JP3585806B2

JP3585806B2 - Wiring board with pins

Info

Publication number: JP3585806B2
Application number: JP2000073184A
Authority: JP
Inventors: 一斉木; 賀津雄木村; 耕三山崎; 光雄白石
Original assignee: NGK Spark Plug Co Ltd
Current assignee: NGK Spark Plug Co Ltd
Priority date: 2000-03-15
Filing date: 2000-03-15
Publication date: 2004-11-04
Anticipated expiration: 2020-03-15
Also published as: JP2001267451A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ピン付き配線基板に関し、詳しくは半導体集積回路素子（ＩＣ）等の電子部品を搭載して封止するＰＧＡ（ピングリッドアレイ）タイプの配線基板（ＩＣパッケージ）のように、樹脂やセラミックなどの絶縁材を主体として形成された配線基板であって、その主面に形成された多数のピン接合部（電極）に、ピン（入出力端子）がロウ付けされた配線基板に関する。
【０００２】
【従来の技術】
ＰＧＡタイプの配線基板（以下、単に基板ともいう）は、その一主面にＩＣとの接合用の多数のパッド状の電極を備えており、他方の主面にはマザーボードに設けられたソケットへ差し込まれる多数のリードピン（以下、単にピンともいう）を備えている。このピンは、例えば軸部および鍔部を有するネイル形状をなし、その端部の鍔（つば）部（軸部より大径の大径部）を基板のピン接合部に当接するようにしてロウ付けされる。
【０００３】
従来、上記のようなピン付き配線基板において、ピンの鍔部と、ピン接合部との接合強度が充分に得られず、ピンをその軸方向または傾斜方向に引っ張った場合に、ピンを接合するロウ材とピン接合部、あるいはピンの鍔部とロウ材との間で剥がれてしまう問題が生じていた。
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
本発明は、ピン付き配線基板における上記の問題点に鑑みて成されたものであり、その目的は、基板のピン接合部にピンがロウ付けされた配線基板において、ピンとピン接合部との接合強度の信頼性の高いピン付き配線基板を提供することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
本発明の第１の態様は、軸部および鍔部を有するピンが、基板の主面に設けられたピン接合部に、前記鍔部においてロウ付けされたピン付き配線基板であって、前記ピンの鍔部の前記基板の主面と平行方向の長さをＷ１、前記ピン接合部の前記基板の主面と平行方向の長さをＷ２、とすると、Ｗ１およびＷ２が、０．７≦Ｗ１／Ｗ２≦１．０の関係にあることを特徴とするピン付き配線基板である。
【０００６】
このような本発明のピン付き配線基板は、ピン接合部の基板の主面と平行方向の長さと、ピンの鍔部の基板の主面と平行方向の長さとが比較的近い長さとなるため、ピンの鍔部側面とピン接合部との間のロウ材の部分に応力集中が発生しにくい。よって、ピンに外力が作用しても応力集中が起こりにくくそのロウ付け（接合）部分が破壊されにくい。したがって本発明によれば、高い接合強度が得られ、電気的接続の信頼性の高いピン付き配線基板となすことができる。
なお、本明細書においてロウ材（ろう材）は、ハンダを含むものであり、ハンダというときは、融点が約４５０度以下のロウをいう。
【０００７】
ここで、Ｗ１／Ｗ２＜０．７の場合には、充分な接合強度を発揮するために必要と考えられるピンの鍔部側面のロウ材形状が得られず、結果としてロウ材の部分に応力が集中し、外力が作用した場合には剥がれてしまう。また、１．０＜Ｗ１／Ｗ２の場合には、ピンの鍔部側面にロウ材がはい上がりづらくなり、ピンが剥がれ易くなってしまう。また、好ましくは、０．７６≦Ｗ１／Ｗ２≦１．００である場合がよい。接合強度がより充分なものとなるからである。
【０００８】
そして本発明の第２の態様は、軸部および鍔部を有するピンが、ソルダーレジスト層を有する基板の主面に設けられた前記ピン接合部に、鍔部においてロウ付けされたピン付き配線基板であって、前記ピンの鍔部の前記基板の主面と平行方向の長さをＷ１、前記ピン接合部のうち前記ソルダーレジスト層により覆われていない部分の、前記基板の主面と平行方向の長さをＷ３とすると、Ｗ１およびＷ３が、０．７≦Ｗ１／Ｗ３≦１．０の関係にあることを特徴とするピン付き配線基板である。
【０００９】
本発明は、同様に、ピン接合部の基板の主面と平行方向の長さと、ピンの鍔部の基板の主面と平行方向の長さとが比較的近い長さとなるため、ピンの鍔部側面と、ピン接合部との間のロウ材の部分に応力集中が発生しにくい。よって、接合強度が強くなり、ピンに外力が作用しても応力集中を起しにくく、そのロウ付け（接合）部分が破壊されにくい。したがって本発明によれば、高い接合強度が得られ、電気的接続の信頼性の高いピン付き配線基板となすことができる。
【００１０】
ここで、Ｗ１／Ｗ３＜０．７の場合には、充分な接合強度を発揮するために必要と考えられるピンの鍔部側面のロウ材形状が得られず、結果としてロウ材の部分に応力が集中し、外力が作用した場合には剥がれてしまう。また、１．０＜Ｗ１／Ｗ３の場合には、ピンの鍔部側面にロウ材がはい上がりづらくなり、ピンが剥がれ易くなってしまう。また、好ましくは、０．７６≦Ｗ１／Ｗ３≦１．００である場合がよい。接合強度がより充分なものとなるからである。
【００１１】
また、上記各手段に於いては、ピンの鍔部のピン接合部側の端面は、凸状であることが好ましい。基板側のピン接合部と、ピンの鍔部との間に充分な量のロウ材を介在させることができ、接合強度を向上させることが可能となるからである。さらに、前記端面は、該鍔部の接合面の全体を球面状としてもよい。前記端面の形状は、基板側のピン接合部と、ピンの鍔部との間に充分な量のロウ材を介在させることができればよく、したがって、凸状をなす部分（以下、凸状部ともいう）の形状は円錐形、角錐形など、接合面の全体において先細り形状となるように設けるのが好ましいが、このように接合面の全体を球面状とするものがピンの製造上から特に好ましい。
【００１２】
また、前記凸状部は鍔部の接合面の全体に設ける必要は必ずしもなく、その一部に設けてもよい。そしてその場合には先細り形状でなく、円柱形、角柱形などとしてもよい。なお、このように凸状部を接合面の部分に設ける場合には、該鍔部の接合面側の中央に配置するのが好ましい。
【００１３】
