JP3587935B2 - リチウム二次電池 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、炭素を負極活物質として用いるリチウム二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
充放電に伴い正負極活物質間をリチウムイオンが出入りする、いわゆるリチウム二次電池(リチウムイオン二次電池)の負極活物質として黒鉛が知られている(特開昭57−208079号公報)。
【0003】
黒鉛は結晶性の高い炭素材料であるが、これとは反対に低結晶性の炭素も負極活物質として検討されている(特開平2−66856号公報等)。
【0004】
カーク・オスマー化学大辞典(丸善)PP824に記載されているように、一般に、用語としての炭素と黒鉛とは混同して用いられることが多いが、本来は同義ではない。すなわち、炭素、人造炭素、無定形炭素、焼成炭素など一般に炭素といわれるものは、フィラー(骨材)といわれる固体炭素の粒子(石油コークス、カーボンブラック、無煙炭など)を、コールタールピッチや石油ピッチのようなバインダー(結合材)と混合し、型込めや押出しによって成形したのち、不活性雰囲気の炉中で1800〜1400℃で焼成した製品に対する呼称である。フィラーは最終製品の本体をなす材料である(充填材とも呼ばれる)。成形された焼成前の炭素質材料は、グリーンカーボン[生(なま)成形品]と称される。一方、人工(人造)黒鉛、合成黒鉛、電気黒鉛、黒鉛化炭素など一般に黒鉛といわれるものは、上記の炭素をさらに2400℃以上(望ましくは2800〜3000℃)の高温で熱処理した炭素材のことである。
【0005】
これまでに開発されたリチウム二次電池負極用炭素材料の特性が「DENKIKAGAKU、Vol.62、No.11、P1029〜1033(1994年)」にまとめられている。ここには、黒鉛では例えば約360mAh/g の放電容量が得られており、また、低結晶性炭素では例えば500mAh/g 近い放電容量が得られている旨の記載がある。
【0006】
しかし、リチウム二次電池にはより高い放電容量が求められており、従来の低結晶性炭素や黒鉛を上回る特性が必要とされている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、放電容量の高いリチウム二次電池を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このような目的は、下記(1)〜(3)の本発明により達成される。
(1) 負極活物質として炭素積層体を用いたリチウム二次電池であって、前記炭素積層体として、炭素網面の面間隔d002 が0.350〜0.400nmであり、炭素原子に対する水素原子の比率(H/C)が0.10以上であり、比表面積が200m/g以上であるものを用いたリチウム二次電池。
(2) 前記炭素積層体が、層状粘土鉱物に炭素源を挿入した後、重合・炭素化する工程を経て得られたものである上記(1)のリチウム二次電池。
(3) 負極活物質として炭素積層体を用いたリチウム二次電池であって、前記炭素積層体が、層状粘土鉱物であるサポナイトまたはモンモリロナイトに炭素源を挿入した後、熱処理して重合し、次いで、500〜1200℃で炭素化する工程を経て得られたものであるリチウム二次電池。
【0009】
【作用および効果】
本発明では、d002 、H/Cおよび比表面積が所定範囲内にある炭素積層体を負極活物質として用いる。この炭素積層体では、黒鉛や従来の低結晶性炭素において報告されている放電容量を大きく上回る放電容量が得られる。このため、本発明によれば、従来にない高容量のリチウム二次電池が実現する。
【0010】
また、本発明では高放電容量を得るために、負極活物質である炭素積層体を、層状粘土鉱物に炭素源を挿入した後、熱処理して重合・炭素化する工程を経て製造する。このような製造方法による炭素積層体は、例えば以下の文献に開示されている。
【0011】
「NATURE、Vol.331 28、JANUARY、P331〜333、1988」
「Carbon、Vol.26、No.4、P573〜578、1988」
「J.Phys.Chem.、Vol.92、No.24、P7029〜7034、1988」
「炭素、No.141、P38〜44、1990」
