JP3590096B2 - 騒音キャンセルシステム - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は騒音キャンセルシステムに係わり、特に、適応信号処理部(騒音キャンセル処理部)の数を独立の騒音源の数と一致させることができる騒音キャンセルシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
騒音対策としては、従来より吸音材を用いる方法(パッシブ制御)が知られている。しかし、吸音材を用いる方法では、騒音が小さい静音エリアを形成するのが面倒であると共に、低音を効果的に消せない問題がある。特に、自動車の車室内の騒音を防止するには、自動車の重量が増大すると共に、騒音を効果的に消せない問題がある。このため、騒音と逆位相の騒音キャンセル音をスピ−カから放射して騒音を低減する方法(アクティブ制御)が脚光を浴び、工場やオフィスなどの室内空間の一部に実用化されつつある。又、自動車の車室内においてもアクティブ制御により騒音を低減する方式が提案されている。
【0003】
図9はエンジン音をキャンセルする従来の騒音キャンセル装置の構成図である。11は騒音源であるエンジン、12はエンジン回転数Rを検出する回転数センサ、13はエンジン回転数Rに応じた周波数を有する一定振幅の正弦波信号を参照信号x(n)として発生する参照信号発生部である。騒音源がエンジンの場合、エンジン回転により発生するノイズは周期性を有し、その周波数はエンジン回転数に依存する。例えば、4気筒エンジンの場合、車室内に発生する周期性ノイズはエンジン回転数の2次高調波が支配的であり、回転数が600rpm(10rps)の時、車室内に発生するノイズの周波数は20Hz、回転数が6000rpm(100rps)の時、車室内に発生するノイズの周波数は200Hzである。参照信号発生部13は、2次高調波の正弦波データをROMに記憶しておき、そのデータを必要に応じて読み出して出力することにより参照信号x(n)を生成する。尚、このデータの読み出し/出力タイミングはエンジン回転数Rに応じてコントロールされ、これによりエンジン回転数Rに応じて発生する周期性ノイズの周波数を有する参照信号が出力されるようになっている。
【0004】
14は騒音キャンセルコントローラであり、参照信号発生部13から発生する参照信号x(n)を入力されると共に、車室内の騒音キャンセル位置(観測点であり例えば運転者の耳元近傍)における騒音Sn(n)とキャンセル音Sc(n)の合成音信号をエラ−信号e(n)として入力され、該エラ−信号が最小となるように適応信号処理を行って騒音キャンセル信号y(n)を出力する。騒音キャンセルコントローラ14は、適応信号処理部14aと、デジタルフィルタ構成の適応フィルタ14bと、参照信号x(n)にスピーカから騒音キャンセル点までのキャンセル音伝搬系の伝搬特性(伝達関数)を畳み込んでフィルタードX信号(信号処理用参照信号)r(n)を作成するフィルタードX信号作成用フィルタ14cを有している。
15は適応フィルタ出力(騒音キャンセル信号y(n))をアナログの騒音キャンセル信号に変換するDAコンバータ、16は騒音キャンセル信号を増幅するパワ−アンプ、17は騒音キャンセル音Sc(n)を放射するキャンセルスピ−カ、18は騒音キャンセル点に配置され、騒音Sn(n)とキャンセル音Sc(n)の合成音を検出し、合成音信号をエラ−信号e(n)として出力するエラ−マイク、19はエラー信号e(n)を増幅するアンプ、20はエイリアスを除去するローパスフィルタ、21はローパスフィルタ出力をデジタルに変換するADコンバータである。
【0005】
適応信号処理部14aは騒音キャンセル点におけるエラー信号e(n)とフィルタ14cを介して入力される信号処理用参照信号(フィルタードX信号)r(n)を入力され、これら信号を用いて騒音キャンセル点における騒音をキャンセルするように適応信号処理を行って適応フィルタ14bの係数を決定する。例えば適応信号処理部14aは周知のフィルタードX LMS(Least Mean Square)適応アルゴリズムに従って、エラ−マイク18から入力されたエラ−信号e(n)が最小となるように適応フィルタ14bの係数を決定する。
適応フィルタ14bは適応信号処理部14aにより決定された係数に従って参照信号x(n)にデジタルフィルタ処理を施して騒音キャンセル信号y(n)を出力し、騒音をキャンセルする。尚、参照信号x(n)は、消去したい騒音Sn(n)と相関の高い信号でなくてはならず、参照信号と相関のない音は消去されない。
【0006】
