JP3588161B2 - メモ用紙積重体補充用ユニット - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、例えばテープフラッグという商品名で市販されているもの等の再剥離性粘着剤付きメモ用紙のテープ又はシート積重体を、それらを収容するためのディスペンサーに補充するためのユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
付箋や見出し用に使用される再剥離性粘着剤付きの短尺テープを複数収容し、順次繰り出して使用するためのテープディスペンサーは、特開平4−504004号公報から既に知られている。このディスペンサーには、一方の端部に再剥離性粘着剤を塗布した短尺テープを、この粘着剤塗布端部を互い違いにして積層したテープ積重体が、一番上のテープの粘着剤非塗布端部をディスペンサーの外に出して収容される。テープをディスペンサーから取り出す際には、ディスペンサーの外に出ている一番上のテープの端をつまんで引き出す。この時に、取り出されたテープの粘着剤塗布端に結合されていた下のテープの粘着剤非塗布端部が、次の使用に備えてディスペンサーの外に引き出されてくる。こうすることによって、ディスペンサーからテープを1枚ずつ次々に繰り出して使用することができる。
【0003】
このディスペンサーの場合には、短尺テープ積重体の台紙をディスペンサーケースに接着剤で貼付ける構造であったため、テープを使いきるとディスペンサーへの新たなテープの補充ができないという不都合があり、また、テープ取出し口が突出していて邪魔になるという不都合もあった。そこで、これらの不都合を解消するための提案がなされた(特願平5−295086号明細書参照)。
【0004】
この新たに提案されたディスペンサーは、平板材料の対向端部を、それらの先端が適当な間隔をあけて位置するように折り返して偏平C字状に形成したものであった。このディスペンサーに収容された短尺テープは、折り返した対向端部の間隙を取出し口として利用して、先に説明したのと同じ要領で次々に取り出すことができ、そして使い終えると、折り返して取出し口を形成している翼状又は庇状部分を弾性的に変形させてた撓ませることにより、新たなテープ積重体をディスペンサーに補充することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、短尺テープの補充を可能にした上記のディスペンサーでは、補充の際に弾性変形を利用して翼状又は庇状部分を撓ませることにより、言い換えればテープ取出し用の間隙をこじ開けることにより、新たなテープ積重体を装着することが必要なため、補充作業自体が煩雑であり、しかもテープ積重体をディスペンサーの所定の位置に装着することが容易でないという欠点があった。そしてこれは、ディスペンサーに収容すべき積重体が複数である場合に殊に顕著であった。
そこで、本発明の目的は、再剥離性粘着剤付きメモ用紙のテープ又はシート積重体をディスペンサーに簡単に補充するためのユニットを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、本発明は、平板材料の対向端部をそれらの先端が適当な間隔をあけて位置するように折り返して偏平C字状に形成された再剥離性粘着剤付きメモ用紙ディスペンサーに、メモ用紙積重体を補充するためのユニットであって、複数のメモ用紙積重体を共通の基材に固定し、そして各積重体の一番上のメモ用紙の粘着剤非塗布端部を、再剥離性粘着剤を積層した連結具で連結してあることを特徴とするメモ用紙積重体補充用ユニットを提供するものである。
【0007】
本発明における「再剥離性粘着剤付きメモ用紙」とは、一つの端部に再剥離性粘着剤を積層したテープ状又はシート状のものを指す。このようなテープ状又はシート状のメモ用紙は、要件を記しそして用済み後には剥がして取り去ることができるように一時的に文書等に貼付して使用されるものはもちろん、このほかにも、主として一時的な用途の付箋や見出し用に使用されるような剥離可能なテープやシートを包含する。また、本発明におけるメモ用紙の材料は、紙だけに限定されず、プラスチックフィルム等の材料であっても差し支えない。
【0008】
本発明における「メモ用紙積重体」とは、上で定義したメモ用紙を、粘着剤塗布端部を互い違いにして積層した積重体であって、一番上のメモ用紙の粘着剤非塗布端部を外に出してディスペンサーに収容し、この外に出ている一番上のメモ用紙の端をつまんで引き出すことによって、下のメモ用紙を次々に取り出すことができるようにされたものを指す。
【0009】
