JP3589793B2 - 電子レンジ用仕上がり検知センサ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、食品の加熱仕上がりを検知して自動的に加熱を停止する電子レンジに関し、特に仕上がり検知センサとして使用する、絶対湿度センサと差湿センサとに関するものである。
【0002】
自動調理用の電子レンジにおいては、マイクロ波加熱によって食品から発生する水蒸気に基づく、加熱室内の湿度の変化を測定することによって、食品の加熱仕上がりを検出する。
【0003】
このような目的に使用する仕上がり検知センサは、センサ単体での温度補償特性(スタティックゼロバランス特性)と、使用状態での温度補償特性(ダイナミックゼロバランス特性)との差が、できるだけ少ないことが望ましい。
【0004】
【従来の技術】
従来、自動調理用電子レンジにおける加熱仕上がり検知方法としては、赤外線センサによる表面温度測定に基づく方法や、ガスセンサ,湿度センサによる湿度測定に基づく方法等が用いられている。
【0005】
このうち、湿度センサによる方法は、加熱時に食品から発生する水蒸気量に基づいて加熱室内の湿度が上昇してから、所定の時間が経過したことによって、食品の加熱仕上がりを判定するものであって、簡易、かつ確実に食品の加熱仕上がりを検知できるので、家庭用電子レンジ等小型の装置に広く用いられている。特に現在では、絶対湿度センサを用いた方式が主流になっている。
【0006】
このように、湿度センサを用いて食品の加熱仕上がりを検知するようにした電子レンジは、既に知られている。例えば、相対湿度センサ(RHセンサ)を用いたものとしては、特公昭61─14419号記載のものがあり、絶対湿度センサ(AHセンサ)を用いたものとしては、特公平1─40247号,特公平2─46100号,特公平2─46101号,特開平7─270366号,特開平7─325061号の各公報に記載されたものがある。
【0007】
また、差湿センサ(DHセンサ)を用いたものとしては、同一出願人による、特願平7─31856号(平成7年1月30日出願)において提案されたものがある。
【0008】
図5は、従来の電子レンジ用仕上がり検知センサの一例を示したものであって、現在主流になっているAHセンサの構造の例を示し、(a) は全体の一部切り欠き側面図、(b) は温度補償素子の構造図、(c) は感湿素子の構造図、(d) は全体の底面図である。
【0009】
図5において、3A,3Bは特性の良く揃ったサーミスタ等からなる自己発熱型の感温素子、3C,3Dはそれぞれ、感温素子3A,3Bを空中に支持するためのハーメチック端子、3E,3Fはそれぞれ、感温素子3A,3Bを封じる金属缶である。
【0010】
一方の金属缶3Eは密封構造を有し、その内部に乾燥空気を封入されていて、感温素子3A,ハーメチック端子3C,金属缶3Eで温度補償素子Cを構成する。他方の金属缶3Fには通気孔3Gが設けられていて、感温素子3B,ハーメチック端子3D,金属缶3Fで感湿素子Sを構成する。
【0011】
また、3Hは2つの感温素子3A,3Bを熱的に接続させるための金属等からなる均熱ホルダ、3Iはリード線部を保護するカバー、3Jは信号線である。ここで、均熱ホルダ3Hは、2つの感温素子を熱的に接続させる機能と、両素子を電子レンジ本体に取り付けられるようにする機能とを必要とする。
【0012】
図5に示された電子レンジ用仕上がり検知センサは、両発熱素子を含むブリッジ回路を構成して、その不平衡電圧によって、センサが置かれた環境の絶対湿度を検出することができるものである。
【0013】
図6は、センサ回路の構成例を示したものであって、ブリッジ回路を構成した場合の例を示し、破線内はセンサ部を示している。ブリッジの一辺をなすR1として感湿素子Sまたは温度補償素子Cのいずれか一方を接続し、R2に他方の素子を接続する。R3,R4はブリッジを構成する他の抵抗、RSは直列抵抗、Eは電源である。湿度検出出力は、感温素子R1,R2の接続点と、抵抗R3,R4の接続点間に得られる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
