JP3588511B2 - グランドピアノ型鍵盤楽器の側板 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、グランドピアノ型鍵盤楽器の側板に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、グランドピアノまたはグランドピアノ型の鍵盤楽器は、その側板を図9に示すごとくのグランドピアノの側板独特の形状に仕上げるため、側板独特の形状をしたプレス型を備えたプレス成形機にて製造していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このように側板全体をプレス形成するプレス機およびプレス型は、大型なものとならざるを得ず、極めて製造コストの高いものとなった。また、プレス後に側板を養生やストックする場合にも、グランドピアノの側板は特殊な形状であるため、高密度に配置することが困難であり、図10に示すごとく広い養生スペースやストックスペースを必要とするという問題も有った。
【0004】
本発明は、プレス型やプレス成形機を小型化することが可能で、プレス後の養生やストックのスペースも削減できるグランドピアノ型鍵盤楽器の側板およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
本発明のグランドピアノ型鍵盤楽器の側板は、複数の側板部材を長さ方向に接続してなるグランドピアノ型鍵盤楽器の側板であって、前記側板部材が、前記グランドピアノ型鍵盤楽器の鍵盤の左側に配置されるほぼ平面状の左平面側板部材、前記グランドピアノ型鍵盤楽器の鍵盤の右側に配置されるほぼ平面状の右平面側板部材、および前記左平面側板部材と前記右平面側板部材とを前記鍵盤配置側とは反対側で接続する略Sまたは略逆Sの字状に曲げられた曲面側板部材から構成され、前記曲面側板部材が、同じ曲率で一方向に曲げられた2つの湾曲部材あるいは同じ曲率で一方向に曲げられた同じ長さの2つの湾曲部材を、その各一端面で、逆の湾曲方向に配置した状態で相互に接続されてなることを特徴としている。
【0006】
このように、本発明のグランドピアノ型鍵盤楽器の側板は、複数の側板部材を長さ方向に接続してなるとともに、その複数の側板部材が、ほぼ平面状の左平面側板部材、ほぼ平面状の右平面側板部材および略Sまたは略逆Sの字状に湾曲された曲面側板部材から構成されている。したがって、プレス成形にては、この複数の側板部材を個々に成形すれば良く、側板全体を成形する必要はない。
【0007】
このため、極めて小型のプレス型および成形プレス機でプレス作業ができる。更にプレス成形後の養生やストックにおいても、ここに成形された側板部材は、ほぼ平面状か略Sまたは略逆Sの字状であるため、側板全体よりも単純な形状であるので、養生やストックする場合も非常に密度高く集積した状態に置くことができ、スペースも極めて狭くて済む。
【0009】
このように曲面側板部材を分割することにより、更に小型のプレス型やプレス成形機で成形することができるようになり、養生やストックのためのスペースも更に削減することができる。
また左平面側板部材および右平面側板部材接続と曲面側板部材との間は、例えば、前記曲面側板部材の内で前記鍵盤配置側から見て凹状に湾曲している側の第1端面が、前記右平面側板部材の左側面の内で前記鍵盤配置側とは反対側の先端部分に接続し、前記曲面側板部材の内で前記鍵盤配置側から見て凸状に湾曲している側の第2端面が、前記左平面側板部材の端面の内で、前記鍵盤配置側とは反対側の端面であって、前記第2端面の角度に応じて角度が調整された端面に接続したものとしても良い。
【0011】
【発明の実施の形態】
[実施の形態1]
図1に、実施の形態1としてのグランドピアノ型鍵盤楽器の側板2を示す。図1(a)は平面図、(b)は斜視図である。
【0012】
側板2は、鍵盤が配置される場所である一点鎖線で示された鍵盤配置位置4の左側に配置される平面状の左平面側板部材6、鍵盤配置位置4の右側に配置される平面状の右平面側板部材8、および左平面側板部材6と右平面側板部材8とを鍵盤配置位置4側とは反対側で接続する略逆Sの字状に曲げられた曲面側板部材10から構成されている。
【0013】