適応フィルタ14bは図10に示すように、FIR型デジタルフィルタで構成され、例えば、入力信号を順次1サンプリング時間遅延する遅延要素DL,DL・・・と、各遅延要素出力に係数w1(n),w2(n),w3(n)・・・wN(n)を乗算する乗算部ML,ML,・・・と、各乗算部出力を順次加算する加算部AD,AD・・・で実現される。すなわち、現時刻n・Tsにおける参照信号をx(n)、その時の各乗算機の係数をw1(n),w2(n),w3(n)・・・wN(n)、出力(騒音キャンセル信号)をy(n)とすれば、適応フィルタ14bは次式
y(n)=Σwi(n)・x(n−i+1) (i=1〜N) ・・(1)
の演算を実行し、騒音キャンセル信号y(n)を出力する。
【0007】
フィルタードX信号作成用フィルタ14cは図11に示すように、FIR型デジタルフィルタで構成され、例えば、入力信号を順次1サンプリング時間遅延する遅延要素DL,DL・・・と、各遅延要素出力に係数c1,c2,c3・・・cMを乗算する乗算部ML,ML,・・・と、各乗算部出力を順次加算する加算部AD,AD・・・で実現される。係数c1,c2,c3・・・cMは二次音伝搬系(スピーカから観測点までの系)の伝搬特性を模擬するように決定されている。時刻n・Tsにおける参照信号をx(n)、出力(フィルタードX信号)をr(n)とすれば、フィルタ14cは次式
r(n)=Σci・x(n−i+1) (i=1〜M) ・・(2)
の演算を実行してフィルタードX信号r(n)を出力する。
【0008】
適応信号処理部14aは、1サンプリング時刻Ts後の次の時刻(n+1)・Tsにおける適応フィルタ14bの係数w1(n+1),w2(n+1),w3(n+1)・・・wN(n+1)を、現時刻n・Tにおける係数とエラー信号e(n)とフィルタードX信号r(n)を用いて次式(係数更新式)
wj(n+1)=wj(n)+μ・r(n−j+1)・e(n) (3)
により決定する(但し、j=1,2,・・・N)。(3)式において、(n)は現サンプリング時刻の値、(n+1)は1サンプリング時刻後の値、(n−1)は1サンプリング時刻前の値、(n−2)は2サンプリング時刻前の値、・・・を意味している。又、μは適応フィルタの係数を更新するステップを決める1以下の定数(ステップサイズパラメータ)であり、騒音キャンセルシステムに応じて適当な値に設定される。
【0009】
以上はエンジン回転数の高調波成分、例えば2次高調波成分をキャンセルする場合であるが、自動車内ではエンジン音に加えてロードノイズも発生する。ロードノイズは路面の凹凸によりタイヤ→サスペンション→サスペンション支持部の経路を介して車体全体が振動し、車室内に伝搬することにより発生する。かかるロードノイズを適応信号処理によりキャンセルするためには、車室内における該ロードノイズとコヒーレントな参照信号を得る必要がある。
ところで、ロードノイズはエンジン回転数の高調波ノイズのように周期性を有さず、しかも、騒音源を唯一つに特定することが困難である。このため、サスペンション支持部に複数の加速度センサを取り付け、各加速度センサ出力をそれぞれロードノイズキャンセル用の参照信号とする。そして、参照信号毎に騒音キャンセルコントローラを設け、各騒音キャンセルコントローラは所定の参照信号と合成音信号を用いて適応信号処理を行って騒音キャンセル信号を出力し、各騒音キャンセル信号を合成してスピーカに入力して騒音キャンセル音を発生するようにしている。
【0010】
図12は従来のロードノイズの騒音キャンセルシステムの構成図である。図中、31a,31b,31cは車体振動を検出してロードノイズに応じた信号x1(n),x2(n),x3(n)を発生する加速度センサである。ロードノイズは路面の凹凸によりタイヤ→サスペンション→サスペンション支持部の経路を介して車体全体が振動し、車室内に伝搬することにより発生する。かかるロードノイズの騒音源は唯一つに特定することができない。このため、複数の加速度センサ31a〜31cをサスペンション支持部の各部に取付け、全体で車体振動を検出するようにしている。
【0011】
32a,32b,32cは加速度センサーの出力信号をそれぞれ参照信号x1(n),x2(n),x3(n)として入力され、LMS適応アルゴリズムに従った騒音キャンセル処理(適応信号処理)を行う適応信号処理部(騒音キャンセルコントローラ)である。各適応信号処理部32a〜32cは同一の構成を有しており、従来の騒音キャンセルコントローラ(図9参照)と同様に適応信号処理部LMS、適応フィルタADF、フィルタードX信号作成用のフィルタFXFを備えている。各適応信号処理部LMSは騒音キャンセル点におけるエラー信号(騒音キャンセル音と騒音の合成音信号)e(n)とフィルタFXFより出力される信号処理用参照信号(フィルタードX信号)r1(n),r2(n),r3(n)を入力され、これら信号を用いて騒音キャンセル点における騒音をキャンセルするように適応信号処理を行って適応フィルタADFの係数を決定する。各適応フィルタADFは適応信号処理部LMSにより決定された係数に従って参照信号x1(n),x2(n),x3(n)にデジタルフィルタ処理を施して騒音キャンセル信号y1(n),y2(n),y3(n)を出力する。
