JP3596651B2 - ガス分析装置及びその分析方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、標準ガス発生装置と気体試料導入装置とを有する標準ガス発生装置内蔵全自動ガス分析装置及びその分析方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ガスクロマトグラフを用いて定量分析を行うためには、濃度既知の標準ガスにより、あらかじめ校正をしておく必要がある。この標準ガスは、通常メーカが作製したものを用いており、普通はボンベ詰めであり、製造に要する期間は数日から数週間かかるものもある。そして、多成分を広範囲の濃度で定量分析するためには、あらかじめ多数の標準ガスを用意しておく必要がある。
【0003】
また、従来の希釈器は、試料が導入されたバッファタンクの圧力を測定し、その分圧(希釈倍率)から、成分の濃度を決定している。そのため、所定濃度にするのにバッファタンクの分圧を調整しなければならず、その調整方法は、バッファタンクへの試料流入量を制御することで行っていた。しかし、流入量の制御のみで所定濃度を繰り返し再現するためには、極めて微量に、長時間かけてバッファタンクに導入しなければならない。
【0004】
そして、ガスクロマトグラフを用いて気体試料を分析する場合には、採取した気体試料をガスタイトシリンジでガスクロマトグラフに導入する方法と、ガスクロマトグラフ導入部に設置された計量管により導入する方法とがある。
【0005】
ガスタイトシリンジを用いる場合は、全てが手作業であるため、専任の分析者が必要であり、また多数の試料を連続して分析するには、終夜を徹した作業となる。
【0006】
さらに、計量管を用いる方法は、一般にプロセスガスクロマトグラフに用いられる場合で、固定されたライン中の気体試料を連続的に分析するのに用いられている。そして、気体試料をラインから計量管に導入するため、試料自体に圧力がなければならず、また、正確な測定のためには、計量管部分までのラインを充分試料でパージする必要があり、多量の試料が必要となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述したガスクロマトグラフを用いて気体試料を分析する場合における各種要請に鑑みて提案されたものであり、いかなる圧力状態(加圧、大気圧、負圧)の気体試料であっても分析装置に導入できて、多数の気体試料を連続全自動で分析が可能な気体試料導入装置と、測定する気体試料に合わせた標準ガスが容易に製造できる標準ガス発生装置を内蔵し、分析を全自動で行う事が出来る様なガス分析装置及びその分析方法の提供を目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明のガス分析装置は、ガス、液のいずれかを充填した複数の容器にそれぞれ選択用のバルブ及び流量調整器を介装した配管を並列に設け、それらの配管のそれぞれを1本の主配管の一端に連通し、その主配管の他端には複数のバッファタンク(特に好ましくは、圧力計を装備した複数のバッファタンク)を直列に連通し、前記主配管から分岐して試料採取口及び希釈ガス挿入口のそれぞれに連通する配管を設け、これらの配管より成る管路を開閉して切換える複数のバルブと、管路内のガスを吸引するための真空ポンプとを設けた標準ガス製造用ガス希釈器を有している。
【0009】
係る構成を有する本発明のガス分析装置によれば、求める標準ガスの分圧が高い場合はバッファタンクを単数用いるが、分圧が低い場合には複数のバッファタンクを用いることが出来る。その結果、要求される分圧の如何に拘らず、バルブの開閉処理により使用するバッファタンクの個数を調整することにより、要求される分圧の標準ガスを、短時間に且つ正確に得ることが出来る。
【0010】
ここで、前記複数のバッファタンクを恒温槽内に設けるのが好ましい。また、前記バルブ及び流量調整器、それに付随する配管類を、恒温槽内に設ける事が好ましい。
【0011】
そして、前記複数のバッファタンクは、その容量が異なっていても良く、或いは、同一容量のバッファタンクを用いても良い。
【0012】
また本発明のガス分析装置は、ガス、液のいずれかを充填した複数の容器にそれぞれ選択用のバルブ及び流量調整器を介装した配管を並列に設け、それらの配管のそれぞれに連通して1本にまとめた主配管を設け、複数のバッファタンク(特に好ましくは、圧力計を装備した複数のバッファタンク)を直列に設け、複数の配管の接続を切換える切換え弁を設け、その切換え弁は、前記バッファタンクに連通する配管、前記主配管の他端、分析器に連通する配管、計量管に連通する配管、のそれぞれに接続してこれらの配管の接続を切換える様に構成されており、前記配管より成る管路を開閉する複数のバルブと、管路内のガスを吸引するための真空ポンプ、とを設けた気体試料導入装置を有する。
【0013】
この場合、前記切換え弁は6方バルブで構成されているのが好ましい。
【0014】
この様に構成された本発明のガス分析装置によれば、計量管の後流にバッファタンクが設けられている。従来の小さな計量管のみでは導入する試料の圧力状態が一定ではないため導入圧力を設定する事は不可能であったが、本発明に係る装置では、いかなる圧力状態(加圧、大気圧、負圧)の気体試料でも、分析者が希望する設定圧力でガスクロマトグラフに導入することができる。
【0015】
また、前記気体試料導入装置の切換え弁を介して分析するべき気体試料が計量管に供給され、そして切換え弁を切換えることにより、分析器に連通する配管と計量管とが連通する。すなわち、設定圧力において計量管により所定量だけ収容された気体試料が分析器に供給されるのである。
【0016】
ここで、前記計量管がバッファタンクの上流側に設けられているのが好ましい。また、前記複数のバッファタンクを恒温槽内に設けるのが好ましい。
さらに前記6方バルブ及び計量管を恒温槽内に設ける事、或いは、前記バルブ、流量調整器、及びそれに付随する配管を恒温槽内に設ける事、が好ましい。
【0017】
さらに本発明のガス分析装置は、標準ガス発生装置及び該標準ガス発生装置で製造した標準ガスを導入する気体試料導入装置を含むガス分析装置において、前記標準ガス発生装置は、ガス、液のいずれかを充填した複数の容器にそれぞれ選択用のバルブ及び流量調整器を介装した配管を並列に設け、それらの配管のそれぞれを1本の主配管の一端に連通し、その主配管の他端には複数のバッファタンクを直列に連通し、前記主配管から分岐して試料採取口及び希釈ガス挿入口のそれぞれに連通する配管を設け、これらの配管より成る管路を開閉して切換える複数のバルブと、管路内のガスを吸引するための真空ポンプ、とを設けていることを特徴としている。
【0018】
或いは本発明のガス分析装置は、標準ガス発生装置と該標準ガス発生装置で製造した標準ガスを導入する気体試料導入装置とで構成されたガス分析装置において、前記気体試料導入装置は、ガス、液のいずれかを充填した複数の容器にそれぞれ選択用のバルブ及び流量調整器を介装した配管を並列に設け、それらの配管のそれぞれに連通して1本にまとめた主配管を設け、複数のバッファタンクを直列に設け、複数の配管の接続を切換える切換え弁を設け、その切換え弁は、前記バッファタンクに連通する配管、前記主配管の他端、分析器に連通する配管、計量管に連通する配管、のそれぞれに接続してこれらの配管の接続を切換える様に構成されており、前記配管より成る管路を開閉する複数のバルブと、管路内のガスを吸引するための真空ポンプ、とを設けている事を特徴としている。
【0019】
