JP3586658B2 - 段ボールシートの折り曲げ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、段ボール箱を製造するフォルダグルアにおいて、段ボールシートのフラップを正確に折り曲げる段ボールシートの折り曲げ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のフォルダグルアにおける折り曲げ装置の構成の一例を図22に示す。この折り曲げ装置は、段ボールシート2を搬送するサクションコンベア3の左右に、段ボールシート2の流れ方向に適度に捻って掛け渡された折り曲げベルト4を備えている(図22では片側のみ図示している)。この折り曲げ装置によれば、前工程で溝2e,罫線2dおよびグルーフラップ2cを加工された段ボールシート2は、サクションコンベア3に搬送されてフォルダグルア1内を図中矢印の方向に進行する際、左右の折り曲げベルト4によりフラップ2a,2bを罫線2dに沿って折り曲げられて箱状に形成される。
【0003】
しかしながら、この従来の折り曲げ装置には次のような課題があった。
課題1.折り曲げベルト4は段ボールシート2の進行方向に捩れて配置されているため、図23に示すようにシート進行方向に対し接触角αが生ずる。この接触角αにより、進行方向に平行な面内にあるフラップ2a,2bは先端から折り曲げベルト4に当接するようになる。このため、フラップ2a,2bは図23中に鎖線で示すように捻られることになって罫線2dに対し純粋な曲げ力のみを得ることができず、図24に示すようないわゆるフィッシュテール状に折り曲げられやすい。
【0004】
課題2.また、上記のように折り曲げベルト4がシート2に対し接触角αを持つので、折り曲げベルト4の段ボールシート2の進行方向に対する速度はそのcos(α)成分となる。仮に、折り曲げ開始から終了まで(折り曲げベルト4とフラップ2a,2bの接触中)、常にαが一定になるよう折り曲げベルト4を配置できれば、折り曲げベルト4の速度を予めcos(α)分早くしておくことにより、折り曲げベルト4のシート進行方向分速度と段ボールシート2の進行速度を完全に一致させることができる。しかしながら、このように折り曲げベルト4のシート進行方向分速度をボールシート2の進行速度と完全に一致させるためには、折り曲げベルト4を完全な螺旋状に配置する必要があるが、実際には、そのように正確に折り曲げベルト4を配置することはきわめて困難である。言い換えれば、従来の折り曲げ装置では、折り曲げベルト4と段ボールシート2の進行方向速度を一致させることが難しい。このため、フラップ2a,2bは折り曲げベルト4との摩擦力によってサクションベルト3bに吸着された本体部分(他のフラップ)に対して前進させたり後退させたりすることになり、やはり、図24に示すようなフィッシュテール状に折り曲げられやすい。
【0005】
このように従来の折り曲げ装置には折れ精度上の課題があったため、折れ精度の向上をめざしたいくつかの技術が提案されてきた。例えば、図25は特公昭61−58296号に開示された技術を示しているが、この技術では、折り曲げベルト10に段ボールシート2の間隔に対応してパッド11を取り付けたもので、このパッド11がフラップ2a,2bに当接するようになっている。しかしながら、この技術によれば、段ボールシート2の進行方向と折り曲げベルト10との接触角に関する課題(課題1)は解消できるものの、依然として折り曲げベルト10を完全な螺旋状に配置するようにはなっていないので、段ボールシート2の進行速度と折り曲げベルト10との相対的な運動に関する課題(課題2)は未だ解消されていない。
【0006】
従来の折り曲げ装置における2つの課題を共に解決している技術としては、例えば、特表平9−508331号に開示された技術とDE2911969号に開示された技術とが挙げられる。
図26は特表平9−508331号に開示された技術を示しているが、この技術では、螺旋状に形成したビーム12の周囲に沿ってベルト13を走行させ、このベルト13に段ボールシート2の間隔に対応して押圧部材14を取り付けたものである。この技術によれば、押圧部材14を介してフラップ2aに当接することにより上記の課題1を解消することができるとともに、押圧部材14は略完全な螺旋を描いて走行するので上記の課題2も解消することができる。
【0007】
また、図27はDE2911969号に開示された技術を示しているが、この技術では、段ボールシート2と平行に同速度で走るチェン15に先端に押圧部18を備えたバー16を回転可能に取り付け、このバー16を螺旋状の案内溝を設けたガイド17によって回転させることによりフラップ2aを折り曲げようとするものである。この技術によれば、押圧部18は段ボールシート2と平行に同速度で移動するので、上記の課題1も課題2も解消することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特表平9−508331号の技術,DE2911969号の技術には、それぞれ次のような新たな課題があった。