【0012】
33は各騒音キャンセル処理部32a〜32cから出力される騒音キャンセル信号y1(n),y2(n),y3(n)を合成し、ロードノイズをキャンセルするための騒音キャンセル信号y(n)を出力する加算器である。34は騒音キャンセル信号y(n)をアナログの騒音キャンセル信号に変換するDAコンバータ(DAC)、35は騒音キャンセル信号を増幅するパワ−アンプ、36は騒音キャンセル音Sc(n)を放射するキャンセルスピ−カで、スピーカから出力されたキャンセル音は2次音伝搬系(キャンセル音伝搬系)37を介して騒音キャンセル点に到る。38は騒音キャンセル点(観測点)に配置され、騒音Sn(n)とキャンセル音Sc(n)の合成音を検出し、合成音信号をエラ−信号e(n)として出力するエラ−マイク、39はエラー信号e(n)を増幅するマイクアンプ、40はマイクアンプ出力をデジタルに変換するADコンバータ(ADC)である。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
適応信号処理では低減対象騒音(例えばロードノイズ)と相関のある信号いわゆるコヒーレントな参照信号x(n)を発生しないと、該騒音を効果的にキャンセルできない。換言すれば、ロードノイズの消音性能は、各加速度センサ出力(参照信号)と騒音(ロードノイズ)とのマルチプルコヒーレンスの大きさに依存する。そこで、従来は前述のようにマルチプルコヒーレンスの大きさを確保するために、加速度センサ数を多くしている。尚、マルチプルコヒーレンスとは、各センサ出力と騒音とのコヒーレンス(相関度)から計算される多重関連度関数である。
しかし、センサ数が増加するとその分騒音キャンセル処理部が必要になり、このため従来システムでは大型化及びコストアップを招来する問題があった。
以上から、本発明は、騒音キャンセル処理部の数を独立の騒音源の数と一致させ、システムの大型化及びコストアップを防止できる騒音キャンセルシステムを提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題は本発明によれば、複数の検出センサーと、各検出センサーから出力される信号を部分白色化する部分白色化フィルタと、各部分白色化フィルタから出力される信号を合成し、完全に白色化された信号を参照信号として出力する合成部と、該参照信号を用いて適応信号処理を行う適応信号処理部と、適応信号処理部の出力信号を騒音キャンセル信号として入力され、騒音キャンセル音を出力するキャンセル音発生部と、観測点における騒音と騒音キャンセル音との合成音を検出して適応信号処理部にフィードバックする騒音検出部を備えた騒音キャンセルシステムにより達成される。
【0015】
【作用】
複数の検出センサー(加速度センサー等)から出力される信号を自己回帰モデルによる部分白色化フィルタでそれぞれ部分白色化し、各部分白色化フィルタから出力される部分白色化信号を合成し、完全に白色化された信号を参照信号として適応信号処理部に入力する。適応信号処理部は参照信号とエラー信号(観測点における騒音と騒音キャンセル音との合成音信号)を用いて適応信号処理を行い、エラー信号が零となるように騒音キャンセル信号を出力し、スピーカより騒音キャンセル音を出力する。
又、n個のセンサー検出信号より独立のm(<n)個の騒音源における騒音信号を作成する変換フィルタを設け、該変換フィルタから出力されるm個の信号をそれぞれ参照信号として適応信号処理を行なって騒音キャンセル音を出力して騒音をキャンセルする。
以上のようにすれば、検出センサー数nが増加しても,騒音キャンセル処理部の数を独立の騒音源の数m(<n)と一致させ、システムの大型化及びコストアップを防止できる。
【0016】
【実施例】
(A) 第1実施例
(a) 発明の原理
