JP3591142B2 - Frp格子およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、FRP(繊維強化プラスチック)格子およびその製造方法に関し、さらに詳しくは土木分野や建築分野等で好適に用いられるFRP格子およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ガラス繊維強化プラスチック(GFRP)からなる格子部材は、メッキ工場や下水処理場などの耐触性および水はけ性が要求される箇所の床材や、軽量で強度が要求される高所工事用などの通路、バルコニーなどの床材、道路の側溝や枡などの蓋体、および壁材や天井材など多目的に土木分野や建築分野における部材として用いられている。
【0003】
GFRPはこれら分野に用いられている鉄に比べ、耐触性に優れ、錆びないという特徴は有するが、鉄に比べ弾性率が小さいので、GFRPで作られた格子部材は曲げ剛性が小さかったり剪断剛性が小さく、土木や建築分野の部材として用いると種々の問題が生じる。
【0004】
たとえば、道路の側溝の蓋として用いると、重量車両が上に乗ったとき、蓋の撓み量が大きくなり、GFRP格子蓋が大きく変形し、GFRP蓋縁側が持ち上がり、周囲のコンクリートとの間に大きな隙間や段差ができ、歩行中の人が挟まれたり、躓いてしまう。
【0005】
また、壁材や天井材に用いると、これらは地震の際、建物の変形を抑え、建物の耐震性向上に寄与するものであるが、剪断剛性が小さいので、地震に弱い建物となってしまう。GFRP部材の高さを大きくしたり格子バーの幅を大きくすることで、剛性を大きくすることが可能であるが、部材を組み込むスペースが大きくなったり、開口率が小さくなって、水はけが悪くなったりする。また、透視性が悪くなるので人間に圧迫感を与える、通気性が悪くなる、重くなるという問題もある。
【0006】
また、ガラス繊維と樹脂からなるGFRPは他の金属材料に比べ軽量、高強度ではあるが、金属材料のように塑性変形せず、一気に脆性的な破壊を起す。各種床材などに使用している際、補強繊維や樹脂が薬品や紫外線で劣化すると、強度劣化が進む。したがって、望ましくない破壊状態が突然生じるおそれがある。このような強度劣化や損傷が生じた場合、その一部あるいは全部を補修する必要があるが、その根拠となる損傷の程度を評価する適当な手法がない。
【0007】
さらに、GFRP格子部材は金属格子部材に比べ軽くはなっているが、一般に土木・建築職場は重労働を伴う職場であるので、取り扱う各種部材のより一層の軽量化要求が強い。
【0008】
また、このようなGFRP格子部材の製造方法として、予め補強繊維に樹脂を含浸した状態(以下、ウエット状態という。)で引き揃えて、成形溝が格子状に並んだ成形型に積層した後、硬化・脱型する方法が採られてきた。しかしこの方法には、積層作業時間が樹脂のポットライフに制限され、大きな格子部材が製造できないという問題や、ウエット状態での補強繊維は表面が滑りやすく、積層作業時に十分な張力を加えられず成形型の成形溝の中で蛇行するため、格子部材の強度、剛性が低下するという問題があった。
【0009】
このような問題の解決策として、補強繊維を樹脂含浸しない状態(以下、ドライ状態という。)で成形型に積層し、次いでこの成形型に樹脂を注入して補強繊維に含浸させ硬化する方法が考えられる。しかしこの方法でも、成形溝の底面側にある補強繊維まで含浸するのに時間がかかり、生産効率が落ちたり、補強繊維内に残っている空気が抜け切らず樹脂硬化後にボイドとなって残り、格子部材の強度、剛性が低下するという問題がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、このような現状に着目し、強度、剛性が高く、破壊の予知が可能で安全であり、かつ、一層の軽量化が可能なFRP格子を提供することにある。
【0011】