次に、図面を参照して、本発明のメモ用紙積重体補充用ユニットを詳しく説明する。以下の説明では、主として付箋や見出し用に利用される短尺テープからなるメモ用紙を取り上げるが、言うまでもなく、本発明はこのような態様に限定されるものではない。
【0010】
まず、再剥離性粘着剤付きメモ用紙ディスペンサーを説明する。図1に例示したように、ディスペンサー1は、平板の透光性プラスチックシート2の対向する端部3、3’を大略偏平C字状に折り曲げることによって、底部4、庇部5、5’を有するように製作され、両方の庇部5、5’の先端間の間隙6をこのディスペンサーから所望のメモ用紙を取出すための取出し口として利用するものである。透光性の材料を使用するのは、ディスペンサー内のメモ用紙の残量の確認を容易にするためである。
【0011】
図2は、図1のディスペンサー1に、5組の短尺テープ積重体11をその底部に接着して固定したものを示している。これらの短尺テープは半透明のプラスチック材料製であり、一方の端部12を識別用に着色されている。また、これらの短尺テープ端部の着色は各積重体ごとに違えてある。但し、短尺テープの材料も、短尺テープ端部の着色も、積重体ごとにそれらのいろを変えることも、本発明にとって不可欠なことではない。各積重体の一番上のテープの粘着剤を積層していない端部は、ディスペンサーから取り出すために、図に示したようにディスペンサーの開口部すなわちテープ取出し口6から外に出してある。この図の場合には、短尺テープを使いきってからディスぺンサーに新たな短尺テープ積重体を補充しようとすると、先に説明したようにテープ取出し用の間隙6をこじ開ける必要があり、しかも各積重体を個々にディスペンサー内に装着する必要があって、補充作業が面倒であった。
【0012】
それに対して、本願発明の補充用ユニットを使用すれば、短尺テープ積重体の補充を極めて容易に行うことができる。図3に示したように、この補充用ユニット20は、5組のメモ用紙積重体21を共通の基材22に、積重体の一番下の短尺テープに積層された再剥離性粘着剤を利用して固定し、そして各積重体の一番上の短尺テープの粘着剤非塗布端部23を、再剥離性粘着剤を積層した連結具24で連結してある。
【0013】
このユニットにおける短尺テープ積重体(すなわちメモ用紙積重体)21は、従来から使用されているものと同じで差し支えない。
これらの積重体21を固定する共通基材22は、紙あるいはプラスチック材料から製作することができる。プラスチック材料のうちで好ましいものを挙げると、ポリエステル、塩化ビニル、ポリプロピレン等である。この基材は、その上に固定する積重体の重量を支えるのに十分で、且つ補充用ユニットをディスペンサーに装着する際にかけられる力に耐えることができれば、どのような厚さであってもよい。一般には、基材の厚さの下限は50μm程度である。
【0014】
連結具24は、紙又はプラスチック製でよく、またフィルムあるいはテープとして製作することができる。連結具24のための好ましいプラスチック材料の例は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリカーボネート等である。連結用のフィルム又はテープの厚さは、適宜決めればよいが、一般には30〜100 μmであるのが好ましい。30μm未満の厚さでは、連結した各短尺テープの先端部に一緒の動きをさせるのが困難になって、補充用ユニットをディスペンサーに挿入する際に妨げとなる。100 μmを超える厚さでは、短尺テープに比べて連結具の方が強くなり過ぎて、短尺テープを傷めてしまうことがある。
【0015】
連結具24に積層される再剥離製粘着剤は、ゴム系又はアクリル系の合成樹脂から製造されたものであれば、特に限定されない。この粘着剤の接着力は20〜100g/25mmが好ましい。20g/25mm未満では連結具を短尺テープに貼付けできなくなり、100g/25mmを上回ると補充用ユニットをディスペンサーに装着後に連結具を各積重体から剥離するのが困難になる。
【0016】
次に、図4を参照して、本発明の補充用ユニットのディスペンサーへの装着を説明する。短尺テープを使い終えて残った基材をディスペンサーから取り除いた後、新たな補充用ユニット20を用意し、連結具24で連結された各積重体21の一番上の短尺テープの先端部23を一緒に起こし、これらの先端部23がディスペンサー1の一方の端部8からディスペンサー1の庇状部分5、5’の間隙6を通過するようにして、補充用ユニット20を図の矢印の方向に挿入する。その後、連結具24を短尺テープの先端部から取り除けば、ディスペンサー1は直ちに使用可能な状態になる。
【0017】
