JP3596352B2 - 自動車用スライドドアのポケット構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、自動車用スライドドアのポケット構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車のドアには、狭いところでも開閉できるように前後方向にスライドするスライド式のドアがある。この種のスライドドアは、閉じた時に車体側面のドア開口を閉塞し、開いた時に車体の外面に重なり合った状態になる。スライドドアの車室内側には、樹脂製のドアトリムが設けられ、開いた状態でこのドアトリムが車体の外面に僅かな隙間を介して近接した状態となる(ドアトリムの類似技術として、実開平6−50998号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような自動車用スライドドアにあっては、開いた時にドアトリムが車体の外面に対して近接状態で重なり合うため、ドアトリムに本などの物を収納するためのポケット部を形成することができない。つまり、ポケット部は、ドアトリムの他の面よりも車室内側に突出した状態で形成されるため、スライドドアを開いた場合に、ポケット部が特に車体の外面に対して近接した状態となり、仮にポケット部に入れた物がポケット部から飛び出した状態になると、その飛び出した物がドア開口の端部に当たってスライドドアの開きを阻止したり、或いは、飛び出した物が車体の外面を擦って傷つけるからである。
【0004】
この発明は、このような従来の技術に着目してなされたものであり、自動車用スライドドアのドアトリムにポケット部を形成しても上記のような問題の生じにくい構造を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、開いた状態で車体の外面に重なり合うスライドドアのドアトリムに、車室内空間側に側壁部を有し且つ上部に開口を有するポケット部が、車室内空間の側面を規定する略平面の基準面よりも車室内側に突出しない状態で形成され、前記開口の車室内側の縁部を前記側壁部の上縁により形成し、該上縁にスライドドアの開き方向の端部へ向かうほど高さが高くなる傾斜部を形成したものである。
【0007】
請求項2に記載の発明は、前記側壁部の上縁の高さは、少なくとも一部がポケット部内に横向きに収納したA4サイズの本や書類の高さよりも低く且つ前記端部の高さがA4サイズの本や書類の高さよりも高くなっている。
【0008】
請求項3に記載の発明は、前記ポケット部の側壁部には、窓部が切欠き形成されている。
【0009】
請求項4に記載の発明は、前記ドアトリムにおけるポケット部より上方の領域が、前記側壁部よりも車外側に位置している。
【0010】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、自動車用スライドドアのドアトリムにポケット部を形成した構造にしても、そのポケット部が車室内空間の側面を規定する略平面の基準面よりも車室内側に突出しない状態で形成されているため、スライドドアを開いた場合に、ポケット部が車体の外面に対して近接することがない。従って、ポケット部に入れた収納物が、ドア開口の端部に当たってスライドドアの開きを阻止したり、車体の外面を擦って傷つけたりしにくい。
【0011】
また、側壁部の上縁に自動車用スライドドアの開き方向の端部へ向かうほど高さが高くなる傾斜部が形成されているため、スライドドアを円滑に開く際に最も邪魔になりやすい収納物の前記端部側の上側角部を、この傾斜部により飛び出しにくくすることができる。
【0012】
請求項2に記載の発明によれば、ポケット部に収納される本や書類等のサイズとして、最も一般的なA4サイズを横向きにして収納した場合に、この収納物の前記端部側の上側角部がポケット部内に収納されるため、A4サイズの本や書類等がドア開口の端部に当たったり、車体の外面を擦ったりすることはない。また、それでいて、ポケット部の側壁部の少なくとも一部の上縁からA4サイズの本や書類等の上端が出るため、それらの取り出しが容易である。
【0013】
請求項3に記載の発明によれば、ポケット部の側壁部に窓部が切欠き形成されているため、ポケット部内に小物が落ちた場合に取り出しが容易である。
【0014】
請求項4に記載の発明によれば、ドアトリムにおけるポケット部より上方の領域が前記側壁部よりも車外側に位置しているため、ポケット部の深さよりも上下サイズの大きな物を入れても、その物の上部が車室内側に飛び出しにくく、スライドドアの開閉に支障をきたさない。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態を図1〜図4に基づいて説明する。符号1は、自動車用スライドドアで、車体に設置された図示せぬレールにアームを介して前後方向でスライド自在に支持されており、閉じた時には、車体側面のドア開口2を閉塞し、開いた時は、車体の外面3に対して僅かな隙間S(図4参照)を介して重なり合った状態となる。
【0016】
このスライドドア1の車室内S側には、ドアトリム4が設けられている。このドアトリム4は、図3に示すように、互いに樹脂成形品であるアッパトリム5とロアトリム6とを上下で結合した構造になっている。ロアトリム6には、スライドドア1の内部側からカバー7が取付けられ、このカバー7と側壁部8との間で、ポケット部9を形成している。ドアトリム4の前端には、ペットボトル等の容器を保持するボトルホルダ10も形成されている。このボトルホルダ10は、図4に示すように、スライドドア1を開いても、車体の外面3に重ならず、ドア開口2内に位置している。
