JP3550957B2 - 画像読取装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮像対象物を分割撮像し接合することにより広画角及び高解像度で読み取り可能な画像読取装置に関し、特に、撮像対象物が比較的複雑な形状を有している場合においても、撮像対象物全体について解像度の高い画像データを得ることができる画像読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、撮像対象物が比較的複雑な形状を持つような場合に高解像度な画像データを得る方式としては、対象物の形状が複雑である部分にはズーム比を高くすることによる長焦点レンズを介して画像データを入力し、その他の部分は短焦点レンズを介して画像データを入力し、入力された各画像データを貼り合わせることによって全体の接合画像を得る方式が存在する(特開平7−174537号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上述の方式においては、撮像対象物の形状に対して、複雑さという一尺度でしか判定していないため、高解像度な画像を得ようとする際には、予め決めておいた倍率、あるいは人手を介して指定した倍率で拡大して撮像するという対応しか行うことができないという問題がある。
【0004】
本発明は上記実情に鑑みてなされたもので、撮像対象を分割し複数の画像データとして入力し、これらを接合することにより、撮像領域の広画角化及び撮像データの高解像度化を図る画像読取装置において、対象物の形状、姿勢に対応して自動的に適切な精度で複数の画像データを入力し、これらの画像データを精度よく接合することができる画像読取装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明による画像読取装置は、結像光学系を用いて撮像対象物の光学像を固体撮像素子に結像し、前記撮像対象物の全体撮像及び分割撮像を行って輝度値データを得る画像読取装置であって、次の構成を含むことを特徴としている。
測距手段。この測距手段は、撮像対象物を撮像して輝度値データを得る際の同一画角において、各画素毎の距離を距離データとして測定するものである。
局所平面設定手段。この局所平面設定手段は、全体撮像時において前記測距手段により測定された距離データを基に、撮像対象物の全体の画像面を局所平面に分割するものである。
局所平面統合手段。この局所平面統合手段は、分割された各局所平面を撮像領域が平面と見なされる複数の統合局所平面に統合するものである。
分割画像領域設定手段。この分割画像領域設定手段は、所望の解像度を得るため前記統合局所平面をさらに分割して分割画像領域を設定するものである。
分割撮像機構部。この分割撮像機構部は、前記分割画像領域毎に結像するよう前記結像光学系を駆動するものである。
接合処理手段。この接合処理手段は、分割撮像時において前記測距手段により測定された距離データを基に、分割画像領域毎に得た各輝度値データを接合処理して撮像対象物の全体の画像データを作成するものである。
【0006】
本発明の画像読取装置によれば、測距手段を有することにより、撮像領域が平面と見なされる複数の統合局所平面を設定し、これをさらに分割して分割画像領域としているので、複雑な形状を持った対象物に対しても形状に対応したズーム比を自動的に決定して撮像を行うことができる。
また、測距手段を有することにより、対象物の形状、姿勢に対応して自動的に適切な精度で各輝度値データを入力することができる。
【0007】
また、接合処理手段は、接合処理を行う際に、輝度値データと距離データを相補的に使用して接合することを特徴としている。これは、画素ごとに対応する輝度値データと距離データとが得られているので、接合の際に場合に応じて接合演算に用いるデータを選択できるということである。
例えば、フラットな面に輝度値変化の激しいテクスチャが存在する場合には輝度値データを用いて接合する。また、輝度値変化がとぼしくとも距離データの変化が激しい場合には距離データを用いて接合する。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、発明の実施の形態の一例について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係る画像読取装置の一例としてのOAカメラの構成の主要部を示すブロック図、図2は画像読取装置のより詳細な構成を示すブロック図、図3はこの画像読取装置の動作を説明するためのフローチャートである。
