JP3593742B2 - エンジンの燃焼制御装置 - Google Patents

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  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明はエンジンの燃焼状態を制御する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
アイドル時は特にエンジン回転が不安定になるので、クランク角センサーからの信号に基づいて各気筒ごとの回転変動を算出し、この回転変動が許容限界を外れている気筒(当該気筒)では、当該気筒の噴射補正量を各気筒の回転変動の絶対値の総和と当該気筒の回転変動との比率に応じて補正するようにしたものがある(特開平4−86354号公報参照)。このものではさらに、当該気筒の噴射補正量の補正により、当該気筒の噴射補正量が許容上限値を越えたときは当該気筒の点火時期補正量を所定角度進角させるとともに、当該気筒の噴射補正量を所定量減量し、かつ残りの気筒の噴射補正量を当該気筒の減量分に対応して分配増量することでオーバーリッチを防止し、一方、当該気筒の噴射補正量が許容下限値より低くなると当該気筒の点火時期補正量を所定角度遅角させるとともに、当該気筒の噴射補正量を所定量増量し、かつ残りの気筒の噴射補正量を当該気筒の増量分に対応して分配減量することで、オーバーリーンを防止している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来制御における各気筒の回転変動(エンジン回転数の所定時間当たり変化量)は図示平均有効圧Pi相当であり、従来制御をいいかえると、各気筒のPiのバラツキが小さくなるように、気筒別に燃料噴射量(空燃比)と点火時期を制御するものであるため、各気筒のサイクル変動を低減することは可能であるものの、気筒間のバラツキを低減することができないため、条件によってはアイドル時の安定度が逆に悪化することが実験により新たに判明した。以下にその解析結果を述べる。なお、アイドル時といった場合、暖機後のアイドル時をも含んでいるが、排気エミッションが問題となるのは主に暖機中のアイドル時であるため、以下では暖機中のアイドル時を考えている。
【0004】
ここでは、アイドル時の安定度として燃焼のバラツキにより発生するPiのバラツキに着目する。4気筒エンジンを例にとり、各気筒について、安定度が悪化した場合の平均Pi(所定サイクル数(たとえば100サイクル)のPiの平均値のこと)とσPi(100サイクルにおけるPiの標準偏差のこと)を図2に示すと、4気筒トータルでのPiのバラツキは2つの要因により発生していることがわかる。1つは、各気筒それぞれにおいてサイクル変動により発生する各気筒のσPiの増加である。2つ目は、各気筒の平均Piの気筒間バラツキの増加である。この2つの要因により、4気筒トータルでのPiのバラツキ(4気筒トータルでのσPi)が増加し、安定度が悪化するわけである。
【0005】
いま、各気筒のサイクルバラツキを表す指標として4つの各σPiの平均値をとり、これを「トータル平均σPi」、各気筒の平均Piの気筒間バラツキを表す指標として4つの各平均Piの標準偏差をとり、これを「σ平均Pi」とそれぞれ定義すると、図3のようにσ平均Piが一定の条件でトータル平均σPiを小さくすることにより4気筒トータルでのσPiを低減でき、また図4のようにトータル平均σPiが一定の条件でσ平均Piを小さくすることにより4気筒トータルでのσPiを低減できる。一方、トータル平均σPiは図5に示すように空燃比A/Fと線形一次の相関をもち、各気筒のPiは図6のように点火時期ADVと相関をもつ。したがって、空燃比A/Fと点火時期ADVの2つのパラメーターを用いることにより、安定度に大きく影響するトータル平均σPiとσ平均Piの2つを同時に低減することができる。
【0006】
ここで、図7を例にとり、従来制御を再び考えてみる。図7では、燃料噴射量、点火時期ADVを4気筒とも同じにしている状態において、1番気筒と3番気筒のσPiが大きく、4番気筒と2番気筒のσPiが小さくなっている。この場合に、従来制御ではまず、図8のようにσPiの大きな1番気筒、3番気筒の燃料噴射量を増加し、σPiの小さな4番気筒、2番気筒の燃料噴射量を減量する。これによって、4番気筒、2番気筒のσPiは若干増加するものの、1番気筒、3番気筒のσPiが小さくなるため、トータル平均σPiが小さくなる。次に従来制御では、図8に示した4気筒の中で相対的にσPiの大きい1番気筒、2番気筒の点火時期ADVを進角する。これによってトータル平均σPiがさらに小さくなる(図9参照)。しかしながら、この点火時期の進角により、図9においては各気筒の平均Piの気筒間バラツキ(σ平均Pi)がかえって増加し、結果的に4気筒トータルでのσPiが図8の場合より増加してしまっている。つまり、従来制御では、サイクルバラツキを表す指標であるトータル平均σPiを小さくするため空燃比と点火時期をともに制御しており、気筒間バラツキを表す指標であるσ平均Piについては考慮していないのである。
