JP3593338B2 - 屋根材及び屋根構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビルや工場などの建物の屋根を形成するための屋根材及びこれを用いた屋根構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、建物の母屋等の構造材の上にデッキプレート等の屋根下地を設置し、屋根下地の上に板状(ボード)の断熱材を敷設し、さらに、断熱材の上に防水シートを敷設して屋根を形成することが行なわれており、断熱材と防水シートから屋根材が構成されている。この屋根材の防水シートとしては樹脂製のものが用いられている。また、屋根材の断熱材としてはロックウールやグラスウールなどの無機繊維材あるいはフェノールフォームやイソシアヌレートフォームなどの樹脂発泡体が用いられている。無機繊維材からなる断熱材は樹脂発泡体からなる断熱材に比べて高い耐火性能を有するが、その一方で、無機繊維材からなる断熱材は樹脂発泡体からなる断熱材に比べて、強度が低くて座屈が生じやすい、屋根の断熱性能を充分に高くすることができない、断熱性能の高いものは厚みが厚くなって重量が大きくなるなどの問題を有するものであり、従って、最近では断熱材として無機繊維材よりも強度が高くて座屈が起こりにくく、断熱性能が高く、且つ軽量な樹脂発泡体製のものが汎用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、樹脂発泡体の断熱材を用いた屋根は飛び火性能が低いという問題があった。飛び火性能は、火災に対する屋根の性能を示す新たな指標として最近導入されたものであり、簡単にいうと、空中を浮遊してきた火種が屋根に付着したときに、その火種からの火災の広がり具合を評価するものであり、建築基準法第22条第1項(屋根)及び同第63条(屋根)の規定に基づく認定に係わる性能評価の試験(以下、飛び火性能試験という)により評価されるものである。そして、樹脂発泡体の断熱材を用いた屋根は無機繊維材の断熱材を用いた屋根に比べて飛び火性能が劣るという問題があり、飛び火性能試験に合格しにくいものであった。
【0004】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、飛び火性能の高い屋根を形成することができる屋根材及び屋根構造を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る屋根材Aは、樹脂発泡体で形成される断熱材1とその表面側に設けられる防水シート2からなり、防水シート2の直ぐ下にガラス繊維シートを設けることにより、断熱材1と防水シート2との間にガラス繊維シートを介装して成ることを特徴とするものであり、燃焼しやすい樹脂発泡体製の断熱材1の表面を燃焼しにくいガラス繊維シートで被覆することによって、火災時における断熱材1の燃焼を低減することができ、飛び火性能の高い屋根を形成することができるものである。また、入手しやすく安価なガラス繊維シートで飛び火性能の高い屋根を形成することができ、コストダウンを図ることができるものである。
【0007】
また、本発明の請求項2に係る屋根材Aは、請求項1に加えて、断熱材1がフェノールフォームであることを特徴とするものであり、飛び火性能に加えて耐火性能も高い屋根を形成することができるものである。
また、本発明の請求項3に係る屋根材Aは、請求項1に加えて、断熱材がイソシアヌレートフォームであることを特徴とするものであり、安価に飛び火性能の高い屋根を形成することができるものである。
【0008】
本発明の請求項4に係る屋根構造は、請求項1乃至3のいずれかに記載の屋根材Aをデッキプレートや折板などの断面凹凸形状の屋根下地4の上に敷設して成ることを特徴とするものであり、燃焼しやすい樹脂発泡体製の断熱材1の表面を燃焼しにくいガラス繊維シートでカバーすることによって、火災時における断熱材1の燃焼を低減することができ、飛び火性能の高い屋根を形成することができるものである。しかも、断面凹凸形状の屋根下地4を用いることによって、屋根下地4の強度を高くすることができて木毛セメント板などの補強材を用いる必要がなくなり、コストダウンを図ることができるものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
【0010】
断熱材1は樹脂発泡体で板状(ボード)に形成されるものであって、従来から断熱材1として用いられているものであれば何でも用いることができる。具体的には、断熱材1の樹脂発泡体としてフェノールフォーム、イソシアヌレートフォーム、ウレタンフォーム、メラミンフォーム、スチレンフォームなどを例示することができる。これらの中でも安価に飛び火性能の高い屋根を形成することができるイソシアヌレートフォームを用いるのが好ましい。また、地域によっては耐火性能の高い屋根にする必要があるので、その場合は、イソシアヌレートフォームよりも燃えにくいフェノールフォームを用いるのが好ましく、これにより、耐火性能と飛び火性能の両方が高い屋根を形成することができるものである。尚、屋根の耐火性能は建築基準法第2条第7号(耐火構造)の規定に基づく認定に係る性能評価の試験で評価されるものである。