「Carbon、Vol.28、No.4、P483〜488、1990」
「Carbon、Vol.29、No.1、P61〜67、1991」
「International Symposium on Carbon(Tsukuba)、P78〜81、1990」
「炭素、No.155、P301〜306、1992」
「表面、Vol.31、No.7、P68〜77、1993」
「Carbon、Vol.31、No.1、P149〜153、1993」
「Carbon、Vol.32、No.4、P627〜635、1994」
【0012】
上記文献のうち例えば「表面、Vol.31、No.7、P68〜77、1993」では、モンモリロナイト、テニオライトなどの層状粘土鉱物にフルフリルアルコールなどの炭素源をインターカレーションさせ、これを重合・炭素化させた後、粘土鉱物を酸で溶解除去して炭素を得ている。同文献には、この炭素は層間への原子や分子などの挿入、脱離が容易なので、ゲストのインターカレーションおよびデインターカレーションを頻繁に行わなければならないような応用用途(たとえばリチウム二次電池電極材)に適していると考えられる、との記載がある。しかし、この文献には、リチウム二次電池に適用したときに高放電容量を得るためのd002 の範囲および炭素化の際の最適な熱処理条件は一切示されていない。また、炭素原子に対する水素原子の最適な比率についても同様に示されていない。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0014】
本発明のリチウム二次電池は、負極活物質として炭素積層体を用いたものである。
【0015】
この炭素積層体は、炭素網面の面間隔{(002)面の面間隔}d002 が0.350〜0.400nm、好ましくは0.351〜0.380nmであり、炭素原子に対する水素原子の比率(H/C)が0.10以上、好ましくは0.15〜0.90、より好ましくは0.30〜0.80であり、比表面積(BET値)が200m/g以上である。d002 が小さすぎる場合、黒鉛化が進みすぎていることになり、高容量が得られない。一方、d002 が大きすぎる場合には炭素化が不十分であり、やはり高容量が得られない。H/Cが小さすぎる場合、黒鉛化が進みすぎていることになり、高容量が得られない。一方、H/Cが大きすぎる場合には炭素化が不十分であり、やはり高容量が得られない。比表面積が小さすぎる場合、反応速度が低下して高容量が得られない。
【0016】
このような炭素積層体を得るためには、層状粘土鉱物に炭素源を挿入した後、熱処理して重合・炭素化する工程を有する製造方法を利用することが好ましい。炭素化後、粘土鉱物を酸で溶解除去して炭素積層体を取り出す。以下、この方法について説明する。
【0017】
▲1▼層状粘土鉱物の種類
例えば、サポナイト{NaMgSi4−xAl10(OH)}(0≦x≦1)、モンモリロナイト{Na(Al3.4Fe0.15Mg0.47)(Si7.65Al0.35)O20(OH)・nHO}、テニオライト{KMgLi(Si10)F}、ふっ素金雲母{KMg(AlSi10)F}、カリ4ケイ素雲母{KMg2.5(Si10)F}、テトラシリックマイカ{NaMg2.5(Si10)F }、ヘクトライト{Li1/3Mg22/3Li1/3(Si10)F}、スメクタイト等を用いることができる。ただし、高容量を得るためには特に、サポナイトまたはモンモリロナイトを用いることが好ましく、これらの層状粘土鉱物を用いることにより、上記したd002 を有する炭素積層体を容易に得ることができる。なお、これら各層状粘土鉱物において、Si、Al、Mg等を元素置換したものも使用することができる。
【0018】
▲2▼炭素源
炭素源としては、各種のモノマーおよびポリマーを用いることができる。モノマーとしては、アクリロニトリル、酢酸ビニル、メチルアルコール、エチルアルコール、アセトン、エチレングリコール、グリセリン、ホルムアミド、フェノール、ホルムアルデヒド、アニリン、ピロール等が好ましく、ポリマーとしては、ポリスチレン、ポリふっ化ビリニリデン、ポリエチレンオキサイド、ポリεカプロラクトン、ポリジメチルシロキサン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等が好ましい。
【0019】
▲3▼炭素源の挿入の方法