まず、特表平9−508331号の技術は、フラップ2aを押圧部材14によって押圧することによって折り曲げているが、押圧部材14の押圧面はフラップ2aに対して長さ方向にも幅方向にも小さいため、押圧力がフラップ2aの一部に集中的に加わることになる。このため、押圧力が加わるフラップ2aの一部に変形が生じて折り曲げ精度に悪影響を与える虞がある。また、押圧部材14はフラップ2aの罫線2dに近い基部のみに係合しているため、折り曲げる速度が速い場合にはフラップ2aの先端部がばたついてしまい、折り曲げ精度に悪影響を与える虞もある。
【0009】
一方、DE2911969号の技術は、回転するバー16の先端に備えられた押圧部18によってフラップ2aを折り曲げているが、この押圧部18のフラップ2aとの接触面も極めて小さいため、押圧力がフラップ2aの一部に集中的に加わってフラップ2aに変形を生じさせてしまい、折り曲げ精度に悪影響を与える虞がある。また、押圧部18はフラップ2aの罫線2dから離れた所を押圧しているが、このように罫線2dから離れた所を部分的に押圧すると折り曲げ部が膨らんでしまい、罫線2dにおいて180度確実に折り曲げることができない虞がある。
【0010】
このように、特表平9−508331号の技術,DE2911969号の技術の何れについても折り曲げ精度をさらに向上させる余地が有った。
さらに、実際にフォルダグルアで加工される箱は、図28(a)に示すようにグルーフラップ2cがフラップ2bの内側になる貼り方(内貼り)と、図28(b)に示すように外側になる貼り方(外貼り)とがあり、この場合、段ボールシート2の進行量に対するフラップ2a,2bの折り曲げ角度を左右で変更する必要がある。また、フォルダグルアで加工される段ボールシート2の紙種(フルート)や大きさが様々であるので、これに応じて段ボールシート2の進行量に対する折り曲げ角度を調整したい場合もある。
【0011】
しかしながら、特表平9−508331号の技術,DE2911969号の技術の何れについてもこのような調整は難しく、多様な段ボールシートの仕様への対応は実質的に困難であった。
【0012】
本発明は、このような課題に鑑み創案されたものであり、フラップの折り曲げ精度のさらなる向上を可能にした、段ボールシートの折り曲げ装置を提供することを目的とする。
また、多様な段ボールシートの仕様への対応を容易にした、段ボールシートの折り曲げ装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的の少なくとも一つを達成するため、本発明の段ボールシートの折り曲げ装置は、段ボールシートのフラップの広範囲に面接触し得る平面部を有する押圧部材と、この押圧部材を段ボールシートの搬送方向と略平行に段ボールシートの搬送速度と同速度で搬送する搬送手段と、搬送手段による搬送時に搬送手段と協働して押圧部材を螺旋状に回動させる回動手段とを備えている。押圧部材は搬送手段により段ボールシートの搬送方向と略平行な軸線周りに回転可能に支持され、回動手段による回動時には押圧部材の平面部がフラップに面接触する。これにより、段ボールシートのフラップは、その広範囲を押圧部材の平面部によって略均等な面圧で押圧されながら内側に折り曲げられるようになる。
このとき、搬送手段を案内するチェンガイドを備えて上記段ボールシートの折り曲げ装置を構成し、回動手段を位置調整可能とすると共にチェンガイドの傾斜調整を可能とすることにより、多様な段ボールシートの仕様への対応が極めて容易になる。
【0014】
なお、フラップの折り曲げが予定される折り曲げ線を中心にして平面部が段ボールシートの厚さに略等しい半径の弧を描くように押圧部材を回動させるのが好ましい。即ち、フラップの折り曲げが予定される折り曲げ線と平坦部とを段ボールシートの厚さに略等しい距離に保ちながら、押圧部材を回動させることが好ましい。これにより、フラップは折り曲げ開始から折り曲げ終了まで上記の折り曲げ線を中心とした弧に沿って回動するようになる。
また、押圧部材の平面部の搬送ライン側端部をヒンジ構造を介して搬送手段に支持するのが好ましい。これにより、フラップの折り曲げ線近傍が押圧部材の平面部によって確実に押圧されるようになる。
【0015】
上記の折り曲げ装置において、少なくとも折り曲げ開始位置から折り曲げ終了位置まで螺旋状に延設され上記の折り曲げ線に対してなす螺旋角度を調整可能に構成されたガイドレールと、押圧部材をこのガイドレールに押し当てるバネ部材とにより回動手段を構成する。これにより、ガイドレールの螺旋角度を調整するのみで押圧部材の回動状態を変更することができるようになる。
