JP2004282551A - 撮像装置、撮像システムおよび撮像方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】取り込んだ像光を単一のCCDチップで受光する場合、光電変換に使われない画素が多数生じるため効率が悪く、しかも解像度が低い。
【解決手段】PALレンズ11を通して取り込んだ像光をハーフミラー131で第1,第2の像光に分割し、ハーフミラー131を通過した第1の像光を4個のCCDイメージャが環状に配置されてなる第1の撮像部14で受光する一方、ハーフミラー131で反射された第2の像光をさらにミラーで反射させて4個のCCDイメージャが第1の撮像部14の各CCDイメージャの間に位置するように環状に配置されてなる第2の撮像部15で受光し、第1,第2の撮像部14,15の各CCDイメージャから出力される画像データを適宜切り出して合成することによって広範囲の撮像画像を得るようにする。
【選択図】 図1
【解決手段】PALレンズ11を通して取り込んだ像光をハーフミラー131で第1,第2の像光に分割し、ハーフミラー131を通過した第1の像光を4個のCCDイメージャが環状に配置されてなる第1の撮像部14で受光する一方、ハーフミラー131で反射された第2の像光をさらにミラーで反射させて4個のCCDイメージャが第1の撮像部14の各CCDイメージャの間に位置するように環状に配置されてなる第2の撮像部15で受光し、第1,第2の撮像部14,15の各CCDイメージャから出力される画像データを適宜切り出して合成することによって広範囲の撮像画像を得るようにする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、広角撮像が可能な撮像装置、撮像システムおよび撮像方法に関し、特に監視システムのカメラや自立ロボットの目等として用いて好適な撮像装置、撮像システムおよび撮像方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
広角撮像が可能な撮像装置は、監視システムのカメラや自立ロボットの目などとして用いられる。この種の用途の撮像装置は、全方位に亘って広く撮像できることが必要である。このように、広角撮像が可能な撮像装置では、従来、撮像装置の下方全方位の風景を、側面に鏡面が形成された円錐ミラーにて反射し、この反射された像光をCCD(Charge Coupled Device;電荷結合素子)カメラで撮影するようにしている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平6−141211号公報(特に、段落0015〜0018および図3〜図5、図9)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例に係る撮像装置では、円錐ミラーで反射されてCCDカメラに入射する全方位の像光を単一のCCDチップで受光する構成となっているため、入射する全方位の像光が円形に結像されるのに対して、当該像光が結像されるCCDチップの撮像面が矩形、一般的には長方形である故、光電変換に使われない画素が多数生じる。したがって、効率が悪く、しかも撮像した像が非常に広い範囲に亘るものであるにも拘わらずCCDイメージャの画像数が限られているため解像度が低いという課題があった。この課題については、円錐ミラーに代えて魚眼レンズを用いた場合にも同様に言える。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、撮像素子の画素を効率的に使うとともに、解像度を格段に向上可能な撮像装置、撮像システムおよび撮像方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明では、外部から広角レンズを通して取り込んだ像光を像光分割手段で複数の像光に分割し、この分割した各像光を複数の撮像手段において、それぞれ複数の固体撮像素子によって受光して光電変換する構成を採っている。
【0007】
上記構成の撮像装置またはこれを用いた撮像システムにおいて、広角レンズを通して取り込んだ像光を像光分割手段で複数の像光に分割することで、その分割した各像光の方向に撮像手段を分散させて配置することが可能になる。これにより、撮像手段の配置の自由度が増すため撮像手段の各固体撮像素子の画素を効率的に使うように配置することができる。また、像光を分割した数だけ撮像手段を配置することで、より多くの固体撮像素子にて像光を受光して光電変換できる。したがって、それだけ撮像画像の解像度を上げることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0009】
[撮像装置]
図1は、本発明の一実施形態に係る撮像装置を概略的に示す構成図である。図1から明らかなように、本実施形態に係る撮像装置は、広角レンズの一種である例えばPAL(Panoramic Annular Lens)レンズ11、リレーレンズ12、像光分割部13および例えば2つの撮像部14,15を有する構成となっている。
【0010】
PALレンズ11は、2枚のミラーからなる極めて簡単な構造のものであり、図2に示すように、中央の反射部分(光軸の周辺部分)を除くレンズ面を通して広い画角、例えば70°の画角にて外部からの像光を取り込み、この取り込んだ像光をリレーレンズ12に向けて出射する。リレーレンズ12は、PALレンズ11によって取り込まれた像光を拡大、もしくはそのままの大きさで像光分割部13に伝達する。
【0011】
像光分割部13は、ハーフミラー131およびミラー132を有する構成となっている。ハーフミラー131は、リレーレンズ12を通過した像光の光軸上に位置し、当該像光を透過させて得られる第1の像光と、反射させて得られる第2の像光とに分割する。第1の像光はそのまま第1の撮像部14へ入射する。第2の像光は、ハーフミラー131で反射されることで、第1の像光に対して左右反転した像(鏡像)となってミラー132に入射する。ミラー132は、この鏡像の第2の像光を第1の像光が向かう方向に反射させる。第2の像光は、ミラー132で再度反射されることで、第1の像光と同じ像(正像)となって第2の撮像部15へ入射する。
【0012】
第1の撮像部14は、図3に示すように、複数の固体撮像素子、例えば4個のCCD(Charge Coupled Device)イメージャ141〜144の各チップを1つのパッケージ145内に収納した構成となっている。4個のCCDイメージャ141〜145は、入射する第1の像光の光軸Oの周りに一定の角度ピッチで環状に配置されている。
【0013】
第2の撮像部15も、第1の撮像部14と同様に、入射する第2の像光の光軸の周りに同じ角度ピッチで環状に配置された4個のCCDイメージャの各チップを1つのパッケージ内に収納した構成となっている。第1,第2の撮像部14,15の相互の配置関係については、第1の撮像部14に対して第2の撮像部15が、相互のCCDイメージャが所定の角度、好ましくは45°の角度をなすように配置されることになる。
【0014】
ここで、第1の撮像部14の各CCDイメージャと第2の撮像部15の各CCDイメージャとの間の角度を例えば45°に設定するには、2つの撮像部14,15を全く同じ構成とし、その一方を他方に対して45°回転させるようにしても良いし、あるいは、一方の撮像部をあらかじめ、各CCDイメージャのチップを45°回転させた状態で作成するようにしても良い。ただし、前者の方が、第1,第2の撮像部14,15を同一パッケージ構造のものとして作成することができるため、コストの面で有利である。
【0015】
図4に、第1,第2の像光と第1,第2の撮像部14,15との関係を示す。同図から明らかなように、第1,第2の像光は、PALレンズ11の入射面側の光軸周辺部分が反射部分となっていることから(図2参照)、第1,第2の撮像部14,15の各撮像面上に環状の像光として結像される。
【0016】
