JP3588751B2 - 葱類の剪葉装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はハウスなどでの玉葱やニラなどの葱類の育苗時における伸びた葉の剪葉を行う装置に関するものであり、特にこの剪葉された葉の処理に関する機構に係るものである。
【0002】
【発明の背景】
玉葱を栽培するにあたっては、まず玉葱の種を、土が入ったポットに播いてこのポットを苗箱に複数個並べ、この苗箱を温室のハウス内の苗床上へ複数個敷設して、発芽させて育苗する。そしてある程度苗が大きく育ったところで本圃場へ移植することが行われている。ところで前記ハウス内の育苗時に葉が伸びてくると、苗が倒れたり、他の苗の受光状態を阻害するため、また苗をより太く丈夫にするために葉の高さを比較的短く切り揃えることが行われている。ここで剪葉した葉は、剪葉後に取り除くことが必要であるが、例えば直接苗床上に足を踏み入れるようなことは苗床を荒らすためできず、そのため苗床の両側部から不自然な姿勢でこの作業を行うことを余儀なくされ、その作業は労力を要するものであった。
【0003】
そこで、近年苗床を跨いで移動し、剪葉を行う剪葉装置が用いられている。このものは、苗床を跨ぐように門型状をした移動台車に対し、カッターを水平に姿勢設定した剪葉機ユニットを搭載して成るもので、刈り取った葉を移動台車に搭載した収容袋や収容カゴ等の収容体に送風機等を用いて投入する構成を採り、このような装置として例えば本出願人が既に出願に及んでいる特開2000−69848号「葱類の剪葉装置」がある。なおこのものは、収容体をカッターの側方に設置するが、その他カッターの後方に収容体を設置するタイプの剪葉装置もある。また一般的に苗床は、300cm等の広い幅を有しているため、往きに例えば苗床の左半分の葉を刈り取り、帰りに右半分の葉を刈り取るような刈り取り態様を採ることが多く、従って剪葉機ユニットのカッターは、ほぼ苗床の半分程度の長さを有したものが使用されることが多い。また剪葉を行っていると、苗床の途中において収容体が刈り取られた葉で満杯となることがあるが、この場合には収容体を剪葉装置から取り外して、例えば苗床の脇のその場所に一時葉を載置しておき、剪葉終了後に片づけるような作業形態を採っている。
【0004】
ところでハウス内は、苗床同士の間は通路として使用され、比較的広いスペースがあるのが普通であるが、ハウスの壁と苗床との間は、狭くなっているのが苗床の慣習的な形成形態である。従って前述したように剪葉途中において収容体10が満杯となったときに収容体10内の葉A1を取り出す作業は、収容体10が図6(a)に示すようにハウスHの壁H1側に位置している際に、作業スペースが狭いため極めて作業が大変であり、不便であるという問題点があった。また取り付けられた収容体10を逐次取り外し再び取り付けるような作業も面倒であるし、また取り付け及び取り外しを行う際に、収容体10が作業者が立っている個所と反対側の通路側に位置しているときには、苗床に足を踏み入れるわけにはいかないため、一度反対側に回り込まなければならなかったり、またかろうじてその立っている個所から着脱が行える場合にも極めて無理な姿勢を強いられ、過度の疲労や例えば腰を悪くするなどの心配もあった。また前述したように一度刈り取って収容された葉A1を取り出し、苗床Gの脇に載置し、剪葉終了後に片づけるような作業は、あまり効率のよい作業ではなかった。
【0005】
【開発を試みた技術的課題】
本発明はこのような問題点を解決するためになされたものであって、剪葉途中における収容体からの葉の取り出しや収容体内の葉の均しが常に楽に行える新規な葱類の剪葉装置の開発を試みたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