【0016】
さらに、上記の折り曲げ装置において、段ボールシートの搬送方向に対する押圧部材の搬送方向の傾斜角度を調整する傾斜角度調整手段を備えるのも好ましい。これにより、段ボールシートの厚さに合わせて押圧部材の回動中心を調整できるようになる。
この場合、搬送手段により押圧部材が搬送されるときの搬送通路を構成する搬送通路構成部材と、この搬送通路構成部材を段ボールシートの搬送方向に平行で且つ搬送面に垂直な面内で回転可能に支持する支持軸と、搬送通路構成部材を任意の傾斜角度で或いは予め段階的に設定された複数の傾斜角度中の任意の傾斜角度で位置決めしうる位置決め手段とにより傾斜角度調整手段を構成するのも好ましい。また、傾斜角度調整手段を、チェンガイドと、チェンガイドを上記段ボールシートの搬送方向に平行で且つ搬送面に垂直な面内で回転可能に支持する支持軸と、チェンガイドを任意の傾斜角度で或いは予め段階的に設定された複数の傾斜角度中の任意の傾斜角度で位置決めし得る位置決め手段とにより構成し、段ボールシートの搬送方向に対する押圧部材の搬送方向の傾斜角度を調整する傾斜角度調整手段を備えるようすることも好ましい。これにより、押圧部材の搬送方向の傾斜角度を容易に調整できるようになる。
【0017】
さらに、搬送通路構成部材の傾斜度合いを検出する検出手段と、搬送通路構成部材を該支持軸周りに回転させる回転駆動手段と、搬送通路構成部材の回転を拘束する拘束手段と、検出手段の検出信号に基づき回転駆動手段及び拘束手段の作動を制御する制御手段とにより位置決め手段を構成するのも好ましい。また、位置決め手段を、チェンガイドの傾斜度合いを検出する検出手段と、チェンガイドを支持軸周りに回転させる回転駆動手段と、チェンガイドの回転を拘束する拘束手段と、検出手段の検出信号に基づき回転駆動手段及び拘束手段の作動を制御する制御手段とにより構成することも好ましい。これにより、押圧部材の搬送方向の傾斜角度をさらに容易に且つ自動的に調整できるようになる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1〜図11は本発明の1実施形態にかかる段ボールシートの折り曲げ装置を示している。図1に示すように、本実施形態にかかる搬送装置も従来と同様にサクションコンベア3によって段ボールシート2を搬送している。サクションコンベア3は、図2に示すように、無端状のサクションベルト3bとこのサクションベルト3bに吸引力を作用させるサクションボックス3aとにより構成されている。
【0019】
サクションボックス3aの外側で、サクションベルト3bの入口及び出口付近には一対のスプロケット31,32が設けられている。これらスプロケット31,32には無端状のチェン33が捲回されており、チェン33はサクションベルト3bと略平行に同速で走行するようになっている。
また、サクションボックス3aの外側には、チェン33の走行範囲ほぼ全長にわたって取り付け板30が設けられている。チェン33の折り曲げ側(図1、図2では上側)の下面には、チェン33を案内するためのチェンガイド(搬送通路構成部材)34が配設されており、このチェンガイド34は取り付け板30の側面に取り付けられている。
【0020】
ここで、チェンガイド34の取り付け構造について詳細に説明すると、図8に示すようにチェンガイド34は、その長手方向に複数の取り付け穴34a,34bを形成されており、この取り付け穴34a,34bにボルト35を通して取り付け板30に取り付けられている。取り付け穴34a,34bは、段ボールシート2の進行方向において最上流の穴34bのみが円形に形成され、他の穴34aは上流側から下流側にかけて次第に上下方向に長くなる長穴に形成されている。各長穴34aにおけるボルト35の挿入位置を調整することによって、最上流の取り付け穴34bを軸(支持軸)にしてチェンガイド34の上下方向の傾斜角度を調整することができる。すなわち、チェンガイド34,取り付け穴34a,34b及びボルト35により本発明にかかる傾斜角度調整手段が構成されており、特に長穴34aとボルト35とは位置決め手段として機能している。
【0021】
チェン33には、段ボールシート2の搬送間隔と略等しい間隔に取り付けリンク33aが装着されている。この取り付けリンク33aには、折り曲げユニット40が取り付けられている。図10に示すように、折り曲げユニット40は、L字状の支持部材41に平板状の折り曲げプレート42を取り付けたものであり、支持部材41の底板部41aの下面において取り付けリンク33aに取り付けられている。
【0022】
