JP3599718B2 - ファクシミリ装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、LAN(Local Area Network)上に構築されたクライアントサーバシステムに関し、特に、クライアントのユーザにファクシミリ通信機能を提供するシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、文書の電子的な配送手段として、手書きの文書をイメージデータとして読取り、送信するFAX(ファクシミリ)が広く普及している。
【0003】
しかし、OA化の推進に伴い、専用のワードプロセッサ(以下、「WP」と記する)で文書を作成したり、パーソナルコンピュータ(以下、「PC」と記す)もしくはワークステーション(以下、「WS」と記す)上の文書処理アプリケーションやDTP(DeskTop Processing)アプリケーションプログラムを利用して、ビジネス文書を作成することが多くなってきている。
【0004】
しかし、これらの情報処理装置で作成した文書を、スタンドアロンタイプのFAXを用いて送信するには、作成した文書を一度プリンタで記録紙に印刷した後、FAXのスキャナで印刷した文書を読込む必要がある。しかし、このように、プリンタで印刷した文書をスキャナで読込むと、画像の精細度が劣化する。また、文書を印刷する作業や記録紙が必要となる。
【0005】
一方、近年、PCやWS等の情報処理装置をLANで有機的に接続したクライアントサーバシステムが普及してきている。このようなクライアントサーバシステムでは、ユーザが机上のクライアントからLANを経由して各種サーバ(例えば、ファイルサーバ、データベースサーバ、プリントサーバ)にアクセスすることができる。したがい、複数ユーザ間でファイルやプリンタ等を共有し、資源の有効活用を図ることができる。
【0006】
また、このようなクライアントサーバシステムに対応するFAXサーバによれば、前述したスタンドアロンタイプのFAXの問題点を解決することができる。なお、FAXサーバとしては、たとえば特開平3ー44230号公報記載のシステム等が知られている。
【0007】
図2に、このようなFAXサーバを含むクライアントサーバシステムの構成を示す。
【0008】
図示するように、このクライアントシステムでは、文書データのイメージ展開機能およびFAX通信機能を有するFAXサーバ1、大容量の記憶装置を有するファイルサーバ2、PCやWS、WP等のクライアント3、手書き文書を読込み二値化するスキャナ7、文書データを記録紙に印刷するプリンタ8等の装置が、LAN4で接続されている。またFAXサーバ1は、公衆回線5を経由して、相手FAX6に接続されている。
【0009】
このクライアントサーバシステムにおいて、ユーザは、クライアント3のアプリケーションプログラムを用いて文書を作成し、LAN4上のFAXサーバ1へ作成した文書データを転送する。FAXサーバ1は、転送された文書データをイメージ展開し、FAXのデータ形式に変換した後、公衆回線5を経由して指定された相手FAX6へ送信する。
【0010】
このように、FAXサーバを備えたクライアントサーバシステムでは、クライアント3のアプリケーションプログラムを用いて作成した文書を、一度印刷することなくFAX送信できる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
さて、このような従来のFAXサーバ1によりペーパレス化を図った企業においても、操作手続の煩雑さ等から、依然として手書き文書をクライアントサーバシステムを介さずに直接FAX送信したいという要求は絶えない。そこでこのような企業では、既設のスタンドアロンFAX6を排除することなく、使途もしくはユーザに応じてFAXサーバ1とスタンドアロンFAX6を併用することが多い。
【0012】
また、クライアントサーバシステムを導入した企業においては一般的に、クライアント3のアプリケーションを用いて作成した文書を記録紙に印刷するために、オフィス内に複数のプリンタ8を設置している。またクライアント3のアプリケーションを用いて作成した文書へ手書き図形等のイメージデータを取り込むために、複数のスキャナ7を設置している。
【0013】
このように、従来のFAXサーバ1を導入した企業では、スキャナ7やプリンタ8とスタンドアロンFAX6を多数散在させる必要がある。そして、このことはシステムコストの増大、各装置を設置するスペースの不足の要因となっていた。
【0014】
また、従来のFAXサーバは、FAX通信に必要なIC(半導体集積回路)やLSI(大規模集積回路)等を備えるFAX制御ボードを、LANに接続したPCやWSに搭載することにより実現されるのが一般的であった。ところでFAX通信は、公衆回線を利用して相手FAXとデータ伝送するため、高速リアルタイム処理を実施しなければ、ユーザの通信コスト負担が増大する。そこで従来は、FAXサーバとして用いられる1台もしくは複数台のPCまたはWSを、占有的にFAX通信に用いることにより、リアルタイムなFAX通信を実現していた。したがい、ユーザは、FAXサーバとして用いられるPCまたはWSを、他の用途に使用することはできなかった。
【0015】
そこで、本発明は、通常のスタンドアロンFAXとリモートFAXとしての機能を有するファクシミリ装置を提供し、設置スペースの低減を図ることを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
前記目的達成のために、本発明は、情報処理装置が接続可能なLANとFAX通信手順によりデータの送受信が可能な回線とに接続されるスタンドアロンタイプのファクシミリ装置であって、前記情報処理装置から前記LANを介して転送された文書データを、前記公衆回線を介して他のファクシミリ装置に送信するデータ送信手段と、前記情報処理装置から前記LANを介して転送された文書データを、印刷するプリンタ手段とを備えることを特徴とするファクシミリ装置を提供する。
【0017】
【作用】
本発明に係るファクシミリサーバシステムの一実施態様によれば、図1に示すように、FAXサーバ1は、ユーザがクライアント3のアプリケーションを用いて作成した文書データをイメージ展開した後、LAN4経由でリモートFAX9へ転送し、FAX送信または印刷を依頼する。リモートFAX9は、FAX送信依頼の場合、転送されたイメージデータをFAXのデータ形式に変換後、公衆回線5経由でFAX通信手順により相手FAX6へ送信する。また印刷依頼の場合、リモートFAX9は、プリンタを用いて転送されたイメージデータを記録紙に印刷する。
【0018】
また、リモートFAX9は、公衆回線5経由でFAX通信手順により相手FAX6から受信したイメージデータ、またはスキャナを介して読込んだイメージデータを、LAN4経由でFAXサーバ1へ転送する。FAXサーバ1は、転送されたイメージデータを蓄積し、ユーザの文書検索処理に対応する。
【0019】
以上のように本発明に係るファクシミリサーバシステムは、リアルタイム処理が必要なFAX通信処理を、リモートFAX9へ負荷分散させるものであり、FAXサーバ1はイメージ展開処理だけを実行すれば良い。このため本発明によれば、FAXサーバ1として動作するPCやWS等の情報処理装置で、ユーザが使用する業務アプリケーションプログラム等を並列動作させることが可能となる。
【0020】
また、従来のスキャナ7やプリンタ8の代用としてリモートFAX9を利用できるので、システムコストおよび設置スペースの削減を図ることが可能となる。
【0021】
【実施例】
以下、本発明に係るファクシミリサーバシステムの一実施例を説明する。
【0022】
図1に、本実施例に係るファクシミリサーバシステムの全体構成を示す。
【0023】
図示するように、本実施例に係るファクシミリサーバシステムは、クライアント3、FAXサーバ1、リモートFAX9、ファイルサーバ2等からクライアントサーバシステムを構成している。
【0024】
ここで、FAXサーバ1は、クライアント3のからの要求に応じて、文書データをイメージ展開した後リモートFAX9へ送り、リモートFAX9へFAX送信または印刷を依頼する機能や、リモートFAX9から転送された文書データを蓄積し、クライアント3からの要求に応じて文書を検索する機能等を有する。
【0025】
リモートFAX9はクライアントサーバシステム(オフィス)内に複数設置可能であり、各リモートFAX9には識別のため予め論理的な機器名称を付与する。リモートFAX9は、通常のスタンドアロンFAXとしての機能の他、FAXサーバ1から転送された文書データ、または読取制御部23を介して読込んだ文書データを相手FAX6へ送信する機能と、FAXサーバ1から転送された文書データを記録制御部24により印刷する機能、そして相手FAX6から受信した文書データ、または読取制御部23を介して読込んだ文書データをFAXサーバ1へ転送する機能を有する。