図5に示された従来の電子レンジ用仕上がり検知センサにおいては、均熱ホルダ3Hの形状が、金属缶3E,3Fとの接触面積が少ないものであるため、熱的結合の一部を、金属缶3E,3Fの間にある、空気の伝熱によって影響される。そのため、電子レンジの実際の使用状態における、温度補償特性(ダイナミックゼロバランス特性)が、取り付けの向きによって、排気風の影響を受けたり、不均一な熱伝導を生じたりする等の原因により、センサ単体での温度補償特性(スタティックゼロバランス特性)と異なり、それがセンサの使いずらさを助長させる一因になっていた。
【0015】
図7は、ダイナミックゼロバランスとスタティックゼロバランスの関係を示すグラフである。ダイナミックゼロバランスとスタティックゼロバランスは、理想的には、図中、Aで示すように1:1に対応すべきものであるが、従来は、図中一点鎖線で示すBのように、理想特性と大きく異なるとともに、そのばらつきの範囲も広い範囲に分散していた。
【0016】
また、金属缶3E,3Fについて考えると、その役割は、乾燥空気を密封し、自己発熱状態で単体ごとに特性選別を行って、特性の揃ったものを選別してペアリングするためのものであって、しかも一方は、感湿素子とするために、ペアリングした後で、通気孔を開けてしまうので密閉度は必要なく、完成品としての金属缶の重要性は温度補償素子として使用される密封された側のみにある。そこで、コストダウンの要求に応えるためにも、従来と異なる構成部材の中に、同じ機能を組み込めるようにすることが、このセンサに対する一つの技術的課題であった。
【0017】
本発明は、このような従来技術の課題を解決しようとするものであって、電子レンジ用仕上がり検知センサにおいて、ダイナミックゼロバランス特性がスタティックゼロバランス特性とあまり異ならないようにして、使いやすさを向上するとともに、形状構造の改良によって、使用材料の価格を低減して、この種のセンサのコストダウンを可能にすることを目的としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】
従来の均熱ホルダ3Hに金属缶3E,3Fの機能も持たせることによって、本発明の均熱ケースの構造とするとともに、二つの素子間を空気以外の熱伝導率の良好な材質で埋めることによって、取付け方向等に依存する、不均一な熱伝導を抑制した形状構造とする。
【0019】
本発明における均熱ケースは、電波シールド性および熱伝導性が良好な金属または樹脂材料から形成された、下端に鍔部を有し上面が平坦な躯体中に、鍔部側から、独立した二つの凹部を中心軸に対称に形成して、それぞれに感熱素子を収容するとともに、一方の凹部に、躯体部の上面に対して貫通した開口部を有する構造とする。
【0020】
感湿素子(第1の感湿素子)は、基板を貫通して絶縁状態で設けられた二つの端子間に接続することによって空中に支持された、自己加熱型の感温素子であって、これを、均熱ケースの開口部を有する凹部に収容する。また温度補償素子(第2の感湿素子)は、基板を貫通して絶縁状態で設けられた二つの端子間に接続することによって空中に支持された、自己加熱型の感温素子であって、これを、均熱ケースの、密閉された、またはケース側に開口部を有する凹部に収容する。
【0021】
本発明によれば、感湿素子(第1の感湿素子)と温度補償素子(第2の感湿素子)間を、空気の熱伝導率に比較して伝熱性の良好な固体物にすることによって、センサの周囲の対流による不均一な熱伝導を抑制できるため、ダイナミックゼロバランスとスタティックゼロバランスの差や、取り付け向きによるダイナミックゼロバランスのばらつきを少なくすることが可能となる。
【0022】
自己発熱素子の熱放散定数のばらつきは、ほとんどは、素子の形状(体積,表面積)に依存して定まるため、形状ばらつきを抑えることによって、自己発熱状態にする前の、抵抗選別でもペアリングが可能となる。このため、均熱ケースに金属缶と同等の空間を形成し、この部分へ各素子をセットする構造とすることによって、金属缶を廃止することが可能となる。
