JP3593149B2 - 静電気放電防止マット - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、リストストラップの取り付け位置を変更でき、かつ製造が容易な静電気放電防止マットに関し、特に、作業員が半導体デバイスや半導体デバイスが搭載された回路を取り扱う際の静電気放電(以下、「ESD」と言う)現象を有効に防止し、かつ使用に際しての安全性に優れた上記マットに関する。
【0002】
【技術背景】
IC,LSI,薄膜抵抗等の半導体デバイスを扱う環境下において、各種作業を行う者が帯電すると、(イ)作業員と上記半導体デバイス等との間の放電による該デバイスの破壊や損傷、(ロ)可燃性物質の着火による火災や人身事故の発生、(ハ)人体への塵埃等の付着による塵埃を嫌う製品等への異物混入、(ニ)周辺電子機器の誤動作等、種々の好ましくない事態が生ずる。このため、特に半導体デバイスを直接手で扱う作業を行う場合には、フロア上やワークベンチ上にESD防止マットが敷かれることが多い。
また、作業の際に人が直接アースされると、感電事故や回路故障の原因になる。このため、上記ESD防止マットではアース電位となる導体(金属)部分は人に触れないように設けられる。
【0003】
図7に示すように、従来、この種のマット5は導電層51の表裏面を帯電防止層52,53で被覆したもので、該マット5の表面には導電層51と導通するアースコード部材6(同図では、コード61,端子部62からなる)を装着するためのマットアース端子54、および後述するリストストラップ7(同図では、リストバンド71,コード72,端子部73からなる)を装着するためのリストストラップ接続用端子55が設けられている。また、マット5の表面には全体の3分の1程度の大きさを占めるポケット56が設けられており、マット5およびポケット56の開口部の端縁は縁取りテープ(通常、バイアステープ)57により縁取りがなされている。通常、該縁取りテープ57は絶縁性糸58によりマット本体と縫着されている。
【0004】
作業者は、コード(被覆リード線)72が引き出されたリストバンド71を手首に巻き付けて作業を行う。前述したように、このコード72の先端の端子部73(端子自体は該端子部の下部に存在するため図示はしていない)は、マット5表面のリストストラップ接続用端子55と接続される。
【0005】
リストバンド71の皮膚に接触する側の面は導電性材からなり、人体と上記導電層51とはコード72,端子部73,リストストラップ接続用端子55を介して電気接続される。通常、人体と導電層51との間には、安全等を考慮して抵抗(たとえば、1MΩ程度)が介在される。また、上記マットアース端子54は、アースコード部材6(同図では、コード61,端子部62のみが図示されている)を介してアースされる。このようにして、作業員は、リストストラップ,ESD防止マット、アースコード部材を介してアースされ、ESDの防止が図られる。
【0006】
図7においては、上記マットアース端子54およびリストストラップ接続用端子55は金属ホック状をなしている。たとえば、リストストラップ接続用端子55を例に取ると、該端子55は図8に示すように、ホゾ55a,スパイク付きリング55bおよびゲンコ55cから構成されるもので、マット5の表面側にスパイク付きリング55bとゲンコ55cを配置し、裏面側からホゾ55aを孔55dに貫通させ、ホゾ55aの先端を開くことで端子55がマットに一体化される。また、該端子55は、リング55bのスパイクを介して導電層51と電気接続される。
【0007】
なお、アースコード部材6やリストストラップ7の使用に際して、端子部62や73に設けられた端子が表面に露出していると、前述したように感電事故や回路故障を誘発することになる。このため、該端子部62,73は端子部の下部に位置し、絶縁体によりカバーされている。
【0008】
また、通常、マット5の複数箇所にリストストラップ接続用端子55を設けると、使用しない端子がマット表面に露出することなる。リストストラップ接続用端子55を複数箇所に設けることもできるが、前述したように、該端子55は複雑な構成をしており取付けも煩雑であり、しかも、使用されない端子は安全等の観点からカバーする必要がある。したがって、リストストラップ接続用端子55は、ESD防止マットの1箇所にのみ設けられる。