また、本発明の他の課題は、樹脂のポットライフ等に影響を受けないで任意の大きさで製造でき、かつ、ボイドレスで強度、剛性の高いFRP格子の製造用成形型および製造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明に係るFRP格子は、補強繊維と樹脂とを複合してなるFRP格子であって、前記補強繊維は高引張弾性率補強繊維と低引張弾性率補強繊維とを含み、かつ、高引張弾性率補強繊維をFRP格子の全体積に対して40%を超えない範囲で含んでいることを特徴とするものからなる。
【0013】
このFRP格子においては、高引張弾性率補強繊維が格子の目を形成する枠の横断面においてランダムに分布していてもよく、規則的に配置されていてもよい。たとえば、高引張弾性率補強繊維が格子の目を形成する枠の横断面において市松模様を形成するように分布している構成としてもよい。
【0014】
また、上記高引張弾性率補強繊維は、格子の目を形成する枠の横断面全体にわたって、ランダムに、あるいは市松模様を形成するように配されてもよいが、以下のような各態様で配されてもよい。
【0015】
たとえば、格子の目を形成する枠の横断面において、低引張弾性率補強繊維のみで補強されている層と、低引張弾性率補強繊維および高引張弾性率補強繊維で補強されている層とが存在する構成としてもよい。
【0016】
また、格子の目を形成する枠の横断面において、高引張弾性率補強繊維のみで補強されている層と、低引張弾性率補強繊維および高引張弾性率補強繊維で補強されている層とが存在する構成としてもよい。
【0017】
さらに、格子の目を形成する枠の横断面において、低引張弾性率補強繊維のみで補強されている層と、高引張弾性率補強繊維のみで補強されている層と、低引張弾性率補強繊維および高引張弾性率補強繊維で補強されている層とが存在する構成としてもよい。
【0018】
このようなFRP格子においては、その開口率が65〜95%の範囲にあることが好ましい。また、格子の目を形成する枠の横断面形状が逆台形状であることが好ましい。さらに、格子の目を形成する枠の横断面に段部を有する形状とすることもできる。但し、格子の横断面形状は、これらの形状に限定されず、任意の形状を採ることが可能である。
【0019】
FRP格子を構成する樹脂としては、特に限定されないが、ビニルエステル樹脂であることが好ましい。また、上記高引張弾性率補強繊維が炭素繊維であり、高引張弾性率補強繊維の引張弾性率が低引張弾性率補強繊維のそれの少なくとも3倍であることが好ましい。2種類の補強繊維の引張弾性率の差が大きい程、荷重がかかったときの高引張弾性率補強繊維で形成されたFRP部分と低引張弾性率補強繊維で形成されたFRP部分との層間剪断応力は大きくなるが、その差が余り大きすぎると、低荷重で剥離が発生してしまい、格子部材として成立しなくなるおそれがあるので、高引張弾性率補強繊維は低引張弾性率補強繊維の3倍以上、より好ましくは3〜7倍の範囲の引張弾性率を有することが望ましい。
【0020】
また、このように構成されたFRP格子では、高引張弾性率補強繊維と低引張弾性率補強繊維の両方を用いて補強されるので、低引張弾性率補強繊維のみを用いたFRP格子に比べて、材料の引張弾性率が向上し、FRP格子としての必要な曲げ剛性が小さな断面積で得られることになり、重量が軽減される。本発明のFRP格子の重量は15kg/m2 以下とすることが好ましく、これによって剛性や強度を確保しつつ、軽量化要求に応えることができる。FRP格子の曲げ剛性は、用途にもよるが、少なくとも0.7×106 kgf・mm2 であることが好ましく、曲げ強度としては、少なくとも40kgf/mm2 であることが好ましい。
【0021】
また、本発明に係るFRP格子においては、高引張弾性率補強繊維は、FRP格子に負荷される荷重を、低引張弾性率補強繊維に比較して多く負担する。したがって強度劣化等によりFRP格子に損傷が生じる場合には、先ず高引張弾性率補強繊維が損傷する。本発明では高引張弾性率補強繊維を散在させているので、この初期の損傷は損傷の起こった補強繊維内部では伝幡するものの隣接する補強繊維までは伝幡せず、FRP格子の破壊モードを段階的な破壊とする。その結果、FRP格子が全体破壊に至るまでの時間を長くすることができ、床材等として望ましくない瞬時の全体破壊を効果的に防ぐことができる。