【0026】
すなわち、リモートFAX9は、通常のスタンドアロンFAXとリモートFAXとリモートスキャナとリモートプリンタとしての機能を有している。
【0027】
クライアント3、ファイルサーバ2は従来のものと同じものである。
【0028】
以下、FAXサーバ1とリモートFAX9の内部構成について説明する。
【0029】
図3に、本実施例に係るFAXサーバ1の構成を示す。
【0030】
図3中、10はクライアント3およびリモートFAX9との間で文書データや制御情報を送受する通信管理部、11はクライアント3のアプリケーションにより作成された文書データをイメージ展開するデータ変換部、12はクライアント3およびリモートFAX9との間でパラメータデータを送受するパラメータ管理部、13はLAN4の通信手順に従ったデータ伝送を実行するLAN制御部である。
【0031】
また、14は、現在の日時を管理し、定期的に通信管理部10またはパラメータ管理部12を起動させる時刻監視部、15は文書データおよび関連情報を記憶する文書ファイル、16はイメージ展開したデータを一時記憶するイメージメモリ、17は文字パターンや図形パターン等のビットマップ情報を記憶するフォントメモリ、18は各リモートFAX9のステータスを記憶するステータステーブル、19は各リモートFAX9の登録パラメータデータを記憶するパラメータファイルである。
【0032】
FAXサーバ1は、実際には、LAN機能を備えたPSやWSに、後述する処理を行う所定のFAXサーバプログラムを実行させることにより実現される。
【0033】
次に、図4に、本実施例に係るリモートFAX9の構成を示す。
【0034】
図中、20は公衆回線5を介して、相手FAX6との間のFAX通信を実行するFAX通信制御部、90はスキャナ、91はプリンタである。また、21はLAN4の通信手順に従ったデータ伝送を実行するLAN制御部、22は小型のディスプレイやテンキーを備えた操作パネルを介して、ユーザのパラメータ登録操作を支援する操作制御部、23はスキャナ90を制御して手書き文書を読込み二値化データを生成する読取制御部である。
【0035】
また、24はプリンタ91を用いて文書データを記録紙に印刷する記録制御部、25は文書データを一時記憶する画像ファイル、26はユーザが登録したパラメータデータを記憶するパラメータテーブルである。
【0036】
次に、FAXサーバ1における各種ファイルと各種テーブルの内容について説明する。
【0037】
まず、図5に文書ファイル15の構成を示す。
【0038】
図示するように、文書ファイル15は、文書データを記憶する文書データ記憶装置30を有している他、送信文書に関連する情報を記憶する送信文書テーブル27、受信文書に関連する情報を記憶する受信文書テーブル28、印刷文書に関連する情報を記憶する印刷文書テーブル29を有している。文書データ記憶装置30には、FAXサーバ1として用いるPSやWSの外部記憶装置を用いる。また、前述した各テーブルは、FAXサーバプログラムの実行中にPSやWS内のメモリ上の構築し常駐させるようにしてもよいし、外部記憶装置上に構築するようにしてもよい。
【0039】
さて、送信文書テーブル27は、FAX送信を要求したユーザ名称を記憶する領域27aと、送信宛先のユーザ名称を記憶する領域27b、送信宛先の電話番号を記憶する領域27c、送信日時を記憶する領域27d、そして文書データ記憶装置30に蓄積した文書データのデータ形式を記憶する領域27e、蓄積開始アドレスを記憶する領域27f、蓄積データサイズを記憶する領域27gで構成する。データ形式27eは、蓄積した文書データの形式を示すデータを格納する領域であり、たとえばテキストデータ形式、イメージデータ形式等の識別データを格納する。また、送信文書テーブル27を利用して、同一の文書を異なる複数の相手FAXへ送信する同報送信機能を実現することができる。この場合には、1文書に対して、複数の送信ユーザ名27bおよび宛先電話番号27dを設定する。
【0040】
受信文書テーブル28は、受信文書に対して付与するシリアル番号を記憶する領域28aと、文書を受信したリモートFAX9の名称を記憶する領域28b、送信側ユーザの名称を記憶する領域28c、文書を受信した日時を記憶する領域28d、そして文書データ記憶装置30に蓄積した文書データの蓄積開始アドレスを記憶する領域28e、蓄積データサイズを記憶する領域28fで構成する。
【0041】
印刷文書テーブル29は、印刷を依頼するリモートFAX9の名称を記憶する領域29aと、文書データ記憶装置30に蓄積した文書データのデータ形式を記憶する領域29b、蓄積開始アドレスを記憶する領域29c、蓄積データサイズを記憶する領域29dで構成する。
【0042】
次に、図6に、ステータステーブル18の構成を示す。
【0043】
図示するように、ステータステーブル18は、リモートFAX9の名称を記憶する領域18aと、ステータス情報を記憶する領域18b、そして各リモートFAX9における画像ファイル25の残容量を記憶する領域18cで構成される。
【0044】
次に、パラメータファイル19の構成を示す、
図示するように、パラメータファイル19は、送信宛先の電話番号等を記憶するダイヤル情報テーブル31、通信履歴情報を記憶する通信管理テーブル32からなる。
【0045】
ダイヤル情報テーブル31は、リモートFAX9の名称を記憶する領域31aと、短縮またはワンタッチダイヤル等として登録した番号を記憶する領域31b、送信宛先のユーザ名称を記憶する領域31c、送信宛先の電話番号を記憶する領域31dで構成する。
【0046】
通信管理テーブル32は、リモートFAX9の名称を記憶する領域32aと、通信モードを記憶する領域32b、通信相手のユーザ名称を記憶する領域32c、通信枚数を記憶する領域32d、通信結果を記憶する領域32eで構成する。通信モード32bは送信または受信を表し、相手ユーザ名32cはリモートFAX9がFAX通信手順中で通知される相手FAX6の名称である。また通信枚数32dは、送信または受信した文書の枚数であり、通信結果32eは、通信完了もしくは失敗を表すものである。
【0047】
以下、本実施例に係るファクシミリサーバシステムの動作を、FAXサーバ1の動作を中心に説明する。
【0048】
本実施例に係るFAXサーバ1は、主として、送信・印刷動作、受信・読込動作、パラメータ処理動作の3つの動作を行う。
【0049】
最初に、送信・印刷動作について説明する。
【0050】
1. 送信・印刷動作
FAXサーバ1は、送信・印刷動作に関連する処理として、ステータス受信処理、送信・印刷受付処理、送信・印刷依頼処理、ソーティング送信処理、稼働停止処理を行う。以下各処理の詳細について説明する。
【0051】
(1)ステータス受信処理
リモートFAX9からステータスの通知を受信した時、通信管理部10が実行する処理である。
【0052】
リモートFAX9のFAX通信制御部20は、相手FAX6との通信開始および終了時、装置のステータスとして装置の動作レベルをFAXサーバ1へ通知する。ここで、たとえば、動作レベル0は待機中(アイドル状態)、1はリトライ送信待機中、2は動作中を表すものとする。なお、リトライ送信とは、一度送信を試行して相手FAX6がビジー状態の場合、一定期間待って再送信する機能をいう。このリトライ送信の待機中、リモートFAX9は、短期間中に送信を実行する予定があるため、リトライ送信待機中は、待機中と動作中の中間のレベルに動作レベルとしている。
【0053】
リモートFAX9からステータス通知を受信したFAXサーバ1の通信管理部10は、ステータステーブル18のリモートFAX18aを参照し、受信リモートFAX9に対応するステータス18bへ、受信した動作レベルを登録する。
【0054】
(2)送信・印刷受付処理
クライアント3もしくはリモートFAX9からFAX送信予約要求または印刷予約要求を受信した時、通信管理部10が実行する処理である。
【0055】
最初に、クライアント3よりのFAX送信予約要求が発行される場合について説明する。
【0056】
図8は、クライアント3が実行する送信予約処理に用いる表示である。
【0057】
クライアント3は、ディスプレイ33の他、キーボード、そしてマウス等のポインティングデバイスを有している。なお、以下の図中、斜線部はキーボードから入力した情報をエコーバックさせる表示領域を示している。38、39は、ユーザよりのマウスによるポインティングを受付け、対応する機能を起動するための表示ボタンである。
