JP3597270B2 - 熱電子発電器 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱電子放出を利用して発電する熱電子発電器に係り、特に熱電子発電器の内部構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の平行平板型の熱電子発電器の断面構造を図3に示す。同図において、平行平板型の熱電子発電器30は、熱電子を放出するエミッタ電極31と、このエミッタ電極31に対向してスペーサ33、33を介して配置されエミッタ電極31により放出された熱電子を捕集するコレクタ電極32と、エミッタ電極31の端部に一端が固設され上記両電極の中心軸方向に筒状に形成されたエミッタ側ヒートチョーク34と、コレクタ電極32の端部に一端が固設され上記両電極の中心軸方向に筒状に形成されたコレクタ側ヒートチョーク35と、セラミックシール36とから構成されている。
【0003】
発電作動温度としてエミッタ電極31は、1200〜1700℃、コレクタ電極32は、400〜700℃の高温に保持されるようになっている。そして高温のエミッタ電極31からの熱伝導による熱損失を低減するためにヒートチョークと称する薄肉の筒体をエミッタ電極31、コレクタ電極32に設け、低温側で外側に張り出して配置されたセラミックシール36によりエミッタ側ヒートチョーク34とコレクタ側ヒートチョーク35とを真空気密接合すると共に、両電極を電気的に絶縁している。
【0004】
このように構成された熱電子発電器30は、例えば図4に示すように、エミッタ電極を加熱する熱源41の周囲に複数個、放射状に配置、固定することにより熱電子発電装置40を構成する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の熱電子発電器にあっては、特に小型化の要請がなく、製造の容易性からセラミックシールが外側に張り出した状態で配置されていた。
【0006】
このため熱電子発電器自体が大型化し、ひいては複数の熱電子発電器を熱源の周囲に放射状に配置して構成する熱電子発電装置に適用する場合には熱電子発電装置が大型化するという問題があった。
【0007】
また従来の熱電子発電器ではセラミックシールが外側に張り出した状態で配置されていたため外部からの衝撃によりセラミックシールが破損し易いという問題もあった。
【0008】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、外部からの衝撃が加わった場合にもセラミックシールが破損しにくく、かつ小型化を図った熱電子発電器を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の熱電子発電器は、熱源により加熱され熱電子を放出するエミッタ電極と、該エミッタ電極に対向して配置されエミッタ電極により放出された熱電子を捕集するコレクタ電極と、前記エミッタ電極の端部に一端が固設され前記両電極の中心軸方向に筒状に形成されたエミッタ側ヒートチョークと、前記コレクタ電極の端部に一端が固設され前記両電極の中心軸方向に筒状に形成されたコレクタ側ヒートチョークと、エミッタ側ヒートチョークとコレクタ側ヒートチョークとをそれらの他端側で真空機密接合し、かつ前記エミッタ電極とコレクタ電極とを電気的に絶縁するセラミックシールとを有する熱電子発電器において、前記エミッタ側ヒートチョークの他端を内側に折り曲げフランジ部を形成し、該フランジ部とコレクタ側ヒートチョークの他端とを、コレクタ側ヒートチョークと接合される支持部材を介して前記セラミックシールを構成するセラミックス製シール部材により該セラミックス製シール部材がエミッタ側ヒートチョークの内側に位置するようにして接合したことを特徴とする。
【0010】
このように構成することにより、セラミックシールをエミッタ側ヒートチョークの内側に配置できるので、熱電子発電器の外径寸法を従来に比して小さくでき、それ故熱電子発電器の小型化が図れると共に、外部からの衝撃によるセラミックシールの破損を防止できる。
【0011】