画像読取装置としてのOAカメラは高精細画像を得るためのカメラであり、原稿等の平面状のものに比較して複雑な形状を有している撮像対象物を画像データとして読み取るものである。このOAカメラは、例えば、小型ワークステーションのディスプレイの上部に設置され、床上に置かれた箱体等の立体物の表面に表示された文字や画像等も読み取り対象とするものである。
【0009】
本発明の画像読取装置は、図1に示すように、レンズ等の結像光学系1とイメージセンサ等の固体撮像素子2とから構成され、結像光学系1の前方に配置された撮像対象物4の画像情報を前記結像光学系1を介して固体撮像素子2に受光させる撮像部3と、この撮像部3を動作させて前記撮像対象物4を分割して撮像可能とした分割撮像機構部5と、前記結像光学系1及び分割撮像機構部5の駆動を制御する撮像駆動制御装置6と、結像光学系1が見込む画角と同空間(同一画角)についての撮像面の各画素毎に測距を行う測距装置7と、撮像対象物4の全体画像を撮像する場合と撮像対象物4を画像面を分割して撮像する場合とを選択する全体画像/分割画像撮像切換部8と、前記固体撮像素子2からの撮像データ及び測距装置7からの距離データを入力して読取画像の接合処理を行うデータ処理装置9とを有している。
【0010】
撮像部3における結像光学系1は、固体撮像素子2に対して前方に位置し、焦点位置を可変とするため光学軸方向に沿って往復移動が可能な駆動機構(図示せず)を有して構成されている。
【0011】
分割撮像機構部5は、回転等の機械的動作により撮像部3による撮像対象位置を変化させるもので、例えば、前記撮像部3を相互に直交する二方向(水平方向Xおよびこれに直交する方向Y)に対して回転可能にした水平回転機構51及び鉛直回転機構52から構成され、撮像部3にふれ角を与えるようになっている。
【0012】
撮像駆動制御装置6は、撮像対象物4を撮像するに際して、撮像対象画像を複数の領域に分割し各領域ごとに撮像するように分割撮像機構部5により撮像部3を駆動するとともに、撮像切換部8からの信号を受けて撮像対象物4の分割撮像面に焦点が合うように結像光学系1を前記駆動機構により移動させて合焦距離を切り替える合焦制御手段を含むものである。
【0013】
測距装置7は、固体撮像素子2が撮像対象物4の全体画像または分割画像を撮像するに際して、撮像切換部8からの信号を受けて、全体画像または分割画像の撮像時における同一画角についての各画素毎の距離データを測定するものであり、いわゆるレーザレンジファインダやステレオ三角測量による画像処理装置等で構成されている。
また、撮像駆動制御装置6における撮像対象画像の複数の領域への分割は、撮像対象の全体画像について、ある分解能において測定された距離データに基づいて複数の局所平面を設定し、この局所平面から撮像領域が平面と見なされる複数の統合局所平面を求め、この統合局所平面を所望の解像度を得るために再度分割することにより決定する。この決定方法についての詳細は後述する。
【0014】
全体画像/分割画像撮像切換部8は、撮像駆動制御装置6からの信号を受け撮像の仕方を選択するもので、撮像対象物4の全体又は撮像対象物4の全体の画像面を分割して撮像する場合にその撮像面に焦点が合うように、撮像駆動制御装置6の合焦制御手段に信号を出力して結像光学系1の位置を制御する。すなわち、原画像の全体を撮像する全体画像撮像モードと、分割画像を撮像する分割撮像モードとに切り換え可能なようになっている。
【0015】
また、データ処理装置9は、撮像対象を分割した各分割画像領域毎に輝度値データを記憶するとともに、測距装置から前記各領域の距離データについて座標変換を行い、隣接する分割画像の輝度値データを距離データを基に接合処理する接合処理手段を有し、所望の撮像対象の画像データを得るものである。
【0016】
次に、画像読取装置の更に詳細な構成について、図2のブロック図を参照しながら説明する。
撮像駆動制御部6は、分割撮像機構部5を駆動する分割撮像駆動部61と、原稿画像をいくつに分割すればよいかを制御する分割撮像制御部62と、撮像対象物の全体画像における撮像対象領域を決める撮像対象領域抽出部63と、撮像の際の解像度の指定を行う解像度指定部64と、結像光学系1を駆動する合焦制御手段としての結像光学系駆動部65と、から構成されている。
