JP3596564B2 - 便座装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、便座装置に関するものである。さらに詳しくは、この発明は、安全に、また、接点不良の発生を防止して高い信頼性で、負荷側に電力を伝送することのできる便座装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、電気機器の開発とその普及には目ざましいものがあり、日々の生活の中核をなすほどにまで浸透し、必要不可欠なものとなっている。また、これに伴って、生活における快適性が向上し、改善されつつある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、たとえば洗面所や浴室などの水まわりでの電気機器の使用は、感電、接点不良等の故障などの問題があり、機器開発そのものの支障となり、同時に、市場不良の多発を招いている。これは、電気機器が、実際に直接水に濡れることはないが、たとえば衛生上水洗いを行いたいなどの場合にも同様に発生する。
【0004】
以上の電気機器についての問題は、近年注目されているトイレ便器に設置される便座装置において象徴的に具現化される。
すなわち、便座装置は、局部洗浄機能、温水機能、便座の暖房機能等の各種機能を有しており、利便性に優れたものではあるが、この便座装置も例外なく電気機器であり、このため、直接、水洗いや丸洗いなどを行うことは難しい。しかしながら、トイレ用品という性格上、特に衛生に保つ必要があり、せめて人体が接触する便座部だけでも丸洗い洗浄が可能とされることが望まれる。
【0005】
このような要望に応えるために、たとえば便座部を取外し自在として水洗い可能とすることが考えられもする。それというのも、便座部への電力伝送は端子結合によって行われており、端子接続部において分離可能であるからである。
その一方で、水洗いにより端子は水濡れし、腐食などが発生することとなり、接点における信頼性は低下することが懸念される。また、この便座部は、回動する部分であり、電源との間で頻繁に着脱されると、接点トラブルが多発しやすくなる。
【0006】
この発明は、以上の通りの事情に鑑みてなされたものであり、従来の便座装置の上記欠点を解消し、安全に、かつ接点不良の発生を防止し、高い信頼性をもって負荷側に電力を伝送することのできる便座装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記の課題を解決するものとして、便座装置本体と、回動可能又は回動とともに着脱可能にされた便座部とを有し、便座装置本体から便座部に非接触・無接点で電力を伝送する電源装置を備えた便座装置であって、電源装置は高周波交流を発生させるインバータと、その出力を電磁誘導によって非接触・無接点で取り出すトランスとを有しており、インバータは、便座装置本体に設けられており、トランスは、その2次コイルが便座部後端の回動部位に設けられ、1次コイルが2次コイルと対向する部位の便座装置本体に設けられ、且つそれら1次コイル及び2次コイルが互いに分離可能とされて、便座部と便座装置本体との間で分離着脱式とされており、このトランスの1次コイルは、短尺状の2次コイルが便座部の回動によって描く軌跡の長さと同等又はそれ以上の長さを有する1個の長尺状のものであり、且つ2次コイルとの間のギャップが常に一定とされている、ことを特徴とする便座装置、および、前記トランスの1次コイルは、長尺状且つ断面円弧状の磁性体コアにその長さおよび厚さ方向にコイルを巻回したものであることを特徴とする便座装置を提供する。