挿入を終えた補充用ユニットの固定は、任意の都合のよい方法で行うことができる。例えば、補充用ユニット20の基材22の幅をディスペンサー1の対応する内寸と同じか又はほぼ同じにしておいて、挿入後にディスペンサー1の弾性を利用して基材1を挟み込むことで固定することができる。あるいは、基材22の裏面(積重体21が固定されていない方の面)と、この裏面と接触するディスペンサー1の底部4の面の双方に、互いに嵌合する凸部と凹部を設けておいて(これらの凸部及び凹部をそれぞれ基材22の裏面とディスペンサー1の底部4の面のうちのどちらに設けるかは自由である)、補充用ユニット装着後にこれらの凸部と凹部とが勘合して補充用ユニット20が固定されるようにしてもよい。
【0018】
【作用】
本発明のメモ用紙積重体補充用ユニットの基材は、補充すべき複数の積重体を固定しておくのに役立つとともに、これらの積重体をディスペンサーに一緒に装着して補充するのを容易にする。また、各積重体の一番上のメモ用紙の粘着剤非塗布端部を連結している連結具は、補充用ユニットをディスペンサーに挿入する際に各積重体の一番上のメモ用紙の自由端部である粘着剤非塗布端部がおのおの勝手な動きをして補充用ユニット挿入の妨げとなるのを防止する。
【0019】
【実施例】
白色の厚紙(74×48×0.5mm)を台紙として使用して、この上に5組の短尺テープ積重体を等間隔に配置した。これらの積重体は、45mm×12mmに裁断し、一方の端部に再剥離性粘着剤(接着強さ60g/25mm)を積層した短尺テープを、粘着剤積層端部を互い違いにして20枚重ねて製作した。各積重体の粘着剤非塗布端部は、台紙上においていずれも同じ側に位置するようにした。これらの粘着剤非塗布端部を連結するため、幅12mmの白色紙テープ(住友スリーエム社製カバーアップテープ、厚さ0.1mm、接着強さ70g/25mm)を差し渡して、図3に模式的に例示したような本発明の積重体補充用ユニットを作った。
【0020】
この補充用ユニットは、厚さ0.3mmのアモルファスポリエステル樹脂(A−PET)フィルムで作った外寸74×49×3mmのディスペンサーに滑らかに挿入して装着し、且つディスペンサーの弾性を利用して都合よく固定することができた。
【0021】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、使いきって再剥離性粘着剤付きメモ用紙がなくなったディスペンサーに新たなメモ用紙積重体を極めて簡単に補充することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】再剥離性粘着剤付きメモ用紙ディスペンサーを説明する図である。
【図2】短尺テープ積重体を装着したディスペンサーを説明する斜視図である。
【図3】本発明のメモ用紙積重体補充用ユニットを説明する斜視図である。
【図4】本発明の補充用ユニットのディスペンサーへの装着を説明する斜視図である。
【符号の説明】
1…ディスペンサー
6…テープ取出し口
11…短尺テープ積重体
20…補充用ユニット
21…メモ用紙積重体
22…基材
23…粘着剤非塗布端部
24…連結具
【産業上の利用分野】
本発明は、例えばテープフラッグという商品名で市販されているもの等の再剥離性粘着剤付きメモ用紙のテープ又はシート積重体を、それらを収容するためのディスペンサーに補充するためのユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
付箋や見出し用に使用される再剥離性粘着剤付きの短尺テープを複数収容し、順次繰り出して使用するためのテープディスペンサーは、特開平4−504004号公報から既に知られている。このディスペンサーには、一方の端部に再剥離性粘着剤を塗布した短尺テープを、この粘着剤塗布端部を互い違いにして積層したテープ積重体が、一番上のテープの粘着剤非塗布端部をディスペンサーの外に出して収容される。テープをディスペンサーから取り出す際には、ディスペンサーの外に出ている一番上のテープの端をつまんで引き出す。この時に、取り出されたテープの粘着剤塗布端に結合されていた下のテープの粘着剤非塗布端部が、次の使用に備えてディスペンサーの外に引き出されてくる。こうすることによって、ディスペンサーからテープを1枚ずつ次々に繰り出して使用することができる。
【0003】
このディスペンサーの場合には、短尺テープ積重体の台紙をディスペンサーケースに接着剤で貼付ける構造であったため、テープを使いきるとディスペンサーへの新たなテープの補充ができないという不都合があり、また、テープ取出し口が突出していて邪魔になるという不都合もあった。そこで、これらの不都合を解消するための提案がなされた(特願平5−295086号明細書参照)。
【0004】