【0058】
さて、クライアント3は、ユーザからFAX送信予約を指示されると、図8に示すような情報をディスプレイ33に表示し、宛先ユーザ名34、宛先電話番号35、送信日時36、送信文書名37のキー入力を促す。送信日時36は、送信時刻の指定に用いるものであり、キー入力されなかった場合は即時送信を要求しているものとみなす。各項目へのキー入力を完了し、確認ボタン38のポインティングを検出したクライアント3は、送信予約要求をFAXサーバ1へ発行し、キー入力された情報をFAXサーバ1へ送出後、送信文書名37に対応する文書データを、たとえばプリンタ制御情報に変換してFAXサーバ1へ転送する。
【0059】
クライアント3からFAX送信要求を受信したFAXサーバ1の通信管理部10は、送信文書テーブル27の送信ユーザ名27aに送信を要求したユーザ名を登録し、宛先ユーザ名27b、宛先電話番号27c、送信日時27dへ受信したキー入力情報を登録した後、受信した文書データを逐次文書データ記憶装置30へ蓄積する。全ての受信データを蓄積完了後、通信管理部10は、送信文書テーブル27のデータ形式27eにテキストデータ形式を登録し、文書データ記憶装置30に蓄積した文書データの蓄積開始アドレスと蓄積データサイズを、データアドレス27fとデータサイズ27gに登録する。
【0060】
次に、リモートFAX9からFAX送信予約要求が発行される場合について説明する。
【0061】
リモートFAX9のFAX通信制御部20は、ユーザから手書き文書のメモリ送信を指示されると、送信予約要求をFAXサーバ1へ発行し、操作制御部22を介して入力された宛先ユーザ名や宛先電話番号、送信日時等の情報を取り込んでFAXサーバ1へ送出した後、読取制御部23を介してスキャナ90により文書のイメージデータを取り込むと共に、取り込んだイネージデータをFAXサーバ1へ順次転送する。
【0062】
リモートFAX9からFAX送信要求を受信したFAXサーバ1の通信管理部10は、クライアント3からFAX送信要求を受けた時と同様の処理を実行し、送信文書テーブル27のデータ形式27eにイメージデータ形式を登録する。
【0063】
最後に、クライアント3からの印刷予約要求が発行される場合について説明する。
【0064】
図9は、クライアント3が実行する印刷予約要求処理を用いる表示を示している。
【0065】
クライアント3は、ユーザから印刷を指示された時、図9に示すような情報をディスプレイ33に表示し、印刷を行わせたいリモートFAX名40(ユーザに最も近い位置に設置されたリモートFAXであろう)、印刷したい文書名41のキー入力を促す。各項目へのキー入力を完了し、確認ボタン42のポインティングを検出したクライアント3は、印刷予約要求をFAXサーバに発行し、キー入力された情報をFAXサーバ1へ送出後、印刷文書名41に対応する文書データを、たとえばプリンタ制御情報に変換してFAXサーバ1へ転送する。
【0066】
クライアント3から印刷要求を受信したFAXサーバ1の通信管理部10は、受信したキー入力情報を、印刷文書テーブル29のリモートFAX名29aへ登録した後、受信した文書データを逐次文書データ記憶装置30へ蓄積する。全ての受信データを蓄積完了後、通信管理部10は、印刷文書テーブル29のデータ形式29bにテキストデータ形式を登録し、文書データ記憶装置30に蓄積した文書データの蓄積開始アドレスと蓄積データサイズを、データアドレス29cとデータサイズ29dに登録する。
【0067】
(3)送信・印刷依頼処理
時刻監視部14からの起動を受けて、通信管理部10が送信または印刷待ちの文書を確認し、処理する処理である。時刻監視部14は、ある一定周期毎(たとえば1分間隔毎)に通信管理部10を起動し、定期的に送信文書テーブル27および印刷文書テーブル29を参照させる。
【0068】
図10は、時刻監視部14からの起動された時に、通信管理部10が行う処理手順を示したフローチャートである。
【0069】
図示するように、起動されると、通信管理部10は、最初に、送信文書テーブル27に登録した送信日時27dを順次参照し(ステップ1001、1011、)、送信日時の経過した(登録された送信日時が現在より前の)文書を検索する。
【0070】
ステップ1001において、送信日時の経過した文書または即時送信文書を索した場合、通信管理部10は、ステータステーブル18を参照して使用可能なリモートFAX9を選択する(ステップ1002)。
【0071】
すなわち、ステップ1002において通信管理部10は、ステータステーブル18のステータス18bを順に参照し、まず待機中を表す動作レベル0が登録されたリモートFAX9を検索する。待機中のリモートFAX9が存在しない場合は、次にリトライ送信待機中を表す動作レベル1が登録されたリモートFAX9を検索する。待機中およびリトライ送信待機中のリモートFAX9が存在しない場合(ステップ1003)、通信管理部10は、全リモートFAX9が動作中と判断して、処理を終える。
【0072】
一方、待機中またはリトライ送信待機中のリモートFAX9が存在する場合(ステップ1003)、通信管理部10は、データ変換部11に対し文書データのイメージ展開を指示する(ステップ1004)。指示されたデータ変換部11は、まず送信文書テーブル27の送信ユーザ名27a、宛先ユーザ名27b等の情報を用いて、FAX送信票(カバーシート)のイメージデータを作成し、イメージメモリ16へ展開する。
【0073】
次に、データ変換部11は、送信文書テーブル27のデータアドレス27f、データサイズ27gを用いて、文書データ記憶装置30に蓄積した文書データを読出し、データ形式27eにテキストデータ形式が登録されている場合は、各文字コードまたは図形コードに対応するビットマップ情報をフォントメモリ17から抽出して、イメージメモリ16の所定位置へ展開する。もし、データ形式27eにイメージデータ形式が登録されている場合は、そのままイメージメモリ16へ展開する。
【0074】
データ変換部11がイメージ展開を終了した後、通信管理部10は、イメージメモリ16に展開したイメージデータを、ステップ1002において検索したリモートFAX9へ送出する(ステップ1005)。全てのイメージデータを送出後、通信管理部10は、送信文書テーブル27を参照し、現在送出した文書と同一宛先の文書が存在するか確認する(ステップ1006)。同一宛先の文書が存在する場合、ステップ1004以降のイメージ展開処理を繰返す(ステップ1007)。そして、ステップ1007において、全ての同一宛先文書をイメージ展開し転送したかを判定し、転送し終えている場合、通信管理部10は、送信文書テーブル27の宛先電話番号27cをリモートFAX9へ送出し、FAX送信を依頼する(ステップ1008)。
【0075】
一方、送信依頼を受けたリモートFAX9のFAX通信制御部20は、受信した宛先電話番号を用いて、相手FAX6との間で回線5を接続し、FAX通信手順により、送信文書サイズ、解像度、伝送符号化方式等に関するネゴシエーションを行った後、FAXサーバ1から受信し画像ファイル25に蓄積したイメージデータを、1通信分の文書としてまとめ送信する。
【0076】
さて、ステップ1008においてリモートFAX9へ送信を依頼したFAXサーバ1の通信管理部10は、現在送信を依頼した文書に関して送信文書テーブル27の宛先電話番号27cを再度参照し、未だ送信を実行していない他の同報宛先が存在するか確認する(ステップ1009)。すなわち、宛先電話番号27cが複数設定されている場合に、設定されている全ての宛先に対して送信依頼を終了したかを確認する。もし、未送信の宛先が存在する場合、通信管理部10は、ステップ1002以降の処理を繰返し、別のリモートFAX9へ送信を依頼する。
【0077】
通信管理部10は、送信文書テーブル27に登録された全ての文書に対して、以上の処理を実行した後(ステップ1010、1011)、次に説明する印刷依頼処理へ移行する。
【0078】
印刷依頼処理では、通信管理部10は、まず、印刷文書テーブル29のリモートFAX29aを取出し、ステータステーブル18のステータス18bを参照して、ユーザから印刷を指定されたリモートFAX9が使用可能か確認する。
【0079】
そして、ステータス18bに動作中を表す動作レベル2が登録されている場合、通信管理部10は、次の印刷文書に対して同様の処理を繰返す。
【0080】
