JP3596957B2 - 電気式レバー装置 - Google Patents
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Description
【発明の所属する技術分野】
本発明は、電気式レバー装置に係わり、特に、油圧ショベルやクレーン等の建設機械の作業機の作動速度、作動方向あるいは作業力を制御するためレバーの操作量に応じた電気信号を出力する電気式レバー装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、油圧ショベルやクレーン等の建設機械の作業機の作動速度、作動方向あるいは作業力を制御するため比例減圧制御弁を用いてレバーの操作量に応じた油圧を出力するものが使用されている。近年では、制御装置の電子化に対応して電気式レバー装置を用いてレバーの操作量に応じた電圧を出力するものが使用され始めている。この電気式レバー装置としては、特開平3−230209号公報、および本出願人が提案した特開平7−161507号公報と実開昭63−172034公報に示されるものが知られている。
【0003】
特開平3−230209号公報によれば、支持部材に中立位置から正方向と負方向に回動自在に支持されたレバーと、レバーを中立位置に付勢する中立復帰ばね機構と、レバーの操作方向検出スイッチと、レバーの操作量に応じた電気信号を出力するポテンショメータと、操作方向検出スイッチからの信号とポテンショメータからの信号とを入力して両信号に矛盾がないか否かを判別し、矛盾がないときはレバーの操作方向および操作量に応じた制御信号を出力し、矛盾があるときはレバーが中立のときに相当する制御信号を出力する制御手段とを備えている。このポテンショメータは1個で、レバーが中立から負方向の操作量に比例して漸減し、正方向の操作量に比例して漸増する電気信号を出力している。即ち、レバーを左方向に倒した時を最低値(0.5V)とし、レバー中立位置で中間値(2.5V)とし、レバーを右方向に倒した時を最大値(5V)としている。また、出力する電気信号は中立位置を境として反転器で反転し、操作量に比例して漸増する電気信号を出力している。
これにより、ポテンショメータの設置数を節減してコストダウンを図り、かつ、レバー操作により作業を行っている途中で、電気的トラブルが発生した場合、レバー中立の状態とし、機械を直ちに停止させ、機械が予期せぬ方向に作動することを防止していることが記載されている。
しかし、このポテンショメータが1個で、かつ、レバーの回転に装着した構成で、レバーが中立から負方向の操作量に比例して漸減し、正方向の操作量に比例して漸増する電気信号を出力する方法では、ポテンショメータとレバーの回転軸の同芯がでず最低値、中立位置、および最大値を設定する調整が非常に困難である。
【0004】
これを解消するため、本出願人は特開平7−161507号公報を提案している。
同公報によれば、本体に揺動自在に支承したレバーと、このレバーに設けたディスクで上下摺動されるロッドと、本体の下面に取付けられたポテンショメータと、ポテンショメータとロッドを連結するアームとを備え、ポテンショメータを本体の下面に上下方向及び左右方向に微移動可能に取付けている。これにより、ポテンショメータの回転軸とレバーの揺動によって上下動するロッドの位置関係を簡単に調整してポテンショメータの出力電圧の誤差を補正することが記載されている。
【0005】
実開昭63−172034公報によれば、レバーの中間部には凸状の球状部が形成され、この球状部の180度位相をずれた位置に上下方向に沿って二つのガイド溝が形成されている。そして、球面受部に球状部が回転可能に挿入してあって、ベース部材に設けたレバー揺動支点になる支点ピンにより、球状部のガイド溝とは180度位相がずれた位置で揺動自在に支承されている。また、ベース部材には二つのガイドピンが設けてあって、ガイドピンの先端部ホルダがガイド溝に挿入してある。そしてレバーは孔を貫通している。各々のガイドピンにはベース部材に取着されたポテンショメータに挿入されている。