【0007】
そこでこの発明は、空燃比制御によりトータル平均σPiを小さくし、かつ点火時期制御によりσ平均Piを小さくすることにより、各気筒のサイクルバラツキと気筒間バラツキの両方を一度に低減し、アイドル時の安定度を改善することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
第1の発明では、図30に示すように、各気筒の図示平均有効圧Piの平均値(平均Pi ( ) を算出する手段21と、全気筒分の図示平均有効圧の平均値(平均Pi ( ) )からその平均値であるトータル平均Piを算出する手段と、各気筒の図示平均有効圧の標準偏差(σPi ( ) を算出する手段22と、全気筒分の図示平均有効圧の標準偏差(σPi ( ) )からその平均値であるトータル平均σPiを算出する手段と、前記各気筒の図示平均有効圧の標準偏差(σPi ( ) )が前記トータル平均σPiと一致するように空燃比または燃料噴射量をアイドル時に気筒別に制御する手段23と、前記各気筒の図示平均有効圧の平均値(平均Pi ( ) )が前記トータル平均Piと一致するように点火時期を気筒別に制御する手段24と設けた。
【0010】
の発明は、第1の発明において、図32に示すように、前記点火時期制御手段24が、運転条件に応じた基本点火時期BADVを算出する手段41と、前記各気筒の図示平均有効圧の平均値を気筒数で平均した値をトータル平均の図示平均有効圧の平均値として算出する手段42と、前記各気筒の図示平均有効圧の平均値が前記トータル平均の図示平均有効圧の平均値に等しくなるように各気筒の点火時期補正量ADVkを算出する手段43と、この各気筒の点火時期補正量ADVkで前記基本点火時期BADVを補正して各気筒の最終点火時期ADVを算出する手段44と、この各気筒の最終点火時期ADVで対応する気筒の火花点火を行う手段45とからなる。
【0011】
の発明は、第1または第の発明において、図33に示すように、前記空燃比・燃料噴射量制御手段23が、運転条件に応じた基本噴射量Tpを算出する手段51と、前記各気筒の図示平均有効圧の標準偏差σPiを気筒数で平均した値をトータル平均の図示平均有効圧の標準偏差として算出する手段52と、前記各気筒の図示平均有効圧の標準偏差が前記トータル平均の図示平均有効圧の標準偏差に等しくなるように各気筒の噴射補正量Tkを算出する手段53と、この各気筒の噴射補正量Tkで前記基本噴射量Tpを補正して各気筒の最終噴射量を算出する手段54と、この各気筒の最終噴射量の燃料を対応する気筒に供給する手段55とからなる。
【0012】
の発明は、第2の発明において、図34に示すように、前記空燃比・燃料噴射量制御手段31が、運転条件に応じた基本噴射量Tpを算出する手段51と、前記各気筒の図示平均有効圧の標準偏差が安定度限界付近にくるように各気筒の噴射補正量αを算出する手段61と、この各気筒の噴射補正量αで前記基本噴射量Tpを補正して各気筒の最終噴射量を算出する手段62と、この各気筒の最終噴射量の燃料を対応する気筒に供給する手段55とからなる。
【0013】
の発明は、第1の発明において、前記空燃比・燃料噴射量制御手段23による制御をまず行い、その後に前記点火時期制御手段24による制御を行う。
【0014】
の発明では、第1から第までのいずれか一つの発明において、前記各気筒の図示平均有効圧Piを、燃焼圧が最大となる付近でのクランク角速度と膨張行程初期でのクランク角速度の差または比に応じて算出する。
【0015】
【作用】
アイドル時の全気筒トータルでの図示平均有効圧のバラツキは、▲1▼各気筒の図示平均有効圧の標準偏差のバラツキ(サイクル変動に起因する1気筒当たりのバラツキ)と▲2▼各気筒の図示平均有効圧の平均値のバラツキ(気筒間バラツキ)との2つの要因により発生する。この場合に、▲1▼の各気筒の図示平均有効圧の標準偏差のバラツキを小さくするため空燃比と点火時期をともに制御するだけで、▲2▼の気筒間バラツキを考慮していない従来制御では、アイドル時の安定度が逆に悪化することがある。これに対して、第1の発明では、空燃比制御または燃料噴射量制御によって▲1▼の各気筒の図示平均有効圧の標準偏差σPiのバラツキが小さくされ、かつ点火時期制御によって▲2▼の各気筒の図示平均有効圧Piの平均値のバラツキが小さくされるので、従来制御に比べ、▲1▼の各気筒の図示平均有効圧の標準偏差のバラツキは若干増加するものの、全気筒トータルでの図示平均有効圧の標準偏差を大幅に小さくすることができる。
【0016】