また、図4から明らかなように、第1の撮像部14においては、各CCDイメージャが一定の角度ピッチ、本例ではCCDイメージャが4個であるので90°の角度ピッチで環状に配置されており、これに対して第2の撮像部15は、各CCDイメージャが第1の撮像部14の各CCDイメージャに対して45°の角度をなすように配置されていることがわかる。CCDイメージャの配置関係については後で詳細に説明する。
【0017】
第1,第2の撮像部14,15において、CCDイメージャの各々は、各撮像面上に環状に結像される第1,第2の像光を、各画素単位でその光量に応じた電荷量の信号電荷に光電変換し、さらに画素単位の信号電荷を電気信号に変換して出力する。第1,第2の撮像部14,15の各CCDイメージャから出力される電気信号は、後述する信号処理系で適当に切り出されて合成処理されることになる。図5に示すように、第1の撮像部14の4つの撮像領域(A)と第2の撮像部15の4つの撮像領域(B)とを合成することで、その合成した撮像領域の関係は同図(C)に示すようになる。
【0018】
この信号処理系での具体的な処理については後で詳細に説明するが、大まかには、第1,第2の撮像部14,15のCCDイメージャ相互間でオーバーラップする領域を除く撮像領域を切り出して合成する処理が行われる。図6に、PALレンズ11上の画像と、第1,第2の撮像部14,15の各CCDイメージャの出力を適当に切り出して合成処理して得られる再生画像との関係を示す。
【0019】
上述したように、広角レンズで取り込んだ像光を像光分割部13で例えば2つの像光、即ち第1,第2の像光に分割することで、その分割した方向に複数の固体撮像素子、本例では4個のCCDイメージャが環状に配置されてなる第1,第2の撮像部14,15を分散させて配置することが可能になり、これら撮像部14,15の配置の自由度が増すため、撮像部14,15の各CCDイメージャの画素を効率的に使うように配置することができる。しかも、像光を分割した数だけ第1,第2の撮像部14,15を配置し、より多くのCCDイメージャにて像光を受光して光電変換することで、非常に広い範囲に亘って撮像した像光を、多数のCCDイメージャで撮像することができるため、1つのCCDイメージャで撮像する従来技術に比較して解像度を格段に向上できる。
【0020】
特に、広角レンズとしてPALレンズ11を用いることにより、当該PALレンズ11はミラーを2枚用いるだけの極めて簡単な構造で、非常に安価であるため、比較的少ない追加コストで高解像度の撮像装置を実現できる。また、環状に結像される第1,第2の像光に対して、当該像光の光軸の周りにCCDイメージャを一定の角度ピッチで環状に配置した構成を採ることで、環状あるいは円形の像光を単一のCCDイメージャを配置する場合に比べて、各CCDイメージャの周辺部の画素領域を無駄にすることがないため、CCDイメージャの画素を効率的に活用できる。
【0021】
なお、上記実施形態では、広角レンズとしてPALレンズ11を用いた場合を例に挙げて説明したが、これに限られるものではなく、例えば魚眼レンズを用いることも可能である。魚眼レンズを用いた場合には、第1,第2の像光は環状ではなく円形に結像されることになるため、第1,第2の撮像部14,15としては、像光の光軸上にもCCDイメージャを配置したものを用いる必要がある。
【0022】
また、上記実施形態では、広角レンズで取り込んだ像光を像光分割部13で2つの像光に分割するとしたが、ハーフミラー131の出射側にさらにハーフミラーを追加して3つ以上の像光に分割することも可能である。この場合には、複数のCCDイメージャを有する撮像部をさらに増やし、撮像部の各々を各CCDイメージャが所定の角度ずつ順にずれた位置関係になるように配置すれば良い。この構成を採ることにより、CCDイメージャの数をさらに増やすことができるため、解像度をさらに向上できる。
【0023】
また、上記実施形態では、第1,第2の撮像部14,15のCCDイメージャの数を4個としたが、3個以下あるいは5個以上の複数個であっても良いことは勿論である。CCDイメージャの数を5個以上にすることで、4個の場合よりも解像度を向上できることは容易に理解できる。
【0024】
また、上記実施形態では、固体撮像素子としてCCDイメージャを用いたが、CCDイメージャに限られるものではなく、CCDイメージャ以外の電荷転送型撮像素子あるいはCMOSイメージャに代表されるX−Yアドレス型撮像素子を用いることも可能である。
【0025】
また、上記実施形態では、ハーフミラー131で反射されて得られる鏡像の第2の像光をミラー132で反射させて正像として第2の撮像部15へ入射させる構成を採っているが、図7に示すように、ミラー132を省略して第2の像光を鏡像のまま第2の撮像部15へ入射させる構成を採ることも可能である。この場合は、図8から明らかなように、正像の第1の像光が入射される第1の撮像部14の各CCDイメージャに対して、第2の撮像部15の各CCDイメージャを左右反転させて配置する必要がある。
【0026】
かかる構成を採る撮像装置の場合は、第2の撮像部15での光電変換の段階で鏡像を正像に反転されることになり、ミラー132を省略する分だけ光学系の構成を簡略化できるというメリットがある。その反面、第1の撮像部14と第2の撮像部15とをそれぞれ別のパッケージ構造のデバイスとして作成しなければならないというデメリットもある。
【0027】
次に、CCDイメージャの配置関係について図9の模式図を用いて説明する。ここでは、先述したように、第1,第2の撮像部14,15が各々4つずつ、計8つのCCDイメージャを配置する場合を例に挙げて説明するものとする。
【0028】
図9において、先ず、環状に結像される像光の内径をr、外径をRとする。この環状の像光に対して8つのCCDイメージャを環状中心0の周りに環状に配置するためには、45°の角度ピッチで配置することになる。このとき、CCDイメージャの各々については環状中心Oを通る線Lに対して左辺が平行になるように、また左下隅が内径r上に位置するように配置する。
【0029】
ここで、8つのCCDイメージャによる撮像可能な面積をできるだけ大きくとるには、環状の像光の照射面積を大きくすれば良く、そのためには環状の像光の外径Rを大きく設定すれば良い。当該外径Rを最大に設定するには、CCDイメージャの左上隅が隣りのCCDイメージャ内に位置することが条件となる。換言すれば、CCDイメージャの左上隅が隣りのCCDイメージャ外になると、像光の半径Rが小さくなってしまい、それだけ撮像可能な面積が小さくなる。
【0030】
CCDイメージャの有効画素領域の左上隅を隣りのCCDイメージャの有効画素領域内に位置させるには、次の条件を満足するようにすれば良い。すなわち、有効画素領域の水平サイズ(通常、画素数で表される)をH、有効画素領域の垂直サイズをVとするとき、水平サイズHを、
H=2×l+(√2/2)V ……(1)
なる式を満足するように設定すれば良い。
【0031】
ここで、lは有効画素領域の左辺と当該左辺に平行でかつ環状中心Oを通る線Lとの間の距離であり、環状中心Oと有効画素領域の下辺との間の距離をnとするとき、距離lは、
l=(√2−1)×n ……(2)
で与えられる。ただし、(1)式は、CCDイメージャの有効画素領域の左上隅を、隣りのCCDイメージャの有効画素領域の右辺上に位置させる場合を表している。
【0032】
上記(1)式を満足するように、CCDイメージャの有効画素領域の水平サイズHを設定することで、8つのCCDイメージャによる撮像可能な面積がほぼ最大となる。
【0033】
環状の像光の外径Rは、
R=n+V ……(3)
で与えられ、また内径rは、長辺をn、短辺をlとする直角三角形の斜辺となることから、
r=√{(4−2√2)n} ……(4)
で与えられる。
【0034】
ここで、上記構成の8つのCCDイメージャで撮像する場合と従来例のように単一のCCDイメージャで撮像する場合との解像度について考察する。