【0022】
このような効果をもたらすために、とくに、高引張弾性率補強繊維の体積のFRP格子全体積に占める割合を、40%を超えない範囲、好ましくは1〜40%の範囲としている。1%未満であると、曲げ剛性の向上が不充分であり、40%を超えると、高引張弾性率補強繊維の破壊に伴って、解放されるエネルギーが大きくなりすぎ、FRP格子が瞬時に全体破壊するおそれがある。
【0023】
また高引張弾性率補強繊維に炭素繊維などの導電性繊維を用いれば、高引張弾性率補強繊維に起こる初期の損傷を、炭素繊維の電気伝導性を利用して簡便にかつ確実に検出することが可能となる。具体的には、FRP格子の端部などの炭素繊維の露出部を利用して、炭素繊維の電気抵抗あるいは電流を測定する方法である。初期損傷により炭素繊維が切断されれば、電気抵抗が増大し電流が低下するので、それを容易に検出することができる。
【0025】
さらに、本発明に係るFRP格子の製造方法は、成形型内に補強繊維を配置し、樹脂を注入してFRP格子を製造するに際し、前記補強繊維として、高引張弾性率補強繊維と低引張弾性率補強繊維とを含み、かつ、高引張弾性率補強繊維をFRP格子の全体積に対して40%を超えない範囲で含むものを用いることを特徴とする方法からなる。この高引張弾性率補強繊維と低引張弾性率補強繊維とを予め混合しておき、混合した補強繊維を成形型内に配置してもよい。
【0027】
上記FRP格子の製造方法においては、樹脂としてビニルエステル樹脂を用いることが好ましい。また、高引張弾性率補強繊維として炭素繊維を用い、低引張弾性率補強繊維としてガラス繊維を用いることが好ましい。
【0028】
さらに、これらFRP格子の製造方法においては、成形を減圧下で行うことが好ましい。
【0029】
上記のような本発明に係るFRP格子を用いて、各種土木・建築用部材を構成できる。本発明に係るFRP格子は、たとえば、各種床材や高所工事用などの通路材(たとえば、足場材)、道路の側溝や枡などの蓋体(溝蓋、枡蓋)、各種壁材や天井材(たとえば、表面に化粧板等が配置される壁材や天井材のコア材)などに使用できる。さらに詳しく言えば、たとえば、水関係では、下水(汚水)処理場の床板や歩廊、レジャー施設、船舶の床板、海洋構造物等、薬品関係では、石油精製、薬品等の化学プラントの構築物内の床材、レーダー周辺等電波透過性を必要とする場所の床材、階段、壁材等、建築・橋梁関係では、高層建築物の歩廊、非常階段の踏み板やバルコニーの床、フェンス(たとえば、ベランダのフェンスや、一般的な柵用フェンスや仕切り)、ドアのコア材、駐車場の床材、吊橋や桟橋の歩廊、鉄橋等の点検歩廊、クリーンルームの床材や壁材、天井材、ヘリポートの敷板等があり、その他にも、メッキ槽、タワー廻りの床板、排水・排液溝の蓋体(たとえば、マンホールの蓋、溝蓋)等がある。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の望ましい実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1および図2は、本発明の一実施態様に係るFRP格子を示している。図1において、1はFRP格子全体を示しており、該FRP格子1は、補強繊維を2方向に配置し、樹脂と複合したものからなる。すなわち、引揃えられた多数本の補強繊維を2方向に配置して格子形状となし、それらを樹脂と複合してなるものである。本実施態様に係るFRP格子1は、たとえば、耐触性、水はけ性、耐久性などが要求される箇所用の部材として使用される。
【0031】
