JP3589850B2 - 触媒及び不飽和アルコールの製造法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は触媒組成物及び不飽和アルコールの製造法に関し、詳しくは、不飽和脂肪酸のエステル、またはトリグリセリドから高収率かつ選択性良く不飽和アルコールを得るための触媒組成物の製造法、及びそれを用いた不飽和アルコールの製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
不飽和アルコールの製造法において、鉄−亜鉛複合酸化物触媒を使用する製造法が提案されている。例えば、工業化学雑誌第44編第6冊740 頁(1941年)には、酸化鉄/酸化亜鉛=95/5 の複合触媒が提案されている。この触媒は、従来公知の酸化クロム、酸化カドミウム等を用いた触媒に見られる有害物質使用の問題はないものの、活性および二重結合保持性能に関する選択性の点で満足すべきものではない。
【0003】
この問題に対して、特昭59-106431 号公報は、酸化鉄、酸化亜鉛および酸化ジルコニウムより成る三元触媒を用いることにより、活性および二重結合保持性能に関する選択性の改良された不飽和アルコールの製造法を開示している。しかし、酸化鉄−酸化亜鉛および酸化ジルコニウムより成る三元触媒を連続反応に用いた場合、酸化鉄が還元されるといった触媒組成物の形態変化が見られ、それに伴ない飽和アルコールの副生量の増加が確認されたことから、二重結合の保持性能に関する選択性が良好な状態で長時間にわたって維持されないという新たな問題点も見い出された。
【0004】
従って、本発明の課題は、連続反応において、高収率および高選択性が維持される触媒、及びこの触媒を用いた不飽和アルコールの製造法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以下の工程(I) 〜(IV)を順に行なうことを特徴とする、(a) 酸化亜鉛、及び(b) 周期律表の3A元素から成る群より選ばれる少なくとも一種の金属の酸化物より成る金属酸化物であって、その重量比が、(a)/(b)=1/0.01〜1/1.2 である触媒組成物の製造法、並びにこの触媒組成物を用いて、不飽和脂肪酸のアルキルもしくはアルケニルエステル、または長鎖脂肪族不飽和炭化水素基を有するトリグリセリドを水素化することを特徴とする不飽和アルコールの製造法である。
(I) 亜鉛化合物と、周期律表の3A元素から成る群より選ばれる少なくとも一種の元素の化合物との混合物からなる粉末状の触媒組成物前駆体を製造する工程
(II) 工程(I) で得られた粉末状触媒組成物前駆体を焼成する工程
(III) 工程(II)で得られた粉末状触媒組成物を成形する工程
(IV) 工程(III) で得られた成形物を焼成する工程
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明に用いられる(b) の周期律表の3A元素とは、Sc,Y 、ランタノイド元素(La,Ce,Pr,Nd, Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu)、アクチノイド元素(Ac,Th,Pa,U,Np,Pu,Am,Cm,Bk,Cf,Es,Fm,Md,No,Lr)である。この中で好ましい元素は Y,La,Ce,Thである。
【0007】
なお、本発明において周期律表とは改訂4版「化学便覧」基礎編II(日本化学会編、丸善株式会社、平成5年9月30日発行)に記載の周期律表をいう。
ここで、本発明に係わる触媒組成物は、本発明の効果を害しない範囲で任意の触媒担体を添加してもよい。
【0008】
本発明に係わる触媒組成物は上記工程(I) 〜(IV)を順に行なうことにより製造されるが、以下各工程について詳述する。
(I) 粉末状触媒組成物前駆体を製造する工程
担体を用いない場合においては、前記周期律表の3A元素より選ばれる少なくとも一種の元素の水溶性塩と水溶性亜鉛塩からの共沈澱法、あるいは周期律表の3A元素より選ばれる少なくとも一種の元素の水溶性塩を、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、炭酸亜鉛等の難水溶性亜鉛化合物に含浸する含浸法、またはそれら難水溶性亜鉛化合物に前記周期律表の3A元素より選ばれる少なくとも一種の元素の水溶性塩を沈澱させる沈澱法等の方法により、含水沈澱物を調製する。担体を用いる場合においては、酸化物及び/又は水酸化物の触媒担体を用い、亜鉛塩、周期律表の3A元素より選ばれる少なくとも一種の元素の水溶性塩を沈澱法により担持するか、又は含浸担持し、含水沈澱物を調製する。