また、本発明のガス分析装置は、標準ガス発生装置と該標準ガス発生装置で製造した標準ガスを導入する気体試料導入装置とで構成されたガス分析装置において、前記標準ガス発生装置は、ガス、液のいずれかを充填した複数の容器にそれぞれ選択用のバルブ及び流量調整器を介装した配管を並列に設け、それらの配管のそれぞれを1本の主配管の一端に連通し、その主配管の他端には複数のバッファタンクを直列に連通し、前記主配管から分岐して試料採取口及び希釈ガス挿入口のそれぞれに連通する配管を設け、これらの配管より成る管路を開閉して切換える複数のバルブと、管路内のガスを吸引するための真空ポンプ、とを設けており、前記気体試料導入装置は、ガス、液のいずれかを充填した複数の容器にそれぞれ選択用のバルブ及び流量調整器を介装した配管を並列に設け、それらの配管のそれぞれに連通して1本にまとめた主配管を設け、複数のバッファタンクを直列に設け、複数の配管の接続を切換える切換え弁を設け、その切換え弁は、前記バッファタンクに連通する配管、前記主配管の他端、分析器に連通する配管、計量管に連通する配管のそれぞれに接続してこれらの配管の接続を切換える様に構成されており、前記配管より成る管路を開閉する複数のバルブと、管路内のガスを吸引するための真空ポンプ、とを設けている事を特徴としている。
【0020】
この様な構成を具備した本発明によれば、標準ガスの製造が極めて容易に行われ、且つ、分析器に対する気体試料の導入が、正確に且つ容易に行われる。その結果、従来は不可能とされていたガスクロマトグラフを用いたガス分析の全自動化が実現可能となる。
【0021】
本発明の実施に際して、標準ガス発生装置及び該標準ガス発生装置で製造した標準ガスを導入する気体試料導入装置を有するガス分析装置において、試料混合ガスの分析結果を純ガス及び純液化ガスの分析結果により値付けする定量分析を行う分析手段と、その分析結果を記憶する分析結果記憶手段と、同一試料を繰り返し分析して得られた結果を比較する比較手段と、比較回数をカウントする比較回数カウンタと、データを保存するデータ保存手段と、分析結果が所定範囲を越えた場合に警報を発する警報手段、とを備えているのが好ましい。
【0022】
次に、本発明のガス分析方法は、標準ガス発生装置と該標準ガス発生装置で製造した標準ガスを導入する気体試料導入装置を有するガス分析装置を用いたガス分析方法であって、気体試料の導入圧を決定する導入圧決定工程と、気体試料を分析手段に導入する導入工程と、導入された気体試料を分析するガス分析工程と、同一試料を繰り返し分析して得られた結果の再現性を比較確認する比較工程と、比較結果が異常であれば警報を発する警報工程と、分析結果を保存するデータ保存工程とを含み、これ等の各工程が全自動で実施されるガス分析方法において、前記導入工程に際して使用される気体試料導入装置は、ガス、液のいずれかを充填した複数の容器にそれぞれ選択用のバルブ及び流量調整器を介装した配管を並列に設け、それらの配管のそれぞれに連通して1本にまとめた主配管を設け、複数のバッファタンクを直列に設け、複数の配管の接続を切換える切換え弁を設け、その切換え弁は、前記バッファタンクに連通する配管、前記主配管の他端、分析器に連通する配管、計量管に連通する配管、のそれぞれに接続してこれらの配管の接続を切換える様に構成されており、前記配管より成る管路を開閉する複数のバルブと、管路内のガスを吸引するための真空ポンプ、とを設けていることを特徴としている。
【0023】
また、本発明のガス分析方法は、標準ガス発生装置と該標準ガス発生装置で製造した標準ガスを導入する気体試料導入装置を有するガス分析装置を用いたガス分析方法であって、気体試料の導入圧を決定する導入圧決定工程と、気体試料を分析手段に導入する導入工程と、導入された気体試料を分析するガス分析工程と、同一試料を繰り返し分析して得られた結果の再現性を比較確認する比較工程と、比較結果が異常であれば警報を発する警報工程と、分析結果を保存するデータ保存工程とを含み、これ等の各工程が全自動で実施されるガス分析方法において、前記導入工程に際して使用される気体試料導入装置は、ガス、液のいずれかを充填した複数の容器にそれぞれ選択用のバルブ及び流量調整器を介装した配管を並列に設け、それらの配管のそれぞれに連通して1本にまとめた主配管を設け、複数のバッファタンクを直列に設け、複数の配管の接続を切換える切換え弁を設け、その切換え弁は、前記バッファタンクに連通する配管、前記主配管の他端、分析器に連通する配管、計量管に連通する配管、のそれぞれに接続してこれらの配管の接続を切換える様に構成されており、前記配管より成る管路を開閉する複数のバルブと、管路内のガスを吸引するための真空ポンプ、とを設け、 前記切換え弁は6方バルブで構成されている。
さらに、本発明のガス分析方法は、標準ガス発生装置と該標準ガス発生装置で製造した標準ガスを導入する気体試料導入装置を有するガス分析装置を用いたガス分析方法であって、気体試料の導入圧を決定する導入圧決定工程と、気体試料を分析手段に導入する導入工程と、導入された気体試料を分析するガス分析工程と、同一試料を繰り返し分析して得られた結果の再現性を比較確認する比較工程と、比較結果が異常であれば警報を発する警報工程と、分析結果を保存するデータ保存工程とを含み、これ等の各工程が全自動で実施されるガス分析方法において、前記導入工程に際して使用される気体試料導入装置は、ガス、液のいずれかを充填した複数の容器にそれぞれ選択用のバルブ及び流量調整器を介装した配管を並列に設け、それらの配管のそれぞれに連通して1本にまとめた主配管を設け、複数のバッファタンクを直列に設け、複数の配管の接続を切換える切換え弁を設け、その切換え弁は、前記バッファタンクに連通する配管、前記主配管の他端、分析器に連通する配管、計量管に連通する配管、のそれぞれに接続してこれらの配管の接続を切換える様に構成されており、前記配管より成る管路を開閉する複数のバルブと、管路内のガスを吸引するための真空ポンプ、とを設け、前記計量管がバッファタンクの上流側に設けられている。
また、本発明の標準のガス分析方法は、ガス、液のいずれかを充填した複数の容器にそれぞれ選択用のバルブ及び流量調整器を介装した配管を並列に設け、それらの配管のそれぞれを1本の主配管の一端に連通し、その主配管の他端には複数のバッファタンク(特に好ましくは、圧力計を装備した複数のバッファタンク)を直列に連通し、前記主配管から分岐して試料採取口及び希釈ガス挿入口のそれぞれに連通する配管を設け、これらの配管より成る管路を開閉して切換える複数のバルブと、管路内のガスを吸引するための真空ポンプとを設けた標準ガス製造用ガス希釈器を用いて気体試料の導入圧を決定する導入圧決定工程により標準ガスを製造し、該製造された標準ガスを気体試料として導入し、気体試料を分析手段に導入する導入工程と、導入された気体試料を分析するガス分析工程と、同一試料を繰り返し分析して得られた結果の再現性を比較確認する比較工程と、比較結果が異常であれば警報を発する警報工程と、分析結果を保存するデータ保存工程とを含み、これ等の各工程が全自動で実施されることを特徴としている。
【0024】
ここで、前記導入工程に際して使用される気体試料導入装置は、ガス、液のいずれかを充填した複数の容器にそれぞれ選択用のバルブ及び流量調整器を介装した配管を並列に設け、それらの配管のそれぞれに連通して1本にまとめた主配管を設け、複数のバッファタンク(特に好ましくは、圧力計を装備した複数のバッファタンク)を直列に設け、複数の配管の接続を切換える切換え弁を設け、その切換え弁は、前記バッファタンクに連通する配管、前記主配管の他端、分析器に連通する配管、計量管に連通する配管、のそれぞれに接続してこれらの配管の接続を切換える様に構成されており、前記配管より成る管路を開閉する複数のバルブと、管路内のガスを吸引するための真空ポンプ、とを設けているのが好ましい。
【0026】
