JP3585203B2 - 洗濯機用ドアロック装置 - Google Patents

洗濯機用ドアロック装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3585203B2
JP3585203B2 JP11025597A JP11025597A JP3585203B2 JP 3585203 B2 JP3585203 B2 JP 3585203B2 JP 11025597 A JP11025597 A JP 11025597A JP 11025597 A JP11025597 A JP 11025597A JP 3585203 B2 JP3585203 B2 JP 3585203B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
door
claw
lock
insertion member
washing machine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP11025597A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10286394A (ja
Inventor
健一 滝沢
洋司 長岡
Original Assignee
テクノエクセル株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by テクノエクセル株式会社 filed Critical テクノエクセル株式会社
Priority to JP11025597A priority Critical patent/JP3585203B2/ja
Publication of JPH10286394A publication Critical patent/JPH10286394A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3585203B2 publication Critical patent/JP3585203B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はドラム式洗濯機等のドアをロックする洗濯機用ドアロック装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ドラム内で連続して自動的に洗濯、脱水、乾燥等の行える省スペース型の洗濯乾燥機として、ドラム式洗濯機がヨーロッパで開発され使用されている。このようなドラム式洗濯機では図13で示すように本体2の内部に設置したドラム3の開口4を洗濯物を出し入れするための投入口として正面側に設け、そのドラム投入口4を開閉するためのドア5も正面側に設けている。そして、ドア5には爪6を設け、本体2の壁面にはその爪6が入る開口7を設けて、その壁面内側にドアロック装置8を設置し、洗濯、脱水、乾燥時等にドア5をロック可能にしている。
【0003】
このため、ドアロック装置8には例えばその壁面開口7に連通し、爪6が入る開口部とそのドア爪ロック用の係合部を有し、そのドア爪をロックする方向と逆方向に当るドア爪ロックの解除方向に移動可能に設置され、そのドア爪ロック解除方向に付勢力を受ける爪挿入部材と、その爪挿入部材をロックするロック機構部とを具備し、そのロック機構部に爪挿入部材のドア爪ロック用係合部と対応するドア爪ロック用の係合部を有し、爪挿入部材の移動方向と直角方向に移動可能に設置された操作部材と、その操作部材をドア爪ロックとドア爪ロック解除に当り移動させる手段としてヒータ付きバイメタルとを備えるものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなロック機構部の操作部材を移動させる手段としてヒータ付きバイメタルを用いると、ヒータによるバイメタルの加熱とバイメタルの自然冷却による作動のため、特に通電停止による操作部材の移動開始が遅れて、ドア爪ロック解除の反応が遅くなる。しかも、洗濯中等に停電が発生すると、ドア爪が解除されドアが開いてしまう。それ故、洗濯時や脱水時にドア5が開くとドラム中の水(以下、槽水という)が外部に出るし、乾燥中にドア5が開くと誤って洗濯物を取り出そうとしてドラム投入口4より手を入れ火傷をする恐れがある。そこで、洗濯中等の停電に対処するため、エアートラップ方式を追加し、二重ロック方式にしたものがある。なお、エアートラップ方式ではドラム中の水圧をダイヤフラム等を用いて検出しロックするため、洗濯中等に停電してもドアは開かない。