一方ステータス18bに待機中またはリトライ送信待機中の動作レベルが登録されている場合、通信管理部10は、データ変換部11に対し文書データのイメージ展開を指示する。指示されたデータ変換部11は、印刷文書テーブル29のデータアドレス29c、データサイズ29dを用いて、文書データ記憶装置30に蓄積した文書データを読出し、データ形式29bにテキストデータ形式が登録されている場合は、各文字コードまたは図形コードに対応するビットマップ情報をフォントメモリ17から抽出して、イメージメモリ16の所定位置へ展開する。データ形式29bにイメージデータ形式が登録されている場合は、そのままイメージメモリ16へ展開する。
【0081】
そして、データ変換部11がイメージ展開を終了したら、通信管理部10は、イメージメモリ16に展開したイメージデータをリモートFAX9へ送出する。印刷依頼を受けたリモートFAX9のFAX通信制御部20は、受信し画像ファイル25に蓄積したイメージデータを、記録制御部24により記録紙へ印刷する。通信管理部10は、印刷文書テーブル29に登録された全ての文書に対して、以上の処理を繰返した後、動作を終える。
【0082】
(4)ソーティング送信処理
リモートFAX9からソーティング送信要求を受信した時、FAXサーバ1の通信管理部10が実行する処理である。ソーティング送信要求とは、リモートFAX9が、ユーザから手書き文書の即時送信を指示された時、FAXサーバ1に対し、同一宛先への送信文書の有無を問い合わせる要求である。リモートFAX9のFAX通信制御部20は、ソーティング送信要求の発行に伴い、操作制御部22を介してユーザが入力した宛先電話番号をFAXサーバ1へ通知する。
【0083】
リモートFAX9からソーティング送信要求を受けたFAXサーバ1の通信管理部10は、リモートFAX9から受信した宛先電話番号と同一の宛先電話番号27cを有する送信文書テーブル27を検索する。同一宛先の文書が存在する場合、通信管理部10は、図10のステップ1004から1008の処理と同様に、文書データ記憶装置30に蓄積された文書データのイメージ展開、および、リモートFAX9への転送処理を実行する。
【0084】
FAXサーバ1から文書データを受信したリモートFAX9のFAX通信制御部20は、ユーザが入力した宛先電話番号を用いて相手FAX6との間で回線5を接続し、読取制御部23を介して読込んだイメージデータの送出に引続いて、FAXサーバ1から受信し画像ファイル25に蓄積したイメージデータを、相手FAX6へ送出する。
【0085】
(5)稼働停止処理
ユーザからFAXサーバの稼働停止を指示された時、通信管理部10が、登録された送信日時が停止期間中に含まれる文書データをリモートFAX9へ転送し、時刻指定送信を依頼する処理である。
【0086】
FAXサーバ1のキーボード等を介して稼働停止を指示された場合、通信管理部10は、次回の稼働開始予定日時の入力を促す情報をディスプレイに表示する。
【0087】
次に通信管理部10は、ユーザがキー入力した稼働開始予定日時と送信文書テーブル27の送信日時27dを比較し、稼働停止期間中に送信予定の文書が存在するか確認する。存在する場合、図10のステップ1002から1009と同様の処理により、文書データ記憶装置30に蓄積した文書データをイメージ展開し、リモートFAX9へ転送する。このとき通信管理部10は、送信文書テーブル27の送信日時27dも同時に送出し、リモートFAX9へ時刻指定送信を依頼する。
【0088】
以上の処理を稼働停止期間中に送信予定の全文書に対して実行した後、FAXサーバとしての稼働を停止する。時刻指定送信の依頼を受けたリモートFAX9のFAX通信制御部20は、受け取った文書のイメージデータを画像ファイル25に蓄積し、指定された時刻になったならば、該当するイメージデータを、相手FAX6へ送出する。
【0089】
FAXサーバの稼働停止期間、リモートFAXは、受信した文書のイメージデータを画像ファイル25に蓄積する。また、画像ファイル25が満杯になった場合には、記録制御部によってプリンタ91で受信した文書を印刷するようにする。また、ユーザから直接FAX送信を指示されたならば、読み取り制御部23によってスキャナ90から文書のイメージを取り込み、FAX通信制御部20によってFAX送信する。
【0090】
以上、本実施例に係るファクシミリサーバシステムの送信・印刷動作について説明した。
【0091】
このように本実施例によれば、FAXサーバ1は、ユーザがクライアント3のアプリケーションを用いて作成した文書データをイメージ展開した後、LAN4経由でリモートFAX9へ転送し、FAX送信または印刷を依頼する。一方、リアルタイム処理が必要なFAX通信は、リモートFAX9が処理するため、FAXサーバ1はイメージ展開処理だけを実行すれば良い。一般に、LAN4のデータ伝送速度は、公衆回線5に比べ十分高速である。このため、FAXサーバ1のイメージ展開処理は、公衆回線5の伝送速度以上で処理すれば良く、高速処理は要求されない。そこで本実施例によれば、FAXサーバ1として動作するPCやWS等の情報処理装置の主記憶領域に、FAXサーバプログラムを常駐させ、ユーザが使用する他の業務アプリケーションプログラム等を並列動作させることが可能となり、このPCやWS等の情報処理装置を有効利用できる。
【0092】
また本実施例のFAXサーバ1は、各リモートFAX9のステータスを常時監視し、LAN4上に配置された複数のリモートFAX9の内、空きリモートFAX9を自動的に選択して送信を依頼するため、全リモートFAX9のFAX通信機能を有効に利用できる。またFAXサーバ1は、待機中のリモートFAX9が存在しない場合に限り、リトライ送信待機中のリモートFAX9へ送信を依頼し、通常は、短時間に送信の予定がない待機中のリモートFAX9へ送信を依頼する。このため、リモートFAX9のリトライ送信動作を遅延させることが少ない。
【0093】
さらに本実施例のFAXサーバ1は、同報送信要求の発生に応じて、LAN4上に配置された複数のリモートFAX9を用いて、同一文書を異なる多数の宛先へ一斉に送信することができる。このため、同報送信に要する総処理時間を大幅に削減可能である。
【0094】
また本実施例のリモートFAX9は、ユーザから手書き文書の即時送信を指示された時、FAXサーバ1に蓄積された文書から、同一宛先への送信文書を取出し、読込んだ手書き文書のイメージデータと共に一括して、相手FAX6へ送信するソーティング送信機能を有する。またリモートFAX9は、ユーザから手書き文書のメモリ送信を指示された時、読込んだ手書き文書のイメージデータをFAXサーバ1へ転送し、送信を依頼する。依頼を受けたFAXサーバ1は、同一宛先への送信文書が蓄積されている場合、文書データを一括してリモートFAX9へ転送し、送信を依頼する。このように同一宛先への複数の文書を1度に送信するソーティング送信機能により、通信料金を削減可能である。
【0095】
また従来のFAXサーバは、通信料金の安価な夜間等に時刻指定送信するため、常に電源を投入しておく必要がある。しかしFAXサーバを構成するPC等の情報処理装置は、電源を常時投入しておくと、外部記憶装置であるHDD(ハードディスクドライブ)等の記憶装置の耐用年数が大幅に低下する。しかし本実施例のFAXサーバ1は、稼働を停止する際、停止中に送信予定の文書データをリモートFAX9へ転送し、時刻指定送信を依頼する。このため時刻指定送信の予定がある場合にも、FAXサーバ1の電源を切断することができ、FAXサーバ1を構成する情報処理装置の寿命を延長可能である。
【0096】
なお、先の説明では、ユーザの送信予約操作は、図8に示したように、クライアント3に宛先ユーザ名34、宛先電話番号35をキー入力させるものとして説明した。しかし、各ユーザ毎にダイヤル情報を登録する宛先登録ファイルを、FAXサーバ1に設けるようにしても良い。そして、ユーザがクライアント3から、頻繁に使用する送信宛先の名称と電話番号を予め宛先登録ファイルに登録可能にする。クライアント3は、送信予約を行う際、FAXサーバ1から宛先登録ファイルの内容を受け取り、ディスプレイ33に送信宛先の名称と電話番号をリスト表示させ、この宛先リストの中から選択された送信宛先を、送信予約要求の発行と共にFAXサーバ1に伝える。
【0097】
以下、本実施例に係るファクシミリサーバシステムの受信・読込動作について説明する。
【0098】
2.受信・読込動作
FAXサーバ1は、受信・読込動作に関連する処理として、稼働開始処理、受信転送処理、文書検索処理を行う。以下、各処理の詳細について説明する。
【0099】
(1)稼働開始処理
FAXサーバ1として動作するPCやWS等の情報処理装置の電源投入時、各リモートFAX9が、FAXサーバ1の稼働停止期間中に受信し、画像ファイル25に蓄積した文書データを、通信管理部10が取出す処理である。
【0100】
この処理手順を図11に示す。
【0101】