【0017】
ドアトリム4に形成されたポケット部9は、上部に開口11を有しており、側壁部8の下方には、長方形の窓部12が切り欠き形成されている。ポケット部9の側壁部8と、アッパトリム5とは、車幅方向において同一位置で、車室内Rの空間の側面を規定する略平面基準面Xにちょうど合致している。つまり、ポケット部9は、この基準面Xよりも車室内R側へ突出しない状態で形成されている。また、図3に示されているように、カバー7及びロアトリム6の上部で形成されるポケット部9の上方領域Eも、基準面Xよりも車外側に位置している。
【0018】
ポケット部9の開口11の車室内R側の縁部は、側壁部の上縁13により形成されており、この上縁13の高さは、ポケット部9内に横向き収納したA4サイズの本14よりも若干低い程度である。但し、この上縁13にスライドドア1の開き方向Dの端部へ向かうほど高さが高くなる傾斜部13aが形成されている。
【0019】
従って、ポケット部9内にA4サイズの本14を横向きで収納した場合、本14の方向Dの端部側の上側角部は、ポケット部9内に収納され、本14がポケット部9から大きく飛び出すことはない。更に、ポケット部9自体が基準面Xよりも車室内側Rに突出しない状態で形成されているため、スライドドア1を開く場合にも、ポケット部9内の本14がドア開口2の端部に干渉してスライドドア1の開きを阻止したり、また、本14が車体の外面3を擦って傷つけたりしにくいことになる。
【0020】
特に、ポケット部9の側壁部8の上縁13における開き方向Dの端部に、上側への傾斜部13aが形成されているため、スライドドア1を円滑に開く際に最も邪魔になりやすい本14の上側角部Pを、この傾斜部13aにより完全に覆い隠すことができる。尚、傾斜部13a以外の上縁13から、A4サイズの本14の上端が若干出るため、ポケット部9からの本14の取り出しは容易である。
【0021】
また、ポケット部9より上方の領域Eが側壁部8よりも車外側に位置しているため、ポケット部9の深さよりも上下サイズの大きな物(例えば、図3に示すように縦向きにしたA4サイズの本14′)を入れても、その本14′の上部が車室内R側に飛び出さない。
【0022】
そして、もしポケット部9内にライター等の小物が落ちても、側壁部8に窓部12が切欠き形成されているため、その窓部12から落ちた小物を容易に取り出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動車のスライドドアを示す斜視図。
【図2】ドアトリムを示す側面図。
【図3】図2中矢示SA−SA線に沿う断面図。
【図4】図1中矢示SB−SB線に沿う断面図。
【符号の説明】
1 スライドドア
2 ドア開口
3 外面
4 ドアトリム
8 側壁部
9 ポケット部
11 開口
12 窓部
13 上縁
13a 傾斜部
14 本
D 開き方向
E 上方領域
P 上側角部
R 車室内
S 隙間
X 基準面
Claims (4)
- 開いた状態で車体の外面に重なり合うスライドドアのドアトリムに、車室内空間側に側壁部を有し且つ上部に開口を有するポケット部が、車室内空間の側面を規定する略平面の基準面よりも車室内側に突出しない状態で形成され、
前記開口の車室内側の縁部を前記側壁部の上縁により形成し、該上縁にスライドドアの開き方向の端部へ向かうほど高さが高くなる傾斜部を形成したことを特徴とする自動車用スライドドアのポケット構造。 - 請求項1に記載の自動車用スライドドアのポケット構造であって、
前記側壁部の上縁の高さは、少なくとも一部がポケット部内に横向きに収納したA4サイズの本や書類の高さよりも低く且つ前記端部の高さがA4サイズの本や書類の高さよりも高くなっていることを特徴とする自動車用スライドドアのポケット構造。 - 請求項1又は請求項2に記載の自動車用スライドドアのポケット構造であって、
前記ポケット部の側壁部には、窓部が切欠き形成されていることを特徴とする自動車用スライドドアのポケット構造。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の自動車用スライドドアのポケット構造であって、
前記ドアトリムにおけるポケット部より上方の領域が、前記側壁部よりも車外側に位置していることを特徴とする自動車用スライドドアのポケット構造。
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JP16558299A Expired - Fee Related JP3596352B2 (ja) | 1999-06-11 | 1999-06-11 | 自動車用スライドドアのポケット構造 |
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- 1999-06-11 JP JP16558299A patent/JP3596352B2/ja not_active Expired - Fee Related
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