【0009】
ところで、たとえば、作業姿勢を変更したい場合や、右利きの作業者が左利きの作業者に作業を引き継いだ場合等においては、リストストラップ7とESD防止マット5との接続位置の変更の必要が生ずることがある。
【0010】
しかし、上述したように図7の従来のESD防止マット5では、リストストラップ接続用端子55が1箇所であるため、上記要請に応えることはできず、接続端子55が適宜の位置にくるようにマット5を動かすか、または現状のままで作業を行うかせさるを得ず、作業能率の低下を招来していた。また、マットアース端子54に加えてリストストラップ接続用端子55を複雑な部材(ホゾ55a,スパイク付きリング55bおよびゲンコ55c)により構成しなければならないと言った不都合もあった。
【0011】
【発明の目的】
本発明の目的の1つは、上記のような問題を解決するために提案されたものであって、リストストラップのマットへの取り付け位置を自在に変更でき、しかもESD防止機能を確保でき,安全性にも優れたESD防止マットを提供することにある。また、本発明の他の目的は、上記の目的に加え、製造が簡単で、かつ低コストのESD防止マットを提供することにもある。
【0012】
【発明の概要】
本発明のESD防止マットは、導電層の表面が帯電防止層により、裏面が帯電防止層または絶縁層により被覆されてなるマット本体の前記導電層が、リストストラップを介して人体と電気接続され、かつアースされるものであり、前記マット本体の端縁において、導電性縫着糸がマットの下のみに露出し、マット内部で前記導電層に電気接続するように縫着がなされたことを特徴とする。
【0013】
また、本発明のESD防止マットは、導電層の表面が帯電防止層により、裏面が帯電防止層または絶縁層により被覆されてなるマット本体の端縁が、縁取りテープにより縁取りされ、前記導電層が、リストストラップを介して人体と電気接続され、かつアースされるものであって、前記縁取りテープが、該テープの下側において、導電性糸により前記マット本体の端縁に縫着され、かつ前記導電性縫着糸がマットの下面のみに露出し、マット内部で前記導電層に電気接続してなることを特徴とする。
【0014】
さらに、本発明のESD防止マットは、絶縁性縫着糸を表糸とし前記導電性縫着糸を裏糸とする縫着糸の組み合わせにより、前記マット本体端縁の縫着がなされ、かつ裏糸がマットの下面にのみ露出してなることを特徴とする。
【0015】
なお、本発明のESD防止マットは、通常、下面側挟持部材と上面側挟持部材とによりマット端縁を挟持するクリップを有するリストストラップを付属品として持つ。前記クリップは前記下面側挟持部材の前記マットに接触する側の面に、露出した前記導電性縫着糸に電気接触し、かつ前記リストストラップのコード導線と電気接続する導体部が形成されたものであり、一般に用いられているワニ口クリップ等を使用することもできる。クリップはマットに装着した際に、表面側に導体部が露出しないものが好ましい。
【0016】
本発明のESD防止マットの導電層の表面は帯電防止層により被覆されており、裏面は帯電防止層または絶縁層により被覆されている。マットの表面は、通常、10〜10Ω/□程度とされている。
導電層としては、10〜10Ω(二探針法)程度のものが好ましく用いられ、例えばカーボンや金属等の導電性フィラーを練り混んだ合成樹脂、金属繊維や硫化銅被覆繊維や導電性ポリマー被覆繊維等の導電性繊維からなる不織布、織布、編布等が使用できる。特に導電性繊維はマットの補強材となり好ましく、中でもポリピロール等の導電性ポリマーを被覆した繊維は、その導電性のコントロールが容易であり好ましい。
【0017】
帯電防止層としては、ゴムや合成樹脂からなり、マットの表面抵抗値が10〜10Ω/□程度となるものが好ましく用いられる。例えばポリ塩化ビニル、導電性可塑剤等からなる導電性合成樹脂組成物をシート状に形成したものが使用される。マットの表面抵抗値は導電層の抵抗値によって帯電防止層自体の表面抵抗値より小さくなるが、帯電防止層としても10〜10Ω/□程度が好ましい。
また、絶縁層としては、帯電防止性、導電性を付与していないゴムや合成樹脂が用いられ、これら各層は通常の手段にて積層一体化される。
【0018】