【0023】
以下、本発明の課題を解決するための具体的手段を記述する。
【0024】
(1) 電波シールド性および熱伝導性が良好な金属または樹脂材料から形成された、下端に鍔部1Kを有し上面が平坦な躯体1L中に、鍔部側から、独立した二つの凹部1B,1Cを中心軸に対称に形成するとともに、一方の凹部1Bに上面に対して貫通した開口部1Dを設けてなる均熱ケース1Aに対して、
電波シールド性が良好な金属または樹脂材料から形成された、上端に鍔部1Mを有する凹型の皿状体1Nからなるカバー1Jを、均熱ケース1Aに対して、それぞれの鍔部を接合することによって一体化するとともに、
特性の揃った自己加熱型の二つの感温素子1E,1Fを、それぞれ基板1Pを貫通して絶縁状態で設けられた二つの端子1Qの先端間に接続して支持し、一方の感温素子1Eを均熱ケースの開口部を有する凹部1Bに対して基板を介して封止して感湿素子を形成し、他方の感温素子1Fを均熱ケースの他方の凹部1Cに対して基板を介して封止して温度補償素子を形成することによって絶対湿度センサを構成し、
この絶対湿度センサを電子レンジの排気ダクト壁に、開口部1Dが排気ダクト内に開口するように設置して、両感温素子1E,1Fを含むブリッジ回路の不平衡電圧によって排気ダクト内の雰囲気の絶対湿度を検出することによって、電子レンジの加熱室内に置かれた食品の加熱仕上がりを検知する。
【0025】
(2) (1) の場合に、開口部1Dに、排気ダクト内の風速の影響を抑制するとともに、塵の侵入を阻止するための通気性のフィルタ1Rを設ける。
【0026】
(3) 電波シールド性および熱伝導性が良好な金属または樹脂材料から形成された、下端に鍔部2Kを有し上面が平坦な躯体2L中に、鍔部側から、独立した二つの凹部2B,2Cを中心軸に対称に形成するとともに、一方の凹部2Bに上面に対して貫通した開口部2Dを設けてなる均熱ケース2Aに対して、
電波シールド性が良好な金属または樹脂材料から形成された、上端に鍔部2Mを有する凹型の皿状体2Nからなり、この皿状体の底部に開口部2Sを有するカバー2Jを、均熱ケース2Aに対して、それぞれの鍔部を接合することによって一体化するとともに、
特性の揃った自己加熱型の二つの感温素子2E,2Fを、一方は、基板2Pを貫通して絶縁状態で設けられた二つの端子2Qの先端間に接続して支持して、均熱ケースの開口部を有する凹部2Bに対して基板を介して封止して第1の感湿素子を形成し、他方は、開口部または切り込み部2Tを有する基板2P’を貫通して絶縁状態で設けられた二つの端子2Qの先端間に接続して支持して、均熱ケースの他方の凹部2Cに対して基板を介して封止して第2の感湿素子を形成することによって差湿センサを構成し、
この差湿センサを電子レンジの排気ダクト壁に、均熱ケースの開口部2Dが排気ダクト内に開口するとともに、カバーの開口部2Sが、排気ダクト外に開口するように設置して、両感温素子を含むブリッジ回路の不平衡電圧によって、排気ダクト内の第1の有湿環境と、排気ダクト外の第2の有湿環境との差湿度を検出することによって、電子レンジの加熱室内に置かれた食品の加熱仕上がりを検知する。
【0027】
(4) (3) の場合に、均熱ケースの開口部2Dに、排気ダクト内の風速の影響を抑制するとともに、塵の侵入を阻止するための通気性のフィルタ2Rを設ける。
【0028】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施形態(1) を示したものであって、本発明における熱伝導式絶対湿度センサの1例を示し、(a) は上面図、(b) は側断面図、(c) はカバー1Jを外した状態の下面図である。
【0029】
図1において、均熱ケース1Aは、電波シールド性および熱伝導性が良好な、金属または樹脂材料の切削加工体から構成され、下端に鍔部1Kを有し上面が平坦な、例えば円柱状の躯体1L中に、鍔部側から、独立した二つの凹部1B,1Cを円柱の軸に対称に形成されているとともに、一方の凹部1Bに、躯体部1Lの上面に対して貫通した開口部1Dを設けた構造を有している。なお、均熱ケースは円柱状に限らず、中心軸に対して対称な他の形状でもよい。