また、便座装置本体と、回動可能又は回動とともに着脱可能にされた便座部とを有し、便座装置本体から便座部に非接触・無接点で電力を伝送する電源装置を備えた便座装置であって、電源装置は高周波交流を発生させるインバータと、その出力を電磁誘導によって非接触・無接点で取り出すトランスとを有しており、インバータは、便座装置本体に設けられており、トランスは、その2次コイルが便座部後端の回動部位に設けられ、1次コイルが2次コイルと対向する部位の便座装置本体に設けられ、且つそれら1次コイル及び2次コイルが互いに分離可能とされて、便座部と便座装置本体との間で分離着脱式とされており、このトランスの1次コイルは、短尺状の2次コイルの回動の各位置に対向して配置された複数個の短尺状のものであり、且つ2次コイルとの間のギャップが常に一定とされている、ことを特徴とする便座装置、および、前記トランスの1次コイルは、便座部が便器上に配置される時の2次コイルの位置および便座部が非使用時に回動の終点に配置される時の2次コイルの位置に対向して配置された2個の短尺状のものであることを特徴とする便座装置を提供する。
【0008】
以下、図面に沿って、この発明の便座装置についてさらに詳しく説明する。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1は、電源装置の構成の概要を示したブロック図である。
たとえばこの図1に示したように、電源装置は、入力側に高周波交流を発生させるインバータ回路(1)を有し、その出力側には、インバータ回路(1)の出力を電磁誘導によって非接触・無接点で取り出すためにトランス(2)を備えている。トランス(2)は、1次側(3)と2次側(4)とを有し、1次コイル(5)及び2次コイル(6)がそれぞれに設けられている。また、1次側(3)と2次側(4)との間には軸(7)が設けられており、トランス(2)は、この軸(7)を中心として1次側(3)及び2次側(4)が回動自在かつ分離可能とされ、分離着脱式となっている。軸(7)は、絶縁性を有するものであれば特にその材質に制限はなく、プラスチック、木、空気等の適宜なものとすることができる。また、軸(7)に磁性体を内蔵すると、トランス(2)の電力伝送の効率が向上する。
【0010】
そして、トランス(2)の2次側(4)の出力側に出力回路(8)が接続され、その出力を負荷側に伝送可能としている。
図2は、この電源装置の回路構成の好ましい一形態を示した回路構成図である。
たとえばこの図2の例に示したように、電源装置は、整流・平滑回路(9)を介在させて電源(10)に接続することができ、インバータ回路(1)で発生した高周波交流をトランス(2)において非接触・無接点で取り出し、負荷(11)に電力を伝送することができる。
【0011】
たとえば以上に例示される電源装置は、図3に例示した電気機器に好適に適用可能とされる。
すなわち、図3に示したように、電気機器が、本体(12)とここから電力を供給する電力供給部(13)とを有し、この電力供給部(13)が回動し、あるいは取外し自在とされ、又はその両方が可能とされている場合である。
【0012】
このような電気機器に電源装置を組み込む場合の概要を示したのが、図4の構成図である。
たとえばこの図4に示したように、電気機器本体(12)及び電力供給部(13)にインバータ回路(1)及び出力回路(8)をそれぞれ設けるとともに、電力供給部(13)が、本体(12)に対して回動自在、取外し自在又は回動とともに取外し自在に接続される、たとえばひんじ部等の回動支持部又は支点部(14)にトランス(2)を配設する。
【0013】
より具体的には、回動支持部又は支点部(14)の内の本体側領域(15)に1次側を設け、1次コイル(5)を内蔵し、一方、回動支持部又は支点部(14)の電力供給側領域(16)に2次側を設け、2次コイル(6)を内蔵する。そして、本体側領域(15)と電力供給側領域(16)とを連結するピン等の接続部材(17)を軸(7)として使用する。
【0014】
こうすることにより、電気機器本体(12)に内蔵したインバータ回路(1)で生じた高周波交流を、トランス(2)で電磁誘導により非接触・無接点で取り出すことができ、電力供給部(13)にその電力を端子レスで伝送することができる。電力伝送は、電力供給部(13)が本体(12)に対して回動する場合にも可能であり、安定している。また、回動支持部又は支点部(14)は、機械的強度が確保されている部位でもあるため、十分な機械的強度を確保して、電気機器に電源装置を組み込むことができる。
【0015】
