JP3598822B2 - フェノール樹脂成形材料の製造法 - Google Patents

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  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フェノール樹脂成形材料の製造法に関する。この成形材料は、トランスファ成形,射出成形に好適に用いられ、圧縮成形にも用いられる。
【0002】
【従来の技術】
フェノール樹脂成形材料は、フェノール樹脂と補強繊維を必須成分とし、これら原材料をニーダやミキサに直接投入し、混合混練して粒状にし、その後、乾燥する工程を経て製造される。補強繊維は、通常、ガラス繊維のほかセルロース繊維等の天然繊維である。
前記混合混練の工程において、これら補強繊維には加熱あるいは溶剤により一旦溶融したフェノール樹脂が塊状に付着し、粒状の成形材料が構成される。混合混練の工程で粒状になる成形材料同士が補強繊維で連なった状態になり、補強繊維が均一に分散した成形材料を製造できない懸念がないわけではない。しかし、実際には、混合混練の剪断力でガラス繊維や天然繊維が切断されるので、補強繊維で連なった粒状の成形材料は分断され、所定の粒状の成形材料を製造することが可能になっている。
【0003】
このような成形材料を用いて成形した成形品の機械的強度を大きくすることを目的として、補強繊維として強度が極めて大きいアラミド繊維を選択することが提案されている。しかし、アラミド繊維は、強度が大きいがために、上述した混合混練の剪断力では容易には切断されない。従って、アラミド繊維を補強繊維として多量に配合すると、混合混練工程でアラミド繊維が切断されないためにフェノール樹脂が大きな塊状となったり、粒状の成形材料同士がアラミド繊維で連なった状態のままとなり、補強繊維が均一に分散した粒状の成形材料を製造することができなかった。また、アラミド繊維で連なっている複数個の粒状物は、混合混練中にその一部がアラミド繊維から抜け落ち、アラミド繊維から抜け落ちなかった粒状物表面にはアラミド繊維の毛羽立ちができる。図2は、このような状態の成形材料を模式的に示したものである。1は大きな塊状の成形材料を示したものであり、2は複数個の粒状物がアラミド繊維で連なった成形材料を示したものであり、3は粒状物の表面にアラミド繊維の毛羽立ちがある成形材料を示したものである。
【0004】
このような性状の成形材料は、嵩高いために、射出成形機やトランスファ成形機のホッパからの材料投入性が悪く、成形金型に直接投入する場合にも充填性がよくない。このような理由から、成形材料を製造するときのアラミド繊維の配合量はせいぜい5重量%どまりであり、補強繊維としてアラミド繊維を多量に配合して機械的強度の大きい成形品を成形することは難しい状況にある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、補強繊維としてアラミド繊維を10重量%あるいはこれを越えるような量で配合した場合にも、材料投入性がよく、補強繊維が均一に分散した粒状のフェノール樹脂成形材料を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明に係るフェノール樹脂成形材料の製造法は、フェノール樹脂微粒子とアラミド繊維を必須成分としこれらを水中に分散させて撹拌しこれらが寄り集まってできた凝集物を水中から取り出した後、前記凝集物を加熱しおよび/または溶剤を加えて撹拌する工程を経粒状化することにより製造する。
【0007】
フェノール樹脂とアラミド繊維は、両者の配合割合がどのようであっても、水中に分散させて撹拌することにより均一に混ざり合う。撹拌を続けているとフェノール樹脂とアラミド繊維は次第に凝集し、アラミド繊維が均一に分散した凝集物が得られる。この凝集物を脱水し乾燥したものは、凝集物単位で、ないしはいくつかの凝集物の集合体単位で個々に独立している。そして、繊維間にフェノール樹脂微粒子を保持した状態を呈している。従って、これをミキサで攪拌しながら、加熱しおよび/又は溶剤を加えることにより凝集物単位で粒状化することができる。フェノール樹脂は一部軟化および/又は溶解するので、アラミド繊維は内部に練り込まれ表面にアラミド繊維の毛羽立ちのない成形材料とすることができる。
水中に分散させる成分は、フェノール樹脂微粒子とアラミド繊維の二つに限定されず、必要に応じて、他の補強繊維、粒状の充填材等を一緒に分散させてもよい。また、粒状の充填材、添加剤等を粒状化の工程で加えてもよい。