また、上記各手段に於いては、前記ピンの鍔部の前記基板の主面と平行方向の長さをＷ１、前記鍔部の前記基板の主面と垂直方向の長さをＷ４とすると、Ｗ１およびＷ４が、１．０≦Ｗ１／Ｗ４≦４．５の関係にあると、ロウ材がピンの鍔部をはい上がるため、介在するロウ材の量が増すので、さらに充分な接合強度が得られる。ここで、Ｗ１／Ｗ４＜１．０であると、所定の接続強度を得るためのロウ材の量を確保するのが困難であり、また、４．５＜Ｗ１／Ｗ４であると、ロウ材に応力がかかり易くなり充分な接続強度を得られない。
【００１４】
さらに、前記ピンの軸部の軸線を含む平面で切断した切断面において、前記鍔部側面のロウ材の輪郭線と前記基板の主面とのなす角度をθとすると、２５°≦θ≦９０°の関係にあることが好ましい。
【００１５】
また、前記ピンの鍔部と前記ピン接合部とが直接接触することなく、前記ピンの鍔部と前記ピン接合部との間にロウ材が介在すると、接合に充分な強度を得るための接合面積が確保される為、特に好ましい。
【００１６】
さらに本発明は、樹脂を絶縁性素材とした配線基板で具体化する場合に、特に適する。またＰＧＡタイプの配線基板が代表的なものとして例示されるが、これに限定されるものではない。また本発明における配線基板は、配線基板（ＩＣパッケージ）に接合されてマザーボードとの接合部をなすインターポーザーのように、基板のピン接合部にピンがロウ付けされたものも含む。
【００１７】
前記各手段において、前記ピンの鍔部の前記基板の主面と平行方向の長さ、前記ピン接合部の前記基板の主面と平行方向の長さ、および前記鍔部の前記基板の主面と垂直方向の長さは、いずれも、最大の長さのことをいう。また、ピン接合部のロウ付け面の径とは、ピン接合部の周縁が、ソルダーレジストで被覆されている場合には、ソルダーレジスト層により覆われていない部分、つまり、ソルダーレジストの開口部の径である。一方、ピン接合部のロウ付け面の径とは、ピン接合部の周縁がソルダーレジストで被覆されていない場合には、ピン接合部の外径である。つまり、ロウ材が濡れ広がる範囲の大きさのことをいう。
【００１８】
【発明の実施の形態】
本発明のピン付き配線基板の第１実施形態を図面を参照しながら詳細に説明する。図１は、本発明に係るピン付き配線基板１００の側面図（図１（ａ））及びピンの接合構造を示す拡大断面図（図１（ｂ））である。図２は、図１（ｂ）のさらなる拡大図、図３は図２の拡大図である。このピン付き配線基板１００は、平面視矩形（縦横各約５０ｍｍ、厚さ約１ｍｍ）をなし、コア基板（約０．８ｍｍ）に、エポキシ樹脂を主成分とする複数の樹脂絶縁層および銅からなる内部配線層を多数積層した構造の樹脂製基板１０１を主体とする。上方の主面１０３には、搭載する半導体集積回路素子ＩＣ接続用の電極（図示せず）が多数形成されていると共に、内部には図示はしないが各層の内部配線層、各内部配線層どうしを接続するビアが形成されている。そして、下方の主面１０４にはビアに接続された平面視、例えば円形の導体層（銅）が多数形成され、その表面にニッケルメッキ及び金メッキがかけられてピン接合部１１１をなしている。
【００１９】
なお、このような基板１０１の上下両主面１０３、１０４には、その略全面を覆うようにエポキシ樹脂からなるソルダーレジスト層１１５が厚さ約２０μｍで被覆形成されている。ただし、このソルダーレジスト層１１５は、本形態では、ピン接合部１１１の表面周縁を所定の幅で覆って開口され、ピン接合部１１１の中心寄り部位を同心状に露出させるように形成されている。因みに本例ではピン接合部（導体層）１１１の長さＤ１は、約１．５ｍｍに設定され、その露出部位（ソルダーレジスト層１１５の開口、つまり、ピン接合部のうちソルダーレジスト層に覆われていない部分）の基板の主面と平行方向の長さＷ３、つまりロウ付け面の径は、１．３０ｍｍに設定されている。ここで、ピン接合部の基板の主面と平行方向の長さＷ３とは、請求項１に係る、ピン接合部の基板の主面と平行方向の長さＷ２にも相当する。
【００２０】
一方、本実施形態において接合されているピン１２１は、コバールや４２アロイ等の鉄−ニッケル系合金又は銅合金からなる断面円形の丸棒状の軸部（直径約０．４５ｍｍ）１２２をもつネイル形状のものである（全長約３．１８ｍｍ）。上端部には半径方向に突出する円形の鍔部１２３を同心状で備えており、表面にはニッケルメッキ及び金メッキがかけられている。ただし、その鍔部１２３のうち、ピン接合部１１１に対向する接合面１２４は全体が凸となす球面状に形成され、ピン接合部１１１に同心状に当接するように配置され、適量のハンダ１３１でハンダ付けされている。なお、このハンダ１３１は、半導体集積回路素子ＩＣのハンダ付け温度より融点が高い組成のハンダ（例えば、Ｓｎ９５％／Ｓｂ５％）とされている。
【００２１】
このような本形態ではピン１２１の鍔部１２３の外径（基板の主面と平行方向の長さ）Ｗ１は、１．１ｍｍとされ、ピン接合部の基板の主面と平行方向の長さＷ３（ソルダーレジスト層１１５の開口の径）との関係は、Ｗ１／Ｗ３＝０．８５となっている。また、ピン接合部１１１に当接する接合面１２４は例えばＲ球約０．５５ｍｍとされ、鍔部１２３の全厚さ（ピンの鍔部の基板の主面と平行方向の最大の長さＷ４）は０．３４ｍｍとされている。つまり、Ｗ１／Ｗ４＝２．９４となっている。なお、ピン１２１の表面の金メッキ層は、０．０４μｍ以上（本実施形態においては０．３μｍ）とすると、耐酸化性やソケット等との接続信頼性を高めることができる。
【００２２】
また、図３に示したように、軸部１２２の軸線Ｇを含む平面で切断した時のハンダ（ロウ材）１３１のなす切断面の外側の輪郭線Ｓが略直線状をなしており、基板１０１の主面１０４とこの輪郭線Ｓのなす角度をθとしたとき、つまり、ピンの軸部１２２の軸線Ｇを含む平面で切断した切断面において、鍔部側面のロウ材の輪郭線と、基板の主面とのなす角をθとしたとき、本形態ではθ＝７４度となるように設定されている。このように、ピンの鍔部と、ピン接合部との接合強度の確保のために充分なハンダ（ロウ材）の条件とされている。また、ピンの鍔部１２３とピン接合部１１１とが直接接触することなく、ピンの鍔部１２３とピン接合部１１１との間にロウ材が介在して、ピンの鍔部１２３とピン接合部１１１とが接合されている。なお、ピンの鍔部１２３とピン接合部１１１とが直接接触することがない方が接合面積の確保の点から好ましいが、これに限ることはなく、ピンの鍔部１２３の一部または全部と、ピン接合部１１１とが直接接触していてもよい。
【００２３】