【0005】
又、ヒータ付きバイメタルに替えてソレノイドを用い、操作部材をドア爪ロックとドア爪ロック解除に当り素早く移動させるロック機構部を備えたものが開発された。しかし、爪挿入部材の移動方向と操作部材の移動方向が同一方向であるため、ロック状態にあるドアを強制的に開けようとした時に、ロック機構部に大きな負荷がかかり易い。それ故、ロック機構部の機械的強度を大きくしなければならず問題がある。又、洗濯中時に停電してもロック状態を保ちドアが開かないようにするため、ドア爪ロック時とそのドア爪ロック解除時とで異なるソレノイドを用いて、操作部材を吸引し或いは押し出すものがある。
【0006】
又、ソレノイドを1個だけ備えるロック装置として他にドア爪ロックは操作部材を機械的に押して行い、そのロック解除はソレノイドにより操作部材を電気的に吸引して行うものがある。しかし、ドアを閉じるとロックがかかるため、洗濯開始前に再度ドアを開けて洗濯物を追加しようとしても、そのままではドアは開かない。それ故、ドアを開けるにはソレノイドに通電する等の他の操作を必要とする。なお、ソレノイドを備えたドアロック装置のドアロックを停電時に解除するには操作部材をひもで引いてロックを解除する。
【0007】
本発明はこのような従来の問題点を解決するためになされたものであり、ロック機構部をコンパクトにその作動をスピード化し、停電時の無通電操作でも槽水が流出せず、停電時のドア解放も可能で、装置の小形化が容易な洗濯機用ドアロック装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明による洗濯機用ドアロック装置には洗濯機のドアに設置した爪が入る開口部とそのドア爪ロック用の係合部を有し、そのドア爪をロックする方向と逆方向に当るドア爪ロックの解除方向に移動可能に設置され、そのドア爪ロック解除方向に付勢力を受ける爪挿入部材と、その爪挿入部材を操作するロック機構部とを具備し、そのロック機構部に爪挿入部材のドア爪ロック用係合部と対応するドア爪ロック用の係合部を有し、爪挿入部材の移動方向と直角方向に移動可能に設置された操作部材と、その操作部材をドア爪ロックとドア爪ロック解除に当り移動させる手段とを備える。
【0009】
そして、その操作部材移動手段として、その操作部材を爪挿入部材の方向に付勢する圧縮コイルスプリングと、その操作部材を爪挿入部材の方向と逆方向に移動させるソレノイドとを備え、更にその操作部材の本体に軸を設置してハートカムを回転可能に備え付け、そのハートカムに設けたハート溝の内面に、ロックピンの先端を接触させ、そのロックピンを先端が操作部材の移動方向には移動不能で、その移動方向と直角の方向やハート溝の深さ方向には移動可能となるように支持し、そのハートカムを回転不能に位置規制可能な手動解除部材を備える。
【0010】
又、爪挿入部材の開口部を有する本体の操作部材設置側に、ドア爪ロック用係合部として、爪挿入部材の移動方向と直角方向に突出してドア爪ロック解除方向に屈曲し、開口部の深さ方向に所定の厚みを有するアームと、そのアームの開口部入口側の面に一体に係合してアームを補強する補強板とを設け、操作部材の本体の爪挿入部材設置側に、ドア爪ロック用係合部としてロック用突部を設けるとよい。
【0011】
又、ソレノイドのプランジャーに、そのプランジャーの吸引距離を設定する位置決め手段を固定し、その位置決め手段のソレノイド本体側に消音部材を重ねて設置するとよい。