【0008】
【発明の実施の形態】
フェノール樹脂微粒子の粒径は、1〜100μmが適当であるが、水中に分散させることができれば特に限定するものではない。アラミド繊維のほかに、補強繊維としてガラス繊維、セルロース繊維等の天然繊維を併用してもよい。そのほかに、粒状の充填材や添加剤を適宜配合することもできる。アラミド繊維は、パラ系とメタ系のいずれも使用でき、繊維径0.75〜4.5デニールのアラミドチョップやフィブリル化したアラミドパルプ(繊維が枝分かれしている)である。
【0009】
フェノール樹脂微粒子とアラミド繊維を必須成分とし、必要に応じて他の成分も一緒に、0.2〜4重量%の濃度で水中に分散させ撹拌して凝集物を生成させる。前記濃度は、各成分の配合仕様により、また、得ようとする凝集物の大きさにより適宜調整する。生成した凝集物を脱水,乾燥したものは、凝集物単位で、ないしはいくつかの凝集物の集合体の単位で個々に独立しており、繊維間にフェノール樹脂微粒子が保持された状態を呈している。これをミキサで攪拌しながらメタノールなどの溶剤を加えることにより凝集物単位で粒状化することができる。
【0010】
【実施例】
実施例
フェノール樹脂微粒子(鐘紡製「ベルパール」,粒子径1〜20μm)、パラ系アラミドチョップ(帝人製「テクノーラ」,繊維径1.5デニール,繊維長3mm)、パラ系アラミドパルプ(デュポン製「ケブラー」)、タルクの各成分を、45重量%/20重量%/10重量%/25重量%の割合で水中に分散させた。その濃度は1重量%である。分散の操作は、回転速度1500rpmで2分間撹拌を続けることにより実施する。その後、回転速度を200rpmに落とし撹拌を続けていると、3分ぐらいで各成分が一緒に凝集した多数の凝集物が生成してくる。この凝集物を水中からすくい上げ、脱水,乾燥した後、ミキサで攪拌しながらメタノールを加えて粒状化し、その後乾燥して成形材料とした。
この成形材料は米粒状であり、図1に形状を模式的に示した。長寸方向の寸法は2〜10mm、短寸方向の寸法は1〜5mmである。粒状物の表面はフェノール樹脂で覆われ滑らかであり、長寸方向の端部にわずかにアラミド繊維が露出している粒状物もあるが実用上差し支えはない。
この成形材料を使用し、トランスファ成形により所定の試験片を成形した。この成形品の特性を表1に示す。
【0011】
従来例
レゾール型フェノール樹脂、実施例と同様のパラ系アラミドチョップ、ガラス繊維(繊維径9〜13μm,繊維長3mm)、タルクの各成分を、40重量%/5重量%/35重量%/20重量%の割合でミキサに直接投入し、混合混練後乾燥して粒状の成形材料とした。得られた粒状物の寸法形状は実施例とほぼ同様である。前記アラミドチョップの配合量5重量%は、粒状の成形材料を良好に製造できる最大の配合量である。アラミドチョップをこれより増やすと、混合混練の工程でフェノール樹脂が大きな塊状となり、良好な粒状の成形材料を調製できなくなる。
この成形材料を用いて実施例と同様に成形品を成形した。その特性を表1に示す。曲げ強さ,シャルピー衝撃強さの測定は、JIS K6911に準拠して行なった。
【0012】
【表1】
Figure 0003598822
【0013】
表1から明らかなように、本発明に係る実施例の成形材料は、アラミド繊維の含有量を多くできたので、これを用いて成形した成形品は大きな曲げ強さを有している。また、実施例の衝撃強さが大きいのは、フェノール樹脂成形品の大きな欠点である脆さの改善を図れたことを示している。
【0014】
【発明の効果】
上述のように本発明に係る方法によれば、材料投入性を維持しながら、補強繊維として従来より多量のアラミド繊維を含んだフェノール樹脂成形材料を容易に製造することができる。本発明に係る成形材料を用いることにより機械的強度の大きい成形品を成形することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施例の成形材料を模式的に示した説明図である。
【図2】アラミド繊維を多量に配合し従来の方法により製造した成形材料を模式的に示した説明図である。

Claims (1)

  1. フェノール樹脂微粒子とアラミド繊維を必須成分としこれらを水中に分散させて撹拌しこれらが寄り集まってできた凝集物を水中から取り出した後、前記凝集物を加熱しおよび/または溶剤を加えて撹拌する工程を経て粒状化することを特徴とするフェノール樹脂成形材料の製造法。
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