を薄くすることができ、しかも閉塞部材を確実に破壊することができる等の効果を有する。
【0010】
本発明の請求項に記載の発明は、可燃性流体に点火して燃焼させ、燃焼による温度上昇により圧力を増加させた流体でエアバッグを膨脹させるエアバッグ装置用ガス発生装置において、前記可燃性流体を収容する収容手段と、前記収容手段に設けられた通気開口と、前記通気開口を密閉するとともに前記収容手段内に向けて点火部を有する閉塞部材とを備え、破壊した閉塞部材を収容するための容器を備え、また、破壊した閉塞部材を収容するための容器が、閉塞部材の金属ケースのフランジ部分を切断するためのエッジを備えていることを特徴とするものである。これにより、燃焼により収容手段内の圧力を増大させ、閉塞部材を確実に破壊して、燃焼流体混合体をエアバッグに効率よく素早く送り込むことができる。また、閉塞部材が点火部を有するので、製造が容易であるとともに、通常の点火部に要求される耐圧よりも低い耐圧に設定することができ、また密閉箇所の減少により気密性を向上させることができ、さらに点火部を有する閉塞部材を、燃焼流体混合体をエアバッグに送るための通気開口の近傍に配置したので、未燃焼流体混合体の発生を極力抑えることができる。さらに、破壊した閉塞部材を容器に収容することができ、また、閉塞部材をエッジにより機械的に切断するので、切断精度が高く、金属ケースのフランジも厚くできるので、耐振動性、耐腐食性を向上することができる等の効果を有する。
【0011】
本発明の請求項記載の発明は、請求項記載の発明において、破壊した閉塞部材を収容するための容器が、収容手段の端面の外側に通気開口を囲むように設けられて複数の流体拡散穴を有するディフューザの中に配置されていることを特徴とするものであり、破壊した閉塞部材を収容することができる。
【0012】
本発明の請求項に記載の発明は、請求項1から3のいずれかに記載の発明において、閉塞部材における絶縁体の内側表面の通電用部材と金属ケースとの沿面絶縁距離が、絶縁体の外側表面の沿面絶縁距離よりも大きいことを特徴とするものであり、高圧の静電気が通電用部材に加わっても、収容手段の外部で放電させることができる。
【0013】
本発明の請求項に記載の発明は、請求項記載の発明において、絶縁体の外側表面における沿面絶縁距離が、金属ケースの開口端の突出部と前記通電用部材との間の距離であることを特徴とするものであり、簡単な構成で、絶縁体の高圧側表面の沿面絶縁距離を外側表面の沿面絶縁距離よりも大きく設定することができる。この場合の絶縁体の外側表面における沿面絶縁距離は、金属ケースの開口端の突出部と通電用部材との間の距離である。
【0014】
本発明の請求項に記載の発明は、請求項1からのいずれかに記載の発明において、点火部が、発熱体及び火薬の少なくとも一方を有するものであり、燃焼流体混合体をエアバッグに効率よく素早く送り込むことができる。
【0029】
(実施の形態)
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は本発明の実施の形態におけるエアバッグ装置の構成を示すものである。図1において、1はエアバッグ装置の全体を示す。2はエアバッグ装置1の外郭を構成する有底四角筒形状のモジュールケースである。モジュールケース2は、エアバッグ3が取り付けられるとともに複数の流体供給穴4を有する。エアバッグ3は常態では折り畳まれている。100はエアバッグ装置用ガス発生装置である。5は圧力容器を形成する第二の室である。第二の室5は、その一端部5aに可燃性流体混合体7を充填するための流体充填口6を有する。この流体充填口6は、流体充填後に封止される。8は第二の室5の他端部5bに形成された第一通気開口である。9は第二の室5の他端部5bの内側に第一通気開口8を囲むようにして溶接、ねじ等により取り付けられた圧力容器を形成する第一の室である。