このFRP格子1の各格子バーの横断面形状、つまり、格子の目を形成する枠の横断面形状は、図2に示すように、逆台形状に形成されている。そして、各格子バーの横断面においては、ほぼ全面に低引張弾性率補強繊維2bが配され、その中に高引張弾性率補強繊維2aがランダムに、かつ、FRP格子の全体積に対して1〜40%の範囲で含まれるように分布している。したがって、高引張弾性率補強繊維2aは、横断面中にほぼ均一に分布されている。
【0032】
この高引張弾性率補強繊維2aに使用する補強繊維としては、マルチフィラメントからなる炭素繊維や炭化ケイ素繊維、金属繊維などの高強度・高弾性率繊維が好ましい。なかでも、炭素繊維は耐薬品性、耐水性などに優れ、軽量、高強度、高弾性率で、又、樹脂含浸性、樹脂との接着性なども良く、上記高引張弾性率補強繊維として最適である。但し、二種以上の補強繊維、たとえば炭素繊維とガラス繊維を含む補強繊維としてもよい。
【0033】
低引張弾性率補強繊維2bに使用する補強繊維としては、たとえばガラス繊維を使用できる。但し、この低引張弾性率補強繊維2bにおいても、二種以上の補強繊維、たとえばガラス繊維と炭素繊維を含むものとしてもよい。このような補強繊維と樹脂とが複合される。
【0034】
使用する樹脂としては、エポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂など熱硬化性樹脂が主に用いられるが、なかでもビニルエステル樹脂は耐薬品性、耐候性などに優れているので好ましい。
【0035】
なお、このマトリックス樹脂は熱硬化性樹脂に限定する必要はなく、ナイロン樹脂、ABS樹脂、ポリプロピレン樹脂など熱可塑性樹脂であってもよく、また、熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂の混合物であってもよい。
【0036】
このような樹脂は、予め繊維束に含浸させておき、それを引き揃えて形状を賦型してもよいし、ドライで賦型したプリフォームに後で樹脂を含浸させてもよい。また、繊維と樹脂を複合した後に、ボイドをなくすために、真空チャンバ内で脱泡することも可能である。つまり、樹脂の硬化や固化を、減圧下で行うのである。
【0037】
このように製造されたFRP格子は、軽量でありながら優れた機械的特性を有することができる。すなわち、重量が15kg/m2 以下であり、かつ、曲げ剛性が少なくとも0.7×106 kgf・mm2 であるFRP格子や、重量が15kg/m2 以下であり、かつ、曲げ強度が少なくとも40kgf/mm2 であるFRP格子を実現できる。
【0038】
図2は、別の実施態様に係るFRP格子の格子バーの横断面構造、つまり、格子の目を形成する枠の横断面構造を示している。本実施態様においては、格子バーの横断面において、低引張弾性率補強繊維3bはほぼ全面にわたって均一に配されているが、その中に高引張弾性率補強繊維3aが市松模様を形成するように配置されている。
【0039】
このようにある模様状に規則的に高引張弾性率補強繊維3aを配置すれば、より正確に目標特性を実現することが可能となる。また、FRP格子全体にわたって、より均一な特性とすることも可能となる。
【0040】
また、格子の目を形成する枠、つまり、格子バーの横断面形状については、図2や図3に示したような逆台形状のものに限られず、台形、矩形、楕円、多角形、つづみ形等任意の形状が可能であり、さらには単純な形状の断面に限らず、複雑な特殊形状の断面とすることも可能である。
【0041】
さらに、図4に示すように、格子の目を形成する枠の横断面に段差を有する構造としてもよい。図示例では、図2に示した態様に比べ、逆台形状の上部側の部分4aの幅をより大きくし、下部側の部分4bとの間に段部5を形成してある。高引張弾性率補強繊維6aと低引張弾性率補強繊維6bの分布状態は、図2に示した態様と同様に設定されている。
【0042】
また、本発明においては、格子の目を形成する枠の横断面においてランダムにまたは市松模様に配される高引張弾性率補強繊維は、上述の如く格子枠の横断面全面にわたって分布してもよいが、部分的に分布していてもよい。したがって、以下に示すような各態様を採ることができる。なお、以下に示す態様では、高引張弾性率補強繊維をランダムに分布させた例を示しているが、これを市松模様に分布させることもできる。
