JP3588606B2 - 車両用インストルメントパネルの空調エアダクト構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用インストルメントパネルに設けられた空調エアダクトに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、この種の車両用インストルメントパネルの空調エアダクト構造として、例えば特開平9−323568号公報に開示されるように、インストルメントパネル本体に空調ユニットからの空調エアを車室の各部へ導くためのダクトを一体的に設けるものが知られている。すなわち、インストルメントパネル本体の車幅方向略中央部にセンタ吹出口が設けられていて、このセンタ吹出口に接続される空調エア通路はインストルメントパネル本体とその下面に接合されるロアダクトによって構成されている。そして、ロアダクトの上流側には空調ユニットの空調エア吹出部に接続される空調エア取入口が形成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、インストルメントパネル本体の内部スペースの要求によって前記空調ユニットのブロアを助手席側寄りに配置する場合があり、このように助手席側寄りから送風すると空調エアの流れが空調ユニットの運転席側の側壁内面に当たって全体として上方かつ助手席側へUターンして向かうような流れとなる。そして、この空調エアがロアダクト内に流入すると、該ロアダクトの流量が車幅方向について大きく異なることになるから、例えばインストルメントパネルのデザイン等によってセンタ吹出口を車幅方向に複数設けたものでは、各センタ吹出口からの流量が互いに異なって乗員が違和感を感じるという問題がある。
【0004】
また、インストルメントパネル本体の運転席側には計器等を配設するので、空調ユニットの空調エア吹出部が計器類と干渉しないようにするために、該吹出部を運転席側へ大きくすることができず、ロアダクトの空調エア取入口の幅を該ロアダクトの運転席側へ十分に拡大できない。つまり、ロアダクト内の運転席側の流量が少なくなり、その運転席側に位置するセンタ吹出口からの吹出量が相対的に少なくなってしまう。
【0005】
言い換えると、インストルメントパネル本体の構造や空調ユニットのレイアウトによって各センタ吹出口からの空調エアの流量が略均一にならないため、インストルメントパネルのデザイン自由度の向上と乗員の快適性とを両立できない。
【0006】
本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、インストルメントパネル本体の車幅方向略中央部にセンタ吹出口を車幅方向に複数並設する場合に、空調ユニットとインストルメントパネルのセンタ吹出口とを接続するロアダクトの構造に工夫を凝らし、インストルメントパネル本体の構造や空調ユニットのレイアウトによらず、各センタ吹出口からの空調エアの流量を略均一にすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明の解決手段では、インストルメントパネル本体の下面に接合されて空調エア通路を形成するロアダクトの空調エア取入口とエア吹出口との間に整流柱を設けるようにした。
【0008】
具体的には、請求項1の発明では、インストルメントパネル本体と該本体の下面に接合されたロアダクトとにより空調エア通路を形成するとともに、前記ロアダクトの下方に配置した空調ユニットのブロアにより車幅方向一側から他側に送風した空調エアを上方へ向けて流通させた後、ロアダクトの空調エア取入口から該ロアダクト内に流通させ、インストルメントパネル本体の車幅方向略中央部に設けたセンタエア吹出部から車室に向けて吹き出すようにした車両用インストルメントパネルの空調エアダクト構造を前提とする。