次に、本発明の試料混合ガスの分析方法は、試料混合ガスを気体試料として導入し、気体試料の導入圧を決定する導入圧決定工程と、気体試料を分析手段に導入する導入工程と、導入された気体試料を分析するガス分析工程と、同一試料を繰り返し分析して得られた結果の再現性を比較確認する比較工程と、比較結果が異常であれば警報を発する警報工程と、分析結果を保存するデータ保存工程とを含み、これ等の各工程を全自動で実施してガス分析を行い、標準ガスの分析結果を用いて試料混合ガスの成分を決定する試料混合ガスの分析方法において、前記導入工程に際して使用される気体試料導入装置は、ガス、液のいずれかを充填した複数の容器にそれぞれ選択用のバルブ及び流量調整器を介装した配管を並列に設け、それらの配管のそれぞれに連通して1本にまとめた主配管を設け、複数のバッファタンクを直列に設け、複数の配管の接続を切換える切換え弁を設け、その切換え弁は、前記バッファタンクに連通する配管、前記主配管の他端、分析器に連通する配管、計量管に連通する配管、のそれぞれに接続してこれらの配管の接続を切換える様に構成されており、前記配管より成る管路を開閉する複数のバルブと、管路内のガスを吸引するための真空ポンプ、とを設けている。
【0027】
また、本発明の試料混合ガスの分析方法は、試料混合ガスを気体試料として導入し、気体試料の導入圧を決定する導入圧決定工程と、気体試料を分析手段に導入する導入工程と、導入された気体試料を分析するガス分析工程と、同一試料を繰り返し分析して得られた結果の再現性を比較確認する比較工程と、比較結果が異常であれば警報を発する警報工程と、分析結果を保存するデータ保存工程とを含み、これ等の各工程を全自動で実施してガス分析を行い、標準ガスの分析結果を用いて試料混合ガスの成分を決定する試料混合ガスの分析方法において前記標準ガスの分析結果は、ガス、液のいずれかを充填した複数の容器にそれぞれ選択用のバルブ及び流量調整器を介装した配管を並列に設け、それらの配管のそれぞれを1本の主配管の一端に連通し、その主配管の他端には複数のバッファタンクを直列に連通し、前記主配管から分岐して試料採取口及び希釈ガス挿入口のそれぞれに連通する配管を設け、これらの配管より成る管路を開閉して切換える複数のバルブと、管路内のガスを吸引するための真空ポンプとを設けた標準ガス製造用ガス希釈器を用いて気体試料の導入圧を決定する導入圧決定工程により標準ガスを製造し、該製造された標準ガスを気体試料として導入し、気体試料を分析手段に導入する導入工程と、導入された気体試料を分析するガス分析工程と、同一試料を繰り返し分析して得られる結果の再現性を比較確認する比較工程と、比較結果が異常であれば警報を発する警報工程と、分析結果を保存するデータ保存工程とを含み、これ等の各工程が全自動で実施される標準ガスの分析方法によって求められるのが好ましい。
【0029】
次に、本発明のガス分析装置の直線性判定方法は、標準ガス発生装置及び該標準ガス発生装置で製造した標準ガスを導入する気体試料導入装置を含むガス分析装置の試料導入圧力と分析結果の直線性を判定する直線性判定方法であって、気体試料の導入圧力を選択する圧力選択工程と、気体試料を分析手段に導入する導入工程と、導入された気体試料を分析するガス分析工程と、分析結果の直線性を判定する直線性判定工程とを有するガス分析装置の直線性判定方法において、その導入工程に際して使用された気体試料導入装置は、ガス、液のいずれかを充填した複数の容器にそれぞれ選択用のバルブ及び流量調整器を介装した配管を並列に設け、それらの配管のそれぞれに連通して1本にまとめた主配管を設け、複数のバッファタンクを直列に設け、複数の配管の接続を切換える切換え弁を設け、その切換え弁は、前記バッファタンクに連通する配管、前記主配管の他端、分析器に連通する配管、計量管に連通する配管、のそれぞれに接続してこれらの配管の接続を切換える様に構成されており、前記配管より成る管路を開閉する複数のバルブと、管路内のガスを吸引するための真空ポンプ、とを設けていることを特徴としている。
【0030】
また、前記ガス分析装置は、標準ガス発生装置と該標準ガス発生装置で製造した標準ガスを導入する気体試料導入装置とを有し、前記標準ガス発生装置は、ガス、液のいずれかを充填した複数の容器にそれぞれ選択用のバルブ及び流量調整器を介装した配管を並列に設け、それらの配管のそれぞれを1本の主配管の一端に連通し、その主配管の他端には複数のバッファタンクを直列に連通し、前記主配管から分岐して試料採取口及び希釈ガス挿入口のそれぞれに連通する配管を設け、これらの配管より成る管路を開閉して切換える複数のバルブと、管路内のガスを吸引するための真空ポンプ、とを設けており、前記気体試料導入装置は、ガス、液のいずれかを充填した複数の容器にそれぞれ選択用のバルブ及び流量調整器を介装した配管を並列に設け、それらの配管のそれぞれに連通して1本にまとめた主配管を設け、複数のバッファタンクを直列に設け、複数の配管の接続を切換える切換え弁を設け、その切換え弁は、前記バッファタンクに連通する配管、前記主配管の他端、分析器に連通する配管、計量管に連通する配管、のそれぞれに接続してこれらの配管の接続を切換える様に構成されており、前記配管より成る管路を開閉する複数のバルブと、管路内のガスを吸引するための真空ポンプ、とを設けているのが好ましい。
【0032】
次に、本発明の繰返し再現性判定方法は、標準ガス発生装置と該標準ガス発生装置で製造した標準ガスを導入する気体試料導入装置とを有するガス分析装置を使用して行うガス分析方法の分析結果の繰返し再現性を判定する繰返し再現性判定方法であって、繰返し回数を設定する繰返し回数設定工程と、気体試料の導入圧を決定する導入圧決定工程と、気体試料を分析手段に導入する導入工程と、導入された気体試料を分析するガス分析工程と、分析結果の再現性を比較確認する比較工程と、比較結果が異常であれば警報を発する警報工程と、分析結果を保存するデータ保存工程、とを含む繰返し再現性判定方法において、その導入工程に際して使用された気体試料導入装置は、ガス、液のいずれかを充填した複数の容器にそれぞれ選択用のバルブ及び流量調整器を介装した配管を並列に設け、それらの配管のそれぞれに連通して1本にまとめた主配管を設け、複数のバッファタンクを直列に設け、複数の配管の接続を切換える切換え弁を設け、その切換え弁は、前記バッファタンクに連通する配管、前記主配管の他端、分析器に連通する配管、計量管に連通する配管のそれぞれに接続してこれらの配管の接続を切換える様に構成されており、前記配管より成る管路を開閉する複数のバルブと、管路内のガスを吸引するための真空ポンプ、とを設けていることを特徴とする。
【0033】
また、前記ガス分析装置は、標準ガス発生装置と該標準ガス発生装置で製造した標準ガスを導入する気体試料導入装置とを有し、前記標準ガス発生装置は、ガス、液のいずれかを充填した複数の容器にそれぞれ選択用のバルブ及び流量調整器を介装した配管を並列に設け、それらの配管のそれぞれを1本の主配管の一端に連通し、その主配管の他端には複数のバッファタンク(特に好ましくは、圧力計を装備したバッファタンク)を直列に連通し、前記主配管から分岐して試料採取口及び希釈ガス挿入口のそれぞれに連通する配管を設け、これらの配管より成る管路を開閉して切換える複数のバルブと、管路内のガスを吸引するための真空ポンプ、とを設けており、前記気体試料導入装置は、ガス、液のいずれかを充填した複数の容器にそれぞれ選択用のバルブ及び流量調整器を介装した配管を並列に設け、それらの配管のそれぞれに連通して1本にまとめた主配管を設け、複数のバッファタンクを直列に設け、複数の配管の接続を切換える切換え弁を設け、その切換え弁は、前記バッファタンクに連通する配管、前記主配管の他端、分析器に連通する配管、計量管に連通する配管のそれぞれに接続してこれらの配管の接続を切換える様に構成されており、前記配管より成る管路を開閉する複数のバルブと、管路内のガスを吸引するための真空ポンプ、とを設けているのが好ましい。
【0034】
なお、本発明に使用するガス分析装置は、ガスクロマトグラフが好ましい。そして、分析装置は複数台併設しても良い。また、本発明の分析方法は、シーケンサによって自動制御し、パーソナルコンピュータでデータ処理、工程管理及び報告書作成をするのが好ましい。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1には、本発明の標準ガス製造用ガス希釈器Dの流路系統が示されている。図示しない試料ガス、混合標準ガス、及び複数の純ガス(液)をそれぞれ充填した(ここに示す例では合計16本)ボンベから、選択用の通常時閉型バルブb1〜b16が介装されて流量調整器c1〜c16にそれぞれ接続され、さらに通常時閉型バルブd1〜d16をそれぞれ介装した配管a1〜a16が並列に設けられ、これらの配管a1〜a16は符号Lで示す主配管の1本にまとめられ、通常時閉型バルブV1を介して第1のバッファタンクB1に接続されている。
