JP3596253B2 - 半導体ウェーハの両面研磨機 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、研磨布により半導体ウェーハ等の両面を研磨する両面研磨機に関するもので、特に、前記研磨布に高圧水を噴射して目詰まりを解消するドレッシング装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体ウェーハ(以下ウェーハと呼ぶ)研磨機の基本構造は、キャリアプレートに装着されたウェーハの研磨面と、定盤に敷設されたフェルト等の研磨布面とを平行に配置し、これらの面同士を接触させて互いに摺動させる機構を備えたものが一般的に知られている。ウェーハ面の研磨は、前記機構の摺動中において、ウェーハ面とフェルト面との間に微粒子シリカ等の砥粒を含む研磨液を添加し、該研磨液及び研磨布面とウェーハ面との機械的化学的相互作用(メカノケミカル作用)によって、ウェーハ面の凹凸が均されることで進行する。
【0003】
研磨装置の実際の形態としては、複数のウェーハの片面のみを研磨する片面研磨機、同様に両面を研磨する両面研磨機、大径ウェーハを1枚づつ研磨する枚葉研磨機等様々なものが提供されている。
【0004】
ところで、上記のようなウェーハ研磨中にあっては、被研磨面と研磨剤との間の前記機械的化学的な作用によって、反応生成物が形成されることが知られている。この反応生成物は研磨進行とともに増加していき、次第に研磨布面表層及び内層に滞留していくようになる。また、研磨液中の砥粒も、研磨が進むにつれて細粒化していき、研磨布表面の微視的凹凸に付着するようになる。
【0005】
一般にこれらの現象は研磨布の目詰まりと称されるが、これをそのまま放置すると、研磨性能の低下をはじめとして、ウェーハがテーパ状に研磨されるなど、所望の平坦度を得ることができなくなったり、さらに程度が悪化するとウェーハ表面にスクラッチ傷を創る等不良発生の原因にもなる。したがって、研磨工程においては、研磨布面に付着した反応生成物等を除去する作業、すなわち、ドレッシング作業が必要となる。
【0006】
前記ドレッシング作業は、概して自動化困難であったために、旧来より基本的に手作業で行われてきたが、これが明らかに効率の悪いものであったことから、昨今このような状況をふまえた上で、自動化機構を備えたドレッシング装置も様々な形態のものが提案されてきている。まず、特許第2628915号公報に示されているもののように、研磨布面に高圧水を噴射することでドレッシング作業を行うものがある。この装置によれば、前記した研磨布内層に入り込んだ滞留物も水ジェットにより除去することが可能となり、また、一連の作業が自動化されていることから効率の向上も図れるものであった。
【0007】
また、特許第2622069号公報に示されているように、前記と同様、純水等の高圧流体によって研磨布から反応生成物を除去する手段とともに、使用済み前記流体及び反応生成物を排出するためのブラシ手段を併用したドレッシング装置が提案されている。この装置によれば、上記に比してより効果的なドレッシングが行われるものであった。
【0008】
さらには、特開平7−299731号公報に示されているドレッシング装置のように、ウェーハの交換作業時に、ダイヤモンド砥石を電着したドレッシングパッドを研磨布面へ圧接し、該研磨布面を回転させることによって、ドレッシングパッドが自転することで研磨布全体のドレッシングを行うものが案出されているし、また、このドレッシングパッドを備えたドレッシング装置にさらに加えて、ウェーハを保持するヘッド周囲から研磨剤を高圧に噴射するノズルを設けることによって、ウェーハの研磨作業時においてもドレッシング作業を行おうとする特開平7−299738号公報に示されているようなものも提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記のドレッシングパッドによるドレッシング作業では、基本的に研磨布表層のドレッシングが集中的に行われることとなり、研磨布内層に滞留した反応生成物等の除去は困難なものであった。
【0010】
また、上記方法に研磨剤を高圧で噴射するノズルを加え設けた装置、そして、その前に述べた高圧水を含む高圧流体、また高圧流体にブラシを併用する装置にあっては、研磨布内層の滞留物除去には効果を発揮するものの、これら各種のドレッシング装置は片面研磨機に対応したものであって、旧来の手作業によるドレッシングに比すれば飛躍的な作業効率向上が達成されたが、更なる研磨効率の向上を目指した両面研磨機への適応がなされていない状況にあった。