しかも、電源装置では、トランス(2)が軸(7)を境に1次側と2次側とに分離可能とされているため、図5に示したように、接続部材(17)を外し、電力供給部(13)を本体(12)から分離する場合には、本体(12)側のインバータ回路(1)及びトランス1次側とともに、電力供給部(13)側のトランス2次側及び出力回路(8)が完全に絶縁されたものとなり、たとえ電力供給部(13)を水洗いしても、感電のおそれは全くなく、しかも水等による端子腐食も発生しない。このため、電力供給部(13)の水洗いが可能となり、電気機器の美観性、衛生性等の安定維持が図れる。また、このような電力供給部(13)の取外しが頻繁に行われても、電気的不良の発生は抑止され、従来に比べ激減する。電気機器における本体(12)から電力供給部(13)への電力伝送を高い信頼性をもって行うことが可能となる。
【0016】
また、これらの図4及び図5に例示したように、軸(7)には磁性体(18)を内蔵することができ、このように磁性体(18)を設ける場合には、電力の伝送効率が向上する。
なお、トランス(2)の設置部位は、以上の回動支持部又は支点部(14)に限定されることはなく、電気機器の回動部などに設けることも可能である。
【0017】
以上の電源装置は、局部洗浄機能、温水機能、便座の暖房機能等の各種機能を備えた便座装置に好適に実施される。
以下にこの実施例を示す。
【0018】
【実施例】
図6は、上記電源装置を備えたこの発明の便座装置の一実施例を示した斜視図である。
たとえばこの図6の例に示したように、便座装置は、基本的に、本体(21)、便座(22)及び便蓋(23)の3つの部位からなる構成を有している。
【0019】
本体(21)には、局部洗浄水を温水として溜めることのできる温水タンク(24)と、その温水を局部に向けて噴射させるノズル装置(25)と、操作及び制御を行うコントロール部(26)とが備えられている。
便座(22)は、冬季等において大便時に人体臀部を加温するためのヒータなどを内蔵し、また、ひんじ部(27)を介して本体(21)に回動自在に連結している。この便座(22)に内蔵されるヒータなどの負荷には、本体(21)から電力が供給されるようにしている。
【0020】
そして、この図6の例においては、図中に便座装置のA部を拡大して示したように、電源装置が、便座装置に、便座(22)と本体(21)を連結するひんじ部(27)においてトランスが分離着脱自在となるように配設されている。
すなわち、電源装置のインバータ回路(1)は、便座装置本体(21)に設けられ、トランス1次側(3)がひんじ部(27)の本体側領域に内蔵され、1次コイル(5)が、ピン挿入穴(28)の周りに設けられている。
【0021】
一方、便座(22)には、出力回路(8)が設けられ、これにヒータ(29)が接続されている。ひんじ部(27)の便座側領域には、トランスの2次側が内蔵されており、ピン貫通穴(30)の周りに2次コイル(6)を設けている。
便蓋(23)もひんじ部(27)を共有するようにしており、ひんじ部(27)の便蓋側領域にピン貫通穴(31)が形成されている。
【0022】
そして、軸(7)としてのひんじピン(32)が、これらのピン貫通穴(31,30)を順に貫通し、ピン挿入穴(28)に挿入されることによって、便座(22)及び便蓋(23)が便座装置本体(21)に対して回動自在に結合される。この結合状態において、トランスの1次側(3)及び2次側(4)に設けられた1次コイル(5)と2次コイル(6)は、ひんじピン(32)を軸(7)として同軸上に配置される。
【0023】
こうして、インバータ回路(1)に発生した高周波交流は、ひんじ部(7)で分離着脱式とされたトランスによって電磁誘導により非接触・無接点で取り出すことができ、出力回路(8)を介してヒータ(29)に電力の伝送が可能となる。電力伝送は、便座(22)がその回動によりどの位置にあっても、安定して行われる。また、便座装置のひんじ部(27)は、便座(22)の回動支持部又は支点部を兼ねているため、構造上機械的強度に優れており、電源装置を十分な強度確保しつつ、ここに組み込むことができる。電源装置は、小型で経済的なものともなる。
【0024】