また、従来制御に比べ、同じ点火時期に対する安定度(全気筒トータルでの図示平均有効圧の標準偏差)を改善できるため、等安定度で比較したとき全気筒平均の点火時期が従来制御の場合より遅角側に移り、排気温度をより高めることができることになるので、三元触媒の早期活性化が可能となり、これによって排気エミッションを低減できる。
【0018】
の発明では、トータル平均の図示平均有効圧の平均値より図示平均有効圧の平均値が小さい気筒で点火時期が基本点火時期よりも進角側に補正され、またトータル平均の図示平均有効圧の平均値より図示平均有効圧の平均値が大きい気筒で点火時期が基本点火時期よりも遅角側に補正されることで、各気筒の図示平均有効圧の平均値のバラツキが小さくなり、そのぶん従来制御の場合より安定度が改善される。
【0019】
基本噴射量Tpの算出は従来装置においても行われているところであり、第の発明ではこの基本噴射量Tpを噴射補正量で補正する構成としたので、従来装置に対して主に噴射補正量算出手段53のあらたな追加だけで対応可能となる。
【0020】
の発明でも従来装置に対して主に噴射補正量算出手段61のあらたな追加だけで対応可能となる。
【0021】
の発明の作用は次の通りである。図5、図6に示したように、各気筒の空燃比(燃料噴射量)とトータル平均σPiが、各気筒の点火時期とPiがそれぞれ強い相関を持つ。しかしながら、各気筒の空燃比を変化させたときにPiがまったく変化しないかというと、相関は点火時期よりも強くはないが、やはりPiも変化してしまう。空燃比をリッチにするとPiが大きくなり、空燃比をリーンにするとPiが小さくなるわけである。同様に、各気筒の点火時期を変化させたときにはトータル平均σPiに影響を与える。したがって、空燃比でσPiを揃える制御と点火時期で平均Piを揃える制御を同時に行うとすれば、どちらの影響かがわからなくなり、安定度限界に収束するまで時間がかかったり、収束しない可能性をもある。このとき第6の発明において、まず空燃比制御でσPiを揃えてから、次に点火時期制御で平均Piを揃えるようにすることで、安定度限界への収束が確実となり、あるいは収束するまでの時間を短くすることができる。
【0022】
の発明では、前記各気筒の図示平均有効圧を、燃焼圧が最大となる付近でのクランク角速度と膨張行程初期でのクランク角速度の差または比に応じて算出するので、前のサイクルの影響を受けても、各気筒の図示平均有効圧の算出に誤差が生じることがない。
【0023】
【実施例】
図1において、1はエンジン本体で、その吸気通路8には吸気絞り弁5の下流に位置して燃料噴射弁7が設けられ、コントロールユニット(図ではC/Uで略記)2からの噴射信号により運転条件に応じて所定の空燃比となるように、所定のタイミングごとに吸気中に燃料を噴射供給する。
【0024】
一方、シリンダーヘッドには燃焼室に臨んで点火プラグ13の電極が設けられ、コントロールユニット2からの点火信号により所定のタイミングで点火コイルの一次電流が遮断されると、点火プラグの電極に点火プラグ13の電極に火花が飛んで、シリンダー内の混合気に着火される。この着火によって燃焼したガスは、排気通路9に設けた三元触媒10によって浄化される。
【0025】
コントロールユニット2にはクランク角センサー4からのRef信号と1°信号、エアフローメーター6からの吸入空気量信号、排気通路8に設置したOセンサー3からの空燃比(酸素濃度)信号、さらには水温センサー11からのエンジン冷却水温信号等が入力され、これらに基づいてコントロールユニット2ではアイドル時に空燃比(燃料噴射量)と点火時期(点火コイルの一次電流を遮断する時期)の各制御を行う。
【0026】
さて、アイドル時の安定度として燃焼のバラツキにより発生する図示平均有効圧Piのバラツキに着目する。4気筒エンジンを例にとり、各気筒について、安定度が悪化した場合の平均PiとσPiを図2に示すと、4気筒トータルでのPiのバラツキは2つの要因により発生していることがわかる。1つは各気筒それぞれにおいてサイクル変動により発生する各気筒のσPiの増加である。2つ目は各気筒の平均Piの気筒間バラツキの増加である。この2つの要因により、4気筒トータルでのPiのバラツキ(4気筒トータルでのσPi)が増加し、安定度が悪化するわけである。
【0027】
いま、各気筒のサイクルバラツキを表す指標として4つの各σPiの平均値をとり、これをトータル平均σPi、各気筒の平均Piの気筒間バラツキを表す指標として4つの各平均Piの標準偏差をとり、これをσ平均Piとすると、図3のようにσ平均Piが一定の条件でトータル平均σPiを小さくすることにより4気筒トータルでのσPiを低減でき、また図4のようにトータル平均σPiが一定の条件でσ平均Piを小さくすることにより4気筒トータルでのσPiを低減できる。一方、トータル平均σPiは図5に示すように空燃比A/Fと線形一次の相関をもち、各気筒のPiは図6のように点火時期ADVと相関をもつ。したがって、空燃比A/Fと点火時期ADVの2つのパラメーターを用いることにより、安定度に大きく影響するトータル平均σPiとσ平均Piの2つを同時に低減することができる。