独立な騒音源の数をm個とすると、センサー数は最低m個あればすべての騒音源を検出することが可能となるが、現実には騒音源からセンサー取り付け点間において所定の伝達特性を持ち、しかもその伝達特性に零点が存在するなどの理由からセンサー数はn個(n>m)必要となってくる。このような構成のセンサーから得られる信号の相互スペクトルはn×nの行列で表わされるが、騒音源はm個である。S.M.PriceとR.J.Bernhardは、「n個の測定された入力を持つが、m個のインコヒーレントな騒音源しか持たないシステムは、線形変換によりm個のインコヒーレントな仮想(Virtual)入力の集まりで表現できる」ことを証明している(S.M. Price and R.J.Bernhard. ”Virtual Coherence: A Digital Signal Processing Technique for Incoherent Source Identification;Proceedings of4th Inter− national Modal Analysis Conference, page 1256〜1262、 1986参照)。従って、m個の独立の騒音源、n個の騒音検出センサーを有するシステムに、この文献で示される一連の処理を施すことによって、m個のバーチャルコヒーレンス(インコヒーレントの仮想入力)を求めることができる。実際には、n個のバーチャルコヒーレンスが計算されるが、n−m個のバーチャルコヒーレンスはほとんど0になり、出力に影響を及ぼさないことが確認されている。
【0017】
以上から、図1に示すように、1つの独立の騒音源NSから未知の伝達系G1,G2を介して伝搬してきた信号を検出センサーDS1,DS2で検出し、検出信号x1(n),x2(n)を所定の変換フィルタA1,A2を介して出力して合成すれば、独立の騒音源に応じたインコヒーレントの仮想入力(参照信号)x(n)が得られる。ただし、仮想入力x(n)を得るためには、変換フィルタA1,A2を特定する必要がある。
さて、図1の点線で囲んだ部分では、どのようなメカニズムで検出信号x1(n),x2(n)が発生するかは不明である。そこで、騒音源NSから検出センサー迄の伝達系G1,G2を、図2に示すように白色雑音w(n)を入力信号、検出信号x1(n),x2(n)を出力信号とする自己回帰モデル(ARモデル)1,2でモデル化する。
【0018】
自己回帰モデルは図3に示すように、前向き線形予測器5と、予測器出力と白色雑音w(n)を加算する加算器6で構成されている。予測器5は、加算器6の出力信号x(n)を順次1サンプリング時間遅延する遅延素子5a1〜5aMと、各遅延素子の出力信号x(n−1),x(n−2),・・・,x(n−M)に予測係数h0(1),h0(2),・・・h0(M)を乗算する乗算器5b1〜5bMと、各乗算器出力信号を加算する加算器5c1〜5cM−1を備えている。従って、時刻nにおけるサンプリングx(n)は次式
x(n)=Σh0(k)x(n−k)+w(n) 但し、k=1〜M (4)
で与えられる。前向き線形予測器5の伝達関数H0(z)とすれば、
H0(z)=Σh0(k)z−K (5)
となる。この伝達関数を用いると白色雑音w(n)は次式
w(n)=x(n)(1−H0(z)) (6)
で与えられる。従って、自己回帰モデルにおける予測器のM個の予測係数h0(k)(k=1〜M)が求まれば、上式より白色雑音w(n)が求まる。
【0019】
図2における3、4は(1−H0(z))により作成した変換フィルタ(部分白色化フィルタ)である。ところで、検出センサーがm個(図2ではm=2)存在する場合にはm個の部分白色化フィルタ3,4より白色雑音w(n)が求まる。
そこで、それぞれに重みw1,w2,・・・wm(但し、Σwi=1である)を付けて各部分白色化フィルタ3,4より出力し、加算器7で加算すれば、全検出センサーより唯一の白色雑音w(n)を得ることができる。この白色雑音w(n)が騒音源から発生する唯一の騒音信号と成り、適応信号処理における参照信号とすることができる。
予測係数h0(k)(k=1〜M)は、予測残差に最小二乗法を適用して求めることができる。予測残差ε(n)の二乗の総和は次式
Ep=Σε2(n)=Σ{x(n)+Σh0(k)x(n−k)}2 (7)
但し、n=−∞〜+∞,k=1〜M
で与えられ、Epを最小にする予測係数h0(k)は
∂Ep/∂h0(k)=0 (8)
を満たすものである。従って、各予測係数について上式が成立し、h0(k)(k=1〜M)を未知数とするM個の式より各予測係数を求める。
【0020】
図4は部分白色化フィルタの構成図であり、センサーの出力信号x(n)を順次1サンプリング時間遅延する遅延素子8a1〜8aMと、各遅延素子の出力信号x(n−1),x(n−2),・・・,x(n−M)に予測係数h0(1),h0(2),・・・h0(M)を乗算する乗算器8b1〜8bMと、各乗算器出力信号を加算する加算器8c1〜8cM−1と、加算器8c1の出力とセンサー出力x(n)を加算する加算器8dと、重み付け乗算器8eを有している。
【0021】
(b) 第1実施例の全体の構成
図5は本発明にかかわる騒音キャンセルシステムの構成図である。尚、独立の騒音源は1個であるとする。