【0035】
8つのCCDイメージャで撮像する場合には、図9の構成において、内径rと外径Rの比をkとし、r≒nとすると、環状の光像の面積Sは、
なる式から求められる。
【0036】
一方、単一のCCDイメージャで撮像する場合には、図10に示すように、環状の像光の内径をr′、外径をR′、内径r′と外径R′の比をkとすると、環状の光像の面積S′は、
なる式から求められる。
【0037】
ここで、光像の面積Sがそのまま8つのCCDイメージャによる撮像領域(像光が照射される領域)の画素数に対応し、光像の面積S′が単一のCCDイメージャによる撮像領域(環状の像光領域)の画素数に対応することになる。したがって、8つのCCDイメージャで撮像する場合の方が、単一のCCDイメージャで撮像する場合に比べて面積S,S′の比、即ち4k2 /(k−1)2倍だけ解像度を向上できる。一例として、k=3(R=3r)のときは、9倍の解像度が得られることになる。
【0038】
なお、ここでは、8つのCCDイメージャについては同じ画素数のものを用いることを前提として説明したが、必ずしも同じ画素数のCCDイメージャを並べる必要はなく、特に高解像度で撮像したい領域には画素数の多い、高解像度のCCDイメージャを配置するようにすることも可能である。また、撮像する必要のない領域については、CCDイメージャを省略することも可能である。
【0039】
[撮像システム]
図11は、上記実施形態に係る撮像装置を用いて構成される撮像システムの信号処理系の構成を示すブロック図である。図11から明らかなように、本撮像システムの信号処理系は、第1,第2の撮像部14,15の各々から出力される画像信号を処理するディジタル信号処理部21と、各画像データを一時的に記憶する記憶手段、例えば第1,第2のSD−RAM(Synchronous Dynamic−Random Access Memory)22,23と、第1,第2の撮像部14,15およびディジタル信号処理部21を駆動するための各種のタイミング信号を発生するタイミングジェネレータ(TG)24を有する構成となっている。
【0040】
上記実施形態に係る撮像装置の場合は、第1,第2の撮像部14,15が各々4個のCCDイメージャを有する構成となっており、これら撮像部14,15から計8系統の画像信号がパラレルにディジタル信号処理部21に取り込まれる。ディジタル信号処理部21はこれらをディジタル化した後、第1,第2のSD−RAM22,23に対してフレーム単位で交互に書き込み、また第1,第2のSD−RAM22,23からフレーム単位で交互に読み出す。
【0041】
具体的には、あるフレームで第1のSD−RAM22に画像データを書き込んでいるときには、第2のSD−RAM23から画像データを読み出し、次のフレームでは第2のSD−RAM23に画像データを書き込んで、第1のSD−RAM22から画像データを読み出す(バンク切り替え)。また、画像データの書き込みの際に、各CCDイメージャの撮像領域の切り出し処理および切り出した各領域の合成処理が行われることになる。以下、撮像領域の切り出し処理および切り出した各領域の合成処理の具体例について説明する。
【0042】
図12は、ディジタル信号処理部21の具体的な構成の一例を示すブロック図であり、図中、図11と同等部分には同一符号を付して示している。
【0043】
図12において、第1,第2の撮像部14,15からの8系統のアナログ画像信号は、ADコンバータ31でそれぞれディジタル画像データに変換されて入力バッファ32に入力される。このとき、8系統の画像データは、入力バッファ32の対応する8つのバッファ領域(2次元メモリ)上にそれぞれ別々に保存される。そして、8つのバッファ領域の各々から画像データを読み出す際に、アドレス計算部33において読み出すべきバッファ領域のアドレスの計算が行われ、この計算処理によって求められたアドレスに格納されている画素データが順に読み出されることにより、先述した撮像領域の切り出し処理および合成処理が行われる。アドレス計算部33でのアドレス計算については後で具体的に説明する。
【0044】
入力バッファ32から読み出された(切り出された)各領域の画像データは、DMA(Direct Memory Access)34を介してバンクセレクタ35に順番に供給される。バンクセレクタ35は、DMA36を介しての書き込み制御部37による制御の下に、画像データを書き込むフレームでは入力バッファ32から読み出された画像データを選択し、SD−RAMインターフェース(I/F)28を介してSD−RAM22/23に格納する。
【0045】
バンクセレクタ35はさらに、画像データを読み出すフレームではSD−RAM23/22に格納されている画像データをSD−RAMインターフェース28を介して読み出す。この読み出された画像データは、DMA39、色テーブル変換部40および出力バッファ41を介して最終的な画像データ(撮像データ)として外部に出力される。
【0046】
ディジタル信号処理部21には、本撮像システム全体の制御を司るCPU(図示せず)から各種のコントロール信号が入力される。これら各種のコントロール信号は、制御検波部42で検波されて領域制御部43に与えられる。領域制御部43は、制御検波部42を介して入力されるコントロール信号に基づいて、第1の撮像部14の4つの撮像領域および第2の撮像部15の4つの撮像領域の各画像データを切り出して読み出すべく、アドレス計算部33に対してアドレス計算の指示を出す。
【0047】
アドレス計算部33は、領域制御部43からの指示に基づいて、第1の撮像部14の4つの撮像領域および第2の撮像部15の4つの撮像領域の各画像データを切り出して読み出すためのアドレスを各領域ごとに計算し、その求めたアドレス情報を書き込み制御部37に対して与える。第1,第2の撮像部14,15の各CCDイメージャ、ADコンバータ31、入力バッファ32、アドレス計算部33、DMA34,36,39、バンクセレクタ35および出力バッファ41等のタイミング制御は、タイミングジェネレータ24によって行われる。
【0048】
アドレス計算部33でのアドレス計算について、以下に具体的に説明する。先ず、基本的な考え方として、環状に結像された像光を単一のCCDイメージャで撮像して得た画像データを2次元メモリ上に保存し、この保存した画像データのうち、環状の領域内の画像データを読み出す場合について、図13を用いて説明する。なお、ここでは、PALレンズ11上では画像が球面状であるが、説明の簡単化のために、環状に近似して説明するものとするが、アドレス計算の考え方は基本的に同じである。
【0049】
先ず、図13(A)に示すCCDイメージャの長方形の撮像領域において、その左下隅を基準としその座標を(0,0)、環状中心の座標を(a,b)、読み出す画像データ(画素データ)のデータ座標を(x,y)、中心座標(a,b)からデータ座標(x,y)までの距離をr、そのX軸となす角度をθとする。そして、2次元メモリ上に保存された画像データについて、下記式で与えられるアドレス(x,y)の画素データを読み出す。
【0050】
ここで、PALレンズの半径(r)方向に歪がないものとすると、データ座標(x,y)は、
x=a+r cosθ,y=b+r sinθ
なる式から求めることができる。読み出したアドレス(x,y)の画素データについて、図13(B)に示すように、ビデオメモリ上のアドレス(u,v)に格納する。このアドレス(u,v)は、α,βを定数とすると、
u=αθ,v=βr
なる式から求めることができる。
【0051】
次に、先述した実施形態に係る撮像装置、即ち第1,第2の撮像部14,15による8CCDイメージャの場合におけるアドレス計算部33でのアドレス計算について、図14に基づいて説明する。ここでは、第1の撮像部14の4つ撮像領域を0,2,4,6とし、第2の撮像部15の4つの撮像領域を1,3,5,7としている。
【0052】