【0011】
断熱材1の大きさ等は樹脂発泡体の種類等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、フェノールフォーム板やイソシアヌレートフォーム板の場合、厚み20〜75mm、幅600〜1000mm、長さ1820〜6000mm、密度40〜55kg/cm3、吸水量3〜7g/100cm2、熱伝導率0.01〜0.03W/m・Kなどとすることができるが、これに限定されるものではない。尚、上記の長さは母屋間隔に合わせるのが好ましい。また、断熱材1としてはJIS A 9511で規定されているものを用いるのが好ましい。
【0012】
防水シート2としては従来から防水のために敷設されているシートであれば何でも用いることができる。具体的には、JIS A 6008に規定されている合成高分子系ルーフィングシートを用いることができ、例えば、熱可塑性ポリオレフィン樹脂や塩化ビニル樹脂などの合成樹脂を主成分として形成されているシートを用いることができる。また、改質アスファルトシートやゴム系シートを防水シート2として用いることもできる。上記の中でも環境汚染等に配慮して熱可塑性ポリオレフィン樹脂で形成される防水シート2を用いるのが好ましい。また、熱可塑性ポリオレフィン樹脂の中でも耐候性や強度や耐久性等の性能に優れるエチレンプロピレンゴムを主成分として形成された防水シート2を用いるのが好ましい。さらに、防水シート2の強度を高めるために、JIS A 6008に規定されている補強複合タイプのもの、すなわち、クロス等の補強材を内在させた防水シート2を用いるのが好ましい。本発明では防水シート2として、耐候性や耐久性に優れるカーライル社製の「シュア・ウェルド(日本名「シュア・シート」)」を好適に用いることができる。この「シュア・ウェルド」はポリエステル繊維補強材入り熱可塑性ポリオレフィン(TPO)で形成されるものである。防水シート2の厚みは屋根の使用環境等に応じて適宜設定すればよく、例えば、1.0〜1.5mmにすることができるが、これに限定されるものではない。
【0013】
無機質シート3としては入手のし易さや価格などを考慮すると、ガラス繊維シートを用いる。このガラス繊維シートはガラス繊維をバインダー等で固めてシート状に形成したものである。また、表面をポリエステル系不織布で被覆したガラス繊維シートであっても良い。このようなガラス繊維シートとしては、具体的には、ニチアス(株)製の「スーパーフェルトン(S)」(不燃(個)第1928号)、富士樹脂加工(株)製の「フジグラスマット−RM」(不燃(個)第1521号)、積水化学工業(株)製の「ジーフネンネオ」(不燃(通)第1131号)、東レ(株)製の「ニュー不燃G」(不燃(通)第1131号)などを用いることができるが、これに限定されるものではない。
【0014】
上記のようなガラス繊維シートの他に無機質シート3としては、無機質高充填プラスチック発泡体を用いることができる。無機質高充填プラスチック発泡体は水酸化アルミニウムや三酸化アンチモンなどの無機系難燃剤の粉体等をエチレン酢酸ビニル共重合物発泡体などのプラスチック発泡体に高充填して形成されるものである。このような無機系難燃剤の配合割合が高い無機質シート3は、例えば、無機系難燃剤の配合量が45質量%以上、プラスチック発泡体の配合量が43質量%以下、デカブロモジフェニルエーテルなどの有機系難燃剤の配合量が12質量%以下に形成することができるが、これに限定されるものではない。このような無機質高充填プラスチック発泡体としては、具体的には、積水化学工業(株)製の「タイカソフトロン」(準不燃(通)第2025号)、古川電気工業(株)製の「フネンエース」(準不燃(通)第2025号)、日立化成工業(株)製の「ハイエチレンスーパー」(準不燃(通)第2025号)、東レ(株)製の「トーレベフUR」(準不燃(通)第2025号)などを用いることができるが、これに限定されるものではない。
【0015】
上記のように無機質シート3は不燃材料や準不燃材料として認定されているものを用いるのが好ましい。
【0016】
無機質シート3の厚みやかさ比重は屋根の使用環境等に応じて適宜設定すればよく、例えば、厚み5〜20mm、かさ比重100〜180kg/m3にすることができるが、これに限定されるものではない。
【0017】