11は第一の室9を区画する隔壁9aの頂部に形成された第二の通気開口である。10は第一の室9の隔壁9aの側面に形成された第三通気開口であり、第二通気開口11より開口部の断面面積が小さい及び/又は長さが長い。12は第一の室9の隔壁9a外側に第二通気開口11を塞ぐように設けられた第二閉塞部材である。13は第一通気開口8を塞ぐようにして第二の室5の他端部5bに接合された第一閉塞部材であり、点火器14を有する。14aは第一の室9内に設けられた点火部である。第一閉塞部材13は、第一の室9内の内圧の上昇により破壊するようにその破壊圧が設定されている。また、点火器14は、図示しない衝撃センサまたは減速度センサからの信号により、第一の室9内の可燃性流体混合体に点火する。15は第二の室5の他端部5bの外側に第一通気開口8を囲むようにして取り付けられたディフューザであり、その側壁には流体拡散穴16が形成されている。なお、第一の室9は、要求される流体の噴出特性等によっては設ける必要がない場合もあり、必須の構成要素ではない。
【0030】
可燃性流体混合体7としては、不活性流体と可燃性流体と酸化剤流体とを含むものが使用される。不活性流体は、窒素もしくはアルゴン、ヘリウムまたはそれらの混合物でもよい。可燃性流体は、水素もしくは低級炭化水素(炭素数が1から3)、低級アルコール、低級エーテル等またはそれらの混合物がでもよい。酸化流体は、酸素が好ましい。また、不活性流体と酸素流体の混合物として空気を用いても良い。可燃性流体混合体7として、不活性流体を含まず、可燃性流体の濃度が非常に低く、酸化流体の量が可燃性流体を燃焼させるのに必要な量よりも十分多い混合流体を使用することができる。さらに可燃性流体混合体7は、可燃性流体への点火の直前または点火と同時に、可燃性流体が燃焼範囲内となるような組成から成っていてもよい。この場合は、可燃性流体への点火の直前または点火と同時に、酸化剤流体または酸化剤流体と不活性流体の混合体が可燃性流体と混合される。また、ここでの可燃性流体混合体7とはガスの混合体でもよいし、液体の混合体でもよい。
【0031】
次に、上記実施の形態における動作について説明する。以下の各図において、同じ符号を付した部分は同じ構成要素とする。第二の室5内には流体充填口6から可燃性流体混合体7が加圧状態で充填され、第一の室9と第二の室5とに等しい圧力で封入される。車両が衝突等により急速に減速すると、衝撃センサまたは減速センサからの信号により点火器14が、第一の室9内の可燃性流体混合体7に点火する。可燃性流体混合体7が燃焼を開始すると、第一の室9内の圧力が増大する。第一の室9内の圧力が充填圧力のほぼ2倍に達すると、第一閉塞部材13の脆弱部が破壊される。そして燃焼流体混合体は第一の室9内から第一通気開口8、ディフューザ15を経て、エアバッグ3に導入される。
【0032】
その間、第一の室9内の燃焼流体混合体の少なくとも一部が第三通気開口10を通り、第二の室5内に導入される。導入された燃焼流体混合体は、第二の室5内の可燃性流体混合体7の燃焼を開始させる。これにより第二の室5内の圧力は緩やかではあるが上昇し始める。ここで、第一閉塞部材13の破壊に伴う燃焼流体混合体の流出により、第一の室9内の圧力は急激に減少するので、第一の室9と第二の室5の圧力差が大きくなる。この圧力差が所定値に達したとき、第二閉塞部材12の脆弱部が破壊され、第二の室5内と第一の室9内とが連通する。第二の室5内の燃焼流体混合体は第二通気開口11を通り、第一の室9、ディフューザ15を経て、エアバッグ3内に導入される。この状態を示したのが図2である。第二の室5内の燃焼流体混合体は、第二通気開口11からの流出により、その圧力が一旦は減少する。しかし、引き続き未燃焼の可燃性流体混合体が燃焼するので、その圧力で均衡したまま、または僅かに上昇しながら、第二の室5内の未燃焼流体混合体が全て燃え尽きるまで、燃焼流体混合体が第二通気開口11から第一通気開口8を通してエアバッグ3に導入される。