図示するように、電源が投入され、FAXサーバとして稼働を開始する際、通信管理部10は、ステータステーブル18のリモートFAX18aを参照し、最初に登録されているリモートFAX9へメモリステータスを要求する情報を送出する(ステップ1101)。
【0102】
メモリステータス要求を受信したリモートFAX9のFAX通信制御部20は、画像ファイル25の未使用記憶容量をFAXサーバ1へ報告する。
【0103】
ステップ1102において、メモリステータスを受信したFAXサーバ1の通信管理部10は、報告された画像ファイル25の未使用記憶容量を、ステータステーブル18の画像ファイル残容量18cへ登録した後(ステップ1103)、他のリモートFAX9に対してステップ1101から1103の処理を繰返す(ステップ1104)。
【0104】
通信管理部10は、LAN4上に配置された全てのリモートFAX9のメモリステータスを受信し、ステータステーブル18の画像ファイル残容量18cへ登録し終えると、最初に受信文書データを転送させるリモートFAX9を選択する(ステップ1105)。選択基準は、画像ファイル残容量18cとして最も少ない値が登録されたリモートFAX9とする。
【0105】
次に通信管理部10は、選択したリモートFAX9に対応する画像ファイル残容量18cを消去した後、受信文書データの転送を要求する情報を送出する(ステップ1106)。
【0106】
データ受信要求を受信したリモートFAX9のFAX通信制御部20は、画像ファイル25から受信文書データを取出し、順次FAXサーバ1へ送出する。またFAX通信制御部20は、送信側ユーザの名称と受信日時に関する情報を、受信文書データと共に送出する。ここで送信側ユーザの名称は、リモートFAX9がFAX通信手順中に送信側FAX6から受信した情報を取出したものであり、このような情報は、たとえばG3FAX通信手順における送信端末識別信号(TSI)等に含まれる。
【0107】
FAXサーバ1の通信管理部10は、受信した全ての文書データを文書データ記憶装置30に蓄積した後(ステップ1107)、受信したリモートFAX9の名称を受信文書テーブル28の受信リモートFAX28bへ登録し、文書データ記憶装置30に蓄積した文書データの蓄積開始アドレスと蓄積データサイズを、データアドレス28eとデータサイズ28fに登録する。さらに通信管理部10は、文書番号28aにシリアル番号を登録し、受信文書データと共にリモートFAX9から受信した送信側ユーザの名称と受信した日時を、送信ユーザ名28c、受信日時28dへ登録する(ステップ1108)。次に通信管理部10は、他のリモートFAX9に対してステップ1105から1108の処理を繰返し(ステップ1109)、LAN4上に配置された全てのリモートFAX9から受信文書データを転送させた後、実稼働状態に移行する。実稼働状態とは、本稼働開始処理以外の処理を実行可能な状態をいう。逆にいえば、電源投入後、本稼働開始処理が終了するまで、他の処理は実行は抑止される。
【0108】
(2)受信転送処理
リモートFAX9から文書データを受信した時、FAXサーバ1の通信管理部10が実行する処理である。
【0109】
リモートFAX9のFAX通信制御部20は、回線5経由で相手FAX6から文書データを受信した時、または、ユーザより単純スキャナ読み取りを指示されて、読取制御部23を介してスキャナ90より手書き文書を読込んだ時、これを画像ファイル25に一旦蓄積し、その後、画像ファイル25から文書データを取出し、順次FAXサーバ1へ送出する。FAX受信文書の転送の場合は、送信側ユーザの名称と受信日時に関する情報を文書データと共に送出する。
【0110】
FAXサーバ1の通信管理部10は、受信した文書データを文書データ記憶装置30に逐次蓄積した後、リモートFAX9の名称を受信文書テーブル28の受信リモートFAX28bへ登録し、文書データ記憶装置30に蓄積した文書データの蓄積開始アドレスと蓄積データサイズを、データアドレス28eとデータサイズ28fに登録する。さらに通信管理部10は、文書番号28aにシリアル番号を登録し、受信文書データと共に受信した送信側ユーザの名称と受信日時を、送信ユーザ名28c、受信日時28dへ登録する。
【0111】
(3)文書検索処理
クライアント3から蓄積文書に関する検索要求を受信した時、通信管理部10が実行する処理である。
【0112】
図12は、クライアント3が実行する文書検索処理で、ユーザよりの入力の受付に用いる表示を示している。
【0113】
クライアント3は、ユーザから蓄積文書の検索を指示された時、図12(a)に示すような情報をディスプレイ33に表示し、リモートFAX名44のキー入力を促し、入力されたリモートFAX名をFAXサーバ1へ通知する。
【0114】
リモートFAX名の通知を受けたFAXサーバ1の通信管理部10は、受信文書テーブル28の受信リモートFAX28bを参照し、通知されたリモートFAX名が登録された受信文書を検索して、文書番号28a、送信ユーザ名28c、受信日時28dの内容を、クライアント3へ返送する。
【0115】
クライアント3は、FAXサーバ1から受信した情報によりFAX受信リスト45を生成し、ディスプレイ33に表示した後、文書番号46のキー入力を促し、入力された文書番号をFAXサーバ1へ通知する。
【0116】
文書番号の通知を受けたFAXサーバ1は、受信文書テーブル28の文書番号28aを参照し、受信文書テーブル28のデータアドレス28eとデータサイズ28fを用いて、文書データ記憶装置30に蓄積した文書データを読出し、クライアント3へ転送する。
【0117】
クライアント3は、図12(b)に示すように、転送された文書データをイメージデータ48としてディスプレイ33に表示し、確認ボタン49、取消ボタン50、または、次頁ボタン51のポインティングを待つ。そして、確認ボタン49のポインティングを検出したら、クライアント3は、受信した文書データをファイル化し、自装置のHD(ハードディスク)やFD(フレキシブルディスク)等の記憶装置に保存する。一方、次頁ボタン51のポインティングを検出した場合は、受信した次のページに関する文書データをイメージデータ48としてディスプレイ33に表示する。また取消ボタン50のポインティングを検出した場合は、図12(a)の表示画面に戻り、文書番号46の再入力を促す。
【0118】
以上、本実施例に係る受信・読み込み動作について説明した。
【0119】
このように、本実施例に係るリモートFAX9は、公衆回線5経由でFAX通信手順により相手FAX6から受信したイメージデータ、またはスキャナを介して読込んだイメージデータを、LAN4経由でFAXサーバ1へ転送する。そして、FAXサーバ1は、転送されたイメージデータをリモートFAX9毎に蓄積管理するため、ユーザは、FAXサーバ1に蓄積された全ての文書を検索する必要はなく、送信側ユーザに通知した電話番号に対応するリモートFAX9が受信した文書だけを検索すれば、目的とする文書を得ることができる。
【0120】
さらに本実施例のFAXサーバ1は、たとえば夜間や休日等にリモートFAX9が相手FAX6から受信し、画像ファイル25に蓄積した文書データを、稼働開始時に転送させる。このときFAXサーバ1は、空き容量の少ないリモートFAX9から順に受信文書データを転送させるため、たとえば画像ファイル25が満杯状態で受信不可能なリモートFAX9を、できる限り速やかに受信可能な状態とさせることができる。
【0121】
次に、本実施例に係るファクシミリサーバシステムのパラメータ処理動作について説明する。
【0122】
3.パラメータ処理動作
本実施例に係るFAXサーバは、パラメータ処理動作に関する処理として、パラメータ転送処理、ダイヤル登録処理、通信履歴参照処理を行う。以下、各処理の詳細を説明する。
【0123】
(1)パラメータ転送処理
時刻監視部14からの起動要求を受けて、パラメータ管理部12が実行する処理である。時刻監視部14は、ある一定周期毎(たとえば1時間間隔毎)にパラメータ管理部12を起動し、定期的に各リモートFAX9のパラメータテーブル26の内容をFAXサーバ1のパラメータファイル19へ収集する。
【0124】
すなわち、時刻監視部14から起動要求を受けたパラメータ管理部12は、ステータステーブル18のリモートFAX18aを参照し、最初に登録されているリモートFAX9へパラメータの転送を要求する命令を送出する。パラメータ転送要求を受信したリモートFAX9の操作制御部22は、パラメータテーブル26に記憶した短縮ダイヤルやワンタッチダイヤルの登録データと、通信モードや相手ユーザ名や送受信枚数や相手FAXとの通信結果を記憶した通信履歴データを、FAXサーバ1へ転送する。
【0125】