本発明では、マット端縁の下面に露出する縫着糸(裏糸)は導電性のものでなければならない。一方、マット端縁の上面に露出する縫着糸(表糸)は絶縁性であることが重要である
裏糸はマット内部で、導電層と電気接続する必要がある(上述のように、マットの表面側に露出しないことが好ましい)。裏糸と表糸の交叉部がマット内部に生じるようにミシンの調節を行い、環縫いや平縫い等の適宜の縫着方法を採用することにより、導電性縫着糸がマットの下面のみに露出する(すなわち、表面に露出しない)ように、マットの縁取り(後述するように、端縁の折り曲げ、あるいはテープによる縁取り)を行うことができる。
【0019】
導電性縫着糸としては、導電性を有するものであれば金属繊維や硫化銅被覆繊維等からなる糸も用いられるが、縫着作業性、導電性等の点でポリピロール等の導電性ポリマーで被覆した合成繊維からなる糸が好ましい。導電性は、上記導電層と同程度のものが好ましい。また、絶縁性縫着糸としては、積極的に導電化されていない一般的な糸が用いられる。
これら縫着糸は、その太さとして5〜50番程度のものが好ましく用いられるが、表裏の太さを異ならせても良い。裏糸の導電性縫着糸を太くすれば効果的である。また表裏糸を細い導電性繊維糸として縫い目の帯電防止層に埋もれるようにすることもできる。
【0020】
本発明において、マット本体の端縁は、折り返しにより縁取りすることもできるし、また縁取りテープを縫着することもできる。
端縁を折り返しにより縁取りする場合には、1回あるいは少なくとも2回のミシンがけを行うことで、導電性縫着糸が下面にのみ露出し、かつ該導電性縫着糸が導電層と電気接続させることもできる。たとえば、マット本体の端縁を下側に折り曲げて縫着する場合においては、まず、導電性糸を上糸および下糸として、マット端縁に沿って縫条を形成する。次に、マット本体の端縁を上記縫条がマット下面に位置するように下側に(1回または2回以上)折り曲げ、上記縫条に重ならないように、絶縁性縫着糸により折り曲げ部分を縫着する。
【0021】
端縁に縁取りテープを取りつける場合も、1回あるいは少なくとも2回のミシンがけで縫着することができる。例えば、まず、導電性糸を上糸および下糸として、マット本体の端縁下面に縁取りテープの下面側のみを縫着する。次に、縁取りテープをマット本体の端縁を包み込むように折り返し、マット本体の上面に表れている上記導電性糸を覆い隠すようにして、絶縁性縫着糸により、縁取りテープの上面側を縫着する。
縁取りテープとしては、絶縁性、あるいは帯電防止層と同程度の帯電防止性を有する合成樹脂シート、不織布、織布等が用いられる。
【0022】
本発明においては、アース端子を図7に示したマットと同様、特別に設けることもできるが、必ず設けなくてならないものではなく、リストストラップに設けられるクリップと同様のクリップを有するアースコードを用いることができる。この場合、マット本体の導電層は、アース用のクリップ,アースコードを介して、室内の壁面等に設けられたアース端子に接続される。また、たとえば本発明のマットをフロア上で使用する場合において、フロアが接地されているときには、マットの導電層はマット端縁の下側に露出した裏糸(導電性糸)を介して接地されるので、必ずしもアースコードを使用しなくともよい。
【0023】
精密電子機器等のサービスマンが電子回路の保守や修理を行う場合に、たとえばフロア上に本発明のESD防止マットを敷いて作業を行う。この作業に先立って、導電層と導通しているマットのアース端子をアースコードを介して、室内の壁面等に設けられたアース端子に接続する。また、リストストラップの一方端のリストバンドを手首に装着し、リストストラップの他端のクリップをマットの端部に挟着する。
【0024】
本発明のESD防止マットに用いられるクリップは、マット端部を挟持することで、マット端縁の下面に形成された導電性糸との電気接触ができ、かつ容易には離脱しない機械接続ができるものである必要がある。本発明で好ましく使用されるリストクリップは、スプリングにより下面側挟持部材と上面側挟持部材とがマットの端縁を挟持できる構造をなしている。
そして、下面側挟持部材のマット下面の導電性裏糸との接触部は、金属エッジ等の凹凸が形成されている。この凹凸は、マットとの機械接続を強固にするための作用をもなす。