また本発明の熱電子発電器は、熱源により加熱され熱電子を放出するエミッタ電極と、該エミッタ電極に対向して配置されエミッタ電極により放出された熱電子を捕集するコレクタ電極と、前記エミッタ電極の端部に一端が固設され前記両電極の中心軸方向に筒状に形成されたエミッタ側ヒートチョークと、前記コレクタ電極の端部に一端が固設され前記両電極の中心軸方向に筒状に形成されたコレクタ側ヒートチョークと、エミッタ側ヒートチョークとコレクタ側ヒートチョークとをそれらの他端側で真空機密接合し、かつ前記エミッタ電極とコレクタ電極とを電気的に絶縁するセラミックシールとを有する熱電子発電器において、前記エミッタ側ヒートチョーク及びコレクタ側ヒートチョークの外径の寸法がエミッタ電極側からコレクタ電極側に向かう方向に沿って漸次、増加するように形成され、かつ外径寸法の増加率がエミッタ側ヒートチョークの方がコレクタ側ヒートチョークより小さくなるように形成されると共に、前記エミッタ側ヒートチョークの他端を外側に折り曲げフランジ部を形成し、該フランジ部とコレクタ側ヒートチョークの他端とを、コレクタ側ヒートチョークと接合される支持部材を介して前記セラミックシールを構成するセラミックス製シール部材により該セラミックス製シール部材の一端がエミッタ側ヒートチョークとコレクタ側ヒートチョークとを含んで形成される空間内に位置するようにして接合したことを特徴とする。
【0012】
このように構成することにより熱電子発電器の小型化が図れると共に、外部からの衝撃によるセラミックシールの破損を防止できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1には本発明に係る熱電子発電器の実施の形態の一例の要部の構造が示されている。同図において熱電子発電器1は、図示してない熱源により加熱され熱電子を放出するエミッタ電極2と、エミッタ電極2に対向してスペーサ4を介して配置されエミッタ電極2により放出された熱電子を捕集するコレクタ電極3とを有している。
【0014】
エミッタ電極2にはその端部に一端が固設され前記両電極の中心軸方向に筒状に形成され他端が内側に折れ曲げられフランジ部5aが形成されたエミッタ側ヒートチョーク5が設けられている。エミッタ側ヒートチョーク5は例えば、Taで形成される。
【0015】
またコレクタ電極3にはその端部に一端が固設され前記両電極の中心軸方向に筒状に形成されたコレクタ側ヒートチョーク6が設けられている。コレクタ側ヒートチョーク6の他端はセシウム導入口8aを有するセシウム導入部8の上端部に接合されている。コレクタ側ヒートチョーク6は、例えばTa,Ni,コバール等の金属材料で形成される。
【0016】
エミッタ側ヒートチョーク5とコレクタ側ヒートチョーク6とはセシウム導入部8の外周面に接合された支持部材7及びセラミックシール9を介してセラミックシール9がエミッタ側ヒートチョーク5の内側に位置するようにして真空気密接合され、セラミックシール9によりコレクタ電極とエミッタ電極とが電気的に絶縁されている。支持部材7は、例えばTa,Ni、コバール等の金属材料で形成される。
【0017】
セラミックシール9はセラミックス製のシール部材で構成され、セラミックスとしてはZrO2,Al2O3等を使用することができる。
【0018】
この発明の実施の形態によれば、セラミックシールをエミッタ側ヒートチョークの内側に配置できるので、熱電子発電器の外径寸法を従来に比して小さくでき、それ故熱電子発電器の小型化が図れ、したがってこれを熱電子発電装置に使用することにより、熱電子発電装置の小型化が図れ、その設置スペースが従来に比して小さくて済む。
【0019】
またセラミックシールを構成する脆いセラミックス製のシール部材を熱電子発電器内部に配置することで外部からの衝撃によるセラミックシールの破損を防止できる。
【0020】
次に本発明に係る熱電子発電器の他の実施の形態の要部の構造を図2に示す。この実施の形態が図1に示した実施の形態と構成上、異なる点は、エミッタ側ヒートチョーク15及びコレクタ側ヒートチョーク6の外径の寸法がエミッタ電極2側からコレクタ電極3側に向かう方向に沿って漸次、増加するように形成され、かつ外径寸法の増加率がエミッタ側ヒートチョーク15の方がコレクタ側ヒートチョーク6より小さくなるように形成されると共に、エミッタ側ヒートチョーク15の他端を外側に折り曲げフランジ部15aを形成し、このフランジ部15aとコレクタ側ヒートチョーク6の他端とを、コレクタ側ヒートチョーク6と接合される支持部材7を介してセラミックシール9を構成するセラミックス製シール部材により該セラミックス製シール部材の一端がエミッタ側ヒートチョーク15とコレクタ側ヒートチョーク6とを含んで形成される空間11内に位置するようにして接合されたことである。図1の実施の形態と同一の要素には同一の記号を付し、重複する説明は省略する。