【0036】
第1のバッファタンクB1はバルブV3を介して第2のバッファタンクB2に、更にバルブV4を介して第1の真空ポンプVP1に接続されている。また、前記主配管LのバルブV1と第1のバッファタンクB1との間からは、配管L2が分岐されてバルブV2を介して試料採取口Sに接続され、そして、希釈ガスが導入される配管L1が、バルブfから流量調整器g及びバルブhを介装して接続されている。
【0037】
なお、前記第1、第2のバッファタンクB1、B2は、恒温槽CB内に配設されており、その容量は、例えば、前段のB1は、200〜400ミリリットル(ml)、後段のB2は400〜600ミリリットル(ml)程度が適している。また、バルブ、流量調整器、配管等も、試料の液化を防ぐため加温されている。一方、前記配管a1〜a16のバルブb1〜b16と流量調整器c1〜c16間からは、それぞれバルブe1〜e16を介して配管が一本にまとめられ、第2の真空ポンプVP2に接続されている。
【0038】
ここで、符号j1、j2は前記第1、第2の真空ポンプVP1、VP2のバイパスを開閉するバルブを示す。そして、符号P1〜P3は圧力計を示しており、換言すれば、第1及び第2のバッファタンクB1、B2は圧力計P1、P2、P3を装備しているのである。
【0039】
次に、本発明の標準ガス製造用ガス希釈器Dによる標準ガスの製造方法を、図2〜図16を参照して説明する。なお、図中、黒塗りのバルブは閉弁状態を示している。
【0040】
まず、分圧が高い場合(例えば、200mmHg以上)には、上記のバッファタンクB1のみを使う。
(A1) 図2に示す様に、希釈したい純ガスライン(図示の例ではa1、L)を、配管L1から導入した希釈用ガスでパージする(ライン洗浄第1工程)。この場合、バッファタンク内の負圧と希釈用ガスの加圧により導入される。
(A2) 次に、図3に示す様に、真空ポンプVP1、VP2でそのラインを真空引きし、圧力計P1、P2、P3により0mmHgであることの確認をする(ライン洗浄第2工程)。この第1、第2の洗浄工程を繰り返せば、より効果的なライン洗浄が行える。
(A3) そして、図4に示す様に、希釈したい純ガスラインをその純ガスでパージする(試料によるラインのともあらい第1工程)。
(A4) 次に、図5に示す様に、真空ポンプVP1、VP2でそのラインを真空引きし、圧力計P1、P2、P3により0mmHgであることの確認をする(試料によるラインのともあらい第2工程)。なお、このともあらい第1、第2工程を繰り返せば、より効果的にライン中の不純物の除去が行える。また、このともあらい第1、第2工程は、省略してもよい。
(A5) 分圧が高い場合は、図6に示す様に、バルブV3を閉じてバッファタンクB1のみを用い、図示の例では、配管a1より試料ガスを所定圧力まで充填する(試料の充填工程)。
(A6) 次に、図7に示す様に、バルブV1を閉じてバッファタンクB1の前後の圧力計P1、P2が安定し且つ同一値になるまで放置して均圧化を図り、その圧力値を記録する(試料の均圧化工程)。この際、単位時間当たりの圧力値の変動をチェックし、該変動幅が予め決められた許容差以内に入ったならば、「均圧化」が為されたものとする。
(A7) 次に、図8に示す様に、希釈ガスを所定圧力まで充填する(希釈ガスの充填工程)。
(A8) そして、図9に示す様に、バッファタンクB1の前後の圧力計P1、P2が安定し且つ同一値になるまで放置して均圧化を図り、その圧力値を記録する(希釈ガスの均圧化工程)。
(A9) こうして図10に示す様に、標準ガス採取口Sからバッグ、シリンダあるいは分析計へ標準ガスを採取する(標準ガス採取工程)。
(A10) ガス採取後には、図11に示す様に、使用した全てのラインを真空ポンプVP1、VP2で真空引きをし、標準ガスの排除を行う(ライン洗浄工程)。
【0041】
一方、分圧が小さい場合には、上記の(A5)試料の充填工程から(A9)標準ガス採取工程までの工程に、下記の様にバッファタンクをB1、B2の2個を用いる。
(A5´) 試料の充填工程では、図12に示す様に、バルブV3を開けてバッファタンクB1、B2の両方を用いて試料を所定圧力まで充填する。
(A6´) そして、試料の均圧化工程では、図13に示す様に、圧力計P1、P2、P3を用いて均圧化を図る。
(A7´) 希釈ガスの充填工程では、図14に示す様に希釈ガスを両方のバッファタンクB1、B2に所定圧まで充填する。
(A8´) 希釈ガスの均圧化工程では、図15に示す様に、圧力計P1、P2、P3を用いて均圧化を図る。
(A9´) 標準ガス採取工程では、図15に示す様に、両タンクB1、B2を連通して標準ガス採取口Sからバッグ、シリンダあるいは分析計へ標準ガスを採取する。
【0042】
上記の様に、本発明の標準ガス製造用ガス希釈器Dによれば、複数のバッファタンクB1、B2を直列に接続し、所定の分圧が高い場合には1個のバッファタンクB1を、分圧が低い場合には2個のバッファタンクB1、B2を使用することで、試料の導入流量が極めて微量であっても所定の分圧にすることができる。そして、各種の純ガスを並列に接続しているので、多種の成分の標準ガスを製造することができる。
【0043】
また、図17には、本発明の気体試料導入装置Tの流路系統が示されている。図示左側の各ガス(液)ボンベの接続された配管a1〜a16は、前記実施形態と同様である。そして、これらの配管a1〜a16は、1本の主配管LAにまとめられ、バルブV1を介して(6方バルブとして構成されている)切換え弁V2Aの一方の口に連通されている。また、切換え弁V2Aの他の口からは、第1のバッファタンクB1に接続され、そして、バルブV3を介して第2のバッファタンクB2に、更にバルブV4を介して第1の真空ポンプVP1に連通されている。さらに、切換え弁V2Aの他の口は、キャリヤガスが導入される配管L2A、ガス分析装置(ガスクロマトグラフ)Aに試料ガスを導入する配管、計量管MTに連通する配管に連通されている。これらは、通常時には主配管LAから計量管MTを通ってバッファタンクB1に(計量管MTはバッファタンクB1の上流に位置して)連通し、キャリヤガスが導入される配管L2Aは、ガス分析装置Aに連通する様に配設されている。
【0044】
なお、前記第1及び第2のバッファタンクB1、B2、計量管MT、切換弁V2Aは、恒温槽CB内に配設されている。また、バルブ、流量調整器、配管等も、試料の液化を防ぐため、加温されている。
【0045】
一方、配管a1〜a16の集結部には洗浄用ガスが供給される配管L1Aがバルブiを介装して連通されている。
【0046】
次に、本発明の気体試料導入装置Tによるガス分析装置への気体試料の導入方法を、図17〜図27を参照して説明する。
(B1) まず、図18に示す様に、測定したい気体試料ライン(図示の例では配管a1のバルブb1から配管LAのバッファタンクB2後のバルブV4まで)に、ガスクロマトグラフのキャリアガスと同種の洗浄用ガスを配管L1Aから導入してパージする(ライン洗浄第1工程)。
(B2) そして、図19に示す様に真空ポンプVP1、VP2で、そのラインを真空引きし、圧力計P1、P2、P3により0mmHgであることを確認する(ライン洗浄第2工程)。なお、この第1、第2の洗浄工程を繰り返すことでより効果的なライン洗浄ができる。
(B3) 次に、図20に示す様に、測定したい気体試料ラインを試料ガスによってパージする(試料によるラインのともあらい第1工程)。