上記構成において、レバーが所定の方向に回動すると、レバーの回動に伴いポテンショメータから各々電気信号が出力され、二つの電気信号が出力される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来の特開平3−230209号公報によれば、前記のように、最低値、中立位置、および最大値を設定する調整が非常に困難である。また、電気的トラブルが発生した場合、スイッチを用いて検出し、制御手段からの指令でレバー中立の状態とし、機械を直ちに停止させているため、スイッチおよび制御手段が必要となり、構造が複雑になるとともに、スイッチをレバーの回転軸に設置しているため上部が大きくなるという問題がある。したがって、小型の車両にこの電気式レバー装置を用いることは困難である。
【0007】
また、特開平7−161507号公報によれば、1個のポテンショメータを電気レバー装置のボディーの下面に上下方向及び左右方向に微移動可能に装着したため、大分改善されたが、まだ、レバーが中立から負方向の操作量に比例して漸減し、正方向の操作量に比例して漸増する電気信号を出力する方式を用いているため、中立位置の設定に手間がかかるという問題がある。特に、X軸、Y軸方向に二つのポテンショメータを用いるときに、二つの中立位置を合わせるのに手間がかかるという問題がある。また、前記のように、電気的トラブルが発生した場合に検出されないという問題がある。
【0008】
実開昭63−172034公報によれば、二つのポテンショメータは球状部で180度位相がずれた位置に揺動自在に支承されているために同芯が合わせ難い。このため、二つのポテンショメータから出力される二つの電気信号は中立位置で基準となる所定の電気信号に一致させるのは困難であり、工数が非常にかかるという問題がある。この二つのポテンショメータはX軸用とY軸用にそれぞれ必要になり、合計4個のポテンショメータを要するとともに、その2ケ所で電気信号を一致させるのはさらに困難がともなう。
【0009】
本発明は、上記従来の問題点に着目し、電気式レバー装置に係わり、特に、一方向のレバー操作に対して1個のポテンショメータを用い、そのポテンショメータから二つの電気信号を出力してポテンショメータの取り付け時の中立位置等の調整を容易にするとともに、電気的なトラブルの検出を可能とする電気式レバー装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の電気式レバー装置の第1の発明では、車体等に取着するボディーに揺動自在に支承されたレバーと、レバーに当接しレバーの揺動に応じて上下方向に摺動するロッドと、ボディーの下面に取着され、かつ、ロッドに連結されたアームにより回動しレバーの揺動量に応じた電気信号を出力するポテンショメータとを有する電気式レバー装置において、レバーは中立位置を有し、ポテンショメータはアームに連結された一つのポテンショメータの入力軸の回動により二つの電気信号を出力し、ポテンショメータの一つの入力軸の回転に対して二つの電気信号の一方は漸増するとともに他方は漸減し、かつ、二つの電気信号が交差し、交差する二つの電気信号は、交差点を通る所定の出力電圧線に対して対称であり、二つの電気信号が交差する交差点での電気信号を出力する位置がレバーの中立位置となるように、ポテンショメータは、ブラケットにより、横方向および高さ方向が微調整可能にボディの下面に取着されていることを特徴とする。第1の発明を主体とする第2の発明では、所定の電気信号を出力する中立位置を有するとともに、二つの電気信号を出力するポテンショメータと、この二つの電気信号を受け、その二つの電気信号を比較し、異常の有無を判定する制御手段とからなる。
【0011】
【発明の実施の形態および実施例】
以下に、本発明に係わる電気式レバー装置の実施例につき、図面を参照して詳細に説明する。
図1は電気式レバー装置50の平面図、図2は図1のA−A断面図、図3は図2の矢視図である。上記図において、以下では電気式レバー装置50を図示しない車両に装着したとき、運転者が運転席に座り、横方向にレバーを操作する方向をX−X方向、縦方向すなわち運転席に沿った方向にレバーを操作する方向をY−Y方向という。
【0012】