【0030】
カバー1Jは、電波シールド性が良好な金属または樹脂材料から構成され、上端に鍔部1Mを備えた凹型の皿状体1Nからなっている。均熱ケース1Aに対して、カバー1Jを、それぞれの鍔部1K,1Mを接合することによって、一体化する。
【0031】
感湿素子1Eと、温度補償素子1Fとは、予め抵抗選別されて特性の揃った、自己加熱型サーミスタからなる感温素子からなっている。感湿素子1Eは、基板1Pを貫通して絶縁状態で設けられた二つの端子1Qの先端間に接続することによって空中に支持された、自己加熱される感温素子であり、均熱ケース1Aの開口部1Dを有する凹部1Bに、基板1Pによって固定されている。温度補償素子1Fは、同様に、基板1Pを貫通して絶縁状態で設けられた二つの端子1Qの先端間に接続することによって空中に支持された、自己加熱される感温素子であり、均熱ケース1Aの密閉された凹部1Cに、基板1Pによって固定されている。
【0032】
基板1Pは樹脂材料から形成してもよく、この場合は、二つのピン型の端子1Qを直接、基板1Pを貫通して埋め込んで気密に固定する。また、基板は金属板から形成してもよく、この場合は、二つのガラス絶縁されたハーメチック端子を基板を貫通して設けて、気密に固定する。
【0033】
図1に示されるセンサは、絶対湿度センサとして動作する。このようなセンサを、電子レンジの排気ダクト壁に、開口部1Dが排気ダクト内に開口するように設置して、両感温素子を含む図6に示されたようなブリッジ回路を形成し、このブリッジ回路の不平衡電圧によって、排気ダクト内の排気の絶対湿度を検出することによって、電子レンジの加熱室内に置かれた食品の加熱仕上がりを検知する、電子レンジ用仕上がり検知センサとして使用することができる。
【0034】
図1に示された電子レンジ用仕上がり検知センサを電子レンジの排気ダクト壁に取り付け、図6に示すブリッジ回路に接続してダイナミックゼロバランスを測定し、それをスタティックゼロバランスと比較した結果は、図7中に破線によって示すCのようになる。
【0035】
実施形態(1) に示された電子レンジ用仕上がり検知センサによれば、従来例と比較して、ダイナミックゼロバランスとスタティックゼロバランスとの差が、取り付け方向性を含めて、1/3以下に改善されている。
【0036】
図2は、本発明の実施形態(2) を示したものであって、実施形態(1) の改良形態を示し、図1の場合と同じものを同じ番号で示している。図2に示された実施形態においては、開口部1Dに、排気ダクト内の風速の影響を抑制するとともに、塵の侵入を阻止するための通気性のフィルタ1Rを備えている。
【0037】
このように、開口部1Dにフィルタ1Rを設けることによって、排気ダクト内における排気風の影響を受けて、感湿素子の温度が変化するために、湿度測定結果が異なるものとなったり、または感湿素子の表面に塵埃等が付着して熱放散特性が変化したりする等の、障害を防止することができる。
【0038】
図3は、本発明の実施形態(3) を示したものであって、本発明における熱伝導式差湿センサの1例を示し、(a) は上面図、(b) は側断面図、(c) はカバー2Jを外した状態の下面図である。
【0039】
図3において、均熱ケース2Aは、電波シールド性および熱伝導性が良好な、金属または樹脂材料の切削加工体から構成され、下端に鍔部2Kを備えた、上面が平坦な、例えば円柱状の躯体2L中に、鍔部側から、独立した二つの凹部2B,2Cを円柱の軸に対称に形成されているとともに、一方の凹部2Bに、躯体部2Lの上面に対して貫通した開口部2Dを設けた構造を有している。なお、均熱ケースは円柱状に限らず、中心軸に対して対称な他の形状でもよい。
【0040】
カバー2Jは、電波シールド性が良好な金属または樹脂材料から構成され、上端に鍔部2Mを備えた凹型の皿状体2Nからなり、皿状体2Nの底部に開口部2Sを有している。均熱ケース2Aに対して、カバー2Jを、それぞれの鍔部2K,2Mを接合することによって、一体化する。
【0041】