さらに、このような構成を有する便座装置においては、図7に示したように、ひんじピン(32)を外すことで、便座(22)及び便蓋(23)を本体(21)から取り外すことができる。この状態においては、図6に示した本体(21)に設けたインバータ回路(1)及びトランス1次側とともに、便座(22)に設置されたトランス2次側及び出力回路(8)が、完全に絶縁されたものとなる。このため、人体が直接触れる便座(22)の丸洗いが可能となり、水洗いしても感電のおそれは全くなく、しかも水等による端子腐食も発生しない。便座装置の美観性、衛生性等の安定維持が図れる。また、便座(22)の取外しをたとえ頻繁に行ったとしても、電源装置は非接触・無接点により電力を伝送するため、電気的不良の発生は抑止され、従来に比べその発生は激減する。便座装置における本体(21)から便座(22)への電力伝送を高い信頼性で行うことが可能となる。
【0025】
なお、ここで言うひんじ部(27)は、蝶番のように、ある軸を中心とし、回動により開閉するものを包含するものである。
図8は、この発明の便座装置の別の例を示した要部断面図である。
この図8の例においては、軸(7)としてのひんじピン(32)に磁性体(33)が内蔵されている。このように、ひんじピン(32)に磁性体(33)を設けると、電磁誘導による電力伝送の効率が向上する。
【0026】
図9は、この発明の便座装置の別の例を示した要部断面図である。
この図9の例においては、ひんじ部(27)の便座側領域が、便座装置本体側領域に挿入される構造としている。このため、便座側領域のひんじ部(27)に内蔵されたトランス2次側(4)の2次コイル(6)と、便座装置本体側領域のひんじ部(27)に内蔵されたトランス1次側(3)の1次コイル(5)は、便座(22)が本体(21)にひんじピン(32)によって連結された時に、軸(7)に関して互いに重ね合わされるように配置される。このようにすると、1次コイル(5)で発生した磁束のそのほとんどが2次コイル(6)に交錯するため、トランスの電磁誘導による電力伝送の効率が高まる。
【0027】
図10は、この発明の便座装置の別の例を示した要部断面図である。
この図10の例においては、ひんじ部(27)とは別の部位に回動部(34)が設けられ、ここに電源装置のトランスが内蔵されている。
すなわち、便座装置本体(21)に、水平方向に貫通する開口部を有する突起部(35)が設けられ、この突起部(35)の開口部に挿入可能され、挿入時には突起部(35)内を回動可能となる凸部(36)が、便座(22)に設けられている。これらの突起部(35)と凸部(36)とによって回動部(34)が形成されている。
【0028】
突起部(35)には、電源装置のトランス1次側の1次コイル(5)が内蔵され、一方、凸部(36)には2次コイル(6)が内蔵されている。そして、この2次コイル(6)に接続された出力回路(8)が便座(22)に内蔵されている。
凸部(36)には、また、その中央部に、水平方向に貫通する開口部が形成されており、この開口部には軸(7)を兼ねたピン(37)が挿入可能とされている。ピン(37)は、ひんじピン(32)と同軸上に配置されるようにしている。このピン(37)には、前記の例と同様に、磁性体(33)を内蔵可能である。
【0029】
こうして、便座装置のひんじ部(27)以外の部位にも電源装置が設置され、ひんじ部(27)に設置する前記の例と同様に、トランスの分離着脱は可能で、非接触・無接点での電力伝送が実現される。しかもこの場合には、回動部(34)には、便座(22)の回動に際して、ひんじ部(27)に比較して負荷がかからないため、強度を確保する必要がなく、このため、電源装置の小型化が可能となる。
【0030】
さらに、この図10の例の場合には、図9の例と同様に、1次コイル(5)及び2次コイル(6)が軸(7)に関して重なるように配置されるため、1次コイル(5)で発生した磁束のそのほとんどが2次コイル(6)に交錯し、トランスの電磁誘導による電力伝送の効率が高まる。
図11は、この発明の便座装置の別の例を示した要部断面図である。
【0031】
この図11の例は、図10の例と回動部(34)の構成が相違している。