折り曲げプレート42は、従来の折り曲げ装置にかかる折り曲げベルトや押圧部材等と比較してフラップ2a,2bの広範囲に面接触し得る折り曲げ面(平面部)42aを有している。そして、折り曲げプレート42は、そのサクションコンベヤ3側の端部を支持部材41の側壁部41bの頂部にピン43によって回転自在に取り付けられ、支持部材41とともにヒンジを構成している。折り曲げプレート42の回転軸、すなわちピン43は、チェン33の進行方向に平行に向けられている。また、支持部材41と折り曲げプレート42の間には捩じりバネ46が装着されている。折り曲げプレート42は、この捩じりバネ46のバネ力によって段ボールシート2の搬送ラインの外側に向けて付勢されている。なお、支持部材41の側壁部41bの外側には、折り曲げプレート42の回転を規制するストッパ47が設けられている。また、折り曲げプレート42の他端部には、後述するガイドバー50に係合するガイドブロック44が取り付けられている。
【0023】
取り付け板30には、段ボールシート2の進行方向に適宜の間隔でガイドバー支持装置60が配置されている。ガイドバー支持装置60は、取り付け板30に固定される固定リンク61と角度調整可能な関節62で連結された複数個(図2では2個)の可動リンク63,64からなり、終端の可動リンク64によってガイドバー50を支持している。
【0024】
図9は関節(ここでは、リンク63,64間の関節)62の構成の一例を示している。各リンク63,64の端部には座65,66が設けられ、一方の座65にはねじ穴65aが形成され、他方の座66には貫通穴66aが形成されている。そして、ねじ付きのハンドル67を貫通穴66aを通してねじ穴65aにねじこむことにより、ハンドル67と一方の座65との間で他方の座66を挟むようになっている。座65,66の対向する面には半径方向に放射状の溝65b,66bが全周にわたって刻まれており、その間にプラスチック等の可撓材68を挟んで締め付けることにより関節62がしっかり止まるようになっている。
【0025】
ガイドバー(ガイドレール)50は、金属または合成樹脂等の棒またはパイプであって、ある程度の曲げ及び捩じりの柔軟性がある弾性材料で作られている。折り曲げプレート42は捩じりバネ46のバネ力によってガイドバー50に押し付けられているので、チェン33が進行すると折り曲げプレート42はガイドバー50に案内されながらピン43を中心に回転するようになる。本実施形態では、折り曲げプレート42のピン43を中心とした回転により、図2〜図6に示すように段ボールシート2が罫線(折り曲げ線)2dを中心に180度折り曲げられるように、ガイドバー50は段ボールシート2の搬送方向に対し螺旋状に配設されている。
【0026】
さらに、本実施形態では、折り曲げプレート42の折り曲げ面42aの全体をフラップ2a,2bに面接触させながら段ボールシート2を折り曲げるべく、折り曲げプレート42の回転中心の高さ、すなわち、チェンガイド34の高さの調整を行っている。
具体的には、図2に示すようにピン43が折り曲げプレート42の折り曲げ面42aからHだけ離れた位置にあったとすると、折り曲げ開始寸前では、ピン43はサクションベルト3bの上面からHだけ下に位置している必要がある。一方、図6に示すようにフラップ2a,2bが180゜折り曲げられた位置では、ピン43は折り曲げプレート42の接触面からHだけ上方に位置していなければならない。すなわち、折り曲げ開始から折り曲げ終了までの間に、ピン43は段ボールシート2の厚さTのほぼ2倍の高さに折り曲げ面42aとピン43の距離Hの2倍を加えた分だけ上方に移動していなければならない。
【0027】
つまり、折り曲げ面42aの全体をフラップ2a,2bに面接触させながら段ボールシート2を折り曲げるためには、ピン43の移動方向をサクションベルト3bの移動方向に対して垂直方向に傾斜させる、すなわち、チェンガイド34をサクションベルト3bに対して垂直方向に傾斜させる必要がある。そして、その量(傾斜角度)は厚さTに依存し、段ボールシート2の種類(フルートや紙種)により異なる。本実施形態では、図8に示すようにチェンガイド34の取り付け板30に対する位置調整によってチェンガイド34の傾斜角度を調整している。ガイドバー50についても、折り曲げプレート42が罫線2dを中心とする略半径Tの孤を描いて回転するように、段ボールシート2の種類(厚さ)に応じて関節52の角度調整を行っている。
【0028】
サクションコンベア3の後端部、すなわち、フラップ2a,2bが略180゜折り曲げられる位置には、押さえベルト70が設けられている。押さえベルト70は、段ボールシート2が折り曲げられた後でグルーフラップ2cの部分を押さえるように、左右方向の配置位置が設定されている(ここでは、図6,図7に示すように段ボールシート2の搬送ラインの略中央に配置されている)。なお、グルーフラップ2cの位置は生産オーダによって変わるので、押さえベルト70の左右方向位置も適宜調整できるようになっている。また、ガイドバー50の終端部は、図1,図7に示すように、段ボールシート2が押さえベルト70に挟まれた後は折り曲げプレート42がフラップ2a,2bから少し離れるように位置調整されている。