第1の感湿素子2Eと、第2の感湿素子2Fとは、予め抵抗選別されて特性の揃った、自己加熱型サーミスタからなる感温素子からなっている。第1の感湿素子2Eは、基板2Pを貫通して絶縁状態で設けられた二つの端子2Qの先端間に接続することによって空中に支持された、自己加熱される感温素子であり、均熱ケース2Aの開口部2Dを有する凹部2Bに、基板2Pによって固定されている。第2の感湿素子2Fは、同様に、基板2P’を貫通して絶縁状態で設けられた二つの端子2Qの先端間に接続することによって空中に支持された、自己加熱される感温素子であり、基板2P’に設けられた開口部または切り込み部2Tを介して外部の雰囲気が流通可能な、均熱ケース2Aの凹部2Cに、基板2P’によって固定されている。
【0042】
基板2P,2P’は樹脂材料から形成してもよく、この場合は、二つのピン型の端子2Qを直接、基板2P,2P’を貫通して埋め込んで気密に固定する。また、基板は金属板から形成してもよく、この場合は、二つのガラス絶縁されたハーメチック端子を基板を貫通して設けて、気密に固定する。基板2Pは開口部または切り込み部を有せず、従って、凹部2Bは開口部2Dを経て、排気ダクト内の雰囲気が流通可能な状態となる。一方、基板2P’は開口部または切り込み部2Tを有し、従って、凹部2Cに固定された状態で、凹部2Cは外部の雰囲気が流通可能な状態となる。
【0043】
図3に示されるセンサは、差湿センサとして動作する。このようなセンサを、電子レンジの排気ダクト壁に、均熱ケースの開口部2Dが排気ダクト内に開口するとともに、カバーの開口部2Sが、排気ダクト外に開口するように設置して、両感温素子を含む図6に示されたようなブリッジ回路を形成し、このブリッジ回路の不平衡電圧によって、排気ダクト内の第1の有湿環境と、排気ダクト外の第2の有湿環境との差湿度を検出することによって、電子レンジの加熱室内に置かれた食品の加熱仕上がりを検知する電子レンジ用仕上がり検知センサとして使用することができる。
【0044】
図3に示された電子レンジ用仕上がり検知センサを電子レンジの排気ダクト壁に取り付け、図6に示すブリッジ回路に接続してダイナミックゼロバランスを測定し、それをスタティックゼロバランスと比較した結果は、図7中にCによって示されたものと同様である。
【0045】
実施形態(3) に示された電子レンジ用仕上がり検知センサによれば、従来例と比較して、ダイナミックゼロバランスとスタティックゼロバランスとの差が、取り付け方向性を含めて、1/3以下に改善されている。
【0046】
図4は、本発明の実施形態(4) を示したものであって、実施形態(3) の改良形態を示し、図3の場合と同じものを同じ番号で示している。図4に示された実施形態においては、開口部2Dに、排気ダクト内の風速の影響を抑制するとともに、塵の侵入を阻止するための通気性のフィルタ2Rを備えている。
【0047】
このように、開口部2Dにフィルタ2Rを設けることによって、排気ダクト内における排気風の影響を受けて、感湿素子の温度が変化するために、湿度測定結果が異なるものとなったり、または感湿素子の表面に塵埃等が付着して熱放散特性が変化したりする等の、障害を防止することができる。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、電子レンジ用仕上がり検知センサにおいて、ダイナミックゼロバランス特性がスタティックゼロバランス特性とあまり異ならないようになるので、使いやすさが向上するとともに、均熱ケースを感湿素子(第1の感湿素子)と温度補償素子(第2の感湿素子)とを収容できるような形状構造とすることによって、感温素子を抵抗選別のみによってペアリング可能となり、さらに使用材料の価格が低減するので、この種のセンサのコストダウンを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態(1) を示す図である。
【図2】本発明の実施形態(2) を示す図である。
【図3】本発明の実施形態(3) を示す図である。
【図4】本発明の実施形態(4) を示す図である。