また、第1,第2の撮像部14,15の各CCDイメージャについて、各撮像領域の切り出し処理の方法としては種々考えられるが、ここでは、環状の像光に対して各撮像領域が各々45°の角度範囲を担当し、一例として、撮像領域0→撮像領域1→撮像領域2→撮像領域3→撮像領域4→撮像領域5→撮像領域6→撮像領域7の順番に各画像データを読み出すものとする。
【0053】
先ず、図14(A)に示すように、XY座標上の点(x,y)をn番目(n=0,1,…,7)のCCDn座標XnYn上の点(xn,yn)へ次式によって変換する。
xn= x sinγ+y cosγ−cn
yn=−x cosγ+y sinγ−dn
ここで、cn,dnはCCDn座標XnYn上の原点であり、γ=nπ/4である。
【0054】
次に、表示座標の角度θにより、CCDn即ち撮像領域0〜7のいずれかを選択し、相当する2次元メモリ(入力バッファ32)上に保存されている画像データについて、下記式で与えられるアドレス(x,y)の画素データを読み出す。ここで、PALレンズ11の半径(r)方向に歪がないものとすると、データ座標(x,y)は、
x=a+r cosθ,y=b+r sinθ
なる式から求めることができる。
【0055】
そして、読み出したアドレス(x,y)の画素データについて、図14(B)に示すように、SD−RAM22,23上のアドレス(u,v)に格納する。このアドレス(u,v)は、α,βを定数とすると、
u=α(θ−φ),v=βr
なる式から求めることができる。ここで、φはXY座標上のX軸に対するCCDn座標XnYn上のX軸の角度である。
【0056】
上述したアドレス計算部33でのアドレス計算に基づく入力バッファ32からの画像データの切り出しは、例えば、撮像領域0→撮像領域1→撮像領域2→撮像領域3→撮像領域4→撮像領域5→撮像領域6→撮像領域7の順番に実行されることになる。ただし、この切り出し方法は、一例に過ぎず、これに限られるものではない。例えば、第1の撮像部14の撮像領域0,2,4,6を最大限に活用し、足りない部分を第2の撮像部15の撮像領域1,3,5,7でカバーする方法なども可能である。
【0057】
また、撮像領域0,1,2,3,4,5,6,7のすべてについて、常に画像データの切り出し処理を行う必要はなく、特定の領域の撮像画像を得たい場合には、該当する撮像領域についてのみ画像データの切り出し処理を行うようにすることも可能である。特定の領域の指定は、外部からのコントロール信号によって行うことが可能である。このように、特定の撮像領域についてのみ画像データの切り出し処理を行うようにすることで、その分だけアドレス計算部33でのアドレス計算に伴う負荷を軽減できる。
【0058】
上述したように、先述した実施形態に係る撮像装置、即ち広角レンズを用いて取り込んだ像光を複数のCCDイメージャで同時に撮像する撮像装置を使用し、これらCCDイメージャからの画像データを並列にメモリへ取り込み、当該メモリから画像データを取り出すときに、取り出す角度によって使用するCCDイメージャの画像データを選択し、この選択した画像データを基に画像を復元することにより、高解像度の撮像画像を得ることができる。
【0059】
かかる構成の撮像システムは、監視システムのカメラや自立ロボットの目などとして用いることができる。具体的には、本撮像システムの撮像データをモニターに映し出すようにすることで監視システムを構築でき、当該撮像データを画像認識装置に与えるようにすることで自立ロボットの視覚部分を構築することができる。これらの用途に限らず、広範囲の撮像画像が必要なシステム全般に適用可能である。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、広角レンズを通して取り込んだ像光を複数の像光に分割し、この分割した各像光をそれぞれ複数の固体撮像素子を有する撮像手段によって受光することで、撮像手段の配置の自由度が増すため、撮像手段の各固体撮像素子の画素を効率的に使うように配置することができ、またより多くの固体撮像素子にて光電変換できるため、それだけ撮像画像の解像度を上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る撮像装置を概略的に示す構成図である。
【図2】PALレンズの構成を示す概念図である。
【図3】第1,第2の撮像部の構成の概略を示す斜視図である。
【図4】第1,第2の像光と第1,第2の撮像部との関係を示す図である。
【図5】第1の撮像部の4つの撮像領域(A)、第2の撮像部の4つの撮像領域(B)およびそれらを合成した撮像領域(C)の関係を示す図である。
【図6】PALレンズ上の像と撮像画像との関係を示す図である。
【図7】本発明の変形例に係る撮像装置を概略的に示す構成図である。
【図8】変形例に係る撮像装置における第1,第2の撮像部の各CCDイメージャの配置関係を示す図である。
【図9】CCDイメージャの配置関係を示す模式図である。
【図10】環状の像光を単一CCDイメージャで受光する場合の概念図である。
【図11】本発明の一実施形態に係る撮像装置を用いて構成される撮像システムの信号処理系の構成を示すブロック図である。
【図12】ディジタル信号処理部の具体的な構成の一例を示すブロック図である。
【図13】単一のCCDイメージャで撮像する場合のアドレス計算の説明図である。
【図14】8つのCCDイメージャで撮像する場合のアドレス計算の説明図である。
【符号の説明】
11…PALレンズ、12…リレーレンズ、13…像光分割部、14…第1の撮像部、15…第2の撮像部、21…ディジタル信号処理部、22,23…SD−RAM、24…タイミングジェネレータ(TG)、32…入力バッファ、33…アドレス計算部、34,36,39…DMA、35…バンクセレクタ、書き込み制御部37、41…出力バッファ、131…ハーフミラー、141〜144…CCDイメージャ
【発明の属する技術分野】
本発明は、広角撮像が可能な撮像装置、撮像システムおよび撮像方法に関し、特に監視システムのカメラや自立ロボットの目等として用いて好適な撮像装置、撮像システムおよび撮像方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
広角撮像が可能な撮像装置は、監視システムのカメラや自立ロボットの目などとして用いられる。この種の用途の撮像装置は、全方位に亘って広く撮像できることが必要である。このように、広角撮像が可能な撮像装置では、従来、撮像装置の下方全方位の風景を、側面に鏡面が形成された円錐ミラーにて反射し、この反射された像光をCCD(Charge Coupled Device;電荷結合素子)カメラで撮影するようにしている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平6−141211号公報(特に、段落0015〜0018および図3〜図5、図9)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例に係る撮像装置では、円錐ミラーで反射されてCCDカメラに入射する全方位の像光を単一のCCDチップで受光する構成となっているため、入射する全方位の像光が円形に結像されるのに対して、当該像光が結像されるCCDチップの撮像面が矩形、一般的には長方形である故、光電変換に使われない画素が多数生じる。したがって、効率が悪く、しかも撮像した像が非常に広い範囲に亘るものであるにも拘わらずCCDイメージャの画像数が限られているため解像度が低いという課題があった。この課題については、円錐ミラーに代えて魚眼レンズを用いた場合にも同様に言える。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、撮像素子の画素を効率的に使うとともに、解像度を格段に向上可能な撮像装置、撮像システムおよび撮像方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明では、外部から広角レンズを通して取り込んだ像光を像光分割手段で複数の像光に分割し、この分割した各像光を複数の撮像手段において、それぞれ複数の固体撮像素子によって受光して光電変換する構成を採っている。