【0009】
共沈澱法、含浸法または沈澱法により含水沈澱物を調製する場合において使用される金属塩は、水溶性のものであれば良い。一般的に亜鉛塩としては、硫酸塩、硝酸塩あるいは塩化物等が挙げられ、周期律表の3A元素の塩としては、硫酸塩、硝酸塩、塩化物等が挙げられる。共沈澱法または沈澱法により触媒組成物前駆体を得るための沈澱剤としては、アンモニア、尿素、炭酸アンモニウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどのアルカリ水溶液が用いられる。一般に、共沈澱法または沈澱法を用いる場合、沈澱物形成時の溶液のpHは、 2.0〜10.5の間で調整するのが好ましい。
【0010】
(II)粉末状触媒組成物前駆体を焼成する工程
工程(I) で得られた粉末状触媒組成物前駆体は、酸化雰囲気あるいは不活性雰囲気中で焼成して、酸化物とする。触媒組成物前駆体を焼成して酸化物とする場合の温度は、特に限定されないが、好ましくは 200〜900 ℃であり、より好ましくは 250〜700 ℃である。 200℃未満の低温では、焼成が不十分となり、次の工程(III) 、(IV)で得られた成形触媒の密度が低くなる傾向があり、逆に 900℃を超えると触媒の表面積が低下し、触媒の活性が低下する傾向がある。本工程の採用により触媒成形物の密度を向上させることができる。
【0011】
(III) 粉末状触媒組成物を成形する工程
工程(II)で得られた酸化物を公知の成形法、例えば押出成形あるいは打錠成形により成形する。この工程で、本発明の効果を害しない範囲で細孔付与剤、滑剤等の成形助剤、及び/又はバインダー成分を添加してもよい。
【0012】
(IV) 成形物を焼成する工程
工程(III) で得られた成形物を酸化雰囲気あるいは不活性雰囲気中で焼成し、触媒組成物とする。本工程における焼成温度は、特に限定されないが、好ましくは 200〜900 ℃であり、より好ましくは 250〜700 ℃である。
【0013】
以上の工程により得られる本発明の触媒組成物は、活性成分である(a) 酸化亜鉛、及び(b) 周期律表の3A元素から選ばれる少なくとも一種の金属の酸化物が必須となるが、その組成範囲は、(a)/(b)=1/0.01〜1/1.2 (酸化物重量基準、以下同じ)の範囲である。この組成範囲以外の組成においては、活性/選択性が大幅に低下する。好ましい組成範囲は(a)/(b)=1/0.03〜1/1.0 、より好ましい組成範囲は(a)/(b)=1/0.07〜1/0.42である。このような組成から成る触媒組成物は、高い活性を有し、かつ水素化反応に伴なう炭化水素やエーテル類の副生物の生成はほとんど見られず、反応原料として用いた不飽和化合物の二重結合は、シス体からトランス体への異性化をほとんど伴なわずに不飽和アルコールへ転換され、触媒充填容積当たりの活性が更に高くなるという効果も有する。
【0014】
本発明に係わる触媒組成物において、(a) 酸化亜鉛と、(b) 周期律表の3A元素から選ばれる少なくとも一種の金属の酸化物との重量比が上記範囲にある限りにおいては、担体を用いても何ら差しつかえなく、その際担体に、工程(I) で担持させても工程(III) で担持させても構わない。担体としては、アルミニウム、チタン、ジルコニウムの酸化物等が挙げられる。
【0015】
本発明において、固定床反応方式で不飽和アルコールを製造しようとする場合に選ばれる反応条件は以下の通りである。
成形された触媒は、反応器に充填し、そのまま反応に供することができるが、反応器中または反応系外で予め還元条件下で前処理を行なった後に、反応に供してもよい。成形触媒の還元条件下での前処理は気相及び/又は液相で行なうことができる。気相で前処理を行なう場合、不活性ガスで希釈された水素雰囲気下、または 100%水素雰囲気下で、温度200〜600℃、圧力常圧〜35MPa、ガス空間速度(GHSV)0.1〜10000〔l/Hr〕の条件が好ましい。液相で前処理を行なう場合、不活性ガスで希釈された水素雰囲気下、または100%水素雰囲気下で、温度200〜600℃、圧力常圧〜35MPa、GHSV 0.1〜10000〔l/Hr〕、液空間速度(LHSV) 0.1〜 2.0〔l/Hr〕の条件が好ましい。また、反応前に気相前処理/液相前処理の両方共に行なっても良い。更に前記前処理は、反応原料及び/又は生成アルコールの共存下で液相でも行なうことができる。
【0016】
水素化反応の温度および圧力は 150〜350 ℃、1〜35MPaが好ましいが、炭化水素あるいはエーテル類の副反応生成物の副生を抑えて高い生産性を得る点から、 240〜320 ℃、20〜35MPaの反応条件がより好ましい。水素の供給は、GHSVで 0.1〜10000〔l/Hr〕、反応原料の供給は、LHSVで 0.1〜2.0〔l/Hr〕の範囲が好ましい。