【0033】
図3は上記実施の形態における第一の室9と第二の室5とにおける圧力上昇の時間的変化を示したものである。但し、この図は、第一閉塞部材13と第二閉塞部材12とを共に破壊しないように設定し、第一の室9の体積を第二の室5の体積の概ね10分の1に設定して独立状態で評価したものである。この図のP点とQ点との比較から明らかなように、所定の破壊圧に到達する時間は、体積の小さい第一の室Aが第二の室よりも(tQ −tP )ほど速いことが分かる。
【0034】
図4は上記実施の形態における第一閉塞部材13の詳細を示している。第一閉塞部材13は、フランジ13aを有する円筒状の金属ケース13bの中にセラミック13cを介して点火器14の通電用部材14bを封止したものである。可燃性混合流体が燃焼すると、第一の室9内の圧力が上昇する。すると、フランジ13aが、第一通気開口8のエッジ部分に押し付けられて切断される。なお、第一通気開口8およびその周囲にエッジのかわりに突起を設ける等の切断手段を有していても良い。
【0035】
これに対し、図5に示した第一閉塞部材130は、フランジ13aの付け根に切り欠きによる脆弱部13dを有し、脆弱部13dから破壊される。また、図6に示す第一閉塞部材131は、フランジ13aの中間部に切り欠きによる脆弱部13dが形成されて、この脆弱部13dから破壊される。さらに、図7に示す第一閉塞部材132は、フランジ13aと金属ケース13bとの間がドーム13eになっている。このドーム13eにより耐圧力が向上するので、全体の肉厚を薄くすることができる。
【0036】
また図8に示す第1閉塞部材133は、金属ケース13bとセラミック13cとの間に非接合部分13fを有する。これにより、金属ケース13bとセラミック13cとの間の接合部分の強度が低くなるので、ここから破壊される。さらに、図9に示す第一閉塞部材134は、セラミック13cに切り欠きによる脆弱部13dを有し、この脆弱部13dから破壊される。さらに、図10に示す第一閉塞部材135は、筒状の金属ケース13bの第一の室9側の面に隔壁13gを有する。これにより、圧力上昇時には、金属ケース13bとセラミック13cとの接合部に加わるせんだん力を、隔壁13gにより弱めることができるので、破壊特性が安定化する。
【0037】
図11は上記実施の形態におけるディフューザ15の変更例を示すものである。17は破壊された第一閉塞部材13を収容するための容器である。したがって、可燃性流体混合体の燃焼により第一の室9内の圧力が上昇し、第一閉塞部材13のフランジ13aが破壊され、図12に示すように、第一閉塞部材13が容器17内に収容される。ここで、破壊された第一閉塞部材13は、嵌合等の公知の技術により容器内に保持される。
【0038】
図13は上記の場合と同様に、ディフューザ15が容器17を有し、容器17の端部が鋭利なカッター18になっている。第1閉塞部材13のフランジ13aは第二の室5の端面の外側に接合されており、カッター18がフランジ13aに当接している。そして、可燃性流体混合体の燃焼により第一の室9内の圧力が上昇すると、第一閉塞部材13が押圧され、カッター18がフランジ13aを切断し、切断された閉塞部材13は容器17に収容される。
【0039】
図14は第1閉塞部材13を、ディフューザ15に設けた支柱19に固定した例である。可燃性流体混合体が燃焼し、第一の室9内の圧力が上昇すると、第一閉塞部材13が破壊されるが、第一閉塞部材13は、支柱19に固定されているため飛散しない。
【0040】
破壊された第一閉塞部材13を捕捉するための別の手段として、ディフューザ15の底部に磁石を設けて、この磁石により第一閉塞部材13を捕捉するようにしてもよい。
【0041】