この新たに提案されたディスペンサーは、平板材料の対向端部を、それらの先端が適当な間隔をあけて位置するように折り返して偏平C字状に形成したものであった。このディスペンサーに収容された短尺テープは、折り返した対向端部の間隙を取出し口として利用して、先に説明したのと同じ要領で次々に取り出すことができ、そして使い終えると、折り返して取出し口を形成している翼状又は庇状部分を弾性的に変形させてた撓ませることにより、新たなテープ積重体をディスペンサーに補充することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、短尺テープの補充を可能にした上記のディスペンサーでは、補充の際に弾性変形を利用して翼状又は庇状部分を撓ませることにより、言い換えればテープ取出し用の間隙をこじ開けることにより、新たなテープ積重体を装着することが必要なため、補充作業自体が煩雑であり、しかもテープ積重体をディスペンサーの所定の位置に装着することが容易でないという欠点があった。そしてこれは、ディスペンサーに収容すべき積重体が複数である場合に殊に顕著であった。
そこで、本発明の目的は、再剥離性粘着剤付きメモ用紙のテープ又はシート積重体をディスペンサーに簡単に補充するためのユニットを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、本発明は、平板材料の対向端部をそれらの先端が適当な間隔をあけて位置するように折り返して偏平C字状に形成された再剥離性粘着剤付きメモ用紙ディスペンサーに、メモ用紙積重体を補充するためのユニットであって、複数のメモ用紙積重体を共通の基材に固定し、そして各積重体の一番上のメモ用紙の粘着剤非塗布端部を、再剥離性粘着剤を積層した連結具で連結してあることを特徴とするメモ用紙積重体補充用ユニットを提供するものである。
【0007】
本発明における「再剥離性粘着剤付きメモ用紙」とは、一つの端部に再剥離性粘着剤を積層したテープ状又はシート状のものを指す。このようなテープ状又はシート状のメモ用紙は、要件を記しそして用済み後には剥がして取り去ることができるように一時的に文書等に貼付して使用されるものはもちろん、このほかにも、主として一時的な用途の付箋や見出し用に使用されるような剥離可能なテープやシートを包含する。また、本発明におけるメモ用紙の材料は、紙だけに限定されず、プラスチックフィルム等の材料であっても差し支えない。
【0008】
本発明における「メモ用紙積重体」とは、上で定義したメモ用紙を、粘着剤塗布端部を互い違いにして積層した積重体であって、一番上のメモ用紙の粘着剤非塗布端部を外に出してディスペンサーに収容し、この外に出ている一番上のメモ用紙の端をつまんで引き出すことによって、下のメモ用紙を次々に取り出すことができるようにされたものを指す。
【0009】
次に、図面を参照して、本発明のメモ用紙積重体補充用ユニットを詳しく説明する。以下の説明では、主として付箋や見出し用に利用される短尺テープからなるメモ用紙を取り上げるが、言うまでもなく、本発明はこのような態様に限定されるものではない。
【0010】
まず、再剥離性粘着剤付きメモ用紙ディスペンサーを説明する。図1に例示したように、ディスペンサー1は、平板の透光性プラスチックシート2の対向する端部3、3’を大略偏平C字状に折り曲げることによって、底部4、庇部5、5’を有するように製作され、両方の庇部5、5’の先端間の間隙6をこのディスペンサーから所望のメモ用紙を取出すための取出し口として利用するものである。透光性の材料を使用するのは、ディスペンサー内のメモ用紙の残量の確認を容易にするためである。
【0011】
図2は、図1のディスペンサー1に、5組の短尺テープ積重体11をその底部に接着して固定したものを示している。これらの短尺テープは半透明のプラスチック材料製であり、一方の端部12を識別用に着色されている。また、これらの短尺テープ端部の着色は各積重体ごとに違えてある。但し、短尺テープの材料も、短尺テープ端部の着色も、積重体ごとにそれらのいろを変えることも、本発明にとって不可欠なことではない。各積重体の一番上のテープの粘着剤を積層していない端部は、ディスペンサーから取り出すために、図に示したようにディスペンサーの開口部すなわちテープ取出し口6から外に出してある。この図の場合には、短尺テープを使いきってからディスぺンサーに新たな短尺テープ積重体を補充しようとすると、先に説明したようにテープ取出し用の間隙6をこじ開ける必要があり、しかも各積重体を個々にディスペンサー内に装着する必要があって、補充作業が面倒であった。
【0012】