【0029】
次に、上述のように構成された本実施形態にかかる折り曲げ装置の動作について説明する。
まず、本実施形態にかかる折り曲げ装置によって段ボールシート2を折り曲げ加工する際には、段ボールシート2の厚さTに対応してチェンガイド34の高さ(傾斜)調整を行う。また、グルーフラップ2cの内貼り,外貼り等の仕様の変更があれば、ガイドバー支持装置60によりガイドバー50の位置調整を行う。
【0030】
そして、装置の運転が開始され、サクションコンベヤ3により段ボールシート2がフォルダグルア1内に搬入されてくると、サクションコンベヤ3と同期して回転するチェン33に取り付けられた折り曲げユニット40の折り曲げプレート42が、フォルダグルア1の入口で段ボールシート2のフラップ2a,2bに接触する。段ボールシート2と折り曲げユニット40とは同速で進み、段ボールシート2の進行とともに折り曲げプレート42はガイドバー50の螺旋形状とチェンガイド34の傾斜とにより罫線2dを中心とする段ボールシート2の厚さTと略等しい半径の孤を描きながら回動し、即ち、罫線2dと折り曲げ面42aとを段ボールシート2の厚さTに略等しい距離に保ちながら回動し、折り曲げ面42aの全体でフラップ2a,2bの広範囲を押圧しながらフラップ2a,2bを折り曲げていく。折り曲げプレート42は捩じりバネ46により常にガイドバー50に押し当てられているので、ガイドブロック44がガイドバー50から外れることはない。
【0031】
そして、フラップ2a,2bが180゜折り曲げられると、グルーフラップ2cが押さえベルト70により押さえ込まれる。これにより、折り曲げプレート42がフラップ2a,2bから離れてもフラップ2a,2bが戻って糊付部が剥がれることはない。折り曲げ終了後、折り曲げプレート42はガイドバー50から外れ、捩じりバネ46の作用でストッパ47に当接する位置まで戻される。そして、この状態でチェン33のリターン側を通ってフォルダグルア1の入口まで戻される。
【0032】
以上の動作から明らかなように、本実施形態にかかる折り曲げ装置では、折り曲げプレート42はフラップ2a,2bに面接触して流れ方向に直角に押圧するので、フラップ2a,2bに純粋な曲げモーメントのみを与えることができ、フラップ2a,2bをフィッシュテール状に折り曲げてしまうことがない。なお、チェンガイド34を傾斜調整可能にすると、チェン33ないし折り曲げユニット40は段ボールシート2に対し厳密には平行に走らないことになる。しかしながら、この角度は、従来の折り曲げ装置における折り曲げベルトと段ボールシートとの接触角に比べると十分に小さく微々たるもので、平行と看做してよい。
【0033】
例えば、本実施形態の折り曲げ装置におけるチェンガイドの傾き角度βは、0〜180゜を5mの間で折り曲げるものとし、H=5mm,T=10mmとすれば、次の計算式(数1)によって算出される。
【0034】
【数1】
β=tan−1((2×5+2×10)/5000)=0.34゜
一方、従来の折り曲げ装置における折り曲げベルトの接触角αは、上記同様0〜180゜を5mの間で折り曲げるものとし、折り曲げベルトを配する螺旋の半径を200mmとすれば、次の計算式(数2)によって算出される。
【0035】
【数2】
α=tan−1(200×π/5000)=7.16゜
また、折り曲げプレート42と段ボールシート2は同速で進むので、折り曲げプレート42と段ボールシート2との間に相対速度が生じることもない。さらに、折り曲げプレート42はフラップ2a,2bの広範囲を罫線2d部分から折り曲げ面42a全体で押圧するので、図11(a)に示すように従来の部分的に押す方式に比較して折り曲げ部が膨らむことが無く、図11(b)に示すようにフラップ2a,2bを180゜確実に折ることができる。すなわち、本実施形態にかかる折り曲げ装置によれば、高い精度でフラップ2a,2bを折り曲げることができるという利点がある。
【0036】
また、本実施形態にかかる折り曲げ装置では、ガイドバー支持装置60により、ガイドバー50の位置調整が容易にできるので、グルーフラップ2cの内貼り外貼り等の仕様変更に対し容易に対応できる。さらに、チェンガイド34の傾斜調整によって、段ボールシート2の厚さTに応じて折り曲げプレート42の回動中心を調整することができる。つまり、本実施形態にかかる折り曲げ装置によれば、多様な段ボールシートの仕様への対応が極めて容易になるという利点がある。
【0037】
以上、本発明の実施の形態の一つを説明したが、本発明の実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、上述の実施形態では、段ボールシート2の搬送にサクションコンベア3を用いているが、必ずしもこれに限るものではなく、段付きのベルト等を用いて搬送することも可能である。