【0011】
ところで、両面研磨機に適応した自動化されたドレッシング装置も、実開昭54−129891公報で考案されてはいるが、これはブラシのみを用いるドレッシング装置であり、研磨布内層の反応生成物除去には困難が伴っていた。
【0012】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、半導体ウェーハの両面研磨機において、上下定盤に敷設された研磨布に対する省力的で効果的なドレッシングが可能な装置を提供し、研磨工程全体の作業効率を向上させることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために以下の解決手段をとった。
すなわち、本発明は、半導体ウェーハの上下面を上下から挟む上定盤及び下定盤とを備え、これら定盤を回転させつつ、該上定盤の下面及び下定盤の上面に敷設されているそれぞれの研磨布によって半導体ウェーハの両面を研磨する半導体ウェーハの両面研磨機において、前記上定盤は水平面に対して揺動自在に支持されているものであって、前記研磨布面それぞれに対向して設けられる噴射ノズルと、前記噴射ノズルを前記上定盤と下定盤との間から退避させる噴射ノズル移動機構と、前記上定盤及び下定盤を前記噴射ノズルを挿入可能な間隔で保持する間隔保持機構と、前記噴射ノズルに高圧水を供給する高圧水供給機構とを備えたことを特徴とする。
【0014】
これによれば、ドレッシング時において、両面研磨機を構成する上定盤及び下定盤にそれぞれ敷設された研磨布に対して、噴射ノズルから同時に高圧水の噴射を行うことで、両面共々ドレッシング作業が行われることとなる。また、噴射ノズルの移動機構を備えていることから、該噴射ノズルは、ウェーハ研磨時、上定盤と下定盤との間の位置から退避した場所におかれ、ドレッシング時のみに前記上定盤及び下定盤の間へと移動する。
【0015】
また、間隔保持機構を導入したため、ドレッシング時における上下各定盤の間隔は、前記噴射ノズルが挿入可能な間隔に保持される。この間隔保持機構は、研磨時においては上定盤と下定盤の位置をウェーハの両面研磨が可能な距離間隔とするものであり、ドレッシング時のみに上下各定盤の間を、さきの噴射ノズルが挿入可能な間隔に保持するものである。
【0016】
さらに、前記上定盤が水平面に対して揺動自在に支持されていることから、半導体ウェーハの厚みの変動に対応して、上定盤が揺動することとなる。この上定盤の揺動に関連して、前記間隔保持機構には上定盤又は下定盤の回転動作につれて転動する摺動潤滑部材を備えていることから、ドレッシング時においては必要のない前記上定盤の揺動を防止し、上下定盤を平行に保持するとともに、各定盤の回転を阻害することなく滑らかな動作を実現する。
また、前記噴射ノズルと上下各定盤との間隔がそれぞれ 10 〜 30mm であるように設定されることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
図1は、半導体ウェーハの両面研磨機におけるドレッシング装置を示す正面図であり、図2はその正断面図である。まず、この半導体ウェーハの両面研磨機の構成について説明する。
【0018】
図1及び図2において、符号1は下定盤、2は上定盤である。それぞれ円盤状に形成されており、下定盤1の上面及び上定盤2の下面には、フェルト等からなる研磨布3が、定盤の円盤形状に合わせて敷設されている。また、下定盤1の下方には駆動部4が配置されており、下定盤1はこれにより回転運動させられる。一方、上定盤2の上方には、駆動軸5の延長線上に図示しない駆動部が接続されており、上定盤2はこれにより回転させられる。ただし、この上定盤2は、駆動軸5周囲に配置された自動調芯転がり軸受6によって、水平面に対して若干揺動自在に支持されている。これはウェーハ研磨時において、該ウェーハの微小な厚み変動に上定盤2が応答し、ムラのない研磨をするように若干首振りが可能となっているものである。
【0019】
さらに、この上定盤2には、その下面が下定盤1上面と接触可能となるように図示しない上下移動機構も備えている。この力の伝達は駆動軸5を通して行われる。ウェーハの研磨時は、上定盤2が、この機構を利用して下定盤1に降ろされた状態で行われ、ドレッシング作業時は、その反対に上定盤2が上昇した状態で行われる。