FAXサーバ1のパラメータ管理部12は、受信したパラメータを、リモートFAX9に対応するダイヤル情報テーブル31および通信管理テーブル32へ登録した後、他のリモートFAX9に対して上記処理を繰返す。
【0126】
なお、リモートFAX9の操作制御部22は、パラメータ転送要求を受信した場合に加え、ユーザが操作パネルを介して短縮またはワンタッチダイヤルを登録もしくは変更した場合にも、パラメータテーブル26に記憶した短縮ダイヤルやワンタッチダイヤルの登録データをFAXサーバ1へ転送する。FAXサーバ1のパラメータ管理部12は、受信したパラメータを、リモートFAX9に対応するダイヤル情報テーブル31および通信管理テーブル32へ登録する。
【0127】
(2)ダイヤル登録処理
クライアント3からリモートFAX9への短縮またはワンタッチダイヤル登録要求を受信した時、パラメータ管理部12が実行する処理である。
【0128】
図13は、クライアント3が実行するダイヤル登録処理で、ユーザよりの入力の受付に用いる表示を示している。
【0129】
クライアント3は、ユーザからリモートFAX9への短縮またはワンタッチダイヤルの登録を指示された時、図13に示すような情報をディスプレイ33に表示し、リモートFAX名52、登録番号53、宛先ユーザ名54、宛先電話番号55のキー入力を促す。登録番号53は、宛先ユーザ名、宛先電話番号に対応させて、リモートFAX9に登録する短縮またはワンタッチダイヤルの番号である。各項目へのキー入力を完了し、確認ボタン56のポインティングを検出したクライアント3は、キー入力された情報をFAXサーバ1へ転送する。
【0130】
FAXサーバ1のパラメータ管理部12は、受信したキー入力情報を、ダイヤル情報テーブル31の登録番号31b、宛先ユーザ名31c、宛先電話番号31dへ登録した後、登録情報を指示されたリモートFAX9へ転送する。リモートFAX9の操作制御部22は、受信したダイヤル情報をパラメータテーブル26に格納し、短縮およびワンタッチダイヤルデータとして登録する。この後、リモートFAX9は、登録された短縮およびワンタッチダイヤル番号によって、対応する宛先電話番号への送信を、ユーザより直接、もしくは、FAXサーバ1を介して受け付ける。また、確認のために、対応する宛先ユーザ名を表示する。
【0131】
(3)通信履歴参照処理
クライアント3から通信履歴情報の参照要求を受信した時、パラメータ管理部12が実行する処理である。
【0132】
図14に、クライアント3が実行する通信履歴情報の参照処理で、ユーザよりの入力の受付に用いる表示例を示す。
【0133】
クライアント3は、ユーザから通信履歴情報の参照を指示された時、図14に示すような情報をディスプレイ33に表示し、リモートFAX名58のキー入力を促し、入力されたリモートFAX名をFAXサーバ1へ通知する。
【0134】
リモートFAX名の通知を受けたFAXサーバ1のパラメータ管理部12は、通信管理テーブル32のリモートFAX32aを参照し、通知されたリモートFAX名が登録されている通信履歴情報を検索して、前記パラメータ転送処理で収集した通信モード32b、相手ユーザ名32c、枚数32d、通信結果32eを、クライアント3へ返送する。
【0135】
クライアント3は、FAXサーバ1から受信した情報を用いて、FAX送信履歴レポート59およびFAX受信履歴レポート60を生成し、ディスプレイ33に表示する。
【0136】
またクライアント3は、リモートFAX名58として全リモートFAXを表すたとえば「all」等の情報をキー入力された場合、FAXサーバ1へ全てのリモートFAX9に関する通信履歴情報の転送を要求する。そして、クライアント3は、FAXサーバ1から受信した情報を用いて、ファクシミリサーバシステム全体のFAX送信履歴レポート59およびFAX受信履歴レポート60を生成し、ディスプレイ33に表示する。
【0137】
以上、パラメータ処理動作について説明した。
【0138】
このように、本実施例のファクシミリサーバシステムによれば、FAXサーバ1が、各リモートFAX9のパラメータテーブル26に登録された短縮またはワンタッチダイヤル等の宛先データを、定期的に収集し、保存用データとして管理する。このため、たとえば記憶装置の異常等により、リモートFAX9のパラメータテーブル26に登録した情報が破壊されても、容易に修復可能である。またFAXサーバ1のダイヤル情報テーブル31に保存した宛先データを各リモートFAX9へ配信することで、LAN4上に配置された各リモートFAX9の短縮またはワンタッチダイヤル情報を同一にすることもできる。さらに本実施例のファクシミリサーバシステムに、新たにリモートFAX9を追加した場合にも、FAXサーバ1のダイヤル情報テーブル31に保存した宛先データを転送するだけで、短縮またはワンタッチダイヤル等の宛先データを登録可能である。
【0139】
また通常のFAXは、操作パネルが小型のディスプレイと数字テンキーからなるため、たとえば短縮またはワンタッチダイヤル情報の登録作業において、宛先ユーザ名を日本語入力する場合、操作が大変煩わしい。しかし本実施例のファクシミリサーバシステムは、クライアント3を介して、リモートFAX9の短縮またはワンタッチダイヤル情報を登録可能である。一般的にクライアント3となるPC等の情報処理装置は、大型ディスプレイと英数字キーからなるキーボードを備えるため、日本語入力が容易であり、ユーザの短縮またはワンタッチダイヤル登録操作に要する作業時間を短縮可能である。
【0140】
また本実施例のFAXサーバ1は、各リモートFAX9の通信履歴情報を定期的に収集し、ファクシミリサーバシステム全体の通信管理レポートを作成する機能を有する。このため、本実施例のファクシミリサーバシステムを管理するユーザは、オフィス全体のFAX使用頻度等を、容易に把握可能である。
【0141】
以上のように、本実施例に係るファクシミリサーバシステムは、公衆回線5を介した相手FAX6との通信処理を複数のリモートFAX9で分担することで、FAXサーバ1の処理負荷を低減させる。また手書き文書の送信を希望するユーザには、従来FAXと同様の簡易な操作性を提供する。さらに、従来のスキャナ7やプリンタ8の代用としてリモートFAX9を利用できるので、システムコスト及び設置スペースの削減を図ることが可能となる。
【0142】
ところで、FAXサーバ1は、クライアント3からのFAX送信予約要求と同様に、各種サーバからのFAX送信予約要求を受け付けることができる。
【0143】
図15は、データベース管理システムを含んだクライアントサーバシステムを示している。
【0144】
図中、66はリレーショナルデータベース等のデータベースを管理するデータベースサーバ、67a、67bは専用回線68を介して、LAN4aとLAN4bを接続する通信サーバである。
【0145】
LAN4a側のユーザは、クライアント3aから、たとえば商品の在庫情報等のデータを入力し、データベースサーバ66へ登録する。一方、LAN4b側のユーザは、クライアント3bから、通信サーバ67b、67aを経由して、遠隔のデータベースサーバ66へアクセスする。データベースサーバ66にログインしたクライアント3bのユーザは、データベースサーバ66に登録された在庫情報を検索して、取りだし、クライアント3bのディスプレイに表示させて確認する。
【0146】
さて、従来、LAN4a側のユーザは、データベースサーバ66にデータ入力を行った後、データ入力が終了し、利用できる旨電話等でLAN4b側のユーザに通知していた。しかし、電話では、LAN4b側のユーザが席を外している場合等には、これを通知することがでず、また、通知を行ったという事実を記録に残すことができないことより、スタンドアロンFAXを用いて通知文書を送付するユーザもあった。しかし、データベースへの入力作業を頻繁に行う必要のあるユーザにとって、データベースへのデータ入力の都度FAX送信を行わなければならないことは負担であった。
【0147】
そこで、本実施例では、データベースへのデータ入力があった場合、自動的に通知文書をFAX送信する。
【0148】
図15において、データベースサーバ66は、ある事象の発生に伴い、予め定義された処理を実行するトリガ機能を備えている。本実施例に係るデータベースサーバ66は、あるデータベーステーブルへのデータ入力が完了した場合に、あらかじめ定めた1以上のFAX番号のFAX6に、データ入力の完了を通知する定型文書をFAX送信するようFAXサーバ1に依頼する。
【0149】
たとえば、LAN4a側のユーザが、クライアント3aから、入力したデータのデータベースの登録を依頼すると、データベースサーバ66は、受信した入力データをデータベースの該当するデータベーステーブルに登録する。登録が完了すると、前記トリガ機能が起動され、データベースサーバ66は、トリガ機能として定義された内容に従った処理を行う。すなわち、FAX送信要求をFAXサーバ1に発行し、データ入力の完了を通知する文書データを生成し、あらかじめ定義されている1以上の宛先FAX番号と共に、FAXサーバ1に転送する。