【0043】
たとえば図5に示す実施態様では、格子の目を形成する枠の横断面において、低引張弾性率補強繊維のみで補強されている層と、低引張弾性率補強繊維および高引張弾性率補強繊維で補強されている層とが存在する構成とされている。図5の(A)では、格子枠の横断面において、低引張弾性率補強繊維7bのみで補強された層8bが下部側に、高引張弾性率補強繊維7aと低引張弾性率補強繊維7bで補強された層8aが上部側に配置されている。(B)では、層8aが下部側に、層8bが上部側に配置されている。(C)では、層8aの上下両側に層8bが配置されている。(D)では、層8bの上下両側に層8aが配置されている。(E)では、層8aが上下2位置に配置され、それぞれその上下両側に層8bが配置されている。
【0044】
また、図6に示す実施態様では、格子の目を形成する枠の横断面において、高引張弾性率補強繊維のみで補強されている層と、低引張弾性率補強繊維および高引張弾性率補強繊維で補強されている層とが存在する構成とされている。図6の(A)では、格子枠の横断面において、高引張弾性率補強繊維9aのみで補強された層10aが上部側に、高引張弾性率補強繊維9aと低引張弾性率補強繊維9bで補強された層10bが下部側に配置されている。(B)では、層10aが下部側に、層10bが上部側に配置されている。(C)では、層10bの上下両側に層10aが配置されている。(D)では、中央部に層10aが配置され、その上下両側に層10bが配置されている。
【0045】
さらに、図7に示す実施態様では、格子の目を形成する枠の横断面において、低引張弾性率補強繊維のみで補強されている層と、高引張弾性率補強繊維のみで補強されている層と、低引張弾性率補強繊維および高引張弾性率補強繊維で補強されている層とが存在する構成とされている。図7の(A)では、格子枠の横断面において、高引張弾性率補強繊維11aのみで補強された層12aが上部側に、低引張弾性率補強繊維11bのみで補強された層12bが中央部に、高引張弾性率補強繊維11aおよび低引張弾性率補強繊維11bで補強された層12cが下部側に、それぞれ配置されている。(B)では、層12aが下部側に、層12bが中央部に、層12cが上部側にそれぞれ配置されている。(C)では、上部側に層12aが、下部側に層12cが配置され、その層12aと層12cの上下両側に層12bが配置されている。(D)では、下部側に層12aが、上部側に層12cが配置され、その層12aと層12cの上下両側に層12bが配置されている。(E)では、上下の2位置に層12aが配置され、2つの層12a間に層12cが配置され、上側の層12aの上側および下側の層12aの下側に層12bが配置されている。(F)では、上下の2位置に層12aが配置され、2つの層12a間に層12bが配置され、上側の層12aの上側および下側の層12aの下側に層12cが配置されている。(G)では、上下両端部に層12aが、それらの内側に層12cが、中央部に層12bが、それぞれ配置されている。
【0046】
図8は、別の実施態様に係るFRP格子20を示している。
本実施態様においては、互いに交又するように2方向に配置されている各格子バーの、交点間のピッチが縦横互いに異なるピッチとされている。なお、図示は省略するが、交点間のピッチは一定であってもよく、途中で変化するタイプのものであってもよい。
【0047】
また、図1、図8に示したFRP格子1、20は、補強繊維を2方向に配置し、実質的に直交する方向に延びる格子バーを有する構成に形成したが、3方向以上、たとえば、さらに斜めに延びる補強繊維、格子バーを有する構成としてもよい。さらに、耐電蝕性を付与するためや、外層を保護する目的などで、表面にGFRP層などの薄い層を設けることも可能である。
【0048】
上記のようなFRP格子は、少なくとも2方向に延びる格子成形溝を有する成形型を用いて成形される。
