JP3585733B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電圧形PWMコンバータと電圧形PWMインバータを有する電力変換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の技術として、例えば図31に示すような、交流き電区間を走行する交流電気車の主回路ブロックに採用されている電力変換装置が知られている。交流電気車では、架線26に流れる単相交流をパンタグラフ27により集電し、主変圧器28の1次側入力とする。主変圧器28の2次側は、単相の電圧形PWMコンバータ25に接続されている。図31における電圧形PWMコンバータ25は単相交流を入力とし、2つの直流側電位点VP、VNを有している。電圧形PWMコンバータ25からの出力である2つの直流側電位点VP、VNは、電圧形PWMインバータ3へ入力される。この図31における電圧形PWMインバータ3は、2つの直流側電位点VP、VNを有し、3相の交流を出力する。電圧形PWMインバータ3により得られる3相交流により、負荷である電動機32を駆動する。(なお、図34に示すように、電圧形PWMコンバータ25として、3つの直流側電位点を有する3レベルコンバータも存在する。また電圧形PWMインバータとしても、3つの直流側電位点を入力とする3レベルインバータが存在する。)
【0003】
このような電力変換装置では、電圧形PWMコンバータ25と電圧形PWMインバータ3とが直流コンデンサ34を共有する構成である。
【0004】
交流電気車の主回路ブロックに採用されている電力変換装置を例に挙げたが、同様に電圧形PWMコンバータ・電圧形PWMインバータが組み合わされる電力変換装置は多数存在する。電源が単相交流である場合のほかに、3相交流であるシステムも、例えぱ、鉄鋼圧延ドライブシステムやエレベータ駆動システムのように様々な例がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
PWM制御方式の電力変換装置では低次高調波が少なく、高次高調波が多くなるという特徴を有している。電圧形PWMコンバータと電圧形PWMインバータによるシステムの場合、電圧形PWMコンバータの高調波の影響とともに、電圧形PWMインバータの高調波の影響により、直流コンデンサが脈動する。これが原因となり、電圧形PWMコンバータから電源に流れる電流に、本来電圧形PWMコンバータでは発生し得ない高調波が重畳する。
【0006】
図32と図33には、交流電気車の電力変換装置でのシミュレーションにおける1次電流の高調波FFT(Fast Fourier Transform)の結果を示してある。図32は、電圧形PWMインバータの影響を考慮しない場合であり、図33は、電圧形PWMインバータの影響を考慮した場合である。図33のシミュレーションに用いた電圧形PWMインバータは1パルスモードで動作中であり、電圧形PWMインバータ周波数は121.9Hzである。この場合、直流側への脈動は、電圧形PWMインバータ周波数の6倍すなわち731.4Hzの周波数となる。直流が同周波数で脈動する場合、1次電流への影響は同周波数±電源周波数(50Hz:関東圏の場合)、すなわち681.4Hzと781.4Hzの高調波が重畳する。
【0007】
鉄道の場合には、レールが信号設備の回路の一部として使用されている。高次高調波電流が電圧形PWMコンバータからレールに流れることで、同回路に妨害を与える可能性もある([1]高調波対策技術 平成9年電気学会産業応用部門全国大会S.4−4)。その他の産業ドライブシステムにおいても、高調波抑制のガイドラインが設けられており、高調波の低減が望ましい([2]高調波規制の概要 平成7年電気学会全国大会)。
【0008】
本発明はこのような従来の技術的課題に鑑みてなされたもので、電圧形PWMコンバータ・電圧形PWMインバータから成る電力変換装置において、電圧形PWMコンバータから電源へと流れる電流に重畳する高調波の影響を低減する電力変換装置を提供することを目的とする。
【0009】
また本発明は、電圧形PWMインバータからの交流出力により負荷に電流ビートやトルクリプルといった現象が発生するのを抑制する電力変換装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明の電力変換装置は、出力側に第1のコンデンサが接続される電圧形PWMコンバータと、入力側に第2のコンデンサが接続される電圧形PWMインバータとを備え、前記第1のコンデンサと前記第2のコンデンサの間に直列に、配線による寄生インピーダンスではなく、前記電圧形PWMインバータ側の直流電圧が脈動し、前記電圧形PWMコンバータ側の直流電圧と電圧形PWMインバータ側の直流電圧との電圧差分の電流が電圧形PWMコンバータから電圧形PWMインバータへあるいは電圧形PWMインバータから電圧形PWMコンバータへ流れようとする電流を減衰させる大きさのインピーダンス要素を接続したものである。
【0011】
請求項2の発明は、請求項1の電力変換装置において、前記インピーダンス要素として、LCフィルタの構成要素となるリアクトルを接続したことを特徴とするものである。
【0012】
請求項1又は2の発明の電力変換装置では、電圧形PWMコンバータの直流側と電圧形PWMインバータの直流側とをインピーダンス要素又はLCフィルタにより分離している。通常、電圧形PWMインバータの高調波が電圧形PWMインバータ側の直流コンデンサへ流入することにより、電圧形PWMインバータ側の直流電圧が脈動し、電圧形PWMコンバータと電圧形PWMインバータ側の直流電圧の電圧差分の電流が電圧形PWMインバータから電圧形PWMコンバータへ流れるが、インピーダンス要素又はLCフィルタにより電流の大きさを減衰させることができ、電圧形PWMインバータ高調波の影響によって電圧形PWMコンバータ側の直流電圧が脈動するのを抑制することができる。この結果、電圧形PWMコンバータの直流電圧が安定化され、電圧形PWMコンバータの交流側に流れる電流に含まれる高調波を低減することができる。
【0013】
また、電圧形PWMコンバータの整流に起因して、電圧形PWMコンバータの直流側には電圧脈動が生じ、これにより、電圧形PWMインバータの相電流にビート現象が発生したり、電動機負荷を駆動する場合にトルク脈動が発生する。そこで、電圧形PWMコンバータの直流側と電圧形PWMインバータの直流側とをインピーダンス要素又はLCフィルタにより分離することにより、電圧形PWMコンバータの整流に起因する影響が電圧形PWMインバータ側直流電圧に与える影響を抑制することができて、電圧形PWMインバータの交流出力の電流ビートやトルクリプルといった現象を抑制することができる。
【0014】
請求項3の発明は、請求項2の電力変換装置において、前記インピーダンス要素の接続されていない側の直流側電位点間を接地したものである。
【0015】
請求項4の発明は、請求項3の電力変換装置において、前記インピーダンスが前記最も高い直流電位点間と最も低い直流電位点間との双方に接続されている場合、これらのいずれか一方の直流電位点間を別のインピーダンス要素を介して接地したものである。
【0016】
請求項3及び4の発明の電力変換装置では、いわゆるノーマルモードの交流成分電流はインピーダンス要素によって減衰させ、かつ主回路全体の電位を接地に対して安定させ、いわゆるコモンモードのノイズ成分も減少させることができる。
【0017】
請求項5の発明は、電源としての単相交流又は3相交流を3つの電位点を有する直流に変換する電圧形3レベルPWMコンバータと、3つの電位点を有する直流を入力とし、単相交流又は3相交流に変換して負荷に電力を供給する電圧形3レベルPWMインバータより成る電力変換装置において、前記電圧形PWMコンバータと電圧形PWMインバータとのそれぞれの直流側中間電位点の間に、配線による寄生インピーダンスではなく、前記電圧形PWMインバータの中間電位点から電圧形PWMコンバータの中間電位点へ流れる電流を減衰させる大きさのインピーダンス要素を直列に接続したものである。