また、上述の実施形態では、ガイドバー50に摺接するガイドブロック44は単に固定のブロックで説明したが、図12に示すガイドブロック44′のように、溝付きローラ48aを軸受48c,48cに支持された回転軸48bによって軸支し、この溝付きローラ48aをガイドバー50に係合させるようにしてもよい。
【0038】
さらに、上述の実施形態では、複数のリンク61,63,64をねじ止めの関節62によって連結したガイドバー支持装置60によってガイドバー50を支持しているが、ガイドバー50を支持するための構造はこれに限るものではなく、ガイドバー50の位置調整が可能なものであればよい。
また、折り曲げプレート42には、前工程で段ボールシート2に印刷されて半乾きの状態にあるインキの付着を防止するため、図13に示すように、段ボールシート2に接触する折り曲げ面42aに超高密度ポリエチレン等のライニング51を施してもよい。
【0039】
また、上述の実施形態では、本発明をフラップ2a,2bを上方に折り曲げる、いわゆる上折り方式の折り曲げ装置に適用した場合について説明したが、本発明はこれに限るものではなく、下折り方式の折り曲げ装置にも適用することができる。下折り方式の場合の折り曲げ装置は、図14に示すように図1の上折り方式の折り曲げ装置に対して天地が略逆になった構成となる。なお、重力の関係もあって、チェンガイド34や支持部材41等の形状や位置関係は、図15に示すように上折り方式の折り曲げ装置とは若干異なるが、装置全体の作用及び効果は上折り方式の場合と同一である。
【0040】
さらに、図8では長穴34aによってチェンガイド34の傾斜角度を調整して位置決めする構造を示したが、位置検出器を備えた電動ジャッキやシリンダとクランプ装置を組合せた自動調整機構を備えるようにしてもよい。
具体的には、図16〜図18に示すように、チェンガイド34の一方の端部にピン(支持軸)27を設け、このピン27を介してチェンガイド34を取り付け板30に回動自在に取り付ける。そして、チェンガイド34の他方の端部には、モータ25によって駆動される高さ調整用のジャッキ(回転駆動手段)24を取り付け、図示しない制御装置(制御手段)により高さ検出用のセンサ(検出手段)26からの検出信号に基づきモータ25を駆動する。さらに、固定用シリンダ23によって上下方向に進退する固定用の楔(拘束手段)21を位置固定されたガイド22に摺動自在に備え、位置決め時には図示しない制御装置(制御手段)によりセンサ26からの検出信号に基づき固定用シリンダ23を駆動して、楔21をチェンガイド34に係合させるようにする。このような構成により、チェンガイド34の傾斜角度の調整が容易になるとともに、調整後は確実な固定が得られることになる。なお、チェンガイド34は1本の形状で説明したが、必ずしも1本ものに限るものではなく、複数本に分割してもよい。
【0041】
また、上述の実施形態では、ガイドバー支持装置60を取り付け板30に取り付けていたが、図19に示すように、ガイドバー支持装置60をチェンガイド34に取り付けてもよい。これにより、ガイドバー50はガイドバー支持装置60を介してチェンガイド34にマウントされることになるので、チェンガイド34の傾斜角度を調整することによって同時にガイドバー50の傾斜角度も調整することが可能になる。
【0042】
また、チェンガイド34に換えて、図20,図21に示すようにローラ(或いはスプロケット)36を適宜の間隔で配置し、これらローラ36等にてチェン33を案内するようにしてもよい。このような構成によれば、折り曲げユニット40の搬送位置の高さ方向の複雑な調整も可能であり(例えば、図20中、ローラ36によるチェン33の軌跡を1点鎖線で示し、チェンガイド34によるチェン33の軌跡を2点鎖線で示している)、片側のフラップのみを早く折り曲げて途中から両方のフラップの折り曲げを同調させる等、フラップの折り曲げを2段階若しくは3段階にわけて行うことも容易になる。
【0043】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明の段ボールシートの折り曲げ装置によれば、フラップの広範囲を押圧部材の平面部によって略均等な面圧で押圧しながら内側に折り曲げるので、高い精度でフラップを折り曲げることが可能になるという効果がある。
【0044】
特に、折り曲げ線を中心に押圧部材の平面部が段ボールシートの厚さに略等しい半径の弧を描くように押圧部材を回動させることにより、即ち、フラップの折り曲げが予定される折り曲げ線と平坦部とを段ボールシートの厚さに略等しい距離に保ちながら押圧部材を回動させることにより、折り曲げ開始から折り曲げ終了まで折り曲げ線を中心とした弧に沿ってフラップを回動させることができ、より高い精度でフラップを折り曲げることが可能になるという効果がある。