(B4) そして、図21に示す様に、そのラインを真空ポンプVP1、VP2で真空引きし、圧力計P1、P2、P3により0mmHgであることの確認をする(試料によるラインのともあらい第2工程)。このともあらい第1、第2工程を繰り返せば、より効果的にライン中の不純物の除去が行える。なお、このともあらい第1、第2工程は、省略してもよい。
(B5) 次に、図22に示す様に、計量管MT、バッファタンクB1に試料ガスを充填する(試料の充填工程)。
(B6) そして、図23に示す様に、切換え弁V2AとバッファタンクB1の前後の圧力計P1、P2が安定し且つ同一値になるまで放置して均圧化をはかる(試料の均圧化工程)。なお、「均圧化」については、前記工程(A6)で説明したのと同様である。
(B7) 次に、図24に示す様に、切換え弁V2Aを切換えて試料ガスをガスクロマトグラフ側へ導入する(試料のガス分析装置への導入工程)。
(B8) そして、図25に示す様に、測定終了後には、測定した気体試料ラインを真空引きして試料ガスを除去する(ライン洗浄工程)。
【0047】
ガス分析装置A1に導入する試料ガスの圧力が低い場合には、バッファタンクはB1、B2の2個を使用する。すなわち、◎
(B5´) 試料充填工程においては、図26に示す様に、計量管MT、バッファタンクB1及びB2に試料を充填する。
(B6´) また、試料の均圧化工程では、図27に示す様に、圧力計P1、P2、P3が安定し且つ同一値になるまで放置して均圧化をはかる。
なお、(B1)−(B4)、(B7)、(B8)については同様であるため、重複説明は省略する。
【0048】
この様に、本発明の気体試料導入装置Tによれば、計量管MTの後流にバッファタンクB1、B2が設けられている。従来は、計量管が小さい(0.5〜2ミリリットル)(0.5−2ml)ので、計量管のみでは、導入する試料の圧力状態が一定でないため、導入圧力を設定する事は不可能であったが、本発明の方法によれば、いかなる圧力状態(加圧、大気圧、負圧)の気体試料でも、分析者が希望する設定圧力でガスクロマトグラフに導入することができる。また、例えば、100ミリリットル(ml)以下の少量の気体試料でもガス分析装置Aに導入することができる。
【0049】
次に、本発明に用いられるガス分析装置Aの構成を説明する。図28に示す分析手段G1には、一般にガスクロマトグラフが使用されている。そして、その分析手段G1の分析結果のデータを記憶する分析結果記憶手段G2と、そのデータの再現性を比較し判定する比較手段G3とが設けられ、比較回数をカウントして所定回以内であれば分析手段G1にフィードバックし、分析結果が異常であればメッセージを出力する警報手段G6に信号を送る比較回数カウンタG5が設けられ、また、導入ガスのデータ、分析結果データ等を保存するデータ保存手段G4が設けられている。
【0050】
図29には標準ガス(純ガス)の分析方法のフローチャートが示されている。まず、標準ガス値を入力し(ステップS1)、導入圧力を決定する(ステップS2、導入圧決定工程)。そして、標準ガス発生装置Dで製造した標準ガスを気体試料導入装置Tを介して分析手段G1に導入する(ステップS3、導入工程)。次に、導入圧が許容範囲内かどうか判定し(ステップS4)、NoであればステップS3に戻る。Yesであれば、ガス分析を行う(ステップS5、ガス分析工程)。そして、その結果を分析結果記憶手段G2に記憶して比較手段G3にて2回連続の再現性を確認する(ステップS6、比較工程)。それが、Noであれば、比較回数カウンタG5でカウントし、そして所定回数以内かどうか判定する(ステップS8)。Yesであれば、ステップS3に戻り分析を繰り返し、Noであれば、警報手段G6にてメッセージを出力して(ステップS9、警報工程)終了する。そして、ステップS6がYesであれば、データ保存手段G4にて導入圧及びガスクロマトグラフのピークエリアのデータを保存し(ステップS7、データ保存工程)、終了する。
【0051】
図30には混合ガスの分析を行うガス分析装置の構成が示されている。図28で説明した構成に対して、さらに、データ保存手段G4から試料ガスの成分を計算し、その生データの総和を演算する総和演算手段G7が設けられ、その総和演算手段G7で総和が許容範囲を越えた場合にメッセージを出力する第2の警報手段G6Aと、総和演算手段G7の結果をノーマライズするノーマライズ手段G8と、その結果を印刷出力するプリンタ表示器G9とが設けられている。
【0052】
図31には、前記の図30に示した構成による混合ガスの分析方法のフローチャートが示されている。まず、混合ガス値を入力し(ステップS1A)、導入圧を決定する(ステップS2、導入圧決定工程)。そして、気体試料導入装置Tを介して、混合ガスを分析手段G1に導入し(ステップS3A、導入工程)、導入圧が許容範囲内かどうか判定する(ステップS4)。Noであれば、ステップS1Aに戻り、Yesであれば、ガス分析を行う(ステップS5、ガス分析工程)。そして、その結果を分析結果記憶手段G2に記憶して比較手段G3にて2回連続の再現性を確認する(ステップS6、比較工程)。Noであれば、比較回数カウンタG5でカウントし、それが所定回数以内かどうか判定する(ステップS8)。Yesであれば、ステップS3Aに戻り分析を繰り返し、Noであれば、警報手段G6にてメッセージを出力して(ステップS9、警報工程)終了する。そして、ステップS6でYesであれば、データ保存手段G4にて各成分の導入圧及びガスクロマトグラフのピークエリアのデータを保存し(ステップS7A、データ保存工程)、成分演算手段G7において標準ガス分析結果から成分を計算する(ステップS10)。次に、総和演算手段G8で生データの総和が100%±1%か判定し、Noであれば第2の警報手段G6Aでメッセージを出力して(ステップS14)終了する.Yesであればノーマライズ手段G9にて、総和が100%にノーマライズし(ステップS12)、分析結果をプリンタ表示器G10でプリントアウトし(ステップS13)、終了する。
【0053】
図32には、ガス分析装置の試料導入圧力と分析結果の直線性判定に使用する構成が示されている。すなわち、圧力選定手段G11と、分析手段G1と、データ保存手段G4と、結果を出力するプリンタ表示器G10と、メッセージを出力する警報手段G6とで構成されている。
【0054】
図33に、ガス分析装置の試料導入圧力と分析結果の直線性判定方法のフローチャートが示されている。まず、圧力選択手段G11にて、分析手段G1に導入するガス種を選択し(ステップS21、圧力選択工程)、導入圧力を決定する(ステップS22)。そして、気体試料導入装置Tを介して分析手段G1に選択したガスを導入し(ステップS23、導入工程)、導入圧が範囲内かどうか判定する(ステップS24)。Noであれば、ステップS21に戻り、Yesであれば、ガス分析を行い(ステップS25、ガス分析工程)、データ保存手段G4にて導入圧及びガスクロマトグラフのピークエリアのデータを保存する(ステップS26、データ保存工程)。そして、ステップS22で決定した導入圧力変数(例えば、100〜700mmHg)が終了したか判定し(ステップS27)、Noであれば、ステップS22に戻り、次の導入圧力で分析を行う。変数を終了してステップS27がYesであれば、プリンタ表示器G10で、グラフ表示してプリントアウトする(ステップS28)。その結果から直線性の判定を行い(ステップS29、直線性判定工程)、Yesであれば終了、Noであれば、警報手段G6によりメッセージを出力し(ステップS30、警報工程)、終了する。
【0055】
図34及び図35に分析結果の繰返し再現性判定に使用する構成が示されている。図34は、標準ガスの分析の繰返し再現性判定の構成を示し、繰返し回数設定手段G12を設け、それ以降の構成は前記図28で説明した構成と同様に構成されている。そして、図35は、混合ガスの分析の繰返し再現性判定の構成を示し、同様に繰返し回数設定手段G12を設け、それ以降の構成は前記図30で説明した構成と同様に構成されている。
【0056】