炭素源を溶媒に溶解し、そこに層状粘土鉱物を投入して分散・混合することにより、層状粘土鉱物中に炭素源を挿入することができる。また、炭素源と層状粘土鉱物とを溶融混練することによっても炭素源を挿入することができる。
【0020】
▲4▼熱処理
炭素源の重合
まず、好ましくは60〜100℃で10〜30時間熱処理して、溶媒を除去する。次いで、好ましくは130〜180℃で3〜12時間熱処理して、層状粘土鉱物中の炭素源を重合する。
【0021】
炭素化
炭素化のための熱処理は黒鉛化炉(電気炉)で行うことが好ましい。この熱処理は、500〜1200℃、好ましくは500〜1000℃の温度で、好ましくは10分間〜72時間、より好ましくは1〜24時間行う。熱処理温度が低すぎても高すぎても高放電容量の炭素積層体が得られない。
【0022】
▲5▼層状粘土鉱物の溶解除去
「第4版実験化学講座、Vol. 15 、PP45−46 、1991年、丸善」に記述されているように、上記の層状粘土鉱物のようなけい酸塩では、一般にふっ化水素酸分解を行う。そのとき分解成分の可溶性塩を得るためと、残存するふっ素化物を追い出すために、ふっ化水素酸よりも低揮発性の硫酸や過塩素酸を併用する。硫酸や過塩素酸のかわりに塩酸を使用してもよい。
【0023】
なお、層状粘土鉱物の溶解除去後に、さらに熱処理を施してもよい。ただし、溶解除去後の熱処理も、d002 の減少やH/Cの減少を抑えるために、溶解除去前の熱処理と同範囲の温度領域で行うことが好ましい。
【0024】
本発明では、鋳型である層状粘土鉱物の溶解除去を行わない場合でも、負極活物質として利用することができる。この場合、活物質として機能しない層状粘土鉱物が混在しているため、単位重量あたりの放電容量は低くなる。しかし、炭素積層体の放電容量が極めて高いため、層状粘土鉱物が混在していても比較的高い放電容量が得られ、溶解除去の工程を省けるために低コスト化が可能となる。
【0025】
次に、負極活物質以外の構成について説明する。
【0026】
正極活物質としては、リチウムイオンをドーピングまたはインターカレーション可能な金属化合物、金属酸化物、金属硫化物、または導電性高分子材料を用ればよく、例えばLiCoO 、LiNiO 、LiMnO 、LiMn 、V 、TiS 、MoS 、FeS 、ポリアセチレン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセンなどが挙げられ、特公昭61−53828号公報、特公昭63−59507号公報等に記載のものが挙げられる。
【0027】
なお、正極活物質に金属酸化物や金属硫化物等を用いる場合、導電剤として、グラファイト、アセチレンブラック、ケッチェンブラック等の炭素材料等を含有させることが好ましい。
【0028】
電解液は、リチウム含有電解質を非水溶媒に溶解して調製する。リチウム含有電解質としては、例えば、LiClO 、LiBF 、LiPF 等から適宜選択すればよい。非水溶媒としては、例えば、エーテル類、ケトン類、カーボネート類等、特開昭63−121260号公報などに例示される有機溶媒から選択することができるが、本発明では特にカーボネート類を用いることが好ましい。カーボネート類のうちでは、特にエチレンカーボネートを主成分とし他の溶媒を1種類以上添加した混合溶媒を用いることが好ましい。これらの混合比率はエチレンカーボネート:他の溶媒=30〜70:70〜30(体積比)とすることが好ましい。エチレンカーボネートは凝固点が36.4℃と高く、常温では固化しているため、エチレンカーボネート単独では電池の電解液としては使用できないが、凝固点の低い他の溶媒を1種類以上添加することにより、混合溶媒の凝固点が低くなり、使用可能となる。この場合の他の溶媒としてはエチレンカーボネートの凝固点を低くするものであれば何でもよい。例えばジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、プロピレンカーボネート、1,2−ジメトキシエタン、メチルエチルカーボネート、γ−ブチロラクトン、γ−パレロラクトン、γ−オクタノイックラクトン、1,2−ジエトキシエタン、1,2−エトキシメトキシエタン、1,2−ジブトキシエタン、1,3−ジオキソラナン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、4,4−ジメチル−1,3−ジオキサン、ブチレンカーボネート、蟻酸メチルなどが挙げられる。活物質として炭素を用い、かつ前記混合溶媒を用いることにより、電池容量が著しく向上する。