【0025】
上面側挟持部材は、通常、下面側挟持部材と同じであるが、絶縁材料により構成することができる。この場合、マットとの機械接続を強固にするために、接触面に凹凸を設けることができる。
【0026】
クリップを構成する部品(たとえば、ヒンジのピンやスプリング)として金属を使用する場合、好適には、該金属は露出しないように絶縁性材により被覆される。
【0027】
【実施例】
図1は本発明のESDマットの一実施例を示す説明図である。同図のESDマット1は、マット本体11が、導電層(導電性シート)110の両面に帯電防止層(低導電率シート)111,112が積層された3層構造をなし、表面には全体の3分の1程度の大きさを占めるポケット113が設けられている。このポケット113は上記帯電防止層と同様の低導電率素材からなる。また、マット本体11の端縁およびポケット113の開口部の端縁は、縁取りテープ114,115による縁取りがなされている。
【0028】
また、マット本体11上には、図8に示した従来のマットアース端子と同様の端子4が形成されており、該端子には同じく図8に示した従来のアース端子と同様の金属ホック状の端子を有するコード5(壁面等に設けられたアース端子に接続される)が接続される。図1には、マットの付属品であるリストストラップ2(リストバンド20,コード21およびクリップ22からなる)が示されている。リストバンド20およびコード21は図7に示した従来のものと同様である。また、上記クリップ22の構成については後述する(図6(A),(B)参照)。
【0029】
図2は上記マット本体の端縁の縁取りテープ114(バイアステープ)の縫着状態を示す図である。図2では表糸(絶縁性縫着糸)Aを上糸とし、裏糸(導電性縫着糸)Bを下糸として、縁取りテープ1をマット本体に1回の縫着により取り付けた場合を示している。本実施例では、図2に示すように、裏糸Bはマット1の裏面からマット1内部に達しているが、マット1の表面には達しないような縫着がなされている。これにより、裏糸Bはマット表面に露出することなく導電層110と電気接続することができる。この構成のマット1では、リストストラップ2を取り付けるホック状の端子を設ける必要がないので、マットの製造工程が簡略化される。
【0030】
図3(A),(B)は、図2とは異なる態様によるテープの縁取り状態を示すもので、2回の縫着工程により縫着を行う。まず、図3(A)に示すように導電性縫着糸Bを上糸および下糸として、マット本体11の端縁下面にテープ114の下側部分を縫着する(1回目の縫着工程)。この縫着により、導電層110と裏糸Bとの電気接続が確保される。つぎに、図3(B)に示すように絶縁性縫着糸Aを上糸および下糸として、テープを折り返してマット本体1の上面に表れている導電性縫着糸Bの縫目を被覆して縫着する(2回目の縫着工程)。このような2回の縫着工程により、裏糸(導電性縫着糸)Bは導電層と電気接続しないし、またマットの表面に露出することもない。
【0031】
図4は縁取りテープ114を使用しないマット1の端縁の構造を示す図である。同図に示す実施例では、マット本体1の端部は2重に折り曲げられ、該折り曲げ部が、表糸(絶縁性縫着糸)Aを上糸とし、裏糸(導電性縫着糸)Bを下糸とする縫着がなされている。この場合には、図2に示した場合と同様、裏糸Bはマット1の裏面からマット内部に達しているが、マットの表面には達しないような縫着がなされている。これにより、裏糸Bはマット表面に露出することなく導電層110と電気接続することができる。
【0032】
図5(A),(B)は、図4とは異なる態様によるマット端縁の縫着構造を示すもので、2回の縫着工程により縫着を行う。まず、図(A)に示すように導電性縫着糸Bを上糸および下糸として、マットの端縁を1重に折り曲げて縫着する(1回目の縫着工程)。つぎに、図5(B)に示すように絶縁性縫着糸Bを上糸および下糸として、端縁を更に折り曲げ(すなわち、2重に折り曲げ)、導電性縫着糸Bが下側となるように縫着する(2回目の縫着工程)。この場合も、図3(A),(B)により説明したと同様、2回の縫着工程により、裏糸(導電性縫着糸)Bはマットの表面に露出することなく導電層110と電気接続することができる。
【0033】