【0020】
また、これらとは別個に本装置の周囲には水受け50が配置され、研磨中あるいはドレッシング中に水などが周囲に飛散することのないようにされている。
【0021】
次に、ドレッシングに関する機構の構成を説明する。下定盤1の側方には軸受7が前記水受け50の底板を貫通して配置されており、この軸受7を通してアーム軸8が回転自在に取り付けられている。さらに、アーム軸8上端には、上下定盤(1、2)の中心に届く長さをもつ中空アーム9が設置され、各定盤と一定の距離を保つように水平に固定されている。
【0022】
該中空アーム9には、その上面、下面それぞれの先端部、中端部、基端部において、合計6つの噴射ノズル10が形成されている。つまり、上面に形成された3つの噴射ノズルは上定盤2の研磨布に対向し、下面の3つは下定盤1の研磨布に対向する。また、中空アーム9には、上向きの噴射ノズル10と下向きの噴射ノズル10とをそれぞれ一括して覆うように、中空アーム9の長さ方向に沿う飛散防止カバー11が取り付けられている。
【0023】
一方で、噴射ノズル移動機構として、レバー12がアーム軸8の下方に、そしてこのレバー12の遊端部を押す、エアシリンダ13が水受け50の底面に平行に、それぞれ備えられている。中空アーム9の上下定盤間への移動及び上下定盤間からの退避は、このエアシリンダ13の並進運動が、レバー12を通してアーム軸8の回転運動となることで達成される。なお、アーム軸8の下端には給水ホース14が繋がれており、該給水ホース14は図示しない高圧水供給機構に接続されている。
【0024】
最後に、間隔保持機構15に関する構成について説明する。車輪アーム(アーム)16は、図1に示すように、定盤周囲に120゜間隔で配置されている。また、該車輪アーム16各々の先端には、車輪(潤滑摺動部材)17が上下2段に各1輪ずつ備えられていて、それぞれの車輪17は、その中心を軸として回転自在となっている。このことから、間隔保持機構15は、車輪アーム16が合計3つ、車輪17が合計6つで構成されていることになる。
【0025】
また、この間隔保持機構15は、車輪17が上下定盤(1、2)の縁に対して移動及び退避する機構を備えている。この機構は基本的に、上記した噴射ノズル10が形成されている中空アーム9の移動機構と同一のものである。すなわち、車輪アーム軸18が、軸受19を通して回転自在に取り付けられ、該車輪アーム軸18上端には前記車輪アーム16が、その下端にはレバー20が備えられ、該レバー20をエアシリンダ21で押すことにより、車輪アーム16の回転が実現する。
【0026】
以上のような構成をもつ半導体ウェーハの両面研磨機において、ドレッシング作業を中心にその作用及び効果について説明する。
ウェーハは、図1に示すキャリアプレートWにおいて、その1枚に付き数枚装着され、それが下定盤1上に載置される。そして、上定盤2がこれらを覆う形で、上下移動機構により降ろされる。この上下定盤の接触状態が適当な圧力下で保持されたのち、定盤駆動部が、各上下定盤(1、2)をそれぞれ逆方向に回転駆動する。この際、上下定盤間には微粒子シリカ等の砥粒を含む研磨液が添加され、ウェーハ両面は研磨布3及び前記研磨液との機械的化学的相互作用により研磨される。この場合において、定盤2は、研磨される各ウェーハの厚みの変動に対応するように、水平面に対して若干揺動しながら回転している。
【0027】
そして、研磨がある程度進行すると、研磨布3の表層及び内層に、ウェーハと研磨布3及び研磨液との反応によって生成された反応生成物あるいは砥粒等が滞留してくることとなる。したがって、予めこのような状態となる時間を勘案しておき、研磨開始からその時間が経過したら研磨を一旦中止する。すなわち、上下各定盤の回転を止め、上定盤2を上昇させて、さきに載置したキャリアプレートWを取り除く。
【0028】
ドレッシング作業はここから始まる。まず、エアシリンダ13、21を駆動させて、噴射ノズル10を有する中空アーム9と車輪17をもつ車輪アーム16を、それぞれの退避位置(図1中P1及びP3)から上下定盤間に移動させる。中空アーム9の先端が、図1中符号P2で示す定盤の円中心に位置し、車輪アーム16の先端、すなわち車輪17が、図1中符号P4で示す定盤の円辺縁に位置したら、それぞれのエアシリンダ13、21の駆動を止める。
【0029】