【0021】
この実施の形態においても図1の実施の形態と同様の効果が得られるが、これに加えて図1の場合に比して構造が簡単であり、製造が容易であるという効果もある。
【0022】
図1または図2の実施の形態に係る熱電子発電器を従来型の熱電子発電器として製作した場合にセラミックシールの外径が60 mm以上になるが、本発明の適用によりセラミックシールの外径を50 mm以下にすることができた。
【0023】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によれば、セラミックシールをエミッタ側ヒートチョークの内側に配置できるので、熱電子発電器の外径寸法を従来に比して小さくでき、それ故熱電子発電器の小型化が図れると共に、外部からの衝撃によるセラミックシールの破損を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る熱電子発電器の実施の形態の一例の要部の構造を示す断面図である。
【図2】本発明に係る熱電子発電器の他の実施の形態の要部の構造を示す断面図である。
【図3】従来の平行平板型の熱電子発電器の構造を示す断面図である。
【図4】図3に示す従来の平行平板型の熱電子発電器が複数、装着されて構成される熱電子発電装置の外観構成を示す図である。
【符号の説明】
1 熱電子発電器
2 エミッタ電極
3 コレクタ電極
4 スペーサ
5 エミッタ側ヒートチョーク
5a フランジ部
6 コレクタ側ヒートチョーク
7 支持部材
8 セシウム導入部
8a セシウム導入口
9 セラミックシール
10 空間
11 空間
15 エミッタ側ヒートチョーク
15a フランジ部
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱電子放出を利用して発電する熱電子発電器に係り、特に熱電子発電器の内部構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の平行平板型の熱電子発電器の断面構造を図3に示す。同図において、平行平板型の熱電子発電器30は、熱電子を放出するエミッタ電極31と、このエミッタ電極31に対向してスペーサ33、33を介して配置されエミッタ電極31により放出された熱電子を捕集するコレクタ電極32と、エミッタ電極31の端部に一端が固設され上記両電極の中心軸方向に筒状に形成されたエミッタ側ヒートチョーク34と、コレクタ電極32の端部に一端が固設され上記両電極の中心軸方向に筒状に形成されたコレクタ側ヒートチョーク35と、セラミックシール36とから構成されている。
【0003】
発電作動温度としてエミッタ電極31は、1200〜1700℃、コレクタ電極32は、400〜700℃の高温に保持されるようになっている。そして高温のエミッタ電極31からの熱伝導による熱損失を低減するためにヒートチョークと称する薄肉の筒体をエミッタ電極31、コレクタ電極32に設け、低温側で外側に張り出して配置されたセラミックシール36によりエミッタ側ヒートチョーク34とコレクタ側ヒートチョーク35とを真空気密接合すると共に、両電極を電気的に絶縁している。
【0004】
このように構成された熱電子発電器30は、例えば図4に示すように、エミッタ電極を加熱する熱源41の周囲に複数個、放射状に配置、固定することにより熱電子発電装置40を構成する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の熱電子発電器にあっては、特に小型化の要請がなく、製造の容易性からセラミックシールが外側に張り出した状態で配置されていた。
【0006】
このため熱電子発電器自体が大型化し、ひいては複数の熱電子発電器を熱源の周囲に放射状に配置して構成する熱電子発電装置に適用する場合には熱電子発電装置が大型化するという問題があった。
【0007】
また従来の熱電子発電器ではセラミックシールが外側に張り出した状態で配置されていたため外部からの衝撃によりセラミックシールが破損し易いという問題もあった。