【0029】
電極の製造に際しては、電極層を形成するための電極層用塗料を調製し、これを集電体表面に塗布する。
【0030】
集電体の材質および形状については負極の場合は特に限定されず、アルミニウム、銅、ニッケル、チタン、ステンレス鋼等を、正極の場合はアルミニウム、チタン、ステンレス鋼等の金属や合金を、箔状、穴開け箔状、メッシュ状等にした帯状のものを用いればよい。
【0031】
活物質、バインダおよび各種添加剤等を必要に応じて溶剤などとともに攪拌機、ボールミル、スーパーサンドミル、加圧ニーダー等の分散装置により混合分散して電極層用塗料を得る。
【0032】
バインダは特に限定されず、例えば、ポリふっ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、ポリふっ化ビニル(PVF)などのふっ素樹脂、
ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン系ふっ素ゴム(VDF−HFP系ふっ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系ふっ素ゴム(VDF−HFP−TFE系ふっ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ペンタフルオロプロピレン系ふっ素ゴム(VDF−PFP系ふっ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ペンタフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系ふっ素ゴム(VDF−PFP−TFE系ふっ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−パーフルオロメチルビニルエーテル−テトラフルオロエチレン系ふっ素ゴム(VDF−PFMVE−TFE系ふっ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−クロロトリフルオロエチレン系ふっ素ゴム(VDF−CTFE系ふっ素ゴム)、などのビニリデンフルオライド系フッ素ゴム、
テトラフルオロエチレン−プロピレン系ふっ素ゴム(TFE−P系ふっ素ゴム)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル系ふっ素ゴムおよび熱可塑性ふっ素ゴム(例えば、ダイキン工業製ダイエルサーモプラスチック)等を使用することができる。
【0033】
上記バインダは、通常、粉末状として溶媒中に溶解あるいは分散した状態で使用されるが、溶媒を用いずに粉末のまま使用される場合もある。用いる溶媒は特に限定されず、水、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン、N−メチルピロリドン、N,Nジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、トルエン等の各種溶媒を目的に応じて選択すればよい。
【0034】
バインダは、電極材料中の0〜15重量%程度となるように添加することが好ましい。上記炭素積層体は自己結着性を有しているので、バインダは必須ではないが、強固な結着性を得るためには上記程度の量を添加することが好ましい。
【0035】
上記のような電極層用塗料を、上記集電体に塗設して電極が形成される。塗設の方法は特に限定されず、メタルマスク印刷法、静電塗装法、ディップコート法、スプレーコート法、ロールコート法、ドクターブレード法、グラビアコート法、スクリーン印刷法など公知の方法を用いればよい。その後、必要に応じて平板プレス、カレンダーロール等による圧延処理を行う。
【0036】
本発明のリチウム二次電池の構造は特に限定されないが、通常、正極および負極と、必要に応じて設けられるセパレータとから構成される。本発明のリチウム二次電池は、ぺーパー型電池、ボタン型電池、コイン型電池、積層型電池、円筒型電池などに適用される。
【0037】
なお、上記炭素積層体は、リチウム二次電池の負極活物質に限らず、電気二重層キャパシタの電極などにも適用できる。
【0038】
【実施例】
以下、本発明の具体的実施例を示し、本発明をさらに詳細に説明する。