図15はさらに第一閉塞部材13の変更例を示すものであり、これまで例示した各実施の形態においても適用することができる。点火器に何らかの理由で外部から静電気が印加された場合に、第二の室5の外部すなわちガス発生装置100の外側で放電させる構成になっている。
【0042】
図15において、第一閉塞部材13の金属ケース13bには、第一の室9側の一端に外側に向けて突出するフランジ13aが設けられている。第一の室9内の可燃性混合流体が燃焼を開始し、圧力が上昇すると、第一閉塞部材13は、フランジ13aに応力が集中して破壊される。
【0043】
ここで、上記他の実施の形態と異なるのは、金属ケース13bの外側表面13cにおいて、通電用部材14bに向けて突出する内側フランジ13hが設けられていることである。セラミック13cの高圧側表面13cと外側表面13cとにおいて、点火器14の通電用部材14bと金属ケース13bとの沿面絶縁距離L、Lが異なるように構成されている。ここでは、高圧側表面13cの絶縁距離Lに、外側表面13cの絶縁距離Lに比べて少なくも2倍以上の寸法が確保されている。
【0044】
例えば、セラミック13cの高圧側表面13cと外側表面13cの絶縁距離が同程度の場合、点火器14の通電用部材14bに高圧の静電気が印加されたときに、放電が高圧側で生じる場合が考えられる。これに対し、このような金属ケース13bの簡単な構造によって、セラミック13cの外側表面13cの絶縁距離Lを短くしたことにより、仮に高圧の静電気が通電用部材14bに加わっても、ガス発生装置100の外側で放電させることができる。
【0045】
以上の実施の形態において、可燃性流体混合体への点火はフィラメントのような発熱抵抗体となっているが、スクイブやスパークプラグ等によってでもよい。また火花や、摩擦熱等を発生させる手段、触媒作用を引き起こし可燃性流体混合体に点火するような手段であってもよい。
【0046】
次に閉塞手段に可燃体を有する場合の実施の形態を以下に説明する。
図16は閉塞手段が点火手段と可燃体を有する例である。30はガス発生装置の圧力容器である。31は可燃性流体混合体である。32は圧力容器30に設けられた、通気開口であり、閉塞部材33で閉塞されている。閉塞部材33は、フランジ部33a、金属ケース33b、絶縁物34を有する。絶縁物34には通電用部材35が貫通しており、その端部には発熱抵抗体36が設けられている。金属ケース33b、絶縁物34及び蓋部38が形成する空間37には可燃体が収容されている。
【0047】
動作を以下に説明する。図示しないセンサからの信号により発熱抵抗体36は発熱し可燃体に点火する。可燃体の燃焼により、空間37の内圧が上昇する。内圧が所定の値に達すると、蓋部38が破壊される。それと同時に可燃体の燃焼生成物が圧力容器30内の可燃性流体混合体31に点火する。可燃性流体混合体31の燃焼により、圧力容器30の内圧が上昇する。内圧が所定値に達すると、閉塞部材33が破壊され、燃焼流体混合体がエアバッグへと導入される。
【0048】
図17に示す実施の形態は、可燃体の燃焼により閉塞部材自体を破壊するものである。図16と同じ符号は同一の構成要素とする。閉塞部材43は、フランジ部43aが実質的になく、圧力容器30に取り付けるために必要な最小限の大きさを有している。また、可燃体の燃焼によって破壊される蓋部48は、通気開口をほぼ全面覆う大きさであり、フランジ部43aとの境界部には切り欠き48aを有している。
【0049】
動作を以下に説明する。空間37に収容された可燃体が燃焼し、空間37内の圧力が所定値に達したとき、蓋部48が破壊される。そして、閉塞部材43は、この蓋部48の破壊によって通気開口から離脱する。また、可燃体の燃焼生成物により、圧力容器30内の可燃性流体混合体41に点火する。従って、この可燃性流体混合体41は燃焼するとともに、エアバッグへと導入される。
【0050】
上記実施の形態において、空間37に収容する可燃体としては、火薬等の可燃性固体の他、可燃性流体であってもよい。また、蓋部は密閉されてなくてもよく、一部に穴を有する構造でもよい。