【0008】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、外部からの衝撃が加わった場合にもセラミックシールが破損しにくく、かつ小型化を図った熱電子発電器を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の熱電子発電器は、熱源により加熱され熱電子を放出するエミッタ電極と、該エミッタ電極に対向して配置されエミッタ電極により放出された熱電子を捕集するコレクタ電極と、前記エミッタ電極の端部に一端が固設され前記両電極の中心軸方向に筒状に形成されたエミッタ側ヒートチョークと、前記コレクタ電極の端部に一端が固設され前記両電極の中心軸方向に筒状に形成されたコレクタ側ヒートチョークと、エミッタ側ヒートチョークとコレクタ側ヒートチョークとをそれらの他端側で真空機密接合し、かつ前記エミッタ電極とコレクタ電極とを電気的に絶縁するセラミックシールとを有する熱電子発電器において、前記エミッタ側ヒートチョークの他端を内側に折り曲げフランジ部を形成し、該フランジ部とコレクタ側ヒートチョークの他端とを、コレクタ側ヒートチョークと接合される支持部材を介して前記セラミックシールを構成するセラミックス製シール部材により該セラミックス製シール部材がエミッタ側ヒートチョークの内側に位置するようにして接合したことを特徴とする。
【0010】
このように構成することにより、セラミックシールをエミッタ側ヒートチョークの内側に配置できるので、熱電子発電器の外径寸法を従来に比して小さくでき、それ故熱電子発電器の小型化が図れると共に、外部からの衝撃によるセラミックシールの破損を防止できる。
【0011】
また本発明の熱電子発電器は、熱源により加熱され熱電子を放出するエミッタ電極と、該エミッタ電極に対向して配置されエミッタ電極により放出された熱電子を捕集するコレクタ電極と、前記エミッタ電極の端部に一端が固設され前記両電極の中心軸方向に筒状に形成されたエミッタ側ヒートチョークと、前記コレクタ電極の端部に一端が固設され前記両電極の中心軸方向に筒状に形成されたコレクタ側ヒートチョークと、エミッタ側ヒートチョークとコレクタ側ヒートチョークとをそれらの他端側で真空機密接合し、かつ前記エミッタ電極とコレクタ電極とを電気的に絶縁するセラミックシールとを有する熱電子発電器において、前記エミッタ側ヒートチョーク及びコレクタ側ヒートチョークの外径の寸法がエミッタ電極側からコレクタ電極側に向かう方向に沿って漸次、増加するように形成され、かつ外径寸法の増加率がエミッタ側ヒートチョークの方がコレクタ側ヒートチョークより小さくなるように形成されると共に、前記エミッタ側ヒートチョークの他端を外側に折り曲げフランジ部を形成し、該フランジ部とコレクタ側ヒートチョークの他端とを、コレクタ側ヒートチョークと接合される支持部材を介して前記セラミックシールを構成するセラミックス製シール部材により該セラミックス製シール部材の一端がエミッタ側ヒートチョークとコレクタ側ヒートチョークとを含んで形成される空間内に位置するようにして接合したことを特徴とする。
【0012】
このように構成することにより熱電子発電器の小型化が図れると共に、外部からの衝撃によるセラミックシールの破損を防止できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1には本発明に係る熱電子発電器の実施の形態の一例の要部の構造が示されている。同図において熱電子発電器1は、図示してない熱源により加熱され熱電子を放出するエミッタ電極2と、エミッタ電極2に対向してスペーサ4を介して配置されエミッタ電極2により放出された熱電子を捕集するコレクタ電極3とを有している。
【0014】
エミッタ電極2にはその端部に一端が固設され前記両電極の中心軸方向に筒状に形成され他端が内側に折れ曲げられフランジ部5aが形成されたエミッタ側ヒートチョーク5が設けられている。エミッタ側ヒートチョーク5は例えば、Taで形成される。
【0015】
またコレクタ電極3にはその端部に一端が固設され前記両電極の中心軸方向に筒状に形成されたコレクタ側ヒートチョーク6が設けられている。コレクタ側ヒートチョーク6の他端はセシウム導入口8aを有するセシウム導入部8の上端部に接合されている。コレクタ側ヒートチョーク6は、例えばTa,Ni,コバール等の金属材料で形成される。