【0028】
以上出てきた数値を与える数式について、後述するところと重複するが、違いが分かるようにここでまとめておく。
【0029】
【数1】
Figure 0003593742
【数2】
Figure 0003593742
【数3】
Figure 0003593742
【数4】
Figure 0003593742
【数5】
Figure 0003593742
【数6】
Figure 0003593742
ただし、平均Pi(j):j番気筒の平均Pi
Pi(j)n:j番気筒でのnサイクル目のPi
σPi(j):j番気筒のσPi
トータル平均Pi:400サイクル(各気筒100サイクル)でのPiの平均値
【0030】
なお、図6で表したいのは、点火時期というパラメーターによってσ平均Pi(Piの気筒間バラツキ)を操作できるということである。というのも、点火時期を変えることによって各気筒のPiが変化すれば(点火時期とPiが相関を持てば)、気筒別に点火時期を制御することによって、各気筒のPi(平均Piを代表としている)を揃えることができるので、σ平均Piを低減できることになるからである(σ平均Piと点火時期とが直接相関を持つわけでない)。
【0031】
ここで、図7を例にとり、従来制御を再び考えてみる。図7では、燃料噴射量、点火時期ADVを4気筒とも同じにしている状態において、1番気筒と3番気筒のσPiが大きく、4番気筒と2番気筒のσPiが小さくなっている。この場合に、従来制御ではまず、図8のようにσPiの大きな1番気筒、3番気筒の燃料噴射量を増加し、σPiの小さな4番気筒、2番気筒の燃料噴射量を減量する。これによって、4番気筒、2番気筒のσPiは若干増加するものの、1番気筒、3番気筒のσPiが小さくなるため、トータル平均σPiが小さくなる。次に従来制御では、図8に示した4気筒の中で相対的にσPiの大きい1番気筒、2番気筒の点火時期ADVを進角する。これによってトータル平均σPiがさらに小さくなる(図9参照)。しかしながら、この点火時期の進角により、図9においては各気筒の平均Piの気筒間バラツキがかえって増加し、結果的に4気筒トータルでのσPiが図8の場合より増加してしまっている。つまり、従来制御では、サイクルバラツキを表す指標であるトータル平均σPiを小さくするため空燃比と点火時期をともに制御しており、気筒間バラツキを表す指標であるσ平均Piについては考慮していないのである。
【0032】
これに対して本発明では、空燃比制御によりトータル平均σPiを小さくし、かつ点火時期制御によりσ平均Piを小さくすることにより、各気筒のサイクルバラツキと気筒間バラツキの両方を一度に小さくし、アイドル時の安定度を改善する。詳細には、図8の状態から点火時期ADVを補正する際に、各気筒の平均Piが気筒間で揃うように3番気筒、4番気筒を進角させ、1番気筒、2番気筒を遅角することによって、各気筒の平均Piの気筒間バラツキを低減する。空燃比制御によりトータル平均σPiを小さくする点は従来制御と同じであるが、点火時期制御によりσ平均Piを小さくする点が従来制御と異なり、本発明では、トータル平均σPiとσ平均Piをともに小さくすることによって、4気筒トータルでのσPiを従来制御の場合より大幅に小さくできるのである(図10参照)。
【0033】
図11に従来制御と本発明の比較をさらに示すと、同図はトータル平均σPiとσ平均Piに対する4気筒トータルでのσPiの特性である。従来制御では、空燃比A/F、点火時期ADVともトータル平均σPiが小さくなるように制御しているため、σ平均Piがかえって増加し、4気筒トータルでのσPiが増加している。これに対して本発明の制御では、燃料噴射量制御(空燃比制御)によってトータル平均σPiを小さくし、かつ点火時期制御(図ではADV制御で略記)でσ平均Piを小さくすることにより、従来制御に比べてトータル平均σPiが若干増加するものの、4気筒トータルでのσPiを大幅に小さくできるのである。
【0034】
コントロールユニット2で実行されるこの制御の内容を、以下のフローチャートにしたがって説明する。
【0035】
なお、以下のフローチャートにおいて気筒別の値であるときは、j番気筒(jは1から4までのいずれかの整数)で代表させて述べる。なお、j番気筒についての値であることを示すため、記号の後に(j)を添付する。
【0036】
まず、図12のフローチャートは各気筒のσPiを算出するもので、Ref信号(クランク角センサーの180°ごとのレファレンス信号)に同期して実行する。
【0037】
ステップ1ではj番気筒についてのクランクの角速度ω1(j)とω2(j)を読み込み、ステップ2ではこれらの角速度差Δω(j)を計算する。
【0038】