そして、上下各定盤の回転駆動を再度開始させると同時に、高圧水を給水機構から中空アーム9へと供給する。なお、この際高圧水の圧力は30〜100kg/cm2が望ましい。圧力が30kg/cm2以下だと研磨布3内層のドレッシングの効果が十分でなく、100kg/cm2以上だと研磨布3を損傷する恐れがあるためである。
【0030】
上記のように、上下各定盤(1、2)はドレッシング時に回転されることから、研磨布3全面域がドレッシング可能となる。また、噴射ノズル10は、中空アーム9の上下面それぞれに形成されていることから、上下各定盤(1、2)に敷設されている研磨布3のドレッシングが同時に可能となり、作業効率の向上が図れる。さらに、高圧水が研磨布3面に供給されることから、滞留している反応生成物や砥粒等は、研磨布3の表層のみで除去されるだけでなく、内層に留まっているものも叩き出すことが可能となり、ドレッシングの効果を向上させることができる。
【0031】
このドレッシング時にあっては、前記したように車輪17が上下各定盤(1、2)間に位置されており、これは定盤との接触及び定盤の回転により転動されている。このように、車輪17はドレッシング中の上定盤1と下定盤2との間を一定間隔で保持し、かつ回転する定盤の安定を担うものとなっている。また、上定盤2が、ウェーハ研磨上の都合から首振り可能な構成とされていることで、上記車輪17はドレッシング時における上定盤2の不必要な揺動を防止し、安定回転を実現するものであるともいえる。さらに、車輪17は、各車輪アーム16の先端に上下2段に取り付けられていることから、下定盤1及び上定盤2を違う速度で回転させることが可能となっている。
【0032】
なお、上記の上下各定盤間の間隔は、中空アーム9と上下各定盤(1、2)との間隔がそれぞれ10〜30mmであるように設定されることが望ましい。というのは、その間隔が10mm以下では噴射水が集中しすぎてドレッシングむらが生じ、30mm以上では噴射水が飛散してしまい十分なドレッシング効果が期待できないからである。車輪17の径の大きさは、このような事情を鑑みて決められる。
【0033】
また、中空アーム9はドレッシングの最中において、P1とP2との間を往復運動してもよい。これによって、定盤上にくまなく高圧水を噴射することが可能となり、ドレッシング効率の更なる向上が見込める。
【0034】
さらに、上記の実施形態では、車輪17が車輪アーム16先端に上下2段に設置されている例について述べたが、本発明は特にこの構成に限定されるものではない。すなわち、ドレッシング作業中下定盤1と上定盤2とを同一速度で回転させることとすれば、車輪17は、車輪アーム16の先端に1つだけ備えた構成とし、これに下定盤1及び上定盤2を接触させるものであっても何ら問題ない。
【0035】
次に、いままで述べた例とは、間隔保持機構が別の形態をとる二つの例について説明する。図3において、まず、上定盤2の円周囲に、該上定盤2の直径よりも大きい外径をもち、かつ上定盤2の直径と略同一あるいは若干小さい中空円外径をもつフランジ22が設けられている。これにより、上定盤2は「つば」をもつ定盤となる。
【0036】
間隔保持機構23は、水平方向を軸として回転する車輪(摺動潤滑部材)24を先端に設けた支持軸25が、上定盤2円周に等間隔に配置されている。支持軸25の下方には、該支持軸25を独自に上昇する上昇機構(退避機構)26が設けられており、上定盤2がドレッシング作業の態勢をとる、すなわち、上方に移動するとともに前記上昇機構26が動作し、支持軸25の先端に設けられた車輪24が、上定盤2円周から張り出した前記フランジ22の下面に接触するようになされる。
【0037】
上記のような装置を用いれば、前に述べた実施の形態と同様に、ドレッシング作業において下定盤1と上定盤2の間隔を、噴射ノズル10を備えた中空アーム9が挿入可能な間隔に保持することが可能となり、かつ安定した上定盤2の回転動作を得ることができる。
【0038】
また、図4に示す例では、上定盤2に対して前記と同様なフランジ22を設けるのは同様であるが、間隔保持機構27は、支持軸28の先端に定盤中心方向に向く梁29を設け、その先端に水平方向に軸をもって回転するような車輪(摺動潤滑部材)30が設けられた構成となっている。また、本例における支持軸28の下方には、さきの例のような上昇機構は設けられていない。
【0039】
この間隔保持機構27による上定盤2の実際の保持は、図4に示すように、先の例が上定盤2より張り出したフランジ22の下面に車輪24が接触するようになされているところを、本例では、フランジ22上面に車輪30が接触するようにしたものである。なお、この際車輪30と梁29との間にバネ等を配置したものであってもよい。