そして、前記センタエア吹出部を、車幅方向一側から他側に向かって順次並設された第1吹出口、第2吹出口及び第3吹出口を有するものとし、前記空調エア取入口を、該空調エア取入口の上下方向の中心部が前記第1吹出口、第2吹出口及び第3吹出口の上下方向の中心部よりも下方に位置付けられてこれら吹出口と車体前後方向に対向し、かつ第1吹出口の車幅方向一側から第3吹出口の車幅方向中間部に亘り車幅方向に連続して形成し、前記第1吹出口と空調エア取入口との間のロアダクトに、空調エア流れ方向上流側を頂点とし下流側に向けて拡大する山形状の第1整流柱を立設し、前記第2吹出口と空調エア取入口との間のロアダクトに、空調エア流れ方向上流側を頂点とし下流側に向けて拡大する山形状の第2整流柱を立設し、前記第1整流柱及び第2整流柱を上側へ行くほど断面形状が小さくなるように形成し、前記第1整流柱を第2整流柱に対し空調エア流れ方向下流側にずらして配置する構成とする。
【0009】
前記した本発明の前提構成によれば、空調ユニットのブロアによって車幅方向一側から他側へ向けて送風された空調エアは上方へ向かう流れとされた後、ロアダクトの空調エア取入口からロアダクト内に流通し、インストルメントパネル本体の車幅方向略中央部に設けられた第1〜第3吹出口を介して車室に向けて吹き出すようになる。
【0010】
ここで、前記ブロアによる車幅方向一側から他側に向かう空調エアの流れが空調ユニット内で上方へ向きを変える際には、その流れが空調ユニットの車幅方向他側の側壁内面に当たって全体として上方かつ車幅方向一側へUターンして向かうような流れとなる。そして、この空調エアがロアダクト内に流入すると、該ロアダクト内の車幅方向一側の流量が相対的に多くなり、このことで車幅方向他側に位置する第3吹出口からの空調エアの流量が最も少なくなる。
【0011】
また、インストルメントパネル本体の運転席側には計器等を配設するので、ロアダクトの空調エア取入口は第3吹出口の車幅方向中間部に対応する位置までしか形成することができず、このことによっても、第3吹出口からの空調エアの流量が少なくなる。
【0012】
このように第3吹出口からの流量が相対的に少なくなることに対して、本発明の特徴構成によれば、第2吹出口と空調エア取入口との間のロアダクトに第2整流柱を立設したので第3吹出口への所期の流量を確保できる。さらに、第1吹出口と空調エア取入口との間のロアダクトに第2整流柱よりもセンタエア吹出部側寄りに第1整流柱を設けたので、前記第2整流柱によって第1吹出口側に分配された空調エアを第1整流柱によって第1吹出口と第2吹出口とに分配することができる。
【0013】
従って、センタエア吹出部から吹き出す空調エアの全流量に対して第3吹出口からの流量が略1/3となるように第2整流柱を位置付け、この第2整流柱によって分配された第1吹出口側の流量を略均等に第1及び第2吹出口へ分配するように第1整流柱を位置付ければ、第1〜第3吹出口からの空調エアの流量を略均一にすることができる。
【0014】
請求項2の発明では、請求項1の発明において、前記インストルメントパネル本体及びロアダクトを樹脂材料により成形し、前記第1整流柱及び第2整流柱の頂部をインストルメントパネル本体に溶着するものとする。このことで、ロアダクト自体の強度を十分に確保できるとともに、インストルメントパネル全体としても強度が向上し、空調エアの送風時や車両走行時の振動等によるロアダクトからの異音の発生を未然に防止できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0016】
図1及び図2は、本発明の実施形態に係る自動車のインストルメントパネルPを示し、このインストルメントパネルPはその主体をなすインストルメントパネル本体1を備え、その内方で車幅方向に延びるインパネレインフォースメント(図示せず)に支持されて車体に取り付けられている。前記インストルメントパネル本体1は、樹脂材料を射出成形してなり、フロントウインド(図示せず)下端部近傍から車室内方(車体後方)へ略水平に延びる上壁部2とこの上壁部2の車体後端縁から下方へ延びる縦壁部3とを有する。尚、符号4は計器盤が装着されるメータフードであり、また符号5は助手席用エアバッグ装置(図示せず)の配設部である。従って、この実施形態のインストルメントパネルPは運転席が車体左側に位置する左ハンドル車用のものである。