【0007】
上記構成の撮像装置またはこれを用いた撮像システムにおいて、広角レンズを通して取り込んだ像光を像光分割手段で複数の像光に分割することで、その分割した各像光の方向に撮像手段を分散させて配置することが可能になる。これにより、撮像手段の配置の自由度が増すため撮像手段の各固体撮像素子の画素を効率的に使うように配置することができる。また、像光を分割した数だけ撮像手段を配置することで、より多くの固体撮像素子にて像光を受光して光電変換できる。したがって、それだけ撮像画像の解像度を上げることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0009】
[撮像装置]
図1は、本発明の一実施形態に係る撮像装置を概略的に示す構成図である。図1から明らかなように、本実施形態に係る撮像装置は、広角レンズの一種である例えばPAL(Panoramic Annular Lens)レンズ11、リレーレンズ12、像光分割部13および例えば2つの撮像部14,15を有する構成となっている。
【0010】
PALレンズ11は、2枚のミラーからなる極めて簡単な構造のものであり、図2に示すように、中央の反射部分(光軸の周辺部分)を除くレンズ面を通して広い画角、例えば70°の画角にて外部からの像光を取り込み、この取り込んだ像光をリレーレンズ12に向けて出射する。リレーレンズ12は、PALレンズ11によって取り込まれた像光を拡大、もしくはそのままの大きさで像光分割部13に伝達する。
【0011】
像光分割部13は、ハーフミラー131およびミラー132を有する構成となっている。ハーフミラー131は、リレーレンズ12を通過した像光の光軸上に位置し、当該像光を透過させて得られる第1の像光と、反射させて得られる第2の像光とに分割する。第1の像光はそのまま第1の撮像部14へ入射する。第2の像光は、ハーフミラー131で反射されることで、第1の像光に対して左右反転した像(鏡像)となってミラー132に入射する。ミラー132は、この鏡像の第2の像光を第1の像光が向かう方向に反射させる。第2の像光は、ミラー132で再度反射されることで、第1の像光と同じ像(正像)となって第2の撮像部15へ入射する。
【0012】
第1の撮像部14は、図3に示すように、複数の固体撮像素子、例えば4個のCCD(Charge Coupled Device)イメージャ141〜144の各チップを1つのパッケージ145内に収納した構成となっている。4個のCCDイメージャ141〜145は、入射する第1の像光の光軸Oの周りに一定の角度ピッチで環状に配置されている。
【0013】
第2の撮像部15も、第1の撮像部14と同様に、入射する第2の像光の光軸の周りに同じ角度ピッチで環状に配置された4個のCCDイメージャの各チップを1つのパッケージ内に収納した構成となっている。第1,第2の撮像部14,15の相互の配置関係については、第1の撮像部14に対して第2の撮像部15が、相互のCCDイメージャが所定の角度、好ましくは45°の角度をなすように配置されることになる。
【0014】
ここで、第1の撮像部14の各CCDイメージャと第2の撮像部15の各CCDイメージャとの間の角度を例えば45°に設定するには、2つの撮像部14,15を全く同じ構成とし、その一方を他方に対して45°回転させるようにしても良いし、あるいは、一方の撮像部をあらかじめ、各CCDイメージャのチップを45°回転させた状態で作成するようにしても良い。ただし、前者の方が、第1,第2の撮像部14,15を同一パッケージ構造のものとして作成することができるため、コストの面で有利である。
【0015】
図4に、第1,第2の像光と第1,第2の撮像部14,15との関係を示す。同図から明らかなように、第1,第2の像光は、PALレンズ11の入射面側の光軸周辺部分が反射部分となっていることから(図2参照)、第1,第2の撮像部14,15の各撮像面上に環状の像光として結像される。
【0016】
また、図4から明らかなように、第1の撮像部14においては、各CCDイメージャが一定の角度ピッチ、本例ではCCDイメージャが4個であるので90°の角度ピッチで環状に配置されており、これに対して第2の撮像部15は、各CCDイメージャが第1の撮像部14の各CCDイメージャに対して45°の角度をなすように配置されていることがわかる。CCDイメージャの配置関係については後で詳細に説明する。
【0017】
第1,第2の撮像部14,15において、CCDイメージャの各々は、各撮像面上に環状に結像される第1,第2の像光を、各画素単位でその光量に応じた電荷量の信号電荷に光電変換し、さらに画素単位の信号電荷を電気信号に変換して出力する。第1,第2の撮像部14,15の各CCDイメージャから出力される電気信号は、後述する信号処理系で適当に切り出されて合成処理されることになる。図5に示すように、第1の撮像部14の4つの撮像領域(A)と第2の撮像部15の4つの撮像領域(B)とを合成することで、その合成した撮像領域の関係は同図(C)に示すようになる。
【0018】
この信号処理系での具体的な処理については後で詳細に説明するが、大まかには、第1,第2の撮像部14,15のCCDイメージャ相互間でオーバーラップする領域を除く撮像領域を切り出して合成する処理が行われる。図6に、PALレンズ11上の画像と、第1,第2の撮像部14,15の各CCDイメージャの出力を適当に切り出して合成処理して得られる再生画像との関係を示す。
【0019】
上述したように、広角レンズで取り込んだ像光を像光分割部13で例えば2つの像光、即ち第1,第2の像光に分割することで、その分割した方向に複数の固体撮像素子、本例では4個のCCDイメージャが環状に配置されてなる第1,第2の撮像部14,15を分散させて配置することが可能になり、これら撮像部14,15の配置の自由度が増すため、撮像部14,15の各CCDイメージャの画素を効率的に使うように配置することができる。しかも、像光を分割した数だけ第1,第2の撮像部14,15を配置し、より多くのCCDイメージャにて像光を受光して光電変換することで、非常に広い範囲に亘って撮像した像光を、多数のCCDイメージャで撮像することができるため、1つのCCDイメージャで撮像する従来技術に比較して解像度を格段に向上できる。
【0020】
特に、広角レンズとしてPALレンズ11を用いることにより、当該PALレンズ11はミラーを2枚用いるだけの極めて簡単な構造で、非常に安価であるため、比較的少ない追加コストで高解像度の撮像装置を実現できる。また、環状に結像される第1,第2の像光に対して、当該像光の光軸の周りにCCDイメージャを一定の角度ピッチで環状に配置した構成を採ることで、環状あるいは円形の像光を単一のCCDイメージャを配置する場合に比べて、各CCDイメージャの周辺部の画素領域を無駄にすることがないため、CCDイメージャの画素を効率的に活用できる。
【0021】
なお、上記実施形態では、広角レンズとしてPALレンズ11を用いた場合を例に挙げて説明したが、これに限られるものではなく、例えば魚眼レンズを用いることも可能である。魚眼レンズを用いた場合には、第1,第2の像光は環状ではなく円形に結像されることになるため、第1,第2の撮像部14,15としては、像光の光軸上にもCCDイメージャを配置したものを用いる必要がある。
【0022】
また、上記実施形態では、広角レンズで取り込んだ像光を像光分割部13で2つの像光に分割するとしたが、ハーフミラー131の出射側にさらにハーフミラーを追加して3つ以上の像光に分割することも可能である。この場合には、複数のCCDイメージャを有する撮像部をさらに増やし、撮像部の各々を各CCDイメージャが所定の角度ずつ順にずれた位置関係になるように配置すれば良い。この構成を採ることにより、CCDイメージャの数をさらに増やすことができるため、解像度をさらに向上できる。
