JP3598704B2 - 画像読取装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、原画像を複数の領域に分割して撮像した撮像画像を合成することにより、広画角及び高解像度化を図る画像読取装置に関し、特に、合成して得られる画像における接合精度の向上が図れる画像読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、コンピュータ、ワードプロセッサに使われている画像読取装置としては、上面にプラテンガラスを備えた筐体の上面側に原稿を配置し、原稿画像を読み取るものが存在する。前記筐体内には、照明光源,ミラー及びレンズから構成される縮小光学系と、固体撮像素子(イメージセンサ)とが設置されている(縮小結像型画像読取装置)。
また、別のタイプの画像読取装置としては、上面にプラテンガラスを備えた筐体内に、照明光源及びロッドレンズアレイから構成される等倍結像光学系と、密着型イメージセンサとが設置されたものが存在する(密着型画像読取装置)。
【0003】
これらフラットベッド型の画像読取装置によれば、照明光源から放射された光はプラテンガラス上に配置された原稿面で反射し、その反射光が縮小光学系や等倍結像光学系を介して固体撮像素子又は密着型イメージセンサに結像され、原稿面の濃淡に応じた反射光を電気信号に変換するものである。
【0004】
ところで、上記した縮小結像型画像読取装置においては、読取原稿を固体撮像素子の受光面上に縮小投影するため、その縮小率に応じた光路長(原稿と固体撮像素子間の距離に相当)を必要とする。
密着型画像読取装置においては、原稿と密着型イメージセンサ間にロッドレンズアレイを介し、センサの受光面上に等倍の正立投影像を形成する。したがって、ロッドレンズアレイの使用により光路長が短くなり画像読取装置の薄型化が可能となる。その一方、画像読取装置の大きさは、読み取り可能な原稿と同等かそれ以上の大きさとなる。
【0005】
したがって、上述した画像読取装置によれば、読取原稿と同等かそれ以上の大きさのプラテンガラスが必要であったり(密着型画像読取装置)、画像読取装置の高さは光路長に依存する高さを必要とするため(縮小結像型画像読取装置)、画像読取装置の小型化を図る場合の障害となっていた。
【0006】
また、画像読取の解像度の面では、縮小結像型画像読取装置の場合、撮像素子、レンズ、およびプラテンガラスの位置を調整することにより、任意の解像度に設定できるが装置の大型化を招くことになり、密着型画像読取装置の場合、使用するロッドレンズアレイによって正立投影像を結像するため、その共役長によって解像度は固定されたものとなる。
【0007】
その一方、静止画像又は動画像を入力対象とした小型の画像入力装置や動画入力装置が存在する。画像入力装置は、高解像度であるが、読み取り対象とされる画像は通常平面のものに限られる。また、平面の画像だけでなく情景なども入力可能な画像入力装置としては、デジタルカメラが存在する。このデジタルカメラは、PCMCIAカードを介してまたはシリアル接続により、パーソナルコンピュータなどに読み取った画像を転送する方式をとっている。デジタルカメラは被写体に対する自由度はある反面、前記したフラットベッド型の画像読取装置と比較して解像度は低下するため、高精細の画像入力には不向きである。
動画入力装置の例としては、テレビ会議システム、ビデオキャプチャーカードに接続される2次元CCDカメラを備えたものが挙げられる。これらは、ディスプレイの上部あるいは横に取り付け可能であるが、解像度は低く文書画像の入力においては文字の判読が困難であった。
【0008】
すなわち、上述したフラットベッド型の画像読取装置、画像入力装置、動画入力装置では、例えば、個人用として机上に設置しパーソナルコンピュータやワードプロセッサ等の画像(文書画像等の高精細の画像)入力用として利用することができなかった。
【0009】
そこで、原画像を複数の領域に分割して撮像した撮像画像を合成することにより、装置の小型化を図りつつ広画角及び高解像度化が可能な画像読取装置が提案されるに至った(例えば、特公平8−13088号公報参照)。
この画像読取装置によれば、パーソナルコンピュータのディスプレイ部端に固体撮像素子を首振り可能(ジャイロ機構を構成して)に装着し、読み取り対象となる原稿面を複数の領域に分割して各分割領域を撮像して分割撮像画像を得、この分割撮像画像を接合することにより原稿全体の画像を得るものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、首振り機構を有する画像読取装置の場合、原稿面を俯瞰するかたちで撮像を行っているため、原稿面の全面に合焦することは不可能であり、分割撮像画像全体を使用して接合処理を行った場合、焦点が合っていない部分(合焦していない部分)が存在してしまう。