101a〜101bはs個(設例ではs=2)の検出センサー、102a〜102bは検出信号x1(n),x2(n)を部分白色化雑音w1(n),w2(n)にする部分白色化フィルタ、103は各部分白色化フィルタの出力を合成して信号x(n)を出力する合成部、104は合成部103から出力される信号x(n)を参照信号として適応信号処理を行う適応信号処理装置、105は適応信号処理装置から出力される騒音キャンセル信号y(n)を入力されて騒音キャンセル音を音響空間SSPに放射するキャンセル音発生部(スピーカ)、106は観測点における騒音Sn(n)と騒音キャンセル音Sc(n)との合成音を検出して適応信号処理装置104にフィードバックする騒音検出部(マイク)である。
適応信号処理装置104は、適応信号処理部104aと、デジタルフィルタ構成の適応フィルタ104bと、参照信号x(n)にスピーカから騒音キャンセル点までのキャンセル音伝搬系の伝搬特性(伝達関数)を畳み込んでフィルタードX信号(信号処理用参照信号)r(n)を作成するフィルタードX信号作成用フィルタ104cを有している。
【0022】
(c) 全体の動作
騒音検出センサー101a〜101bは検出信号x1(n),x2(n)を部分白色化フィルタ102a〜102bに入力し、部分白色化フィルタ102a〜102bはそれぞれ検出信号を部分白色化し、合成部103は各部分白色化フィルタの出力信号w1(n),w2(n)を合成して白色化された参照信号x(n)を発生する。
適応信号処理装置104は参照信号x(n)とマイク106より出力されるエラー信号e(n)を用いて、該エラ−信号が最小となるように適応信号処理を行って騒音キャンセル信号y(n)を出力する。すなわち、信号処理部104aは騒音キャンセル点におけるエラー信号e(n)とフィルタ104cより入力される信号処理用参照信号(フィルタードX信号)r(n)を用いてエラ−信号e(n)が最小となるように適応信号処理を行って適応フィルタ104bの係数を決定する。適応フィルタ104bは適応信号処理部104aにより決定された係数に従って参照信号x(n)にデジタルフィルタ処理を施して騒音キャンセル信号y(n)を出力し騒音をキャンセルする。
上記適応信号処理が繰り返されると適応フィルタの係数が所定値に収束し、雑音が効果的にキャンセルされる。
【0023】
(B) 本発明の第2実施例
(a) 本発明の原理
図6に示すような入力数n、出力数nの多入力多出力系を考察する。それぞれ周波数fの関数として入力Xn(f)、出力Yn(f)、周波数応答特性Hnn(f)とすると、
Y1=H11X1+H12X2+・・・H1nXn
Y2=H21X1+H22X2+・・・H2nXn (9)
・・・・・・
Yn=Hn1X1+Hn2X2+・・・HnnXn
と表すことができる。
ベクトルX,Y,行列Hを以下のように表現すると、
X=[X1,X2,・・・,Xn]T
Y=[Y1,Y2,・・・,Yn]T
【0024】
【数1】
(9)式は、
Y=HX (10)
と表される。ここで、入力信号X1〜Xn間のパワースペクトラムSxij(i番目の入力Xiからj番目の入力Xjへの相互スペクトラム)は、次式
Sxij=XiXj′
で求められる。(ここで ′は複素共役を表す)。これをベクトルと行列を用いて書き替えると
【0025】
【数2】
となる。ただし、Sxx(f)は相互スペクトル密度関数、S11,S22,・・・Snnはパワースペクトラム、Sij(i≠j)は相互スペクトラムを表す。各入力信号間にいかなる関連性を持たないものとすると、相互スペクトラムはすべて零となり、Sxxは対角行列となる。
又、出力信号Y1〜Yn間のパワースペクトラムSyij(i番目の出力Yiからj番目の出力Yjへの相互スペクトラム)は、次式
Syij=YiYj′
で求められる。これをベクトルと行列を用いて書き替えると
【0026】
【数3】
となる。ここで、肩添字のHは共役転置を表す。又、Sxxは前述のように入力信号間のクロスパワースペクトラム行列であり、Syyは出力信号間のクロスパワースペクトラム行列である。対角線上の要素はパワースペクトラム、それ以外の要素は相互スペクトラムを表す。
【0027】
現実のシステムとして、自動車の走行時において車室内に発生するロードノイズを例として考えてみると、ロードノイズの発生は路面の状態によりサスペンションが加振され、その振動が騒音源となって車室内に伝搬される。ここで、LMSなどの適応アルゴリズムを用いた騒音キャンセルシステムを実現するためには車室内における騒音とコヒーレンスな参照信号を得る必要がある。
