JP3589965B2 - イベントルーティング方法、及びイベントルーティング装置 - Google Patents

イベントルーティング方法、及びイベントルーティング装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ネットワーク上に分散する膨大な情報の中から、エンドユーザが最適な情報を特定することができ、また、情報提供者が情報を配布すべき最適なユーザを特定することができるイベントルーティング方法、及びイベントルーティング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来ネットワークは、図16に示すネットワークモデルにより概念的に表現される。図16において、各端末は、端末アドレス(例えば、ネットワークアドレスとホストアドレス)を自身の識別子としてネットワークに登録する。一方、送信端末は、図17に示す宛先アドレス(送信先の端末アドレス)とデータから構成されるイベントをネットワークに送出する。すなわち、従来の情報ネットワークの基本概念は、宛先アドレスに基づいて、イベントを目的地まで正しく配送することにある。
【0003】
このネットワークを用いて、提案型サービス(ユーザ毎にパーソナライズされた情報を提案するパーソナライズ情報提案サービス、および、検索サービスなどのイエローページサービス)を実現する場合を考える。従来は、パーソナライズ情報提案サービスを実現するために、図18に示すような集中型のサーバシステム(ブローカ)を常に介在させる必要がある。同様に、イエローページサービスにおいても、検索サービスと呼ばれるブローカを前提とする必要がある。このようなブローカを介した中央集権的なビジネスモデルは、一般的にブローカモデルと呼ばれる。このブローカモデルでは、ブローカ(仲介者)が情報提供者とユーザを結びつける役割を担う。すなわち、ブローカを介してのみユーザと情報提供者が出会うことが可能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、WWW(World Wide Web)、CORBAなどの分散処理技術は、異機種分散システム上に分散配置されたコンテンツを居ながらにして簡単に入手できる環境を提供するとともに、誰もが容易にコンテンツ提供者になれることを可能にした。その反面、世界中に氾濫する膨大なコンテンツの中から、エンドユーザが所望するコンテンツを見つけ出すことは容易でなく、そのための実現技術の早期確立が望まれている。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、ネットワーク上に分散する膨大な情報の中から、エンドユーザが最適な情報を特定することができ、また、情報提供者が情報を配布すべき最適なユーザを特定することができ、さらに、ブローカを介することなく、コミュニケートすべきエンティティを、直接、探索・発見・特定することが可能なイベントルーティング方法、及びイベントルーティング装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、データと該データのメタ情報である意味情報からなるイベントの配送を行うために、イベント受信エンティティが受信を希望するイベントの意味情報をイベントの取得条件として設定したフィルタに対しイベント送信エンティティからのイベントを照合させるための場であるイベントプレースにおいて、前記イベントに含まれる意味情報に基づいてイベント配送の経路を決定するイベントルーティング装置におけるイベントルーティング方法であって、前記フィルタとして予め登録された前記意味情報と、前記イベントに含まれる前記意味情報とを照合してその結果に基づき一致したイベントを該フィルタに対応する前記イベント受信エンティティに送信する複数のイベントプレースオブジェクト間の物理リンク情報に基づいて、前記イベントプレースオブジェクト間にリング状でかつ片方向のみにイベント転送可能な論理リンクであるシェアードリンクを確立し、前記イベントプレースオブジェクト間の前記イベントを転送するシェアードリンクオブジェクトを生成するシェアードリンクオブジェクト生成過程と、前記シェアードリンクオブジェクトによって確立されたシェアードリンクに基づいて一連のイベントプレースオブジェクトに対して前記イベントのテンプレートであるイベントタイプが指定された前記フィルタを登録することによってイベントタイプ毎のイベントパスを設定するイベントパス設定過程とを有することを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、データと該データのメタ情報である意味情報からなるイベントの配送を行うために、イベント受信エンティティが受信を希望するイベントの意味情報をイベントの取得条件として設定したフィルタに対しイベント送信エンティティからのイベントを照合させるための場であるイベントプレースにおいて、前記イベントに含まれる意味情報に基づいてイベント配送の経路を決定するイベントルーティング装置におけるイベントルーティング方法であって、前記フィルタとして予め登録された前記意味情報と、前記イベントに含まれる前記意味情報とを照合してその結果に基づき一致したイベントを該フィルタに対応する前記イベント受信エンティティに送信する複数のイベントプレースオブジェクト間の物理リンク情報に基づいて、前記イベントプレースオブジェクト間にリング状でかつ片方向のみにイベント転送可能な論理リンクであるシェアードリンクを確立し、前記イベントプレースオブジェクト間の前記イベントを転送するシェアードリンクオブジェクトを生成するシェアードリンクオブジェクト生成過程と、前記シェアードリンクオブジェクトによって確立されたシェアードリンクに基づいて一連のイベントプレースオブジェクトに対して前記イベントのテンプレートであるイベントタイプとしてワイルドカードが指定されたフィルタを登録するフィルタ登録過程とを有することを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、データと該データのメタ情報である意味情報からなるイベントの配送を行うために、イベント受信エンティティが受信を希望するイベントの意味情報をイベントの取得条件として設定したフィルタに対しイベント送信エンティティからのイベントを照合させるための場であるイベントプレースにおいて、前記イベントに含まれる意味情報に基づいてイベント配送の経路を決定するイベントルーティング装置であって、前記フィルタとして予め登録された前記意味情報と、前記イベントに含まれる前記意味情報とを照合してその結果に基づき一致したイベントを該フィルタに対応する前記イベント受信エンティティに送信する複数のイベントプレースオブジェクト間の物理リンク情報に基づいて、前記イベントプレースオブジェクト間にリング状でかつ片方向のみにイベント転送可能な論理リンクであるシェアードリンクを確立し、前記イベントプレースオブジェクト間の前記イベントを転送するシェアードリンクオブジェクトを生成するシェアードリンクオブジェクト生成手段と、前記シェアードリンクオブジェクトによって確立されたシェアードリンクに基づいて一連のイベントプレースオブジェクトに対して前記イベントのテンプレートであるイベントタイプが指定された前記フィルタを登録することによってイベントタイプ毎のイベントパスを設定するイベントパス設定手段とを備えたことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、データと該データのメタ情報である意味情報からなるイベントの配送を行うために、イベント受信エンティティが受信を希望するイベントの意味情報をイベントの取得条件として設定したフィルタに対しイベント送信エンティティからのイベントを照合させるための場であるイベントプレースにおいて、前記イベントに含まれる意味情報に基づいてイベント配送の経路を決定するイベントルーティング装置であって、前記フィルタとして予め登録された前記意味情報と、前記イベントに含まれる前記意味情報とを照合してその結果に基づき一致したイベントを該フィルタに対応する前記イベント受信エンティティに送信する複数のイベントプレースオブジェクト間の物理リンク情報に基づいて、前記イベントプレースオブジェクト間にリング状でかつ片方向のみにイベント転送可能な論理リンクであるシェアードリンクを確立し、前記イベントプレースオブジェクト間の前記イベントを転送するシェアードリンクオブジェクトを生成するシェアードリンクオブジェクト生成手段と、前記シェアードリンクオブジェクトによって確立されたシェアードリンクに基づいて一連のイベントプレースオブジェクトに対して前記イベントのテンプレートであるイベントタイプとしてワイルドカードが指定されたフィルタを登録するフィルタ登録手段とを備えたことを特徴とする。
【0009】
請求項5に記載の発明は、データと該データのメタ情報である意味情報からなるイベントの配送を行うために、イベント受信エンティティが受信を希望するイベントの意味情報をイベントの取得条件として設定したフィルタに対しイベント送信エンティティからのイベントを照合させるための場であるイベントプレースにおいて、前記イベントに含まれる意味情報に基づいてイベント配送の経路を決定するイベントルーティング装置において経路決定を行うイベントルーティングプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、前記フィルタとして予め登録された前記意味情報と、前記イベントに含まれる前記意味情報とを照合してその結果に基づき一致したイベントを該フィルタに対応する前記イベント受信エンティティに送信する複数のイベントプレースオブジェクト間の物理リンク情報に基づいて、前記イベントプレースオブジェクト間にリング状でかつ片方向のみにイベント転送可能な論理リンクであるシェアードリンクを確立し、前記イベントプレースオブジェクト間の前記イベントを転送するシェアードリンクオブジェクトを生成するシェアードリンクオブジェクト生成処理と、前記シェアードリンクオブジェクトによって確立されたシェアードリンクに基づいて一連のイベントプレースオブジェクトに対して前記イベントのテンプレートであるイベントタイプが指定された前記フィルタを登録することによってイベントタイプ毎のイベントパスを設定するイベントパス設定処理とをコンピュータに行わせることを特徴とする
請求項6に記載の発明は、データと該データのメタ情報である意味情報からなるイベントの配送を行うために、イベント受信エンティティが受信を希望するイベントの意味情報をイベントの取得条件として設定したフィルタに対しイベント送信エンティティからのイベントを照合させるための場であるイベントプレースにおいて、前記イベントに含まれる意味情報に基づいてイベント配送の経路を決定するイベントルーティング装置において経路決定を行うイベントルーティングプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、前記フィルタとして予め登録された前記意味情報と、前記イベントに含まれる前記意味情報とを照合してその結果に基づき一致したイベントを該フィルタに対応する前記イベント受信エンティティに送信する複数のイベントプレースオブジェクト間の物理リンク情報に基づいて、前記イベントプレースオブジェクト間にリング状でかつ片方向のみにイベント転送可能な論理リンクであるシェアードリンクを確立し、前記イベントプレースオブジェクト間の前記イベントを転送するシェアードリンクオブジェクトを生成するシェアードリンクオブジェクト生成処理と、前記シェアードリンクオブジェクトによって確立されたシェアードリンクに基づいて一連のイベントプレースオブジェクトに対して前記イベントのテンプレートであるイベントタイプとしてワイルドカードが指定されたフィルタを登録するフィルタ登録処理とをコンピュータに行わせることを特徴とする
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。
まず、意味情報ネットワーク(Semantic Information−Oriented Network、以下、SIONと称する)について概要を説明する。SIONは、意味情報に基づいて、イベントを目的地まで配送することが可能なネットワークである。図1に、SIONの概念モデルを示す。図1において、各端末2は、意味情報(Semantic Information:SI)をSION1に対して登録する。一方、イベントを送信する端末2は、図2に示す意味情報(Senmantic information)とデータ(Data)から構成されるイベントをSION1に送出する。ここでいう、意味情報とは、イベントに含まれるデータの特性を記述したものであり、データのメタ情報として位置づけられる。例えば、意味情報は、
・データを“東京在住者”に配送する。
・データを“クラシックに興味のある人”に配送する。
・データを“1Mbps以上の通信環境を有する人”に配送する。
・データを“目白通りを通行中の人”に配送する。
・データを“キーワード(例えば旅行)に合致するコンテンツを有するコンテンツプロバイダ”に配送する。
等の表現が用いられる。
【0011】
SIONは、上述したような意味情報に基づいて、データを配送すべき対象(端末、人、ソフトウエアなど)を動的に決定し、特定された対象者に対して、データの配送および通知を行うことが可能な自律分散型のメタネットワークである。このSIONを用いることにより、ブローカを介することなく、情報提供者が提供するに相応しいユーザに対してのみ、自身の情報を直接提案することが可能になる。このような、ブローカ非介在型(非ブローカモデル)でpeer−to−peerの情報提案が可能なビジネスモデルを、ここでは、御用聞きモデル(または、御用聞き型情報提案モデル、非ブローカモデル)と呼ぶ。同様に、検索サービス(ブローカ)を介することなく、ユーザが希望する情報を直接探索可能な、リアルタイム情報検索も可能である。なお、御用聞き型情報提案サービスとして、以下のサービス等に適用することが可能である。。
(1)製造会社:自社製品に興味を持ってくれそうなお客様を中心に製品案内を送りたい。
(2)広告主:お客様ごとにパーソナライズされた広告を送りたい。
(3)物々交換:ユーザ間の合意に基づいて、製品を売買したり、交換したい。
【0012】
なお、イベントのデータ部にどのような情報を設定するかは、サービス依存である。例えば情報の実体、情報へのリファレンス(URL、分散オブジェクト識別子等)、プロキシ(Jiniプロキシ等)、モバイルエージェントなど様々な利用形態が可能である。
【0013】
次に、SIONの詳細について説明する。
<SIONアーキテクチャ>
まず、SIONのネットワークアーキテクチャについて説明する。図3にSIONのネットワークモデルを示す。ここで、説明の便宜上、端末2を、イベント送信者の送信端末21とイベント受信者の受信端末22とに区別して表記する。イベント受信者は、受信端末22を用いて自身が受信することを希望するイベントの意味情報(受信するイベントのタイプと取得条件)をメタデータとしてSION1に登録する。これをフィルタ(Filter)と呼ぶ。一方、イベント送信者は、送信端末21を用いてSION1にイベントを送出することにより、SIONに刺激(Incentive)を与える。このイベントは、図2に示すようにイベントの特性を記述した意味情報とデータから構成される。意味情報の定義を図4に示す。意味情報は、イベントのメタデータであり、かつ、意味情報タイプ(イベントタイプ)のインスタンスである。