又、爪挿入部材とその爪挿入部材をドアロック解除方向に付勢する圧縮コイルスプリングとの間に、シーソー型カムの一端部を介在し、そのシーソー型カムの他端部を固定接点に対応する可動接点付きのスプリング力を有する可動片に接触させたスイッチ部を備えると好ましくなる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図1〜12を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明を適用したドラム式洗濯機用ドアロック装置のケース取り付け前の状態を示す正面図、図2はそのドラム式洗濯機用ドアロック装置のケース取り付け後の状態を示す縦断面図、図3はそのドラム式洗濯機用ドアロック装置の右側面図である。このドラム式洗濯機用ドアロック装置9はベース10の所定箇所に、爪挿入部材11、ロック機構部12、ロック検出部13、スイッチ部14、手動解除機構部15をそれぞれ配設して組み立て収納し、ケース16で被って製作する。その際、ベース10は装置9を構成する多数部材等の収納を可能にするため、大略長方形状底板17の周縁に側壁18を形成したプラスチック製等の絶縁性の皿状体にする。しかも、底板17や側壁18には所定箇所に外部との接続に用いる端子等を突出させるため、或いはケース16の側壁を嵌め合わせるための開口部を成形しておく。
【0013】
又、爪挿入部材11にはその方形板状本体19の中央部に、洗濯機のドアに設置した爪が入る開口部20を形成し、その本体19のドア爪ロック時の移動方向(前進方向)にある外側隅部に、スイッチ操作用の四角柱状突部21を形成し、更に本体19の後述する操作部材の設置側にドア爪ロック用係合部22を突設する。しかも、ドア爪ロック用係合部22は図4に示すように本体19のドア爪ロック時移動方向にある内側隅部からその移動方向と直角方向に突出して、ドア爪ロック方向と逆の解除方向に屈曲し、開口部20の深さ方向に所定の厚みを有する四角棒状のL形アーム23と、そのアーム23の開口部入口側(表側)の面に一体に係合してアーム23を補強し、本体19の表面とほぼ同一の表面を形成して連なる大略三角形状の補強板24とから構成する。それ故、アーム23は補強板24の裏面からも突出している。
【0014】
このように、補強板24を用いてアーム23を補強すると、アーム23を細長く肉薄に形成しても外力に耐えられるようになる。そして、本体19の移動方向と平行な外側の面に2箇所抜け止め兼スライド用の突起25(25a、25b)を形成する等して、爪挿入部材11をベース10に対し、ドア爪をロックする方向とドア爪ロック解除方向(後退方向)に移動可能に設置する。なお、開口部20はその内部を爪が所定量入る深さで閉じておく。
【0015】
又、ロック機構部12は操作部材26とそこに設置したハートカム27とその後述するハート溝に嵌まるロックピン28とその操作部材26を爪挿入部材11の方向に付勢する圧縮コイルスプリング29とその操作部材26を爪挿入部材11の方向と逆方向に移動させるソレノイド30等とから構成する。そして、操作部材26には図5に示すようにその長方形板状本体31の爪挿入部材設置側にあるドア爪ロック解除方向の隅部に、爪挿入部材11のドア爪ロック用係合部22と対応するドア爪ロック用係合部として表側に向けて四角柱状突部32を形成する。
【0016】
又、本体31のそのロック用突部32を形成した側にある長辺付近の中央部に台形筒状のスイッチ操作用突部33を同様に表側に向けて形成し、更に本体31のロック用突部32を形成した隅部と対角線上にある隅部から側方に張り出し、裏側に向けて、ソレノイド30のプランジャー34の先端部を嵌め連結する受け穴35を有する連結用突部36を形成する。又、本体31の連結用突部36を形成した側にある短辺付近から裏側に向けて、圧縮コイルスプリング29の一端部を受ける受け箇所等を形成した突部(図示なし)をその連結用突部36と連ねて一体に形成する。又、本体31の他の長辺付近の中央部にハートカム27の回転軸となる円柱状突部(点線で示す)37を裏側に向けて形成する。
【0017】