ロードノイズの騒音源はサスペンション、ボディを経由して車室内に伝搬されるが、この騒音源を唯一に特定することは難しく、複数の加速度センサーをサスペンションの各部に貼り付け、その出力と車室内騒音との多重コヒーレンスを評価することで騒音キャンセルシステムに最適な参照信号を得ることになる。この時、各センサー出力間の相互スペクトルは(11)式のn×nの行列で表すことができる。尚、nはセンサー数である。
【0028】
今、独立な騒音源の数をm個とすると、センサー数は最低m個あればすべての騒音源を検出することが可能となるが、現実には騒音源からセンサー取り付け点間において所定の伝達特性を持ち、しかもその伝達特性に零点が存在するなどの理由からセンサー数はn個(n>m)必要となってくる。このような構成のセンサーから得られる信号の相互スペクトルは(11)式で示すようにn×nの行列で表わされるが、騒音源はm個である。
前述のように、S.M.PriceとR.J.Bernhardは、「n個の測定された入力を持つが、m個のインコヒーレントな騒音源しか持たないシステムは、線形変換によりm個のインコヒーレントな仮想入力(バーチャルコヒーレンス)の集まりで表現できる」ことを証明している。従って、上記システム(m個の独立の騒音源、n個の騒音検出センサーを有するシステム)に、この文献で示される一連の処理を施すことによって、m個のバーチャルコヒーレンス(m個の独立騒音源の騒音信号)を求めることができる。実際には、n個のバーチャルコヒーレンスが計算されるが、n−m個のバーチャルコヒーレンスはほとんど0になり、出力に影響を及ぼさないことが確認されている。
【0029】
出力端に影響を及ぼすm個の騒音源(仮想騒音源)における騒音のパワースペクトラムVnnは次式
Vnn=QnnHSxxQnn (13)
により求められる。ただし、Qnnは、SxxSxxHの固有ベクトルを列として求められるマトリクスである。マトリクスVnnは以下のように対角化された行列となり、m個(互いに独立な列の数=独立な騒音源の数)の対角要素だけが値を持ち、
【0030】
【数4】
m個の独立な騒音源の騒音パワーV11〜Vmmは(14)式における対角要素として与えられる。
【0031】
以上より、マトリクスVnnを求めることで出力端に影響を及ぼしているm個の騒音源の騒音パワーV11〜Vmmを特定することが可能となる。ここで、V11〜Vmmをそれぞれ独立な騒音源のパワースペクトラムとみなしてきた。これは、 QH=Hとおけば、(13)式が入力Sxxから出力Syyを求める(12)式に等しくなることで簡単に理解できることである(HとQは共にn次の正方行列)。従って、ここまでの演算でセンサーの出力がn個からm(<n)に集約されたことになる。しかし、実際のシステムにおいては、パワースペクトラムではなく時系列のデータとして求めることが必要である。周波数軸上での伝達特性マトリクスHは H=QHとして与えられているので、H=QHの各要素を逆フーリエ変換することでFIR型フィルタの係数として求めることができる。そして、FIR型フィルタにセンサー出力を入力することによりm個の騒音源の騒音信号が得られる。m個の独立の騒音信号が求まれば、それぞれを参照信号としてm個の適応信号処理部で適応信号処理を行い、各適応信号処理部の出力信号を合成して騒音キャンセル信号を作成し、該騒音キャンセル信号をスピーカに入力して観測点における騒音をキャンセルするように騒音キャンセル音を出力する。
【0032】
(b) 本発明の概略
図7は本発明の概略説明図である。
まず、入力x(t)=[x1(t),x2(t),・・・xn(t)]をフーリエ変換して X=[X1,X2,・・・Xn]を求める(ステップ1)。ついで、入力信号間の相互スペクトル密度関数Sxxを(11)式により求める(ステップ2)。相互スペクトル密度関数Sxxが求まれば、(14)式より対角化された騒音源のパワースペクトラムVnnを求める(ステップ3)。この対角化されたパワースペクトルVnnより騒音源のパワースペクトラムを計算し、かつ、独立の騒音源数mを求める(ステップ4)。尚、独立の騒音源数は0でないパワースペクトラムVii(i=1〜m)の数である。
【0033】
しかる後、現実のn個の入力(センサー出力)からm個の騒音源の騒音信号を作り出す変換フィルタh1,h2,・・・hmを決定する(ステップ5)。例えば、x1(t),x2(t),x3(t)の3入力に対して騒音源を求めた結果、2つの独立した騒音源があることが判断されたとする。このとき、x1(t),x2(t),x3(t)の3入力から1つの出力y1(t)を求める変換フィルタをh1とする。変換フィルタh1の出力y1(t)をフーリエ変換してパワースペクトラムY1(f)を求めV1とする。このV1が騒音源の騒音パワーV11と等しくなるようにh1を決定すれば、x1(t),x2(t),x3(t)の3入力を第1の騒音源の騒音信号に変換するための第1変換フィルタh1が求まったことになる。同様に、V2が騒音源の騒音パワーV22と等しくなるようにh2を決定すれば、x1(t),x2(t),x3(t)の3入力を第2の騒音源の騒音信号に変換するための第2変換フィルタh2が求まったことになる。この変換フィルタh1,h2は実時間内にその都度求める必要は無く、予め決定した固定フィルタとすることができる。