屋根下地4としては従来から屋根に使用されているものであれば何でも用いることができる。具体的には、デッキプレート、折板、木毛セメント板などを用いることができるが、屋根の軽量化や耐火性能及び強度の高い屋根を形成することを考慮すると、デッキプレートや折板などのように、山部4aと谷部4bが交互に繰り返すような断面凹凸形状の屋根下地4を用いるのが好ましい。また、デッキプレートや折板は耐食性等を考慮して、溶融亜鉛めっき鋼板(JIS G 3302)、塗装溶融亜鉛めっき鋼板、溶融55%アルミニウム・亜鉛めっき鋼板、塗装溶融55%アルミニウム・亜鉛めっき鋼板、高耐候性圧延鋼板などを用いることができる。また、デッキプレートや折板の板厚や形状は屋根の使用環境等に応じて適宜設定すればよく、例えば、板厚0.8〜1.2mm、働き幅300〜600mm、山高80〜200mmにすることができるが、これに限定されるものではない。また、デッキプレートや折板には耐火性能の向上のために、裏張り材6で裏張りを施すのが好ましい。裏張り材6としては厚さ5mm程度でかさ比重140kg/m3程度のガラス繊維シート(不燃第1131号など)などを用いることができるが、これに限定されるものではない。
【0018】
そして、図1〜3に示すように、本発明の屋根の構造は屋根下地4に屋根材Aを敷設することによって形成することができる。すなわち、まず、母屋や梁等の建物の構造材10の上に屋根下地4を架け渡すようにして、複数個の屋根下地4を構造材10の上に並べて敷設する。断面凹凸形状の屋根下地4を用いた場合は、屋根下地4の谷部4bに打ち込み鋲などの固定具11を打ち込んで構造材10に屋根下地4を取り付けて固定する。また、隣り合う屋根下地4はその端部同士を重ね合わせると共にスクリューねじなどの固定具12により重ね合わせ部分を結合することにより連結される。また、構造材10は例えば一般構造用H形鋼等により形成されるものであって、隣り合う構造材10の間隔は屋根の耐火性能を高くするために2500mm以下にするのが好ましい。
【0019】
上記のように屋根下地4を敷設した後、屋根下地4の上に複数個の断熱材1を敷き詰めて敷設する。この時、隣り合う断熱材1の突き合わせた端部の表面に亘るように、アルミガラスクロステープなどの目地処理テープ13を貼り付ける。このように目地処理テープ13を貼り付けることによって、隣り合う断熱材1の突き合わせた端部間の微小な間隙を塞ぐことができ、耐火性能及び断熱性能を向上させることができるものである。
【0020】
上記のように断熱材1を敷設した後、断熱材1の上に複数枚の無機質シート3を並べて敷設する。無機質シート3は断熱材1の上面を全面に亘って覆うように敷設されるものである。次に、無機質シート3の上側から無機質シート3と断熱材1とを貫通して屋根下地4にタッピングねじ等の固定具14を打ち込むことによって、断熱材1及び無機質シート3を屋根下地4に固定する。この時、座金15を用いるようにする。また、断面凹凸形状の屋根下地4を用いた場合は、屋根下地4の山部4aに固定具14を打ち込むようにする。
【0021】
上記のようにして断熱材1及び無機質シート3を屋根下地4に固定した後、無機質シート3の上に複数枚の防水シート2を並べて敷設する。この時、まず、一枚の防水シート2を無機質シート3の上に載置した後、この載置した防水シート2の端部と無機質シート3と断熱材1とを貫通して屋根下地4に上記と同様の固定具を打ち込む。次に、固定具で固定した防水シート2の端部を上側から覆うようにして他の防水シート2の端部を重ね合わせ、この他の防水シート2を無機質シート3の上に載置する。次に、上下に重なり合った防水シート2の端部同士を熱融着する。このようにして複数枚の防水シート2を順次敷設していくものである。
【0022】
防水シート2は無機質シート3の上面を全面に亘って覆うように敷設されるものである。また、上記のように、隣り合う防水シート2の端部同士は上下に重ねられ、この重ねた部分を互いに熱溶着することによって、隣り合う防水シート2を連結するものであるが、上記の熱溶着は例えば450〜550℃の熱風を吹き付けることによって行うことができ、また、上記の熱溶着は防水シート2の端部の全長に亘って行なうようにする。また、上記のように、上下に重ねられた防水シート2の端部のうち、下側に位置する防水シート2の端部には、その端部と無機質シート3と断熱材1とを貫通して屋根下地4に上記と同様の固定具を打ち込まれており、これにより、防水シート2を断熱材1と無機質シート3及び屋根下地4に固定する。尚、防水シート2を固定する際にも上記と同様の座金を用いるようにする。
【0023】
そして、隣り合う防水シート2の端部同士を重ねて熱溶着することによって、隣り合う防水シート2の端部間に隙間が形成されないようにすることができ、屋根の防水性能を高めることができるものである。また、防水シート2を断熱材1と無機質シート3及び屋根下地4に固定するにあたって、上下に重ねられた防水シート2の端部のうち、下側に位置する防水シート2の端部に固定具を打ち込むようにするので、固定具の打ち込み位置は上側の防水シート2の端部に覆われることになり、従って、固定具を防水シート2に打ち込んでも屋根の防水性能を低下させないようにすることができるものである。