図6(A),(B)は、ESD防止マットの付属品として使用されるリストストラップ2のクリップ22を示す斜視図および分解図であり、該クリップ22は、絶縁体により被覆された金属製の上面側,下面側挟持部材220,221と、該挟持部材の各先端を当接する方向に付勢するスプリング222と、両挟持部材220,221の開閉のためのヒンジ223と、カバー224により構成されている。このスプリング222は、両挟持部材220,221が、閉状態となるように付勢されている。また、上面側挟持部材220および下面側挟持部材221の挟持面には凹凸の金属エッジが形成されている。
【0034】
上記クリップはできるだけ金属部分を露出させず、またアースに対して静電容量を持たないように形成されている。下面側挟持部材221はマット端縁の下側の導電性縫着糸に良好に電気接続し、人体の電荷をリストバンド→コード→クリップ→導電性縫着糸→導電層の経路でアースに逃がすことができる。図6(A),(B)に示したものは、上面側挟持部材220と下面側挟持部材221とは対称性を持つので、取り付けの向きを変えれば、上面側挟持部材は下面側挟持部材となり、下面側挟持部材は上面側挟持部材となる。なお、本発明のマットに使用できるクリップは、図6(A),(B)のものに限定されないことは勿論である。
【0035】
【発明の効果】
本発明は上記のように構成したので、リストストラップのマットへの取り付け位置を自在に変更でき、しかもESD防止機能を従来と同様に確保できる。しかも、表面にアースされた導体部分は生じていないので、人体を介して漏電することによる感電事故や回路故障を回避することができる。また、リストストラップを取り付けるのに、クリップを用いる構造としたので(ホックを用いないので)低いコストのマットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のESD防止マットの一実施例を示す説明図である。
【図2】図1に示したマットの端縁部の断面説明図である。
【図3】(A),(B)は図1に示したマットの図2とは異なる端縁部を形成するための断面説明図である。
【図4】図1に示したマットとは端縁の構成が異なるマットの端縁部の断面説明図である。
【図5】(A),(B)は図1に示したマットとは端縁の構成が異なるマットの図4とは異なる端縁部を形成するための説明図である。
【図6】(A),(B)は本発明のESD防止マットの付属品として使用されるクリップの一例を示す説明図である。
【図7】従来のESD防止マットを示す図である。
【図8】図7に示したESD防止マットに取り付けられた従来のホック状の端子を示す分解図である。
【符号の説明】
1 ESD防止マット
11 マット本体
110 導電層
111,112 帯電防止層
113 ポケット
114,115 縁取りテープ
A 絶縁性縫着糸
B 導電性縫着糸
2 リストストラップ
20 リストバンド
21 コード
22 クリップ

Claims (3)

  1. 導電層の表面が帯電防止層により、裏面が帯電防止層または絶縁層により被覆されてなるマット本体の前記導電層が、リストストラップを介して人体と電気接続され、かつアースされる静電気防止マットであって、
    前記マット本体の端縁において、導電性縫着糸がマットの下のみに露出し、マット内部で前記導電層に電気接続するように縫着がなされたことを特徴とする静電気放電防止マット。
  2. 導電層の表面が帯電防止層により、裏面が帯電防止層または絶縁層により被覆されてなるマット本体の端縁が、縁取りテープにより縁取りされ、前記導電層が、リストストラップを介して人体と電気接続され、かつアースされる静電気放電防止マットであって、
    前記縁取りテープが、該テープの下側において、導電性糸により前記マット本体の端縁に縫着され、かつ前記導電性縫着糸がマットの下のみに露出し、マット内部で前記導電層に電気接続してなることを特徴とする静電気放電防止マット。
  3. 絶縁性縫着糸を表糸とし前記導電性縫着糸を裏糸とする縫着糸の組み合わせにより、前記マット本体端縁の縫着がなされ、かつ裏糸がマットの下面にのみ露出してなることを特徴とする請求項1または2の何れかに記載の静電気放電防止マット。
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