【0051】
また上記実施の形態においては、圧力容器30内に可燃性流体混合体31、41を収容した場合で説明したが、可燃性流体を含まずに不活性流体を収容したものであってもよい。
【0052】
また、閉塞部材は、絶縁物と金属ケースで気密シールを形成することが望ましいが、蓋部と金属ケースで気密シールを形成してもよい。さらに蓋部は、可燃体を収容するケースの一部からなっていてもよい。
【0053】
なお、本実施の形態は、圧力容器30内を第一の室と第二の室に区分した実施の形態にも当然に適用可能なものである。
【0054】
【発明の効果】
本発明は、上記実施の形態から明らかなように、加熱性流体収容手段の通気開口に点火部を有する閉塞部材を設けたものであり、収容手段内の可燃性流体混合体に点火して瞬時に流体圧力を上昇させるとともに、増大した流体圧力により閉塞部材を破壊して、燃焼流体混合体を素早くエアバッグに送ることができ、簡単な構成で、応答速度の速い、信頼性の高いエアバッグ装置用ガス発生装置を実現することができる。
【0055】
本発明はまた、閉塞部材が点火部を有する構成なので、製造が容易であるとともに、通常の点火器に要求される耐圧よりも低い耐圧に設定することができる。また封止箇所の減少により気密性を向上させることができる。さらに閉塞部材を燃焼流体混合体をエアバッグに送るための第一通気開口の近傍に配置したので、未燃の可燃性流体混合体の発生を極力抑えることができる等の効果を有する。
【0056】
本発明はまた、閉塞部材の金属ケースに突出部を設けたので、点火手段に外部から静電気が印加された場合に、収容手段の外部で放電させることができる。
【0057】
本発明はまた、流体混合体を収容する収容手段と、収容手段に設けられた通気開口と、通気開口を閉塞するとともに、点火手段および可燃体を密閉する蓋部を有する閉塞手段とを備えたエアバッグ装置用ガス発生装置としたので、簡単な構造により素早くエアバッグを膨張させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるエアバッグ装置の構成を示す断面図
【図2】本発明の実施の形態におけるエアバッグ装置の点火器付きの第1閉塞部材が破壊した時の状態を示す断面図
【図3】本発明の実施の形態における第一の室と第二の室のそれぞれ独立した状態における流体圧力と時間の関係を示す特性図
【図4】本発明の実施の形態における第一閉塞部材の拡大断面図
【図5】本発明の実施の形態における第一閉塞部材の別の例を示す拡大断面図
【図6】本発明の実施の形態における第一閉塞部材のさらに別の例を示す拡大断面図
【図7】本発明の実施の形態における第一閉塞部材のさらに別の例を示す拡大断面図
【図8】本発明の実施の形態における第一閉塞部材のさらに別の例を示す拡大断面図
【図9】本発明の実施の形態における第一閉塞部材のさらに別の例を示す拡大断面図
【図10】本発明の実施の形態における第一閉塞部材のさらに別の例を示す拡大断面図
【図11】本発明の実施の形態における破壊された第一閉塞部材の捕捉構造を示す部分断面図
【図12】図11に示した捕捉構造の第一閉塞部材破壊後の状態を示す部分断面図
【図13】本発明の実施の形態における破壊された第一閉塞部材の別の捕捉構造を示す部分断面図
【図14】本発明の実施の形態における破壊された第一閉塞部材のさらに別の捕捉構造を示す部分断面図
【図15】本発明の実施の形態における第一閉塞部材のさらに別の例を示す拡大断面図
【図16】本発明の実施の形態におけるエアバッグ装置用ガス発生装置の部分拡大断面図
【図17】本発明の実施の形態におけるエアバッグ装置用ガス発生装置の別の例を示す部分拡大断面図
【符号の説明】
1 エアバッグ装置
2 モジュールケース
3 エアバッグ
4 流体供給穴
5 第二の室
5a 第二の室の一端部