【0017】
本発明においては、加圧水素下で反応を行うことが好ましいが、固定床連続反応器内へ供給する水素ガスの流量は得られるアルコールの反応率に影響を与え、反応原料である不飽和脂肪酸のエステル、またはトリグリセリドが有するカルボニル基のモル数に対して、供給する水素ガスのモル比は、1対1〜1対200 の範囲が好ましく、反応率および経済性の面からは、1対2〜1対100 の範囲がより好ましい。
【0018】
本発明において、不飽和アルコールを製造しようとする場合に選ばれる反応原料は、不飽和脂肪酸のアルキルもしくはアルケニルエステル、または長鎖脂肪族不飽和炭化水素基を有するトリグリセリドである。
不飽和脂肪酸のアルキルもしくはアルケニルエステルとしては、分子内に一つ以上の二重結合を有する不飽和脂肪酸のアルキル又はアルケニルエステルであればいずれでも良く、このエステルを構成するアルキルもしくはアルケニル基としては、直鎖又は分岐鎖の炭素数1〜22のものが好ましい。具体的には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ヘキシル、オクチル、デシル、オレイル等の基が挙げられる。また不飽和脂肪酸のアルキルもしくはアルケニルエステルは混合物であっても何ら問題なく使用でき、その様な混合物は飽和の脂肪酸エステルを含んでいてもよい。また、長鎖脂肪族不飽和炭化水素基を有するトリグリセリドとしては、長鎖脂肪族不飽和炭化水素基を有する天然系油脂、例えば牛脂、ヤシ油、パーム油、パーム核油、大豆油、菜種油等のトリグリセリドを使用することができる。
【0019】
【実施例】
例中の部及び%は特記しない限り重量基準である。
【0020】
実施例1
・触媒調製
硝酸亜鉛六水塩[Zn(NO・6HO]1095.5gと、硝酸イットリウム六水塩[Y(NO 6HO]134.0gをイオン交換水5000gに溶解し、撹拌しながら90℃に加温した。この水溶液に、10%の炭酸ナトリウム水溶液4534.0gを約1時間かけて滴下し、そこで生成した懸濁液を90℃に保ったまま、1時間加熱熟成を行なった。その後、得られた沈澱物を濾別し、更に20リットルのイオン交換水で洗浄を行ない、110 ℃で一昼夜乾燥させた。ここで得られた含水沈澱物は、空気中420 ℃で2時間焼成分解を行なった。この酸化亜鉛/酸化イットリウムからなる金属酸化物粉末にバインダー成分としてカルボキシメチルセルロースナトリウム塩とアルミナを添加し、打錠成形により3mmφx3mmHの成形体とした。この成形品を空気中 420℃で2時間焼成することにより、成形触媒を得た。なお、ここで得られた触媒の組成は、誘導結合高周波プラズマ分光分析(ICP 分光分析)により定量した各元素の含量より算出したところ、酸化亜鉛85.8部、酸化イットリウム10.5部、酸化アルミニウム3.8 部(ZnO/Y/Al=1/0.12/0.044)で、木屋式硬度計で測定した触媒の圧壊強度を測定したところ10kg以上で、嵩密度は1.6 g/ccであった。
【0021】
・不飽和アルコールの製造
前述の方法により得られた触媒組成物30ccを固定床高圧流通反応器に充填した後、系内を窒素で置換した。100 NL/時間の流速 (GHSVで3300[1/Hr]) で水素ガス(水素濃度100%) を室温常圧で導入した後、15cc/時間の流速 (LHSVで0.5[1/Hr]) でオレイン酸メチル(花王(株)製エキセパールM−OL;ケン化価:SV=193,ヨウ素価:IV=84,水酸基価:OHV=1.5 、cis−9−オクタデセン酸メチル純度=67.52 %、 trans−9− オクタデセン酸メチル純度=8.46%、cis−9, cis−12−オクタデカジエン酸メチル純度=6.24%)を室温で通液した。水素圧を25MPa( ゲージ圧) に昇圧後、10℃/時間の速度で昇温し、280 ℃に到達してから、水素圧25MPa、280 ℃で、エキセパールM−OLをLHSVで0.5 [1/Hr]の流速で通液し、 エキセパールM−OLに対し30モル倍の水素流通条件下、720 時間水素化反応を行った。生成物を水洗/乾燥することにより不飽和アルコールを得た。
【0022】
この反応における触媒の性能を次の方法で評価した。即ち、触媒の活性は成形触媒単位容積当たりの1次反応速度定数として求めた。また、選択性の評価の尺度には、二重結合の保持性能の指標となる生成物のヨウ素価(IV[I−g/100g])を用いて評価した。IVの値が高い方が二重結合保持性能が良好であることを示す。また、720 時間反応後に抜き出した触媒の圧壊強度を木屋式硬度計で評価した。結果を表1に示す。