【0017】
前記インストルメントパネル本体1の上壁部2表面の車体前側には、車幅方向略全体に亘って延びるフロントデフロスタ吹出口7が形成されているとともに、該フロントデフロスタ吹出口7の車体後方でインストルメントパネル本体1の車幅方向両端縁部近傍には、サイドデフロスタ吹出口8,8がそれぞれ形成されている。また、インストルメントパネル本体1の縦壁部3表面には、車幅方向略中央部及び両端縁部近傍にそれぞれセンタエア吹出部及びサイド吹出口9,9が形成されている。このセンタエア吹出部は、同じ形状のものが車幅方向に互いに離れて3つ並設されており、助手席側から順に第1吹出口10、第2吹出口11、第3吹出口12とされている。尚、第1〜第3吹出口10〜12の上部及び下部にはそれぞれオーディオ装置等の配設孔が形成されている。
【0018】
前記インストルメントパネル本体1の下方には、空調ユニット14が配設されるとともに、この空調ユニット14で生成された空調エアを前記各吹出口7〜12へ導くための空調エア通路が設けられており、該空調エア通路はインストルメントパネル本体1とこのインストルメントパネル本体1の裏面(下面)に接合されたロアダクト15とから構成されている。
【0019】
まず、空調ユニット14について説明すると、この空調ユニット14は車幅方向略中央部に配置された空調部16とこの空調部16よりも助手席側(車幅方向一側)に離れて配置された送風部17とからなり、両者16、17は互いの下方側がダクト18により接続されている。前記送風部17は、空気取入口19とシロッコファン20とを有するとともに、該シロッコファン20を図示しないモータによって駆動して空気取入口19から空気を取り入れてその空気をダクト18を介して空調部16へ送風するように構成されている。一方、空調部16は、エバポレータ及びヒータコア(ともに図示せず)を収容する矩形箱状のケーシング21を有するとともに、送風部17からの空気をケーシング21の助手席側壁部の下方から導入してエバポレータないしヒータコアを通過をさせて空調エアとした後、この空調エアをケーシング21の上部に設けられた吹出部22から前記ロアダクト15内に流通させるように構成されている。
【0020】
前記ロアダクト15は、図3に示すように、樹脂材料を射出成形してなるパネル状のもので、全体としてインストルメントパネル本体1の上壁部2に対応する大きさ及び形状を有する。このロアダクト15の車体前端側には、断面略矩形のデフロスタ用溝部23が車幅方向全体に亘って形成されていて、このデフロスタ用溝部23とインストルメントパネル本体1の上壁部2とによって前記フロントデフロスタ吹出口7及びサイドデフロスタ吹出口8,8に接続されるデフロスタ用空調エア通路が構成されている。このデフロスタ用溝部23の底壁部の車幅方向略中央部には、前記空調部16の空調エア吹出部22に接続されるデフロスタ用空調エア取入口24aが形成されている。
【0021】
また、前記ロアダクト15の運転席側には前記インストルメントパネル本体1のメータフード4に対応した切欠部25が形成される一方、助手席側にはエアバッグ装置の配設部5に対応した開口部26が形成されている。そして、これら切欠部25及び開口部26の間には、略矩形の凹部28が形成されていて、この凹部28と前記インストルメントパネル本体1の上壁部2とによって前記インストルメントパネル本体1の第1〜第3吹出口10〜12に接続されるセンタ用空調エア通路が構成されている。前記凹部28の車体前側の前側壁部29はロアダクト15の車体前後方向略中央部に位置していて、この凹部28の前側壁部29及び後側壁部30は対向して互いに略平行に車幅方向に延びる一方、運転席側の壁部31及び助手席側の壁部32も互いに略平行に車体前後方向に延びている。
【0022】
前記デフロスタ用空調エア取入口24aと前記凹部28との間には、前記空調エア吹出部22に接続されるセンタ用空調エア取入口24bが開口されている。