又、ハートカム27は一隅部に側方に向けて方形状の突部を形成し、その突部付近に軸穴を穿設した六角形状の各辺の長さが異なる板体にし、その裏面の中央部にハート溝38を形成する。このハート溝38は図6に示すように裏面をハート形に凹ませた溝であるが、その中央にハート形の突部39を設けてある。そして、ハート溝38の深さを図7に示すように▲1▼、▲6▼の周辺域と▲7▼周辺域の▲6▼寄り部分で一番深く、▲1▼から▲2▼、▲3▼の周辺域に行くにつれて徐々に浅くし、▲3▼周辺域の▲4▼寄り部分で一番浅くする。又、▲4▼、▲5▼、▲6▼の周辺域に行くにつれて段階的に深くし、▲7▼周辺域の▲8▼寄り部分から▲8▼、▲9▼周辺域に行くにつれて徐々に浅くし、▲1▼に戻る。このようなハートカム27は通常矢印方向に移動する操作部材26に対し、後述する手動解除部材から回転不能に位置規制を受け、図6のようにハート溝38が配置される。なお、矢印の左方向に爪挿入部材11が配設され、右方向にソレノイド30が配設されている。
【0018】
又、ロックピン28はクランク形状にし、その後端部をベース10の底板17に設けた貫通穴に回転自在となるように嵌め、スプリング力を有する接触片40を用いて、その後端部をベース10の底板17に押し付け、更に中央部を押す。すると、ロックピン28の先端をハート溝38の内面に接触させ、更に先端が操作部材26の移動方向には移動不能で、その移動方向と直角の方向やハート溝38の深さ方向には移動可能となるように支持できる。なお、圧縮コイルスプリング29の他端はベース10の底板17に形成した突部41で受ける。
【0019】
又、ソレノイド30は操作部材26にハートカム27を備え付け、ロックピン28、圧縮コイルスプリング29等を用いるため、1個設置するだけでよくなり、装置9を小形化できる。そして、プランジャー34にはその先端部寄り位置に吸引距離を設定する位置決め手段として金属リング42を固定し、その金属リング42のソレノイド本体側に消音部材としてゴムリング43を重ねて設置する。すると、プランジャー34の吸引時に金属リング42が直接ソレノイド本体の固定鉄心44に当ると発生する作動音をそのゴムリング43によって消し、苦にならないように小さくすることができる。なお、45がコイル、46(46a、46b)が端子であるが、端子46は外部に露出させる。
【0020】
又、ロック検出部13にはマイクロスイッチを用いる。すると、操作部材26の移動に伴って、その操作部材26に設けた操作用突部33により押しボタン47が押され或いは押しが解放されるため、操作部材26がロック位置に有ることを検出できる。なお、当然マイクロスイッチ13の端子48も外部に露出する。
【0021】
又、スイッチ部14は回転軸を有するシーソー型カム49と、回路を開閉する固定接点50、可動接点51を備え、その固定接点50を一方の固定端子に設け、可動接点51を他方の固定端子に基端部を固定したスプリング力を有する可動片52の先端部に設けた回路部とから構成する。そして、爪挿入部材11とその爪挿入部材11をドア爪ロック解除方向に付勢する圧縮コイルスプリング53との間に、シーソー型カム49の一端部を介在し、その他端部を可動片52に接触させる。
【0022】
すると、シーソー型カム49の一端部に圧縮コイルスプリング53の付勢力が常に作用する。それ故、シーソー型カム49へは右方向への回転力が与えられて、可動片52を押す力が弱くなるため、接点50、51は常開状態になる。その際、可動片52による付勢力もシーソー型カム49の他端部に与えられるため、そのシーソー型カム49が一層右方向に回転しようとする。このようなスイッチ部14を設けると、ロック検出用のマイクロスイッチ13とは別の大電流スイッチ例えば15A用のモータ及びヒーターのスイッチとして用い、そのオン、オフをドアの開閉動作と連動させることができるため安全である。なお、当然大電流スイッチの端子54(54a、54b)も外部に露出する。
【0023】
又、手動解除機構部15は手動解除部材55とその手動解除部材55をソレノイド30の方向に付勢する圧縮コイルスプリング56等とから構成する。この手動解除部材55は表側が一部閉じ、裏側が開いた細長い箱形状に形成し、その操作部材26を設置する側にある側壁の表側中央部にハートカム27の位置規制用突部57を設け、シーソー型カム4を設置する側にある側壁から裏側方向にベース10の底板17に開けた貫通穴を通って外部に出る手動解除用突部58を設ける。又、手動解除部材55の内部に圧縮コイルスプリング56を収納し、その一端部をベース10の底板17から突出する受け突部(図示なし)に当接し、他端部をソレノイド30の側にある側壁内面に当接する。
