JP3589902B2 - 可動型ヘッダー装置及び可動型ヘッダー用断熱部材 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、複数の枝配管接続部が個々に回動可能に構成され、建築物内部の流し台や洗面化粧台等の複数の水栓器具に水又は湯を分岐して供給するための可動型ヘッダーの周囲を被覆して断熱するための可動型ヘッダー装置及び可動型ヘッダー用断熱部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、給水又は給湯配管は建築物の壁の内側等においてそれぞれヘッダーに接続され、これらヘッダーを介して流し台や洗面化粧台等の各水栓器具に水又は湯を分岐して供給するようになっている。
【0003】
このヘッダーの周囲には水又は湯からの熱量の放散等を防止するための断熱部材が被覆されている。そのような断熱部材としては、例えば四角箱状に形成された断熱部材の両端にヘッダーの両端部を嵌合するための嵌合孔が穿設されるとともに、断熱部材の周壁下面には各枝配管又は枝配管接続部を挿入するための挿入孔が穿設されたものが知られている。さらに、この断熱部材は長さ方向に2分割され、ヘッダーの被覆作業が容易に行えるようになっている。
【0004】
ところが、上記ヘッダーによれば、各枝配管接続部はヘッダーに対して一定の方向に固定して設けられている。これに対して、ヘッダーと連結される各水栓器具はヘッダーに対して一定方向に位置しているわけではなく、その場合、各枝配管をヘッダーの上下又は左右から各枝配管接続部に合わせて位置調整しながら曲げて接続しなければならない。このため、枝配管の接続作業が煩雑で時間を要するという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明者らは、様々な方向に位置する水栓器具に対し、枝配管の方向を対応させてその接続作業を速やかに行うことができる可動型ヘッダー(以下、単にヘッダーと称す)及びそのヘッダーに使用可能な可動型ヘッダー用断熱部材(以下、単に断熱部材と称す)を提案した。
【0006】
このヘッダーは、金属により円筒状に形成された複数の分割体を水平方向に延びるように接続して一体化され、各分割体の周面には枝配管接続部がそれぞれ形成されている。各分割体はヘッダーの両端を支持する支持部に対して回動可能に構成され、分割体を回動させることにより枝配管接続部を所望する方向に位置させることができるようになっている。
【0007】
断熱部材は、四角箱状に形成され、その両端にヘッダーの両端部を嵌合するための嵌合孔が穿設されている。また、ヘッダーに断熱部材を被覆させたとき、ヘッダーの各枝配管接続部が対応する断熱部材の各側壁には、枝配管接続部又は枝配管を挿入するための挿入孔が複数箇所に穿設されている。
【0008】
そして、このヘッダー及び断熱部材を使用する際は、まず、分割体を回動させてその枝配管接続部を対応する水栓器具方向へ位置させる。そして、一方の断熱部材の挿入孔をヘッダーの枝配管接続部にそれぞれ対応させてはめ込む。さらに、ヘッダーを壁に固定した後、他方の断熱部材をはめ込み、両断熱部材を接着剤等により接着して一体化するようになっている。
【0009】
ところが、上記ヘッダー及び断熱部材の使用の際は、まず、各分割体の枝配管接続部を所望する水栓器具方向へそれぞれ回動させる作業を行った後に、各枝配管接続部に断熱部材の挿入孔を対応させて被覆させる作業を行わなければならなかった。そのため、ヘッダーの施工作業及び断熱部材の施工作業が非常に面倒であるという問題があった。さらに、ヘッダーの周囲に断熱部材を被覆させた後、枝配管接続部の方向を変更する必要が生じたとき、断熱部材をヘッダーから一度離間し、分割体の枝配管接続部を所望する水栓器具方向へ回動させた後、断熱部材をヘッダーに再度被覆しなければならなかった。そのため、その作業効率が非常に悪いという問題があった。
【0010】
この発明は、上記のような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、ヘッダー及び断熱部材の施工作業を容易かつ速やかに行うことができ、その作業効率を向上させることができる可動型ヘッダー装置及び可動型ヘッダー用断熱部材を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明の可動型ヘッダー装置は、給水又は給湯配管が接続されるとともに、複数の枝配管をそれぞれ接続するための複数の枝配管接続部を備え、各枝配管接続部に対応して分割形成された複数の分割部を一体化してなり、各分割部を回動可能に構成した可動型ヘッダーと、その可動型ヘッダーの周囲を被覆する断熱部材とよりなり、前記断熱部材は分割部の回動に伴い、隣接する枝配管接続部の間で断熱部材をその周方向に沿って分断する分断手段を備えたものである。