また、ピン１２１を接合しているハンダ１３１は、その軸部１２２に付着していないから、ＩＣを搭載、封止して半導体装置とした後、図示しないマザーボードのソケットにそのピン１２１を差し込んでセットする際に支障がでることはない。また、ハンダ１３１は、ロウの濡れ広がり端１３１ａが反対面１２６における最外周縁１２７つまり本形態では側面１２５と反対面１２６との交差稜を超えており、接合強度の確保のために不足のない量とされている。なお、本実施形態では、ハンダ１３１が鍔部の最外周縁１２７を越えて、ピンの軸部１２２方向に濡れ広がっているが、これに限ることはなく、鍔部の最外周縁１２７付近までの側面１２５で止まっていてもよい。
【００２４】
【実施例】
ここで、本発明のピン付き配線基板の具体的な実施例を比較例とともに説明する。図１〜図３に記載のコバールからなる本発明のピン（ピンの鍔部の基板の主面と平行方向の長さ：１．１ｍｍ、全長約３．１８ｍｍ、軸部の直径：０．４５ｍｍ、ピンの鍔部の厚さ：０．３４ｍｍ、ピンの鍔部のピン接合部側の全体を球面状とした。）を試料Ｎｏ．１とした。比較例として、ピンの鍔部の基板の主面と平行方向の長さのみを０．８９ｍｍとして、その他は試料Ｎｏ．１と同様のピンを試料Ｎｏ．２とし、ピンの鍔部の基板の主面と平行方向の長さを０．８９ｍｍ、ピンの鍔部のピン接合部側の全体が、ピン接合部の主面（基板の主面）と略平行である平坦面となっており、その他は試料Ｎｏ．１と同様のピンを試料Ｎｏ．３とした。試料Ｎｏ．１〜３のピンを、ソルダーレジスト層に覆われていない部分の基板の主面と平行方向の長さが１．３０ｍｍであるピン接合部にロウ付けした、多数のピンを有するサンプル基板３個をつくり、それぞれのサンプル基板の各々１０本のピンの接合強度を確認した。
【００２５】
なお、接合強度は、ピンの軸方向に対し３０度傾斜する方向に引張った場合におけるハンダの破壊荷重又はハンダ接合部近傍の破壊荷重である。結果は表１に示した通りである。接合強度（ｋｇ）については、３０本の平均値をａｖｅ、最大値をｍａｘ、最小値をｍｉｎとしてそれぞれ示している。また、条件（Ａ）では、ピンをピン接合部にロウ付け後の状態で、条件（Ｂ）では、ピンをピン接合部にロウ付け後、最大２２０℃で、１９０℃以上を６０秒間保持し、トータル約１０分間の加熱を３回行った後の状態で、条件（Ｃ）では、ピンをピン接合部にロウ付け後、最大２２０℃で、１９０℃以上を６０秒間保持し、トータル約１０分間の加熱を３回行った後、さらに、Ｔ／Ｓ（−５５℃から１２５℃の温度サイクルを１０分）を１００回行った後の状態での接合強度の測定値である。
【００２６】
【表１】

【００２７】
表１に示されるように、試料Ｎｏ．１のものでは、接合強度が全ての条件において、平均値で５．００ｋｇ以上であった。これに対し、試料Ｎｏ．２のものは、平均値が３．００ｋｇ程度であった。また、試料Ｎｏ．３のものは、条件（Ｂ）において、平均値が３．００ｋｇを下回った。よって、本発明のように、ピンの鍔部の基板の主面と平行方向の長さを長くすることにより、ピンの鍔部と、ピン接合部との接合強度を極めて向上させることが可能なことがわかる。また、ピンの鍔部のピン接合部側の全体を球面状とした方が、平坦面であるよりも接合強度が向上するため好ましいことが判る。
【００２８】
さてここでこのようなピン１２１の接合法について詳述すれば次のようである。ただし、本発明の各手段である、前記ピンの鍔部の前記基板の主面と平行方向の長さと、前記ピン接合部のうち前記ソルダーレジスト層により覆われていない部分の、前記基板の主面と平行方向の長さとの関係が所定の関係にあるピンを接合する点などを除けば、従来のピン付き配線基板の製法と相違はない。なお、ハンダの量は、濡れ広がるハンダの端１３１ａが鍔部の反対面１２６の半径方向における中間に位置するように設定するのが好ましい。ピン接合部（ソルダーレジストが被覆している時はその開口部であるロウ付け面）の径、鍔部の径及び厚さ、さらにその接合面側の凸状部の形状及び寸法に応じて、その濡れ広がり端が所望の位置となるように、その量を調整しながらハンダ付けすることで設定できる。
【００２９】
そして、ピン接合前の基板（ピンの接合前）１０１の内部配線層は、銅メッキを用いたサブトラクティブ法、セミアディティブ法、フルアディティブ法などで形成する。樹脂絶縁層の形成には、予めフィルム化された樹脂をコア基板または下層の基板の表面にラミネートして形成するか、液状の樹脂をロールコータ等で塗布して形成しても良い。また、樹脂絶縁層のビア形成は、その材料が感光性を有しない樹脂の場合には、レーザ加工により穴明けしてもよいし、感光性を有する樹脂の場合には、フォトリソグラフィ技術により穴明けしても良い。
【００３０】
その後、例えば、フォトリソグラフィ技術を用い、感光性ソルダーレジスト層を塗布し、ピン接合部１１１の中央が開口するように形成されたマスクパターンを用いて露光し現像、硬化し、ソルダーレジスト層１１５を形成する。その後、ピン接合部などの露出する金属部にニッケルメッキ、及び金メッキをかけ、ピン接合部１１１に前記した量のハンダペーストをスクリーン印刷により印刷する。
【００３１】
一方、基板１０１のピン接合部１１１の配置に対応し、ピン１２１が挿通可能の多数の小孔の設けられた所定の板状治具（図示せず）を用い、その小孔にニッケルメッキ、及び金メッキのかけられたピン１２１を鍔部１２３を上にして挿入しておく。次いでその上に、基板１０１を位置決めして載置し、各ピン接合部１１１にピン１２１の鍔部の接合面１２４が当接するようにセットし、ハンダペーストを加熱溶融する。こうすることで、多数のピン１２１はピン接合部１１１に一挙にハンダ付けされる。このように本発明の配線基板が製造される。
【００３２】
なお、ピン１２１の鍔部１２３の接合面１２４の凸状部をなす球面部は、ピン本体と同材質にて形成する必要は必ずしもなく、ピンのロウ（ハンダ）付け温度において溶融しない融点をもつロウをリフローして球面状に形成（溶着）しておいてもよい。このようなピンは、端部が平坦な鍔部（頭部）をもつネイル形状のピンを素材として容易に製造できる。なお、本形態のピン１２１の鍔部１２３は軸素材（線材）の一端部を、凸状部をなす球面に対応する凹となす球面形状をもつ金型で、その軸線方向にプレスすることで形成できる。
【００３３】
また、ピンをロウ付けするロウ（ハンダ）は、ＩＣ等の電子部品のハンダ付け温度で溶融しないものから、配線基板の材質などに応じて適宜のものを選択して用いればよい。例えば、樹脂製配線基板では、Ｐｂ−Ｓｎ系ハンダ（３７Ｐｂ−７３Ｓｎ共晶ハンダ、５０Ｐｂ−５０Ｓｎハンダ、８２Ｐｂ−１０Ｓｎ−８Ｓｂハンダ等）、Ｓｎ−Ａｇ系ハンダ（９６．５Ｓｎ−３．５Ａｇ系ハンダ等）、Ｓｎ−Ｓｂ系ハンダ（９５Ｓｎ−５Ｓｂハンダ）等が挙げられる。また、セラミック製の配線基板では、Ａｇ−Ｃｕなどの銀ロウ材や、Ａｕ−Ｓｉ、Ａｕ−Ｓｎ、Ａｕ−Ｇｅ等の金系ロウ材、９５Ｐｂ−５Ｓｎ、９０Ｐｂ−１０Ｓｎ等の高温ハンダ等が挙げられる。
【００３４】