すなわち請求項1記載の葱類の剪葉装置は、下端に車輪を具える左右の脚柱フレームと、この左右の脚柱フレームを連結する水平フレームとを具備して葱類の苗床を跨いで走行する門型の移動台車に対し、葱類の上方に延びた葉を切断するための苗床の幅方向にほぼ水平に設定されるカッターを有する剪葉機ユニットを搭載して葱類の葉を剪葉する装置において、この装置は、前記カッターにより剪葉された葉をカッター後方へ移送する送風機と、前記カッターの後方に設けられ送風機により風送された葉を受け取る収容体とを具えてなり、且つこの収容体は、前記水平フレーム上を左右に移動自在であることを特徴として成るものである。
この発明によれば、苗床の左右側脇のいずれか広いスペースで、収容体に収容された葉の取り出し作業や収容体内の葉の均し作業が行える。従って作業がやりやすく、効率がアップし、また苗床の反対脇側から作業を行うような無理な姿勢を強いられることもない。
【0007】
また請求項2記載の葱類の剪葉装置は、前記要件に加え、前記剪葉機ユニットは、前記水平フレームに対しスライド自在に係止され、且つ前記収容体は、この剪葉機ユニットの剪葉機フレームに対し係止されることにより、前記水平フレーム上を移動可能に構成されていることを特徴として成るものである。
この発明によれば、剪葉機ユニットと収容体が一体的に移動できるため、収容体をスライド移動させる際に、剪葉機ユニットから取り外すような作業が不要となる。更に剪葉機ユニットの位置決め作業も楽である。また葱類の剪葉装置を戻り走行させる際に、剪葉機ユニットと収容体を一度に水平フレームの反対サイドに付け替えることが可能となる。
【0008】
更に請求項3記載の葱類の剪葉装置は、前記請求項2記載の要件に加え、前記剪葉機ユニットは、転動輪によって前記水平フレーム上を転動して移動することを特徴として成るものである。
この発明によれば、スライド移動がスムーズに行われ、極めて小さな力で移動できる。
【0009】
更にまた請求項4記載の葱類の剪葉装置は、前記要件に加え、前記収容体は、移動台車に対し装着された状態で、収容される葱類の葉の取り出しまたは均し作業のための開閉蓋を有していることを特徴として成るものである。
この発明によれば、収容体内の葉を取り出したり、収容がスムーズに行われるように偏った葉を均す際に、逐次収容体を取り外す必要がない。
【0010】
更にまた請求項5記載の葱類の剪葉装置は、前記請求項4記載の要件に加え、前記収容体は、移動台車に対し装着された状態で、収容される葱類の葉を掻き出すための掻出口を有していることを特徴として成るものである。
この発明によれば、収容体からの葉の取り出しが容易となる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下本発明を図示の実施の形態に基づき説明する。図中符号1に示す装置は、本発明に係る葱類の剪葉装置であって、このものは葱類の苗床Gを跨いで走行する門状の移動台車2と、この移動台車2に搭載され葱類の上方に延びた葉A1を切断する剪葉機ユニット3と、剪葉された葉A1を剪葉機ユニット3の後方へ吹き飛ばすこれと一体の送風機4と、この吹き飛ばされた葉A1を収容する本発明の特徴たる収容体10と、この収容体10に収容できなくなった葉A1を一時収容する補助ストッカ5とを具備して成る。
なお本発明の葱類の剪葉装置1はハウスH等で育苗され、伸びた葉A1を切断する必要がある葱類に用いられるものであるが、具体的にはこのような葱類として玉葱やニラがある。以下の図示の実施の形態では玉葱Aを例として説明する。
【0012】
以下これら部材について詳細に説明する。
まず移動台車2について説明する。移動台車2は門状に形成されて成るもので、苗床Gの左右両サイドに垂直に立った状態で位置される脚柱フレーム21と、この脚柱フレーム21に対し昇降スライダ23により昇降自在に係止される水平フレーム20とから成り、前記脚柱フレーム21の下端前後にはゴム製タイヤの車輪22が設けられる。なお水平フレーム20は三本の角パイプを一直線状に嵌め合わせて成るものであり、車幅を変更できるように横幅方向に伸縮自在に構成されるものを、二本前後に平行に設けて成るものである。なお車輪22は左右両方もしくはどちらか一方を例えば溝付き車輪としてレールを走行するようにしても構わず、また手動ではなく駆動モータを設けて駆動輪により自動走行する形態を採ることも可能である。