【0016】
エミッタ側ヒートチョーク5とコレクタ側ヒートチョーク6とはセシウム導入部8の外周面に接合された支持部材7及びセラミックシール9を介してセラミックシール9がエミッタ側ヒートチョーク5の内側に位置するようにして真空気密接合され、セラミックシール9によりコレクタ電極とエミッタ電極とが電気的に絶縁されている。支持部材7は、例えばTa,Ni、コバール等の金属材料で形成される。
【0017】
セラミックシール9はセラミックス製のシール部材で構成され、セラミックスとしてはZrO2,Al2O3等を使用することができる。
【0018】
この発明の実施の形態によれば、セラミックシールをエミッタ側ヒートチョークの内側に配置できるので、熱電子発電器の外径寸法を従来に比して小さくでき、それ故熱電子発電器の小型化が図れ、したがってこれを熱電子発電装置に使用することにより、熱電子発電装置の小型化が図れ、その設置スペースが従来に比して小さくて済む。
【0019】
またセラミックシールを構成する脆いセラミックス製のシール部材を熱電子発電器内部に配置することで外部からの衝撃によるセラミックシールの破損を防止できる。
【0020】
次に本発明に係る熱電子発電器の他の実施の形態の要部の構造を図2に示す。この実施の形態が図1に示した実施の形態と構成上、異なる点は、エミッタ側ヒートチョーク15及びコレクタ側ヒートチョーク6の外径の寸法がエミッタ電極2側からコレクタ電極3側に向かう方向に沿って漸次、増加するように形成され、かつ外径寸法の増加率がエミッタ側ヒートチョーク15の方がコレクタ側ヒートチョーク6より小さくなるように形成されると共に、エミッタ側ヒートチョーク15の他端を外側に折り曲げフランジ部15aを形成し、このフランジ部15aとコレクタ側ヒートチョーク6の他端とを、コレクタ側ヒートチョーク6と接合される支持部材7を介してセラミックシール9を構成するセラミックス製シール部材により該セラミックス製シール部材の一端がエミッタ側ヒートチョーク15とコレクタ側ヒートチョーク6とを含んで形成される空間11内に位置するようにして接合されたことである。図1の実施の形態と同一の要素には同一の記号を付し、重複する説明は省略する。
【0021】
この実施の形態においても図1の実施の形態と同様の効果が得られるが、これに加えて図1の場合に比して構造が簡単であり、製造が容易であるという効果もある。
【0022】
図1または図2の実施の形態に係る熱電子発電器を従来型の熱電子発電器として製作した場合にセラミックシールの外径が60 mm以上になるが、本発明の適用によりセラミックシールの外径を50 mm以下にすることができた。
【0023】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によれば、セラミックシールをエミッタ側ヒートチョークの内側に配置できるので、熱電子発電器の外径寸法を従来に比して小さくでき、それ故熱電子発電器の小型化が図れると共に、外部からの衝撃によるセラミックシールの破損を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る熱電子発電器の実施の形態の一例の要部の構造を示す断面図である。
【図2】本発明に係る熱電子発電器の他の実施の形態の要部の構造を示す断面図である。
【図3】従来の平行平板型の熱電子発電器の構造を示す断面図である。
【図4】図3に示す従来の平行平板型の熱電子発電器が複数、装着されて構成される熱電子発電装置の外観構成を示す図である。
【符号の説明】
1 熱電子発電器
2 エミッタ電極
3 コレクタ電極
4 スペーサ
5 エミッタ側ヒートチョーク
5a フランジ部
6 コレクタ側ヒートチョーク
7 支持部材
8 セシウム導入部
8a セシウム導入口
9 セラミックシール
10 空間
11 空間
15 エミッタ側ヒートチョーク
15a フランジ部
Claims (2)