なお、ピン接合部の平面形状及びピンの軸線方向から見た鍔部の形状は、通常は本形態のように円形であるが、その形状は円形に限定されるものではない。また、鍔部の先端部側の接合面は、前記形態のように全面が球面状である必要はない。図２中に２点鎖線で示したように、平坦な接合面２２４の一部を凸と成す球面２２５としてもよい。前記したように球面状でなく凸と成す多面体でもよいし、先細り形状の錐体或いは柱体など、ピン接合部と鍔部間に介在するハンダの量を増大できる凸状部であればよい。なおハンダ付け面をなす、鍔部の接合面は、粗面化して接合面積が増えるようにしておくのがより好ましい。
【００３５】
また、ピンの鍔部端面は、凸状や球状の方が好ましいが、これに限ることはなく、ピン接合部の基板の主面と平行方向の長さに比べ、ピンの鍔部の基板の主面と平行方向の長さが所定の関係になっていればよい。例えば、ピンの鍔部が、ピン接合部の主面（基板の主面）と略平行である平坦面となっていてもよい。
【００３６】
さて次に、本発明の別形態について図４を参照して説明する。ただし、本形態は、ピン接合部２１１がソルダーレジスト層２１５によりに覆われている部分がない。つまり、ピン付け前の際には、ピン接合部２１１がソルダーレジスト層２１５の開口部内で完全に露出した状態である。このようなピン接合部２１１にロウ材２３１を介してピンの鍔部１２３がロウ付けされている点のみが相違するだけで、前記形態と本質的な相違はない。したがって、相違点のみ説明し、同一部位には同一の符号を付すに止める。
【００３７】
本形態に於いては、ロウ材２３１は、ピン接合部２１１と接触している部分のみに濡れ広がっている。また、ピンの鍔部１２３の前記基板の主面と平行方向の長さをＷ１（ここでは１．２ｍｍ）、ピン接合部２１１の前記基板の主面と平行方向の長さをＷ２（ここでは、１．３０ｍｍ）とすると、これらの関係は、Ｗ１／Ｗ２＝０．９２となっている。つまり、Ｗ１およびＷ２が、０．７≦Ｗ１／Ｗ２≦１．０の関係にあるものであり、前記形態と同様の効果がある。ここで、ピン接合部の基板の主面と平行方向の長さＷ２とは、ソルダーレジスト層により覆われていない部分に相当するため、請求項２に係る、ピン接合部の基板の主面と平行方向の長さＷ３にも相当する。
【００３８】
上記においては、ピン付き配線基板としてＰＧＡタイプのエポキシ樹脂製の配線基板において具体化したが、本発明の基板は、ポリイミド樹脂、ＢＴ樹脂、ＰＰＥ樹脂など基板の材質にかかわらず具体化できることはいうまでもない。また、コア基板が金属製の、いわゆるメタルコア基板を有する配線基板や、コア基板のない、いわゆるコアレス配線基板にも適用可能である。また、樹脂製の配線基板に限らず、セラミック製又はガラスセラミック製の配線基板にも適用できるし、ガラス−樹脂（エポキシ樹脂、ＢＴ樹脂）製などのように有機繊維に、前記した樹脂を含浸させたもののような複合材料からなる配線基板にも適用できる。さらに、基板の材質にかかわらず単層、多層構造にかかわらず適用できる。また本発明はＰＧＡタイプに限られず、リードピンがピン接合部にロウ付けされる配線基板において広く具体化できるものであり、上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において適宜に設計変更して具体化できる。
【００３９】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように本発明は、ピンの鍔部の基板の主面と平行方向の長さを所定の条件を満たす長さとしたため、ピンの鍔部側面とピン接合部との間のロウ材の部分に応力集中が発生しにくい。よって、ピンに外力が作用しても応力集中が起こりにくく、そのロウ付け（接合）部分が破壊されにくい。したがって本発明によれば、高い接合強度が得られ、電気的接続の信頼性の高いピン付き配線基板となすことができる。
【００４０】
また、ピンの鍔部のピン接合部側の端面が、凸状であるため、基板側のピン接合部と、ピンの鍔部との間に充分な量のロウを介在させることができ、接合強度を向上させることが可能となる。さらに、前記凸状部が、該鍔部の接合面の全体を球面状である場合には、基板側のピン接合部と、ピンの鍔部との間に充分な量のロウを介在させることができ、接続強度が向上する。
【００４１】
また、本発明の配線基板は前記したように、セラミックや樹脂など、あらゆる材質の基板においても適用できるが、特に樹脂を素材としたもので具体化する場合にはその効果が大きい。というのは、前記したように、樹脂製配線基板ではピンのロウ付けに低融点のハンダを用いざるを得ないため、ピンの接合強度が特に低くなりがちであるが、本発明によれば、そのようなハンダを用いる場合でも、確実に接合強度のアップが図られるためである。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係るリードピン付き配線基板の第１実施形態の一部破断側面図及びその要部（ピンの接合構造）拡大図。
【図２】図１の拡大断面図の拡大図。
【図３】図２の拡大図。
【図４】本発明に係るリードピン付き配線基板のピンの接合構造の別の実施形態の要部拡大断面図。
【符号の説明】
１００ピン付き配線基板
１０１基板
１０３、１０４基板の主面
１１１ピン接合部
１１５ソルダーレジスト層
１２１ピン
１２２ピンの軸部
１２３ピンの鍔部
１２４鍔部の接合面（凸状部）
１２６鍔部の反対面
１２７鍔部の反対面における最外周縁
１３１ロウ（ハンダ）
１３１ａロウのリードピンの先端側への濡れ広がり端
Ｗ１ピンの鍔部の基板の主面と平行方向の長さ
Ｗ２、Ｗ３ピン接合部の前記基板の主面と平行方向の長さ
Ｗ４鍔部の基板の主面と垂直方向の長さ
Ｇリードピンの軸部の軸線
Ｓロウの切断面の外側の輪郭線
θ 配線基板の主面と輪郭線Ｓとのなす角度[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a wiring board with pins, and more particularly, to a resin or PGA (Pin Grid Array) type wiring board (IC package) for mounting and sealing electronic components such as a semiconductor integrated circuit element (IC). The present invention relates to a wiring board formed mainly of an insulating material such as ceramics, in which pins (input / output terminals) are brazed to a large number of pin joints (electrodes) formed on a main surface thereof.