【0018】
請求項5の発明の電力変換装置では、電圧形3レベルPWMコンバータと電圧形3レベルPWMインバータの直流側中間電位点の間にインピーダンス要素を接続することにより、電圧形3レベルPWMインバータの中間電位点から電圧形3レベルPWMコンバータの中間電位点へと流れる電流を減衰させ、電圧形3レベルPWMインバータの正側電圧と負側電圧のアンバランスの影響が電圧形3レベルPWMコンバータ側の正側電圧と負側電圧のバランス度に与える影響を低減することができる。電圧形3レベルPWMコンバータ側の正側電圧と負側電圧とのアンバランスは、電圧形3レベルPWMコンバータの電圧高調波となり、電源へ流れる電流の高調波の要因となるが、電圧形3レベルPWMコンバータの中間電位点と電圧形3レベルPWMインバータの中間電位点の間に挿入されたインピーダンス要素によって、電圧形3レベルPWMコンバータ側の正側電圧と負側電圧のバランス度を安定化し、電圧形3レベルPWMコンバータの交流側に流れる電流に含まれる高調波を低減することができる。
【0019】
請求項6の発明の電力変換装置は、出力側に中間電位を有する第1のコンデンサが接続される電圧形3レベルPWMコンバータと、入力側に中間電圧を有する第2のコンデンサが接続される電圧形3レベルPWMインバータとを備え、前記第1のコンデンサと前記第2のコンデンサの各両端端子間のみを接続したものである。
【0020】
請求項6の発明の電力変換装置では、電圧形3レベルPWMコンバータ側の第1のコンデンサと電圧形3レベルPWMインバータ側の第2のコンデンサとの各両端端子間のみを接続することによって、それらの中間電位点間を切り離すことができ、電圧形3レベルPWMインバータの正側電圧と負側電圧のアンバランスの影響が電圧形3レベルPWMコンバータ側の正側電圧と負側電圧のバランス度に与える影響を除去することができる。電圧形3レベルPWMコンバータ側の正側電圧と負側電圧とのアンバランスは電圧形3レベルPWMコンバータの電圧高調波となり、電源へ流れる電流の高調波の要因となるが、電圧形3レベルPWMコンバータの中間電位点と電圧形3レベルPWMインバータの中間電位点との間を切り離すことによって、電圧形PWMコンバータ側の正側電圧と負側電圧のバランス度を安定化し、電圧形PWMコンバータの交流側に流れる電流に含まれる高調波を低減することができる。
【0021】
請求項7の発明は、請求項6の電力変換装置において、前記第1のコンデンサと前記第2のコンデンサの各両端端子間の少なくともいずれか一方にインピーダンス要素を直列に接続したものである。
【0022】
請求項7の発明の電力変換装置では、電圧形3レベルPWMコンバータの直流側と電圧形3レベルPWMインバータの直流側とをインピーダンス要素により分離することにより、インピーダンス要素によって電圧形3レベルPWMインバータから電圧形3レベルPWMコンバータ側に流れる交流電流成分を減衰させることができ、電圧形3レベルPWMインバータ高調波の影響によって電圧形3レベルPWMコンバータ側の直流電圧が脈動するのを抑制することができる。この結果、電圧形3レベルPWMコンバータの直流電圧が安定化され、電圧形3レベルPWMコンバータの交流側に流れる電流に含まれる高調波を低減することができる。また、電圧形3レベルPWMコンバータの整流に起因して、電圧形3レベルPWMコンバータの直流側には電圧脈動が生じ、これにより、電圧形3レベルPWMインバータの相電流にビート現象が発生したり、電動機負荷を駆動する場合にトルク脈動が発生するが、電圧形3レベルPWMコンバータと電圧形3レベルPWMインバータとの間をインピーダンス要素により分離することにより、電圧形3レベルPWMコンバータの整流に起因する影響が電圧形3レベルPWMインバータ側直流電圧に与える影響を抑制することができて、電圧形3レベルPWMインバータの交流出力の電流ビートやトルクリプルといった現象を抑制することができる。
【0023】
請求項8の発明は、電源としての単相交流又は3相交流を3つの電位点を有する直流に変換する電圧形3レベルPWMコンバータと、3つの電位点を有する直流を入力とし、単相交流又は3相交流に変換して負荷に電力を供給する電圧形3レベルPWMインバータより成る電力変換装置において、前記電圧形PWMコンバータと電圧形PWMインバータとのそれぞれの最も高い直流電位点間と最も低い直流電位点間との双方に、配線による寄生インピーダンスではなく、前記電圧形PWMインバータ側の直流電圧が脈動し、前記電圧形PWMコンバータ側の直流電圧と電圧形PWMインバータ側の直流電圧との電圧差分の電流が電圧形PWMコンバータから電圧形PWMインバータへあるいは電圧形PWMインバータから電圧形PWMコンバータへ流れようとする電流を減衰させる大きさのインピーダンス要素を直列に接続し、前記電圧形PWMコンバータと電圧形PWMインバータとのそれぞれの直流側中間電位点の間を直接接続すると共に、当該直流側中間電位点を別のインピーダンス要素を介して接地したものであり、いわゆるノーマルモードの交流成分電流はインピーダンス要素によって減衰させ、かつ主回路全体の電位を接地に対して安定させ、いわゆるコモンモードのノイズ成分も減少させることができる。
【0024】
請求項9の発明は、電源としての単相交流又は3相交流と、該電源に接続された変圧器と、該変圧器に接続された電圧形3レベルPWMコンバータと、該電圧形3レベルPWMコンバータにより変換された直流を入力とし、単相交流又は3相交流に変換して負荷に電力を供給する電圧形3レベルPWMインバータより成る電力変換装置において、前記変圧器と前記電圧形3レベルPWMコンバータの間にコンデンサを直列に接続し、前記変圧器の漏れインダクタンスと前記コンデンサとの共振周波数を前記電源の周波数付近に設定したものである。
【0026】
請求項9の発明の電力変換装置では、変圧器とコンデンサ及び電圧形PWMコンバータから成る各相は、等価的にLC直列回路と考えることができ、LC回路のゲインは共振周波数付近で大きく、共振周波数から離れるに従い小さくなるため、共振周波数を電源の周波数付近に設定することにより、電圧形PWMコンバータから電源へ流れる電流高調波を減衰させることができる。また、変圧器の漏れインダクタンスによる電圧降下分をコンデンサによって補償することができ、電圧形PWMコンバータの電圧利用率を向上させることができる。
【0027】
さらに、変圧器と電圧形PWMコンバータとに直列に接続したコンデンサによって直流電流が変圧器に流れることを防止することができ、直流電流が変圧器に流れると変圧器が偏磁し、高調波を増加させるものであるのが、このコンデンサによりそのような変圧器の偏磁を抑制し、高調波の増加を抑制することができる。
【0028】
請求項10の発明の電力変換装置は、架線から電力を集電するパンタグラフと、前記パンタグラフが集電した単相交流又は3相交流を変圧する変圧器と、該変圧器に接続された電圧形PWMコンバータと、前記パンタグラフの集電した直流電力を直接取り込むか、該電圧形PWMコンバータにより変換された直流を取り込むかを切換える切換装置と、該切換装置からの直流を単相交流又は3相交流に変換して負荷に電力を供給する電圧形PWMインバータと、前記切換装置と電圧形PWMインバータの直流側との間に介挿されたリアクトルとを備え、前記架線に流れる電力を前記パンタグラフにより集電し、直流き電区間にあっては前記切換装置並びに前記リアクトルを介して前記電圧形PWMインバータに直流電力を供給し、交流き電区間にあっては前記変圧器を介して交流電力を前記電圧形PWMコンバータの出力側に接続されるコンデンサの出力端から前記切換装置並びに前記リアクトルを介して前記電圧形PWMインバータに直流電力を供給するものである。
【0029】