【図5】従来の電子レンジ用仕上がり検知センサの一例を示す図である。
【図6】センサ回路の構成例を示す図である。
【図7】ダイナミックゼロバランスとスタティックゼロバランスの関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1A 均熱ケース
1B 凹部
1C 凹部
1D 開口部
1E 感熱素子
1F 感熱素子
1J カバー
1P 基板
1Q 端子
1R フィルタ
2A 均熱ケース
2B 凹部
2C 凹部
2D 開口部
2E 感熱素子
2F 感熱素子
2J カバー
2P 基板
2P’基板
2Q 端子
2R フィルタ
2T 開口部または切り込み部

Claims (4)

  1. 電波シールド性および熱伝導性が良好な金属または樹脂材料から形成された、下端に鍔部を有し上面が平坦な躯体中に、該鍔部側から、独立した二つの凹部を中心軸に対称に形成するとともに、一方の凹部に前記上面に対して貫通した開口部を設けてなる均熱ケースに対して、
    電波シールド性が良好な金属または樹脂材料から形成された、上端に鍔部を有する凹型の皿状体からなるカバーを、前記均熱ケースに対して、それぞれの鍔部を接合することによって一体化するとともに、
    特性の揃った自己加熱型の二つの感温素子を、それぞれ基板を貫通して絶縁状態で設けられた二つの端子の先端間に接続して支持し、一方の感温素子を前記均熱ケースの開口部を有する凹部に対して前記基板を介して封止して感湿素子を形成し、他方の感温素子を前記均熱ケースの他方の凹部に対して前記基板を介して封止して温度補償素子を形成することによって絶対湿度センサを構成し、
    該絶対湿度センサを電子レンジの排気ダクト壁に、前記開口部が排気ダクト内に開口するように設置して、前記両感温素子を含むブリッジ回路の不平衡電圧によって前記排気ダクト内の雰囲気の絶対湿度を検出することによって、電子レンジの加熱室内に置かれた食品の加熱仕上がりを検知することを特徴とする電子レンジ用仕上がり検知センサ。
  2. 前記開口部に、排気ダクト内の風速の影響を抑制するとともに、塵の侵入を阻止するための通気性のフィルタを設けたことを特徴とする請求項1に記載の電子レンジ用仕上がり検知センサ。
  3. 電波シールド性および熱伝導性が良好な金属または樹脂材料から形成された、下端に鍔部を有し上面が平坦な躯体中に、該鍔部側から、独立した二つの凹部を中心軸に対称に形成するとともに、一方の凹部に前記上面に対して貫通した開口部を設けてなる均熱ケースに対して、
    電波シールド性が良好な金属または樹脂材料から形成された、上端に鍔部を有する凹型の皿状体からなり該皿状体の底部に開口部を有するカバーを、前記均熱ケースに対して、それぞれの鍔部を接合することによって一体化するとともに、
    特性の揃った自己加熱型の二つの感温素子を、一方は、基板を貫通して絶縁状態で設けられた二つの端子の先端間に接続して支持して、前記均熱ケースの開口部を有する凹部に対して該基板を介して封止して第1の感湿素子を形成し、他方は、開口部または切り込み部を有する基板を貫通して絶縁状態で設けられた二つの端子の先端間に接続して支持して、前記均熱ケースの他方の凹部に対して該基板を介して封止して第2の感湿素子を形成することによって差湿センサを構成し、
    該差湿センサを電子レンジの排気ダクト壁に、前記均熱ケースの開口部が排気ダクト内に開口するとともに、前記カバーの開口部が、排気ダクト外に開口するように設置して、前記両感温素子を含むブリッジ回路の不平衡電圧によって、前記排気ダクト内の第1の有湿環境と、排気ダクト外の第2の有湿環境との差湿度を検出することによって、電子レンジの加熱室内に置かれた食品の加熱仕上がりを検知することを特徴とする電子レンジ用仕上がり検知センサ。
  4. 前記均熱ケースの開口部に、排気ダクト内の風速の影響を抑制するとともに、塵の侵入を阻止するための通気性のフィルタを設けたことを特徴とする請求項3に記載の電子レンジ用仕上がり検知センサ。
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