[0002]
[Prior art]
A PGA type wiring substrate (hereinafter, also simply referred to as a substrate) is provided with a large number of pad-shaped electrodes for bonding to an IC on one main surface and a socket provided on a motherboard on the other main surface. It has a number of lead pins (hereinafter, also simply referred to as pins) to be inserted. This pin has a nail shape having a shaft portion and a flange portion, for example, and the flange (collar) portion (larger diameter portion larger than the shaft portion) at the end thereof is brought into contact with the pin joint portion of the board. Attached.
[0003]
Conventionally, in a wiring board with pins as described above, when the bonding strength between the flange portion of the pin and the pin bonding portion is not sufficiently obtained, and the pin is pulled in the axial direction or the inclined direction, the pin is bonded. There has been a problem that the brazing material is peeled off between the brazing material and the pin joint or between the pin flange and the brazing material.
[Problems to be solved by the invention]
[0004]
SUMMARY OF THE INVENTION The present invention has been made in view of the above problems in a wiring board with pins, and an object of the present invention is to provide a method of bonding a pin to a pin bonding part in a wiring board in which pins are brazed to the pin bonding part of the board. An object of the present invention is to provide a wiring board with pins having high strength and high reliability.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
A first aspect of the present invention is a wiring board with pins, wherein a pin having a shaft portion and a flange portion is brazed at a pin joint portion provided on a main surface of the substrate at the flange portion. If the length of the flange portion in the direction parallel to the main surface of the substrate is W1, and the length of the pin joint portion in the direction parallel to the main surface of the substrate is W2, W1 and W2 satisfy 0.7 ≦ W1. /W2≦1.0, which is a wiring board with pins.
[0006]
In such a wiring board with pins of the present invention, the length of the pin joint portion in the direction parallel to the main surface of the substrate and the length of the flange portion of the pin in the direction parallel to the main surface of the substrate are relatively close. In addition, stress concentration does not easily occur in the brazing material between the pin flange side surface and the pin joint. Therefore, even when an external force acts on the pin, stress concentration hardly occurs, and the brazed (joined) portion is hardly broken. Therefore, according to the present invention, a high bonding strength is obtained, and a wiring board with pins with high reliability of electrical connection can be formed.
In this specification, the brazing material (brazing material) includes solder, and the term "solder" refers to a brazing material having a melting point of about 450 degrees or less.
[0007]
Here, in the case of W1 / W2 <0.7, the brazing material shape on the side surface of the flange portion of the pin, which is considered to be necessary for exhibiting a sufficient bonding strength, cannot be obtained. Are concentrated and peeled off when an external force acts. If 1.0 <W1 / W2, the brazing material is less likely to rise on the side surface of the flange portion of the pin, and the pin is easily peeled. Preferably, 0.76 ≦ W1 / W2 ≦ 1.00. This is because the bonding strength becomes more sufficient.
[0008]
A second aspect of the present invention is a wiring board with pins, in which a pin having a shaft portion and a flange portion is brazed at a flange portion to the pin joint portion provided on a main surface of a substrate having a solder resist layer. Wherein the length of the flange portion of the pin in the direction parallel to the main surface of the substrate is W1, and the portion of the pin joint portion not covered by the solder resist layer is in the direction parallel to the main surface of the substrate. Is a length of W3, W1 and W3 are in a relationship of 0.7 ≦ W1 / W3 ≦ 1.0.
[0009]
Similarly, the present invention provides a pin joint portion in a direction parallel to the main surface of the substrate and a pin flange portion in a direction parallel to the main surface of the substrate in a relatively close length. Stress concentration hardly occurs in the brazing material between the side surface and the pin joint. Therefore, the bonding strength is increased, stress is hardly generated even when an external force acts on the pin, and the brazed (bonded) portion is hardly broken. Therefore, according to the present invention, a high bonding strength is obtained, and a wiring board with pins with high reliability of electrical connection can be formed.
[0010]
Here, in the case of W1 / W3 <0.7, the brazing material on the side surface of the flange portion of the pin, which is considered to be necessary for exhibiting a sufficient bonding strength, cannot be obtained, and as a result, the stress on the brazing material Are concentrated and peeled off when an external force acts. When 1.0 <W1 / W3, the brazing material is less likely to rise on the side surface of the flange portion of the pin, and the pin is easily peeled. Preferably, 0.76 ≦ W1 / W3 ≦ 1.00. This is because the bonding strength becomes more sufficient.
[0011]
In each of the above-mentioned means, it is preferable that the end surface of the flange portion of the pin on the pin joint portion side is convex. This is because a sufficient amount of brazing material can be interposed between the pin joint on the substrate side and the flange of the pin, and the joining strength can be improved. Further, the end surface may have a spherical surface as a whole of the joining surface of the flange portion. The shape of the end face may be such that a sufficient amount of brazing material can be interposed between the pin joint on the substrate side and the flange of the pin, and therefore, a convex portion (hereinafter, also referred to as a convex portion) Is preferably provided so as to have a tapered shape over the entire joint surface, such as a conical shape or a pyramid shape. However, such a shape that the entire joint surface is spherical is particularly preferable from the viewpoint of manufacturing a pin. .
[0012]
Further, the convex portion is not necessarily provided on the entire joining surface of the flange portion, but may be provided on a part thereof. In such a case, the shape may be a cylindrical shape, a prismatic shape, or the like, instead of the tapered shape. In the case where the convex portion is provided in the portion of the joint surface as described above, it is preferable to arrange the flange portion at the center of the joint surface side.
[0013]
In each of the above means, the length of the flange of the pin in the direction parallel to the main surface of the substrate is W1, and the length of the flange in the direction perpendicular to the main surface of the substrate is W4. When W1 and W4 are in the relationship of 1.0 ≦ W1 / W4 ≦ 4.5, the brazing material goes up the flange portion of the pin, so that the amount of the intervening brazing material increases, so that a more sufficient bonding strength is obtained. can get. Here, if W1 / W4 <1.0, it is difficult to secure the amount of the brazing material for obtaining a predetermined connection strength, and if 4.5 <W1 / W4, the brazing material is not sufficient. , Stress is easily applied to the wire, and sufficient connection strength cannot be obtained.