【0023】
また、上記実施形態では、第1,第2の撮像部14,15のCCDイメージャの数を4個としたが、3個以下あるいは5個以上の複数個であっても良いことは勿論である。CCDイメージャの数を5個以上にすることで、4個の場合よりも解像度を向上できることは容易に理解できる。
【0024】
また、上記実施形態では、固体撮像素子としてCCDイメージャを用いたが、CCDイメージャに限られるものではなく、CCDイメージャ以外の電荷転送型撮像素子あるいはCMOSイメージャに代表されるX−Yアドレス型撮像素子を用いることも可能である。
【0025】
また、上記実施形態では、ハーフミラー131で反射されて得られる鏡像の第2の像光をミラー132で反射させて正像として第2の撮像部15へ入射させる構成を採っているが、図7に示すように、ミラー132を省略して第2の像光を鏡像のまま第2の撮像部15へ入射させる構成を採ることも可能である。この場合は、図8から明らかなように、正像の第1の像光が入射される第1の撮像部14の各CCDイメージャに対して、第2の撮像部15の各CCDイメージャを左右反転させて配置する必要がある。
【0026】
かかる構成を採る撮像装置の場合は、第2の撮像部15での光電変換の段階で鏡像を正像に反転されることになり、ミラー132を省略する分だけ光学系の構成を簡略化できるというメリットがある。その反面、第1の撮像部14と第2の撮像部15とをそれぞれ別のパッケージ構造のデバイスとして作成しなければならないというデメリットもある。
【0027】
次に、CCDイメージャの配置関係について図9の模式図を用いて説明する。ここでは、先述したように、第1,第2の撮像部14,15が各々4つずつ、計8つのCCDイメージャを配置する場合を例に挙げて説明するものとする。
【0028】
図9において、先ず、環状に結像される像光の内径をr、外径をRとする。この環状の像光に対して8つのCCDイメージャを環状中心0の周りに環状に配置するためには、45°の角度ピッチで配置することになる。このとき、CCDイメージャの各々については環状中心Oを通る線Lに対して左辺が平行になるように、また左下隅が内径r上に位置するように配置する。
【0029】
ここで、8つのCCDイメージャによる撮像可能な面積をできるだけ大きくとるには、環状の像光の照射面積を大きくすれば良く、そのためには環状の像光の外径Rを大きく設定すれば良い。当該外径Rを最大に設定するには、CCDイメージャの左上隅が隣りのCCDイメージャ内に位置することが条件となる。換言すれば、CCDイメージャの左上隅が隣りのCCDイメージャ外になると、像光の半径Rが小さくなってしまい、それだけ撮像可能な面積が小さくなる。
【0030】
CCDイメージャの有効画素領域の左上隅を隣りのCCDイメージャの有効画素領域内に位置させるには、次の条件を満足するようにすれば良い。すなわち、有効画素領域の水平サイズ(通常、画素数で表される)をH、有効画素領域の垂直サイズをVとするとき、水平サイズHを、
H=2×l+(√2/2)V ……(1)
なる式を満足するように設定すれば良い。
【0031】
ここで、lは有効画素領域の左辺と当該左辺に平行でかつ環状中心Oを通る線Lとの間の距離であり、環状中心Oと有効画素領域の下辺との間の距離をnとするとき、距離lは、
l=(√2−1)×n ……(2)
で与えられる。ただし、(1)式は、CCDイメージャの有効画素領域の左上隅を、隣りのCCDイメージャの有効画素領域の右辺上に位置させる場合を表している。
【0032】
上記(1)式を満足するように、CCDイメージャの有効画素領域の水平サイズHを設定することで、8つのCCDイメージャによる撮像可能な面積がほぼ最大となる。
【0033】
環状の像光の外径Rは、
R=n+V ……(3)
で与えられ、また内径rは、長辺をn、短辺をlとする直角三角形の斜辺となることから、
r=√{(4−2√2)n} ……(4)
で与えられる。
【0034】
ここで、上記構成の8つのCCDイメージャで撮像する場合と従来例のように単一のCCDイメージャで撮像する場合との解像度について考察する。
【0035】
8つのCCDイメージャで撮像する場合には、図9の構成において、内径rと外径Rの比をkとし、r≒nとすると、環状の光像の面積Sは、
なる式から求められる。
【0036】
一方、単一のCCDイメージャで撮像する場合には、図10に示すように、環状の像光の内径をr′、外径をR′、内径r′と外径R′の比をkとすると、環状の光像の面積S′は、
なる式から求められる。
【0037】
ここで、光像の面積Sがそのまま8つのCCDイメージャによる撮像領域(像光が照射される領域)の画素数に対応し、光像の面積S′が単一のCCDイメージャによる撮像領域(環状の像光領域)の画素数に対応することになる。したがって、8つのCCDイメージャで撮像する場合の方が、単一のCCDイメージャで撮像する場合に比べて面積S,S′の比、即ち4k2 /(k−1)2倍だけ解像度を向上できる。一例として、k=3(R=3r)のときは、9倍の解像度が得られることになる。
【0038】
なお、ここでは、8つのCCDイメージャについては同じ画素数のものを用いることを前提として説明したが、必ずしも同じ画素数のCCDイメージャを並べる必要はなく、特に高解像度で撮像したい領域には画素数の多い、高解像度のCCDイメージャを配置するようにすることも可能である。また、撮像する必要のない領域については、CCDイメージャを省略することも可能である。
【0039】
[撮像システム]
図11は、上記実施形態に係る撮像装置を用いて構成される撮像システムの信号処理系の構成を示すブロック図である。図11から明らかなように、本撮像システムの信号処理系は、第1,第2の撮像部14,15の各々から出力される画像信号を処理するディジタル信号処理部21と、各画像データを一時的に記憶する記憶手段、例えば第1,第2のSD−RAM(Synchronous Dynamic−Random Access Memory)22,23と、第1,第2の撮像部14,15およびディジタル信号処理部21を駆動するための各種のタイミング信号を発生するタイミングジェネレータ(TG)24を有する構成となっている。
【0040】
上記実施形態に係る撮像装置の場合は、第1,第2の撮像部14,15が各々4個のCCDイメージャを有する構成となっており、これら撮像部14,15から計8系統の画像信号がパラレルにディジタル信号処理部21に取り込まれる。ディジタル信号処理部21はこれらをディジタル化した後、第1,第2のSD−RAM22,23に対してフレーム単位で交互に書き込み、また第1,第2のSD−RAM22,23からフレーム単位で交互に読み出す。
【0041】
具体的には、あるフレームで第1のSD−RAM22に画像データを書き込んでいるときには、第2のSD−RAM23から画像データを読み出し、次のフレームでは第2のSD−RAM23に画像データを書き込んで、第1のSD−RAM22から画像データを読み出す(バンク切り替え)。また、画像データの書き込みの際に、各CCDイメージャの撮像領域の切り出し処理および切り出した各領域の合成処理が行われることになる。以下、撮像領域の切り出し処理および切り出した各領域の合成処理の具体例について説明する。
【0042】
図12は、ディジタル信号処理部21の具体的な構成の一例を示すブロック図であり、図中、図11と同等部分には同一符号を付して示している。
【0043】
図12において、第1,第2の撮像部14,15からの8系統のアナログ画像信号は、ADコンバータ31でそれぞれディジタル画像データに変換されて入力バッファ32に入力される。このとき、8系統の画像データは、入力バッファ32の対応する8つのバッファ領域(2次元メモリ)上にそれぞれ別々に保存される。そして、8つのバッファ領域の各々から画像データを読み出す際に、アドレス計算部33において読み出すべきバッファ領域のアドレスの計算が行われ、この計算処理によって求められたアドレスに格納されている画素データが順に読み出されることにより、先述した撮像領域の切り出し処理および合成処理が行われる。アドレス計算部33でのアドレス計算については後で具体的に説明する。