【0011】
分割撮像画像において合焦していない部分が残存したまま、例えば隣接する分割画像における輝度値比較による画像の接合を行うような場合、接続位置において一方の分割撮像画像が合焦しており、他方の分割撮像画像が合焦していない場合が考えられ、接合精度が悪くなるという問題点がある。
【0012】
本発明は上記実情に鑑みてなされたもので、原稿画像を分割して撮像された分割撮像画像を接合処理して全体画像を得ることにより、広画角及び高解像度化を図る画像読取装置において、画質及び分割撮像画像の接合精度の向上を図ることを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明による画像読取装置は、結像光学系を用いて原画像の光学像を固体撮像素子に結像し、原画像を撮像して電気信号に変換する画像読取装置であって、次の構成を含むことを特徴としている。
分割撮像機構部。この分割撮像機構部は、撮像する際に、撮像対象とする原画像を複数の領域に分割し、前記各領域の周囲を含む撮像領域ごとに撮像して撮像画像を得るものである。
使用可能領域決定手段。この使用可能領域決定手段は、前記結像光学系の被写界深度および原画像を俯瞰する前記結像光学系の角度に基づいて、前記各撮像領域のうち前記被写界深度内に存在する領域を合焦領域とし、前記合焦領域を使用可能領域として決定するものである。
使用領域切出手段。この使用領域切出手段は、前記撮像画像中から前記使用可能領域を切り出すものである。
接合処理手段。この接合処理手段は、各領域ごとの前記使用可能領域を接合処理して、所望の撮像対象の画像データを得るものである。
【0014】
また、合焦機構を有する結像光学系を用い、使用可能領域決定手段において、前記合焦機構を有する結像光学系を駆動することにより得られた原画像上の前記各撮像領域内の合焦領域を使用可能領域として決定するようにしてもよい。
【0015】
本発明によれば、各撮像領域毎における合焦状態にある領域を使用可能領域として決定し、撮像画像中から使用可能領域を切り出して接合処理して原画像データを得るので、分割撮像画像から画質及び接合精度の劣化を招く合焦していない部分を除去することができ、演算による補間等を行なうことなく可能な限り撮像画像を利用して接合精度の高い接合処理を行なうことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、発明の実施の形態の一例について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係る画像読取装置の一例としてのOAカメラの構成の主要部を示すブロック図、図2は画像読取装置の使用状態を示す斜視説明図、図3は上記画像読取装置のより詳細な構成を示すブロック図、図4はこの画像読取装置の動作を説明するためのフローチャートである。
OAカメラ10は高精細画像を得るためのカメラであり、例えば図2に示すように、小型ワークステーション11のディスプレイ12の上部に設置され、机上に載置された書類13等を原稿面として読み取ることができる。
【0017】
本発明の画像読取装置は、図1に示すように、レンズ等の結像光学系1とイメージセンサ等の固体撮像素子2とから構成され、結像光学系1の前方に配置された原稿面4の画像情報を前記結像光学系1を介して固体撮像素子2に受光させる撮像部3と、この撮像部3を動作させて原稿面4(書類13)を分割して撮像可能とした分割撮像機構部5と、前記結像光学系1及び分割撮像機構部5の駆動を制御する撮像駆動制御装置6と、原稿面4の全体画像を撮像する場合と原稿面4を分割した分割画像を撮像する場合とを選択する撮像モード切換部7と、結像光学系1と原稿面4との位置関係に基づいて、分割して撮像される各領域毎における合焦状態にある領域を使用可能領域として決定する使用可能領域決定部8と、前記固体撮像素子2からの撮像データを入力するとともに前記使用可能領域決定部8からの情報を基に各分割撮像データから使用可能領域を切り出して接合処理して原画像データを得るデータ処理装置9とを有している。
【0018】
撮像部3における結像光学系1は、固体撮像素子2に対して前方に位置し、焦点位置を可変とするため光学軸方向に沿って往復移動が可能な駆動機構(図示せず)を有して構成されている。
【0019】