それに対して、本願発明の補充用ユニットを使用すれば、短尺テープ積重体の補充を極めて容易に行うことができる。図3に示したように、この補充用ユニット20は、5組のメモ用紙積重体21を共通の基材22に、積重体の一番下の短尺テープに積層された再剥離性粘着剤を利用して固定し、そして各積重体の一番上の短尺テープの粘着剤非塗布端部23を、再剥離性粘着剤を積層した連結具24で連結してある。
【0013】
このユニットにおける短尺テープ積重体(すなわちメモ用紙積重体)21は、従来から使用されているものと同じで差し支えない。
これらの積重体21を固定する共通基材22は、紙あるいはプラスチック材料から製作することができる。プラスチック材料のうちで好ましいものを挙げると、ポリエステル、塩化ビニル、ポリプロピレン等である。この基材は、その上に固定する積重体の重量を支えるのに十分で、且つ補充用ユニットをディスペンサーに装着する際にかけられる力に耐えることができれば、どのような厚さであってもよい。一般には、基材の厚さの下限は50μm程度である。
【0014】
連結具24は、紙又はプラスチック製でよく、またフィルムあるいはテープとして製作することができる。連結具24のための好ましいプラスチック材料の例は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリカーボネート等である。連結用のフィルム又はテープの厚さは、適宜決めればよいが、一般には30〜100 μmであるのが好ましい。30μm未満の厚さでは、連結した各短尺テープの先端部に一緒の動きをさせるのが困難になって、補充用ユニットをディスペンサーに挿入する際に妨げとなる。100 μmを超える厚さでは、短尺テープに比べて連結具の方が強くなり過ぎて、短尺テープを傷めてしまうことがある。
【0015】
連結具24に積層される再剥離製粘着剤は、ゴム系又はアクリル系の合成樹脂から製造されたものであれば、特に限定されない。この粘着剤の接着力は20〜100g/25mmが好ましい。20g/25mm未満では連結具を短尺テープに貼付けできなくなり、100g/25mmを上回ると補充用ユニットをディスペンサーに装着後に連結具を各積重体から剥離するのが困難になる。
【0016】
次に、図4を参照して、本発明の補充用ユニットのディスペンサーへの装着を説明する。短尺テープを使い終えて残った基材をディスペンサーから取り除いた後、新たな補充用ユニット20を用意し、連結具24で連結された各積重体21の一番上の短尺テープの先端部23を一緒に起こし、これらの先端部23がディスペンサー1の一方の端部8からディスペンサー1の庇状部分5、5’の間隙6を通過するようにして、補充用ユニット20を図の矢印の方向に挿入する。その後、連結具24を短尺テープの先端部から取り除けば、ディスペンサー1は直ちに使用可能な状態になる。
【0017】
挿入を終えた補充用ユニットの固定は、任意の都合のよい方法で行うことができる。例えば、補充用ユニット20の基材22の幅をディスペンサー1の対応する内寸と同じか又はほぼ同じにしておいて、挿入後にディスペンサー1の弾性を利用して基材1を挟み込むことで固定することができる。あるいは、基材22の裏面(積重体21が固定されていない方の面)と、この裏面と接触するディスペンサー1の底部4の面の双方に、互いに嵌合する凸部と凹部を設けておいて(これらの凸部及び凹部をそれぞれ基材22の裏面とディスペンサー1の底部4の面のうちのどちらに設けるかは自由である)、補充用ユニット装着後にこれらの凸部と凹部とが勘合して補充用ユニット20が固定されるようにしてもよい。
【0018】
【作用】
本発明のメモ用紙積重体補充用ユニットの基材は、補充すべき複数の積重体を固定しておくのに役立つとともに、これらの積重体をディスペンサーに一緒に装着して補充するのを容易にする。また、各積重体の一番上のメモ用紙の粘着剤非塗布端部を連結している連結具は、補充用ユニットをディスペンサーに挿入する際に各積重体の一番上のメモ用紙の自由端部である粘着剤非塗布端部がおのおの勝手な動きをして補充用ユニット挿入の妨げとなるのを防止する。
【0019】
【実施例】
白色の厚紙(74×48×0.5mm)を台紙として使用して、この上に5組の短尺テープ積重体を等間隔に配置した。これらの積重体は、45mm×12mmに裁断し、一方の端部に再剥離性粘着剤(接着強さ60g/25mm)を積層した短尺テープを、粘着剤積層端部を互い違いにして20枚重ねて製作した。各積重体の粘着剤非塗布端部は、台紙上においていずれも同じ側に位置するようにした。これらの粘着剤非塗布端部を連結するため、幅12mmの白色紙テープ(住友スリーエム社製カバーアップテープ、厚さ0.1mm、接着強さ70g/25mm)を差し渡して、図3に模式的に例示したような本発明の積重体補充用ユニットを作った。