[0014]
Further, when an angle between a contour line of the brazing material on the side surface of the flange portion and the main surface of the substrate is θ in a cut surface cut along a plane including the axis of the shaft portion of the pin, 25 ° ≦ θ ≦ 90 ° is preferable.
[0015]
Further, if the brazing material is interposed between the flange portion of the pin and the pin joint portion without directly contacting the flange portion of the pin and the pin joint portion, the joining for obtaining sufficient strength for joining is performed. It is particularly preferable because the area is secured.
[0016]
Furthermore, the present invention is particularly suitable for the case where the present invention is embodied in a wiring board using a resin as an insulating material. Further, a PGA type wiring board is exemplified as a typical example, but the present invention is not limited to this. Further, the wiring board in the present invention also includes a wiring board in which pins are soldered to pin bonding portions, such as an interposer bonded to a wiring board (IC package) and forming a bonding portion with a motherboard.
[0017]
In each of the means, a length of the pin flange in a direction parallel to the main surface of the substrate, a length of the pin joint in a direction parallel to the main surface of the substrate, and a main surface of the substrate of the flange And the length in the vertical direction means the maximum length. Also, the diameter of the brazing surface of the pin joint is, when the periphery of the pin joint is covered with a solder resist, a portion not covered by the solder resist layer, that is, the opening of the solder resist. Is the diameter. On the other hand, the diameter of the brazing surface of the pin joint is the outer diameter of the pin joint when the periphery of the pin joint is not covered with the solder resist. That is, it means the size of the range in which the brazing material spreads.
[0018]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
A first embodiment of a wiring board with pins of the present invention will be described in detail with reference to the drawings. FIG. 1 is a side view (FIG. 1A) of a wiring board 100 with pins according to the present invention and an enlarged cross-sectional view (FIG. 1B) showing a bonding structure of pins. FIG. 2 is a further enlarged view of FIG. 1B, and FIG. 3 is an enlarged view of FIG. The wiring board 100 with pins has a rectangular shape in plan view (each about 50 mm in length and width, about 1 mm in thickness), and a core board (about 0.8 mm) is made of a plurality of resin insulating layers mainly composed of epoxy resin and copper. A resin substrate 101 having a structure in which a large number of internal wiring layers are laminated. On the upper main surface 103, a large number of electrodes (not shown) for connecting a semiconductor integrated circuit element IC to be mounted are formed, and the internal wiring layers of each layer (not shown) are connected to each other. Are formed. On the lower main surface 104, a large number of conductive layers (copper) in a plan view, for example, connected to vias, are formed, and the surface thereof is plated with nickel and gold to form a pin joint portion 111.
[0019]
The upper and lower

main surfaces

103 and 104 of the substrate 101 are coated with a solder resist layer 115 made of epoxy resin with a thickness of about 20 μm so as to cover substantially the entire surface. However, in the present embodiment, the solder resist layer 115 is formed so as to cover the periphery of the surface of the pin joint 111 with a predetermined width and to be opened so as to concentrically expose the portion near the center of the pin joint 111. . Incidentally, in this example, the length D1 of the pin joint (conductor layer) 111 is set to about 1.5 mm, and the exposed portion thereof (the opening of the solder resist layer 115, that is, the pin joint is covered with the solder resist layer). The length W3 in the direction parallel to the main surface of the substrate (the portion not shown), that is, the diameter of the brazing surface is set to 1.30 mm. Here, the length W3 of the pin joint in the direction parallel to the main surface of the substrate corresponds to the length W2 of the pin joint in the direction parallel to the main surface of the substrate.
[0020]
On the other hand, the pin 121 joined in this embodiment has a nail shape having a round bar-shaped shaft portion (diameter of about 0.45 mm) 122 made of an iron-nickel-based alloy such as Kovar or 42 alloy or a copper alloy. (Total length about 3.18 mm). The upper end is provided with a circular flange 123 concentrically protruding in the radial direction, and its surface is plated with nickel and gold. However, the joining surface 124 of the flange portion 123 facing the pin joining portion 111 is formed in a spherical shape that is entirely convex, and is disposed so as to abut on the pin joining portion 111 concentrically. Soldered. The solder 131 is a solder having a composition having a melting point higher than the soldering temperature of the semiconductor integrated circuit element IC (for example, Sn 95% / Sb 5%).
[0021]
In this embodiment, the outer diameter (length in the direction parallel to the main surface of the substrate) W1 of the flange portion 123 of the pin 121 is 1.1 mm, and the length of the pin joint in the direction parallel to the main surface of the substrate. The relationship with W3 (the diameter of the opening of the solder resist layer 115) is W1 / W3 = 0.85. The joining surface 124 that contacts the pin joining portion 111 is, for example, about 0.55 mm in R sphere, and the total thickness of the flange 123 (the maximum length W4 of the pin flange in the direction parallel to the main surface of the substrate). Is set to 0.34 mm. That is, W1 / W4 = 2.94. When the gold plating layer on the surface of the pin 121 is 0.04 μm or more (0.3 μm in the present embodiment), oxidation resistance and reliability of connection with a socket or the like can be improved.
[0022]
Further, as shown in FIG. 3, the outer contour S of the cut surface formed by the solder (brazing material) 131 when cut along a plane including the axis G of the shaft portion 122 is substantially linear, and When the angle between the main surface 104 of the base 101 and the contour S is θ, that is, in the cut surface cut along a plane including the axis G of the shaft 122 of the pin, the contour of the brazing material on the side surface of the flange portion, Assuming that the angle between the substrate and the main surface is θ, in the present embodiment, θ is set to be 74 degrees. As described above, the solder (brazing material) conditions are sufficient to secure the joining strength between the pin flange and the pin joint. Further, the brazing material is interposed between the pin flange portion 123 and the pin joint portion 111 without directly contacting the pin flange portion 123 and the pin joint portion 111, and the pin flange portion 123 and the pin joint portion are interposed. 111 are joined. Note that it is preferable that the pin flange portion 123 and the pin joint portion 111 do not directly contact each other from the viewpoint of securing a joint area, but the present invention is not limited to this. And the pin joint 111 may be in direct contact with each other.
[0023]
Also, since the solder 131 joining the pins 121 is not attached to the shaft 122, an IC is mounted and sealed to form a semiconductor device, and then the pins 121 are inserted into a motherboard socket (not shown). There is no hindrance when setting. Also, the solder 131 has the wetting spread end 131a of the solder exceeding the outermost peripheral edge 127 on the opposite surface 126, that is, the intersection ridge between the side surface 125 and the opposite surface 126 in this embodiment, and there is no shortage for securing the bonding strength. Is the quantity. In the present embodiment, the solder 131 spreads in the direction of the shaft 122 of the pin beyond the outermost peripheral edge 127 of the flange, but is not limited to this, and extends to the vicinity of the outermost peripheral edge 127 of the flange. May be stopped at the side surface 125 of the main body.