分割撮像機構部5は、回転等の機械的動作により撮像部3による撮像対象位置を変化させるもので、例えば、前記撮像部3を相互に直交する二方向(水平方向Xおよびこれに直交する方向Y)に対して回転可能にした水平回転機構51及び鉛直回転機構52から構成され、撮像部3にふれ角を与えるようになっている。
【0020】
撮像駆動制御装置6は、原稿面4を撮像するに際して、撮像対象とする原画像を複数の領域に分割し各領域ごとに撮像するように分割撮像機構部5により撮像部3を駆動するとともに、撮像モード切換部7からの信号を受けて原稿面4の分割撮像面に焦点が合うように結像光学系1を前記駆動機構により移動させて合焦距離を切り替える合焦制御手段を含むものである。
【0021】
撮像モード切換部7は、撮像駆動制御装置6からの信号を受け撮像の仕方を選択するもので、原稿面4の全体又は原稿面4を分割して撮像する場合に原稿面4の撮像面に焦点が合うように、撮像駆動制御装置6の合焦制御手段に信号を出力して結像光学系1の位置を制御する。すなわち、原画像の全体を撮像する全体画像撮像モードと、分割画像を撮像する分割撮像モードとに切り換え可能なようになっている。また、分割画像を撮像する場合、原稿面を分割した各領域の周囲を含ように分割撮像領域が設定されている。
【0022】
使用可能領域決定部8は、結像光学系1と原稿面4との位置関係、すなわち原画像を俯瞰する結像光学系1の角度に基づいて、分割して撮像される各領域毎における合焦状態にある領域を使用可能領域として決定するものである。分割撮像画像に対する使用可能領域は、分割撮像画像中で合焦状態にあり方形状に切り出し可能な面積部分としている。
【0023】
また、データ処理装置9は、撮像対象を分割した各領域毎に、使用可能領域決定部8からの情報を基に各分割撮像データから使用可能領域を切り出して部分画像を作成する使用可能領域切出手段(図3における使用可能領域切出部93)と、これら各部分画像を隣接する画像に対する輝度値や線分等の構造を基に接合処理する接合処理手段90(図3)とを有し、所望の撮像対象の画像データを得るものである。
【0024】
次に、画像読取装置の更に詳細な構成について、図3のブロック図を参照しながら説明する。
撮像駆動制御部6は、分割撮像機構部5を駆動する分割撮像駆動部61と、原稿画像をいくつに分割すればよいかを制御する分割撮像制御部62と、原稿画像における撮像対象領域を決める撮像対象領域抽出部63と、撮像の際の解像度の指定を行う解像度指定部64と、結像光学系1を駆動する合焦制御手段としての結像光学系駆動部65と、から構成されている。
また、分割撮像駆動部61は、分割撮像機構部5を駆動し原稿面4を分割して撮像する場合の撮像位置を決定した後、分割撮像制御部62及び結像光学系駆動部65に移動終了信号を出力し、この信号を受信した分割撮像制御部62は現在のカメラの位置・姿勢情報すなわち、分割撮像機構部5における角度パラメータを後述する使用可能領域決定部8に出力する。
【0025】
使用可能領域決定部8は、結像光学系1固有の被写界深度をあらかじめ測定しこれを記憶する光学パラメータ記憶メモリ81と、分割撮像画像に対して各画像中心において合焦していると仮定し、分割撮像機構部5の角度パラメータから分割撮像画像における現在の合焦面を算出する合焦面算出部82と、分割撮像機構部5の角度パラメータから現在撮像している原稿領域の位置を算出する原稿位置算出部83と、これら光学パラメータ記憶メモリ81,合焦面算出部82,原稿位置算出部83から各分割撮像画像において合焦している方形(長方形)状領域を使用可能領域として算出する使用可能領域算出部84と、を有している。
【0026】
データ処理装置9は、固体撮像素子2を電気的に駆動する固体撮像素子駆動部91と、固体撮像素子2からの撮像画像データを格納する入力バッファ92と、撮像モード切換部7からの撮像終了信号を受けて前記使用可能領域算出部84から得られたデータに基づいて分割撮像画像から使用可能領域を切り出す使用領域切出部93と、切り出された分割画像を正対した画像に座標変換を行う座標変換部94と、座標変換された分割画像(部分画像)を記憶し、画像の絶対座標に対して前記各部分画像を接合する画像間接合部95と、接合された画像を記憶する最終画像記憶部96と、最終画像を出力する出力部97とを有している。
【0027】
次に、上記画像読取装置の動作について、図3ないし図5を参照しながら説明する。
先ず、解像度指定部64により読み込む画像の解像度を設定する(図4のステップ101)。解像度を高く設定するにしたがって、原稿面4の画像を細かく分割することになる。この設定をした後に、撮像モード切換部7が全体画像撮影モードに設定される。