【0014】
SION1は、イベント受信者が登録したフィルタに対して、イベント送信者が送出したイベントを照合(フィルターリング)させるための自律分散型の照合ネットワークである。照合の結果、イベントが通過した(イベントに反応した)フィルタは発火(Ignition)し、対応するイベント受信者の受信端末22が自律起動する。この仕組みにより、不特定多数の端末2の中から、対象となる端末2をスケーラブルかつリアルタイムに探索・発見することが可能になる。
【0015】
次に、イベントタイプについて説明する。図5に、イベントのテンプレートであるイベントタイプの定義例を示す。図5に示すように、イベントタイプは、イベントタイプ名(Event type name)と条件名(図5においては、”Service”や”CPU power”が相当する)、およびそれぞれの条件名に対するデータ型(StirngやLongが相当する)と条件式(==や>=が相当する)が定義されたものである。イベントタイプ名は、イベントタイプを一意に識別するための名称である。
なお、イベントタイプの親タイプを継承可能である。
【0016】
図6に示すように、イベントタイプのデータ構造に従って、イベントを作成する。イベントは、イベントタイプ名、条件名と条件値の組み合せ、および、データ部から構成される。イベントの中で定義された条件名、条件式、条件値が、イベントタイプと一致しない場合は、エラーになる。但し、イベントの中で使用される条件名は、イベントタイプのサブセットでも良い。
【0017】
図7にフィルタの定義例を示す。フィルタは、受け付けるイベントタイプ名(Event type name)、属性名(図7においては、”CPU power”や”Age”が相当する)と属性値(図7においては、200や25が相当する)のペアーから成る。受け付けるイベントタイプ名で定義されたイベントタイプに属するイベントのみが、フィルタリングの対象となる。ここには、複数のイベントタイプ名を定義することができ、さらに、ワイルドカード(*.*)を指定することにより、全てのイベントを対象とすることも可能である。なお、フィルタで定義された属性名が、受け付けるイベントタイプ名で定義されたイベントタイプの条件名の中に存在しない場合には、エラーとなる。但し、イベントタイプのサブセットでも良い。
【0018】
次に、SION1の構成を説明する。図8は、SION1の構成を示す図である。図8に示すようにSION1は、意味情報スイッチ(Semantic Information−Switch、図面ではSI−SWと図示する)、意味情報ルータ(Semantic Information −Router、図面ではSI−Rと図示する)、意味情報ゲートウェイ(Semantic Information−Getaway、図面ではSI−GWと図示する)から構成される。
【0019】
意味情報スイッチ(SI−SW)は、フィルタとして登録された意味情報と、イベントに付与された意味情報を照合し、その結果、発火したイベント受信者の端末2を起動するスイッチング機構を提供する。意味情報スイッチ(SI−SW)と各端末2はスター型で結合される。
【0020】
意味情報ルータ(SI−R)は、意味情報スイッチ間のイベント経路選択を行うとともに、端末2から意味情報スイッチに対して送出されたイベントを他の意味情報スイッチに転送する役割を担う。これは、意味情報に基づく動的なイべントルーティングにより達成される。
【0021】
意味情報ゲートウェイ(SI−GW)は、イベントプレース(Event place)間でのイベントの転送を行う。ここで、イベントプレースは、共通の意味情報空間を保証する最小単位(オントロジードメイン)である。イベントプレース内では、イベントタイプの名称、概念、語彙、意味、関連などのオントロジー体系の一意性が保証され、共通のオントロジーに基づいて意味情報が記述されることになる。基本的には、イベント送信者の端末2から送出したイベントは、イベントプレース内のみで流通するが、意味情報ゲートウェイ(SI−GW)を介することにより、異なるオントロジー体系を有するイベントプレース間でのイベントの相互流通が可能になる。このとき、意味情報ゲートウェイ(SI−GW)はイベントのオントロジー変換を行った後、異なるイベントプレースヘイベントを転送する。
【0022】
<動作メカニズムとインタフェース仕様>
SION1の実現方法の一例として、分散オブジェクト技術を用いた実装方法を示す。ここで、SI−SW,SI−R,SI−GWは、それぞれ、イベントプレースオブジェクト(EPO)、シェアードリンクオブジェクト(SLO)、フェデレーションエージェント(FA)と呼ばれる分散オブジェクトとして実装される。図9を用いて、SION1の動作メカニズムと制御インタフェースを詳述する。また、SION−MT(Management Tool)やSIONインタフェーサを用いることにより、SION1のネットワークインタフェースを使用することができる。また、MTを用いて、EPOの撤収・増減設、物理リンク情報の動的変更、POマイグレーション(POのバインド先EPOの動的変更)、発火率の収集、人気の高い惰報や流行している情報の統計情報収集などを簡単に行うことができる。
【0023】
・イべントプレースファクトリの起動&初期化(図9(1))
まず、SION運営者は、任意のホスト上にイベントプレースファクトリ(EPF)を起動し、続いて、EPFの初期化を行う。この時、EPFに対して、イべントプレース(EP)を生成可能なホスト名、およびEPの実行ファイルの格納先を与える。これらを、EP生成情報と呼ぶ。
【0024】
・イべントプレースの生成要求(図9(2))
次に、EP運営者は、EPFに対して、EPの生成を要求する。このとき、EP名、およびEP属性を与える。ここで、EP属性とは、生成されたEPが、御用聞きモデルもしくは問い合せモデルのどちらの目的で使用されるかを表したものであり、イべントの流れの方向性を表すものである。
【0025】
・イべントプレースの生成(図9(3))
次に、EP生成要求を受け取ったEPFは、EPを生成する。具体的には、このとき、EPの管理を司るイべントプレースマネージメントオブジェクト(EPMO)が生成される。すなわち、EPへの処理要求は、EPMOへの処理要求と同義である。EPFは、生成要求元に生成したEP(すなわち、EPMO)の識別子を返却する。なお、EPMOは、図9の(1)において指定された、EPを生成可能なホストの中から、動的に決定されたホストに対して生成される。EPMOの起動先ホストの決定方法として、サイクリックに起動先を決定する、トラヒックに応じて決定する、起動先ホストを明示的に指定する、等の方法を選択できる。
【0026】
・イべントプレースの初期化要求(図9(4))
次に、EP運営者は、EPの初期化をEPMOに依頼する。このとき、シングルイべントプレースオブジェクトもしくは、マルチプルイべントプレースオブジェクトの指定を行う。マルチプルイべントプレースオブジェクトを指定した場合には、イべントプレースオブジェクト(EPO)の物理リンク情報(トポロジ)も併せて与える必要がある。ここで、EPOの物理リンク情報は、任意のEPOが他のどのEPOの存在を知っているかを表現したものである。
【0027】
例えば、図10に示すように、リング型結合を持つ物理リンクにおいて、EPO2は、EPO1、EPO3の存在を知っていることを表現している。このように、マルチプルEPOは、EP内でのイべント照合処理の負荷分散によるスケラビリティ向上を目的としたものである。