すなわち、回動部(34)として、便座装置本体(21)及び便座(22)の双方に突起部(38,39)が設けられ、その各々に、ピン挿入穴(40)及びピン貫通穴(41)が、ひんじピン(32)と同軸上に形成されている。これらのピン挿入穴(40)及びピン貫通穴(41)の周りに、電源装置のトランス1次側及び2次側に設けられた1次コイル(5)及び2次コイル(6)が内蔵されており、ピン(37)がピン貫通穴(41)を貫通し、ピン挿入穴(40)に挿入されるようにしている。1次コイル(5)及び2次コイル(6)は、軸(7)に関して同軸上に配置されるが、図10の例のように互いに重なることはない。
【0032】
図12<a><b>は、各々、この発明の便座装置の別の例を示した断面図である。
この図12の例の場合には、電源装置のトランス2次側に設けられる2次コイル(6)が、回動部としての便座(22)後端の回動中心の近傍に設けられている。一方、トランス1次側に設けられる1次コイル(5)は、この2次コイル(6)と対向する部位の便座装置本体(21)に内蔵され、トランスは分離着脱式となっている。
【0033】
図13<a><b>に、この図12の例に用いられる1次コイル(5)及び2次コイル(6)を例示したように、1次コイル(5)及び2次コイル(6)には、たとえば断面円弧状の板体に形成された磁性体コア(42)に、その長さ及び厚さ方向にコイル(43)を巻回したものを用いることができる。
そして、この例においては、図12<a>及び図13<a>に示したように、便座(22)が便器上に配置されている場合においても、また、これが上方に回動され、さらに図12<b>及び図13<b>に示したような便座(22)が使用されない場合においても、1次コイル(5)と2次コイル(6)との間のギャップが常に一定に保たれるようになっている。
【0034】
しかも、この例においては、図13<a><b>に示したように、2次コイル(6)は短尺としており、この2次コイル(6)が便座(22)の回動によって描く軌跡の長さと同等又はそれ以上の長尺状に1次コイル(5)を形成し、その1個が便座装置本体(21)に設置されている。
こうすることで、便座(22)の回動範囲に対してどの位置においても1次コイル(5)から2次コイル(6)への安定した電力の伝送が実現される。
【0035】
図14<a><b>は、図12の例に用いられる1次及び2次コイルの一例を示した要部斜視図である。
この図14<a><b>の例においては、図13<a><b>の例とは異なり、1次コイル(5)も短尺状に形成されている。そして、その2個が、便座装置本体(21)において、便座(22)の回動する部位に内蔵される2次コイル(6)に対向する部位に内蔵されている。
【0036】
より具体的には、1次コイル(5)は、その1個が、図12<a>に示された、便座(22)が便器上に配置される時の2次コイル(6)に対向する本体(21)に、他の1個は、図12<b>に示された、便座非使用時に回動の終点に配置される時の2次コイル(6)に対向する本体(21)に内蔵されている。それというのも、便座装置の場合には、便座(22)は、使用時及び非使用時の主に2つの状態にあり、その間の中間状態に配置されることはほとんどないからであり、図12<a><b>の便座(22)の配置位置に対応して設ければ、1次コイル(5)を簡略化することができ、コスト低減に有効となる。
【0037】
図15<a><b>は、各々、この発明の便座装置の別の例を示した断面図である。
この図15<a><b>の例は、便座(22)が便器上に配置された状態においてのみ電力を伝送可能としている。
すなわち、電源装置のトランス2次側の2次コイル(6)は、便座(22)に内蔵されているが、特にその設置部位は回動部に限定されてはいない。一方、トランス1次側の1次コイル(5)については、便座(22)が便器上に配置される時に2次コイル(6)との間で電磁結合が生ずる部位に内蔵されている。
【0038】
従って、図15<b>に示したように、便座(22)が回動し、1次コイル(5)から離れると、コイル間の距離が大きくなるため、電磁誘導による電力の伝送は不可能となる。