図36には、分析結果の繰返し再現性判定方法のフローチャートが示されている。まず、繰返し回数設定手段G12において、繰返し再現性判定をするガス種、ガス濃度、繰返し回数を入力し(ステップS41、繰返し回数設定工程)、導入圧力を決定する(ステップS42、導入圧決定工程)。そして、標準ガス発生器D(標準ガスの場合)、気体試料導入装置Tを介して測定ガスを分析手段G1に導入し(ステップS43、導入工程)、導入圧が範囲内かどうか判定する(ステップS44)。Noであれば、ステップS43に戻り、Yesであれば、ガス分析を行い(ステップS45、ガス分析工程)、分析結果記憶手段G2に記憶する。そして、比較手段G3にて、繰返し回数が所定回数以内かどうか判定し(ステップS46)、Yesであれば、比較回数カウンタG5でカウントしてステップS43に戻り、この際、異常値であれば、警報手段G6でメッセージを出力する。Noであれば、データ保存手段G4で、導入圧及びガスクロマトグラフのピークエリアのデータを保存し(ステップS47、データ保存工程)、各データ、標準偏差等をプリントアウト(ステップS48)して終了する。
【0057】
【発明の効果】
本発明は以上説明した様に構成され、下記の効果を奏する。
(1) 所定の分圧が高い場合には1個のバッファタンクを、分圧が低い場合には2個のバッファタンクを選択して使用することで、試料の導入流量が極めて微量でも所定の分圧にすることができる。そして、各種の純ガス(液)を並列に接続しているので、多種の成分の標準ガスを製造することができる。
(2) 計量管の後流にバッファタンクが設けられ、従来の小さな計量管のみでは導入する試料の圧力状態が一定ではないため導入圧力を設定する事は不可能であったが、本発明の方法では、いかなる圧力状態(加圧、大気圧、負圧)の気体試料でも、分析者が希望する設定圧力でガスクロマトグラフに導入することができる。
(3) 測定したい気体試料に合わせて標準ガスを内蔵した希釈器により製造し、ガスクロマトグラフの校正を行うことができ、試料の正確な分析ができる。そして、いかなる圧力状態の試料でも全自動でガスクロマトグラフに導入できる。また、本発明の全自動ガス分析方法をシーケンスに組み込み、例えばGPA2261に規定されている分析方法等を全自動で実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の標準ガス製造用ガス希釈器の流路系統を示す図。
【図2】図1のライン洗浄第1工程を示す流路系統図。
【図3】図1のライン洗浄第2工程を示す流路系統図。
【図4】図1の試料によるラインのともあらい第1工程を示す流路系統図。
【図5】図1の試料によるラインのともあらい第2工程を示す流路系統図。
【図6】図1の試料の充填工程を示す流路系統図。
【図7】図1の試料ガスの均圧化工程を示す流路系統図。
【図8】図1の希釈ガスの充填工程を示す流路系統図。
【図9】図1の希釈ガスの均圧化工程を示す流路系統図。
【図10】図1の標準ガスの採取工程を示す流路系統図。
【図11】図1のライン洗浄工程を示す流路系統図。
【図12】分圧が低い場合の試料の充填工程を示す流路系統図。
【図13】図12の試料ガスの均圧化工程を示す流路系統図。
【図14】図12の希釈ガスの充填工程を示す流路系統図。
【図15】図12の希釈ガスの均圧化工程を示す流路系統図。
【図16】図12の標準ガスの採取工程を示す流路系統図。
【図17】本発明の気体試料導入装置の流路系統を示す図。
【図18】図17のライン洗浄第1工程を示す流路系統図。
【図19】図17のライン洗浄第2工程を示す流路系統図。
【図20】図17の試料によるラインのともあらい第1工程を示す流路系統図。
【図21】図17の試料によるラインのともあらい第2工程を示す流路系統図。
【図22】図17の試料の充填工程を示す流路系統図。
【図23】図17の試料の均圧化工程を示す流路系統図。
【図24】図17の試料のガスクロマトグラフへの導入工程を示す流路系統図。
【図25】図17のライン洗浄工程を示す流路系統図。
【図26】図17の試料の充填工程を示す流路系統図。
【図27】図17の試料の均圧化工程を示す流路系統図。
【図28】本発明の分析装置の構成を示すブロック図。
【図29】標準ガスの分析のフローチャート図。
【図30】混合ガス分析の構成示すブロック図。
【図31】混合ガスの分析のフローチャート図。
【図32】分析装置の直線性判定の構成を示すブロック図。
【図33】分析装置の直線性判定のフローチャート図。
【図34】標準ガスの分析の再現性判定の構成を示すブロック図。
【図35】混合ガスの分析の再現性判定の構成を示すブロック図。
【図36】繰り返し再現性判定のフローチャート図。
【符号の説明】
A・・・ガス分析装置
B1、B2・・・バッファタンク
D・・・希釈器
MT・・・計量管
L、L1、L2、L1A,L2A・・・配管
P1〜P3・・・圧力計
S・・・試料採取口
T・・・気体試料導入装置
V1〜V4、V2A・・・バルブ
VP1、VP2・・・真空ポンプ
a1〜a16・・・配管
b1〜b16・・・バルブ
c1〜c16・・・流量調整器
d1〜d16・・・バルブ
e1〜e16・・・バルブ
f・・・バルブ
g・・・流量調整器
h、i、j1、j2・・・バルブ
Claims (25)
- ガス、液のいずれかを充填した複数の容器にそれぞれ選択用のバルブ及び流量調整器を介装した配管を並列に設け、それらの配管のそれぞれを1本の主配管の一端に連通し、その主配管の他端には複数のバッファタンクを直列に連通し、前記主配管から分岐して試料採取口及び希釈ガス挿入口のそれぞれに連通する配管を設け、これらの配管より成る管路を開閉して切換える複数のバルブと、管路内のガスを吸引するための真空ポンプとを設けた標準ガス製造用ガス希釈器を有することを特徴とするガス分析装置。
- 前記複数のバッファタンクを恒温槽内に設けた請求項1のガス分析装置。
- バルブ及び流量調整器、配管類を恒温槽内に設けた請求項1のガス分析装置。
- 前記複数のバッファタンクの容量が異なる請求項1−3のいずれか1項のガス分析装置。
- ガス、液のいずれかを充填した複数の容器にそれぞれ選択用のバルブ及び流量調整器を介装した配管を並列に設け、それらの配管のそれぞれに連通して1本にまとめた主配管を設け、複数のバッファタンクを直列に設け、複数の配管の接続を切換える切換え弁を設け、その切換え弁は、前記バッファタンクに連通する配管、前記主配管の他端、分析器に連通する配管、計量管に連通する配管、のそれぞれに接続してこれらの配管の接続を切換える様に構成されており、前記配管より成る管路を開閉する複数のバルブと、管路内のガスを吸引するための真空ポンプ、とを設けた気体試料導入装置を有する事を特徴とするガス分析装置。
- 前記切換え弁は6方バルブで構成されている請求項5のガス分析装置。
- 前記計量管がバッファタンクの上流側に設けられた請求項5のガス分析装置。
- 前記複数のバッファタンクを恒温槽内に設けた請求項4、5、6のいずれか1項のガス分析装置。
- 前記6方バルブ及び計量管が恒温槽内に設けられている請求項5−8のいずれか1項のガス分析装置。
- バルブ、流量調整器、及びそれに付随する配管が恒温槽内に設けられている請求項5−9のいずれか1項のガス分析装置。
- 標準ガス発生装置及び該標準ガス発生装置で製造した標準ガスを導入する気体試料導入装置を含むガス分析装置において、前記標準ガス発生装置は、ガス、液のいずれかを充填した複数の容器にそれぞれ選択用のバルブ及び流量調整器を介装した配管を並列に設け、それらの配管のそれぞれを1本の主配管の一端に連通し、その主配管の他端には複数のバッファタンクを直列に連通し、前記主配管から分岐して試料採取口及び希釈ガス挿入口のそれぞれに連通する配管を設け、これらの配管より成る管路を開閉して切換える複数のバルブと、管路内のガスを吸引するための真空ポンプ、とを設けていることを特徴とするガス分析装置。