【0039】
Takashi Kyotani、Hajime Yamada、Naohiro.Sonobe、Akira Tomita(Carbon、Vol.32、No.4、PP627〜635、1994年)に従い、炭素を合成した。具体的な方法は以下のとおりである。1000mlの三角フラスコに100g のフルフリルアルコール(純正化学(株)試薬1級)と400g のベンゼン(関東化学(株)試薬特級)を入れ、マグネチックスターラーで攪拌した。そこに、表1に示す層状粘土鉱物を100g投入した。これらの層状粘土鉱物は、使用前に150℃で1日以上乾燥させた。次いで、三角フラスコをアルゴンガスで置換したアクリル製のグローブボックス中に置き、14日間攪拌した。この分散液をブフナー漏斗で濾過し400mlのベンゼンで洗浄後、1晩ドラフト内で風乾させた。得られた粉末を窒素雰囲気下で80℃で24時間熱処理し、引き続き150℃で6時間熱処理して、フルフリルアルコールを重合させ、さらに表1に示す温度で1時間熱処理して炭素化させ、黒色粉末を得た。これらの黒色粉末をふっ酸と塩酸で処理して層状粘土鉱物を溶解除去し、炭素積層体試料を得た。
【0040】
各試料のd002 を、X線回折により求めた。X線回折では、シリコンを内部標準に用いた。また、各試料の比表面積(BET値)を測定した。また、各試料中の原子比H/Cを元素分析計により測定した。これらの結果を表1に示す。
【0041】
次に、各試料にバインダとしてポリふっ化ビニリデン(以下PVDFと略記)と溶媒としてN−メチルピロリドンとを添加して混練し、電極層用塗料を調製した。試料とPVDFとの配合比は、重量比で試料:PVDF=85:15とした。各電極層用塗料をメタルマスク印刷法で24mm×24mm×1mmのチタン板に20mm×20mmの面積に塗布した後、大気圧下において150℃で30分間、引き続き真空下において200℃で1時間乾燥させた。次いで、チタン板に直径1mmのチタン棒をスポット溶接して、測定試料とした。
【0042】
測定に用いたセルを図1に示す。電解液には、LiClO を1Mの濃度に溶解したエチレンカーボネート(以下ECと略記)とジメチルカーボネート(以下DMCと略記)との混合溶媒を用いた(ECとDMCの体積比は1:1)。対極と参照極にはリチウムを用いた。充電は1mAで0V vs Li/Li になるまで行い、放電は1mAで3V vs Li/Li になるまで行った。炭素1g あたりの放電容量を表1に示す。
【0043】
【表1】
Figure 0003587935
【0044】
表1から、本発明の効果が明らかである。すなわち、d002 、H/CおよびBET値が所定範囲内にある本発明試料では、著しく高い放電容量が得られている。これらの本発明試料は、層状粘土鉱物としてサポナイトまたはモンモリロナイトを用い、かつ、炭素化のための熱処理を500〜1200℃で行って得られたものである。
【0045】
これに対し、1300℃で炭素化した試料では、H/Cが本発明範囲を下回り、放電容量が低くなっている。また、熱処理を400℃で行ったものは炭素化が進んでおらず、電気化学的測定が不可能であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】電気化学測定用セルである。
【符号の説明】
1 ガラスビーカー
2 シリコン栓
3 作用極
4 対極
5 参照極
6 ルギン管
7 電解液

Claims (3)

  1. 負極活物質として炭素積層体を用いたリチウム二次電池であって、前記炭素積層体として、炭素網面の面間隔d002 が0.350〜0.400nmであり、炭素原子に対する水素原子の比率(H/C)が0.10以上であり、比表面積が200m/g以上であるものを用いたリチウム二次電池。
  2. 前記炭素積層体が、層状粘土鉱物に炭素源を挿入した後、重合・炭素化する工程を経て得られたものである請求項1のリチウム二次電池。
  3. 負極活物質として炭素積層体を用いたリチウム二次電池であって、前記炭素積層体が、層状粘土鉱物であるサポナイトまたはモンモリロナイトに炭素源を挿入した後、熱処理して重合し、次いで、500〜1200℃で炭素化する工程を経て得られたものであるリチウム二次電池。
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