【0028】
結像光学系駆動部65は、撮像モード切換部7からの信号(全体画像撮像許可信号)を受けて、原稿面4の全体を撮像するに際して原稿面4に焦点が合うように結像光学系1を移動するとともに、固体撮像素子駆動部91へ駆動許可信号を出力する。この信号を受けた固体撮像素子駆動部91により固体撮像素子2が駆動され、固体撮像素子2により原稿面4の全体画像を撮像し(ステップ102)(図5(a))、この撮像イメージデータは入力バッファ92へ格納される。
【0029】
全体画像撮像モードによる撮像が終了すると固体撮像素子駆動部91より撮像モード切換部7へ全体画像撮像モード撮像終了信号が出力され、撮像モード切換部7はこの信号を受けて撮像対象領域抽出部63へ処理開始信号を出力する。撮像対象領域抽出部63では、入力バッファ92に格納された前記撮像イメージデータから実際の撮像対象となる対象領域が抽出される(ステップ103)(図5(b))。
対象領域の抽出の方法については、例えば原稿面4が紙の文書であればエッジを抽出することにより文書領域を設定してもよいし、また、撮像された画像をディスプレイに表示し、人手の操作により対象領域を設定してもよい。
【0030】
対象領域が設定された後、分割撮像制御部62により、指定された解像度で対象領域を撮像するには原稿画像(対象領域)をいくつの分割領域に分割すればよいかを決定し(図5(c))、分割領域を撮像する際のズーム量設定(ステップ104)及び分割数設定を行う(ステップ105)。原稿画像の分割数の決定方法については後述する。
【0031】
分割数が決定された後、分割撮像駆動部61により、原画像の所望の部分の分割画像が得られるように分割撮像駆動部61により撮像部3を回転させてふれ角を与える。すなわち、分割撮像制御部62は各々の分割領域を撮像する際の撮像部3のカメラ角度パラメータを算出し、このカメラ角度パタメータを基に撮像部3を回転移動させる(ステップ106)。
【0032】
次に、カメラ角度パラメータの算出方法について、図6を参照しながら説明する。
分割撮像機構部5をモデル化した例を図6に示す。分割撮像機構部5は、図に示すように、水平回転機構51(関節1)については、X0軸及びY0軸を含む面においてX0軸から±90度の範囲(Y0軸から180度の範囲)で回転し任意の位置で固定できるように構成され、鉛直回転機構(関節2)52については、X1軸及びY1軸を含む面においてX1軸から90度の範囲で回転し任意の位置で固定できるように構成されている。すなわち、カメラ角度パラメータθ1=0の場合、リンクa2はX0軸及びZ軸0を含む面上にのり、カメラ角度パラメータθ2=0の場合、リンクa2はX1軸上に位置する。また、結像光学系1の前方(Y2方向)には原稿面4が存在し、光軸の先方と原稿がある平面との交点の位置を座標(x,y)とすると、この図において次式が成立する。
【0033】
【式1】
Figure 0003598704
【0034】
ただし、
(x,y) :原画像におけるカメラの注視点の位置
L :焦点合わせによる距離
a1 :関節1の中心と関節2の中心との距離
a2 :カメラ角度パラメータθ2とした場合において、光軸との交点と関節2の中心との距離
a3 :カメラ角度パラメータθ2とした場合において、光軸との交点とレンズ中心との距離
C1 :Cosθ1
S1 :Sinθ1
C2 :Cosθ2
S2 :Sinθ2
【0035】
式1をθ1、θ2、Lについて解くと、カメラ角度パラメータθ1、θ2を算出することができる。
【0036】
次に、原稿画像(対象領域)をいくつに分割すればよいかの決定方法について説明する。
すなわち、x方向、y方向の分割数をそれぞれnx,nyとすると、nx,nyは以下の式により算出することができる。
【0037】
【式2】
nx=mlx/Nx
【0038】
【式3】
ny=mly/Ny
【0039】
ただし、
m:指定された解像度
Nx:固体撮像素子2のx方向の分解能
Ny:固体撮像素子2のy方向の分解能
lx:撮像対象領域のx方向長さ
ly:撮像対象領域のy方向長さ
【0040】
lx,lyについては撮像対象領域を覆う長方形を考え、その長方形の一隅と、その対角上にある一隅とをカメラの注視点とした際の角度および焦点合わせの距離を式1に代入することによりそれぞれの点の座標値が算出でき、この座標値から算出することができる。
【0041】