5b 第二の室の他端部
6 流体充填口
7、31 可燃性流体混合体
8 第一通気開口
9 第一の室
10 第三通気開口
11 第二通気開口
12 第二閉塞部材
13、130、131、132、133、134、135、136、137 第一閉塞部材
13a、33a、43a フランジ
13b、33b 金属ケース
13c、34 絶縁物
13c1 高圧側表面
13c2 外側表面
L1 沿面絶縁距離
L2 沿面絶縁距離
13d 脆弱部
13e ドーム
13f 非接合部分
13g 蓋
13h フランジ
14 点火器
14a 点火部
14b、35 通電用部材
15 ディフューザ
16 流体拡散穴
17 容器
18 カッター
19 支柱
30 圧力容器
31、41 可燃性流体混合体
32 通気開口
33、43 閉塞部材
36 発熱抵抗体
37 空間
38、48 蓋部
100 ガス発生装置

Claims (8)

  1. 可燃性流体に点火して燃焼させ、燃焼による温度上昇により圧力を増加させた流体でエアバッグを膨脹させるエアバッグ装置用ガス発生装置において、前記可燃性流体を収容する収容手段と、前記収容手段に設けられた通気開口と、前記通気開口を密閉するとともに前記収容手段内に向けて点火部を有する閉塞部材とを備え、前記閉塞部材が、フランジ付きの筒状の金属ケースと、その中に絶縁体を介して固定された通電用部材からなり、また、前記閉塞部材が、絶縁体に設けた脆弱部から破壊することを特徴とするエアバッグ装置用ガス発生装置。
  2. 閉塞部材の破壊圧を収容手段の破壊圧よりも低く設定したことを特徴とする請求項1記載のエアバッグ装置用ガス発生装置。
  3. 可燃性流体に点火して燃焼させ、燃焼による温度上昇により圧力を増加させた流体でエアバッグを膨脹させるエアバッグ装置用ガス発生装置において、前記可燃性流体を収容する収容手段と、前記収容手段に設けられた通気開口と、前記通気開口を密閉するとともに前記収容手段内に向けて点火部を有する閉塞部材とを備え、前記閉塞部材が、フランジ付きのドーム状の金属ケースと、前記ドーム状の金属ケースの基部に設けられた筒部の中に絶縁体を介して固定された通電用部材からなり、また、前記閉塞部材が、絶縁体に設けた脆弱部から破壊することを特徴とするエアバッグ装置用ガス発生装置。
  4. 可燃性流体に点火して燃焼させ、燃焼による温度上昇により圧力を増加させた流体でエアバッグを膨脹させるエアバッグ装置用ガス発生装置において、前記可燃性流体を収容する収容手段と、前記収容手段に設けられた通気開口と、前記通気開口を密閉するとともに前記収容手段内に向けて点火部を有する閉塞部材とを備え、破壊した閉塞部材を収容するための容器を備え、また、破壊した閉塞部材を収容するための容器が、閉塞部材の金属ケースのフランジ部分を切断するためのエッジを備えていることを特徴とするエアバッグ装置用ガス発生装置。
  5. 破壊した閉塞部材を収容するための容器が、収容手段の端面の外側に通気開口を囲むように設けられて複数のガス拡散穴を有するディフューザの中に配置されていることを特徴とする請求項記載のエアバッグ装置用ガス発生装置。
  6. 閉塞部材における絶縁体の内側表面の通電用部材と金属ケースとの沿面絶縁距離が、絶縁体の外側表面の沿面絶縁距離よりも大きいことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のエアバッグ装置用ガス発生装置。
  7. 絶縁体の外側表面における沿面絶縁距離が、金属ケースの開口端の突出部と前記通電用部材との間の距離であることを特徴とする請求項記載のエアバッグ装置用ガス発生装置。
  8. 点火部が、発熱体及び火薬の少なくとも一方を有する請求項1からのいずれかに記載のエアバッグ装置用ガス発生装置。
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