[0024]
【Example】
Here, specific examples of the wiring board with pins of the present invention will be described together with comparative examples. The pin of the present invention made of Kovar described in FIGS. 1 to 3 (length of the flange portion of the pin in the direction parallel to the main surface of the substrate: 1.1 mm, total length: about 3.18 mm, diameter of the shaft portion: 0.45 mm) , The thickness of the pin flange: 0.34 mm, and the entire pin joint side of the pin flange was spherical.) It was set to 1. As a comparative example, only the length of the pin flange portion in the direction parallel to the main surface of the substrate was set to 0.89 mm, and the other sample Nos. The same pins as in Sample No. 1 were used. 2, the length of the pin flange in the direction parallel to the main surface of the substrate is 0.89 mm, and the entirety of the pin flange on the pin joint side is substantially equal to the main surface of the pin joint (the main surface of the substrate). The flat surfaces are parallel, and the others are sample No. The same pins as in Sample No. 1 were used. It was set to 3. Sample No. Three sample substrates having a large number of pins, in which pins 1 to 3 are brazed to a pin joint having a length of 1.30 mm in a direction parallel to the main surface of the substrate not covered with the solder resist layer. And the bonding strength of ten pins on each sample substrate was confirmed.
[0025]
The joining strength is a breaking load of the solder or a breaking load near the solder joint when the pin is pulled in a direction inclined by 30 degrees with respect to the axial direction of the pin. The results are as shown in Table 1. Regarding the bonding strength (kg), the average value of 30 pieces is shown as ave, the maximum value is shown as max, and the minimum value is shown as min. In the condition (A), the pin was brazed to the pin joint, and in the condition (B), after the pin was brazed to the pin joint, the temperature was kept at a maximum of 220 ° C. and 190 ° C. or higher for 60 seconds. After heating three times for a total of about 10 minutes, under the condition (C), after brazing the pin to the pin joint, the pin is held at a maximum of 220 ° C. and at a temperature of 190 ° C. or more for 60 seconds, and the total is about 10 minutes. This is a measured value of the bonding strength after 100 times of T / S (temperature cycle from −55 ° C. to 125 ° C. for 10 minutes) 100 times after heating for 3 minutes.
[0026]
[Table 1]

[0027]
As shown in Table 1, the sample No. In the case of No. 1, the bonding strength was 5.00 kg or more on average under all conditions. On the other hand, the sample No. Sample No. 2 had an average value of about 3.00 kg. Further, the sample No. In the case of No. 3, the average value was below 3.00 kg under the condition (B). Therefore, as in the present invention, by increasing the length of the pin flange in the direction parallel to the main surface of the substrate, the joining strength between the pin flange and the pin joint can be significantly improved. You can see that. Further, it is found that it is preferable that the whole of the flange portion of the pin on the side of the pin joint is spherical because the joint strength is improved as compared with a flat surface.
[0028]
Now, the method of joining the pins 121 will be described in detail below. However, the length of the flange portion of the pin in a direction parallel to the main surface of the substrate, and the portion of the pin joint portion not covered by the solder resist layer, There is no difference from the conventional method of manufacturing a wiring board with pins, except that pins having a predetermined relationship with the plane and the length in the parallel direction are joined. The amount of the solder is preferably set so that the end 131a of the spread solder is located at the middle of the opposite surface 126 of the flange in the radial direction. Depending on the diameter of the pin joint (the brazing surface that is the opening when the solder resist is covered), the diameter and thickness of the flange, and the shape and size of the convex part on the joint surface side, It can be set by soldering while adjusting the amount so that the wet spread end is at a desired position.
[0029]
Then, an internal wiring layer of the substrate 101 (before pin bonding) 101 before pin bonding is formed by a subtractive method using copper plating, a semi-additive method, a full-additive method, or the like. The resin insulating layer may be formed by laminating a resin filmed in advance on the surface of a core substrate or a lower substrate, or by applying a liquid resin with a roll coater or the like. The via formation of the resin insulating layer may be performed by laser processing if the material is a non-photosensitive resin, or may be formed by photolithography if the material is a photosensitive resin. May be dawn.
[0030]
Then, for example, using a photolithography technique, a photosensitive solder resist layer is applied, exposed using a mask pattern formed so that the center of the pin joint 111 is opened, developed, and cured to form a solder resist layer 115. Form. Then, nickel plating and gold plating are applied to the exposed metal portion such as the pin joint portion, and the above-described amount of solder paste is printed on the pin joint portion 111 by screen printing.
[0031]
On the other hand, a predetermined plate-like jig (not shown) provided with a number of small holes through which the pins 121 can be inserted, corresponding to the arrangement of the pin joints 111 of the substrate 101, is provided with nickel plating in the small holes. The gold-plated pin 121 is inserted with the flange 123 up. Next, the substrate 101 is positioned and mounted thereon, and set so that the bonding surface 124 of the flange portion of the pin 121 is in contact with each of the pin bonding portions 111, and the solder paste is heated and melted. By doing so, the large number of pins 121 are soldered to the pin joint 111 at once. Thus, the wiring board of the present invention is manufactured.
[0032]
In addition, the spherical portion forming the convex portion of the joining surface 124 of the flange portion 123 of the pin 121 does not necessarily need to be formed of the same material as the pin body, and has a melting point that does not melt at the pin soldering temperature. The solder may be reflowed and formed (welded) into a spherical shape. Such a pin can be easily manufactured using a nail-shaped pin having a flange (head) with a flat end. The flange portion 123 of the pin 121 of the present embodiment is a mold having a spherical shape in which one end of a shaft material (wire) is concave corresponding to a spherical surface forming a convex portion, and is pressed in the axial direction. Can be formed.
[0033]
In addition, the brazing (solder) for brazing the pins may be selected from those that do not melt at the soldering temperature of electronic components such as ICs, depending on the material of the wiring board and the like. For example, in the case of a resin wiring board, Pb-Sn solder (37Pb-73Sn eutectic solder, 50Pb-50Sn solder, 82Pb-10Sn-8Sb solder, etc.) and Sn-Ag solder (96.5Sn-3.5Ag solder) are used. Etc.), Sn-Sb-based solder (95Sn-5Sb solder) and the like. In the case of a ceramic wiring board, a silver brazing material such as Ag-Cu, a gold-based brazing material such as Au-Si, Au-Sn, and Au-Ge, and a high-temperature solder such as 95Pb-5Sn and 90Pb-10Sn are used. No.
[0034]
The planar shape of the pin joint and the shape of the flange as viewed from the axial direction of the pin are usually circular as in the present embodiment, but the shape is not limited to a circle. Further, the joining surface on the tip end side of the flange does not need to be entirely spherical as in the above-described embodiment. As shown by a two-dot chain line in FIG. 2, a part of the flat joint surface 224 may be formed as a convex spherical surface 225. As described above, a convex polyhedron may be used instead of a spherical one, or a convex part such as a tapered cone or column that can increase the amount of solder interposed between the pin joint and the flange. It is more preferable that the joining surface of the flange portion, which forms the soldering surface, is roughened so as to increase the joining area.