請求項10の発明の電力変換装置では、直流き電区間と交流き電区間において、電圧形PWMインバータに起因する高調波の影響をリアクトルによって低減することができる。また直流き電区間と交流き電区間とで同じリアクトルを併用することにより、コスト・スペース・重量などの負担を低減することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて詳説する。図1は、本発明の第1の実施の形態のブロック図である。3相交流電源1は、電圧形PWMコンバータ2へ接続されている。電圧形PWMコンバータ2は、3相交流を入力とし、出力として2つの直流電位点VPC、VNCを有している。電圧形であるため、直流出力側にはコンデンサ5が接続され、電圧の平滑化が図られている。
【0031】
電圧形PWMインバータ3は、2つの直流電位点VPI、VNIを入力とし、3相交流を出力する。電圧形であるため、直流入力側にコンデンサ6が接続され、電圧の平滑化が図られている。電圧形PWMインバータ3から出力される3相交流により、交流電動機のような3相負荷4に電力が供給される。
【0032】
電圧形PWMコンバータ2の負極側電位点VNCと電圧形PWMインバータ3の負極側電位点VNIとが直接接続されている。そして電圧形PWMコンバータ2の正極側電位点VPCと電圧形PWMインバータ3の正極側電位点VPIとの間には、インピーダンス要素7が接続されている。
【0033】
上記電圧形PWMコンバータ2及び電圧形PWMインバータ3の具体的な回路構成を図2、図3及び図4を示す。図2に示す回路は、直流側電位点を2つ有する2レベル変換器であり、広く知られた電圧形PWMコンバータ/インバータである。図3及び図4に示す回路は、直流側電位点を3つ有する3レベル変換器である。特に図3の回路は、中性点クランプ方式(NPC)変換器として広く知られた電圧形PWMコンバータ/インバータである。図4に示す変換器は電圧形PWMコンバータ2として用いられるものであり、図2に示した2レベル変換器の直流側を直列に接続し、交流側をそれぞれ変圧器20の2次側に接続する構成をとるものである。
【0034】
上記の第1の実施の形態の電力変換装置は、電圧形PWMコンバータ2と電圧形PWMインバータ3との間にインピーダンス要素7を直列に接続した構成であり、電圧形PWMコンバータ2と電圧形PWMインバータ3それぞれのコンデンサ5,6をインピーダンス要素7により分離したことにより、次のような効果を奏する。
【0035】
電圧形PWMインバータ3の高調波が電圧形PWMインバータ3側の直流コンデンサ6へ流入することによって電圧形PWMインバータ3側の直流電圧が脈動し、電圧形PWMコンバータ2側の直流電圧と電圧形PWMインバータ3側の直流電圧との電圧差分の電流が電圧形PWMコンバータ2から電圧形PWMインバータ3へあるいは電圧形PWMインバータ3から電圧形PWMコンバータ2へ流れようとする。しかしながらインピーダンス要素7により、その電流の大きさを減衰させることができ、電圧形PWMインバータ3の高調波の影響によって電圧形PWMコンバータ2側の直流電圧が脈動するのを抑制することができる。この結果、電圧形PWMコンバータ2の直流電圧が安定化され、電圧形PWMコンバータ2の交流側に流れる電流に含まれる高調波を低減することが可能となる。
【0036】
また、逆に、電圧形PWMコンバータ2の整流に起因して、電圧形PWMコンバータ2の直流側には、電源が3相の場合、電源周波数の6倍の周波数が重畳し、直流電圧が同周波数によって脈動する。これにより、電圧形PWMインバータ3の相電流にビート現象が発生したり、負荷4として電動機を駆動する場合にはトルク脈動が発生する。しかしながら本実施の形態のように、電圧形PWMコンバータ2と電圧形PWMインバータ3それぞれの直流コンデンサ5,6間をインピーダンス要素7によって分離することにより、電圧形PWMコンバータ2の整流に起因する影響が電圧形PWMインバータ3側の直流電圧に与える影響を抑制することができ、電流ビートやトルクリプルといった現象を抑制することが可能となる。
【0037】
なお、図5に示すように、インピーダンス要素7としてリアクトル8を接続することができる(第2の実施の形態)。この場合、電圧形PWMコンバータ2と電圧形PWMインバータ3それぞれのコンデンサ5,6をリアクトル8で分離することになり、リアクトルは低周波でインピーダンスが低く、高周波でインピーダンスが高いため、電圧形PWMインバータから発生する高調波の影響を効果的に抑制することができ、電圧形PWMインバータから電圧形PWMコンバータに流れる高調波電流を減衰させ、電圧形PWMコンバータ2の直流電圧を安定化する。これにより、電圧形PWMコンバータ2の交流側に流れる電流に含まれる高調波を低減することが可能となる。また逆に、第1の実施の形態と同様に、電圧形PWMコンバータ2の整流に起因する高調波が電圧形PWMインバータ3の直流側に及ぼす影響を効果的に低減することができて、電流ビートやトルクリプルといった現象を抑制することが可能となる。
【0038】
なお、インピーダンス要素7は、図1に示す第1の実施の形態のように正極電位点VPC−VPI間に挿入する他に、図6に示すように電圧形PWMコンバータ2と電圧形PWMインバータ3との負極電位点VNC−VNI間に挿入することができ(第3の実施の形態)、また図7に示すように同正極電位点PC−VPI間、同負極電位点VNC−VNI間に共に挿入することもできる(第4の実施の形態)。このような構成によっても、第1の実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。さらに、これらの実施の形態においても、第2の実施の形態と同様に図5に示したリアクトル8をインピーダンス要素7として用いることができ、これにより、第2の実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0039】
次に、本発明の第5実施の形態を図8に基づいて説明する。3相交流電源1は、電圧形PWMコンバータ2へ接続されている。電圧形PWMコンバータ2は3相交流を入力とし、出力として3つの直流電位点VPC、V0C、VNCを有している。電圧形であるため、直流側はコンデンサ10,11により分圧されている。電圧形PWMインバータ3は3つの直流電位点VPI、V0I、VNIに接続され、3相交流を出力する。電圧形であるため、直流側はコンデンサ12,13により分圧されている。この電圧形PWMインバータ3から出力される3相交流により、交流電動機のような3相負荷4に電力が供給される。
【0040】
電圧形PWMコンバータ2の正極側電位点VPCと電圧形PWMインバータ3の正極側電位点VPIとが直接接続されている。電圧形PWMコンバータ2の負極側電位点VNCと電圧形PWMインバータ3の負極側電位点VNIとも直接接続されている。そして電圧形PWMコンバータ2の中間電位点V0Cと電圧形PWMインバータ3の中間電位点V0Iとの間には、インピーダンス要素7が接続されている。
【0041】
第5の実施の形態の電力変換装置は、以上の構成によって電圧形PWMコンバータ2の中間電位点V0Cと電圧形PWMインバータ3の中間電位点V0Iの間をインピーダンス要素7で分離することにより、次のような作用効果を奏する。電圧形PWMインバータ3の中間電位点V0Iへ電流が流入することにより、電圧形PWMインバータ3側の正側電圧(=VPI−V0I)と負側電圧(=V0I−VNI)とがアンバランスとなる。その脈動の周波数は電圧形PWMインバータ3の電圧形PWM動作に依存する。三角波比較非同期方式のPWM制御においては、主に電圧形PWMインバータ周波数の3倍の周波数が支配的である。そこで、電圧形PWMコンバータ2と電圧形PWMインバータ3との中間電位点V0C,V0I間にインピーダンス要素7を接続することにより、電圧形PWMインバータ3の中間電位点V0Iから電圧形PWMコンバータ2の中間電位点V0Cへと流れる電流を減衰させ、電圧形PWMインバータ3の正側電圧と負側電圧のアンバランスの影響が電圧形PWMコンバータ2側の正側電圧と負側電圧のバランス度に与える影響を低減することができる。通常、電圧形PWMコンバータ2側の正側電圧と負側電圧とのアンバランスは電圧形PWMコンバータ2の電圧高調波となり、電源1へ流れる電流の高調波の要因となる。しかしながら電圧形PWMコンバータ2の中間電位点V0Cと電圧形PWMインバータ3の中間電位点V0Iの間に挿入されたインピーダンス要素7によって、電圧形PWMコンバータ2側の正側電圧と負側電圧のバランス度が安定化し、電圧形PWMコンバータ2の交流側に流れる電流に含まれる高調波を低減することが可能となる。