【0017】
データ処理装置9は、固体撮像素子2を電気的に駆動する固体撮像素子駆動部901と、固体撮像素子2からの輝度値データ(撮像画像データ)を格納する輝度値入力バッファ902と、測距装置7で測定された各画素までの距離を距離データとして格納する距離データ入力バッファ903と、撮像モード切換部8からの撮像終了信号を受けて前記撮像画像データの処理を選択する一次処理選択部904と、一次処理選択部904により撮像画像データの処理が選択された場合に分割撮像された部分画像を記憶する部分画像記憶部905と、距離データをワールド座標に変換する座標変換部906と、ワールド座標に対する距離データと輝度値データとを比較する輝度値データ/距離データ比較部907と、前記ワールド座標に対して前記各部分画像(輝度値データ)を接合する画像間接合部(接合処理手段)908と、接合された画像を記憶する最終画像記憶部909と、最終画像を出力する出力部910とを有している。
【0018】
次に、上記画像読取装置の動作について、図2ないし図5を参照しながら説明する。
先ず、解像度指定部64により読み込む画像の解像度を設定する(図3のステップ101)。解像度を高く設定するにしたがって、撮像対象物4の画像を細かく分割することになる。この設定をした後に、全体画像/分割画像撮像切換部8が全体画像撮像モードに設定される。
【0019】
結像光学系駆動部65は、全体画像/分割画像撮像切換部8からの信号(全体画像撮像許可信号)を受けて、撮像対象物4の全体を撮像するに際して撮像対象物4に焦点が合うように結像光学系1を移動するとともに、固体撮像素子駆動部901へ駆動許可信号を出力する。この信号を受けた固体撮像素子駆動部901により固体撮像素子2が駆動され、固体撮像素子2により撮像対象物4の全体画像を撮像し(ステップ102)(図4(a))、この撮像画像データ(輝度値データ)は輝度値入力バッファ902へ格納される。
【0020】
そして、この時、撮像対象物の全体画像を撮像する際して、同一画角において、全体画像の各画素毎の距離データを測距装置7により測定することが行われる(ステップ102)。この距離データは、距離データ入力バッファ903へ格納される。測距装置7によって得られた距離データと、固体撮像素子2によって得られる輝度値データとの画素の対応付けは、あらかじめ設定されている既知の大きさ及び位置を持つ基準物体について、撮像及び測距を行うことによって校正を行っておく。
【0021】
全体画像撮像モードによる撮像が終了すると固体撮像素子駆動部901より全体画像/分割画像撮像切換部8へ全体画像撮像モード撮像終了信号が出力され、全体画像/分割画像撮像切換部8はこの信号を受けて一次処理選択部904へ処理開始信号を出力する。
一次処理選択部904では、前記処理開始信号を受けて、処理手段として撮像対象領域抽出部63を選択し、輝度値入力バッファ902に格納された前記輝度値データから撮像対象領域抽出部63により実際の撮像対象となる対象領域が抽出される(ステップ103)(図4(b))。
対象領域の抽出の方法については、例えば撮像対象物4が紙の文書であればエッジを抽出することにより文書領域を設定してもよいし、また、撮像された画像をディスプレイに表示し、人手の操作により対象領域を設定してもよい。
【0022】
対象領域が設定された後、分割撮像制御部62により、指定された解像度で対象領域を撮像するには撮像対象画像(対象領域)をいくつの分割領域に分割すればよいかを決定し(図4(c))、分割領域を撮像する際の分割数設定を行う(ステップ104)。分割撮像制御部62における分割数の設定は、距離データ入力バッファ903からの全体画像撮像時の距離データを基に決められる。
【0023】
上述の撮像対象画像の分割数の決定から分割数設定を行う方法について、図5のフローチャートを用いて詳細に説明する。
まず、全体撮像モードにおいて測距装置7により測定された距離データに対して、局所平面に分割するという作業を行う。具体的には、ある分解能において測定された離散的距離データを三角形のパッチに分割し(ステップ201)、それぞれのパッチにおいて平面の法線ベクトルを算出する(ステップ202)。パッチ分割については、Delaunay法などを用いることができる。
【0024】
