JP3593656B2 - 音響トランスポンダ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、音響トランスポンダを最低3本設置し、水中航行体(被測位物)と各音響トランスポンダとの間で、往復測距をおこない、水中航行体の3次元的な位置を決定する音響測位装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のLBL方式(Long Base Line System)による音響測位装置は、図6に示すように3個の音響トランスポンダ20、20,20を海底の各々の位置に設置し、観測船21に情報通信ケーブルで接続された水中航行体22に設置された音響送受波器と各々の音響トランスポンダ20,20,20との直距離を音波の往復伝送時間から測定することによって、各音響トランスポンダ20,20,20で作られる座標系からみた水中航行体22の位置を求めることによって、水中航行体22の位置を測位していた。
【0003】
その際用いられる音響トランスポンダ20は、図4に示すように、音響送受波器24を持つトランスポンダ本体23と、その下方に係留索25を介して接続され海底に固定されたシンカ26と、トランスポンダ本体23の上端に係留索25を介して接続された浮体27とより構成され、浮体27の浮力により図4に示すような状態で設置されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来の音響トランスポンダ20を、サンゴ礁のような数mから十数mの浅海で使用すると、低潮の時に図5および図7に示すように音響トランスポンダ本体23が直立しなくなり、音波の送・受信ができなくなるという不具合が生じていた。
また、潮汐の影響(海面は約2m位変動する。)を避けるため、図6および図7に示すように海底近くに音響トランスポンダ本体23を設置すると、該音響トランスポンダ本体23と水中航行体22との間に地形的な高まり11があった場合、音波の経路が遮断され(×印の経路の音波)、測位不能になるという問題があった。
さらに、通常、水中航行体22は圧力式の深度センサを備え、図8に示すようにその深度データDaと音響トランスポンダ20の深度Dcとの差を測位計算に使用する。しかしながら、海面の高さが潮汐で常に変動することにより、音響トランスポンダ20の深度Dcが不明となり、精度良く測位を行うことができなかった。
【0005】
本発明は、このような従来の技術が有する課題を解決するために提案されたものであり、潮汐の影響を受けることがなく、精度良く測位を行うことができる測位装置のための音響トランスポンダを提供することを目的とする。
また、本発明は、特に、浅海の測位に適した測位装置のための音響トランスポンダを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために本発明による音響トランスポンダは、浅海の測位に適した測位装置のための音響トランスポンダにおいて、海面に浮かぶ浮体の下面近傍に音響送受波器を固定し、該音響送受波器から下方に延びる係留索の下端を海底に固定することにより音響トランスポンダを海底に係留させると共に、該係留索に張力を付与する張力付与手段を設けることにより潮汐の影響により海面が変動した場合に係留索の長さを伸縮させ音響送受波器の深度を一定にすることを特徴とする。また、本発明による音響トランスポンダは、浮体上面にグローバル・ポジショニング・システム(以下、「GPS」という。)の受信機を設けたことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による実施の形態を図面に基づき説明する。
図1において、音響トランスポンダ10は、トランスポンダ本体1、音響送受波器2、浮体3、係留索4、張力付与装置5、シンカ6およびGPS受信機7の主要部材から構成されている。
音響送受波器2は、浮体3の下面近傍に適宜の固定部材8により装着されている。したがって、潮汐の影響により海面が変動しても、音響送受波器2の深度は、常に一定となる。
音響送受波器2の下方には係留索固定部材9が設けられ、その係留索固定部材9から下方に係留索4が延びており、係留索4の下端は海底に固定されたシンカ6に固着されている。
【0008】
係留索4には、係留索4に適度な張力を付与するための張力付与装置5が設けられ、潮汐の影響により海面が変動しても係留索4には適度な張力が付与されるようになっている。
この張力付与装置5は、海面の変動があってもこれに応じて係留索4の長さが伸縮し、常に係留索4に一定の張力が付与されるものであれば良く、例えば、コイルバネを使用した巻き取り手段を係留索4の途中に設けるか、あるいは、係留索固定部材9に滑車を設け、滑車9を通した係留索4の端部に錘を設ける等、公知の手段を適用することが可能である。
また、音響トランスポンダ10の位置を測位するため、GPS受信機7が浮体3の上面に取り付けられている。
【0009】
図2および図3は、この音響トランスポンダ10を用いて水中航行体22の位置を測位する状態を示したものである。