図1、図2、および図3において、電気式レバー装置50は、ボディ1と、自在継手2と、レバー3と、ディスク4と、筒状体5と、バネ6と、ロッド7と、アーム8と、ブラケット9と、およびポテンショメータ20とから構成されている。
図示しない車両に装着するボディ1には、上方の面に自在継手2を取着する自在継手用ネジ穴1aと、ネジ穴1aと同心で外側周囲に、かつ、筒状体5を枢密に挿入し上下方向に摺動する環状凹溝1bと、ボディ1の上下方向に貫通し、かつ、ロッド7を枢密に挿入し上下方向に摺動する挿入孔1cと、および、ボディ1の下の面でポテンショメータ20を取着するブラケット9を取り付けるブラケット用ネジ穴1dとが削成されている。なお、ボディ1には、図1に示すように、X−X方向の検出用としてX−X軸上にX軸用挿入孔1cxが、また、Y−Y方向の検出用としてY−Y軸上にY軸用挿入孔1cyが削成されている。また、ボディ1の下面のブラケット用ネジ穴1dは、X−X方向の検出用およびY−Y方向の検出用のポテンショメータ20のブラケット9を取り付けるため複数個削成されている。
【0013】
自在継手2は、一方端部にはボディ1の自在継手用ネジ穴1aに、および、他端部にはレバー3を螺合する取着用ネジ2aが削成されている。また、他端部にはディスク4を受け止める段部2bが設けられている。自在継手2は、一方端部がボディ1に螺合し、他端部には固定部材2cが配設され、挿入されたディスク4を固定するとともに、レバー3を取着している。
レバー3は自在継手2に連結され、X−X方向、Y−Y方向、および、両方向(図1に示すW方向)の間にも揺動自在に揺動する。
ディスク4は、X−X軸上およびY−Y軸上との間の4ケ所に筒状体5と当接する筒状体用突起4aと、X−X軸上およびY−Y軸上にロッド7と当接するロッド用突起4bとを有している。ディスク4は筒状体5を介してバネ6の上方の力を受けて、レバーを中立位置に立設している。また、ディスク4のロッド用突起4bはロッド7に付設されたロッド用バネ7aの力を受けたロッド7と当接している。
筒状体5は円筒形状により構成されている。筒状体5は、ボディ1に枢密に挿入され上下方向に摺動するとともに、内方に挿入されたバネ6の力を受けてディスク4を上方に押している。
【0014】
バネ6は、筒状体5の内方に挿入され筒状体5を介してディスク4を図示の上方へ押し、レバー3を中立位置(N)に立設するとともに、ロッド用バネ7aの力を受けたロッド7を中立位置に停止している。
ロッド7は、一端部がロッド用突起4bに当接する平面と、他端部が後述するアーム8に連結される球7bとで形成されている。ロッド7はボディ1の上下方向に貫通した挿入孔1cに枢密に挿入されるとともに、ディスク4のロッド用突起4bおよびロッド用バネ7aの力を受け上下方向に摺動する。
アーム8は、一端部が前述したロッド7の球7bに連結され、かつ、他端はポテンショメータ20に接続されている。アーム8はロッド7の上下動の動きをポテンショメータ20に伝えている。
ブラケット9は、ボディ1の下面に横方向が微調整可能にボルト11で取着されるとともに、ポテンショメータ20を支持している。また、ブラケット9は、ボディ1の下面との間に図示しないシム等が挿入されて高さが調整される。
【0015】
ポテンショメータ20は、ブラケット9により、横方向および高さ方向が微調整可能にボディ1の下面に取着されている。また、ポテンショメータ20の入力軸21には、アーム8が回動自在に取着され、ロッド7の上下動の動きがアーム8を介して入力されている。なお、ポテンショメータ20は、X軸用としてのポテンショメータ20Aと、Y軸用としてのポテンショメータ20BがX軸用およびY軸に対してそれぞれ角度45度で傾斜して配設されている。
図4はぞれぞれのポテンショメータ20A、20Bの構成を示す図である。ぞれぞれのポテンショメータ20A、20Bは、1軸の入力軸21と、二つの精密な可変抵抗器22、23と、一端が二つの精密な可変抵抗器22、23に並列に、他端が定電圧電源に接続される入力線24と、一端が二つの精密な可変抵抗器22、23に並列に、他端がアースに接続される線25と、入力軸21の時計方向(右回転)の回転に対して出力電圧が漸増するように可変抵抗器22に近接された右用ワイパー26と、入力軸21の反時計方向(左回転)の回転に対して出力電圧が漸増するように可変抵抗器23に近接された左用ワイパー27と、右用ワイパー26に接続された右側に図示の出力用電線28(以下、右出力用電線28という)と、左用ワイパー27に接続された左側に図示の出力用電線29(以下、左出力用電線29という)とからなる。また、右出力用電線28および左出力用電線29はコントローラ等の制御手段30に接続されている。コントローラ30からは、図示しないシリンダ等に圧油を給排する電磁切換弁31に接続されている。