【0012】
請求項2に記載の発明の可動型ヘッダー装置は、請求項1に記載の発明において、前記断熱部材を少なくとも断熱材とその断熱材の外面に設けられる保護皮とより形成し、前記分断手段を少なくとも保護皮に設けたものである。
【0013】
請求項3に記載の発明の可動型ヘッダー装置は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記分断手段は可動型ヘッダーの周方向に沿うように断熱部材に形成されるミシン目又はスリットであるものである。
【0014】
請求項4に記載の発明の可動型ヘッダー用断熱部材は、給水又は給湯配管が接続されるとともに、複数の枝配管をそれぞれ接続するための複数の枝配管接続部を備え、各枝配管接続部に対応して分割形成された複数の分割部を一体化してなり、各分割部を回動可能に構成した可動型ヘッダーの周囲を被覆するように設けられ、分割部の回動に伴い、隣接する枝配管接続部の間でその周方向に沿って分断する分断手段を備えたものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
図4に示すように、可動型ヘッダー(以下、単にヘッダーと称す)11の一端を支持するための給水ソケット12は円筒状をなし、給水又は給湯配管13が一端側からその内側に接続されるようになっている。ヘッダー11の他端を支持するためのキャップ14は有蓋円筒状に形成され、一端には図示されない雄ねじ部が突出形成されるとともに、他端は閉塞されている。給水ソケット12及びキャップ14の外周面からはT字状をなす脚部15が延出形成されるとともに、その脚部15の両先端部には挿通孔16が貫設されている。そして、これら挿通孔16にねじを挿通し、図示しない被取付部としての壁にねじ込むことによって、給水ソケット12及びキャップ14は壁に固定される。
【0016】
図2及び図3に示すように、金属材料製の分割部17を構成する通水筒18は円筒状に形成され、その一端部の内周面には環状をなす溝部19が凹設されている。また、通水筒18の一端部の外周面の互いに対向する位置には突出部20がそれぞれ形成され、その突出部20の中心には、突出部20の軸線方向へ延びる嵌挿孔21が貫通形成されている。この嵌挿孔21は前記溝部19を通過するように分割部17の一端側内周面を貫通している。そして、嵌挿孔21には分割部17同士を連結するための固定部材としてのスプリングピン22が嵌合されるようになっている。
【0017】
このスプリングピン22はその軸線方向に沿って端面が凹凸状をなす割面が形成され、通常、その外径が嵌挿孔21の内径より若干大きくなっている。そして、スプリングピン22を両嵌挿孔21に打ち込むと、割面同士がかみ合って閉じるとともに、スプリングピン22の外径が縮んで嵌挿孔21内に嵌合される。そして、スプリングピン22が嵌挿孔21から抜け出るのが防止されるようになっている。
【0018】
通水筒18の他端部には接続部23が延設され、その接続部23の基端部外周面には、接続部23の外周に沿うとともに、接続部23の軸線に直交して外方へ延びる当接面24が形成されている。接続部23の当接面24より先端側外周面には断面半円状をなす環状凹部25が凹設されている。接続部23の環状凹部25より先端側外周面には、一対の外周溝部26が凹設され、それら外周溝部26にはゴム材料等により円環状に形成されたO−リング27がそれぞれ嵌着されている。このとき、両O−リング27の外端面は外周溝部26内から外方へ突出している。
【0019】
通水筒18のほぼ中央外周面には、円筒状をなす枝配管接続部28が、通水筒18の軸線方向と直交するように突出形成されている。この枝配管接続部28の内部は通水筒18の内部に連通されている。枝配管接続部28の先端には、継手29が接続され、図4に示すように、その継手29を介して枝配管30の一端が、枝配管接続部28に抜け出し不能に接続されるようになっている。
【0020】
そして、一方の通水筒18の接続部23を他方の通水筒18の一端側からその内側に挿入し、一方の通水筒18の当接面24が他方の通水筒18の一端側の端縁に当接するまで挿入すると、両通水筒18内に流通路31が構成される。また、一方の通水筒18の接続部23の環状凹部25と他方の通水筒18の一端側内周の溝部19とが対応して円環状をなす円環部32が構成される。さらに、各嵌挿孔21から円環部32にスプリングピン22をそれぞれ嵌合することにより、スプリングピン22により互いに抜け出し不能に連結され、さらに、複数の分割部17を連結してヘッダー11を構成することができるようになっている。この実施形態では三つの分割部17を連結してヘッダー11を構成した。