たとえば、図1および図2に示したFRP格子1を成形するための成形型は、図9に示すようなものである。成形型30には、2方向(本実施態様では互いに直交する2方向)に延びる成形溝31が形成されている。各成形溝31の横断面は、図2に示した逆台形状に対応する形状に形成されている。
【0049】
このような成形型30内に、たとえば図2に示したような補強繊維2a、2bが配置され、樹脂が注入されてFRP格子が成形される。補強繊維2a、2bは、予め、高引張弾性率補強繊維2aを、成形後のFRP格子の全体積に対し40%を超えない範囲になるように低引張弾性率補強繊維2b中に混合しておき、混合した補強繊維2a、2bを成形型30内に配置するようにしてもよい。成形を減圧下で行えば、効率よく脱気でき、ボイドレスのFRP格子を得ることができる。
【0050】
成形型として、図10に示すような型を用いることもできる。図10に示す成形型40においては、成形溝41の側壁41aに、つまり、格子の目を形成する型の側壁41aに、成形型40の厚み方向に延びる溝42が刻設されている。溝42は、全ての側壁に設けてもよく、一部の側壁のみに設けてもよい。溝42は、本実施態様ではV溝に形成されているが、溝42の横断面形状としては、U字状、円弧状、角形状、台形状等任意の形状が可能である。
【0051】
このように側壁41aに成形型40の厚み方向に延びる溝42を設けておくと、ドライ状態の補強繊維が成形溝41に配置された状態の成形型40に樹脂を注入する際に、樹脂が溝42を通って成形溝41の底面41bあるいは底面近くまですぐに到達するため、補強繊維への樹脂の含浸が速くなる。また、樹脂含浸後も補強繊維内に残っている空気がこの溝42を通って抜けやすくなり、FRP格子のボイドが低減できる。
【0052】
さらに、樹脂注入後の成形型40を真空チャンバー等の中に入れ、成形を減圧下で行えば、一層ボイドレスなFRP格子を得ることができる。
【0053】
このようなFRP格子製造用成形型の溝42としては、樹脂の入りやすさ、空気の抜けやすさから、図10に示したように成形溝底面41bに対し略垂直方向に設けてあることが好ましいが、斜め方向に設けてあっても構わない。また、溝42の大きさとしては、いくらでも構わないが、幅10mm以下、深さ5mm以下とするのが好ましい。幅が10mmを超えると、積層した補強繊維が溝42に沿って曲り、溝42を塞いでしまうおそれがあるため、上記した効果が十分に得られない。また、溝42の深さが5mmを超えると、この溝42に入って硬化した樹脂の重量が増え、FRP格子として十分な軽量化効果が得られなくなるおそれがある。
【0054】
また、溝42は、成形溝41の側壁41aの底面41b部から上面まで貫通して設けてあるのが好ましいが、上記の効果が得られれば途中で切れていても構わない。さらに、溝42は、それぞれの格子部の成形溝の側壁に1本以上あればよいが、それぞれの格子の各辺の成形溝の側壁に1本以上あればより効果が大きい。ただし、このときそれぞれの格子の各辺の成形溝の側壁に5本以上の溝42を設けると、この溝に入って硬化した樹脂により、軽量化効果が得られなくなるおそれがあるので注意が必要である。
【0055】
上記のような成形型40を用いて成形したFRP格子は、たとえば図11に示すようになる。FRP格子50の各格子部の側面には、図10に示した溝42に対応して、格子の厚み方向に延びる突条51が形成されている。突条51の大きさや長さ、横断面形状は、上述した溝42のそれらに対応したものとなる。このようなFRP格子50は、軽量、高剛性、高強度特性に加え、ボイドレスの高品質なものとなる。
【0056】
【実施例】
以下に、本発明の実施例について説明する。
実施例1