【0013】
左右の脚柱フレーム21の上部中央には、ボールネジ24が回転自在に設けられ、このボールネジ24の下方に、前記昇降スライダ23が螺合されている。昇降スライダ23は、案内コロ23aにより脚柱フレーム21に対し挾持するように係止されており、この左右の昇降スライダ23に水平フレーム20が架設されている。ボールネジ24の上部には、ハンドル24aが設けられており、このハンドル24aを回転させることにより昇降スライダ23が昇降し、水平フレーム20の高さ位置が変更される。
【0014】
次に剪葉機ユニット3について説明する。剪葉機ユニット3は、まず剪葉機支持フレーム30に対し、直接剪葉作用を担う部材である原動機31と、この原動機31により駆動されるカッター32が設けられて成る。カッター32は、一例としていわゆるバリカン式のものを用いて玉葱Aの葉A1を切断する。なお剪葉機ユニット3は一度の走行では、苗床Gのほぼ片面を切断する型式のものを用いるものである。剪葉機支持フレーム30の上部には、水平フレーム20に係止するための吊持ロッド33が立ち上げられて設けられ、この吊持ロッド33の先端には、前後二本の水平フレーム20の間に架設される移動軸35がソケット34により水平面方向に回動自在に接続されている。そして、この移動軸35の両端部には、溝付きの転動輪36が回転自在に設けられており、この転動輪36が水平フレーム20上を転動することにより剪葉機支持フレーム30に支持される剪葉機ユニット3及びこれと一体の後述する送風機4の関連諸部材が左右方向にスライド自在に構成される。
【0015】
次に送風機4について説明する。送風機4も前記剪葉機ユニット3の一部として剪葉機支持フレーム30に対し設けられるものであり、具体的には送風機4のファン40が前記原動機31の下側に設けられ、剪葉機ユニット3の他端側に送風口を向けるように設定される。なお送風口にはカッター32の斜め前上部に配設された送風管41の端部が接続され、送風管41に設けられた複数のノズル42から吹き出されるエアにより、切断された葉A1がカッター32後方へ吹き飛ばされるように構成される。
なお送風機4のファン40の羽根は、例えば原動機31の駆動軸により直接的に駆動するものであるが、その他例えば適宜原動機31により発電し、その電気によって送風機4を駆動するような実施の形態を採っても構わない。
【0016】
次に収容体10について説明する。図1または図5に示されるように、収容体10は平面視で矩形状の収容受皿11の上部に開閉蓋12を後方を自由端として開閉自在に設けて成る。なお収容体10の前後左右は、葱類の剪葉装置1に搭載された状態で剪葉作業進行方向側(すなわちカッター32の装着されている側)を前方とし、その反対を後方とし、進行方向に向かって右側を右方、左側を左方とする。収容体10は、具体的には収容受皿11の前端に葉A1の受入口10aを形成するための受入枠15が門状に設けられ、またこの受入枠15のすぐ後方に、コの字状の収容上枠13が収容受皿11に対し、回動自在に接続されている。そしてこの収容上枠13に対し、前記ネット14が張設され開閉蓋12が形成されている。また収容受皿11の左右側板11bは、底板11aに対しヒンジ11cにより回動自在に接続されており、側板11bを下方へ回動して掻出口11hを開口形成することにより葉A1を収容受皿11の側方から掻き出しやすいようにされている。また前記受入枠15の上端左右二カ所に、係止杆16が上方に延びて設けられ、この先端にはフック16aが具えられている。そしてこのフック16aにより前記剪葉機支持フレーム30の移動軸35に係止される。
【0017】