【0023】
前記凹部28の車体前側壁部29には、前記センタ用空調エア取入口24bから取り入れた空調エアを前記凹部28に導入するための空調エア取入口34が形成される一方、後側壁部30には、インストルメントパネル本体1の第1〜第3吹出口10〜12のそれぞれに対応するように3つの切欠部35,35,35が形成されている。従って、前記空調エア取入口34からセンタ用空調エア通路(凹部28)内に流入した空調エアは直線的に車体後方へ流れ、各切欠部35から第1〜第3吹出口10〜12を介して車室に吹き出すようになっている。
【0024】
前記空調エア取入口34は、図4に示すように、凹部28の車体前側壁部29の運転席側端部よりも助手席側に離れた位置からその助手席側の端部まで連続して開口している。すなわち、インストルメントパネルPの運転席側には、計器類が配設されるため、空調部16の空調エア吹出部22の幅を凹部28の運転席側端部まで拡げることができず、このことに対応させて凹部28の空調エア取入口34は、車体前後方向から見て、第1吹出口10の助手席側端部から第3吹出口12の車幅方向中間部までに連続して開口されている。
【0025】
また、前記凹部28の運転席側及び助手席側には、そこからインストルメントパネル本体1のサイド吹出口9,9まで延びるサイド用空調エア通路を構成する断面略矩形のサイド用溝部36、37がそれぞれ形成されている。運転席側のサイド用溝部36は、前記メータフード4に対応する切欠部25の周囲を周り込むように設けられる一方、助手席側のサイド用溝部37は助手席用エアバッグ装置の配設用開口部26の車体後側を周り込むように形成されている。
【0026】
また、前記ロアダクト15の車体前後方向の両端縁部、各溝部23、36、37の上端部及びエアバッグ配設用開口部26の周縁部等には図示しない突条部が形成されていて、この突条部をインストルメントパネル本体1の裏面に振動溶着することで、ロアダクト15がインストルメントパネル本体1へ接合されるとともに、各空調エア通路からの空調エアの漏れが防止される。
【0027】
上述の如く構成されたインストルメントパネルPの空調エア通路では、前記空調ユニット14のシロッコファン20を駆動すると、図1に矢印で示すように送風部17の空気取入口19から取り入れられた空気が助手席側からダクト18を通って車幅方向中央部へ向かって流れて、空調部16のケーシング21内で上方へ向けられてロアダクト15に流れる。このとき助手席側から流れてきた空気は、ケーシング21の運転席側の壁部内面に当たって上方へ向かいながらかつ助手席側へ向かうような流れとなるので、ロアダクト15の凹部28内では助手席側の流量が相対的に多くなり易く、反対に運転席側に位置する第3吹出口12からの流量は確保し難い。加えて、凹部28の空調エア取入口34は上述の如くその凹部28の運転席側の端部まで開口していないので、凹部28の運転席側における空調エアの流入が相対的に少なくなり、このことによっても第3吹出口12からの流量が確保し難くなる。
【0028】
具体的には、凹部28内に後述する整流柱40、41を設けていない場合に、その凹部28内における切欠部35,35,35近傍の流量を実際に測定した結果、図5(b)に示すように、第1及び第2吹出口10、11の間に対応する部分の流量が最も多くなり、そこから第1吹出口10、第3吹出口12へ向けて徐々に少なくなって、第3吹出口12近傍に対応する部分の流量が最も少なくなる。尚、流量は、図5(a)の流量測定位置Xで測定したものである。
【0029】