【0042】
なお、この第5の実施の形態で用いたインピーダンス要素7にも、図5に示したリアクトル8を用いることができる(第6の実施の形態)。これにより、電圧形PWMコンバータ2の中間電位点V0Cと電圧形PWMインバータ3の中間電位点V0Iとの間をリアクトル8で分離することができる。リアクトルは低周波でインピーダンスが低く、高周波でインピーダンスが高いため、電圧形PWMインバータ3から発生する高調波の影響を効果的に抑制することができ、電圧形PWMインバータ3の中間電位点V0Iから電圧形PWMコンバータ2の中間電位点V0Cに流れる高調波電流が減衰するため、電圧形PWMコンバータの直流電圧が安定化され、電圧形PWMコンバータ2の交流側に流れる電流に含まれる高調波を低減することが可能となる。
【0043】
次に、本発明の第7の実施の形態を図9に基づいて説明する。3相交流電源1は、電圧形PWMコンバータ2へ接続されている。電圧形PWMコンバータ2は、3相交流を入力とし、出力として3つの直流電位点VPC、V0C、VNCを有している。電圧形であるため、直流側はコンデンサ10,11により分圧されている。電圧形PWMインバータ3は3つの直流電位点VPI,V0I,VNIに接続され、3相交流を出力する。電圧形であるため、直流側はコンデンサ12,13により分圧されている。出力される3相交流により、3相負荷4に電力が供給される。
【0044】
電圧形PWMコンバータ2の正極側電位点VPCと電圧形PWMインバータ3の正極側電位点VPIとが直接接続され、また電圧形PWMコンバータ2の負極側電位点VNCと電圧形PWMインバータ3の負極側電位点VNIとが直接接続されている。そして電圧形PWMコンバータ2の中間電位点V0Cと電圧形PWMインバータの中間電位点V0Iとの間は切り離されている。
【0045】
以上の構成により、電圧形PWMコンバータ2の中間電位点V0Cと電圧形PWMインバータ3の中間電位点V0Iの間を分離することができる。電圧形PWMインバータ3の中間電位点へ電流が流入することにより、電圧形PWMインバータ3側の正側電圧(=VPI−V0I)と負側電圧(=V0I−VNI)とがアンバランスとなる。その脈動の周波数は、電圧形PWMインバータの電圧形PWM動作に依存する。一般に三角波比較非同期方式のPWM制御においては、主に電圧形PWMインバータ周波数の3倍の周波数が支配的である。そこで、電圧形PWMコンバータ2と電圧形PWMインバータ3との中間電位点V0C,V0I間を切り離すことで、電圧形PWMインバータ3の正側電圧と負側電圧のアンバランスの影響が電圧形PWMコンバータ側の正側電圧(=VPC−V0C)と負側電圧(=V0C−VNC)のバランス度に与える影響を除去することができる。電圧形PWMコンバータ2側の正側電圧と負側電圧とのアンバランスは、電圧形PWMコンバータ2の電圧高調波となり、電源1へ流れる電流の高調波の要因となるが、電圧形PWMコンバータ2と電圧形PWMインバータ3との中間電位点V0C,V0I間を切り離すことにより、電圧形PWMコンバータ2側の正側電圧と負側電圧のバランス度を安定化し、電圧形PWMコンバータ3の交流側に流れる電流に含まれる高調波を低減することが可能となる。
【0046】
次に、本発明の第8の実施の形態を図10に基づいて説明する。3相交流電源1は変圧器17へと入力される。変圧器17の出力側に、各相それぞれにコンデンサ18の一方の端子が直列に接続されている。各コンデンサ18のもう一方の端子は電圧形PWMコンバータ2へと接続されている。電圧形PWMコンバータ2は、出力として2つの直流電位点VP、VNを有している。電圧形であるため、直流出力側にはコンデンサ19が接続され、電圧の平滑化が図られている。電圧形PWMインバータ3は、2つの直流電位点VP、VNを入力とし、3相交流を出力する。電圧形PWMインバータ3から出力された3相交流により、3相負荷4に電力を供給する。
【0047】
以上の構成をとることにより、以下のような作用効果を得る。図11には、図10における3相変圧器17、コンデンサ18及び電圧形PWMコンバータ2の1相分を模擬する等価回路が示してある。変圧器17は、電圧源21と漏れインダクタンス22とで表している。電圧形PWMコンバータ2は、電圧源23で表している。この等価回路上のインピーダンスは、LC直列回路の共振周波数付近で大きく、共振周波数から離れるに従い小さくなる。共振周波数を電源の周波数付近に設定することにより、高調波成分でのゲインが小さくなるため、電圧形PWMコンバータ2から電源へ流れる電流高調波を減衰させることができる。
【0048】
また、変圧器17の漏れインダクタンスによる電圧降下分をコンデンサ18により補償することで、電圧降下量を低減することができる。このため、電圧形PWMコンバータ2の電圧利用率を向上させることが可能となる。
【0049】
さらに、変圧器17と電圧形PWMコンバータ2との間に直列に接続したコンデンサ18により、直流電流が変圧器17へ流れることを防止することができる。直流電流が変圧器17に流れると変圧器17が偏磁し、高調波を増加させるが、コンデンサ18により変圧器17の偏磁を抑制し、高調波の増加を抑制することが可能となる。
【0050】
なお、変圧器17の漏れインダクタンス及びコンデンサ18は次のように設定するのが好ましい。図11の1相分の等価回路において、LC直列回路の共振周波数Fは、変圧器17の漏れインダクタンスをL、変圧器17と電圧形PWMコンバータ2の間に直列に接続するコンデンサ18のキャパシタンスをCとすると、
【数1】
Figure 0003585733
で表される。ここで、共振周波数Fが電源周波数に一致するように、変圧器17の漏れインダクタンスLとコンデンサ18のキャパシタンスCとを設定する(第9の実施の形態)。
【0051】
上記のように設定することにより、第9の実施の形態では第8の実施の形態の作用効果に加えて、以下の作用効果を得る。共振回路の特徴として、共振周波数付近の入出力ゲインは大きいが、共振周波数から離れた成分の入出力ゲインは小さいことがあげられる。そこで、LC回路の共振周波数を電源周波数に一致させることで、電源周波数以外の高調波成分に対するインピーダンスを増加させ、電流高調波を低減することが可能となる。また、LC回路の共振周波数を電源周波数に一致させることで、同周波数成分のインピーダンスを零とすることができる。このため、漏れインダクタンスLによる電圧降下を補償し、電圧形PWMコンバータ2の電圧利用率を向上させることが可能となる。
【0052】
さらに、変圧器17と電圧形PWMコンバータ2に直列に接続したコンデンサ18により、変圧器17に直流電流が流れることを防止することができる。直流電流が変圧器17に流れると、変圧器17が偏磁し、高調波を増加させる。コンデンサ18により変圧器17の偏磁を抑制し、高調波の増加を抑制することが可能となる。
【0053】
次に、本発明の第10実施の形態を図12に基づいて説明する。図12は、図1に示す第1の実施の形態において、電圧形PWMインバータ3が可変電圧可変周波数(VVVF)出力の電圧形PWMインバータとしたものである。他の構成は、図1に示した第1の実施の形態と同様である。
【0054】