次に補助ストッカ5について説明する。補助ストッカ5は、一例として四角形状のカゴ内にネットが張られた物を用い、玉葱Aの葉A1を剪葉する際に水平フレーム20上に載置して使用する。もちろん補助ストッカ5は、網袋等を用い移動台車2のいずれかに吊るし下げるようにしても構わない。
【0018】
本発明に係る葱類の剪葉装置1は以上のような具体的な形態を有し、以下この作動態様について説明する。
(1)カッターの高さ位置調整
玉葱Aの葉A1を剪葉する位置にカッター32を位置調整するため、左右のボールネジ24のハンドル24aを回転して昇降スライダ23を上下動させ、カッター32の高さ位置を調整する。そしてカッター32はほぼ水平に位置させる。
【0019】
(2)剪葉並びに葉の集葉
葱類の剪葉装置1を一人乃至は二人で押しながら前進させ、カッター32により玉葱Aの葉A1を剪葉して刈り揃える。剪葉された葉A1は送風機4による送風によってカッター32の後方側に吹き飛ばされ、受入口10aから収容体10内に送り込まれる。
【0020】
(3)反転戻り剪葉
前述のような剪葉作業を進め苗床Gの終端まで剪葉を行ったら、次に戻り走行して苗床Gの反対面の剪葉を行う。この作業は図7に示すようにまず水平フレーム20の端部側に位置した吊持ロッド33を持ち上げ移動軸35を90°回転させて、前後の水平フレーム20間を通して下方へ下げ、そして180°旋回させて水平フレーム20の他端側へ持ち回すようにする。そして移動軸35を前後の水平フレーム20間を通して上方に持ち上げ、再度90°回転させて前後の水平フレーム20上に移動軸35先端の転動輪36をそれぞれ係止する。
以上のセッティング作業によりカッター32は剪葉されていない苗床Gの反対面側上に位置するとともにカッター32の刃は、反対方向を向く。
【0021】
(4)剪葉された葉の処理
剪葉された葉A1は、上述したように収容体10内に収容されるが、剪葉途中において剪葉された葉A1が満杯になり、前の受入口10aからこぼれ落ちそうになったら、剪葉を一時中断する。そしてこのとき収容体10が、図6(a)に示されるようにハウスHの壁H1等の狭小幅スペースS2側に位置しているときには、図6(b)に示されるように反対側の広幅スペースS1側に収容体10を移動させる。本実施の形態では、剪葉機支持フレーム30全体について水平フレーム20上をスライドさせることにより収容体10を広幅スペースS1側に位置させる。収容体10が広幅スペースS1側に位置したら、開閉蓋12を開放し、更に側板11bを外側に回動させ掻出口11hを開口する。移動台車2上に設けた補助ストッカ5を手に持ち、前記側板11bが回動された収容受皿11下方に臨ませ、収容受皿11上の葉A1を手や適宜道具を用いてかきとり、前記補助ストッカ5内に収容する。苗床Gの始端側に到達できるだけの余裕スペースが収容体10内にできればよいため、その分量が補助ストッカ5内に収容されたら、掻取作業を終了する。剪葉機支持フレーム30全体を再度狭小幅スペースS2側に位置させ、剪葉機ユニット3を駆動して作業を再開する。また収容体10内の葉の収容に不具合が発生している場合には、適宜収容体10の開閉蓋12を開放し、収容体10内の葉を均したり、あるいは取り除いたりする。
なお例えば収容体10の容量が大きく、苗床G上で満杯になることがない場合などには、補助ストッカ5を用いずに、例えば収容体10内で偏って収容された葉A1を均す作業のみを行う。
【0022】
【他の実施の形態】
本発明の基本的な実施の形態は以上のようであるが、その他種々の改変が行い得る。