【0016】
上記構成のポテンショメータ20A、20Bは、入力軸21の回動に伴い、図5に示すように電圧を出力する。図5において、横軸はレバー3の操作角度(θ)を、縦軸は出力電圧(V)を記している。横軸のレバー3の操作角度θがゼロは中立位置にレバー3が立設していることを示し、例えば、図示のゼロから右方向の操作角度θはレバー3が図1のXL方向あるいはYF方向に移動したことを示す。また、図示のゼロから左方向の操作角度θはレバー3が図1のXR方向あるいはYB方向に移動したことを示す。
出力電圧は、右出力用電線28からは右下がりの実線Vcの出力電圧が出力され、また、左出力用電線29からは右上がりの実線Vsの出力電圧が入力軸21の回動に伴い同時に出力される。この右出力用電線28の実線Vcと左出力用電線29の実線Vsは、操作角度θがゼロの中立位置で電圧Vnで交差している。この電圧Vnの位置は、ポテンショメータ20の図4ではNa−Na線の位置に相当する。
【0017】
また、この実施例では、右方向および左方向の最大操作角度θmaxは等しくし、かつ、出力電圧は操作角度θのゼロの縦線および電圧Vnの横線に対して左右、上下を対称にしている。すなわち、図示の右方向および左方向の最大操作角度θa、θbにおいて、いずれか一方が最大出力電圧Vmaxを、他方が最低出力電圧Vminを出力している。
【0018】
右方向のポテンショメータの操作角度θpaに対する右出力用電線28の出力電圧Vcpaと電圧Vnとの差の絶対値の差電圧Vacが、左出力用電線29の出力電圧Vspaと電圧Vnとの差の絶対値の差電圧Vasとほぼ等しい出力電圧が出力されていない場合には、いずれかのポテンショメータ20A、20Bの故障、あるいは断線等が判別できる。左方向のポテンショメータの操作角度θpbに対する差電圧Vbcおよび差電圧Vbsの場合も同じである。
上記実施例では、右方向および左方向の最大操作角度θmaxは中立位置に対して対称にしたが、非対称でも良いことはいうまでもない。
【0019】
次に作動について説明する。なお、X−X方向およびY−Y方向は同じであるため、X−X方向について説明する。
オペレータはレバー3をX−X軸上で中立位置からXL方向にレバー操作角度θpLだけ操作する。これにより、レバー3に固設されているディスク4は傾動し、ディスク4の図示左側の筒状体用突起4aは筒状体5をバネ6に抗して下方に押し込む。また、同時にディスク4の図示右側も上方に傾動するために、X軸用挿入孔1cxに挿入されたロッド7はロッド用バネ7aの力を受けディスク4のロッド用突起4bに当接しながら上方に移動する。このとき、Y−Y方向は揺動しないためにY軸用挿入孔1cyに挿入されているロッド7は移動しない。一方、X軸用挿入孔1cxに挿入されたロッド7はロッド7の移動とともに、ロッド用バネ7aはアーム8を介して、ポテンショメータ20Aの入力軸21を上方(矢印a方向)に回動させる。ポテンショメータ20Aの入力軸21の回動により、ポテンショメータの操作角度θpaに対する右用ワイパー26および左用ワイパー27が所定量回動する。これにともない、ポテンショメータの操作角度θpaに対する右出力用電線28から出力電圧Vcpaが、左出力用電線29からは出力電圧Vspaが出力される。この出力電圧Vcpa、Vspaは制御手段30に入力され、出力電圧VcpaとVspaとの差が所定値以内か、否かが演算され、所定値以内の場合には制御手段30からはこの差電圧Va(Va=Vspa−Vcpa)に対応した制御信号が電磁式切換弁31に出力される。
【0020】