以上の構成により、第10の実施の形態では、電圧形PWMコンバータ2と電圧形PWMインバータ3のコンデンサ6とをインピーダンス要素7により分離している。電圧形PWMインバータ3の高調波が電圧形PWMインバータ側の直流コンデンサ6へ流入することで、電圧形PWMインバータ側の直流電圧が脈動する。電圧形PWMコンバータ2側の直流電圧(=VPC−VNC)と電圧形PWMインバータ3側の直流電圧(=VPI―VNI)の電圧差により電流が電圧形PWMコンバータ2から電圧形PWMインバータ3へあるいは電圧形PWMインバータ3から電圧形PWMコンバータ2へ流れるが、インピーダンス要素7により、高調波電流の大きさを減衰させることができる。特に、電圧形PWMインバータ3が可変電圧可変出力(VVVF)のインバータである場合、変調率や周波数といった電圧形PWMインバータ3の動作状態に応じて高調波成分が変化する。図13及び図14は、VVVF方式の電圧形PWMインバータ3から直流コンデンサ6側へ流れる電流のシミュレーションにおけるFFT結果を示す。同シミュレーション時の電圧形PWMインバータの動作は、1パルスモードである。1パルスモードにおける直流高調波は、電圧形PWMインバータ周波数Fiの6倍の整数倍nに現れる。
【0055】
Fi×6n
図13では、電圧形PWMインバータ周波数Fi=100Hzであるため、600Hz,1200Hz,1800Hz,…の高調波が発生している。図14では、電圧形PWMインバータ周波数Fi=140Hzであるため、840Hz,1680Hz,2520Hz,…の高調波が発生している。図13及び図14より、高調波周波数が電圧形PWMインバータ周波数とともに変化している様子が分かる。また、同シミュレーション結果は、1パルスモードでの結果を示すものであり、他のパルスモードの場合にはこの1パルスモードとは異なった高調波を発生する。このように高調波成分は、主回路方式やPWM制御方式、出力周波数に応じて変化する。VVVFインバータの場合には、動作中に高調波成分が時々刻々と変化していくため、例えぱ、ノッチフィルタのようなある特定の周波数成分を抑制する方式では、あらゆる動作状態におけるインバータの影響を抑制することは困難である。本実施の形態においては、VVVFインバータにより高調波成分が変化するようなシステムにおいても、高調波を減衰させる効果が期待できる。
【0056】
以上により、本実施の形態では、VVVFインバータ3の高調波の影響により電圧形PWMコンバータ2側の直流電圧が脈動するのを抑制することができ、電圧形PWMコンバータ2の直流電圧が安定化されるために、電圧形PWMコンバータ2の交流側に流れる電流に含まれる高調波を低減することが可能となる。
【0057】
なお、第10の実施の形態においても、図5に示した第2の実施の形態のようにインピーダンス要素7にリアクトル8を用いること、図6に示した第3の実施の形態のようにインピーダンス要素7を直流側負極電位点VNC,VNI間に接続し、あるいは図7に示した第4の実施の形態のように直流側正極電位点VPC,VPI間と負極側電位点VNC,VNI間との両方に接続することも可能であり、これによって、上記の第10の実施の形態の作用効果に加えて、各実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0058】
次に、本発明の第11の実施の形態を図15に基づいて説明する。図15に示す第11の実施の形態の電力変換装置は、図1に示した第1の実施の形態における3相交流電源1に代えて、単相電源16を用いたことを特徴としている。電源16が単相であるため、電圧形PWMコンバータも3相の電圧形PWMコンバータでなく、単相の電圧形PWMコンバータ25を用いている。他の構成は図1に示した第1の実施の形態と同様である。
【0059】
単相電圧形PWMコンバータ25には、図16、図17又は図18に示す回路構成のものを用いることができる。図16のコンバータ回路は直流側電位点を2つ有する2レベル変換器であり、広く知られた電圧形PWMコンバータである。図17、図18のコンバータ回路は、直流側電位点を3つ有する3レベル変換器である。特に図17は中性点クランプ方式(NPC)変換器として広く知られた電圧形PWMコンバータである。図18に示す回路構成の変換器は、図2に示す2レベル電圧形PWMコンバータの直流側を直列に接続し、交流側をそれぞれ変圧器24の2次側に接続するものである。
【0060】
以上の構成により、第11の実施の形態の電力変換装置は、単相の電圧形PWMコンバータ25と電圧形PWMインバータ3との間にインピーダンス要素7を直列に接続した構成となり、電圧形PWMコンバータ25と電圧形PWMインバータ3のコンデンサをインピーダンス要素7により分離している。これにより、次のような作用効果を得ることができる。
【0061】
電圧形PWMインバータ3の高調波が電圧形PWMインバータ側の直流コンデンサ6へ流入することで、電圧形PWMインバータ側の直流電圧が脈動する。電圧形PWMコンバータ25側と電圧形PWMインバータ3側の直流電圧の電圧差分の電流が電圧形PWMコンバータ25から電圧形PWMインバータ3へあるいは電圧形PWMインバータ3から電圧形PWMコンバータ25へ流れるが、インピーダンス要素7により、電流の大きさを減衰させることができる。よって、電圧形PWMインバータ3の高調波の影響により、電圧形PWMコンバータ25側の直流電圧が脈動することを抑制することができ、電圧形PWMコンバータ25の直流電圧が安定化され、電圧形PWMコンバータ25の交流側に流れる電流に含まれる高調波を低減することが可能となる。例えぱ、図19には、従来技術例において示した図35のシミュレーションと同様の条件で、本実施の形態の構成でシミュレーションした場合の電圧形PWMコンバータ25から電源16へと流れる電流のFFT結果を示している。従来例の図35と比較して、電圧形PWMインバータ3の影響である高調波が抑制低減されていることが確認できる。
【0062】
逆に、単相電圧形PWMコンバータ25の整流に起因して、電圧形PWMコンバータ25の直流側には、電源16が単相の場合、電源周波数の2倍の周波数が重畳し、電圧が同周波数により脈動することにより、電圧形PWMインバータ3の相電流にビート現象が発生したり、電動機のような負荷4を駆動する場合にはトルク脈動が発生する。しかしながら、本実施の形態のように、電圧形PWMコンバータ25と電圧形PWMインバータ3のコンデンサ5,6間をインピーダンス要素7により分離することにより、電圧形PWMコンバータ25の整流に起因する影響が電圧形PWMインバータ3側の直流電圧に与える影響を抑制することができ、電流ビートやトルクリプルといった現象を抑制することが可能となる。
【0063】
なお、この第11の実施の形態では、図5に示した第2の実施の形態のようにインピーダンス要素7にリアクトル8を用いること、図6に示した第3の実施の形態のようにインピーダンス要素7を直流側負極電位点VNC,VNI間に接続し、あるいは図7に示した第4の実施の形態のように直流側正極電位点VPC,VPI間と負極側電位点VNC,VNI間との両方に接続することが可能である。
【0064】
次に、本発明の第12の実施の形態を図20に基づいて説明する。図20に示す第12の実施の形態の電力変換装置は、交直流電気車用の電力変換装置である。交直流電気車では、交流き電区間を走行する場合、架線26に流れる単相の交流をパンタグラフ27により集電し、変圧器28の1次側端子の一方へ入力する。変圧器28の一次側のもう一方の端子は、車輪29を介してレール30へ接続される。変圧器28の2次側は、単相電圧形PWMコンバータ25に接続されている。第11の実施の形態と同様に、電圧形PWMコンバータ25は単相交流を入力とし、2つの直流側電位点VPC,VNCを有している。電圧形PWMコンバータ25の負極側電位点VNCは、電圧形PWMインバータ3の負極側電位点VNIに接続されている。
【0065】