すなわち前記基本的な実施の形態では、収容体10を転動輪36により移動自在な剪葉機ユニット3に係止することにより、移動台車2の水平フレーム20に対し左右方向に移動自在としたが、収容体50を直接水平フレーム20′に対し移動自在に係止するようにしても構わない。図8に示すものは、収容体係止フレーム51に水平フレーム20′係止用の転動輪52を設け、水平フレーム20′に対し移動自在に係止するようにしたものである。もちろん収容体50は、水平フレーム20′に対し着脱自在であり、剪葉方向によって移動台車の前後に設置可能である。なおこの収容体50の具体的な形態は、一例として収容受皿53の左右端部に左右端部側をそれぞれ自由端としてウイング開閉式の開閉扉54が設けられており、開閉扉54が開放された際には掻出口55が開口される。なお開閉扉54は、後端側を自由端としてウイング開閉するようにしても構わない。また開閉扉54の間には、一例として葉A1が飛び出さないようにネット56が張設されている。
【0023】
また収容体10を図9に示すような袋状の収容体60で実施することも可能である。この収容体60は、網袋である収容袋61を袋掛枠62に係止し、この袋掛枠62を袋載置台63に装着して使用するものである。なお網袋以外にも適宜の袋を用いることが可能である。
袋掛枠62は一例として正面視で矩形状をなし、中央に仕切りフレーム62aが設けられ、二つに区画されている。もちろんこの袋掛枠62も仕切りフレーム62aを設けなかったり、あるいは三つに仕切り、一つや三つの収容袋61で収容することも可能である。袋掛枠62には、複数のフック62bが設けられ、ここに二枚の収容袋61がここに係止されるとともに、袋載置台63の受入枠65に係止するための掛止フック62cが上部左右に設けられている。
また袋載置台63は、前記収容袋61が載置される平板状の載置部64と、この載置部64前端に立ち上げられる門形の受入枠65と、受入枠65の左右上部に立ち上げて設けられる先端にフック67を有する係止杆66とを具えて成る。受入枠65の両側部には、前記袋掛枠62を係止するための掛止フック68が設けられている。そして受入枠65に対し前記袋掛枠62がそれぞれの掛止フックで係止され、この収容体60は、前記基本的な実施の形態と同様に係止杆66のフック67にて剪葉機支持フレーム30の移動軸35に係止される。もちろん前記他の実施の形態で示したように収容体60を直接水平フレーム20′に対し移動自在に係止するような実施形態を採ることも可能である。
【0024】
なお上記のような実施の形態では、あらかじめ収容体50を移動台車の水平フレーム20′の前後にそれぞれ一つずつ設けておくようにしても構わない。
【0025】
また前記基本的実施の形態における補助ストッカ5は、前記水平フレーム20の上部等に左右方向へスライド自在に係止するようにしても構わない。
【0026】
【発明の効果】
請求項1記載の葱類の剪葉装置によれば、移動台車2の水平フレームに対し、刈り取られた葉A1を収容する収容体10を左右に移動自在に設けたため、苗床Gの左右側脇のいずれか広いスペースで、収容体10に収容された葉A1の取り出し作業や収容体10内の葉A1の均し作業が行える。従って作業がやりやすく、効率がアップし、また苗床Gの反対脇側から作業を行うような無理な姿勢を強いられることもない。
【0027】
また請求項2記載の葱類の剪葉装置によれば、剪葉機ユニット3は、水平フレームに対しスライド自在に係止され、且つ収容体10は、この剪葉機ユニット3の剪葉機支持フレーム30に対し係止されることにより、水平フレーム上を移動可能に構成されているため、剪葉機ユニット3と収容体10が一体的に移動でき、収容体10をスライド移動させる際に、剪葉機ユニット3から取り外すような作業が不要となる。更に剪葉機ユニット3の位置決め作業も楽である。また葱類の剪葉装置1を戻り走行させる際に、剪葉機ユニット3と収容体10を一度に水平フレームの反対サイドに付け替えることが可能となる。
【0028】
更に請求項3記載の葱類の剪葉装置によれば、剪葉機ユニット3は、転動輪36によって水平フレーム上を転動して移動するため、スライド移動がスムーズに行われ、極めて小さな力で移動できる。
【0029】