反対方向、すなわち、X−X軸上で中立位置からXR方向にレバー3がレバー操作角度θpRだけ操作されると、前記と同様にディスク4は傾動し、ディスク4の図示右側の筒状体用突起4aは筒状体5をバネ6に抗して下方に押し込む。また、同時にディスク4の図示右側も下方に傾動するために、ディスク4のロッド用突起4bは当接しながらロッド用バネ7aの力に抗してX軸用挿入孔1cxに挿入されたロッド7を下方に移動し、アーム8を介してポテンショメータ20Aの入力軸21を下方に回動させる。これにともない、ポテンショメータの操作角度θpbに対する右出力用電線28から出力電圧Vcpbが、左出力用電線29からは出力電圧Vspbが出力される。この出力電圧Vcpb、Vspbが制御手段に入力され、出力電圧VcpbとVspbとの差が所定値以内か、否かが演算され、所定値以内の場合には制御手段30からはこの差電圧Vb(Vb=Vcpb−Vspb)に対応した制御信号が電磁式切換弁31に出力される。
【0021】
次に、ポテンショメータ20A、20Bの調整について説明する。
ポテンショメータ20A、20Bは、図5に示すように、一つの入力軸21の回転に対して二つの電気信号の一方(Vs)は漸増するとともに他方(Vc)は漸減し、かつ、二つの電気信号Vs、Vcは交差するとともに、交差する二つの電気信号Vs、Vcは、交差点を通る所定の出力電圧(Vn)の線に対して上下で対称になるように、出力電圧が調整されて組み立てられ出荷される。この二つの電気信号Vs、Vcの交差点は、レバー3が中立位置(N)にあるときに出力電圧がVnとなるように調整されている。この調整されたポテンショメータ20A、20Bは、ボディ1、自在継手2、レバー3、ディスク4、筒状体5、バネ6、およびロッド7がアッセンブリーにされたボディ1の下面に取り付ける。このとき、ポテンショメータ20A、20Bは、本出願人が既に提案している前記の特開平7−161507号公報を用いて、高さ方向、および横方向を微調整しながら取り付ける。このとき、図5に示すように中立位置で出力する出力電圧がVnになるように調整しながらポテンシヨメータ20をボディ1に取着する必要がある。
【0022】
従来のレバー3の回動にともない二つの電気信号を出力する実開昭63−172034公報では、球状部の180度位相がずれた位置に取着される二つのポテンショメータは別々に電気信号の傾き角度が調整されている。この二つのポテンショメータを中立位置で出力する出力電圧が共にVnになるように180度位相がずれた位置で調整することは非常に困難である。
【0023】
また、従来のレバー3の回動にともない一つの電気信号を出力する特開平3−230209号公報および特開平7−161507号公報では、出力される一つの増減する電気信号を見ながらポテンショメータを高さ方向および横方向に微移動させて、最低位置、中立位置、および最大位置の出力電圧が許容値に入るように調整するのに時間を要している。これは、例えば、高さ方向を所定の許容値に入れても、横方向に移動すると傾きが変わり高さ方向が所定の許容値を外れるためである。
【0024】
本発明では、前記のように、最低位置、中立位置、および最大位置の出力電圧が既に調整されているとともに、中立位置に出力電圧の交差点があるため、この交差点のみを見ながら取り付け時に調整すれば良い。例えば、先ず始めに高さ方向を調整する。高さ方向が微移動されると、二つの出力電圧の内の一方の出力電圧は増加し、他方の出力電圧は減少する。この増減の割合を見ながら、ポテンショメータ20を高さ方向で変化させて二つの出力電圧Vnがともに一致したときの高さで、シム等を挿入してポテンショメータ20をボディー1の下面に横方向微移動自在に仮止めする。次に、横方向に移動して縦方向ど同様に、二つの出力電圧Vnを共に一致させ、その所でポテンショメータ20をボディー1の下面に固定する。このように出力電圧の交差点のみを見て容易にポテンショメータ20をボディー1に取着することができる。また、この調整はX軸用、Y軸用の二つのポテンショメータ20Aと20Bで行うが、直列に同軸上に位相を合わせて設置されているため調整が容易である。また、二つのポテンショメータ20Aと20Bとの交差点が一致するようにX軸用およびY軸用に対して角度45度に設定すればさらに調整が容易になる。
【0025】