【0040】
これによれば、ドレッシング時において上定盤2が上昇することで、予めある高さに保持された間隔保持機構27が、その上昇する上定盤2と対向する形態となり、車輪30が上定盤2周囲に設置されたフランジ22の上面に接触した時点で、上定盤2の上昇動作を押さえ、その後、回転動作を与えることになる。したがって、この間隔保持機構27によっても、先までに述べたのと同様な効果を得ることができる。
【0041】
なお、本発明は、上記までに述べた各種の間隔保持機構(15、23、27)における車輪アーム軸18、支持軸25、28の配置数に関して、特にこだわるものではない。例えば、定盤周囲に90゜間隔で都合4つの前記各軸を配置するようなものであってもよい。また、各間隔保持機構には車輪(17、24、30)が採用されていたが、これは定盤の回転につれて転動するような球体回転物等によって代用可能である。
【0042】
さらに、これら間隔保持機構(15、23、27)全体については、例えば後に述べた二つの例に関する支持軸(25、28)に関して、これらを床面に固定するものではなく、天井に固定するような形態のものであってもよい。また、別形態の第一例では、支持軸25の上定盤からの退避は上昇機構により行うこととなっていたが、この代用として水平方向に退避するような機構であってもよい。さらに、図5に示すように、上定盤2にフランジ22を設けずに、その定盤の側面に溝31を形成し、該溝31と係合するような車輪(摺動潤滑部材)32を備えた支持軸33を導入して、ドレッシング時の間隔保持と安定した回転動作を得るようなものにしてもよい。ただし、この支持軸33には、前述したような退避機構が設けられているものとする。
【0043】
また、装置構成の最初に述べた上定盤2の駆動軸5延長上に配置される図示しない駆動部は、駆動軸5を各定盤(1、2)を回避するような連結軸、あるいは、直結軸によって下定盤1の下方に位置する駆動部4に繋ぐような構成とし、両定盤(1、2)の駆動部を同一なものとすることは可能である。本発明はこの各定盤の駆動部に関して、別々にそれらを設けるか、あるいは、同一な駆動部を併用するかについては、特にこだわるものではない。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、本願発明の半導体ウェーハの両面研磨機によれば、上下定盤に敷設された研磨布に対して、同時に高圧水を噴射する噴射ノズルを備え、かつ上下定盤を一定間隔保持する間隔保持機構を備えたことによって、両面研磨機における上下面同時のドレッシング作業が可能となり、作業能率の向上が図れる。
【0045】
また、前記間隔保持機構には、前記上定盤及び下定盤の動作につれて転動する車輪が備えられている。これは、上定盤が、半導体ウェーハの厚み変動に対応するように、水平面に対して揺動自在に支持されている事情を背景として、ドレッシング時における上定盤の不必要な揺動を防止して、上下定盤の間隔を一定に保持すると共に、回転する上下定盤の安定動作を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の一例を示す半導体ウェーハの両面研磨機の正面図である。
【図2】図1に示す半導体ウェーハの両面研磨機における正断面図である。
【図3】図1、図2に示す半導体ウェーハの両面研磨機とは別形態のものを示す正面図である。
【図4】図1、図2及び図3に示す半導体ウェーハの両面研磨機とは別形態のものを示す正面図である。
【図5】図1、図2、図3及び図4に示す半導体ウェーハの両面研磨機とは別形態のものを示す正面図である。
【符号の説明】
1 下定盤
2 上定盤
3 研磨布
10 噴射ノズル
15、23、27 間隔保持機構
16 車輪アーム(アーム)
17、24、30、32 車輪(摺動潤滑部材)
22 フランジ
26 上昇機構(退避機構)
31 溝
Claims (6)
- 半導体ウェーハの上下面を上下から挟む上定盤及び下定盤とを備え、これら定盤を回転させつつ、該上定盤の下面及び下定盤の上面に敷設されているそれぞれの研磨布によって半導体ウェーハの両面を研磨する半導体ウェーハの両面研磨機において、
前記上定盤は水平面に対して揺動自在に支持されているものであって、
前記研磨布面それぞれに対向して設けられる噴射ノズルと、