【0028】
EPMOは、図9の(1)において指定された、EPを生成可能なホストリストの中から、EPOを生成するホストを動的に決定し、そこにEPOを生成する。このとき、各EPOには、それぞれ一つのフィルタファクトリ(FF)と統計情報収集オブジェクト(SO)が常に付随して生成され、これらが、SI−SWに相当する。さらに、物理リンクに応じて、シェアードリンクオブジェクト(SLO)が各EPOに付随して一つ生成される。たとえば、EPO2に対しては、図中のSLO2,3が生成される。これが、SI−Rに相当する。EPOの起動先の決定方法は、EPMOのそれと同様であるが、イベントタイプ毎に使用するEPOを固定化することも可能である。なお、EPMOは、EP内にイベントタイプファクトリ(ETF)を生成する。EP内では一元的なイベントタイプの名前空間がETFにより保証される。
【0029】
・イべントプレースに対するイべント送信のためのセッション確立要求(図9(5))
次に、EPにセッションの確立を要求する。EPMOは、セッション要求毎にプロキシオブジェクト(PO)を生成する。要求元へは、POの識別子であるセッション識別子を返却する。
なお、EPMOは、POの生成時に、POに対して、どのEPOを使用する(どのEPOとバインドする)かを指示する。この指示は、マルチプルEPOにおいて必要となるが、バインドするEPOの決定方法は、EPMOのそれと同様である。EPへのセッション確立要求時に、イべント送信のためのセッションであるか、イべント受信のためのセッションであるかを指定する必要がある。本例においては、イべント送信のためのセッションを指定する。
【0030】
・イべントタイプの登録(図9(6))
次に、POに対して、イべントタイプの登録を要求する。このとき、POは、ETFにイべントタイプオブジェクト(ETO)の生成を要求する。さらに生成されたETOにイべントタイプを格納する。一方、EPに、イべントタイプ登録を要求することができる。このとき、EPMOは、ETFにETOの生成を要求し、生成されたETOにイべントタイプを格納する。一般的に、イべント送信者がイべントタイプを登録する場合は、PO経由で行う。一方、EP運営者は、EPに、イべントタイプ登録を行う。なお、同じ名前のイベントタイプを登録するとエラーになる。
【0031】
・イべントプレースに対するイべント受信のためのセッション確立要求(図9(7))
次に、EPに対してイベント受信のためのセッションの確立を要求する。このとき、セッション確立の要求者(イべント受信オブジェクト)は、イべントの通知先であるイべント受信オブジェクトの識別子、および、イべントの通知方法(発火型、ルックイン型)をパラメータとして与える。
続いて、EPMOは、セッション要求毎にPOを生成する。要求元へは、セッション識別子を返却する。なお、EPMOは、POの生成時に、POに対して、使用するEPOを指示する。この指示は、マルチプルEPOにおいて必要となるが、バインドするEPOの決定方法は、EPMOのそれと同様である。
【0032】
・フィルタオブジェクトの生成要求(図9(8))
次に、POに対して、フィルタオブジェクト(FO)の生成を依頼する。このとき、POは、FFにFOの生成を要求する。このとき、POとバインドされたEPOに付随したFFが使用される。なお、FOの生成要求元には、生成されたFOの識別子がPO経由で返却される。
【0033】
・フィルタ値の設定(図9(9))
次に、FO識別子をパラメータとして、FOへのフィルタ値の設定を、POへ依頼する。なお、フィルタオブジェクトの中に格納されているイべントタイプ名(すなわち、フィルターリングの対象とするイべントタイプ名)をキーに、FOのデータ構造(フィルタ値)が正しいかどうかのチェックをETOに依頼することが選択的に可能である。正しくない場合は、エラーとなる。但し、ワイルドカードが指定された場合には、このチェック処理を一切行わない。
【0034】
・フィルタ登録(図9(10))
次に、FOにフィルタ値を設定した後、Fのフィルタ識別子をパラメータとして、POに対しフィルタの登録を依頼する。このとき、登録要求元にフィルタ識別子が返却される。これを契機に、イべントの受信が可能になる。なお、一つのPOを介して、複数のフィルタ登録が可能であるが(これには、一つのPOを介して異なる複数のFOをフィルタとして登録する、もしくは、同一のFOを複数回、フィルタとして登録する場合が考えられるが)、一つのPOに対して登録されたすべてのフィルタは、“ORの関係”を持つ。
【0035】
・イべント送信(図9(A))
次に、イベント送信者は、POに対して、イべントを送信する。このとき、POは、イべントの中に格納されているイべントタイプ名をキーに、イべントのデータ構造が正しいかどうかのチェックをETOに依頼することが選択的に可能である。このチェック処理を選択したとき、正しい場合は、次の処理(図9(B))へ、正しくない場合は、エラーとなる。
【0036】
・イベントの照合依頼(図9(B))
次に、POはイベントをEPOに転送する。このとき、EPOがスレッドを生成する。なお、スレッドはイベント毎に生成され、各スレッドはイベントの多重処理を行う。
【0037】
・フィルタとの照合(図9(C))
次に、スレッド(EPO)は、イベントとフィルタを照合することにより、フィルターリング処理を行う。これには、完全一致、部分一致、重みづけ一致などがあり、フィルタ値の設定時に指定することができる。
【0038】
・プロキシオブジェクトの起動(図9(D))
次に、フィルタとの照合の結果、イベントがフィルタを通過すると、対応するPOが起動されこのイベントを受け取る。このとき、POは、受信したイベントのタイプ、値、イベントID等をSOに登録することが選択的に可能である。これらの情報から、SOはイベントの発火率(イベントタイプ毎、イベント毎)や、EP内で流行している評判の高いイベントを測定することが可能になる。
【0039】
・イベント受信オブジェクトの起動(図9(E))
次に、POは、イベント受信オブジェクトを起動するとともに、イベント受信オブジェクトに対してこのイベントを渡す。これが、発火型(割り込み型)のイベント通知に対応する。
【0040】
・ルックイン型のイベント通知(図9(F))
一方、POがイベント受信オブジェクトを起動するのではなく、イベント受信オブジェクト自身が、イベント受信オブジェクトに対応するPOにスプールされているイベントを、取り出すことも可能である。これがルックイン型のイベント通知に対応する。イベント受信オブジェクトの起動契機は、サービス形態に依存して種々存在するが、典型的な例として、エンドユーザがイベント受信オブジェクトにコンテンツの提案要求を行った場合が考えられる。
【0041】
<フィルタの管理方法>
次に、各EPOにおけるフィルタの管理方法を説明する。
まず、イベント受信のためのセッションを確立する。このとき、セッション要求毎に一つのPOが生成され、このPOは任意の一つのEPOにバインドされる。このEPOには、それぞれ、一つのFFが付随している。これにより、POが使用するEPOが一意に決定され、以降の処理はすべて、PO(イベント受信用セッション)を介して行われる。
【0042】
次に、FOを生成し、FOに対してフィルタ値(受信するイベントのタイプとその取得条件)を設定する。続いて、FO識別子をパラメータとして、フィルタの登録を行う。このとき、各フィルタには、FO識別子が格納される。各EPOは、POを介して登録されたフィルタを以下に示す規則に基づいて管理する。