- 標準ガス発生装置と該標準ガス発生装置で製造した標準ガスを導入する気体試料導入装置とで構成されたガス分析装置において、前記気体試料導入装置は、ガス、液のいずれかを充填した複数の容器にそれぞれ選択用のバルブ及び流量調整器を介装した配管を並列に設け、それらの配管のそれぞれに連通して1本にまとめた主配管を設け、複数のバッファタンクを直列に設け、複数の配管の接続を切換える切換え弁を設け、その切換え弁は、前記バッファタンクに連通する配管、前記主配管の他端、分析器に連通する配管、計量管に連通する配管、のそれぞれに接続してこれらの配管の接続を切換える様に構成されており、前記配管より成る管路を開閉する複数のバルブと、管路内のガスを吸引するための真空ポンプ、とを設けている事を特徴とするガス分析装置。
- 標準ガス発生装置と該標準ガス発生装置で製造した標準ガスを導入する気体試料導入装置とで構成されたガス分析装置において、前記標準ガス発生装置は、ガス、液のいずれかを充填した複数の容器にそれぞれ選択用のバルブ及び流量調整器を介装した配管を並列に設け、それらの配管のそれぞれを1本の主配管の一端に連通し、その主配管の他端には複数のバッファタンクを直列に連通し、前記主配管から分岐して試料採取口及び希釈ガス挿入口のそれぞれに連通する配管を設け、これらの配管より成る管路を開閉して切換える複数のバルブと、管路内のガスを吸引するための真空ポンプ、とを設けており、前記気体試料導入装置は、ガス、液のいずれかを充填した複数の容器にそれぞれ選択用のバルブ及び流量調整器を介装した配管を並列に設け、それらの配管のそれぞれに連通して1本にまとめた主配管を設け、複数のバッファタンクを直列に設け、複数の配管の接続を切換える切換え弁を設け、その切換え弁は、前記バッファタンクに連通する配管、前記主配管の他端、分析器に連通する配管、計量管に連通する配管、のそれぞれに接続してこれらの配管の接続を切換える様に構成されており、前記配管より成る管路を開閉する複数のバルブと、管路内のガスを吸引するための真空ポンプ、とを設けている事を特徴とするガス分析装置。
- 標準ガス発生装置及び該標準ガス発生装置で製造した標準ガスを導入する気体試料導入装置を有するガス分析装置において、試料混合ガスの分析結果を純ガス及び純液化ガスの分析結果により値付けする定量分析を行う分析手段と、その分析結果を記憶する分析結果記憶手段と、同一試料を繰り返し分析して得られた結果を比較する比較手段と、比較回数をカウントする比較回数カウンタと、データを保存するデータ保存手段と、分析結果が所定範囲を越えた場合に警報を発する警報手段、とを備えている請求項11−13のいずれか1項のガス分析装置。
- 標準ガス発生装置と該標準ガス発生装置で製造した標準ガスを導入する気体試料導入装置を有するガス分析装置を用いたガス分析方法であって、気体試料の導入圧を決定する導入圧決定工程と、気体試料を分析手段に導入する導入工程と、導入された気体試料を分析するガス分析工程と、同一試料を繰り返し分析して得られた結果の再現性を比較確認する比較工程と、比較結果が異常であれば警報を発する警報工程と、分析結果を保存するデータ保存工程とを含み、これ等の各工程が全自動で実施されるガス分析方法 において、前記導入工程に際して使用される気体試料導入装置は、ガス、液のいずれかを充填した複数の容器にそれぞれ選択用のバルブ及び流量調整器を介装した配管を並列に設け、それらの配管のそれぞれに連通して1本にまとめた主配管を設け、複数のバッファタンクを直列に設け、複数の配管の接続を切換える切換え弁を設け、その切換え弁は、前記バッファタンクに連通する配管、前記主配管の他端、分析器に連通する配管、計量管に連通する配管、のそれぞれに接続してこれらの配管の接続を切換える様に構成されており、前記配管より成る管路を開閉する複数のバルブと、管路内のガスを吸引するための真空ポンプ、とを設けているガス分析方法。
- 標準ガス発生装置と該標準ガス発生装置で製造した標準ガスを導入する気体試料導入装置を有するガス分析装置を用いたガス分析方法であって、気体試料の導入圧を決定する導入圧決定工程と、気体試料を分析手段に導入する導入工程と、導入された気体試料を分析するガス分析工程と、同一試料を繰り返し分析して得られた結果の再現性を比較確認する比較工程と、比較結果が異常であれば警報を発する警報工程と、分析結果を保存するデータ保存工程とを含み、これ等の各工程が全自動で実施されるガス分析方法において、前記導入工程に際して使用される気体試料導入装置は、ガス、液のいずれかを充填した複数の容器にそれぞれ選択用のバルブ及び流量調整器を介装した配管を並列に設け、それらの配管のそれぞれに連通して1本にまとめた主配管を設け、複数のバッファタンクを直列に設け、複数の配管の接続を切換える切換え弁を設け、その切換え弁は、前記バッファタンクに連通する配管、前記主配管の他端、分析器に連通する配管、計量管に連通する配管、のそれぞれに接続してこれらの配管の接続を切換える様に構成されており、前記配管より成る管路を開閉する複数のバルブと、管路内のガスを吸引するための真空ポンプ、とを設け、 前記切換え弁は6方バルブで構成されているガス分析方法。
- 標準ガス発生装置と該標準ガス発生装置で製造した標準ガスを導入する気体試料導入装置を有するガス分析装置を用いたガス分析方法であって、気体試料の導入圧を決定する導入圧決定工程と、気体試料を分析手段に導入する導入工程と、導入された気体試料を分析するガス分析工程と、同一試料を繰り返し分析して得られた結果の再現性を比較確認する比較工程と、比較結果が異常であれば警報を発する警報工程と、分析結果を保存するデータ保存工程とを含み、これ等の各工程が全自動で実施されるガス分析方法において、前記導入工程に際して使用される気体試料導入装置は、ガス、液のいずれかを充填した複数の容器にそれぞれ選択用のバルブ及び流量調整器を介装した配管を並列に設け、それらの配管のそれぞれに連通して1本にまとめた主配管を設け、複数のバッファタンクを直列に設け、複数の配管の接続を切換える切換え弁を設け、その切換え弁は、前記バッファタンクに連通する配管、前記主配管の他端、分析器に連通する配管、計量管に連通する配管、のそれぞれに接続してこれらの配管の接続を切換える様に構成されており、前記配管より成る管路を開閉する複数のバルブと、管路内のガスを吸引するための真空ポンプ、とを設け、前記計量管がバッファタンクの上流側に設けられているガス分析方法。
- ガス、液のいずれかを充填した複数の容器にそれぞれ選択用のバルブ及び流量調整器を介装した配管を並列に設け、それらの配管のそれぞれを1本の主配管の一端に連通し、その主配管の他端には複数のバッファタンクを直列に連通し、前記主配管から分岐して試料採取口及び希釈ガス挿入口のそれぞれに連通する配管を設け、これらの配管より成る管路を開閉して切換える複数のバルブと、管路内のガスを吸引するための真空ポンプとを設けた標準ガス製造用ガス希釈器を用いて気体試料の導入圧を決定する導入圧決定工程により標準ガスを製造し、該製造された標準ガスを気体試料として導入し、気体試料を分析手段に導入する導入工程と、導入された気体試料を分析するガス分析工程と、同一試料を繰り返し分析して得られた結果の再現性を比較確認する比較工程と、比較結果が異常であれば警報を発する警報工程と、分析結果を保存するデータ保存工程とを含み、これ等の各工程が全自動で実施されることを特徴とする標準ガスの分析方法。
- 前記導入工程に際して使用される気体試料導入装置は、ガス、液のいずれかを充填した複数の容器にそれぞれ選択用のバルブ及び流量調整器を介装した配管を並列に設け、それらの配管のそれぞれに連通して1本にまとめた主配管を設け、複数のバッファタンクを直列に設け、複数の配管の接続を切換える切換え弁を設け、その切換え弁は、前記バッファタンクに連通する配管、前記主配管の他端、分析器に連通する配管、計量管に連通する配管、のそれぞれに接続してこれらの配管の接続を切換える様に構成されており、前記配管より成る管路を開閉する複数のバルブと、管路内のガスを吸引するための真空ポンプ、とを設けている請求項18の標準ガスの分析方法。