【0021】
このとき、一対のスプリングピン22は円環部32の両側に位置しているため、そのスプリングピン22により通水筒18が抜け出るのを規制するようになっている。また、スプリングピン22は円環部32内に直線状に位置しているため、分割部17を回動させることができるようになっている。
【0022】
さらに、連結された分割部17同士の連結部分が一対のO−リング27によりシールされるとともに、O−リング27の摺動抵抗により分割部17を位置決め固定することができるようになっている。
【0023】
図1〜図3に示すように、前記ヘッダー11の通水筒18の周囲は円筒状をなす可動型ヘッダー用断熱部材33(以下、単に断熱部材と称す)により被覆される。断熱部材33の長さはヘッダー11の長さに対応するように設定されている。断熱部材33はシート状をなす熱伝導率の低いウレタン樹脂製の断熱材としての発泡体34と、その発泡体34の表面に貼着された塩化ビニル樹脂製の保護皮35とより平面長方形状に形成されるとともに、円筒状に曲げ形成されている。そして、保護皮35により、断熱効果の低下を防止したり、発泡体34が風化したりするのを防止したりするようになっている。断熱部材33の長さ方向の中間部には、ヘッダー11の3つの枝配管接続部28に対応するように3つの挿入孔36が形成されている。
【0024】
補強部材37は前記保護皮35と同じ材料により矩形状に形成され、その長さは断熱部材33の長さと等しく、その幅は断熱部材33の挿入孔36の外径より若干大きく形成されている。補強部材37の長さ方向には、断熱部材33の3つの挿入孔36に対応する間隔で、挿入孔36と同じ直径の孔38が形成されている。そして、断熱部材33の挿入孔36に補強部材37の孔38をそれぞれ対応させて、補強部材37を断熱部材33の保護皮35の表面に貼着して断熱部材33と補強部材37とが一体化されている。
【0025】
隣接する挿入孔36の間には、断熱部材33の周方向へ延びるように分断手段としてのミシン目39が形成されている。図3に示すように、このミシン目39は、その深さが、補強部材37と保護皮35を通過して発泡体34にまで達するように形成されている。
【0026】
そして、枝配管接続部28が全て同じ方向を向くように分割部17を連結してヘッダー11を構成し、断熱部材33の各挿入孔36をヘッダー11の各枝配管接続部28に対応させてはめ込む。さらに、断熱部材33の長さ方向の両端縁を分割部17の周囲に沿わせ、その両端縁を熱融着することにより断熱部材33を円筒状に構成することができるとともに、ヘッダー11の通水筒18の周囲を断熱部材33により被覆することができるようになっている。ヘッダー11と断熱部材33とにより可動型ヘッダー装置40が構成される。
【0027】
このとき、ミシン目39は複数の分割部17の連結部分の近傍にそれぞれ対応して位置するようになっている。そして、断熱部材33を把持して分割部17をねじったとき、そのねじりにより、ミシン目39から断熱部材33が分断され、分割部17を断熱部材33とともに回動させることができるようになっている。
【0028】
図4に示すように、上記のように構成されたヘッダー11は、給水ソケット12とキャップ14との間に支持され、分割部17は、給水ソケット12及びキャップ14に対して回動可能となっている。さらに、給水ソケット12及びキャップ14を脚部15を介して壁に固定することによって可動型ヘッダー装置40が壁に取付固定されるようになっている。そして、給水又は給湯配管13はそのヘッダー11の給水ソケット12に接続されている。各水栓器具に接続された枝配管30は、その延びる方向に対応して各分割部17及び断熱部材33が回動された後、各枝配管接続部28に接続されるようになっている。
【0029】
給水又は給湯配管13により給水ソケット12を介してヘッダー11に供給された水又は湯は、流通路31を通って各枝配管接続部28内に分岐される。さらに、各枝配管接続部28に分岐された水又は湯は各枝配管30に供給され、各枝配管30を通って建築物内の各水栓器具に供給されるようになっている。
【0030】
次に、前記実施形態の可動型ヘッダー装置40の作用について説明する。