まず、フィルタに格納されているFO識別子を用いて、FOに設定されている“受信するイベントのタイプ”を参照する。続いて、受信するイベントのタイプ毎にフィルタを分類し、イベントタイプ毎に分類されたフィルタを、さらにPO毎に細分類し、管理する。
【0043】
この管理規則について図11を参照して、PO1を介して、フィルタを登録する場合について説明する。ここでは、フィルタ登録時に指定するFOの中に、受信するイベントのタイプとして、“イベントタイプX”が設定されているものとする。このとき、EPOに登録されるフィルタは、図11のフィルタ1が相当し、同様に、PO2を介して登録されたフィルタにはフィルタ2が相当する。また、各POにおいて、複数のフィルタを登録することが可能であるが、登録されたフィルタは“OR関係”を有するものとする。
【0044】
まず、イベントタイプXのイベントがEPOに到着したとき、フィルタ1との照合が行われる。その結果、フィルタ1が発火するとPO1が起動される。次に、フィルタ2との照合が行われ、その結果、フィルタ2が発火するとPO2が起動される。このとき、フィルタ2とフィルタ3は“OR関係”を有するため、フィルタ3との照合は行われない。このようなフィルタ管理方法を用いることにより、一つのイベントに対する各EPOでの照合処理回数を、基本的にPO数(受信用セッション数)以下にすることができる。
【0045】
<イベントルーティング方法>
次に、イベントルーティング方法について説明する。
EPO(SI−SW)は、イベントの送受信者(端末などのエンティティ)をセッションを介してスター型で収容する。さらに、EPO(SI−SW)は、イベント受信者(イベント受信オブジェクト)が登録したフィルタと、イベント送信者が送出したイベントを照合し、その結果、発火したフィルタに対応するイベント受信者のみにイベントを通知する(合致するイベント受信者にのみイベントを配送する)照合スイッチである。
【0046】
そのため、イベントの送信者数(イベント数)やイベントの受信者数(フィルタ数)が増加すると、それに比例してEPOの処理能力が飽和する。そこで、SIONアーキテクチャでは、スケラビリティの高いEPを実現する手段として、マルチプルEPOを提供する。マルチプルEPOとは、EPO数に比して、EPのトータル処理能力をスケーラブルに向上させることを目的とし、具体的には、以下の2つの観点からEPの高いスケラビリティを達成する。
【0047】
第一点は、負荷分散と自律分散である。これは、複数のEPOに、イベントの送受信者を分散させることにより、イベントのフィルターリング処理の負荷分散を行い、処理の集中に伴うボトルネック要因を作らないようにするものである。。さらに、各EPOが他のEPOの影響を受けることなく、自律的に動作可能な機構による分散協調を達成する。
【0048】
第二点は、ネットワークトラヒックの削減とフィルターリング処理の最適化である。これは、EPO間で不要なイベントを転送しないことによる通信量の最小化と、それに伴う無駄なフィルタリング処理の削減を行うものである。
【0049】
図10において、EPO3・33に対し、受信するイベントのタイプとして、イベントタイプXのフィルタが登録される場合を考える。ここで、イベントタイプXのイベントがEPO1に対して送出されたとき、EPO1からEPO3へ、もしくは、EPO2経由でこのイベントをEPO3に転送する必要がある。このようなリング状のEPO間のイベントのルーティング制御を行うものが、シェアードリンクオブジェクト(SLO)であり、前述したSI−Rに相当する。
【0050】
以下にSI−Rについて詳細を説明する。
まず、EPの初期化時に、物理リンク情報(EPOのトポロジ)に基づいて、SLOが各EPOに付随して生成される。たとえば、図9において、EPO2に対してSLO2,3が生成される。このSLOi,jは、EPOjからEPOiへのイベント転送を行うシェアードリンク(SLi,j)を確立する。すなわち、図9および図12に示すように、SLOi,jは、EPOjに対してイベント受信のセッションを確立し、一方、EPOiに対してイベント送信のセッションを確立することにより、イベント転送のための論理リンクであるシェアードリンクSLi,jを確立する(シェアードリンクとは、EPの初期化時における、SLOによるセッションの確立を意味し、フィルタ登録処理を含まない)。これによって、片方向のリング状のシェアードリンクSLi,jが確立される。
【0051】
EPの初期化後に、イベント受信者は、EPへのセッションを確立し、セッションを介してフィルタを登録することが可能になる。このとき、確立済みのシェアードリンクに従って、イベントパスが設定される。例えば、図12において、イベント受信者(Event Receiver)3がPO3を介して、イベントタイプXのイベント受信を行うフィルタを、EPO3へ登録した場合を考える。このとき、PO3は、EPO3ヘイベントタイプXのフィルタを登録するとともに、その旨をSLO3,1に通知する。このとき、SLO3,1には、フィルタ登録の要求発生元がEPO3である旨がパラメータとして与えられる。SLO3,1はSL3,1を用いて、EPO1に対してイベントタイプXのフィルタを登録する。これは、前述したように、SLO3,1に対して割り当てられた受信用セッションのPOを介して行われる。同様に、このPOは、その旨を、SLO1,2に対して通知する。SLO1,2は、SL1,2を用いて、EPO2ヘフィルタを登録する。順次同様に、すべてのEPOにイベントXに対するパスが設定されるまで、繰り返される。なお、この処理は、フィルタ登録の要求発生元(ここでは、EPO3)の直前まで繰り返される。すなわち、SLO2,3は、EPO3にフィルタを登録しない。
【0052】
このように、イベントタイプXに対して確立された一連のパスを、イベントパスと呼ぶ。これは、PO3を介したフィルタ登録がトリガとなって、すべてのEPOへ、イベントタイプ毎のイベントパス設定要求が順次、自律的に波及していく方式である。すなわち、個々のEPOは隣接するEPOのみを認識すれば良い。そのため、イベントパスの集中管理やブロードキャストによるイベントパスの設定・管理方法に比べて、簡単かつ一元的な自律ロジックでイベントパスを確立することが可能になる。
【0053】
この時点でのEPO1におけるフィルタの登録状況を図13に示す。イベント受信者3がPO3を介してフィルタを登録した結果、フィルタ1がEPO1に登録されることになる。イベントパスの設定とは、シェアードリンク情報に基づいて、一連のEPOにイベント転送のためのフィルタを登録することを指す。なお、SLOが登録するフィルタには、受信するイベントタイプ名が設定されるのみであり、取得条件は設定されず、イベントタイプ名のみのフィルターリングを行う。
【0054】
この状況において、イベント受信者2がPO2を介して、イベントタイプXのフィルタを、EPO2へ登録したとき、前述と同様に新たなイベントパスの設定がすべてのEPOへ波及し、その結果として、フィルタ2がEPO1へ登録されることになり、イベントパス設定の要求毎にフィルタが登録されることになる。
【0055】
このとき、EPO1にイベントタイプXのイベントが送出されると、フィルタ1が発火し、SLO3,1が起動される。SLO3,1が、当該イベントをEPO3へ送出することにより、SLO2,3が起動される。さらに、SLO2,3を介して、当該イベントがEPO2へも転送されることになる。なお、イベントの無限巡回を防止するために、イベントは、制御情報の一つとして、イベントが生起したEPOの識別子を保持し、イベントの生起元EPO(SLO)に当該イベントが巡回して戻って来たときに、当該イベントを破棄する。