本実施の形態における電圧形PWMインバータ3は2つの直流電位点VPI,VNIを入力とし、3相の交流を出力するものである。電圧形PWMインバータ3の正極側電位点VPIは、リアクトル30を介してスイッチ31の出力端子Cに接続されている。電圧形PWMコンバータ25の正極側電位点VPCはスイッチ31の入力端子の一方Bへ接続されている。
【0066】
交流き電区間である場合、スイッチ31は電圧形PWMコンバータ25の正極側電位点VPCとリアクトル30が短絡するように、すなわち端子BCが接するように開閉動作し、電圧形PWMインバータ3により得られる3相交流により、負荷である電動機32を駆動する。
【0067】
交直流電気車が直流き電区間を走行する場合、スイッチ31は入力端子Aとリアクトル30に接続された出力端子Cとが短絡するように開閉動作し、架線26に流れる直流をパンタグラフ27により集電し、電圧形PWMインバータ3によって3相交流に変換し、電動機負荷32を駆動する。
【0068】
以上の構成により、交流き電区間と直流き電区間において、電圧形PWMインバータ3に起因する高調波の影響をリアクトル30により、低減することができる。直流き電区間を走行する電気車においては、一般に直流電圧の安定化のために、リアクトル30が従来より接続されている。同リアクトル30を交流き電区間で、電圧形PWMコンバータと電圧形PWMインバータ間に直列に接続することにより、交流き電区間において、電圧形PWMインバータ3の高調波の影響により電圧形PWMコンバータ25から電源へと流れる高調波を低減することができる。このようにして、スイッチ31の切替動作によってリアクトル30を交流き電区間と直流き電区間とで併用することにより、交流き電区間毎に別個のリアクトルを要するのに比べ、コスト・スぺース・重量等の負担を低減することが可能となる。
【0069】
次に、本発明の第13の実施の形態を図21に基づいて説明する。図20に示した第12の実施の形態のほかに、電圧形PWMコンバータ25と電圧形PWMインバータ3とがどちらも、3つの直流側電位点VPC,V0C,VNP;VPI,V0I,VNIを有する構成も存在する。この場合、図21に示す回路構成にする。電圧形PWMコンバータ25と電圧形PWMインバータ3が3つの直流側電位点を有する場合、電圧形PWMコンバータ25と電圧形PWMインバータ3の中間電位点V0C,V0I間を切り離すことが回路の対称性より必要となる。この中間電位点間V0C,V0Iを切り離すことで、電圧形PWMインバータ3の正側電圧と負側電圧のアンバランスが電圧形PWMコンバータの正側電圧と負側電圧のバランス度に与える影響を除去することができるようになる。その他、作用効果に関しては、図20に示した第12の実施の形態に同じである。
【0070】
次に、本発明の第14の実施の形態を図22に基づいて説明する。この実施の形態の電力変換装置は、図15に示した第11の実施の形態と同様の回路構成における電圧形PWMインバータ3に代えて、図12に示した第10の実施の形態と同様のVVVF方式の電圧形PWMインバータ15を採用し、また負荷として交流電動機32に電力を供給する構成である。そして、電圧形PWMコンバータ25、VVVF方式の電圧形PWMインバータ15それぞれの直流回路のコンデンサ5,6間において、直流側正極電位点VPC,VPI間、直流側負極電位点VNP,VNI間の両方をインピーダンス要素7によって接続している。なお、インピーダンス要素7は図5に示したようにリアクトル8を採用することができる。
【0071】
この第14の実施の形態によれば、電圧形PWMコンバータ25、電圧形PWMインバータ15各々にコンデンサ5,6を設けることでコンバータ、インバータ共に電圧形変換器としてより安定に動作できるとともに、電圧形PWMコンバータ25側のコンデンサ5が交流成分に対して低インピーダンスとなり、交流成分をバイパスさせることにより、より電源16側に流出する成分を減少させることができる。
【0072】
なお、インピーダンス要素7は図22のように正負両極に挿入しても、正側または負側の一方だけに挿入してもよい。そして一方だけに挿入する場合、インピーダンス要素7としてリアクトル8を用いる場合、正負両極に設ける2つのリアクトルのインダクタンス値の和に等しいインダクタンスのリアクトルを挿入することにより、同じ効果が得られる。
【0073】
次に、本発明の第15の実施の形態を図23に基づいて説明する。第15の実施の形態の電力変換装置は、図22に示した第14の実施の形態と同様、電圧形PWMコンバータ25、VVVF方式電圧形PWMインバータ15それぞれの直流側にコンデンサ5,6を設け、電圧形PWMコンバータ25と電圧形PWMインバータ15の直流側正極電位点VPC,VPI間のみにインピーダンス要素7を挿入し、直流側負極電位点側は接地したことを特徴とする。インピーダンス要素7には他の実施の形態と同様にリアクトル8を用いることができる。
【0074】
この第15の実施の形態では、電源16側に流れる交流成分のうち、いわゆるノーマルモードの交流成分電流はインピーダンス要素7によって減衰し、電源16側への流出が抑制される。同時に主回路の一端を接地することによって、主回路全体の電位が接地に対し安定するため、いわゆるコモンモードのノイズ成分も減少させることができる。
【0075】
なお、第15の実施の形態では直流側負極電位点側を接地したが、図24に示したように、直流側正極電位点VPC,VPI側を接地し、直流側負極電位点VNC,VNI間にインピーダンス要素7を挿入する構成とすることもできる(第16の実施の形態)。これによって、直流回路の正極(正極側電位点)側で電位が固定され、第15の実施の形態と同様にコモンモードノイズを減少させる効果が得られる。
【0076】
次に、本発明の第17の実施の形態を図25に基づいて説明する。第17の実施の形態の電力変換装置は、図22に示した第14の実施の形態に対して、さらにVVVF方式の電圧形PWMインバータ15の直流側負極電位点VNIを接地抵抗41を介して接地させたことを特徴とする。これによって、第14の実施の形態の作用効果に加えて、主回路電位の安定化が図れる。
【0077】
なお、接地点としては、電圧形PWMコンバータ25側負極あるいは正極側を選んでも電位安定の効果は得られる。
【0078】
次に、本発明の第18の実施の形態を図26に基づいて説明する。第18の実施の形態の電力変換装置は、電圧形PWMコンバータ25、VVVFインバータ15それぞれに図17又は図18に示したような3レベルコンバータを採用し、この電圧形3レベルPWMコンバータ25と3レベルVVVF方式の電圧形PWMインバータ15との間の直流リンクの正極側電位点VPC,VPI間、負極側電位点VNC,VNI間それぞれに等しいインピーダンス要素7を挿入し、コンデンサ10,11の分圧点、いわゆる中性点V0C,V0Iを抵抗41を介して接地した例である。なお、これらのインピーダンス要素7にはインダクタンスの等しいリアクトル8を用いることができる。
【0079】
この第18の実施の形態によれば、主回路動作、主回路電位変動とも中性点を中心に対称動作となり、ノイズ低減効果が得られる。
【0080】
次に、本発明の第19の実施の形態を図27に基づいて説明する。第19の実施の形態の電力変換装置は、図9に示した第7の実施の形態における3相交流用の電圧形PWMコンバータ2に代えて単相交流用の電圧形PWMコンバータ25を用い、また電圧形PWMインバータ3に代えてVVVF方式の電圧形PWMインバータ15を用い、負荷に交流電動機32を採用したことを特徴とする。
【0081】
この第19の実施の形態の場合、電圧形3レベルPWMコンバータ25、3レベルVVVFインバータ15それぞれのコンデンサの分圧点間、つまり直流中間電位点V0C,V0I間を非接続とすることにより、第7の実施の形態と同様にVVVFインバータ15の中性点(中間電位点V0I)に発生するインバータ周波数の3倍の周波数の電位変動に伴う交流成分が電圧形PWMコンバータ25側に流れるのを防止することができる。
【0082】