【0150】
データベースサーバ66からFAX送信予約要求を受け取ったFAXサーバ1は、クライアント3よりの送信予約要求受信時と同様にこれを処理し、文書データをイメージ展開してリモートFAX9に転送する。リモートFAX9は、転送されたイメージデータをFAXのデータ形式に変換後、FAX通信手順にしたがい、公衆回線5経由で相手FAX6に送信する。
【0151】
一方、LAN4b側のユーザは、FAX6が出力するデータ入力完了通知文書によって、データ入力の完了を認識し、必要であれば、クライアント3bから、通信サーバ67b、67aを経由して、遠隔のデータベースサーバ66へアクセスし、所望のデータを得る。
【0152】
このように、データベースのデータ入力に伴い、自動的にデータ入力完了通知文書を、所定の宛先にFAXすることができるので、データベースへのデータ入力を行うユーザの手間、負担を軽減することができる。また、このようにして送られた通知文書を保管することで、データベースへのデータ入力の履歴も管理することができる。
【0153】
さて、以上説明してきたように、リモートFAX9は、スキャナ、プリンタ、FAXとして機能する。しかし、オフィス内には図16に示すようなFAX通信制御部20を持たない画像入出力装置62を適所に配置するようにするのがよい。
【0154】
画像入出力装置62は、読取制御部23を介して読込んだ手書き文書のイメージデータを、操作制御部22を介して入力した宛先電話番号と共にFAXサーバ1へ転送する。転送を受けたFAXサーバ1は、図10に示した送信依頼処理により、FAX通信制御部20を有するリモートFAX9を選択して、受信した文書データを転送し、FAX送信依頼を行う。また、画像入出力装置62の記録制御部24は、FAXサーバよりの印刷依頼に応じて、記録紙への印刷を行う。
【0155】
ところで、このような画像入出力装置62は、従来のスタンドアロンFAXを用いて構成することができる。これにより、本実施例に係るファクシミリサーバシステム導入時に不要となる既設のスタンドアロンFAXを画像入出力機器として有効利用することができる。
【0156】
図17に、スタンドアロンFAXを用いて構成した画像入出力装置の構成を示す。
【0157】
本画像入出力装置は、既設のFAX6と、既設のFAX6をLAN4に接続する端末制御装置63を有する。FAX6は、公衆回線を介してスキャナ読込文書の送信及び受信文書のプリンタ印刷機能を有する通常のFAXであり、回線インタフェース65で端末制御装置63に直結接続している。端末制御装置63は、回線インタフェース65を介してFAX6と文書データを通信するFAXインタフェース制御部64と、LAN4を介してデータを授受するLAN制御部21を有する。FAXインタフェース制御部64は、FAX通信機能の他に、既設FAX6のオフフックを検出して呼出し音を送出し、FAX6が送出したDTMF(多重周波数)信号等のダイヤル情報を検出して回線インタフェース65を接続する疑似交換機としての機能を有する。
【0158】
ユーザがFAX6に送信原稿をセットし、操作パネルを介して宛先電話番号を入力すると、端末制御装置63のFAXインタフェース制御部64が、疑似交換機としての機能によってFAX6へ電話の呼出音等を送出する。交換機の呼出し音を検出したFAX6は、ユーザが入力した宛先電話番号をダイヤル情報として回線インタフェース65に送出する。端末制御装置63のFAXインタフェース制御部64は、FAX6が送出したダイヤル情報を検出して回線インタフェース65を接続する。続いてFAXインタフェース制御部64は、FAX6との間でFAX通信手順を実行し、FAX6が読込み回線インタフェース65に送出した文書のイメージデータを取込み、FAXサーバ1へ順次転送する。FAX6から全てのイメージデータを取込み後、FAXインタフェース制御部64は、回線インタフェース65を切断し、検出したダイヤル情報をFAXサーバ1へ送出してFAX送信を予約する。予約を受けたFAXサーバ1は、図10に示した送信依頼処理により、FAX通信制御部20を有するリモートFAX9を選択して、端末制御装置63から受信した文書データを転送し、FAX送信依頼を行う。
【0159】
また、これとは、逆に、端末制御装置63は、FAXサーバ1よりの依頼に応じて、FAX6に発呼し、回線インタフェース65を接続し、FAXサーバ1より転送されたデータをFAX伝送方式に従った符号に符号化し、FAX6との間でFAX通信手順を実行し、符号化したデータをFAX6に送り印刷させる。
【0160】
なお、端末制御装置63は、LAN制御部21及びFAXインタフェース制御部64を匡体に収容したボックスまたはアダプタとして実現しても良いし、LAN4に接続したクライアントのPCまたはWSにFAXインタフェース機能を有する拡張ボードを搭載して実現しても良い。
【0161】
このように、本実施例によれば、リモートFAX9、画像入出力装置62、端末制御装置63に接続されたFAX6の何れからも、手書き文書のFAX送信が可能である。本実施例に係るファクシミリサーバシステム導入に際して、ユーザは、FAX通信の使用量により、公衆回線5を接続するリモートFAX9の台数を決定し、オフィスの広さや利用人員等により、導入する画像入出力装置62または端末制御装置63の台数を決定すれば良い。一般に、FAX通信機能を有するリモートFAX9に比べ、画像入出力装置62は安価である。また端末制御装置63を導入することにより、既設のFAX6を画像入出力機器として有効利用することができ、さらに端末制御装置63をPCやWS等の情報処理装置により構成すれば、他の業務用途にも使用可能である。
【0162】
なお、以上の実施例においては、FAXサーバ1、リモートFAX9、画像入出力装置62、端末制御装置63は、LAN4上を文書のイメージデータを伝送するものとして説明したが、FAXの伝送符号化方式として標準化されているMH(モディファイドハフマン)、MR(モディファイドリード)、MMR(モディファイドMR)等の符号化方式によってイメージデータを符号化/復号化する手段を設け、イメージデータを圧縮して、LAN4上を伝送するようにしてもよい。このようにすれば、文書データの伝送時間を短縮することができ、LAN4のトラフィックを低減することができる。また、この場合、リモートFAX9にが採用する符号化方式を用いることにすれば、リモートFAX9においてFAX通信のための符号化復号化処理は不要となる。また、FAX6にが採用する符号化方式を用いることにすれば、端末接続装置63に符号化復号化機能を備える必要がない。
【0163】
また、FAXサーバ1は、自装置内に文書ファイル15、フォントメモリ17、パラメータファイル19等の記憶領域を有し、各種情報を記憶しているが、これらの情報をファイルサーバ2に格納し、必要に応じてFAXサーバ1に取り込み使用するようにしてもよい。
【0164】
また、リモートFAXにスタンドアロンモードを設け、このモードが指定されているときには、通常のスタンドアロンFAXとして機能するようにしてもよい。
【0165】
また、以上の実施例では、各リモートFAX9は、少なくとも1つの文書データを記憶可能な画像ファイル25を備えているものとして説明した。すなわち、各リモートFAX9は、FAXサーバ1から受信した1つの文書データを全て画像ファイル25に蓄積した後、回線5を接続し、相手FAX6へ蓄積した文書データを送信し、また、回線5を介して相手FAX6から受信した場合、リモートFAX9は、受信文書データを全て画像ファイル25に蓄積した後、FAXサーバ1へ蓄積した文書データを転送するものとして説明した。
【0166】
しかし、リモートFAX9の画像ファイル25は、サイクリックに使用するFAX通信用通信バッファだけで構成するようにしてもよい。すなわち、LANの伝送制御手順及びFAX通信手順によれば、各装置は1つの文書データをフレームと呼ばれる単位に分割して伝送されるのであるから、FAXサーバ1から送信を依頼された時点で、回線5を介して相手FAX6へ発呼し、FAXサーバ1から受信した文書データフレームを通信バッファに蓄積しつつ、並列的にFAXデータ形式に変換して相手FAX6へ逐次送信するようにすればよい。また、回線5を介して相手FAX6から着呼した場合、リモートFAX9は、受信した文書データフレームを通信バッファに蓄積しつつ、並列的にFAXサーバ1へ逐次転送するようにすればよい。このようにFAXサーバ1との文書データ伝送処理と相手FAX6とのFAX通信処理を並列的に実行することにより、画像ファイル25の記憶容量を低減でき、安価な装置を実現することができる。