【0034】
以上により、変換フィルタが求まれば、図8に示すように騒音キャンセルシステムを構成し、各変換フィルタ出力のそれぞれを参照信号としてm個の適応信号処理部で適応信号処理を行い、各適応信号処理部の出力信号を合成して騒音キャンセル信号を作成し、該騒音キャンセル信号をスピーカに入力して観測点における騒音をキャンセルするようにキャンセル音を出力する(ステップ6)。
【0035】
(c) 第2実施例の騒音キャンセルシステム
・構成
図8は本発明の騒音キャンセルシステムの構成図である。図中、101a,101b,101cは騒音源から出力される騒音に応じた信号x1n,x2n,x3nを発生するセンサー(例えば車体振動を検出してロードノイズに応じた信号を発生する加速度センサ)である。102a,102bはセンサー検出信号x1n,x2n,x3nを入力され、第1、第2の2つのインコヒーレントな仮想騒音源の騒音x1n′,x2n′を出力する変換フィルタ、103a,103b変換フィルタ102a,102bの出力信号x1n′,x2n′をそれぞれ参照信号として入力され、LMS適応アルゴリズムに従った騒音キャンセル処理(適応信号処理)を行う適応信号処理部である。各適応信号処理部103a〜103bは同一の構成を有しており、従来の騒音キャンセルコントローラと同様に適応信号処理部LMS、適応フィルタADF、フィルタードX信号作成用のフィルタFXFを備えている。各適応信号処理部LMSは騒音キャンセル点におけるエラー信号enとフィルタFXFより出力される信号処理用参照信号(フィルタードX信号)r1n,r2nを入力され、これら信号を用いて騒音キャンセル点における騒音をキャンセルするように適応信号処理を行って適応フィルタADFの係数を決定する。各適応フィルタADFは適応信号処理部LMSにより決定された係数に従って参照信号x1n′,x2n′にデジタルフィルタ処理を施して騒音キャンセル信号y1n,y2nを出力する。
【0036】
104は各騒音キャンセル処理部103a〜103bから出力される騒音キャンセル信号y1n,y2nを合成し、騒音(例えばロードノイズ)をキャンセルするための騒音キャンセル信号ynを出力する加算器である。105は騒音キャンセル信号ynをアナログの騒音キャンセル信号に変換するDAコンバータ(DAC)、106は騒音キャンセル信号を増幅するパワ−アンプ、107は騒音キャンセル音Scを放射するキャンセルスピ−カで、スピーカから出力されたキャンセル音は2次音伝搬系(キャンセル音伝搬系)108を介して騒音キャンセル点に到る。109は騒音キャンセル点(観測点)に配置され、騒音Snとキャンセル音Scの合成音を検出し、合成音信号をエラ−信号enとして出力するエラ−マイク、110はエラー信号enを増幅するマイクアンプ、111はマイクアンプ出力をデジタルに変換するADコンバータ(ADC)である。
【0037】
・動作
センサー101a〜101cの検出信号x1n,x2n,x3nをそれぞれ変換フィルタ102a,102bに入力する。変換フィルタ102a,102bはこれらセンサー検出信号x1n,x2n,x3nに所定のフィルタ処理を施して仮想騒音源の騒音x1n′,x2n′を作成して出力する。
適応信号処理部103a,103bは変換フィルタ102a,102bの出力信号(仮想騒音)x1n′,x2n′をそれぞれ参照信号としてLMS適応アルゴリズムに従った騒音キャンセル処理(適応信号処理)を行い、騒音キャンセル信号y1n,y2nを出力する。
加算器104は各騒音キャンセル処理部103a,103bから出力される騒音キャンセル信号y1n,y2nを合成して騒音(例えばロードノイズ)をキャンセルするための騒音キャンセル信号ynを出力する。DAコンバータ105は騒音キャンセル信号ynをアナログの騒音キャンセル信号に変換し、パワーアンプ106は騒音キャンセル信号を増幅してスピーカ107に入力し、該スピーカより騒音キャンセル音Scを放射する。
【0038】
スピーカから出力されたキャンセル音は2次音伝搬系(キャンセル音伝搬系)108を介して騒音キャンセル点(観測点)に到り、観測点における騒音をキャンセルする。エラ−マイク109は騒音Snとキャンセル音Scの合成音を検出し、合成音信号をエラ−信号enとして、マイクアンプ、ADコンバータを介して各適応信号処理部にフィードバックする。以後、上記動作が繰り返されて最終的に観測点における騒音が相当量キャンセルされる。