格子状に成形溝を配置した、寸法が縦、横それぞれ1,007mm、厚みが50mm、格子間のピッチが40mmの成形型に、ガラス繊維からなる補強繊維に、炭素繊維の補強繊維をその体積割合が格子部材全体積の15%になるように、炭素繊維同士が接触しないように混合配置して、2方向に配置し、次いで配置した補強繊維に樹脂を注入、含浸硬化させた。硬化後成形品を型から取り出し、40mmの厚みに面加工し、さらに1,007mm長×407mm幅に切り出した。格子部断面は図2に示したものである。格子の目を形成する枠の横断面の寸法は、上面幅4.5mm、下面幅2.5mm、厚みが40mmであった。
【0057】
この格子の重量は約11kg/m2 であった。この格子を、スパン間隔600mmで両端単純支持し、中央集中荷重にて3点曲げ試験を行った。なおこのとき、格子部横断面の最下面に近い所に分布している炭素繊維の両端部分に銀ペーストを塗布して通電し、電気抵抗をモニターした。
【0058】
この結果、このFRP格子の曲げ剛性は1.2×106 kgf・mm2 、曲げ強度は48.7kgf/mm2 であった。また破壊荷重の約70%である1600kgfで電気抵抗は26μΩ/mから無限大へと変化した。
【0059】
比較例1
実施例1と成形溝の断面寸法以外は同様な成形型にガラス繊維のみを2方向に積層し、次いで樹脂を注入、含浸硬化させた。硬化後成形品を取り出し40mm幅の厚みに面加工しさらに1,007mm長×407mm幅に切り出した。格子部断面形状は図2に示したと同様のものである。格子部横断面の寸法は上面幅7mm、下面幅5mm、厚みが40mmであった。この格子の重量は8kgであった。この格子を実施例1と同様に3点曲げ試験した結果、曲げ剛性は1.2×106 kgf・mm2 、曲げ強度は31.6kgf/mm2 であった。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のFRP格子によれば、高引張弾性率補強繊維と低引張弾性率補強繊維とを含み、かつ、高引張弾性率補強繊維をFRP格子の全体積に対して特定の範囲で含む構成としたので、軽量で、かつ、高機械特性を有するFRP格子を形成できる。また、高引張弾性率補強繊維と低引張弾性率補強繊維の2種の補強繊維を含んでいるので、長期の使用下で材料が劣化したとき、あるいは過大な荷重がかかったときなどに、引張弾性率の異なった2種の補強繊維の層間で剥離が発生し、繊維の破断による大きな破壊に至る前に予知が可能となり、安全上すぐれた部材を実現できる。
【0061】
また、材料使用量が少なくなるので大幅に軽量化を促進できる。さらには、使用材料低減により材料コストが下がり、同時に作業時間も少なくなって、従来品に比べコスト的にも安いものができることになる。
【0062】
さらに、本発明に係る、格子の目を形成する型の側壁に成形型の厚み方向に延びる溝を有する成形型を用いれば、補強繊維をドライ状態で成形型内に配置できるので、生産効率が良く、任意の大きさのFRP格子を容易に製造できる。さらに、ボイドレスにすることができるので、一層強度、剛性の高いFRP格子を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様に係るFRP格子の部分斜視図である。
【図2】図1のFRP格子の拡大部分横断面図である。
【図3】本発明の別の実施態様に係るFRP格子の部分横断面図である。
【図4】本発明のさらに別の実施態様に係るFRP格子の部分横断面図である。
【図5】本発明のさらに別の実施態様に係るFRP格子の部分横断面図である。
【図6】本発明のさらに別の実施態様に係るFRP格子の部分横断面図である。
【図7】本発明のさらに別の実施態様に係るFRP格子の部分横断面図である。
【図8】本発明のさらに別の実施態様に係るFRP格子の部分斜視図である。
【図9】図1、図2に示したFRP格子製造用の成形型の部分斜視図である。
【図10】本発明に係る別のFRP格子製造用の成形型の部分斜視図である。
【図11】図10の成形型を用いて成形したFRP格子の部分斜視図である。
【符号の説明】
1、20、50 FRP格子
2a、3a、6a、7a、9a、11a 高引張弾性率補強繊維
2b、3b、6b、7b、9b、11b 低引張弾性率補強繊維