更にまた請求項4記載の葱類の剪葉装置によれば、収容体10は、移動台車2に対し装着された状態で、収容される葱類の葉A1を取り出すまたは均すことのできる開閉蓋12を有しているため、収容体10内の葉A1を取り出したり、収容がスムーズに行われるように偏った葉A1を均す際に、逐次収容体10を取り外す必要がない。
【0030】
更にまた請求項5記載の葱類の剪葉装置によれば、収容体10は、移動台車2に対し装着された状態で、収容される葱類の葉A1を掻き出すための掻出口11hを有しているため、収容体10からの葉A1の取り出しが容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の葱類の剪葉装置を用い、玉葱の葉を剪葉する実施の形態を示す斜視図である。
【図2】本発明の葱類の剪葉装置を示す正面図である。
【図3】同上平面図である。
【図4】同上側面図である。
【図5】収容体を正面方向から見た斜視図である。
【図6】ハウス内の苗床の配置例及び収容体の移動の様子を示す作動状態図である。
【図7】葱類の剪葉装置を方向転換する場合の作業手順を示す説明図である。
【図8】収容体の構成を異ならせた他の実施の形態を示す斜視図である。
【図9】同上更に他の実施の形態を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1 葱類の剪葉装置
2 移動台車
3 剪葉機ユニット
4 送風機
5 補助ストッカ
10 収容体
10a 受入口
11 収容受皿
11a 底板
11b 側板
11c ヒンジ
11h 掻出口
12 開閉蓋
13 収容上枠
14 ネット
15 受入枠
16 係止杆
16a フック
20 水平フレーム
20′ 水平フレーム
21 脚柱フレーム
22 車輪
23 昇降スライダ
23a 案内コロ
24 ボールネジ
24a ハンドル
30 剪葉機支持フレーム
31 原動機
32 カッター
33 吊持ロッド
34 ソケット
35 移動軸
36 転動輪
40 ファン
41 送風管
42 ノズル
50 収容体
51 収容体係止フレーム
52 転動輪
53 収容受皿
54 開閉扉
55 掻出口
56 ネット
60 収容体
61 収容袋
62 袋掛枠
62a 仕切りフレーム
62b フック
62c 掛止フック
63 袋載置台
64 載置部
65 受入枠
66 係止杆
67 フック
68 掛止フック
A 玉葱
A1 葉
G 苗床
H ハウス
H1 壁
S1 広幅スペース
S2 狭小幅スペース

Claims (5)

  1. 下端に車輪を具える左右の脚柱フレームと、この左右の脚柱フレームを連結する水平フレームとを具備して葱類の苗床を跨いで走行する門型の移動台車に対し、葱類の上方に延びた葉を切断するための苗床の幅方向にほぼ水平に設定されるカッターを有する剪葉機ユニットを搭載して葱類の葉を剪葉する装置において、この装置は、前記カッターにより剪葉された葉をカッター後方へ移送する送風機と、前記カッターの後方に設けられ送風機により風送された葉を受け取る収容体とを具えて成り、且つこの収容体は、前記水平フレーム上を左右に移動自在であることを特徴とする葱類の剪葉装置。
  2. 前記剪葉機ユニットは、前記水平フレームに対しスライド自在に係止され、且つ前記収容体は、この剪葉機ユニットの剪葉機フレームに対し係止されることにより、前記水平フレーム上を移動可能に構成されていることを特徴とする請求項1記載の葱類の剪葉装置。
  3. 前記剪葉機ユニットは、転動輪によって前記水平フレーム上を転動して移動することを特徴とする請求項2記載の葱類の剪葉装置。
  4. 前記収容体は、移動台車に対し装着された状態で、収容される葱類の葉の取り出しまたは均し作業を行うための開閉蓋を有していることを特徴とする請求項1、2または3記載の葱類の剪葉装置。
  5. 前記収容体は、移動台車に対し装着された状態で、収容される葱類の葉を掻き出すための掻出口を有していることを特徴とする請求項4記載の葱類の剪葉装置。
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