【0056】
なお、前述したように、フィルタ1とフィルタ2は、OR関係を有するため、フィルタ1が発火した場合にはフィルタ2との照合は行われない。そのため、フィルタ1が存在するにも関わらず、新たにフィルタ2を登録したことに伴う、フィルターリング処理の冗長オーバヘッドは全く生じないようにすることができる。これは、イベントパスを設定したときに、既設のイベントパスを含めた全イベントパスの再構築を全く必要としないことを意味し、簡単かつ一元的なイベントパスの自律的な設定が可能になる。
【0057】
また、EPO1内に、イベント受信者が確立したセッションおよびそれを介したフィルタ登録がある場合には(POnのフィルタ3に対応)、SLO対応のフィルタリング処理がすべて完了した後に、POn対応のフィルターリング処理が行われる。すなわち、他のEPOへのイベント転送処理を優先して行い、その後、自EPOでの照合処理が開始される。
【0058】
以上説明した、イベントルーチング方法の更なる効果として、フィルタ登録解除時に、イベントパスの再構築が必要ない点が挙げられる。例えば、イベント受信者3がPO3を介して、登録したフィルタの登録解除を行った場合、登録の場合と同様に、解除要求が順次、自律的に波及する。その結果、EPO1において、フィルタ1の登録のみが解除されることになるが、フィルタ2は存命する(これ以降は、フィルタ2がフィルタ1の代わりにイベントを転送する)ため、イベントパスの再構築なしに、すべての既設イベントパスの一貫性が保証される。
【0059】
このような自律分散型のルーティング制御方法を用いることによって、EPOの相互接続と分散協調を容易に実現することが可能になる。これに伴い、小規模なネットワークから大規模なネットワークヘの移行、ローカルなネットワークからグローバルなネットワークヘの移行等をスムーズに行うことができる。また、ボトムアップアプローチによるグローバルネットワーク化を、共通のロジックで容易に達成することができる。
【0060】
次に、前述したイベントルーティング方法とは異なるイベントルーティング方法を説明する。このルーティング方法は、シェアードリンク(論理リンク)を確立するまでの手順は、前述した方法と同様である。このイベントルーティング方法が前述した方法と異なるのは、イベントパスを確立しない点であり、SLOi,jがシェアードリンクSLi,jを確立する時に同時に、唯一のフィルタを登録するようにするものである。このとき、登録されるフィルタには、受信するイベントのタイプとしてワイルドカードを指定する。これによって、すべてのイベントを転送の対象とし、イベントタイプ毎のイベントパスを確立しないようにする。
このように意味情報にワイルドカードを指定することによって、リング状のシェアードリンクSLi,j内をイベントが巡回するため、全てのEPOに対してイベントを配送することが可能となる。
【0061】
<フェデレーション方法>
次に、図14を参照してフェデレーション方法について説明する。フェデレーションエージェント(FA)とは、イベントプレース間のフェデレーションを確立するエージェントであり、前述したSI−GWに相当する。例えば、イベントプレース(Event Place)Aがイベントプレース(Event Place)Bに対してフェデレーションを確立する場合を考える。まず、イベントプレースAに属するFAが、イベントプレースBに対して、フィルタを登録する。このとき、イベントプレースBに属するイベント送信者がイベントを送出し、その結果、このフィルタが発火すると、FAが自律起動する。これは、FAをイベントプレースBに属する一つのイベント受信者として見なすことができる。次に、FAは取得したイベントを、自身が属するイベントプレースAに対して再送出する。これは、FAを、イベントプレースAに属する一つのイベント送信者として見なすことができる。
【0062】
このように両者の役割を併せ持つFAを用いて、イベントプレース間のフェデレーションを容易に実現できる。すなわち、単一イべントプレースと同じ制御論理で、イベントプレース間のフェデレーションを実現することが可能である。この機構を用いて、SION1の基本構成単位であるイベントプレースを相互接続することにより、グローバルな照合ネットワークをボトムアップアプローチで構築することが可能となり、イベントプレース間に跨るイベントの共有を実現することができる。なお、イベントプレースAとイベントプレースBがそれぞれ異なるオントロジーを持つ場合、イベントプレースAに属するFAは、イベントプレースBから取得したイベントを、イベントプレースAのオントロジーに変換した後、イベントプレースAに送出する。
【0063】
異なるオントロジー体系に跨ってイベント転送を行う場合には、オントロジー変換が必要になる。この変換を行う従来技術として、標準オントロジーを規定し、他のイベントプレースにイベントを転送する場合には、一旦、標準オントロジーに準拠した形式に変換した後に、イベントの転送を行う方法や、イベントプレースの組み合わせの数だけオントロジー変換テーブルを事前に用意しておくなどの方法がある。
【0064】
しかしながら、イベントプレースの動的なフェデレーション(フェデレーションの動的な開始、開始解除)に対応するためには、従来の方法は柔軟性に欠ける。そこで、本発明では、図14に示すように、FAが隣接するイベントプレースのオントロジー情報との差分(変換情報)のみを、オントロジー変換テーブルに保持するようにしている。すなわち、これは、各FAが変換情報をそれぞれ分散して保有し、全体でオントロジー体系の一貫性を保証する方法である。これは、イベントプレース間の動的なフェデレーションに容易に対応することが可能になるが、その反面、イベントがイベントプレースを跨る毎に、オントロジー変換処理が発生するため、従来方法に比べて、変換処理オーバヘッドが増大するという特徴を有している。
【0065】
<コミュニティと進化型ネットワーク>
次に、SION1のキラーサービスの一つであるコミュニティサービスについて説明する。コミュニティサービスにおけるエンティティは、自身のポリシに基づいて、学習・進化・退化・消滅等を繰り返すことにより、その活動様式を動的に決定することが可能な自律分散型の動作主体である。コミュニティは、このようなエンティティに対して効率的なコミュニケーションの場を提供するものである。すなわち、コミュニティ内のエンティティは、自身とコミュニケートすべきエンティティや、自身の振る舞いに影響を与えるエンティティを動的に探索・発見・特定し、特定されたエンティティとインタラクションを行うことが可能である。
【0066】
このコミュニティは、特に以下の特徴を持つエンティティを取り扱うことができる。
(1)極小粒度で、膨大な数のエンティティがコミュニティに存在する(不特定多数のエンティティ)。
(2)エンティティの属性がリアルタイムに変化する。典型的なエンティティの属性として、位置情報、時刻等がある。
(3)コミュニティ内のエンティティの振る舞いに規則性がなく、行動予測が困難である。
(4)コミュニティヘの参加、コミュニティからの退去、消滅、複製等が頻繁かつ不規則に発生する。
(5)コミュニティ内のエンティティは、ポリシ、属性、シナリオ等に基づいて相互にリアルタイムに出会う必要がある。
【0067】
このような特性を持つエンティティをサーバやメディエータ(ブローカ)で管理し、相互にリアルタイムに探索・発見することは性能上、容易でない。SION1のEPは、このような特徴を持つコミュニティの実行環境として位置づけられる。すなわち、コミュニティはEPのメタ実行環境であり、EPを直接用いることに比して、抽象度の高いコミュニケーションの場を提供するものである。コミュニティの実行環境にEPを用いることにより、コミュニティ内のすべてのエンティティは、ブローカを介することなく、コミュニケーションすべきエンティティを直接発見することができる。これは、コミュニティ内のエンティティのコミュニケーションは、EP内のイベントの送受信として実装されるためである。