次に、隣接するパッチ同士での法線ベクトルを比較してその差を差ベクトルとして算出し(ステップ203)、その差ベクトルが一定の閾値以下(ステップ204)である場合には2つのパッチは同一平面にあると見なし、合成して統合する(ステップ205)。また、差ベクトルが一定の閾値以下(ステップ204)でない場合には2つのパッチは別平面上にあると見なす(ステップ206)。この作業を全てのパッチに対して繰り返し行うことにより(ステップ207)、撮像領域がほぼ平面とみなせる複数の統合局所平面領域に分割することができる(ステップ208)。
【0025】
続いて、各統合局所平面領域に対し、前記設定された所望の解像度が得られるようにズーム比の設定が行われる。
具体的には、まず、各統合局所平面領域においての位置重心及び法線ベクトル重心を算出する(ステップ209)。算出された位置重心を注視点とした場合に、所望の解像度が得られるように次式でズーム比Zrを決定する(ステップ210)。
【0026】
例えば、各統合局所平面領域が固体撮像素子2に対して正対しているような原稿面では、所望の解像度が設定された場合、各統合局所平面を同じズーム比で撮像すればよいが、固体撮像素子2に対する傾斜が大きい統合局所平面領域が存在するような場合には、固体撮像素子2のピクセルの対応領域が小さくなるので、それに応じてズーム比が高くなることを意味している。
【0027】
【式1】
Zr=(m/No)×(Lt/Lo)
【0028】
ただし、
m:所望の解像度
No:ある基準面を撮像した時の分解能
Lt:位置重心までの距離
Lo:設定した基準面の撮像距離
である。
【0029】
また、Zrが結像光学系の上限値または下限値を越えた場合には、その値をそれぞれ上限値または下限値とする。
ズーム比が決定されると結像光学系が規定する画角を決定することができる(ステップ211)。決定された画角と、部分領域の立体角とを比較し、それぞれの撮像画角が重なりを含むように、且つ、部分領域全体を覆うように分割を行う(ステップ212)。
以上の流れが全ての局所平面について行われたときに、撮像領域が平面と見なされる複数の統合局所平面について分割して撮像が行われる分割画像領域が設定される(ステップ213)。
【0030】
図3のフローチャートに戻って説明すると、分割数が決定され分割領域が設定された後(ステップ104)、分割撮像駆動部61により、撮像対象画像の所望の部分の分割画像が得られるように分割撮像駆動部61により撮像部3を回転させてふれ角を与える。すなわち、分割撮像制御部62は各々の分割領域を撮像する際の撮像部3のカメラ角度パラメータを算出し、このカメラ角度パタメータを基に撮像部3を回転移動させる(ステップ105)。
【0031】
次に、カメラ角度パラメータの算出方法について、図6を参照しながら説明する。
分割撮像機構部5をモデル化した例を図6に示す。分割撮像機構部5は、図に示すように、水平回転機構51(関節1)については、X0軸及びY0軸を含む面においてX0軸から±90度の範囲(Y0軸から180度の範囲)で回転し任意の位置で固定できるように構成され、鉛直回転機構(関節2)52については、X1軸及びY1軸を含む面においてX1軸から90度の範囲で回転し任意の位置で固定できるように構成されている。すなわち、カメラ角度パラメータθ1=0の場合、リンクa2はX0軸及びZ軸0を含む面上にのり、カメラ角度パラメータθ2=0の場合、リンクa2はX1軸上に位置する。ある統合局所平面領域を撮像する際に、その領域における注視点(位置重心)のワールド座標を(x,y,z)とすると、この図において次式が成立する。
【0032】
【式2】
【0033】
ただし、
(x,y,z):測距手段によって得られた注視点のワールド座標
L :レンズ中心から注視点までの距離
a1 :関節1の中心と関節2の中心との距離
a2 :カメラ角度パラメータθ2とした場合において、光軸との交点と関節2の中心との距離
a3 :カメラ角度パラメータθ2とした場合において、光軸との交点とレンズ中心との距離
C1 :Cosθ1
S1 :Sinθ1
C2 :Cosθ2
S2 :Sinθ2
である。
【0034】
式1をθ1、θ2、Lについて解くと、カメラ角度パラメータθ1、θ2を算出することができる。
【0035】
式2においては、注視点のワールド座標が必要となるが、測距装置7が測定しているのはカメラがある姿勢θ1,θ2に位置している時のカメラ座標系での距離データであるので、ワールド座標に変換する必要がある。この変換は、式3により行うことができる。
【0036】
【式3】
(x,y,z)=(X/H,Y/H,Z/H)