【0044】
入力バッファ32から読み出された(切り出された)各領域の画像データは、DMA(Direct Memory Access)34を介してバンクセレクタ35に順番に供給される。バンクセレクタ35は、DMA36を介しての書き込み制御部37による制御の下に、画像データを書き込むフレームでは入力バッファ32から読み出された画像データを選択し、SD−RAMインターフェース(I/F)28を介してSD−RAM22/23に格納する。
【0045】
バンクセレクタ35はさらに、画像データを読み出すフレームではSD−RAM23/22に格納されている画像データをSD−RAMインターフェース28を介して読み出す。この読み出された画像データは、DMA39、色テーブル変換部40および出力バッファ41を介して最終的な画像データ(撮像データ)として外部に出力される。
【0046】
ディジタル信号処理部21には、本撮像システム全体の制御を司るCPU(図示せず)から各種のコントロール信号が入力される。これら各種のコントロール信号は、制御検波部42で検波されて領域制御部43に与えられる。領域制御部43は、制御検波部42を介して入力されるコントロール信号に基づいて、第1の撮像部14の4つの撮像領域および第2の撮像部15の4つの撮像領域の各画像データを切り出して読み出すべく、アドレス計算部33に対してアドレス計算の指示を出す。
【0047】
アドレス計算部33は、領域制御部43からの指示に基づいて、第1の撮像部14の4つの撮像領域および第2の撮像部15の4つの撮像領域の各画像データを切り出して読み出すためのアドレスを各領域ごとに計算し、その求めたアドレス情報を書き込み制御部37に対して与える。第1,第2の撮像部14,15の各CCDイメージャ、ADコンバータ31、入力バッファ32、アドレス計算部33、DMA34,36,39、バンクセレクタ35および出力バッファ41等のタイミング制御は、タイミングジェネレータ24によって行われる。
【0048】
アドレス計算部33でのアドレス計算について、以下に具体的に説明する。先ず、基本的な考え方として、環状に結像された像光を単一のCCDイメージャで撮像して得た画像データを2次元メモリ上に保存し、この保存した画像データのうち、環状の領域内の画像データを読み出す場合について、図13を用いて説明する。なお、ここでは、PALレンズ11上では画像が球面状であるが、説明の簡単化のために、環状に近似して説明するものとするが、アドレス計算の考え方は基本的に同じである。
【0049】
先ず、図13(A)に示すCCDイメージャの長方形の撮像領域において、その左下隅を基準としその座標を(0,0)、環状中心の座標を(a,b)、読み出す画像データ(画素データ)のデータ座標を(x,y)、中心座標(a,b)からデータ座標(x,y)までの距離をr、そのX軸となす角度をθとする。そして、2次元メモリ上に保存された画像データについて、下記式で与えられるアドレス(x,y)の画素データを読み出す。
【0050】
ここで、PALレンズの半径(r)方向に歪がないものとすると、データ座標(x,y)は、
x=a+r cosθ,y=b+r sinθ
なる式から求めることができる。読み出したアドレス(x,y)の画素データについて、図13(B)に示すように、ビデオメモリ上のアドレス(u,v)に格納する。このアドレス(u,v)は、α,βを定数とすると、
u=αθ,v=βr
なる式から求めることができる。
【0051】
次に、先述した実施形態に係る撮像装置、即ち第1,第2の撮像部14,15による8CCDイメージャの場合におけるアドレス計算部33でのアドレス計算について、図14に基づいて説明する。ここでは、第1の撮像部14の4つ撮像領域を0,2,4,6とし、第2の撮像部15の4つの撮像領域を1,3,5,7としている。
【0052】
また、第1,第2の撮像部14,15の各CCDイメージャについて、各撮像領域の切り出し処理の方法としては種々考えられるが、ここでは、環状の像光に対して各撮像領域が各々45°の角度範囲を担当し、一例として、撮像領域0→撮像領域1→撮像領域2→撮像領域3→撮像領域4→撮像領域5→撮像領域6→撮像領域7の順番に各画像データを読み出すものとする。
【0053】
先ず、図14(A)に示すように、XY座標上の点(x,y)をn番目(n=0,1,…,7)のCCDn座標XnYn上の点(xn,yn)へ次式によって変換する。
xn= x sinγ+y cosγ−cn
yn=−x cosγ+y sinγ−dn
ここで、cn,dnはCCDn座標XnYn上の原点であり、γ=nπ/4である。
【0054】
次に、表示座標の角度θにより、CCDn即ち撮像領域0〜7のいずれかを選択し、相当する2次元メモリ(入力バッファ32)上に保存されている画像データについて、下記式で与えられるアドレス(x,y)の画素データを読み出す。ここで、PALレンズ11の半径(r)方向に歪がないものとすると、データ座標(x,y)は、
x=a+r cosθ,y=b+r sinθ
なる式から求めることができる。
【0055】
そして、読み出したアドレス(x,y)の画素データについて、図14(B)に示すように、SD−RAM22,23上のアドレス(u,v)に格納する。このアドレス(u,v)は、α,βを定数とすると、
u=α(θ−φ),v=βr
なる式から求めることができる。ここで、φはXY座標上のX軸に対するCCDn座標XnYn上のX軸の角度である。
【0056】
上述したアドレス計算部33でのアドレス計算に基づく入力バッファ32からの画像データの切り出しは、例えば、撮像領域0→撮像領域1→撮像領域2→撮像領域3→撮像領域4→撮像領域5→撮像領域6→撮像領域7の順番に実行されることになる。ただし、この切り出し方法は、一例に過ぎず、これに限られるものではない。例えば、第1の撮像部14の撮像領域0,2,4,6を最大限に活用し、足りない部分を第2の撮像部15の撮像領域1,3,5,7でカバーする方法なども可能である。
【0057】
また、撮像領域0,1,2,3,4,5,6,7のすべてについて、常に画像データの切り出し処理を行う必要はなく、特定の領域の撮像画像を得たい場合には、該当する撮像領域についてのみ画像データの切り出し処理を行うようにすることも可能である。特定の領域の指定は、外部からのコントロール信号によって行うことが可能である。このように、特定の撮像領域についてのみ画像データの切り出し処理を行うようにすることで、その分だけアドレス計算部33でのアドレス計算に伴う負荷を軽減できる。
【0058】
上述したように、先述した実施形態に係る撮像装置、即ち広角レンズを用いて取り込んだ像光を複数のCCDイメージャで同時に撮像する撮像装置を使用し、これらCCDイメージャからの画像データを並列にメモリへ取り込み、当該メモリから画像データを取り出すときに、取り出す角度によって使用するCCDイメージャの画像データを選択し、この選択した画像データを基に画像を復元することにより、高解像度の撮像画像を得ることができる。
【0059】
かかる構成の撮像システムは、監視システムのカメラや自立ロボットの目などとして用いることができる。具体的には、本撮像システムの撮像データをモニターに映し出すようにすることで監視システムを構築でき、当該撮像データを画像認識装置に与えるようにすることで自立ロボットの視覚部分を構築することができる。これらの用途に限らず、広範囲の撮像画像が必要なシステム全般に適用可能である。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、広角レンズを通して取り込んだ像光を複数の像光に分割し、この分割した各像光をそれぞれ複数の固体撮像素子を有する撮像手段によって受光することで、撮像手段の配置の自由度が増すため、撮像手段の各固体撮像素子の画素を効率的に使うように配置することができ、またより多くの固体撮像素子にて光電変換できるため、それだけ撮像画像の解像度を上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る撮像装置を概略的に示す構成図である。