【0068】
図15にコミュニティの概念モデルを示す。ユーザエージェント(UA)、情報・サービス提供エージェント(ISA)がコミュニティ内のエンティティに相当する。UAは自律的に振る舞うエージェントであり、ユーザの嗜好、動作環境、位置情報、状況、傾向などに応じて、自身の振る舞いを動的に決定し、インタラクションすべきISAや他のUAを探索し、それらとインタラクションする。ISAも自律的に振る舞うエージェントであり、提供者の意図に基づいて、インタラクションすべきUAや他のISAを探索する。すなわち、自身の情報を提供するのに相応しいユーザを探索して特定する。
【0069】
一方、コミュニティエージェント(ComA)は、コミュニティの運営を司るエージェントである。EP運営者は、運営ポリシに基づいて、SION−MTを介したSIONの制御・運営を行う。従って、ComAは、EP運営者をエージェント化したものと見なすことができる。基本的に、コミュニティの運営ポリシはComAによって規定される。例えば、UA、ISAなどのエンティティに対するコミュニティヘの参加、退去、消滅、複製などの認可、コミュニティ内に流通させる情報の把握と統制(相応しくないイベントの削除など)、コミュニティ内の統計情報(トレンド情報、評判の高い情報など)の管理などを自身の運営ポリシに基づいて司る。
【0070】
また、コミュニティの高いスケーラビリティやリライアビリティの保証を達成するため、負荷状況や障害状況に応じて、EPおよびEPOの増減設、撤収、マイグレーション等のSION制御を実行する。すなわち、SION1とComAを組み合わせることにより、SION1は自律分散型ネットワークから、学習、成長、進化が可能な進化型ネットワークヘと発展する。このように、ComAはコミュニティ内のエンティティの振る舞いを統制するとともに、SION1を自己組織化するための役割を担う。さらに、コミュニティ間のコラボレーションにより、コミュニティ間での情報の共有が可能である。例えば、コミュニティAにおいて流通している情報の中で、人気が高いトップ10のみを、コミュニティBに流通させることができる。以下に処理の流れを示す。
【0071】
まず、コミュニティBのComAが、イベントプレースBのFAに対して、“コミュニティAにおいて流通している情報の中で、人気が高いトップ10のみを、コミュニティBに流通させる”旨を指示する。
【0072】
次にFAは、イベントプレースAに対して、トップ10のイベントタイプを問い合わせる。これを受けて、イベントプレースAは、配下の統計情報収集オブジェクト(SO)に問い合わせ、その結果を、FAに返却する。
【0073】
次に、FAは取得したイベントタイプを基に、オントロジー変換テーブルを作成するとともに、イベントプレースAに対しフィルタを設定する。以降、FAは、イベントプレースAから、当該イベントを受信可能になる。
【0074】
次にFAは、イベントプレースAから取得したイベントを、オントロジー変換テーブルに基づいてオントロジー変換し、それをイベントプレースBへと送出する。
【0075】
以上説明したように、この実施形態によれば、以下の2点の効果を得ることができる。
第1に、分散オブジェクト環境上にSIONのネットワーク環境を容易に構築できる。
第2に、サービスアプリケーションをエンティティとしてコミュニティに参加させることにより、簡単にイベントを送出したり、必要なイベントをピックアップすることが可能になり、相互にコミュニケションを図ることが可能になる。
【0076】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、複数のEPOに、イベントの送受信者を分散させることにより、イベントのフィルターリング処理の負荷分散を行い、処理の集中に伴うボトルネック要因を作らないようにすることができる。さらに、各EPOが他のEPOの影響を受けることなく、自律的に動作可能な機構による分散協調を達成することが可能となる。
【0077】
また、EPO間で不要なイベントを転送しないことによる通信量の最小化と、それに伴う無駄なフィルタリング処理の削減を行うことができる。
【0078】
また、EPO間においてリング状でかつ片方向のみ配送可能なシェアードインクを確立するようにし、隣接するEPOに対してのみイベントの転送を行うようにしたため、各EPO内の処理を簡単にすることができるという効果が得られる。これによって、結果的に各EPOにおける処理の負荷を低減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の構成を示すブロック図である。
【図2】イベントの構成を示す説明図である。
【図3】意味情報ネットワークのモデルを示す図である。
【図4】意味情報の定義を示す説明図である。
【図5】イベントタイプの定義例を示す説明図である。
【図6】イベントの一例を示す説明図である。
【図7】フィルタの定義例を示す説明図である。
【図8】意味情報ネットワークの構成を示す図である。
【図9】意味情報ネットワークの動作メカニズムと制御インタフェースを示す説明図である。
【図10】物理リンクを示す説明図である。
【図11】フィルタの管理方法を示す説明図である。
【図12】イベントルーティング方法を示す説明図である。
【図13】フィルタの登録状況を示す説明図である。
【図14】フェデレーション方法を示す説明図である。
【図15】コミュニティモデル示す説明図である。
【図16】従来技術を示す説明図である。
【図17】従来技術を示す説明図である。
【図18】従来技術を示す説明図である。
【符号の説明】
1・・・意味情報ネットワーク(SION)、
2・・・端末、
SI−SW・・・意味情報スイッチ、
SI−R・・・意味情報ルータ、
SI−GW・・・意味情報ゲートウェイ、
EPO・・・イベントプレースオブジェクト、
SLO・・・シェアードリンクオブジェクト、
FA・・・フェデレーションエージェント。

Claims (6)

  1. データと該データのメタ情報である意味情報からなるイベントの配送を行うために、イベント受信エンティティが受信を希望するイベントの意味情報をイベントの取得条件として設定したフィルタに対しイベント送信エンティティからのイベントを照合させるための場であるイベントプレースにおいて、前記イベントに含まれる意味情報に基づいてイベント配送の経路を決定するイベントルーティング装置におけるイベントルーティング方法であって、
    前記フィルタとして予め登録された前記意味情報と、前記イベントに含まれる前記意味情報とを照合してその結果に基づき一致したイベントを該フィルタに対応する前記イベント受信エンティティに送信する複数のイベントプレースオブジェクト間の物理リンク情報に基づいて、前記イベントプレースオブジェクト間にリング状でかつ片方向のみにイベント転送可能な論理リンクであるシェアードリンクを確立し、前記イベントプレースオブジェクト間の前記イベントを転送するシェアードリンクオブジェクトを生成するシェアードリンクオブジェクト生成過程と、
    前記シェアードリンクオブジェクトによって確立されたシェアードリンクに基づいて一連のイベントプレースオブジェクトに対して前記イベントのテンプレートであるイベントタイプが指定された前記フィルタを登録することによってイベントタイプ毎のイベントパスを設定するイベントパス設定過程と