前記噴射ノズルを前記上定盤と下定盤との間から退避させる噴射ノズル移動機構と、
前記上定盤及び下定盤を前記噴射ノズルを挿入可能な間隔で保持する間隔保持機構と、
前記噴射ノズルに高圧水を供給する高圧水供給機構とを備え、
前記間隔保持機構は、前記上定盤と下定盤との間への移動及び前記上定盤と下定盤との間からの退避が可能とされたアームと、
該アームの先端に設けられた摺動潤滑部材とから構成されていることを特徴とする半導体ウェーハの両面研磨機。 - 半導体ウェーハの上下面を上下から挟む上定盤及び下定盤とを備え、これら定盤を回転させつつ、該上定盤の下面及び下定盤の上面に敷設されているそれぞれの研磨布によって半導体ウェーハの両面を研磨する半導体ウェーハの両面研磨機において、
前記上定盤は水平面に対して揺動自在に支持されているものであって、
前記研磨布面それぞれに対向して設けられる噴射ノズルと、
前記噴射ノズルを前記上定盤と下定盤との間から退避させる噴射ノズル移動機構と、
前記上定盤及び下定盤を前記噴射ノズルを挿入可能な間隔で保持する間隔保持機構と、
前記噴射ノズルに高圧水を供給する高圧水供給機構とを備え、
前記間隔保持機構は、前記上定盤に設けられたフランジと、
前記上定盤と下定盤とが前記噴射ノズルが挿入可能な間隔まで離れたときに、前記フランジの下面を支持する摺動潤滑部材と、
該摺動潤滑部材を前記フランジの下面から退避可能とする退避機構とから構成されていることを特徴とする半導体ウェーハの両面研磨機。 - 半導体ウェーハの上下面を上下から挟む上定盤及び下定盤とを備え、これら定盤を回転させつつ、該上定盤の下面及び下定盤の上面に敷設されているそれぞれの研磨布によって半導体ウェーハの両面を研磨する半導体ウェーハの両面研磨機において、
前記上定盤は水平面に対して揺動自在に支持されているものであって、
前記研磨布面それぞれに対向して設けられる噴射ノズルと、
前記噴射ノズルを前記上定盤と下定盤との間から退避させる噴射ノズル移動機構と、
前記上定盤及び下定盤を前記噴射ノズルを挿入可能な間隔で保持する間隔保持機構と、
前記噴射ノズルに高圧水を供給する高圧水供給機構とを備え、
前記間隔保持機構は、前記上定盤に設けられたフランジと、
前記上定盤と下定盤とが前記噴射ノズルが挿入可能な間隔まで離れたときに、前記フランジの上面を押さえる摺動潤滑部材とから構成されていることを特徴とする半導体ウェーハの両面研磨機。 - 半導体ウェーハの上下面を上下から挟む上定盤及び下定盤とを備え、これら定盤を回転させつつ、該上定盤の下面及び下定盤の上面に敷設されているそれぞれの研磨布によって半導体ウェーハの両面を研磨する半導体ウェーハの両面研磨機において、
前記上定盤は水平面に対して揺動自在に支持されているものであって、
前記研磨布面それぞれに対向して設けられる噴射ノズルと、
前記噴射ノズルを前記上定盤と下定盤との間から退避させる噴射ノズル移動機構と、
前記上定盤及び下定盤を前記噴射ノズルを挿入可能な間隔で保持する間隔保持機構と、
前記噴射ノズルに高圧水を供給する高圧水供給機構とを備え、
前記間隔保持機構は、前記上定盤の側面に溝が設けられ、
前記上定盤と下定盤とが前記噴射ノズルが挿入可能な間隔まで離れたときに、前記溝と係合する摺動潤滑部材と、
該摺動潤滑部材を前記溝から退避可能とする退避機構とから構成されていることを特徴とする半導体ウェーハの両面研磨機。 - 請求項1から4のいずれかに記載の半導体ウェーハの両面研磨機において、前記摺動潤滑部材は、前記上定盤又は下定盤の回転動作につれて転動する車輪であることを特徴とする半導体ウェーハの両面研磨機。
- 請求項1から5のいずれかに記載の半導体ウェーハの両面研磨機において、
前記噴射ノズルと上下各定盤との間隔がそれぞれ10〜30mmであるように設定されることを特徴とする半導体ウェーハの両面研磨機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28090997A JP3596253B2 (ja) | 1997-10-14 | 1997-10-14 | 半導体ウェーハの両面研磨機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28090997A JP3596253B2 (ja) | 1997-10-14 | 1997-10-14 | 半導体ウェーハの両面研磨機 |
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