図13は膨張行程中のクランク角に対するクランクの角速度ωを示したもので、図からわかるように、Piの高いサイクルではPiの低いサイクルのときよりωが大きくなっている。しかしながら、ωの絶対値は前のサイクルの影響を受けるため、より正確なPiを得るには、膨張行程初期(t1の区間)のωをω1、Pmax(最大の燃焼圧のこと)付近(t2の区間)のωをω2として検出し、これらω1、ω2の差(または比)Δωをとることが有効である。Δωは図14に示すようにPiと線形一次の相関をもつので、ωの検出によりPiの算出ができるわけである。そこで、ω1(j)は図13において、圧縮上死点(図ではTDCで略記)前の所定クランク角区間に要する時間t1(j)から、ω1(j)=K/t1(j)(Kは定数)により、またω2(j)は図13において、圧縮上死点後の所定クランク角区間に要する時間t2(j)から、ω2(j)=K/t2(j)により求められる。
【0039】
図12のステップ3ではPi(j)の旧値のシフトを行い、1回前のデーターを2回前のRAMに、また3回前を4回前へ……と移し変える。ステップ4では角速度差Δω(j)から図14を内容とするテーブルを参照して新しいPi(j)を算出する。
【0040】
この場合、j番気筒についてのPiであるPi(j)は過去の所定サイクル数分(たとえば99回)の旧値を保存しており、この過去99回分のPi(j)と今回新しく算出したPi(j)とを用いステップ5において、
【数1】
Figure 0003593742
により100サイクル分の平均Pi(j)を計算し、この平均Pi(j)と個々の値である100個のPi(j)を用い、Pi(j)の標準偏差であるσPi(j)を
【数2】
Figure 0003593742
により計算して、図12のフローを終了する。
【0041】
このようにして求めた気筒別の値であるPi(j)を用いて、後述するように、図15、図16、図17において空燃比の気筒別制御を行い、かつ図18、図19、図21において点火時期の気筒別制御を行う。
【0042】
まず図15のフローチャートは各気筒の噴射補正量Tk(初期値は0)を算出するためのもので、Ref信号に同期して実行する。
【0043】
ステップ11ではアイドルスイッチよりアイドル時かどうかみて、アイドル時であればステップ12に進み、4つの気筒の各σPi(つまりσPi(1)、σPi(2)、σPi(3)、σPi(4))を用いて、
【数3】
Figure 0003593742
によりトータル平均σPiを求める。
【0044】
ステップ13ではσPi(j)とトータル平均σPiの差に応じた噴射補正量Tk(j)を、
Tk(j)={σPi(j)−トータル平均σPi}×k1 …(4)
ただし、k1:定数(たとえば2)
の式により算出する。
【0045】
後述するように噴射補正量Tk(j)はTpに加算される値であるから、(4)式よりj番気筒でσPi(j)>トータル平均σPiとなるときは、TpをTk(j)だけ増量(空燃比のリッチ化)し、σPi(j)<トータル平均σPiになると、TpをTk(j)だけ減量(空燃比のリーン化)することになる。これによって、空燃比がリーン側になるほどσPiが増加し、この逆に空燃比がリッチ側になるほどσPiが小さくなるので、気筒毎に噴射補正量Tk(j)を調整することによって、各気筒のσPiを揃えることができるのである。
【0046】
図16のフローチャートは各気筒の燃料噴射パルス幅Tiを算出するためのもので、10ms周期で実行する。ステップ21では吸入空気量Qとエンジン回転数Neを読み込み、これらQ,Neからステップ22においてTp=k×Q/Ne(kは定数)の式により基本噴射パルス幅Tpを算出し、ステップ23ではTpに噴射補正量Tk(j)と無効噴射パルス幅Tsとを加えて、つまり
Ti(j)=Tp×{1+Tk(j)/100}+Ts …(5)
の式により、噴射弁に与える燃料噴射パルス幅Ti(j)を算出し、図16のフローを終了する。なお、(5)式においてTk(j)の単位は%であるため、これを100で割ることによって少数に変換している。
【0047】
図17のフローチャートは噴射実行を行うためのもので、Ref信号に同期して実行する。ステップ31でTi(j)を噴射制御用の出力インターフェースにセットすると、所定の噴射タイミングでTi(j)の時間だけj番気筒についての噴射弁が開かれる。
【0048】
次に、図18のフローチャートは、各気筒の点火時期補正量ADVk(初期値は0)を算出するためのもので、Ref信号に同期して実行する。
【0049】
ステップ41ではアイドル時かどうかみてアイドル時であれば、ステップ42に進み、Pi(j)から上記の(1)式により平均Pi(j)を求める。
【0050】
ステップ43では、4つの気筒の各平均Pi(つまり平均Pi(1)、平均Pi(2)、平均Pi(3)、平均Pi(4))を用いて、トータル平均Piを
【数4】
Figure 0003593742
により求める。
【0051】