【0024】
本発明の屋根材A及び屋根の構造は、燃焼しやすい樹脂発泡体製の断熱材1の表面を燃焼しにくい無機質シート3で被覆することによって、火災時における断熱材1の燃焼を低減することができ、飛び火性能の高い屋根を形成することができるものである。また、無機質シート3により屋根の断熱性能をも向上させることができるものである。
【0025】
以下に本発明の具体例を説明する。
【0026】
(具体例1)
以下に示す部材を用いて図1〜3に示す屋根を形成した。
構造材(母屋)10:一般構造用H形鋼 H−150×100×6×9(mm)
構造材間隔(母屋間隔):2500mm
防水シート2:カーライル社製の「シュア・ウェルド」(熱可塑性ポリオレフィンシート、厚さ1.2mm、主原料がエチレンプロピレンゴム)
断熱材1:イソシアヌレートフォーム板(JIS A 9511(硬質ウレタンフォーム保温板1種)、厚さ75mm×幅900mm×長さ2500mm、密度55kg/m2、吸水量5g/100cm2、熱伝導率0.020W/m・K)
無機質シート3:ガラス繊維シート(旧建設大臣認定不燃第1706号(厚さ5mm))
屋根下地4:デッキプレート(溶融亜鉛めっき鋼板JIS G 3302、厚さ0.8mm、働き幅540mm、山高85mm、裏張り:ガラス繊維シート(ガラス繊維シート、旧建設大臣認定不燃1131号、厚さ5mm、かさ比重140kg/m3))
(具体例2)
断熱材1として、フェノールフォーム板(JIS A 9511(フェノールフォーム保温板1種)を用いた以外は具体例1と同様にして屋根を形成した。
【0027】
(対比例)
無機質シート3を用いなかった以外は上記の具体例1と同様にして屋根を形成した。
【0028】
そして、具体例1、2及び対比例の屋根と同様の構造を有する試験体を形成し、この試験体に飛び火性能試験を行なった結果、具体例1、2は飛び火性能試験に合格したが、対比例は飛び火性能試験は不合格となった。また、具体例2は30分耐火性能試験を行なった結果、合格した。
【0029】
【発明の効果】
上記のように本発明の請求項1の発明は、樹脂発泡体で形成される断熱材とその表面側に設けられる防水シートからなり、防水シートの直ぐ下にガラス繊維シートを設けることにより、断熱材と防水シートとの間にガラス繊維シートを介装して成ること特徴とするものであり、燃焼しやすい樹脂発泡体製の断熱材の表面を燃焼しにくいガラス繊維シートで被覆することによって、火災時における断熱材の燃焼を低減することができ、飛び火性能の高い屋根を形成することができるものである。また、入手しやすく安価なガラス繊維シートで耐火性能や飛び火性能の高い屋根を形成することができ、コストダウンを図ることができるものである。
【0031】
また本発明の請求項2の発明は、断熱材がフェノールフォームであるので、他の樹脂発泡体の断熱材を用いる場合に比べて、断熱材の燃焼を小さくすることができ、飛び火性能に加えて耐火性能も高い屋根を形成することができるものである。
また本発明の請求項3の発明は、断熱材がイソシアヌレートフォームであるので、安価に飛び火性能の高い屋根を形成することができるものである。
【0032】
本発明の請求項4の発明は、請求項1乃至3に記載の屋根材をデッキプレートや折板などの断面凹凸形状の屋根下地の上に敷設して成ることを特徴とするものであり、燃焼しやすい樹脂発泡体製の断熱材の表面を燃焼しにくいガラス繊維シートでカバーすることによって、火災時における断熱材の燃焼を低減することができ、飛び火性能の高い屋根を形成することができるものである。しかも、断面凹凸形状の屋根下地を用いることによって、屋根下地の強度を高くすることができて木毛セメント板などの補強材を用いる必要がなくなり、コストダウンを図ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示し、一部が破断した斜視図である。
【図2】同上の断面図である。
【図3】同上の一部を拡大した断面図である。
【符号の説明】
1 断熱材
2 防水シート
3 無機質シート
4 屋根下地
A 屋根材
Claims (4)
- 樹脂発泡体で形成される断熱材とその表面側に設けられる防水シートからなり、防水シートの直ぐ下にガラス繊維シートを設けることにより、断熱材と防水シートとの間にガラス繊維シートを介装して成ることを特徴とする屋根材。
- 断熱材がフェノールフォームであることを特徴とする請求項1に記載の屋根材。
- 断熱材がイソシアヌレートフォームであることを特徴とする請求項1に記載の屋根材。
- 請求項1乃至3のいずれかに記載の屋根材をデッキプレートや折板などの断面凹凸形状の屋根下地に敷設して成ることを特徴とする屋根構造。
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