まず、3つの分割部17を接続する。3つの分割部17をそれらの枝配管接続部28が一定の方向に位置するように連結する。さらに、各嵌挿孔21から円環部32にスプリングピン22をそれぞれ嵌合して3つの分割部17を連結してヘッダー11を構成する。
【0031】
次に、断熱部材33の各挿入孔36をヘッダー11の各枝配管接続部28に対応させてはめ込み、その両端縁を熱融着して、断熱部材33により通水筒18の周囲を被覆する。そして、ヘッダー11と断熱部材33とにより可動型ヘッダー装置40を構成する。さらに、給水ソケット12とキャップ14とによりヘッダー11の両端を支持させた後、両者の脚部15により可動型ヘッダー装置40を壁に固定する。
【0032】
次いで、各枝配管接続部28を図示しない水栓器具にそれぞれ対応するように断熱部材33を把持してねじる。すると、ミシン目39から断熱部材33が分断され、分割部17を断熱部材33とともに回動させることができる。さらに、断熱部材33の挿入孔36の外縁には補強部材37が貼着されている。そのため、断熱部材33をねじったときに、ミシン目39から挿入孔36方向へ断熱部材33が破れたりするのが防止される。分割部17を所望する位置にまで回動させると、一対のO−リング27の摺動抵抗により分割部17がその位置に位置決めされる。
【0033】
そして、図4に示すように、3つの分割部17のうち、給水ソケット12側の1つの分割部17は、その枝配管接続部28が下向きとなるように回動させ、キャップ14側の2つの分割部17は、各枝配管接続部28が上向きとなるように配置させる。そして、各枝配管接続部28に枝配管30をそれぞれ接続する。
【0034】
この状態で、ヘッダー11の外部から内部への熱の伝達は断熱部材33によって抑えられ、ヘッダー11を介して供給される水又は湯が所定温度に保持される。
【0035】
前記実施形態によって発揮される効果について、以下に記載する。
・ 3つの分割部17が連結されたヘッダー11の周囲には断熱部材33が被覆されて可動型ヘッダー装置40が構成され、枝配管接続部28間に位置する断熱部材33にはヘッダー11の周方向に沿って分断手段39が形成されている。そして、分断手段39から断熱部材33を容易に分断することができ、分割部17とともに断熱部材33を所望する位置へ回動させることができる。そのため、分割部17を回動させた後に、その枝配管接続部28に断熱部材33の挿入孔36を対応させて断熱部材33を被覆する作業を行う必要がなく、ヘッダー11及び断熱部材33の施工作業の効率を向上させることができる。
【0036】
・ 可動型ヘッダー装置40の施工後に、枝配管接続部28の方向を変更する必要が生じた場合、分割部17を断熱部材33とともに回動させることにより、枝配管接続部28の方向を容易に変更させることができる。そのため、従来のように、断熱部材33を離間し、分割部17を回動させた後に、断熱部材33を再度被覆させる場合と比較して、その作業時間を短縮することができる。
【0037】
・ 枝配管接続部28間に位置する断熱部材33にはミシン目39が形成されている。そのため、断熱部材33をねじったとき、ミシン目39により断熱部材33を容易に分断することができ、分割部17とともに断熱部材33を容易に回動させることができる。
【0038】
・ ミシン目39は断熱部材33の補強部材37と保護皮35を通過し、さらに、発泡体34にまで達している。そのため、補強部材37、保護皮35及び発泡体34を容易に分断して断熱部材33をより一層容易に分断することができる。
【0039】
・ 断熱部材33の長さはヘッダー11の長さと対応するとともに、断熱部材33には3つの枝配管接続部28に対応して挿入孔36が3箇所に形成されている。そのため、3つの分割部17にそれぞれ断熱部材33を被覆させる場合と比較して、ヘッダー11に対する断熱部材33の被覆作業を簡単に行うことができる。
【0040】
・ 断熱部材33は3つの挿入孔36が3つの枝配管接続部28にはめ込まれてヘッダー11に取り付けられている。そのため、断熱部材33をねじったとき、断熱部材33のみが空回りするのを防止して分割部17を確実に回動させることができる。
【0041】
・ 断熱部材33の挿入孔36の外縁には補強部材37が貼着されている。そのため、断熱部材33をねじったとき、ミシン目39から挿入孔36にかけて断熱部材33が破れたりするのを防止することができる。従って、断熱効果が低下するのを防止することができる。
【0042】
なお、本実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 断熱部材33を構成する発泡体34の材料はウレタン樹脂に限定されず、その他ケイ酸カルシウム等の熱伝導率の低い材料により断熱材を構成することもできる。