これら左平面側板部材6、右平面側板部材8および曲面側板部材10は、図2の斜視図に示すごとく、予め形成された各側板部材6,8,10を用いて、曲面側板部材10の内で鍵盤配置位置4側から見て凹状に湾曲している側Aの第1端面10aが、右平面側板部材8の左側面8aの内で鍵盤配置位置4側とは反対側の先端部分8bに接続し、曲面側板部材10の内で鍵盤配置位置4側から見て凸状に湾曲している側Bの第2端面10bが、左平面側板部材6の端面の内で、鍵盤配置位置4側とは反対側の端面であって、第2端面10bの角度に応じて角度が調整された端面6aに接続している。
【0014】
これら左平面側板部材6、右平面側板部材8および曲面側板部材10は、それぞれ、プレス成形機で成形することにより全体の形状が形成されるとともに、プレス成形後の養生期間を経た後に、各端面6a,6b,8c,8d,10a,10bおよび上下面6c,6d,8e,8f,10c,10dが、切削により成形されて、図2に示す形状とされている。
【0015】
左平面側板部材6の端面6aと曲面側板部材10の第2端面10bとの接続、および右平面側板部材8の先端部分8bと曲面側板部材10の第1端面10aとの接続は、接着剤、ビス止め、当て板等の一般的な取付固定方法によりなされる。
【0016】
左平面側板部材6および右平面側板部材8については、平面形状にプレス成形すれば良いので、プレス成形機のプレス型は曲面を有する必要が無く、かつ側板2全体を一度にプレス成形しないのでプレス型は小型で良く、極めて安価なものとなる。これに伴って、プレス成形機も小型化して、設備の点から製造コストが極めて安価なものとなる。曲面側板部材10についても、従来よりも形状が単純化しているので、同様にプレス型は形状が簡単で小型のものとなり、プレス成形機も小型化して、設備の点から製造コストが極めて安価なものとなる。
【0017】
このプレス型およびプレス成形機の小型化によるコストダウンは、前述した左平面側板部材6および右平面側板部材8と曲面側板部材10との接続処理が従来より余分にかかったとしても、そのコストアップを補って余りある多大なコストダウンである。
【0018】
更に、前述したごとく、プレス成形後には養生するためのスペースが必要となる。あるいは、グランドピアノ型の鍵盤楽器に組み立てるまで、ストックしておくスペースが必要となる。
このように養生あるいはストックしておく場合にも、各側板部材6,8,10は、完成した側板2に比較して形状が比較的単純であるので、図3に示すごとく、極めて高密度に配置でき、スペースが図10の従来例に比べて、激減していることが判る。
【0019】
尚、図1に示すごとく組み立てられた側板2に対しては、図4に示すごとく、ほぼ側板2の外形に沿った形状の棚板12と大屋根14とを組みつける。
また、図5に示すごとく、棚板16および大屋根18の外形を滑らかな曲線としたものを組みつけても良い。この場合、棚板16は図4の棚板12と同じ外形のものを使用しても良い。
【0020】
[実施の形態2]
図6に示す実施の形態2のグランドピアノ型鍵盤楽器の側板20は、曲面側板部材22が、同じ曲率で一方向に曲げられた長さの異なる2つの湾曲部材24,26を、その各一端面で、逆の湾曲方向に配置した状態で相互に接続されている点が、前記実施の形態1と異なる。
【0021】
この湾曲部材24,26同士の接続は、前述した左平面側板部材6および右平面側板部材8と曲面側板部材10との接続方法と同じ方法でなされる。また、曲面側板部材22に対しての左平面側板部材6および右平面側板部材8の取り付けは前記実施の形態1と同じである。
【0022】
したがって、プレス型は、より単純かつ小型化し、これに伴ってプレス成形機も小型化し、接続工程が1つ増加したことを補って余りある製造コストの削減が可能となる。また、プレス形成後の湾曲部材24,26は、それぞれがより単純な形状となっているので、更に高密度に配置でき、スペースが一層削減される。
【0023】
[実施の形態3]
図7に示す実施の形態3のグランドピアノ型鍵盤楽器の側板30は、曲面側板部材32が、同じ曲率で一方向に曲げられた長さも同じ2つの湾曲部材34,36を、その各一端面で、逆の湾曲方向に配置した状態で相互に接続されている点が、前記実施の形態2と異なる。また、湾曲部材34,36の側面34a,36aの先端部分にて、それぞれ、左平面側板部材38の端面および右平面側板部材40の端面に接続している点も前記実施の形態2と異なる。
【0024】
各接続部分の接続方法は前述した実施の形態1,2と同じである。