さらに、押圧部材の平面部の段ボールシート搬送ライン側端部をヒンジ構造を介して支持することにより、フラップの折り曲げ線近傍を押圧部材の平面部によって確実に押圧することができ、より高い精度でフラップを折り曲げることが可能になるという効果がある。
【0045】
また、上記の折り曲げ装置において、折り曲げ線を中心にして螺旋状に延設されたガイドレールにバネ部材によって押圧部材を押し当てるように回動手段を構成することにより、極めて簡単な構成で押圧部材を折り曲げ線を中心にして回動させることが可能になるとともに、ガイドレールを調整するのみで押圧部材の回動状態を容易に変更することができ、多様な段ボールシートの仕様に容易に対応することが可能になるという効果がある。
【0046】
また、上記の折り曲げ装置において、段ボールシートの搬送方向に対する押圧部材の搬送方向の傾斜角度を調整する傾斜角度調整手段を備えることにより、段ボールシートの厚さに応じて押圧部材の回動中心を折り曲げ線の中心に合わせることができ、多様な段ボールシートの仕様に容易に対応することが可能になるという効果がある。
また、搬送手段を案内するチェンガイドを備えて段ボールシートの折り曲げ装置を構成し、回動手段の位置調整とチェンガイドの傾斜調整とを行なうことによって、多様な段ボールシートの仕様への対応が極めて容易になる。
【0047】
特に、押圧部材の搬送通路を構成する搬送通路構成部材を段ボールシートの搬送方向に平行で且つ搬送面に垂直な面内で回転可能に支持し、位置決め手段により任意の傾斜角度で或いは予め段階的に設定された複数の傾斜角度中の任意の傾斜角度で位置決めすることにより、押圧部材の搬送方向の傾斜角度の調整を容易に調整することができ、多様な段ボールシートの仕様により容易に対応することが可能になるという効果がある。
また、チェンガイドを段ボールシートの搬送方向に平行で且つ搬送面に垂直な面内で回転可能に支持し、位置決め手段により任意の傾斜角度で或いは予め段階的に設定された複数の傾斜角度中の任意の傾斜角度で位置決めすることによっても、押圧部材の搬送方向の傾斜角度の調整を容易に調整することができ、多様な段ボールシートの仕様により容易に対応することが可能になるという効果がある。
【0048】
さらに、搬送通路構成部材またはチェンガイドの傾斜度合いを検出手段によって検出し、その検出信号に基づき搬送通路構成部材またはチェンガイドを支持軸周りに回転させる回転駆動手段及び搬送通路構成部材またはチェンガイドの回転を拘束する拘束手段の作動を制御手段によって制御することにより、押圧部材の搬送方向の傾斜角度をさらに容易に且つ自動的に調整することができ、多様な段ボールシートの仕様にさらに容易に対応することが可能になるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる折り曲げ装置の全体構成を示す側面図である。
【図2】図1のII−II方向の横断面図であって折り曲げ開始位置における横断面図である。
【図3】図1のIII−III方向の横断面図であって折り曲げ角45゜の位置における横断面図である。
【図4】図1のIV−IV方向の横断面図であって折り曲げ角90゜の位置における横断面図である。
【図5】図1のV−V方向の横断面図であって折り曲げ角135゜の位置における横断面図である。
【図6】図1のVI−VI方向の横断面図であって折り曲げ角180゜の位置における横断面図である。
【図7】図1のVII−VII方向の横断面図であって折り曲げ終了直後の位置における横断面図である。
【図8】図2のVIII−VIII方向矢視図であってチェンガイドの取り付け状態を示す図である。
【図9】本発明の一実施形態にかかるガイドバー支持装置の関節の詳細を示す断面図である。
【図10】本発明の一実施形態にかかる折り曲げユニットの構成を示す斜視図である。
【図11】本発明の一実施形態にかかる折り曲げ装置の作用を従来の折り曲げ装置と比較して説明するための図であり、(a)は従来の折り曲げ装置による段ボールの折り曲げ状態を示す断面図、(b)は本発明の折り曲げ装置による段ボールの折り曲げ状態を示す断面図である。
【図12】本発明の別実施形態にかかるガイドブロックの構成を示す部分断面図である。
【図13】本発明の別実施形態にかかる折り曲げプレートの構成を示す側面図である。
【図14】本発明の別実施形態にかかる折り曲げ装置の全体構成を示す側面図である。
【図15】図14のXV−XV方向の横断面図であって折り曲げ開始位置における横断面図である。
【図16】本発明の別実施形態にかかるチェンガイドの高さ調整装置の構成を示す側面図である。
【図17】図16のXVII−XVII方向の横断面図である。
【図18】図16のXVIII−XVIII方向の横断面図である。