【0037】
式3中のX,Y,Z,Hは、式4,式5,式6,式7を満足する行列式で与えられる。なお、式4中、xc,yc,zcは、測距装置7によって得られた距離データである。
【0038】
【式4】
【0039】
【式5】
【0040】
【式6】
【0041】
【式7】
【0042】
撮像部3が分割画像を得るための所望の位置に回転された後、分割撮像駆動部61は全体画像/分割画像撮像切替部8に移動が終了したことを示す信号を出力する。移動終了信号を受信した全体画像/分割画像撮像切替部8は、撮像対象画像を分割して撮像する分割撮像モードに切り替えを行い、分割撮像モードであることを示す信号を結像光学系駆動部65及び一次処理選択部904へ出力する。
【0043】
結像光学系駆動部65では、撮像切換部8からの信号を受けて、上述の手順で求められたズーム比Zrに設定した後、注視点に合焦するように結像光学系1を駆動する(ステップ106)とともに、合焦終了信号を固体撮像素子駆動部901へ出力する。
【0044】
固体撮像素子駆動部901により駆動された固体撮像素子2は、分割された所定の領域についての撮像を行い、その輝度値データを輝度値入力バッファ902へ出力する(ステップ107)。同時に、測距装置7では、輝度値データの撮像に際しての同一画角での各画素における距離データを距離データ入力バッファ903へ出力する(ステップ108)。
この時、一次処理選択部904は分割画像撮像モードであるので、部分画像記憶部905及び座標変換部906を処理手段として選択している。部分画像記憶部905では、分割画像の輝度値データを記憶する。座標変換部906では、距離データに対してワールド座標への座標変換を行う(ステップ109)。座標変換の方法については、既に述べた方法により行われる。
【0045】
撮像対象領域に対してすべて分割撮像が行われた後(ステップ110)、ワールド座標へ変換された距離データとの対応について距離データと輝度値データとを比較し、分割画像の輝度値データの接合を行う(ステップ112)。接合の際には、分割撮像データ(輝度値データ)の重なり部分を使用して接合を行う。輝度値データは距離データとの比較によりワールド座標に対応しているので、理想的には隣接している領域を重ね合わせるだけで接合を行うことができる。
【0046】
この場合、分割撮像機構部5におけて発生する機械的誤差を避けることが難しいが、補正を行うことにより対処することができる。すなわち、分割撮像データ(輝度値データ)は、重なりをもって撮像されているので、重なり部分の誤差が小さくなるようにカメラパラメータの修正を行うことにより精密な接合が可能となる。
【0047】
カメラパラメータの修正を行う際に、データが特徴的な点(エッジ、孤立点など)を含んでいると、これら特徴点を比較することにより、正確な接合を行うことができる。そこで、輝度値データ/距離データ比較部907は、輝度値のデータ及び距離データにおいて、重なり部分に特徴的な点がどちらかにだけ存在する場合には、これを検出して、画像接合部908に出力する。
信号を受けた画像接合部908は、特徴領域を含むデータを優先して誤差を小さくするようにカメラパラメータの修正を行う。両者に差がない場合には、あらかじめ定めておいた荷重を用いて両者の誤差が小さくなるようにカメラパラメータの修正を行う。
【0048】
また、分割撮像データの接合処理を行う際には、輝度値データと距離データを相補的に使用して接合することが行なわれる。これは、画素ごとに対応する輝度値データと距離データが得られているので、接合の際に場合に応じて接合演算に用いるデータを選択するものである。
例えば、フラットな面に輝度値変化の激しいテクスチャが存在する場合には輝度値データを用いて接合する。また、輝度値変化がとぼしくとも距離データの変化が激しい場合には距離データを用いて接合する。
すなわち、局所平面間の接合については、距離データの著しい変化が期待できるため、輝度値データよりも距離データを優先的に誤差を小さくするように接合を行なった方が精度の高い接合を行うことができる。
【0049】
画像接合部908からの接合画像データは最終画像記憶部909に出力され、すべての分割撮像画像について接合を行った後、出力部910が最終画像記憶部909に格納された最終画像データの出力を行って動作は完了する(ステップ113)。
【0050】