【0024】
すると、通常時には手動解除部材55を操作部材26に設けたプランジャー34との連結用突部36に当接させて位置決めできる。その際、手動解除部材55の中央突部57がハートカム27を回転不能に位置規制している。なお、手動解除部材55の外部に出る手動解除用突部58の先端部に手動解除用のひも(図示なし)を結び付ける。
【0025】
そして、ベース10の所定箇所に装置9を構成する多数の部材等をそれぞれ収納した後、ケース16を被せてねじ止めするとドアロック装置9が完成する。なお、ケース16の爪を挿入する開口部59の縁にはその相対する位置に爪の挿入を案内する斜面付きの突部60(60a、60b)をそれぞれ設けておく。
【0026】
このようなドアロック装置9を洗濯機本体の所定箇所に設置して用いた時、洗濯物をドラム内に投入するため等にドアを解放しておくと、各部材等は図8に示すような初期状態にある。その際、爪挿入部材11に設けたアーム23の内側空間内に操作部材26のロック用突部32が嵌まっている。そこで、ドアを閉じると、ドアに設けた爪がケース16の開口部59を経て爪挿入部材11の開口部20に入る。
【0027】
すると、爪が入ると同時にドア爪に押され、図9に示すように圧縮コイルスプリング53の付勢力に抗して爪挿入部材11がドア爪をロックする方向に移動する。そして、操作部材26のロック用突部32からアーム23が離れ、爪挿入部材11のスイッチ操作用突部21に押されてシーソー型カム49の一端部が左方向に回転する。それ故、シーソー型カム49の他端部でスプリング力に抗して可動片52を押し、両接点50、51を閉じて大電流スイッチをオンできる。このような爪挿入部材11の移動距離(ストローク)と両接点50、51の接触圧との関係を示すと、図10のA線のようになる。それ故、爪挿入部材11のストロークを大きくしてドア爪のロックを強固にしても、接触圧を好適な一定圧に保ち、両接点50、51の摩耗を少なくすることができる。なお、爪挿入部材11で可動片52を直接押す場合にはB線のようになる。
【0028】
このようにしてドアを閉じた後、洗濯物を追加する必要が生じたりした場合、ドアを引いて爪を開口部20、59から抜こうとすると、まだドア爪はロック状態になっておらず、アーム23の先端部の位置とロック用突部32の位置がずれている。それ故、それ等のアーム23やロック用突部32が移動の妨げとならず、爪挿入部材11に働く圧縮コイルスプリング53の付勢力によりドア爪ロックの解除方向に爪挿入部材11を自在に移動して爪を抜くことができる。しかし、ドアを閉じて爪挿入部材11をドア爪ロック方向に移動させた後、スタートボタン押すと、ソレノイド30に電流が流れ、プランジャー34が吸引される。すると、操作部材26が圧縮コイルスプリング29の付勢力に抗して移動し、操作部材26のロック用突部32が爪挿入部材11のドア爪ロック解除方向の前側にきてアーム23の先端部と並ぶ。
【0029】
その際、操作部材26の移動と共にロックピン28の先端がハート溝38の内部を相対的に▲1▼の位置から出発して▲2▼、▲3▼、▲4▼、▲5▼と移動する。そこで、ロックピン28の先端がハート形突部39の凹部の位置(第6図の点線の位置)にきた時、ソレノイド30への通電を停止する。すると、ロックピン28によりハートカム27更には操作部材26がロックされるため、圧縮コイルスプリング29の勢力が作用していてもその位置を保つことができる。それ故、爪挿入部材11はドア爪ロック解除方向に移動できなくなり、ドアはロック状態になる。
【0030】
又、操作部材26をロック方向に移動させると、その操作部材26に設けた突部33がマイクロスイッチ13の押しボタン47を押す。すると、マイクロスイッチ13によりロック状態にあることを検出し、ドラム内に給水等を開始できる。このような給水後、洗濯、脱水、乾燥等を行うが、それ等の途中で停電が発生しても、ドアは通電に関係なくロックされているため、当然ドアは開かず、槽水が流出することもない。
【0031】