【図2】PALレンズの構成を示す概念図である。
【図3】第1,第2の撮像部の構成の概略を示す斜視図である。
【図4】第1,第2の像光と第1,第2の撮像部との関係を示す図である。
【図5】第1の撮像部の4つの撮像領域(A)、第2の撮像部の4つの撮像領域(B)およびそれらを合成した撮像領域(C)の関係を示す図である。
【図6】PALレンズ上の像と撮像画像との関係を示す図である。
【図7】本発明の変形例に係る撮像装置を概略的に示す構成図である。
【図8】変形例に係る撮像装置における第1,第2の撮像部の各CCDイメージャの配置関係を示す図である。
【図9】CCDイメージャの配置関係を示す模式図である。
【図10】環状の像光を単一CCDイメージャで受光する場合の概念図である。
【図11】本発明の一実施形態に係る撮像装置を用いて構成される撮像システムの信号処理系の構成を示すブロック図である。
【図12】ディジタル信号処理部の具体的な構成の一例を示すブロック図である。
【図13】単一のCCDイメージャで撮像する場合のアドレス計算の説明図である。
【図14】8つのCCDイメージャで撮像する場合のアドレス計算の説明図である。
【符号の説明】
11…PALレンズ、12…リレーレンズ、13…像光分割部、14…第1の撮像部、15…第2の撮像部、21…ディジタル信号処理部、22,23…SD−RAM、24…タイミングジェネレータ(TG)、32…入力バッファ、33…アドレス計算部、34,36,39…DMA、35…バンクセレクタ、書き込み制御部37、41…出力バッファ、131…ハーフミラー、141〜144…CCDイメージャ
Claims (20)
- 外部からの像光を取り込む広角レンズと、
前記広角レンズを通過した像光を複数の像光に分割する像光分割手段と、
前記像光分割手段で分割された各像光を複数の固体撮像素子によって受光して光電変換する複数の撮像手段と
を備えたことを特徴とする撮像装置。 - 前記広角レンズが魚眼レンズである
ことを特徴とする請求項1記載の撮像装置。 - 前記魚眼レンズがPALレンズである
ことを特徴とする請求項2記載の撮像装置。 - 前記像光分割手段は、前記広角レンズを通過した像光の光軸上に位置する少なくとも1つのハーフミラーを有する
ことを特徴とする請求項1記載の撮像装置。 - 前記像光分割手段は、前記ハーフミラーで反射された像光をさらに前記第2の撮像手段に向けて反射するミラーを有する
ことを特徴とする請求項4記載の撮像装置。 - 前記第2の撮像手段の各固体撮像素子は、前記第1の撮像手段の各固体撮像素子の配列に対して左右反転して配列されている
ことを特徴とする請求項4記載の撮像装置。 - 前記像光分割手段は、前記PALレンズを通過した像光の光軸上に位置する少なくとも1つのハーフミラーを有する
ことを特徴とする請求項3記載の撮像装置。 - 前記複数の撮像手段は、前記複数の固体撮像素子が前記ハーフミラーを通過した像光の光軸の周りに一定の角度ピッチで環状に配置されてなる第1の撮像手段と、前記複数の固体撮像素子が前記ハーフミラーで反射された像光の光軸の周りに前記第1の撮像手段の各固体撮像素子に対して所定の角度をもって同じ角度ピッチで環状に配置されてなる第2の撮像手段とを有する
ことを特徴とする請求項7記載の撮像装置。 - 前記所定の角度は、前記第2の撮像手段の固体撮像素子の各々が前記第1の撮像手段の固体撮像素子の各々の間に位置する角度である
ことを特徴とする請求項8記載の撮像装置。 - 前記像光分割手段は、前記ハーフミラーで反射された像光をさらに前記第2の撮像手段に向けて反射するミラーを有する
ことを特徴とする請求項8記載の撮像装置。 - 前記第2の撮像手段の各固体撮像素子は、前記第1の撮像手段の各固体撮像素子の配列に対して左右反転して配列されている
ことを特徴とする請求項8記載の撮像装置。 - 外部からの像光を取り込む広角レンズと、
前記広角レンズを通過した像光を複数の像光に分割する像光分割手段と、
前記像光分割手段で分割された各像光を複数の固体撮像素子によって受光して光電変換する複数の撮像手段と、
前記複数の撮像手段の各固体撮像素子から出力される画像データを切り出して合成する信号処理手段と
を備えたことを特徴とする撮像システム。 - 前記広角レンズが魚眼レンズである
ことを特徴とする請求項12記載の撮像システム。 - 前記魚眼レンズがPALレンズである
ことを特徴とする請求項13記載の撮像システム。 - 前記信号処理手段によって切り出された画像データを格納する記憶手段をさらに備えた
ことを特徴とする請求項12記載の撮像システム。 - 前記記憶手段は2つの記憶手段からなり、
前記信号処理手段は、切り出した画像データを前記2つの記憶手段の一方に格納するとき、他方に格納されている画像データを読み出す
ことを特徴とする請求項15記載の撮像システム。 - 前記信号処理手段は、前記複数の撮像手段の各固体撮像素子から出力される画像データを一時的に保存するバッファ手段と、前記バッファ手段に保存された前記各固体撮像素子の画像データについて切り出す領域にアドレスを計算するアドレス計算手段と、前記アドレス計算手段によって算出されたアドレスの画像データを前記バッファ手段から読み出す読み出し手段とを有する
ことを特徴とする請求項12記載の撮像システム。 - 外部からの像光を広角レンズを通して取り込んで撮像する撮像方法であって、
前記広角レンズを通過した像光を複数の像光に分割し、
この分割した各像光をそれぞれ複数の固体撮像素子によって受光して光電変換する
ことを特徴とする撮像方法。 - 前記広角レンズが魚眼レンズである
ことを特徴とする請求項18記載の撮像方法。 - 前記魚眼レンズがPALレンズである
ことを特徴とする請求項19記載の撮像方法。
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---|---|---|---|
JP2003073281A JP2004282551A (ja) | 2003-03-18 | 2003-03-18 | 撮像装置、撮像システムおよび撮像方法 |
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JP2003073281A Abandoned JP2004282551A (ja) | 2003-03-18 | 2003-03-18 | 撮像装置、撮像システムおよび撮像方法 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015061125A (ja) * | 2013-09-17 | 2015-03-30 | 日本電信電話株式会社 | 画像撮影装置及び画像撮影方法 |
US9348131B2 (en) | 2012-07-04 | 2016-05-24 | Olympus Corporation | Image acquisition apparatus |
US9829693B2 (en) | 2013-07-22 | 2017-11-28 | Olympus Corporation | Image acquisition device |
CN108827975B (zh) * | 2018-09-07 | 2023-10-20 | 中国工程物理研究院激光聚变研究中心 | 一种ccd阵列成像装置 |
-
2003
- 2003-03-18 JP JP2003073281A patent/JP2004282551A/ja not_active Abandoned
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