この図15<a><b>の例の場合には、便座装置に組み込む電源装置の構成がより単純化され、しかも電源装置は、本体(21)から便座(22)への電力供給のスイッチ的機能をも有することとなり、利便性が向上する。
【0039】
図16は、この発明の便座装置の別の例を示した断面図である。
この図16の例においては、以上の2次コイルの代わりにトランス2次側に導電部材(44)を設け、これをトランス1次側の1次コイル(5)により直接誘導加熱するようにしている。
【0040】
1次コイル(5)で発生した高周波の交番磁束は、金属等の導電部材(44)に交錯すると、その導電部材(44)内に磁束変化に伴う渦電流が発生する。この渦電流と導電部材(44)自身の抵抗によってジュール損が生じ、その結果、導電部材(44)は発熱する。便座(22)の機能が暖房機能だけの場合には、このような構成でも十分電源装置としての機能は達成される。
【0041】
なお、1次コイル(5)は、図17に示したように、便器内に内蔵することも可能である。
図18は、この発明の便座装置の別の例を示した要部断面図である。
この図18に示した例は、基本構成については図6の例と同じとし、それに加え、情報信号伝送部をも組み込み、各種情報信号を非接触・無接点で便座装置本体(21)及び便座(22)間を授受可能なようにしている。
【0042】
具体的には、情報信号伝送部として、信号発生回路(45)を便座装置本体(21)に設けるとともに、その信号発生回路(45)で発生した信号を便座(22)に送信する送信部(46)をひんじ部(27)の本体側領域に内蔵している。便座(22)には、送信部(26)からの情報信号を受信する受信部(47)が内蔵され、受信信号を処理する信号処理回路(48)が便座(22)に設けられている。受送信する信号については特に制限はなく、電磁波、光、音波等の各種信号を任意に採用することができる。
【0043】
たとえば便座装置において、便座(22)を加温する場合には、適正な温度とすることが安全性の上で重要であり、そのためには温度コントロールを行う制御信号を本体(21)から便座(22)に送信する必要がある。また、便座(22)に人が座ることを検知して便器のプレ洗浄を行うタイプの便座装置の場合には、その検知信号を便座(22)から本体(21)に送信する必要がある。従って、電力供給ばかりでなく、そのような情報信号をも非接触・無接点で行うことにより、高機能を有する便座装置の場合にも便座(22)の丸洗いが実現されることとなる。
【0044】
もちろんこの発明は、以上の例によって限定されるものではない。電源装置各部位における回路構成、トランスに設けられるコイルの構成、構造及び形状、また、便座装置の種類、構成及び構造等の細部については様々な態様が可能であることは言うまでもない。
【0045】
【発明の効果】
以上詳しく説明した通り、この発明の便座装置によって、回動可能または回動とともに分離可能とされている便座部に便座装置本体から電力を非接触・無接点で、安全に、かつ接点不良の発生を防止し、高い信頼性をもって伝送することができる。また、便座部の取外しを行っても、水や汚れ、塩分等による端子腐食を完全に防止することができ、電気的不良の発生は激減し、取り外した部分の水洗いが可能となる。美観性、衛生性等の安定維持に有効となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電源装置の構成の概要を示したブロック図である。
【図2】電源装置の回路構成の好ましい一形態を示した回路構成図である。
【図3】電源装置が好適に適用される電気機器の概要を示した構成図である。
【図4】電気機器に電源装置を組み込む場合の概要を示した構成図である。
【図5】電力供給部が本体より分離される場合の電源装置の状態を示した構成図である。
【図6】この発明の便座装置の一実施例を示した斜視図である。
【図7】便座が便座装置本体より分離される状態を示した斜視図である。
【図8】この発明の便座装置の別の例を示した要部断面図である。
【図9】この発明の便座装置の別の例を示した要部断面図である。