このように第3吹出口12からの流量が相対的に少なくなることに対して、この実施形態の空調エアダクト構造では、本発明の特徴構成として、凹部28内の空調エアを第1〜第3吹出口10〜12へ略均一に分配するための整流柱40、41を設けた。すなわち、図4及び図5(a)に示すように、凹部28の底壁部42の車体前後方向略中央部でかつ第1吹出口10と空調エア取入口34との間に、そこから上方へ突出する第1整流柱40を設け、さらに、この第1整流柱40から運転席側に離れた第2吹出口11と空調エア取入口34との間に第2整流柱41を設けた。これら第1及び第2整流柱40、41は、ともに上方から見ると空調エア取入口34側を頂点として吹出口10、11側を底辺とする断面三角形状とされており、言い換えると、全体が吹出口10、11側へ向けて拡大する山形状に形成されている。そして、両整流柱40、41は上側ほど断面形状が小さくされており、その上端部(頂部)は略平坦面とされるとともに、インストルメントパネル本体1の裏面に振動溶着されている。
【0030】
前記第2整流柱41は凹部28の車幅方向中央よりも若干、助手席側に位置付けられており、一方、第1整流柱40は第2整流柱41よりも断面形状が若干、小さくされるとともに、吹出口10側寄りに位置付けられている。
【0031】
前記凹部28の空調エア取入口34から空調エアが流入すると、まず、流入方向から見て第2吹出口11と重複するように設けられている第2整流柱41によって空調エアが第1吹出口10側へ向かう流れと第3吹出口12側へ向かう流れとに分配されて、該第3吹出口12への流量が十分に確保される。すなわち、この実施形態では、第2整流柱41のみを設けた場合の流量の測定結果を示す図5(c)から判るように、第2整流柱41の位置は、第1吹出口10側と第3吹出口12側との分配比が略7:3となるように設定されている。そして、同図(a)に矢印で示すように、この第2整流柱41によって第1吹出口10側に分配された空調エアは、下流側に位置する第1整流柱40によって第1吹出口10側へ向かう流れと第2吹出口11側へ向かう流れとに分配される。この第1整流柱40の位置は、第1及び第2整流柱40、41を設けた場合の流量の測定結果を示す同図(d)から判るように、両吹出口10、11からの流量が略等しくなるように設定されている。
【0032】
したがって、この実施形態に係るインストルメントパネルPの空調エアダクト構造によると、インストルメントパネル本体1の車幅方向略中央部に第1〜第3吹出口10〜12を並設する場合に、該吹出口10〜12と空調部16の空調エア吹出部22とに接続されるロアダクト15を設け、該ロアダクト15の第1吹出口10と空調エア取入口34との間に第1整流柱40を立設し、第2吹出口11と空調エア取入口34との間に第2整流柱41を立設して、第1整流柱40を第2整流柱41よりも吹出口10側寄りに位置付けたので、空調ユニット14の送風部17を助手席側にレイアウトしてそこから運転席側へ送風するようにする際、第1〜第3吹出口10〜12からの各空調エアの流量を略均一にすることができる。また、インストルメントパネルPの運転席側に配設した計器類によりロアダクト15の空調エア取入口34の幅を該ロアダクト15の運転席側端部にまで拡げることができない場合にも、各吹出口10〜12からの流量を略均一にすることができる。
【0033】
すなわち、インストルメントパネルPのデザインによって車幅方向に第1〜第3吹出口10〜12を並設するようにした場合に、計器類の配設位置や空調ユニット14のレイアウトによらず、各吹出口10〜12からの空調エアの流量を略均一にすることができ、乗員が違和感を感じることはない。
【0034】
また、前記第1及び第2整流柱40、41の上端部をインストルメントパネル本体1の裏面に溶着したので、ロアダクト15自体の強度を十分に高めることができるとともに、インストルメントパネルP全体としても強度が向上し、空調エアの送風時や自動車の走行時の振動によるロアダクト15からの異音の発生を未然に防止できる。