以上、本発明を実施例により説明したが、本発明は請求の範囲に記載した本発明の主旨に従い種々の変形が可能であり、本発明はこれらを排除するものではない。
【0039】
【発明の効果】
以上本発明によれば、複数の検出センサーから出力される信号を部分白色化フィルタでそれぞれ部分白色化し、各部分白色化フィルタから出力される部分白色化信号を合成し、合成信号を参照信号として適応信号処理部に入力し、適応信号処理部は騒音をキャンセルするように騒音キャンセル信号を出力してスピーカより騒音キャンセル音を出力するから、検出センサが複数存在しても騒音キャンセル処理部を独立の騒音源数だけ設けるだけで良く、システムの大型化及びコストアップを防止することができる。
又、本発明によれば、n個のセンサー検出信号より独立のm(<n)個の騒音源における騒音信号を作成する変換フィルタを設け、該変換フィルタから出力されるm個の信号をそれぞれ参照信号として適応信号処理を行なって騒音キャンセル音を出力して騒音をキャンセルするようにしたから、検出センサが複数存在しても騒音キャンセル処理部を独立の騒音源数だけ設けるだけで良く、システムの大型化及びコストアップを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】2つの検出出力から1つの独立の騒音源の参照信号を発生する構成図である。
【図2】本発明の第1実施例の原理説明図である。
【図3】自己回帰モデル(ARモデル)の構成図である。
【図4】白色化フィルタの構成図である。
【図5】本発明の第1実施例の騒音キャンセルシステムの構成図である。
【図6】第2実施例の原理説明図である。
【図7】本発明の第2実施例の概略説明図である。
【図8】本発明の第2実施例の騒音キャンセルシステムの構成図である。
【図9】従来の騒音キャンセル装置の構成図(周期性ノイズをキャンセルする場合)である。
【図10】適応フィルタの構成図である。
【図11】信号処理用フィルタの構成図である。
【図12】従来のロードノイズをキャンセルするための騒音キャンセルシステムの構成図である。
【符号の説明】
101a,101b・・検出センサ
102a,102b・・部分白色化フィルタ
104・・適応信号処理部
105・・スピーカ
Claims (2)
- 騒音をキャンセルする騒音キャンセルシステムにおいて、
複数の検出センサーと、
各検出センサーから出力される信号を部分白色化する部分白色化フィルタと、
各部分白色化フィルタから出力される信号を合成し、完全に白色化された信号を参照信号として出力する合成部と、
該参照信号を用いて適応信号処理を行う適応信号処理部と、
適応信号処理部の出力信号を騒音キャンセル信号として入力され、騒音キャンセル音を出力するキャンセル音発生部と、
観測点における騒音と前記騒音キャンセル音との合成音を検出して前記適応信号処理部にフィードバックする騒音検出部とを備え、
白色雑音を入力信号とすると共に前記各検出センサーから出力される信号を出力信号とする自己回帰モデルで騒音源から各検出センサーまでの伝送系をモデル化し、該自己回帰モデルの複数の予測計数 h o (k) (k=1〜 M )を求め、該予測計数を用いて前記部分白色化フィルタを作成する、
ことを特徴とする騒音キャンセルシステム。 - m個の騒音源から発生する観測点における騒音をキャンセルする騒音キャンセルシステムにおいて、
n(n>m)個の騒音検出センサーと、
n個のセンサー検出信号を入力され独立のm個の騒音源における騒音信号を作成するm個の変換フィルタと、
m個の変換フィルタから出力されるm個の信号をそれぞれ参照信号として適応信号処理を行うm個の適応信号処理部と、
各適応信号処理部の出力信号を合成した騒音キャンセル信号を入力されて騒音キャンセル音を出力するキャンセル音発生部と、
観測点における騒音と騒音キャンセル音との合成音を検出して前記適応信号処理部にフィードバックする騒音検出部を備え、
前記n個のセンサー検出信号を入力信号としてフーリエ変換し、該フーリエ変換出力信号を用いて前記入力信号の相互スペクトラム密度関数 Sxx を求め、該相互スペクトラム密度関数を用いてm個の騒音源のパワースペクトラム V 11 〜 V mm を求め(m<n)、前記n個のセンサー検出信号を前記 m 個の変換フィルタに入力したときに各変換フィルタより出力する m 個の信号のパワースペクトラムと前記m個の騒音源のパワースペクトラム V 11 〜 V mm とが等しくなるように該m個の変換フィルタを決定する、
ことを特徴とする騒音キャンセルシステム。
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