【0023】
実施例2
実施例1に記載の方法で調製した触媒組成物30ccを固定床高圧流通反応器に充填した後、系内を窒素で置換した。GHSVで3300[1/Hr]の流速で水素を室温常圧で導入した後、LHSVで 0.5[1/Hr]の流速でオレイルアルコールを室温で通液した。水素圧を25MPaに昇圧後、10℃/時間の速度で昇温し、280 ℃に到達してから、水素圧25MPa、280 ℃で、オレイルアルコールをLHSVで 0.5[1/Hr]の流速で通液し、オレイルアルコールに対し30モル倍の水素流通条件下、前処理を30時間行った。
前処理終了後、実施例1と同様の反応条件で、エキセパールM−OLの水素化反応を720 時間行い、同様に触媒の性能を評価した。結果を表1に示す。
【0024】
実施例3
実施例1に記載の方法で調製した触媒組成物30ccを固定床高圧流通反応器に充填した後、系内を窒素で置換した。GHSVで3300[1/Hr]の流速で水素ガス(水素濃度 100%) を室温で導入した後、水素圧を25MPaに昇圧後、10℃/時間の速度で280℃まで昇温し、その後、そのまま5時間、280℃、25MPa、GHSVで3300[1/Hr]の条件で、水素雰囲気で前処理を行った。気相での前処理終了後、LHSVで0.5[1/Hr]の流速でオレイルアルコールを室温で通液した。水素圧を25MPaに昇圧後、10℃/時間の速度で昇温し、280 ℃に到達してから、水素圧25MPa、280 ℃で、オレイルアルコールをLHSVで 0.5[1/Hr]の流速で通液し、オレイルアルコールに対し30モル倍の水素流通条件下、液相での前処理を30時間行った。
前処理終了後、実施例1と同様の反応条件で、エキセパールM−OLの水素化反応を720 時間行い、同様に触媒の性能を評価した。結果を表1に示す。
【0025】
比較例1
工程(II)(含水沈澱物の焼成)を省いて触媒を調製する以外は、実施例1記載の方法により成形触媒を得た。なお、ここで得られた触媒の組成は、酸化亜鉛78.1部、酸化イットリウム11.2部、酸化アルミニウム10.8部(ZnO/Y/Al=1/0.14/0.14 )、触媒の圧壊強度は6.0 kg、嵩密度は1.1g/cc であった。得られた成形触媒を用いる以外は実施例1と同様の反応条件で、エキセパールM−OLの水素化反応を720 時間行い、同様に触媒の性能を評価した。結果を表1に示す。
【0026】
【表1】
Figure 0003589850
【0027】
注)
*1:活性は高い方が、カルボニル基の反応速度が速いことを示す。
*2:IVの値が高い方が2重結合保持性能が良好であることを示す。
【0028】
表1から明らかなように、本発明の実施例の結果は、比較例に比べ、活性が高く、不飽和アルコールを高い生産性で得ることが可能となることがわかる。
【0029】
【発明の効果】
本発明によると、有害な成分を含まず、一定容積を有する反応器への充填密度が高い触媒組成物成形体が得られ、これにより不飽和アルコールを高い生産性で、かつ選択性良く、長時間にわたって安定的に得ることが可能となる。

Claims (4)

  1. 以下の工程(I) 〜(IV)を順に行なうことを特徴とする、(a)酸化亜鉛、及び(b) 周期律表の3A元素から成る群より選ばれる少なくとも一種の金属の酸化物より成る金属酸化物であって、その重量比が、(a)/(b)=1/0.01〜1/1.2 である、不飽和脂肪酸のアルキルもしくはアルケニルエステル、または長鎖脂肪族不飽和炭化水素基を有するトリグリセリドを水素化して不飽和アルコールを得るための触媒組成物の製造法。
    (I) 亜鉛化合物と、周期律表の3A元素から成る群より選ばれる少なくとも一種の元素の化合物との混合物からなる粉末状の触媒組成物前駆体を製造する工程
    (II) 工程(I) で得られた粉末状触媒組成物前駆体を焼成する工程
    (III) 工程(II)で得られた粉末状触媒組成物を成形する工程
    (IV) 工程(III) で得られた成形物を焼成する工程
  2. 周期律表の3A元素が、Y, La, Ce 又はThである請求項1記載の触媒組成物の製造法。
  3. 請求項1又は2記載の触媒組成物を用いて、不飽和脂肪酸のアルキルもしくはアルケニルエステル、または長鎖脂肪族不飽和炭化水素基を有するトリグリセリドを水素化することを特徴とする不飽和アルコールの製造法。
  4. 水素圧が1〜35MPaである請求項3記載の不飽和アルコールの製造法。
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