    を有することを特徴とするイベントルーティング方法。
  2. データと該データのメタ情報である意味情報からなるイベントの配送を行うために、イベント受信エンティティが受信を希望するイベントの意味情報をイベントの取得条件として設定したフィルタに対しイベント送信エンティティからのイベントを照合させるための場であるイベントプレースにおいて、前記イベントに含まれる意味情報に基づいてイベント配送の経路を決定するイベントルーティング装置におけるイベントルーティング方法であって、
    前記フィルタとして予め登録された前記意味情報と、前記イベントに含まれる前記意味情報とを照合してその結果に基づき一致したイベントを該フィルタに対応する前記イベント受信エンティティに送信する複数のイベントプレースオブジェクト間の物理リンク情報に基づいて、前記イベントプレースオブジェクト間にリング状でかつ片方向のみにイベント転送可能な論理リンクであるシェアードリンクを確立し、前記イベントプレースオブジェクト間の前記イベントを転送するシェアードリンクオブジェクトを生成するシェアードリンクオブジェクト生成過程と、
    前記シェアードリンクオブジェクトによって確立されたシェアードリンクに基づいて一連のイベントプレースオブジェクトに対して前記イベントのテンプレートであるイベントタイプとしてワイルドカードが指定されたフィルタを登録するフィルタ登録過程と
    を有することを特徴とするイベントルーティング方法。
  3. データと該データのメタ情報である意味情報からなるイベントの配送を行うために、イベント受信エンティティが受信を希望するイベントの意味情報をイベントの取得条件として設定したフィルタに対しイベント送信エンティティからのイベントを照合させるための場であるイベントプレースにおいて、前記イベントに含まれる意味情報に基づいてイベント配送の経路を決定するイベントルーティング装置であって、
    前記フィルタとして予め登録された前記意味情報と、前記イベントに含まれる前記意味情報とを照合してその結果に基づき一致したイベントを該フィルタに対応する前記イベント受信エンティティに送信する複数のイベントプレースオブジェクト間の物理リンク情報に基づいて、前記イベントプレースオブジェクト間にリング状でかつ片方向のみにイベント転送可能な論理リンクであるシェアードリンクを確立し、前記イベントプレースオブジェクト間の前記イベントを転送するシェアードリンクオブジェクトを生成するシェアードリンクオブジェクト生成手段と、
    前記シェアードリンクオブジェクトによって確立されたシェアードリンクに基づいて一連のイベントプレースオブジェクトに対して前記イベントのテンプレートであるイベント タイプが指定された前記フィルタを登録することによってイベントタイプ毎のイベントパスを設定するイベントパス設定手段と
    を備えたことを特徴とするイベントルーティング装置。
  4. データと該データのメタ情報である意味情報からなるイベントの配送を行うために、イベント受信エンティティが受信を希望するイベントの意味情報をイベントの取得条件として設定したフィルタに対しイベント送信エンティティからのイベントを照合させるための場であるイベントプレースにおいて、前記イベントに含まれる意味情報に基づいてイベント配送の経路を決定するイベントルーティング装置であって、
    前記フィルタとして予め登録された前記意味情報と、前記イベントに含まれる前記意味情報とを照合してその結果に基づき一致したイベントを該フィルタに対応する前記イベント受信エンティティに送信する複数のイベントプレースオブジェクト間の物理リンク情報に基づいて、前記イベントプレースオブジェクト間にリング状でかつ片方向のみにイベント転送可能な論理リンクであるシェアードリンクを確立し、前記イベントプレースオブジェクト間の前記イベントを転送するシェアードリンクオブジェクトを生成するシェアードリンクオブジェクト生成手段と、
    前記シェアードリンクオブジェクトによって確立されたシェアードリンクに基づいて一連のイベントプレースオブジェクトに対して前記イベントのテンプレートであるイベントタイプとしてワイルドカードが指定されたフィルタを登録するフィルタ登録手段と
    を備えたことを特徴とするイベントルーティング装置。
  5. データと該データのメタ情報である意味情報からなるイベントの配送を行うために、イベント受信エンティティが受信を希望するイベントの意味情報をイベントの取得条件として設定したフィルタに対しイベント送信エンティティからのイベントを照合させるための場であるイベントプレースにおいて、前記イベントに含まれる意味情報に基づいてイベント配送の経路を決定するイベントルーティング装置において経路決定を行うイベントルーティングプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
    前記フィルタとして予め登録された前記意味情報と、前記イベントに含まれる前記意味情報とを照合してその結果に基づき一致したイベントを該フィルタに対応する前記イベント受信エンティティに送信する複数のイベントプレースオブジェクト間の物理リンク情報に基づいて、前記イベントプレースオブジェクト間にリング状でかつ片方向のみにイベント転送可能な論理リンクであるシェアードリンクを確立し、前記イベントプレースオブジェクト間の前記イベントを転送するシェアードリンクオブジェクトを生成するシェアードリンクオブジェクト生成処理と、
    前記シェアードリンクオブジェクトによって確立されたシェアードリンクに基づいて一連のイベントプレースオブジェクトに対して前記イベントのテンプレートであるイベントタイプが指定された前記フィルタを登録することによってイベントタイプ毎のイベントパスを設定するイベントパス設定処理と
    をコンピュータに行わせることを特徴とするイベントルーティングプログラムを記録した記録媒体。
  6. データと該データのメタ情報である意味情報からなるイベントの配送を行うために、イベント受信エンティティが受信を希望するイベントの意味情報をイベントの取得条件として設定したフィルタに対しイベント送信エンティティからのイベントを照合させるための場であるイベントプレースにおいて、前記イベントに含まれる意味情報に基づいてイベント配送の経路を決定するイベントルーティング装置において経路決定を行うイベントルーティングプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
    前記フィルタとして予め登録された前記意味情報と、前記イベントに含まれる前記意味情報とを照合してその結果に基づき一致したイベントを該フィルタに対応する前記イベント受信エンティティに送信する複数のイベントプレースオブジェクト間の物理リンク情報に基づいて、前記イベントプレースオブジェクト間にリング状でかつ片方向のみにイベン ト転送可能な論理リンクであるシェアードリンクを確立し、前記イベントプレースオブジェクト間の前記イベントを転送するシェアードリンクオブジェクトを生成するシェアードリンクオブジェクト生成処理と、
    前記シェアードリンクオブジェクトによって確立されたシェアードリンクに基づいて一連のイベントプレースオブジェクトに対して前記イベントのテンプレートであるイベントタイプとしてワイルドカードが指定されたフィルタを登録するフィルタ登録処理と
    をコンピュータに行わせることを特徴とするイベントルーティングプログラムを記録した記録媒体。
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