撮像部3を所望の位置に回転した後、分割撮像駆動部61は分割撮像制御部62及び結像光学系駆動部65に移動終了信号を出力し、この信号を受信した分割撮像制御部62は現在のカメラの位置・姿勢情報すなわち、分割撮像機構部5における角度パラメータを使用可能領域決定部8の合焦面算出部82及び原稿位置算出部83に出力する。
【0042】
使用可能領域決定部8では受信した角度パラメータから、以下の手順で使用可能領域を決定する。
光学パラメータ記憶メモリ81には、予め測定されている結像光学系1固有の被写界深度が記憶されている。合焦面算出部82は、撮像画像中心において合焦していると仮定し、分割撮像機構部5の角度パラメータから現在の合焦面を算出する。また、原稿位置算出部83は分割撮像機構部5の角度パラメータから現在撮像している原稿領域の位置(原稿位置)を算出する。
合焦面及び原稿位置の算出方法を以下に示す。角度パラメータθ1、θ2からレンズ中心の位置(Lx,Ly,Lz)は式4によって得られる。
【0043】
【式4】
Figure 0003598704
【0044】
ただし、A1,A2,A3は以下の式5,式6,式7で与えられる。
式中、C1=cosθ1,S1=sinθ1,C2=cosθ2,
S2=sinθ2である。
【0045】
【式5】
Figure 0003598704
【0046】
【式6】
Figure 0003598704
【0047】
【式7】
Figure 0003598704
【0048】
原稿上における注視点の位置(Tx,Ty,Tz)は式8により与えられる。
【0049】
【式8】
Figure 0003598704
【0050】
したがって、合焦面は(Tx,Ty,Tz)を通り、光軸に垂直な法線ベクトルを持つ平面として決定できる。また、原稿位置は(Tx,Ty,Tz)を中心とし、光学系によって決まる画角の範囲として決定できる。
【0051】
合焦面算出部82により算出された合焦面の情報(ステップ107)と、原稿位置算出部83により算出された原稿位置の情報(ステップ108)は使用可能領域算出部84に入力され、使用可能領域算出部84において、図7に示されるように、現在の合焦面と、原稿が存在する平面とを比較し(ステップ109)、その距離が光学パラメータ記憶メモリ81に記憶されている被写界深度以下の部分を使用可能領域(合焦している領域)として設定する(ステップ110)。
また、図8に示されるように、分割撮像画像内で使用可能領域(合焦している領域)として算出した領域(算出領域)が長方形にならない場合には、正対した画像へ変換する際に不都合が生じるので、使用可能領域が長方形領域になるように設定(設定領域)を行う。
【0052】
一方、結像光学系駆動部65は原稿面4に合焦するように結像光学系1を駆動するとともに、合焦終了信号を固体撮像素子駆動部91へ出力する。固体撮像素子駆動部91により駆動された固体撮像素子2は分割画像を撮像し(ステップ111)、入力バッファ92へ原稿面4の分割撮像画像を出力する。
この後、撮像モード切替部7は、一分割領域の分割撮像が終了したことを示す信号を使用領域切出部93に出力し、使用領域切出部93は使用可能領域算出決定部84から得られたデータに基づいて分割撮像画像から使用領域を切り出して長方形状の部分画像を得る(ステップ112)。
【0053】
次に、座標変換部94により前記部分画像を正対した画像に変換する(ステップ113)。変換は以下の手順で行うことができる。図6で使用したパラメータを用いると撮像画像データの座標からグローバル座標(X0,Y0)へは、ある関数fx,fyを用いることにより次式のような形で算出することができる。
【0054】
【式9】
X0=fx(θ1,θ2,Px,Py)
【0055】
【式10】
Y0=fy(θ1,θ2,Px,Py)
【0056】
ただし、
Px:撮像画像中でのx座標
Py:撮像画像中でのy座標
である。
【0057】
合焦領域のみを取り出して正対した画像に変換された部分画像は、画像間接合部95により、隣接する画像に対しての画像情報をもとに接合される(ステップ114)(図5(d))。画像情報としては、輝度値、あるいは線分などの構造を利用することができる。
【0058】
撮像対象領域に対し、すべての領域についての分割撮像が行われるまで以上の動作が繰り返され(ステップ115)、領域すべてが撮像された後、出力部97が最終画像記憶部96に格納された最終画像データの出力を行って(ステップ116)動作は完了する。
【0059】
図9及び図10は、本発明による実施の形態の他の例を示すもので、図9はOAカメラの構成を示すためのブロック図、図10は動作のフローチャートであり、図3及び図4と同様の構成や手順を示す部分については同一符号を付している。