乾燥終了後、ソレノイド30に通電してプランジャー34を更に吸引すると、操作部材26が圧縮コイルスプリング29の付勢力に抗して移動する。すると、ロックピン28の先端がハート形突部39の凹部から外れて▲5▼から▲6▼へと移動を開始する。そこで、ソレノイド30への通電を停止すると、操作部材11には圧縮コイルスプリング29の付勢力が作用し、ロックピン28の先端が▲7▼、▲8▼、▲9▼と移動し、▲1▼の位置に戻る。それ故、爪挿入部材11のアーム23と操作部材26のロック用突部32との関係は図9の位置に戻るため、ドアの解放が可能になる。なお、一時停止ボタンを押すと脱水後にドアを開けることができる。
【0032】
尤も、このような洗濯、脱水、乾燥等の途中で停電すると、当然ドアロック状態のままで止まってしまう。そこで、洗濯物を取り出したい時にはひもを引き、圧縮コイルスプリング56の付勢力に抗して手動解除部材55を移動させる。すると、図12に示すように手動解除部材55の位置規制部材57がハートカム27から外れてハートカム27が回転する。何故なら、ハートカム27にはロックピン28から常に回転して初期の位置▲1▼に戻ろうとするスプリング力が働いている。それ故、ロックピン28がハートカム27を回転させ、操作部材26を元の位置に戻す。このため、ドアの解放が可能になる。
【0033】
【発明の効果】
以上説明した本発明によれば、請求項1記載の発明では爪挿入部材の移動方向に対し、ロック機構部に備える操作部材の移動方向を直角方向にするため、ドア爪ロック時にドアを開けようとしても、ロック機構部に大きな負荷がかからず、ロック機構部の機械的強度を小さくすることが可能になり、コンパクトにできる。又、操作部材の駆動源としてソレノイドを用いるため、操作部材をドア爪ロックとそのドア爪ロック解除に当り素早く移動させて、装置の作動をスピード化することができる。
【0034】
又、操作部材にハートカムを回転可能に備え付け、そのハート溝内にロックピンの先端を接触させ、そのロックピンの先端の移動方向を操作部材の移動方向には移動不能で、その移動方向と直角の方向やハート溝の深さ方向には移動可能となるように支持し、手動解除部材によって通常時ハートカムを回転不能に位置規制するため、操作部材移動手段として圧縮コイルスプリングとソレノイドをそれぞれ1個ずつ備え付ければよいことになる。又、ドア爪ロック時に停電してもドアは開かず槽水が流出しない。しかし、停電時に手動解除部材を移動してハートカムを回転させると、ドアを開けることができる。しかも、ロック機構部の機械的強度を小さくすることによるコンパクト化とソレノイドの単数化により装置を小形化できる。
【0035】
又、請求項2記載の発明では爪挿入部材の操作部設置側に設けたアームの内側空間を操作部材の爪挿入部材設置側に設けたロック用突部を収納する空間にでき、そのアームの先端部の位置とロック用突部の位置がロック機構作動前にはずれているため、それ等のアームやロック用突部が爪挿入部材移動の妨げとならず、ドアを自在に開閉できる。しかし、ロック機構作動後には爪挿入部材のドア爪ロック解除方向の前側にロック用突部がきてアームの先端部と並ぶため、簡単に爪挿入部材を戻らなくしてロックできる。又、操作部材を元の位置に戻すと、そのロックの解除も簡単に行える。しかも、補強板を用いてアームを補強するため、アームを細長く肉薄に形成しても外力に耐えられるようになる。
【0036】
又、請求項3記載の発明ではプランジャーに固定した位置決め手段のソレノイド本体側に消音部材を重ねて設置するため、プランジャーの吸引時に位置決め手段がソレノイド本体の固定鉄心等に直接当ると発生する作動音を消音部材によって簡単に消すことができる。
【0037】
又、請求項4記載の発明では爪挿入部材と圧縮コイルスプリングとの間にシーソー型カムの一端部を介在し、そのシーソー型カムの他端部を固定接点に対応する可動接点付きのスプリング力を有する可動片に接触させたスイッチ部を備えているため、爪挿入部材のストロークを大きくして、ドア爪のロックを強固にしても、接触圧を良好な一定圧に保ち、両接点の接触による摩耗を少なくすることができる。又、そのスイッチ部を大電流スイッチにし、スイッチのオン、オフをドアの開閉動作と連動させることができるため安全である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したドラム式洗濯機用ドアロック装置のケース取り付け前の状態を示す正面図である。