ステップ44では、Pi(j)とトータル平均Piの偏差に応じた点火時期補正量ADVk(j)(初期値は0)を
ADVk(j)=(トータル平均Pi−Pi(j))×k2 …(7)
ただし、k2:比例定数(たとえば0.5)
の式により求める。
【0052】
j番気筒において、Pi(j)<トータル平均Piのときは、Pi(j)が大きくなるように点火時期を進角させなければならないので、(7)式のADVk(j)が正の値となり、この逆にPi(j)>トータル平均σPiになると、点火時期を遅角する必要があるので、(7)式のADVk(j)が負の値となる。
【0053】
図19のフローチャートは各気筒の最終点火進角値ADVを算出するためのもので、10ms周期で実行する。ステップ51ではエンジン回転数Neと基本噴射パルス幅Tpを読み込み、これらNe、Tpよりステップ52において図20を内容とするマップを参照して基本進角値BADVを求め、ステップ53ではこの基本進角値BADVに上記の点火時期補正量ADVk(j)を加算した値を最終点火進角値ADV(j)として求めた後、図19のフローを終了する。ここで、ADV(j)は圧縮上死点前のクランク角であり、この値が大きくなるほどj番気筒の点火時期が進角されることになる。
【0054】
図21のフローチャートは点火を実行するためのもので、Ref信号に同期して実行する。Ref信号の入力で、ステップ61においてADV(j)を点火時期制御用の出力インターフェースにセットする。点火時期の最大進角値よりも、さらに進角側(たとえば70°BTDC)でRef信号が立上がるようにしているので、Ref信号の入力から1°信号がカウントされ、このカウント値が70−ADV(j)と一致したタイミングで点火コイルの一次電流が遮断され、j番気筒についての火花点火が行われる。
【0055】
このようにして、本発明では、アイドル時に各気筒のσPi(j)がトータル平均σPiと一致するように気筒別に空燃比制御を行い(図15のステップ12,13を繰り返す)、かつ各気筒の平均Pi(j)がトータル平均Piと等しくなるように気筒別に点火時期制御を行う(図18のステップ42,43,44を繰り返す)ことで、従来制御の場合よりトータル平均σPiが若干大きくなるものの、σ平均Piが従来制御の場合より小さくなる。本発明ではトータル平均σPiとσ平均Piをともに小さくすることによって、図11に示したように4気筒トータルでのσPiが従来制御の場合より小さくなり、アイドル時の安定度が改善されるのである。
【0056】
また本発明では、図22に示すように、従来制御に比べ、同じ点火時期(気筒別に点火時期を制御するため各気筒とも異なった値になっているので、比較しやすいようにここでの点火時期には4気筒平均の点火時期を用いる)に対する安定度(4気筒トータルでのσPi)を小さくできるため、等安定度で比較すれば、本発明のほうが4気筒平均の点火時期(図では平均ADVで略記)が従来制御の場合より遅角側に移り、排気温度をより高めることができることになるので、三元触媒の早期活性化が可能となり、これによって排気エミッションを低減できる。
【0057】
図23、図24のフローチャートは第2実施例で、それぞれ第1実施例の図15、図16に対応する。各気筒の平均Piが揃うように点火時期制御を行う点は第1実施例と同様であるが、空燃比制御が第1実施例と相違し、第2実施例では各気筒のσPiが許容限界になるまで、各気筒の空燃比をリーン化するものである。以下のフローチャートの説明では第1実施例と相違する部分を中心に述べる。
【0058】
図23において、アイドル時にはステップ71でσPi(j)と安定度許容値SL(各気筒に共通の定数でたとえば10kPa)を比較する。σPi(j)がSL未満であれば、ステップ72で噴射補正量α(j)(初期値は0)を所定値β(定数でたとえば0.5ms)だけ減量し(空燃比のリーン化)、σPi(j)がSL以上になるとステップ73で噴射補正量α(j)をβだけ増量する(空燃比のリッチ化)。図25に空燃比A/FとσPiの関係を示すと、空燃比がリーン側になるほどσPiが増加し、この逆に空燃比がリッチ側になるほどσPiが小さくなるので、気筒ごとに噴射補正量α(j)を調整することによって、各気筒のσPiを安定度限界付近に制御できるのである。
【0059】
図24において、ステップ81ではTpに噴射補正量α(j)と無効噴射パルス幅Tsとを加えて、つまり
Ti(j)=Tp+α(j)+Ts …(8)
の式により、噴射弁に与える燃料噴射パルス幅Ti(j)を算出する。
【0060】
さて、点火時期制御により各気筒の平均Piを揃えることによって気筒間バラツキを低減できる場合(すなわちσ平均Piを所定値以下に抑えた場合)には、図26に示すように各気筒のσPiがトータル平均σPiと相関をもつので、図26より安定度限界に対するトータル平均σPi(この値をσPiLとする)を求めることができる。
【0061】