【0043】
・ 分断手段として、補強部材37及び保護皮35を通過して発泡体34にまで達するスリットを、ヘッダー11の周方向に延びるように断熱部材33に形成しても良い。このように構成した場合、断熱部材33をねじったとき、スリットにより断熱部材33を容易に分断することができる。
【0044】
・ ミシン目39又はスリットを補強部材37及び保護皮35のみに形成し、発泡体34にまで達しなくても良い。このように構成した場合も、断熱部材33をねじったとき、ミシン目39又はスリットにより断熱部材33を容易に分断することができる。
【0045】
・ 補強部材37を省略し、ミシン目39又はスリットを保護皮35又は保護皮35を通過して発泡体34にまで達するように形成しても良い。
・ 実施形態では分割部17を3個連結してヘッダー11を構成し、そのヘッダー11に対応するように挿入孔36を3箇所に形成して断熱部材33を構成したが、2個又は4個以上の分割部17を連結してヘッダー11を構成し、そのヘッダー11の長さに断熱部材33の長さを対応させ、さらに、枝配管接続部28の位置に対応するように断熱部材33の挿入孔36の数を2箇所又は4箇所以上形成しても良い。
【0046】
・ 図5に示すように、通水筒18のほぼ中央外周面に雌ねじ41を形成し、枝配管接続部28の下端部に前記雌ねじ41に螺合可能な雄ねじ部42を形成する。そして、雄ねじ部42を雌ねじ41に螺合することにより分割部17を組立可能に構成する。さらに、断熱部材33を円筒状に形成しておく。そして、その分割部17を使用してヘッダー11を構成する際は、まず、複数の通水筒18同士を連結し、それに断熱部材33を嵌挿する。次に、断熱部材33の挿入孔36を分割部17の雌ねじ41にそれぞれ対応させ、さらに、挿入孔36から枝配管接続部28の雄ねじ部42を挿入し、その雄ねじ部42を雌ねじ41に螺合してヘッダー11を構成するとともに、可動型ヘッダー装置40を構成しても良い。
【0047】
このように構成した場合、断熱部材33の挿入孔36を枝配管接続部28に挿入する作業を省略することができ、作業効率を向上させることができる。
・ 実施形態では、ミシン目39を断熱部材33に予め形成しておいたが、ヘッダー11に断熱部材33を被覆させた後に、枝配管接続部28の間に位置する断熱部材33にミシン目39又はスリット等を形成しても良い。
【0048】
このように構成した場合も、断熱部材33をねじったとき、ミシン目39又はスリットから断熱部材33を容易に分断することができる。
・ 補強部材37を断熱部材33の挿入孔36の外周縁のみを補強するように円環状、四角枠状等に形成しても良い。このように構成した場合、補強部材37の材料費を節約して可動型ヘッダー装置40の製造コストの低減を図ることができる。
【0049】
・ 接続部23の外周面に外周溝部26を3箇所以上凹設し、それらの外周溝部26にO−リング27をそれぞれ嵌着しても良い。このように構成した場合、分割部17同士の連結部分におけるシール効果を向上させることができる。また、分割部17を所望する位置に回動させた後、その位置に分割部17を強固に位置決めすることができる。
【0050】
・ 断熱部材33の発泡体34の厚みを、枝配管接続部28も被覆することができるように厚く形成しても良い。
・ 分割部17同士の連結を固定する固定部材を釘、割ピン、ビス等に変更しても良い。
【0051】
・ 図6に示すように、断熱部材33の長さ方向にヘッダー11の各枝配管接続部28に対応するように3つの挿入孔36を形成し、それらの挿入孔36の中心を通過するように断熱部材33を切断する切断面を形成する。そして、断熱部材33の各挿入孔36をヘッダー11の各枝配管接続部28に対応させてはめ込み、その両端縁を熱融着して、各挿入孔36を構成するとともに、断熱部材33により通水筒18の周囲を被覆する。さらに、断熱部材33の挿入孔36に補強部材37の孔38をそれぞれ対応させて、補強部材37を断熱部材33の保護皮35の表面に貼着して断熱部材33と補強部材37とを一体化さても良い。
【0052】
このように構成した場合、補強部材37により挿入孔36の周縁が破れたりするのを防止することができるとともに、断熱部材33の接合部分の補強もすることができる。
【0053】
さらに、前記実施形態より把握できる技術的思想について以下に記載する。