【図10】この発明の便座装置の別の例を示した要部断面図である。
【図11】この発明の便座装置の別の例を示した要部断面図である。
【図12】<a>及び<b>は、各々、この発明の便座装置の別の例を示した断面図である。
【図13】<a><b>は、各々、図12の例に用いられる1次及び2次コイルの一例を示した要部斜視図である。
【図14】<a><b>は、各々、図12の例に用いられる1次及び2次コイルの一例を示した要部斜視図である。
【図15】<a><b>は、各々、この発明の便座装置の別の例を示した断面図である。
【図16】この発明の便座装置の別の例を示した断面図である。
【図17】図16の例の別の態様を示した断面図である。
【図18】この発明の便座装置の別の例を示した要部断面図である。
【符号の説明】
1 インバータ回路
2 トランス
3 1次側
4 2次側
5 1次コイル
6 2次コイル
7 軸
8 出力回路
9 整流・平滑回路
10 電源
11 負荷
12 電気機器本体
13 電力供給部
14 回動支持部又は支点部
15 本体側領域
16 電力供給側領域
17 接続部材
18 磁性体
21 便座装置本体
22 便座
23 便蓋
24 温水タンク
25 ノズル装置
26 コントロール部
27 ひんじ部
28 ピン挿入穴
29 ヒータ
30,31 ピン貫通穴
32 ひんじピン
33 磁性体
34 回動部
35 突起部
36 凸部
37 ピン
38,39 突起部
40 ピン挿入穴
41 ピン貫通穴
42 磁性体コア
43 コイル
44 導電部材
45 信号発生回路
46 送信部
47 受信部
48 信号処理回路

Claims (4)

  1. 便座装置本体と、回動可能又は回動とともに着脱可能にされた便座部とを有し、便座装置本体から便座部に非接触・無接点で電力を伝送する電源装置を備えた便座装置であって、
    電源装置は、高周波交流を発生させるインバータと、その出力を電磁誘導によって非接触・無接点で取り出すトランスとを有しており、
    インバータは、便座装置本体に設けられており、
    トランスは、その2次コイルが便座部後端の回動部位に設けられ、1次コイルが2次コイルと対向する部位の便座装置本体に設けられ、且つそれら1次コイル及び2次コイルが互いに分離可能とされて、便座部と便座装置本体との間で分離着脱式とされており、
    このトランスの1次コイルは、短尺状の2次コイルが便座部の回動によって描く軌跡の長さと同等又はそれ以上の長さを有する1個の長尺状のものであり、且つ2次コイルとの間のギャップが常に一定とされている、
    ことを特徴とする便座装置。
  2. 前記トランスの1次コイルは、長尺状且つ断面円弧状の磁性体コアにその長さおよび厚さ方向にコイルを巻回したものであることを特徴とする請求項1記載の便座装置。
  3. 便座装置本体と、回動可能又は回動とともに着脱可能にされた便座部とを有し、便座装置本体から便座部に非接触・無接点で電力を伝送する電源装置を備えた便座装置であって、
    電源装置は、高周波交流を発生させるインバータと、その出力を電磁誘導によって非接触・無接点で取り出すトランスとを有しており、
    インバータは、便座装置本体に設けられており、
    トランスは、その2次コイルが便座部後端の回動部位に設けられ、1次コイルが2次コイルと対向する部位の便座装置本体に設けられ、且つそれら1次コイル及び2次コイルが互いに分離可能とされて、便座部と便座装置本体との間で分離着脱式とされており、
    このトランスの1次コイルは、短尺状の2次コイルの回動の各位置に対向して配置された複数個の短尺状のものであり、且つ2次コイルとの間のギャップが常に一定とされている、
    ことを特徴とする便座装置。
  4. 前記トランスの1次コイルは、便座部が便器上に配置される時の2次コイルの位置および便座部が非使用時に回動の終点に配置される時の2次コイルの位置に対向して配置された2個の短尺状のものであることを特徴とする請求項3記載の便座装置。
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