これを利用すれば、上記のようにして各気筒のσPiがこのσPiL(=SL)になるまで各気筒の空燃比をリーン化することにより、各気筒の空燃比をリーンベスト(安定度限界の空燃比のこと)に制御でき、4気筒の平均空燃比のリーン化によりHC排出量を低減できるのである。
【0062】
第2実施例の効果をさらに図27で詳述すると、気筒別の点火時期制御によりσ平均Piが小さくなる分だけ従来制御の場合よりも4気筒トータルでのσPiが小さくなるので、この安定度の改善分だけ4気筒の平均空燃比(図では平均A/Fで略記)をリーン化することにより、HC排出量を低減できるのである。
【0063】
さらに第2実施例では、図28、図29に示すように、第1実施例より安定度限界に収束するまでの時間を短くできる。ここで、図28、図29は、それぞれ第1実施例、第2実施例による時間経過に対する作業をモデル的に表したものである。まず、第1実施例においては、点火時期と空燃比の気筒別制御により平均PiとσPiをいずれも揃えることによって4気筒トータルでのσPiを低減する(この作業が図28の▲1▼の部分)。この▲1▼の作業によって安定度が改善されるので、その改善分だけ、点火時期を遅角するかあるいは空燃比をリーン化する(この作業が図28の▲2▼の部分)。この▲2▼の作業によって再び平均Pi、σPiがバラツクので▲1▼の作業を行い、▲1▼の作業によって安定度が改善した分▲2▼の作業を行う。以上の▲1▼と▲2▼の作業を繰り返すことによって安定度限界に収束させることができる。これに対して、第2実施例では、4気筒トータルでのσPiが安定度限界となる各気筒のσPiの値を実験的に求めておき(図26参照)、最初からその値になるように点火時期と空燃比を気筒別に制御することになるので、安定度限界に収束する途中で4気筒トータルでのσPiが安定度限界を越えてしまうことが起こり得るが(各気筒の平均Piのバラツキをある範囲内に抑えることを前提に、各気筒のσPiの限界値を決めているので、気筒別点火時期制御により平均Piを揃えるのに時間がかかっていると安定度限界を越えてしまう)、収束するまでの時間は第1実施例の場合より短くなるのである。
【0064】
【発明の効果】
第1の発明では、従来制御に比べ各気筒の図示平均有効圧の標準偏差のバラツキは若干増加するものの、全気筒トータルでの図示平均有効圧の標準偏差を大幅に小さくすることができ、かつ三元触媒の早期活性化が可能となり、これによって排気エミッションを低減できる。
【0066】
の発明では、各気筒の図示平均有効圧の平均値のバラツキが小さくなるぶん従来制御の場合より安定度が改善される。
【0067】
の発明では、従来装置に対して主に噴射補正量算出手段のあらたな追加だけで対応可能となる。
【0068】
の発明では、従来装置に対して主に噴射補正量算出手段のあらたな追加だけで対応可能となる。
【0069】
の発明では、安定度限界へと確実に収束させることができ、あるいは収束するまでの時間を短くすることができる。
【0070】
の発明では、前のサイクルの影響を受けても、各気筒の図示平均有効圧の算出に誤差が生じることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の制御システム図である。
【図2】各気筒のPiの特性図である。
【図3】トータル平均σPiに対する4気筒トータルでのσPiの特性図である。
【図4】σ平均Piに対する4気筒トータルでのσPiの特性図である。
【図5】空燃比A/Fに対するトータル平均σPiの特性図である。
【図6】点火時期に対するPiの特性図である。
【図7】従来制御による作用を説明するための特性図である。
【図8】従来制御による作用を説明するための特性図である。
【図9】従来制御による作用を説明するための特性図である。
【図10】本発明による作用を説明するための特性図である。
【図11】従来制御と本発明の作用の違いを説明するための特性図である。
【図12】σPi(j)の算出を説明するためのフローチャートである。
【図13】クランクの角速度の波形図である。
【図14】角速度差Δωに対するPiの特性図である。
【図15】各気筒の噴射補正量Tkの算出を説明するためのフローチャートである。
【図16】各気筒の燃料噴射パルス幅Tiの算出を説明するためのフローチャートである。
【図17】噴射の実行を説明するためのフローチャートである。
【図18】各気筒の点火時期補正量ADVkの算出を説明するためのフローチャートである。
【図19】各気筒の最終点火進角値ADVの算出を説明するためのフローチャートである。
【図20】基本進角値BADVの特性図である。
【図21】点火の実行を説明するためのフローチャートである。
【図22】排気温度、4気筒トータルでのσPiの各特性図である。
【図23】第2実施例の各気筒の噴射補正量Tkの算出を説明するためのフローチャートである。
【図24】第2実施例の各気筒の燃料噴射パルス幅Tiの算出を説明するためのフローチャートである。