・ 前記断熱部材には枝配管接続部をそれぞれ挿入するための複数の挿入孔が設けられ、その挿入孔の外周縁の破断を防止する補強部材が少なくとも挿入孔の外周部に設けられている請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の可動型ヘッダー装置。
【0054】
このように構成した場合、断熱部材をねじったとき、補強部材により、分断手段から挿入孔にかけての断熱部材が破断するのを防止することができる。従って、可動型ヘッダーの断熱効果が低下するのを防止することができる。
【0055】
・ 前記断熱部材には枝配管接続部をそれぞれ挿入するための複数の挿入孔が設けられている請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の可動型ヘッダー装置。
【0056】
このように構成した場合、断熱部材の挿入孔には枝配管接続部が挿入されている。そのため、断熱部材をねじったとき、断熱部材のみが空回りするのを防止して、分割部を確実に回動させることができる。
【0057】
・ 前記分割部の一端部を、別の分割部の他端部を挿入可能に構成し、分割部の他端部の外周面に少なくとも一対の外周溝部を凹設するとともに、その外周溝部に環状をなすシール部材を設けた請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の可動型ヘッダー装置。
【0058】
このように構成した場合、分割部の一端部に別の分割体の他端部を挿入したとき、一対のシール部材は分割体の一端部内周面を押圧する。そのため、分割部を回動させたとき、シール部材の摺動抵抗が分割体の内周面に作用して分割体をその位置に位置決めすることができる。
【0059】
【発明の効果】
以上詳述したように、この発明によれば、次のような効果を奏する。
請求項1に記載の発明の可動型ヘッダー装置によれば、ヘッダー及び断熱部材の施工作業を容易かつ速やかに行うことができ、その作業効率を向上させることができる。
【0060】
請求項2に記載の発明の可動型ヘッダー装置によれば、請求項1に記載の発明の効果に加えて、分割部を回動させると同時に、断熱部材を分断することができる。
【0061】
請求項3に記載の発明の可動型ヘッダー装置によれば、請求項1又は請求項2に記載の発明の効果に加えて、断熱部材をより一層容易に分断することができる。
【0062】
請求項4に記載の発明の可動型ヘッダー用断熱部材によれば、断熱部材の施工作業を容易かつ速やかに行うことができ、その作業効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の可動型ヘッダー装置を示す斜視図。
【図2】実施形態の可動型ヘッダー装置を示す分解斜視図。
【図3】実施形態の可動型ヘッダー装置を示す部分側断面図。
【図4】実施形態の可動型ヘッダー装置の使用状態を示す斜視図。
【図5】可動型ヘッダー装置の別例を示す分解斜視図。
【図6】可動型ヘッダー用断熱部材の別例を示す分解斜視図。
【符号の説明】
11…可動型ヘッダー、13…給水又は給湯配管、17…分割部、28…枝配管接続部、30…枝配管、33…可動型ヘッダー用断熱部材、34…断熱材としての発泡体、35…保護皮、39…分断手段としてのミシン目、40…可動型ヘッダー装置。
Claims (4)
- 給水又は給湯配管が接続されるとともに、複数の枝配管をそれぞれ接続するための複数の枝配管接続部を備え、各枝配管接続部に対応して分割形成された複数の分割部を一体化してなり、各分割部を回動可能に構成した可動型ヘッダーと、その可動型ヘッダーの周囲を被覆する断熱部材とよりなり、前記断熱部材は分割部の回動に伴い、隣接する枝配管接続部の間で断熱部材をその周方向に沿って分断する分断手段を備えた可動型ヘッダー装置。
- 前記断熱部材を少なくとも断熱材とその断熱材の外面に設けられる保護皮とより形成し、前記分断手段を少なくとも保護皮に設けた請求項1に記載の可動型ヘッダー装置。
- 前記分断手段は可動型ヘッダーの周方向に沿うように断熱部材に形成されるミシン目又はスリットである請求項1又は請求項2に記載の可動型ヘッダー装置。
- 給水又は給湯配管が接続されるとともに、複数の枝配管をそれぞれ接続するための複数の枝配管接続部を備え、各枝配管接続部に対応して分割形成された複数の分割部を一体化してなり、各分割部を回動可能に構成した可動型ヘッダーの周囲を被覆するように設けられ、分割部の回動に伴い、隣接する枝配管接続部の間でその周方向に沿って分断する分断手段を備えた可動型ヘッダー用断熱部材。
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