【0020】
この補充用ユニットは、厚さ0.3mmのアモルファスポリエステル樹脂(A−PET)フィルムで作った外寸74×49×3mmのディスペンサーに滑らかに挿入して装着し、且つディスペンサーの弾性を利用して都合よく固定することができた。
【0021】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、使いきって再剥離性粘着剤付きメモ用紙がなくなったディスペンサーに新たなメモ用紙積重体を極めて簡単に補充することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】再剥離性粘着剤付きメモ用紙ディスペンサーを説明する図である。
【図2】短尺テープ積重体を装着したディスペンサーを説明する斜視図である。
【図3】本発明のメモ用紙積重体補充用ユニットを説明する斜視図である。
【図4】本発明の補充用ユニットのディスペンサーへの装着を説明する斜視図である。
【符号の説明】
1…ディスペンサー
6…テープ取出し口
11…短尺テープ積重体
20…補充用ユニット
21…メモ用紙積重体
22…基材
23…粘着剤非塗布端部
24…連結具
Claims (3)
- 平板材料の対向端部をそれらの先端が適当な間隔をあけて位置するように折り返して偏平C字状に形成された再剥離性粘着剤付きメモ用紙ディスペンサーに、メモ用紙積重体を補充するためのユニットであって、複数のメモ用紙積重体を共通の基材に固定し、そして各積重体の一番上のメモ用紙の粘着剤非塗布端部を、再剥離性粘着剤を積層した連結具で連結してあることを特徴とするメモ用紙積重体補充用ユニット。
- 前記基材が紙又はプラスチック材料で作られていることを特徴とする、請求項1記載の補充用ユニット。
- 前記連結具が紙又はプラスチック材料製であることを特徴とする、請求項1又は2記載の補充用ユニット。
Priority Applications (9)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12146095A JP3588161B2 (ja) | 1995-05-19 | 1995-05-19 | メモ用紙積重体補充用ユニット |
DE69601036T DE69601036T2 (de) | 1995-05-19 | 1996-04-12 | Vorrichtung zum wiederbefüllen von spendern mit haftnotizstapeln |
EP96911740A EP0825929B1 (en) | 1995-05-19 | 1996-04-12 | Unit for replenishing memo paper stacks |
CA 2219409 CA2219409A1 (en) | 1995-05-19 | 1996-04-12 | Unit for replenishing memo paper stacks |
NZ306291A NZ306291A (en) | 1995-05-19 | 1996-04-12 | Memo paper stack replenishing unit for a dispenser has a plurality of memo stacks fixed to substrate and also connected by an interlinker |
MX9708726A MX9708726A (es) | 1995-05-19 | 1996-04-12 | Unidad para reabastecer pilas de papel para memorandum. |
ES96911740T ES2124631T3 (es) | 1995-05-19 | 1996-04-12 | Unidad para recargar pilas de cintas o de hojas de papel de notas. |
PCT/US1996/005086 WO1996036493A1 (en) | 1995-05-19 | 1996-04-12 | Unit for replenishing memo paper stacks |
AU54829/96A AU686949B2 (en) | 1995-05-19 | 1996-04-12 | Unit for replenishing memo paper stacks |
Applications Claiming Priority (1)
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