次に、本発明の第20の実施の形態を図28に基づいて説明する。第20の実施の形態の電力変換装置は、図27に示した第19の実施の形態に対して、さらに電圧形PWMコンバータ25とVVVF方式電圧形PWMインバータ15との直流側正極電位点VPV,VPI間をインピーダンス要素7によって直列に接続したことを特徴とする。このインピーダンス要素7には、他の実施の形態と同様にリアクトル8を用いることができる。
【0083】
これによって、VVVFインバータ15の直流側中間電位点V0Iの電位変動による交流成分及びVVVFインバータ15の直流側正極電位点VPI、負極側電位点VNIそれぞれに現れる電位変動による交流成分のいずれも電圧形PWMコンバータ25側に流出するのを防止することができる。
【0084】
なお、同様の作用効果は、図29に示すように電圧形PWMコンバータ25とVVVFインバータ15との中間電位点V0C,V0I間を非接続にし、直流側負極電位点VNC,VNI間にインピーダンス要素7を挿入した構成(第21の実施の形態)、また図30に示すように電圧形PWMコンバータ25とVVVFインバータ15との中間電位点V0C,V0I間を非接続にし、直流側正極電位点VPC,VPI間と負極側電位点VNC,VNI間との両方に共にインピーダンス要素7を挿入した構成(第22の実施の形態)にしても得ることができる。
【0085】
【発明の効果】
以上のように請求項1又は2の発明によれば、電圧形PWMコンバータの直流側と電圧形PWMインバータの直流側とをインピーダンス要素又はLCフィルタにより分離することによって、電圧形PWMインバータ高調波の影響によって電圧形PWMコンバータ側の直流電圧が脈動するのを抑制して電圧形PWMコンバータの直流電圧を安定化させ、電圧形PWMコンバータの交流側に流れる電流に含まれる高調波を低減することができ、また電圧形PWMコンバータの整流に起因する影響が電圧形PWMインバータ側直流電圧に与える影響を抑制することができて、電流ビートやトルクリプルといった現象を抑制することができる。
【0086】
請求項3又は4の発明によれば、いわゆるノーマルモードの交流成分電流はインピーダンス要素によって減衰させ、かつ主回路全体の電位を接地に対して安定させ、いわゆるコモンモードのノイズ成分も減少させることができる。
【0087】
請求項5の発明によれば、電圧形3レベルPWMコンバータと電圧形3レベルPWMインバータの直流側中間電位点の間にインピーダンス要素を接続することにより、電圧形3レベルPWMインバータの中間電位点から電圧形3レベルPWMコンバータの中間電位点へと流れる電流を減衰させ、電圧形3レベルPWMインバータの正側電圧と負側電圧のアンバランスの影響が電圧形3レベルPWMコンバータ側の正側電圧と負側電圧のバランス度に与える影響を低減することができ、電圧形3レベルPWMコンバータの交流側に流れる電流に含まれる高調波を低減することができる。
【0088】
請求項6の発明によれば、電圧形3レベルPWMコンバータの直流側中間電位点と電圧形3レベルPWMインバータの直流側中間電位点の間を切り離すことにより、電圧形3レベルPWMインバータの正側電圧と負側電圧のアンバランスの影響が電圧形3レベルPWMコンバータ側の正側電圧と負側電圧のバランス度に与える影響を除去することができ、電圧形3レベルPWMコンバータの交流側に流れる電流に含まれる高調波を低減することができる。
【0089】
請求項7の発明によれば、電圧形3レベルPWMコンバータの直流側と電圧形3レベルPWMインバータの直流側とをインピーダンス要素により分離することにより、インピーダンス要素によって電圧形3レベルPWMインバータから電圧形3レベルPWMコンバータ側に流れる交流電流成分を減衰させることができ、電圧形3レベルPWMインバータ高調波の影響によって電圧形3レベルPWMコンバータ側の直流電圧が脈動するのを抑制することができ、この結果として、電圧形3レベルPWMコンバータの直流電圧が安定化され、電圧形3レベルPWMコンバータの交流側に流れる電流に含まれる高調波を低減することができ、また電圧形3レベルPWMコンバータの整流に起因する影響が電圧形3レベルPWMインバータ側直流電圧に与える影響を抑制することができて、電流ビートやトルクリプルといった現象を抑制することもできる。
【0090】
請求項8の発明によれば、電圧形3レベルPWMコンバータと電圧形3レベルPWMインバータより成る電力変換装置において、電圧形3レベルPWMコンバータと電圧形3レベルPWMインバータとのそれぞれの最も高い直流電位点間と最も低い直流電位点間との双方にインピーダンス要素を直列に接続し、電圧形3レベルPWMコンバータと電圧形3レベルPWMインバータとのそれぞれの直流側中間電位点の間を直接接続すると共に、当該直流側中間電位点を別のインピーダンス要素を介して接地することにより、いわゆるノーマルモードの交流成分電流はインピーダンス要素によって減衰させ、かつ主回路全体の電位を接地に対して安定させ、いわゆるコモンモードのノイズ成分も減少させることができる。
【0091】
請求項9の発明によれば、変圧器とコンデンサ及び電圧形PWMコンバータから成る各相は、等価的にLC直列回路と考えることができ、LC回路のゲインは共振周波数付近で大きく、共振周波数から離れるに従い小さくなるため、共振周波数を電源の周波数付近に設定することにより、電圧形PWMコンバータから電源へ流れる電流高調波を減衰させることができる。また、変圧器の漏れインダクタンスによる電圧降下分をコンデンサによって補償することができ、電圧形PWMコンバータの電圧利用率を向上させることができる。さらに、変圧器と電圧形PWMコンバータとに直列に接続したコンデンサによって直流電流が変圧器に流れることを防止することができ、直流電流が変圧器に流れると変圧器が偏磁し、高調波を増加させるものであるのが、このコンデンサによりそのような変圧器の偏磁を抑制し、高調波の増加を抑制することができる。
【0092】
請求項10の発明によれば、直流き電区間と交流き電区間において、電圧形PWMインバータに起因する高調波の影響をリアクトルによって低減することができ、また直流き電区間と交流き電区間とで同じリアクトルを併用することにより、コスト・スペース・重量などの負担を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の電力変換装置の回路ブロック図。
【図2】上記の実施の形態において電圧形PWMコンバータ、電圧形PWMインバータとして採用することができる変換器の回路図。
【図3】上記の実施の形態において電圧形PWMコンバータ、電圧形PWMインバータとして採用することができる3レベル変換器の回路図。
【図4】上記の実施の形態における電圧形PWMコンバータとして採用することができる3レベル変換器の回路図。
【図5】上記の実施の形態におけるインピーダンス要素として採用するリアクトルの回路図。
【図6】本発明の第3の実施の形態の電力変換装置の回路ブロック図。
【図7】本発明の第4の実施の形態の電力変換装置の回路ブロック図。
【図8】本発明の第5の実施の形態の電力変換装置の回路ブロック図。
【図9】本発明の第7の実施の形態の電力変換装置の回路ブロック図。
【図10】本発明の第8の実施の形態の電力変換装置の回路ブロック図。
【図11】上記の第8の実施の形態における変圧器と電圧形PWMコンバータの各相等価回路図。
【図12】本発明の第10の実施の形態の電力変換装置の回路ブロック図。
【図13】上記の第10の実施の形態におけるVVVF方式電圧形PWMインバータ(電圧形PWMインバータ周波数100Hz)から電圧形PWMインバータの直流側へ流れる電流のFFT結果を示すグラフ。
【図14】上記の第10の実施の形態におけるVVVF方式電圧形PWMインバータ(電圧形PWMインバータ周波数140Hz)から電圧形PWMインバータの直流側へ流れる電流のFFT結果を示すグラフ。
【図15】本発明の第11の実施の形態の電力変換装置の回路ブロック図。