[0035]
The end face of the flange portion of the pin is preferably convex or spherical, but is not limited to this. Compared to the length of the pin joint portion in the direction parallel to the main surface of the board, the flange portion of the pin It is sufficient that the length in the direction parallel to the main surface has a predetermined relationship. For example, the flange of the pin may be a flat surface that is substantially parallel to the main surface of the pin joint (the main surface of the substrate).
[0036]
Next, another embodiment of the present invention will be described with reference to FIG. However, in the present embodiment, there is no portion where the pin joint portion 211 is covered by the solder resist layer 215. That is, before the pinning, the pin joint 211 is completely exposed in the opening of the solder resist layer 215. There is no essential difference from the above-described embodiment, only in that the pin flange portion 123 is brazed to the pin joint portion 211 via the brazing material 231. Therefore, only the differences will be described, and the same portions will be denoted by the same reference numerals.
[0037]
In this embodiment, the brazing material 231 spreads only at a portion in contact with the pin joint 211. The length of the pin flange 123 in the direction parallel to the main surface of the substrate is W1 (here, 1.2 mm), and the length of the pin joint 211 in the direction parallel to the main surface of the substrate is W2 (here, W2). , 1.30 mm), these relationships are W1 / W2 = 0.92. That is, W1 and W2 have a relationship of 0.7 ≦ W1 / W2 ≦ 1.0, and have the same effect as the above-described embodiment. Here, since the length W2 in the direction parallel to the main surface of the substrate of the pin bonding portion corresponds to a portion not covered by the solder resist layer, the main surface of the substrate of the pin bonding portion according to claim 2 and It also corresponds to the length W3 in the parallel direction.
[0038]
In the above description, the wiring board with pins is embodied as a wiring board made of a PGA type epoxy resin, but the board of the present invention can be embodied regardless of the material of the board such as a polyimide resin, a BT resin, and a PPE resin. Not even. Further, the present invention can be applied to a wiring substrate having a so-called metal core substrate in which the core substrate is made of metal, or a so-called coreless wiring substrate having no core substrate. Further, the present invention can be applied not only to a resin-made wiring board but also to a ceramic or glass-ceramic wiring board, or impregnated with an organic fiber such as a glass-resin (epoxy resin, BT resin) or the like by the above resin. The present invention can be applied to a wiring board made of a composite material such as a composite material. Further, the present invention can be applied regardless of the material of the substrate and regardless of the single-layer or multilayer structure. Further, the present invention is not limited to the PGA type, but can be broadly embodied in a wiring board in which lead pins are brazed to pin joints. The present invention is not limited to the above-described embodiment, and is not limited to the gist thereof. It can be embodied by appropriately changing the design.
[0039]
【The invention's effect】
As is apparent from the above description, in the present invention, the length of the pin flange in the direction parallel to the main surface of the substrate is set to a length satisfying a predetermined condition. Stress concentration hardly occurs in the brazing material. Therefore, even if an external force acts on the pin, stress concentration hardly occurs, and the brazed (joined) portion is hardly broken. Therefore, according to the present invention, a high bonding strength is obtained, and a wiring board with pins with high reliability of electrical connection can be formed.
[0040]
In addition, since the end face of the pin flange on the pin joint side is convex, a sufficient amount of brazing can be interposed between the pin joint on the substrate side and the flange part of the pin. Strength can be improved. Further, in the case where the convex portion has a spherical entire joint surface of the flange portion, a sufficient amount of solder is interposed between the pin joint portion on the substrate side and the flange portion of the pin. And connection strength is improved.
[0041]
Further, as described above, the wiring substrate of the present invention can be applied to substrates made of any material such as ceramics and resins, but the effect is particularly great when embodied with a resin material. This is because, as described above, since the resin wiring board has to use low melting point solder for brazing the pins, the joining strength of the pins tends to be particularly low, but according to the present invention, This is because even when such solder is used, the bonding strength can be surely increased.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a partially cutaway side view of a first embodiment of a wiring board with lead pins according to the present invention, and an enlarged view of a main part thereof (pin bonding structure).
FIG. 2 is an enlarged view of an enlarged sectional view of FIG.
FIG. 3 is an enlarged view of FIG. 2;
FIG. 4 is an enlarged cross-sectional view of a principal part of another embodiment of the pin bonding structure of the wiring board with lead pins according to the present invention.
[Explanation of symbols]
Wiring board with 100 pins
101 substrate
103, 104 Main surface of substrate
111 pin joint
115 Solder resist layer
121 pins
122 pin shaft
123 pin collar
124 Joint surface of flange (convex portion)
126 Opposite side of collar
127 Outermost peripheral edge on opposite side of flange
131 Row (Solder)
131a Spread end of the lead to the tip side of the lead pin
The length of the flange of the W1 pin in the direction parallel to the main surface of the substrate
W2, W3 Length of the pin joint in the direction parallel to the main surface of the substrate
W4 Length of the flange in the direction perpendicular to the main surface of the substrate
G Axis of lead pin shaft
Outer contour line of cut surface of S-row
θ Angle between the main surface of the wiring board and the contour line S

Claims

Pins having a shaft portion and a flange portion, a pin-bonded portion provided on the main surface of the substrate, a pin-attached wiring board brazed at the flange portion,
When the length of the flange portion of the pin in the direction parallel to the main surface of the substrate is W1, and the length of the pin joint portion in the direction parallel to the main surface of the substrate is W2,
W1 and W2 are in a relationship of 0.7 ≦ W1 / W2 ≦ 1.0,
On a cut surface cut by a plane including the axis of the shaft portion of the pin, a contour line of the brazing material crawling on the side surface of the flange portion is substantially linear,
A pin-attached wiring board, wherein a wet-spreading end of the brazing material is located between an outermost peripheral edge of the flange and the shaft on a surface opposite to the end surface on the pin joint portion side. .

Pins having a shaft portion and a flange portion, a pin connection portion provided on the main surface of the substrate having a solder resist layer, a pin-attached wiring board brazed at the flange portion,
The length of the flange portion of the pin in the direction parallel to the main surface of the substrate is W1, and the length of the portion of the pin joint portion not covered by the solder resist layer in the direction parallel to the main surface of the substrate is W1. Assuming W3
W1 and W3 have a relationship of 0.7 ≦ W1 / W3 ≦ 1.0,
On a cut surface cut by a plane including the axis of the shaft portion of the pin, a contour line of the brazing material crawling on the side surface of the flange portion is substantially linear,
A pin-attached wiring board, wherein a wet-spreading end of the brazing material is located between an outermost peripheral edge of the flange and the shaft on a surface opposite to the end surface on the pin joint portion side. .