また、最終画像データのさらなる高解像度化を図りたい場合には、分割画像の撮像を一旦行って、全体画像よりも詳細な距離情報を距離データとして入手した段階で、この距離データを使用して図3に示したフローチャートを用いて分割画像をさらに細かな領域に分割して分割画像の撮像及び接合処理を行うことにより達成できる。
【0051】
上述の例では、固体撮像素子2の結像光学系1に対して測距装置7の光学系を別にし、両者の画角が同一となるような制御を行うことを必要としたが、例えば撮像部3内に測距装置を設けて固体撮像素子2と測距装置の光学系を同一にする構成とすれば、両者の画角を常に同じにすることができる。
【0052】
上述の画像読取装置によれば、測距装置7を用いることにより、撮像領域が平面と見なされる統合局所平面という考え方を採用しているため、原稿面のような平面的な画像だけでなく、立体物(単純な直線や曲線で表現されたもの)上に表示された画像等も読み取り可能とすることができる。また、撮像対象物の形状や姿勢に対応して自動的に適切な精度で分割画像データの入力することができる。
【0053】
【発明の効果】
本発明によれば、複数の分割撮像データを入力し接合することにより、広画角及び高解像度化を図る画像読取装置において、複雑な形状を持った対象物に対しても形状に対応したズーム比を自動的に決定することができ、高解像度な画像データを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像読取装置にかかる一例としてのOAカメラの構成を示す簡易ブロック図である。
【図2】図1の画像読取装置の構成の詳細を示すブロック図である。
【図3】画像読取装置の動作を説明するためのフローチャート図である。
【図4】(a)ないし(d)は全体画像撮像及び分割撮像の各撮像領域及び分割画像間の接合を説明するための説明図である。
【図5】撮像対象物を複数の局所平面領域に分割する動作を示すフローチャート図である。
【図6】カメラ角度制御の定式化を説明するためのカメラ機構のモデル図である。
【符号の説明】
1…結像光学系、 2…固体撮像素子、 3…撮像部、 4…撮像対象物、 5…分割撮像機構部、 6…撮像駆動制御装置、 7…測距装置、 8…全体画像/分割画像撮像切換部、 9…データ処理装置、 901…固体撮像素子駆動部、 902…輝度入力バッファ、 903…距離データ入力バッファ、 904…一次処理選択部、 907…輝度値データ/距離データ比較部、 908…画像接合部
Claims (2)
- 結像光学系を用いて撮像対象物の光学像を固体撮像素子に結像し、前記撮像対象物の全体撮像及び分割撮像を行って輝度値データを得る画像読取装置であって、
撮像対象物を撮像して輝度値データを得る際の同一画角において、各画素毎の距離を距離データとして測定する測距手段と、
全体撮像時において前記測距手段により測定された距離データを基に、撮像対象物の全体の画像面を局所平面に分割する局所平面設定手段と、
分割された各局所平面を撮像領域が平面と見なされる複数の統合局所平面に統合する局所平面統合手段と、
所望の解像度を得るため前記統合局所平面をさらに分割して分割画像領域を設定する分割画像領域設定手段と、
前記分割画像領域毎に結像するよう前記結像光学系を駆動する分割撮像機構部と、
分割撮像時において前記測距手段により測定された距離データを基に、分割画像領域毎に得た各輝度値データを接合処理して撮像対象物の全体の画像データを作成する接合処理手段と、
を具備することを特徴とする画像読取装置。 - 接合処理手段は、接合処理を行う際に、輝度値データと距離データを相補的に使用して接合する請求項1記載の画像読取装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19228797A JP3550957B2 (ja) | 1997-07-17 | 1997-07-17 | 画像読取装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19228797A JP3550957B2 (ja) | 1997-07-17 | 1997-07-17 | 画像読取装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH1139462A JPH1139462A (ja) | 1999-02-12 |
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