このOAカメラの例では、合焦機構を有する結像光学系1を用いている。すなわち、図3のOAカメラでは、合焦面算出部82において合焦面を算出していたのに対し、図9のOAカメラでは、結像光学系駆動部65から合焦面情報を得て合焦面記憶部85に入力する点が相違する。図10のフローチャートにおいては、図4の合焦面算出(ステップ107)に対して、合焦面情報を記録する(ステップ207)部分のみ相違する。一般に市販されているビデオユニットにおいては、ユニット単体において合焦メカニズムを具備しており、この機構より合焦情報を得て、合焦面記憶部85にデータとして記憶しておくことができる。
【0060】
ビデオユニットの合焦機構は必ずしも撮像画像中心で合焦をしているわけではないが、上記のような構成を取ることによって、実際の合焦状態を利用してピントが合っている領域(使用可能領域)を決定することができるとともに、合焦面算出の計算コストを省くことができる。
【0061】
【発明の効果】
本発明によれば、原稿を複数の領域に分割して撮像し、分割撮像画像を接合して全体画像を得ることにより、広画角、高解像度化を図る画像読取装置において、焦点が合っていない部分がない良好な画質を得ることができる。
また、分割撮像画像を接合する際に、接続精度に悪影響を与える合焦していない部分を、分割撮像画像から除去することで全体画像における接合精度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像読取装置にかかる一例としてのOAカメラの構成を示す簡易ブロック図である。
【図2】画像読取装置の使用状態を示す斜視説明図である。
【図3】図1の画像読取装置の構成の詳細を示すブロック図である。
【図4】画像読取装置の動作を説明するためのフローチャート図である。
【図5】(a)ないし(d)は全体画像撮像及び分割撮像の各撮像領域及び分割画像間の接合を説明するための説明図である。
【図6】カメラ角度制御の定式化を説明するためのカメラ機構のモデル図である。
【図7】分割撮像画像における合焦面を決定する場合の被写界深度と使用可能領域との関係を示す説明図である。
【図8】使用可能領域算出部における使用可能領域を決定する場合の模式図である。
【図9】画像読取装置の実施の形態の他例としてのOAカメラの構成を示すブロック図である。
【図10】この画像読取装置の動作を説明するためのフローチャート図である。
【符号の説明】
1…結像光学系、 2…固体撮像素子、 3…撮像部、 4…原稿面、 5…分割撮像機構部、 6…撮像駆動制御装置、 7…撮像モード切換部、 8…使用可能領域決定部、 9…データ処理装置、 10…OAカメラ、 11…小型ワークステーション、 12…ディスプレイパネル、 13…書類、 81…光学パラメータ記憶メモリ、 82…合焦算出部、 83…原稿位置算出部、 84…使用可能領域算出部、 85…合焦面記憶部、 90…接合処理手段

Claims (2)

  1. 結像光学系を用いて原画像の光学像を固体撮像素子に結像し、原画像を撮像して電気信号に変換する画像読取装置であって、
    撮像する際に、撮像対象とする原画像を複数の領域に分割し、前記各領域の周囲を含む撮像領域ごとに撮像して撮像画像を得る分割撮像機構部と、
    前記結像光学系の被写界深度および原画像を俯瞰する前記結像光学系の角度に基づいて、前記各撮像領域のうち前記被写界深度内に存在する領域を合焦領域とし、前記合焦領域を使用可能領域として決定する使用可能領域決定手段と、
    前記撮像画像中から前記使用可能領域を切り出す使用領域切出手段と、
    各領域ごとの前記使用可能領域を接合処理して、所望の撮像対象の画像データを得る接合処理手段と、を備えたことを特徴とする画像読取装置。
  2. 合焦機構を有する結像光学系を用いて原画像の光学像を固体撮像素子に結像し、原画像を撮像して電気信号に変換する画像読取装置であって、
    撮像する際に、撮像対象とする原画像を複数の領域に分割し、前記各領域の周囲を含む撮像領域ごとに撮像して撮像画像を得る分割撮像機構部と、
    前記合焦機構を有する結像光学系を駆動することにより得られた原画像上の前記各撮像領域内の合焦領域を使用可能領域として決定する使用可能領域決定手段と、
    前記撮像画像中から前記使用可能領域を切り出す使用領域切出手段と、
    各領域ごとの前記使用可能領域を接合処理して、所望の撮像対象の画像データを得る接合処理手段と、を備えたことを特徴とする画像読取装置。
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