8a、10b、12c 高引張弾性率補強繊維および低引張弾性率補強繊維で補強された層
8b、12b 低引張弾性率補強繊維のみで補強された層
10a、12a 高引張弾性率補強繊維のみで補強された層
5 段部
30、40 成形型
31、41 成形溝
41a 側壁
41b 成形溝底面
42 溝
51 突条
Claims (21)
- 補強繊維と樹脂とを複合してなるFRP格子であって、前記補強繊維は高引張弾性率補強繊維と低引張弾性率補強繊維とを含み、かつ、高引張弾性率補強繊維をFRP格子の全体積に対して40%を超えない範囲で含んでいることを特徴とするFRP格子。
- 高引張弾性率補強繊維が格子の目を形成する枠の横断面においてランダムに分布している、請求項1のFRP格子。
- 高引張弾性率補強繊維が格子の目を形成する枠の横断面において市松模様を形成するように分布している、請求項1のFRP格子。
- 格子の目を形成する枠の横断面において、低引張弾性率補強繊維のみで補強されている層と、低引張弾性率補強繊維および高引張弾性率補強繊維で補強されている層とが存在している、請求項1ないし3のいずれかに記載のFRP格子。
- 格子の目を形成する枠の横断面において、高引張弾性率補強繊維のみで補強されている層と、低引張弾性率補強繊維および高引張弾性率補強繊維で補強されている層とが存在している、請求項1ないし3のいずれかに記載のFRP格子。
- 格子の目を形成する枠の横断面において、低引張弾性率補強繊維のみで補強されている層と、高引張弾性率補強繊維のみで補強されている層と、低引張弾性率補強繊維および高引張弾性率補強繊維で補強されている層とが存在している、請求項1ないし3のいずれかに記載のFRP格子。
- 開口率が65〜95%の範囲にある、請求項1ないし6のいずれかに記載のFRP格子。
- 格子の目を形成する枠の横断面形状が逆台形状である、請求項1ないし7のいずれかに記載のFRP格子。
- 格子の目を形成する枠の横断面に段部を有する、請求項1ないし8のいずれかに記載のFRP格子。
- 格子の目を形成する枠の側面に、格子の厚み方向に延びる突条を有する、請求項1ないし9のいずれかに記載のFRP格子。
- 樹脂がビニルエステル樹脂である、請求項1ないし10のいずれかに記載のFRP格子。
- 高引張弾性率補強繊維が炭素繊維であり、低引張弾性率補強繊維がガラス繊維である、請求項1ないし11のいずれかに記載のFRP格子。
- 高引張弾性率補強繊維の引張弾性率が低引張弾性率補強繊維のそれの少なくとも3倍である、請求項1ないし12のいずれかに記載のFRP格子。
- 重量が15kg/m2 以下であり、かつ、曲げ剛性が少なくとも0.7×106 kgf・mm2 である、請求項1ないし13のいずれかに記載のFRP格子。
- 重量が15kg/m2 以下であり、かつ、曲げ強度が少なくとも40kgf/mm2 である、請求項1ないし14のいずれかに記載のFRP格子。
- 請求項1ないし15のいずれかに記載のFRP格子を有する土木・建築用部材。
- 成形型内に補強繊維を配置し、樹脂を注入してFRP格子を製造するに際し、前記補強繊維として、高引張弾性率補強繊維と低引張弾性率補強繊維とを含み、かつ、高引張弾性率補強繊維をFRP格子の全体積に対して40%を超えない範囲で含むものを用いることを特徴とする、FRP格子の製造方法。
- 前記高引張弾性率補強繊維と低引張弾性率補強繊維とを予め混合しておき、混合した補強繊維を成形型内に配置する、請求項17のFRP格子の製造方法。
- 成形を減圧下で行う、請求項17または18のFRP格子の製造方法。
- 樹脂としてビニルエステル樹脂を用いる、請求項17ないし19のいずれかに記載のFRP格子の製造方法。
- 高引張弾性率補強繊維として炭素繊維を用い、低引張弾性率補強繊維としてガラス繊維を用いる、請求項17ないし20のいずれかに記載のFRP格子の製造方法。
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