- 試料混合ガスを気体試料として導入し、気体試料の導入圧を決定する導入圧決定工程と、気体試料を分析手段に導入する導入工程と、導入された気体試料を分析するガス分析工程と、同一試料を繰り返し分析して得られた結果の再現性を比較確認する比較工程と、比較結果が異常であれば警報を発する警報工程と、分析結果を保存するデータ保存工程とを含み、これ等の各工程を全自動で実施してガス分析を行い、標準ガスの分析結果を用いて試料混合ガスの成分を決定する試料混合ガスの分析方法において、前記導入工程に際して使用される気体試料導入装置は、ガス、液のいずれかを充填した複数の容器にそれぞれ選択用のバルブ及び流量調整器を介装した配管を並列に設け、それらの配管のそれぞれに連通して1本にまとめた主配管を設け、複数のバッファタンクを直列に設け、複数の配管の接続を切換える切換え弁を設け、その切換え弁は、前記バッファタンクに連通する配管、前記主配管の他端、分析器に連通する配管、計量管に連通する配管、のそれぞれに接続してこれらの配管の接続を切換える様に構成されており、前記配管より成る管路を開閉する複数のバルブと、管路内のガスを吸引するための真空ポンプ、とを設けている試料混合ガスの分析方法。
- 試料混合ガスを気体試料として導入し、気体試料の導入圧を決定する導入圧決定工程と、気体試料を分析手段に導入する導入工程と、導入された気体試料を分析するガス分析工程と、同一試料を繰り返し分析して得られた結果の再現性を比較確認する比較工程と、比較結果が異常であれば警報を発する警報工程と、分析結果を保存するデータ保存工程とを含み、これ等の各工程を全自動で実施してガス分析を行い、標準ガスの分析結果を用いて試料混合ガスの成分を決定する試料混合ガスの分析方法において、前記標準ガスの分析結果は、ガス、液のいずれかを充填した複数の容器にそれぞれ選択用のバルブ及び流量調整器を介装した配管を並列に設け、それらの配管のそれぞれを1本の主配管の一端に連通し、その主配管の他端には複数のバッファタンクを直列に連通し、前記主配管から分岐して試料採取口及び希釈ガス挿入口のそれぞれに連通する配管を設け、これらの配管より成る管路を開閉して切換える複数のバルブと、管路内のガスを吸引するための真空ポンプとを設けた標準ガス製造用ガス希釈器を用いて気体試料の導入圧を決定する導入圧決定工程により標準ガスを製造し、該製造された標準ガスを気体試料として導入し、気体試料を分析手段に導入する導入工程と、導入された気体試料を分析するガス分析工程と、同一試料を繰り返し分析して得られる結果の再現性を比較確認する比較工程と、比較結果が異常であれば警報を発する警報工程と、分析結果を保存するデータ保存工程とを含み、これ等の各工程が全自動で実施される標準ガスの分析方法によって求められる請求項20の試料混合ガスの分析方法。
- 標準ガス発生装置及び該標準ガス発生装置で製造した標準ガスを導入する気体試料導入装置を含むガス分析装置の試料導入圧力と分析結果の直線性を判定する直線性判定方法であって、気体試料の導入圧力を選択する圧力選択工程と、気体試料を分析手段に導入する導入工程と、導入された気体試料を分析するガス分析工程と、分析結果の直線性を判定する直線性判定工程とを有するガス分析装置の直線性判定方法において、その導入工程に際して使用された気体試料導入装置は、ガス、液のいずれかを充填した複数の容器にそれぞれ選択用のバルブ及び流量調整器を介装した配管を並列に設け、それらの配管のそれぞれに連通して1本にまとめた主配管を設け、複数のバッファタンクを直列に設け、複数の配管の接続を切換える切換え弁を設け、その切換え弁は、前記バッファタンクに連通する配管、前記主配管の他端、分析器に連通する配管、計量管に連通する配管、のそれぞれに接続してこれらの配管の接続を切換える様に構成されており、前記配管より成る管路を開閉する複数のバルブと、管路内のガスを吸引するための真空ポンプ、とを設けていることを特徴とするガス分析装置の直線性判定方法。
- 前記ガス分析装置は、標準ガス発生装置と該標準ガス発生装置で製造した標準ガスを導入する気体試料導入装置とを有し、前記標準ガス発生装置は、ガス、液のいずれかを充填した複数の容器にそれぞれ選択用のバルブ及び流量調整器を介装した配管を並列に設け、それらの配管のそれぞれを1本の主配管の一端に連通し、その主配管の他端には複数のバッファタンクを直列に連通し、前記主配管から分岐して試料採取口及び希釈ガス挿入口のそれぞれに連通する配管を設け、これらの配管より成る管路を開閉して切換える複数のバルブと、管路内のガスを吸引するための真空ポンプ、とを設けており、前記気体試料導入装置は、ガス、液のいずれかを充填した複数の容器にそれぞれ選択用のバルブ及び流量調整器を介装した配管を並列に設け、それらの配管のそれぞれに連通して1本にまとめた主配管を設け、複数のバッファタンクを直列に設け、複数の配管の接続を切換える切換え弁を設け、その切換え弁は、前記バッファタンクに連通する配管、前記主配管の他端、分析器に連通する配管、計量管に連通する配管、のそれぞれに接続してこれらの配管の接続を切換える様に構成されており、前記配管より成る管路を開閉する複数のバルブと、管路内のガスを吸引するための真空ポンプ、とを設けている請求項22のガス分析装置の直線性判定方法。
- 標準ガス発生装置と該標準ガス発生装置で製造した標準ガスを導入する気体試料導入装置とを有するガス分析装置を使用して行うガス分析方法の分析結果の繰返し再現性を判定する繰返し再現性判定方法であって、繰返し回数を設定する繰返し回数設定工程と、気体試料の導入圧を決定する導入圧決定工程と、気体試料を分析手段に導入する導入工程と、導入された気体試料を分析するガス分析工程と、分析結果の再現性を比較確認する比較工程と、比較結果が異常であれば警報を発する警報工程と、分析結果を保存するデータ保存工程、とを含む繰返し再現性判定方法において、その導入工程に際して使用された気体試料導入装置は、ガス、液のいずれかを充填した複数の容器にそれぞれ選択用のバルブ及び流量調整器を介装した配管を並列に設け、それらの配管のそれぞれに連通して1本にまとめた主配管を設け、複数のバッファタンクを直列に設け、複数の配管の接続を切換える切換え弁を設け、その切換え弁は、前記バッファタンクに連通する配管、前記主配管の他端、分析器に連通する配管、計量管に連通する配管、のそれぞれに接続してこれらの配管の接続を切換える様に構成されており、前記配管より成る管路を開閉する複数のバルブと、管路内のガスを吸引するための真空ポンプ、とを設けていることを特徴とする繰返し再現性判定方法。
- 前記ガス分析装置は、標準ガス発生装置と該標準ガス発生装置で製造した標準ガスを導入する気体試料導入装置とを有し、前記標準ガス発生装置は、ガス、液のいずれかを充填した複数の容器にそれぞれ選択用のバルブ及び流量調整器を介装した配管を並列に設け、それらの配管のそれぞれを1本の主配管の一端に連通し、その主配管の他端には複数のバッファタンクを直列に連通し、前記主配管から分岐して試料採取口及び希釈ガス挿入口のそれぞれに連通する配管を設け、これらの配管より成る管路を開閉して切換える複数のバルブと、管路内のガスを吸引するための真空ポンプ、とを設けており、前記気体試料導入装置は、ガス、液のいずれかを充填した複数の容器にそれぞれ選択用のバルブ及び流量調整器を介装した配管を並列に設け、それらの配管のそれぞれに連通して1本にまとめた主配管を設け、複数のバッファタンクを直列に設け、複数の配管の接続を切換える切換え弁を設け、その切換え弁は、前記バッファタンクに連通する配管、前記主配管の他端、分析器に連通する配管、計量管に連通する配管、のそれぞれに接続してこれらの配管の接続を切換える様に構成されており、前記配管より成る管路を開閉する複数のバルブと、管路内のガスを吸引するための真空ポンプ、とを設けている請求項24の繰返し再現性判定方法。
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