- 熱源により加熱され熱電子を放出するエミッタ電極と、該エミッタ電極に対向して配置されエミッタ電極により放出された熱電子を捕集するコレクタ電極と、前記エミッタ電極の端部に一端が固設され前記両電極の中心軸方向に筒状に形成されたエミッタ側ヒートチョークと、前記コレクタ電極の端部に一端が固設され前記両電極の中心軸方向に筒状に形成されたコレクタ側ヒートチョークと、エミッタ側ヒートチョークとコレクタ側ヒートチョークとをそれらの他端側で真空機密接合し、かつ前記エミッタ電極とコレクタ電極とを電気的に絶縁するセラミックシールとを有する熱電子発電器において、
前記エミッタ側ヒートチョークの他端を内側に折り曲げフランジ部を形成し、該フランジ部とコレクタ側ヒートチョークの他端とを、コレクタ側ヒートチョークと接合される支持部材を介して前記セラミックシールを構成するセラミックス製シール部材により該セラミックス製シール部材がエミッタ側ヒートチョークの内側に位置するようにして接合したことを特徴とする熱電子発電器。 - 熱源により加熱され熱電子を放出するエミッタ電極と、該エミッタ電極に対向して配置されエミッタ電極により放出された熱電子を捕集するコレクタ電極と、前記エミッタ電極の端部に一端が固設され前記両電極の中心軸方向に筒状に形成されたエミッタ側ヒートチョークと、前記コレクタ電極の端部に一端が固設され前記両電極の中心軸方向に筒状に形成されたコレクタ側ヒートチョークと、エミッタ側ヒートチョークとコレクタ側ヒートチョークとをそれらの他端側で真空機密接合し、かつ前記エミッタ電極とコレクタ電極とを電気的に絶縁するセラミックシールとを有する熱電子発電器において、
前記エミッタ側ヒートチョーク及びコレクタ側ヒートチョークの外径の寸法がエミッタ電極側からコレクタ電極側に向かう方向に沿って漸次、増加するように形成され、かつ外径寸法の増加率がエミッタ側ヒートチョークの方がコレクタ側ヒートチョークより小さくなるように形成されると共に、
前記エミッタ側ヒートチョークの他端を外側に折り曲げフランジ部を形成し、該フランジ部とコレクタ側ヒートチョークの他端とを、コレクタ側ヒートチョークと接合される支持部材を介して前記セラミックシールを構成するセラミックス製シール部材により該セラミックス製シール部材の一端がエミッタ側ヒートチョークとコレクタ側ヒートチョークとを含んで形成される空間内に位置するようにして接合したことを特徴とする熱電子発電器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26327095A JP3597270B2 (ja) | 1995-10-11 | 1995-10-11 | 熱電子発電器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26327095A JP3597270B2 (ja) | 1995-10-11 | 1995-10-11 | 熱電子発電器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09107688A JPH09107688A (ja) | 1997-04-22 |
JP3597270B2 true JP3597270B2 (ja) | 2004-12-02 |
Family
ID=17387134
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP26327095A Expired - Fee Related JP3597270B2 (ja) | 1995-10-11 | 1995-10-11 | 熱電子発電器 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3597270B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100712958B1 (ko) * | 2005-05-16 | 2007-04-30 | 현대모비스 주식회사 | 열전기 발전기를 이용한 보조 전원공급장치 |
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1995
- 1995-10-11 JP JP26327095A patent/JP3597270B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09107688A (ja) | 1997-04-22 |
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