【図16】上記の第11の実施の形態における電圧形PWMコンバータに採用される変換器の回路図。
【図17】上記の第11の実施の形態における電圧形PWMコンバータに採用される単相交流を入力とする3レベル変換器の回路図。
【図18】上記の第11の実施の形態における電圧形PWMコンバータとして採用することができる3レベル変換器の他の例の回路図。
【図19】上記の第11の実施の形態における電圧形PWMコンバータから電源へ流れる電流のFFT結果のグラフ。
【図20】本発明の第12の実施の形態の電力変換装置の回路ブロック図。
【図21】本発明の第13の実施の形態の電力変換装置の回路ブロック図。
【図22】本発明の第14の実施の形態の電力変換装置の回路ブロック図。
【図23】本発明の第15の実施の形態の電力変換装置の回路ブロック図。
【図24】本発明の第16の実施の形態の電力変換装置の回路ブロック図。
【図25】本発明の第17の実施の形態の電力変換装置の回路ブロック図。
【図26】本発明の第18の実施の形態の電力変換装置の回路ブロック図。
【図27】本発明の第19の実施の形態の電力変換装置の回路ブロック図。
【図28】本発明の第20の実施の形態の電力変換装置の回路ブロック図。
【図29】本発明の第21の実施の形態の電力変換装置の回路ブロック図。
【図30】本発明の第22の実施の形態の電力変換装置の回路ブロック図。
【図31】従来例の電力変換装置の回路ブロック図。
【図32】電圧形PWMインバータの影響を考慮しない交流電車システムでの1次電流のFFT結果のグラフ。
【図33】電圧形PWMインバータの影響を考慮した交流電車システムでの1次電流のFFT結果のグラフ。
【図34】電圧形3レベルコンバータ、電圧形3レベルインバータを採用した電気車用電力変換装置の従来例の回路ブロック図。
【符号の説明】
1 3相電源
2 電圧形PWMコンバータ
3 電圧形PWMインバータ
4 負荷
5 コンデンサ
6 コンデンサ
7 インピーダンス要素
8 リアクトル
9 インピーダンス要素
10 コンデンサ
11 コンデンサ
12 コンデンサ
13 コンデンサ
15 (可変電圧可変周波数出力方式:VVVF方式)電圧形PWMインバータ
16 単相電源
17 変圧器
18 コンデンサ
19 コンデンサ
20 変圧器
21 (変圧器を模擬する)電圧源
22 漏れインダクタンス
23 (電圧形PWMコンバータを模擬する)電圧源
24 変圧器
25 (単相)電圧形PWMコンバータ
26 架線
27 パンタグラフ
28 変圧器
29 車輪
30 リアクトル
31 スイッチ
32 電動機
33 レール
40 コンデンサ
41 抵抗

Claims (10)

  1. 出力側に第1のコンデンサが接続される電圧形PWMコンバータと、入力側に第2のコンデンサが接続される電圧形PWMインバータとを備え、前記第1のコンデンサと前記第2のコンデンサの間に直列に、配線による寄生インピーダンスではなく、前記電圧形PWMインバータ側の直流電圧が脈動し、前記電圧形PWMコンバータ側の直流電圧と電圧形PWMインバータ側の直流電圧との電圧差分の電流が電圧形PWMコンバータから電圧形PWMインバータへあるいは電圧形PWMインバータから電圧形PWMコンバータへ流れようとする電流を減衰させる大きさのインピーダンス要素を接続したことを特徴とする電力変換装置。
  2. 前記インピーダンス要素として、LCフィルタの構成要素となるリアクトルを接続したことを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記インピーダンス要素の接続されていない側の直流側電位点間を接地したことを特徴とする請求項1又は2に記載の電力変換装置。
  4. 前記インピーダンス要素が前記最も高い直流電位点間と最も低い直流電位点間との双方に接続されている場合、これらのいずれか一方の直流電位点間を別のインピーダンス要素を介して接地したことを特徴とする請求項3に記載の電力変換装置。
  5. 電源としての単相交流又は3相交流を3つの電位点を有する直流に変換する電圧形3レベルPWMコンバータと、3つの電位点を有する直流を入力とし、単相交流又は3相交流に変換して負荷に電力を供給する電圧形3レベルPWMインバータより成る電力変換装置において、
    前記電圧形3レベルPWMコンバータと前記電圧形3レベルPWMインバータとのそれぞれの直流側中間電位点の間に、配線による寄生インピーダンスではなく、前記電圧形PWMインバータの中間電位点から電圧形PWMコンバータの中間電位点へ流れる電流を減衰させる大きさのインピーダンス要素を直列に接続したことを特徴とする電力変換装置。
  6. 出力側に中間電位を有する第1のコンデンサが接続される電圧形3レベルPWMコンバータと、入力側に中間電圧を有する第2のコンデンサが接続される電圧形3レベルPWMインバータとを備え、前記第1のコンデンサと前記第2のコンデンサの各両端端子間のみを接続したことを特徴とする電力変換装置。
  7. 前記第1のコンデンサと前記第2のコンデンサの各両端端子間の少なくともいずれか一方にインピーダンス要素を直列に接続したことを特徴とする請求項6に記載の電力変換装置。
  8. 電源としての単相交流又は3相交流を3つの電位点を有する直流に変換する電圧形3レベルPWMコンバータと、3つの電位点を有する直流を入力とし、単相交流又は3相交流に変換して負荷に電力を供給する電圧形3レベルPWMインバータより成る電力変換装置において、
    前記電圧形3レベルPWMコンバータと前記電圧形3レベルPWMインバータとのそれぞれの最も高い直流電位点間と最も低い直流電位点間との双方に、配線による寄生インピーダンスではなく、前記電圧形PWMインバータ側の直流電圧が脈動し、前記電圧形PWMコンバータ側の直流電圧と電圧形PWMインバータ側の直流電圧との電圧差分の電流が電圧形PWMコンバータから電圧形PWMインバータへあるいは電圧形PWMインバータから電圧形PWMコンバータへ流れようとする電流を減衰させる大きさのインピーダンス要素を直列に接続し、前記電圧形3レベルPWMコンバータと前記電圧形3レベルPWMインバータとのそれぞれの直流側中間電位点の間を直接接続すると共に、当該直流側中間電位点を別のインピーダンス要素を介して接地したことを特徴とする電力変換装置。
  9. 電源としての単相交流又は3相交流と、該電源に接続された変圧器と、該変圧器に接続された電圧形3レベルPWMコンバータと、該電圧形3レベルPWMコンバータにより変換された直流を入力とし、単相交流又は3相交流に変換して負荷に電力を供給する電圧形3レベルPWMインバータより成る電力変換装置において、前記変圧器と前記電圧形3レベルPWMコンバータの間にコンデンサを直列に接続し、前記変圧器の漏れインダクタンスと前記コンデンサとの共振周波数を前記電源の周波数付近に設定したことを特徴とする電力変換装置。
  10. 架線から電力を集電するパンタグラフと、前記パンタグラフが集電した単相交流又は3相交流を変圧する変圧器と、該変圧器に接続された電圧形PWMコンバータと、前記パンタグラフの集電した直流電力を直接取り込むか、該電圧形PWMコンバータにより変換された直流を取り込むかを切換える切換装置と、該切換装置からの直流を単相交流又は3相交流に変換して負荷に電力を供給する電圧形PWMインバータと、前記切換装置と電圧形PWMインバータの直流側との間に介挿されたリアクトルとを備え、
    前記架線に流れる電力を前記パンタグラフにより集電し、直流き電区間にあっては前記切換装置並びに前記リアクトルを介して前記電圧形PWMインバータに直流電力を供給し、交流き電区間にあっては前記変圧器を介して交流電力を前記電圧形PWMコンバータの出力側に接続されるコンデンサの出力端から前記切換装置並びに前記リアクトルを介して前記電圧形PWMインバータに直流電力を供給することを特徴とする電力変換装置。
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