【図19】本発明の別実施形態にかかるガイドレールの取り付け構造を示す横断面図である。
【図20】本発明の別実施形態にかかるチェンガイドの構成を示す摸式的側面図である。
【図21】図20のXXI−XXI方向の横断面図である。
【図22】従来の段ボールの折り曲げ装置の構成を示す斜視図である。
【図23】図22の折り曲げ装置におけるフラップと折り曲げベルトとの接触状態を示す図である。
【図24】図22の折り曲げ装置による段ボールシートの折り曲げ状態を示す図である。
【図25】従来の別の折り曲げ装置の構成を示す斜視図である。
【図26】従来の別の折り曲げ装置における要部の構成を示す横断面図である。
【図27】従来の別の折り曲げ装置における要部の構成を示す横断面図である。
【図28】従来の折り曲げ装置の課題を説明するための図であり、(a)はグルーフラップを他方のフラップの内側にする貼り方を示す図、(b)はグルーフラップを他方のフラップの外側にする貼り方を示す図である。
【符号の説明】
1 フォルダグルア
2 段ボールシート
2a フラップ
2b フラップ
2c グルーフラップ
2d 罫線
2e 溝
3 サクションコンベア
3a サクションボックス
3b サクションベルト
4 折り曲げベルト
10 折り曲げベルト
11 パッド
12 ビーム
13 ベルト
14 押圧部材
15 チェン
16 バー
17 ガイド
18 押圧部
21 固定用楔
22 固定用ガイド
23 固定用シリンダ
24 高さ調整用ジャッキ
25 高さ調整用モータ
26 高さ検知用センサ
27 ピン
30 取り付け板
31 スプロケット
32 スプロケット
33 チェン
33a 取り付けリンク
34 チェンガイド
34a,34b 取り付け穴
35 ボルト
40 折り曲げユニット
41 支持部材
41a 底板部
41b 側壁部
42 折り曲げプレート
42a 折り曲げ面
43 ピン
44 ガイドブロック
46 ねじりばね
47 ストッパ
50 ガイドバー
51 ライニング
60 ガイドバー支持装置
61 固定リンク
62 関節
63 可動リンク
64 可動リンク
65 座
65a ねじ穴
65b 放射状溝
66 座
66b 放射状溝
67 ハンドル
68 可撓材
70 押さえベルト

Claims (5)

  1. 段ボールシートの搬送ラインに付設され上記段ボールシートのフラップを内側に折り曲げる段ボールシートの折り曲げ装置であって、
    上記フラップの広範囲に面接触し得る平面部を有する押圧部材と、
    該押圧部材を上記段ボールシートの搬送方向と略平行な軸線周りに回転可能に支持しながら上記段ボールシートの搬送方向と略平行に上記段ボールシートの搬送速度と同速度で搬送する搬送手段と、
    該搬送手段を案内するチェンガイドと、
    該押圧部材の平面部を上記フラップに面接触させながら、該搬送手段と協働して該押圧部材を螺旋状に回動させる回動手段とを備え、
    該回動手段を位置調整可能にすると共に該チェンガイドの傾斜調整を可能としたことを特徴とする、段ボールシートの折り曲げ装置。
  2. 該チェンガイドと、
    該チェンガイドを上記段ボールシートの搬送方向に平行で且つ搬送面に垂直な面内で回転可能に支持する支持軸と、
    該チェンガイドを任意の傾斜角度で或いは予め段階的に設定された複数の傾斜角度中の任意の傾斜角度で位置決めし得る位置決め手段とにより構成され、
    上記段ボールシートの搬送方向に対する該押圧部材の搬送方向の傾斜角度を調整する傾斜角度調整手段を備えたことを特徴とする、請求項1記載の段ボールシートの折り曲げ装置。
  3. 該位置決め手段が、 該チェンガイドの傾斜度合いを検出する検出手段と、
    該チェンガイドを該支持軸周りに回転させる回転駆動手段と、
    該チェンガイドの回転を拘束する拘束手段と、
    該検出手段の検出信号に基づき該回転駆動手段及び該拘束手段の作動を制御する制御手段とにより構成されたことを特徴とする、請求項2記載の段ボールシートの折り曲げ装置。
  4. 該押圧部材は、該平面部の上記搬送ライン側端部をヒンジ構造を介して該搬送手段に支持されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかの項に記載の段ボールシートの折り曲げ装置。
  5. 該回動手段が、
    少なくとも該押圧部材による折り曲げ開始位置から折り曲げ終了位置まで螺旋状に延設され、上記折り曲げ線に対してなす螺旋角度を調整可能に構成されたガイドレールと、
    該押圧部材を該ガイドレールに押し当てるバネ部材とにより構成されたことを特徴とする、請求項1〜4の何れかの項に記載の段ボールシートの折り曲げ装置。
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