【図25】空燃比A/Fに対するσPiの特性図である。
【図26】トータル平均σPiに対する各気筒のσPiの特性図である。
【図27】第2実施例の4気筒トータルでのσPi、HC排出量の各特性図である。
【図28】第1実施例による時間経過に対する作業をモデル的に表した特性図である。
【図29】第2実施例による時間経過に対する作業をモデル的に表した特性図である。
【図30】第1の発明のクレーム対応図である。
【図31】発明の主要構成を示すブロック図である。
【図32】第の発明のクレーム対応図である。
【図33】第の発明のクレーム対応図である。
【図34】第の発明のクレーム対応図である。
【符号の説明】
1 エンジン本体
2 コントロールユニット
4 クランク角センサー
6 エアフローメーター
7 燃料噴射弁(燃料供給手段)
13 点火プラグ(火花点火手段)
21 各気筒のPi平均値算出手段
22 各気筒のσPi算出手段
23 空燃比・燃料噴射量制御手段
24 点火時期制御手段
31 空燃比・燃料噴射量制御手段
41 基本点火時期算出手段
42 トータル平均のPi平均値算出手段
43 点火時期補正量算出手段
44 最終点火時期算出手段
45 火花点火手段
51 基本噴射時期算出手段
52 トータル平均のσPi算出手段
53 噴射補正量算出手段
54 最終噴射量算出手段
55 燃料供給手段
61 噴射補正量算出手段
62 最終噴射量算出手段

Claims (6)

  1. 各気筒の図示平均有効圧の平均値(平均Pi ( ) を算出する手段と、
    全気筒分の図示平均有効圧の平均値(平均Pi ( ) )からその平均値であるトータル平均Piを算出する手段と、
    各気筒の図示平均有効圧の標準偏差(σPi ( ) を算出する手段と、
    全気筒分の図示平均有効圧の標準偏差(σPi ( ) )からその平均値であるトータル平均σPiを算出する手段と、
    前記各気筒の図示平均有効圧の標準偏差(σPi ( ) )が前記トータル平均σPiと一致するように空燃比または燃料噴射量をアイドル時に気筒別に制御する手段と、
    前記各気筒の図示平均有効圧の平均値(平均Pi ( ) )が前記トータル平均Piと一致するように点火時期を気筒別に制御する手段と
    を設けたことを特徴とするエンジンの燃焼制御装置。
  2. 前記点火時期制御手段は、
    運転条件に応じた基本点火時期を算出する手段と、
    前記各気筒の図示平均有効圧の平均値を気筒数で平均した値をトータル平均の図示平均有効圧の平均値として算出する手段と、
    前記各気筒の図示平均有効圧の平均値が前記トータル平均の図示平均有効圧の平均値に等しくなるように各気筒の点火時期補正量を算出する手段と、
    この各気筒の点火時期補正量で前記基本点火時期を補正して各気筒の最終点火時期を算出する手段と、
    この各気筒の最終点火時期で対応する気筒の火花点火を行う手段と
    からなることを特徴とする請求項1に記載のエンジンの燃焼制御装置。
  3. 前記空燃比・燃料噴射量制御手段は、
    運転条件に応じた基本噴射量を算出する手段と、
    前記各気筒の図示平均有効圧の標準偏差を気筒数で平均した値をトータル平均の図示平均有効圧の標準偏差として算出する手段と、
    前記各気筒の図示平均有効圧の標準偏差が前記トータル平均の図示平均有効圧の標準偏差に等しくなるように各気筒の噴射補正量を算出する手段と、
    この各気筒の噴射補正量で前記基本噴射量を補正して各気筒の最終噴射量を算出する手段と、
    この各気筒の最終噴射量の燃料を対応する気筒に供給する手段と
    からなることを特徴とする請求項1またはに記載のエンジンの燃焼制御装置。
  4. 前記空燃比・燃料噴射量制御手段は、
    運転条件に応じた基本噴射量を算出する手段と、
    前記各気筒の図示平均有効圧の標準偏差が安定度限界付近にくるように各気筒の噴射補正量を算出する手段と、
    この各気筒の噴射補正量で前記基本噴射量を補正して各気筒の最終噴射量を算出する手段と、
    この各気筒の最終噴射量の燃料を対応する気筒に供給する手段と
    からなることを特徴とする請求項2に記載のエンジンの燃焼制御装置。
  5. 前記空燃比・燃料噴射量制御手段による制御をまず行い、その後に前記点火時期制御手段による制御を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載のエンジンの燃焼制御装置。
  6. 前記各気筒の図示平均有効圧を、燃焼圧が最大となる付近でのクランク角速度と膨張行程初期でのクランク角速度の差または比に応じて算出する
    ことを特徴とする請求項1からまでのいずれか一つに記載のエンジンの燃焼制御装置。
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