潮汐による影響で図2に示す高潮時の状態から図3に示す低潮時の状態のように海面が低下しても、音響送受波器2は、海面近くに位置することから、たとえ、海底に図のような高まり11が存在してもこの高まり11が音響送受波器2と水中航行体22との間の音波の伝搬の障害にはなることはない。
また、音響送受波器2が浮体3の下面近傍に設けられていることから、海面の変動があっても音響送受波器2の深度は一定であり、浅海に用いた場合でも音響トランスポンダ10が直立しなくなるという不具合は生じない。
【0010】
さらに、係留索4には張力付与装置5が設けられていることから、係留索のたるみで音響送受波器2がドリフトするようなことも防止でき、その結果、音響送受波器2の平面座標における位置は一定となる。
また、係留索4を海面の変動に連動して伸縮自在としていることから、常に、浮体が海面に存在することになり、結果としてGPS受信機7を浮体2に取り付けることが可能となり、音響トランスポンダ10の位置を測位することが容易となる。
【0011】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、潮汐の影響による海面の変動があっても、音響送受波器の深度が一定になることから測位計算時に潮位を考慮しなくても良く、また、音響送受波器のドリフトを防止できることから、精度良い測位が可能である。
また、音響送受波器が海面近傍に位置することから、2〜3mの浅海でも音響トランスポンダの設置が可能であり、海底に高まりがあっても音波の伝搬の障害になることなく、浅海における測位も可能である。
また、浮体にGPS受信機を設けていることから、音響トランスポンダの位置の測位を容易にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る音響トランスポンダを示す正面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る音響トランスポンダを用いた測位装置を示したもので、海面が上昇している高潮時の状態の正面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る音響トランスポンダを用いた測位装置を示したもので、海面が低下している低潮時の状態の正面図である。
【図4】従来の音響トランスポンダを示す正面図である。
【図5】従来の音響トランスポンダを浅海に用いた場合の海面が低下した低潮時の状態を示した図である。
【図6】従来の音響トランスポンダを浅海に用いた場合の測位装置を示したもので、海面が上昇している高潮時の状態の正面図である。
【図7】従来の音響トランスポンダを浅海に用いた場合の測位装置を示したもので、海面が低下している低潮時の状態の正面図である。
【図8】音響トランスポンダを用いた測位計算の方法を示した説明図である。
【符号の説明】
1 トランスポンダ本体
2 音響送受波器
3 浮体
4 係留索
5 張力付与装置
6 シンカ
7 GPS受信機
10 音響トランスポンダ
11 高まり
21 観測船
22 水中航行体
Claims (2)
- 浅海の測位に適した測位装置のための音響トランスポンダにおいて、海面に浮かぶ浮体の下面近傍に音響送受波器を固定し、該音響送受波器から下方に延びる係留索の下端を海底に固定することにより音響トランスポンダを海底に係留させると共に、該係留索に張力を付与する張力付与手段を設けることにより潮汐の影響により海面が変動した場合に係留索の長さを伸縮させ音響送受波器の深度を一定にすることを特徴とする音響トランスポンダ。
- 浮体上面にグローバル・ポジショニング・システムの受信機を設けたことを特徴とする請求項1記載の音響トランスポンダ。
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JP2001041057A JP3593656B2 (ja) | 2001-02-19 | 2001-02-19 | 音響トランスポンダ |
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Publications (2)
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JP3593656B2 true JP3593656B2 (ja) | 2004-11-24 |
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Family Applications (1)
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Country Status (1)
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2001
- 2001-02-19 JP JP2001041057A patent/JP3593656B2/ja not_active Expired - Lifetime
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