本実施の形態3においては、湾曲部材34と湾曲部材36とがまったく同形状であるので、部材の種類としては3種類で良く、製造工程が単純化でき一層製造コストを低減させることができる。
【0025】
[実施の形態4]
前記実施の形態3では、左平面側板部材38および右平面側板部材40の端面に曲面側板部材32の側面34a,36aを接続したが、図8に示す実施の形態4としてのグランドピアノ型鍵盤楽器の側板50のごとく、左平面側板部材58および右平面側板部材60の側面58a,60aの先端部分に、同一曲率で同一長さの湾曲部材54,56を実施の形態3と同様に接続した曲面側板部材52の端面を接続しても良い。前記実施の形態3と同じ効果が得られる。
【0026】
[その他]
前記実施の形態2〜4では、各2つの湾曲部材24,26,34,36,54,56は曲率が同じであったが、必要ならばプレス型を共通のものとせず、異なる曲率の湾曲部材として形成しても良い。
【0027】
前記実施の形態1〜4では、左平面側板部材6,38,58および右平面側板部材8,40,60はまったくの平面状の部材であったが、ほぼ平面状であれば良く、全体がわずかに湾曲していても良い。あるいは、部分的に曲げられていても良い。
【0028】
前記実施の形態1〜4の側板2,20,30,50は、グランドピアノ型鍵盤楽器、例えばアコースティックグランドピアノや外観がグランドピアノ型の電子ピアノ等に適用できる。尚、電子ピアノならば、曲面側板部材は略Sの字でも良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1であるグランドピアノ型鍵盤楽器の側板の構成説明図である。
【図2】実施の形態1の各側板部材の斜視図である。
【図3】実施の形態1の側板部材のストック状態を示す平面図である。
【図4】実施の形態1の側板への棚板および大屋根の取付状態説明図である。
【図5】実施の形態1の側板への別の形状の棚板および大屋根の取付状態説明図である。
【図6】実施の形態2であるグランドピアノ型鍵盤楽器の側板の構成説明図である。
【図7】実施の形態3であるグランドピアノ型鍵盤楽器の側板の構成説明図である。
【図8】実施の形態4であるグランドピアノ型鍵盤楽器の側板の構成説明図である。
【図9】従来例のグランドピアノ型鍵盤楽器の側板の構成説明図である。
【図10】従来例の側板のストック状態を示す平面図である。
【符号の説明】
2,20,30,50…グランドピアノ型鍵盤楽器の側板
4…鍵盤配置位置 6,38,58…左平面側板部材
8,40,60…右平面側板部材
10,22,32,52…曲面側板部材
6a,6b,8c,8d…端面
6c,6d,8e,8f,10c,10d…上下面 8a…左側面
8b…先端部分 10a…第1端面 10b…第2端面
12,16…棚板 14,18…大屋根
24,26,34,36,54,56…湾曲部材
34a,36a,58a,60a…側面
Claims (3)
- 複数の側板部材を長さ方向に接続してなるグランドピアノ型鍵盤楽器の側板であって、
前記側板部材が、前記グランドピアノ型鍵盤楽器の鍵盤の左側に配置されるほぼ平面状の左平面側板部材、前記グランドピアノ型鍵盤楽器の鍵盤の右側に配置されるほぼ平面状の右平面側板部材、および前記左平面側板部材と前記右平面側板部材とを前記鍵盤配置側とは反対側で接続する略Sまたは略逆Sの字状に曲げられた曲面側板部材から構成され、
前記曲面側板部材が、同じ曲率で一方向に曲げられた2つの湾曲部材を、その各一端面で、逆の湾曲方向に配置した状態で相互に接続されてなることを特徴とするグランドピアノ型鍵盤楽器の側板。 - 前記曲面側板部材が、同じ長さの2つの湾曲部材を、その各一端面で、逆の湾曲方向に配置した状態で相互に接続されてなることを特徴とする請求項1記載のグランドピアノ型鍵盤楽器の側板。
- 前記曲面側板部材の内で前記鍵盤配置側から見て凹状に湾曲している側の第1端面が、前記右平面側板部材の左側面の内で前記鍵盤配置側とは反対側の先端部分に接続し、
前記曲面側板部材の内で前記鍵盤配置側から見て凸状に湾曲している側の第2端面が、前記左平面側板部材の端面の内で、前記鍵盤配置側とは反対側の端面であって、前記第2端面の角度に応じて角度が調整された端面に接続したことを特徴とする請求項1又は2記載のグランドピアノ型鍵盤楽器の側板。
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