【0167】
以上説明してきたように、本実施例によれば、リアルタイム処理が必要なFAX通信処理をリモートFAXへ負荷分散させることにより、FAXサーバとして動作するPCやWS等の情報処理装置を、ユーザが使用する業務アプリケーションプログラム等の実行にも利用することが可能となる。また、従来のスキャナやプリンタと同様にリモートFAXを利用できるので、システムコスト及び設置スペースの削減を図ることが可能となる。
【0168】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、設置スペースの削減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るファクシミリサーバシステムの構成例を示すブロック図である。
【図2】従来のファクシミリサーバシステムの構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施例に係るFAXサーバの構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の一実施例に係るリモートFAXの構成を示すブロック図である。
【図5】文書ファイルの構成を示す説明図である。
【図6】ステータステーブルの構成を示す説明図である。
【図7】パラメータファイルの構成を示す説明図である。
【図8】クライアントが入力受付のために表示する画面例を示す説明図である。
【図9】クライアントが入力受付のために表示する画面例を示す説明図である。
【図10】通信管理部の送信依頼処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図11】通信管理部の稼働開始処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図12】クライアントが入力受付のために表示する画面例を示す説明図である。
【図13】クライアントが入力受付のために表示する画面例を示す説明図である。
【図14】クライアントが入力受付のために表示する画面例を示す説明図である。
【図15】本発明の一実施例に係るファクシミリサーバシステムの構成例を示すブロック図である。
【図16】本発明の一実施例に係る画像入出力装置の構成を示すブロック図である。
【図17】本発明の一実施例に係る端末制御装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 FAXサーバ
2 ファイルサーバ
3 クライアント
4 LAN
5 公衆回線
6 FAX
7 スキャナ
8 プリンタ
9 リモートFAX
10 通信管理部
11 データ変換部
12 パラメータ管理部
13、21 LAN制御部
14 時刻監視部
15 文書ファイル
16 イメージメモリ
17 フォントメモリ
18 ステータステーブル
19 パラメータファイル
20 FAX通信制御部
22 操作制御部
23 読取制御部
24 記録制御部
25 画像ファイル
26 パラメータテーブル
Claims (11)
- LANと、FAXの通信手順に従いデータを伝送することが可能なFAX通信回線と、を介してそれぞれ通信することが可能なFAX通信装置において、
前記LANを介して情報処理装置から第1のデータを受信するLAN制御部と、
紙面上の画像を読み込んで第2のデータに変換して出力する画像読取部と、
前記第2のデータの送信先である第1のFAXを識別するための第1のFAX識別情報および前記第2のデータを送信するためのFAX送信指示を前記FAX通信装置の使用者により入力される操作部と、
前記第1のデータと前記第2のデータとを保持するデータ記憶手段と、
前記データ記憶手段に保持されたデータを、紙面に印刷する印刷記録部と
前記データ記憶手段に保持されたデータを、前記FAX通信回線を介して当該データの送信先として指定されたFAXへ送信するFAX通信制御部とを有し、
前記第1のデータが前記情報処理装置により印刷を要求されているデータである場合には、前記印刷記録部により当該第1のデータを印刷し、前記第1のデータが前記情報処理装置によりFAX送信処理を要求されているデータである場合には、前記FAX通信制御部により、前記情報処理装置から送信された第2のFAX識別情報を用いて前記第1のデータを前記FAX通信回線を介して当該第2の識別情報で特定される第2のFAXへ送信すること
を特徴とするFAX通信装置。 - 前記情報処理装置により前記第1のデータの前記第2のFAXへの送信時刻が指定されている場合には、前記指定された送信時刻に前記第1のデータを前記第2のFAXへ送信すること
を特徴とする請求項1記載のFAX通信装置。 - 前記第2のFAX識別情報と、前記FAX通信装置の使用者が前記第2のFAXを指定するためのFAX指定情報とを対応付けて保持するパラメータ記憶手段をさらに有し、
前記FAX通信制御部は、前記情報処理装置から前記LAN制御部を介して前記FAX指定情報を受信した場合、前記パラメータ記憶手段に当該FAX指定情報と対応付けて保持されている前記第2のFAX識別情報を用いて前記第1のデータを前記第2のFAXに送信すること
を特徴とする請求項1に記載のFAX通信装置。 - 前記第1のFAX識別情報と、前記FAX通信装置の使用者が前記第1のFAXを指定するためのFAX指定情報とを対応付けて保持するパラメータ記憶手段をさらに有し、
前記FAX通信制御部は、前記操作部を介して前記第2のデータの送信先として前記FAX指定情報が入力された場合、前記パラメータ記憶手段に当該FAX指定情報と対応付けて保持されている前記第1の識別情報を用いて前記第2のデータを前記第1のFAXに送信すること
を特徴とする請求項1に記載のFAX通信装置。 - 前記第1のFAX識別情報または前記第2のFAX識別情報はFAXの電話番号であり、前記FAX指定情報は短縮ダイヤル番号またはワンタッチダイヤル番号であること
を特徴とする請求項3又は4に記載のFAX通信装置。 - 前記パラメータ記憶手段に保持された前記第1のFAX識別情報と前記FAX指定情報との対応関係または前記第2のFAX識別情報と前記FAX指定情報との対応関係は、前記操作部を介して入力されたものであること
を特徴とする請求項3又は4に記載のFAX通信装置。 - 前記情報処理装置からの要求に応じて、前記パラメータ記憶手段に保持された前記第1のFAX識別情報と前記FAX指定情報との対応関係または前記第2のFAX識別情報と前記FAX指定情報との対応関係を、前記LAN制御部を介して前記情報処理装置に送信すること
を特徴とする請求項3又は4に記載のFAX通信装置。 - 前記パラメータ記憶手段に保持された前記第1のFAX識別情報と前記FAX指定情報との対応関係または前記第2のFAX識別情報と前記FAX指定情報の対応関係は、前記LAN制御部を介して前記情報処理装置から受信したものであること
を特徴とする請求項3又は4に記載のFAX通信装置。 - FAXの通信方式に従った通信が可能なFAX通信回線を介してFAXから受信した第1のデータをLANへ転送するFAX通信装置において、
前記第1のデータ、当該第1のデータの送信元を識別するための情報、および、前記FAXから前記FAX通信装置に宛てて送信された第2のデータを、前記FAX通信回線を介して前記FAXからそれぞれ受信するFAX通信制御部と、
紙面上の画像をスキャンし、スキャンした前記画像を第3のデータに変換して出力する画像読取部と、
前記第1のデータと前記第2のデータと前記第3のデータとを保持するデータ記憶手段と、
前記データ記憶手段に保持された前記第2のデータを紙面に印刷する印刷記録部と、
前記データ記憶手段に保持された前記第1のデータおよび前記第3のデータ、ならびに、前記第1のデータの送信元を識別するための情報を、前記LANへ送信するLAN制御部を有すること、
を特徴とするFAX通信装置。 - 前記第1のデータの送信元を識別するための情報は、前記FAXと前記FAX通信装置との間のFAX通信手順の中で前記FAXから前記FAX通信装置へ送信される送信端末識別信号(TSI)に含まれる情報であること
を特徴とする請求項9に記載のFAX通信装置。 - 前記LAN制御部は、前記データ記憶手段に保持された前記第1のデータまたは前記第3のデータを、前記LANを介して、情報処理装置に対しデータを配信することが可能なサーバ装置へ転送すること
を特徴とする請求項9に記載のFAX通信装置。
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