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明に係る車両用インストルメントパネルの空調エアダクト構造によると、インストルメントパネル本体に接合されたロアダクトの下方に空調ユニットのブロアを配置し、該ブロアによって車幅方向一側から他側に送風した空調エアをロアダクトの空調エア取入口から該ロアダクト内に流通させ、インストルメントパネル本体の車幅方向略中央部に設けたセンタエア吹出部から車室に向けて吹き出すようにする場合に、センタエア吹出部を、車幅方向一側から他側に向かって並設した第1〜第3吹出口を有するものとし、前記空調エア取入口を、第1吹出口から第3吹出口と対向しかつ第1吹出口から第3吹出口の車幅方向中間部までに対応するように連続して形成し、前記第1吹出口と空調エア取入口との間のロアダクトに第1整流柱を立設し、前記第2吹出口と空調エア取入口との間のロアダクトに第2整流柱を立設し、前記第1整流柱を第2整流柱に対し空調エア流れ方向下流側にずらして配置したので、空調ユニットのレイアウトやインストルメントパネルの構造により生じる各吹出口からの流量の差を殆ど無くすことができ、このことで、インストルメントパネルのデザイン自由度の向上と、乗員の快適性とを両立できる。
【0036】
請求項2記載の発明によると、第1整流柱及び第2整流柱の頂部をインストルメントパネル本体に溶着したので、送風時や車両走行時の振動等によるロアダクトからの異音の発生を未然に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るインストルメントパネルの正面図である。
【図2】インストルメントパネルの平面図である。
【図3】ロアダクトの平面図である。
【図4】図3のA−A線断面図である。
【図5】(a)は凹部内での空調エアの流れを模式的に示す図4のB−B線断面図であり、(b)は第1整流柱及び第2整流柱を設けない場合の凹部内の流量を(a)の流量測定位置Xにおいて測定した結果を示す図であり、(c)は第2整流柱のみを設けた場合の(b)に相当する図であり、(d)は本実施形態の(b)に相当する図である。
【符号の説明】
1 インストルメントパネル本体
10 第1吹出口
11 第2吹出口
12 第3吹出口
14 空調ユニット
15 ロアダクト
20 シロッコファン(ブロア)
34 空調エア取入口
40 第1整流柱
41 第2整流柱
P インストルメントパネル
Claims (2)
- インストルメントパネル本体と該本体の下面に接合されたロアダクトとにより空調エア通路を形成するとともに、前記ロアダクトの下方に配置された空調ユニットのブロアにより車幅方向一側から他側に送風した空調エアを上方へ向けて流通させた後、ロアダクトの空調エア取入口から該ロアダクト内に流通させ、インストルメントパネル本体の車幅方向略中央部に設けたセンタエア吹出部から車室に向けて吹き出すようにした車両用インストルメントパネルの空調エアダクト構造において、
前記センタエア吹出部は、車幅方向一側から他側に向かって順次並設された第1吹出口、第2吹出口及び第3吹出口を有し、
前記空調エア取入口は、該空調エア取入口の上下方向の中心部が前記第1吹出口、第2吹出口及び第3吹出口の上下方向の中心部よりも下方に位置付けられてこれら吹出口と車体前後方向に対向し、かつ第1吹出口の車幅方向一側から第3吹出口の車幅方向中間部に亘り車幅方向に連続して形成され、
前記第1吹出口と空調エア取入口との間のロアダクトに、空調エア流れ方向上流側を頂点とし下流側に向けて拡大する山形状の第1整流柱が立設され、
前記第2吹出口と空調エア取入口との間のロアダクトに、空調エア流れ方向上流側を頂点とし下流側に向けて拡大する山形状の第2整流柱が立設され、
前記第1整流柱及び第2整流柱は上側へ行くほど断面形状が小さくなるように形成され、前記第1整流柱は第2整流柱に対し空調エア流れ方向下流側にずらして配置されていることを特徴とする車両用インストルメントパネルの空調エアダクト構造。 - 請求項1において、
前記インストルメントパネル本体及びロアダクトは樹脂材料により成形され、
前記第1整流柱及び第2整流柱の頂部はインストルメントパネル本体に溶着されていることを特徴とする車両用インストルメントパネルの空調エアダクト構造。
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