次に、レバー3をX−X方向およびY−Y方向の間、すなわち、W方向について説明する。
オペレータがレバー3をW方向に操作すると、レバー3に固設されているディスク4はW方向に傾動し、ディスク4のロッド用突起4bは当接しながらロッド用バネ7aの力に抗してX軸用挿入孔1cxに挿入されたロッド7を下方に移動し、アーム8を介してポテンショメータ20Aの入力軸21を下方に回動させる。一方、Y軸用挿入孔1cyに挿入されたロッド7はロッド用バネ7aの力を受けディスク4のロッド用突起4bに当接しながら上方に移動する。これにより、X軸用ポテンショメータ20Aは下方に回動する。また、Y軸用のポテンショメータ20Bは上方に回動する。したがって、二つのポテンショメータ20Aと20Bからは、揺動量に応じた電気信号が出力される。
二つのポテンショメータ20Aと20Bをボディー1に装着するときの調整は、二つをブラケット9に取着した後に、この上記の二つの交差する点の出力電圧を見ながらそれぞれの交差する出力電圧が共に合った位置でブラケットを固定すれば良い。これにより、交差点が簡単に検出されるとともに、二つの所定の出力電圧Vnを見ながら調整すれば一度で容易に調整ができる。
【0026】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように、一方向のレバー操作に対して1個のポテンショメータを用い、そのポテンショメータから二つの電気信号を出力するとともに交差させ、かつ、その交差点を見てポテンショメータの取り付けるようにしたため、中立位置等の調整が容易にできるとともに、ポテンショメータの取着が容易にできる。また、一方向のレバー操作に対して1個のポテンショメータを用いるためポテンショメータが節減できるとともに、電気的なトラブルの検出も可能としたためスイッチが不要となり、簡単な構成とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電気式レバー装置の平面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】図2のZ矢視図である。
【図4】本発明に用いたポテンショメータの概念図である。
【図5】レバーの操作角度に対するポテンショメータの出力電圧を説明するための図である。
【符号の説明】
1 ボディ
2 自在継手
3 レバー
4 ディスク
5 筒状体
6 バネ
7 ロッド
8 アーム
9 ブラケット
20 ポテンショメータ
21 1軸の入力軸
22、23 可変抵抗器
24 入力線
25 アース線
26、27 ワイパー
28、29 出力用電線
30 制御手段
50 電気式レバー装置
Claims (2)
- 車体等に取着するボディーに揺動自在に支承されたレバーと、レバーに当接しレバーの揺動に応じて上下方向に摺動するロッドと、ボディーの下面に取着され、かつ、ロッドに連結されたアームにより回動しレバーの揺動量に応じた電気信号を出力するポテンショメータとを有する電気式レバー装置において、レバーは中立位置を有し、ポテンショメータはアームに連結された一つのポテンショメータの入力軸の回動により二つの電気信号を出力し、ポテンショメータの一つの入力軸の回転に対して二つの電気信号の一方は漸増するとともに他方は漸減し、かつ、二つの電気信号が交差し、交差する二つの電気信号は、交差点を通る所定の出力電圧線に対して対称であり、二つの電気信号が交差する交差点での電気信号を出力する位置がレバーの中立位置となるように、ポテンショメータは、ブラケットにより、横方向および高さ方向が微調整可能にボディの下面に取着されていることを特徴とする電気式レバー装置。
- 所定の電気信号を出力する中立位置を有するとともに、二つの電気信号を出力するポテンショメータと、この二つの電気信号を受け、その二つの電気信号を比較し、異常の有無を判定する制御手段とからなる請求項1の電気式レバー装置。
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JPH0989515A (ja) | 1997-04-04 |
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