【図2】同ドラム式洗濯機用ドアロック装置のケース取り付け後の状態を示す縦断面図である。
【図3】同ドラム式洗濯機用ドアロック装置の右側面図である。
【図4】同ドラム式洗濯機用ドアロック装置に備える爪挿入部材の背面図である。
【図5】同ドラム式洗濯機用ドアロック装置のロック機構に備える操作部材の正面図である。
【図6】同操作部材の裏面側に備えるハートカムのハート溝を示す図である。
【図7】同ハートカムのハート溝の深さ関係を示す一部縦断面図である。
【図8】同ドラム式洗濯機用ドアロック装置のドア解放状態をケースを省略して示す一部正面図である。
【図9】同ドラム式洗濯機用ドアロック装置のドア閉鎖、ドア爪ロック解除時状態をケースを省略して示す一部正面図である。
【図10】同ドラム式洗濯機用ドアロック装置に備えるスイッチ部の爪挿入部材のストロークと両接点接触圧との関係を示す図である。
【図11】同ドラム式洗濯機用ドアロック装置のドア爪ロック状態をケースを省略して示す一部正面図である。
【図12】同ドラム式洗濯機用ドアロック装置のドア爪ロック状態を手動解除部材の移動により解除する過程をケースを省略して示す一部正面図である。
【図13】従来のドラム式洗濯機のドア解放時状態を示す概略斜視図である。
【符号の説明】
9…ドアロック装置 10…ベース 11…爪挿入部材 12…ロック機構部
13…ロック検出部(マイクロスイッチ) 14…スイッチ部 15…手動解除機構部 16…ケース 19、31…本体 20、59…開口部 21、33…スイッチ操作用突部 22…ドア爪ロック用係合部 23…アーム 24…補強板 26…操作部材 27…ハートカム 28…ロックピン 29、53、56…圧縮コイルスプリング 30…ソレノイド 32…ドア爪ロック用係合部(ロック用突部) 34…プランジャー 36…連結用突部 37…ハートカム軸
38…ハート溝 39…ハート形突部 42…金属リング 43…ゴムリング
44…固定鉄心 47…押しボタン 49…シーソー型カム 50、51…接点
52…可動片 55…手動解除部材 57…位置規制用突部 58…手動解除用突部

Claims (4)

  1. 洗濯機のドアに設置した爪が入る開口部とそのドア爪ロック用の係合部を有し、そのドア爪をロックする方向と逆方向に当るドア爪ロックの解除方向に移動可能に設置され、そのドア爪ロック解除方向に付勢力を受ける爪挿入部材と、その爪挿入部材を操作するロック機構部とを具備し、そのロック機構部に爪挿入部材のドア爪ロック用係合部と対応するドア爪ロック用の係合部を有し、その爪挿入部材の移動方向と直角方向に移動可能に設置された操作部材と、その操作部材をドア爪ロックとドア爪ロック解除に当り移動させる手段とを備えてなる洗濯機用ドアロック装置において、上記操作部材移動手段として、その操作部材を爪挿入部材の方向に付勢する圧縮コイルスプリングと、その操作部材を爪挿入部材の方向と逆方向に移動させるソレノイドとを備え、更にその操作部材の本体に軸を設置してハートカムを回転可能に備え付け、そのハートカムに設けたハート溝の内面にロックピンの先端を接触させ、そのロックピンを先端が操作部材の移動方向には移動不能で、その移動方向と直角の方向やハート溝の深さ方向には移動可能となるように支持し、そのハートカムを回転不能に位置規制可能な手動解除部材を備えることを特徴とする洗濯機用ドアロック装置。
  2. 爪挿入部材の開口部を有する本体の操作部材設置側に、ドア爪ロック用係合部として、爪挿入部材の移動方向と直角方向に突出してドア爪ロック解除方向に屈曲し、開口部の深さ方向に所定の厚みを有するアームと、そのアームの開口部入口側の面に一体に結合してアームを補強する補強板とを設け、操作部材の本体の爪挿入部材設置側に、ドア爪ロック用係合部としてロック用突部を設けることを特徴とする請求項1記載の洗濯機用ドアロック装置。
  3. ソレノイドのプランジャーに、そのプランジャーの吸引距離を設定する位置決め手段を固定し、その位置決め手段のソレノイド本体側に消音部材を重ねて設置することを特徴とする請求項1又は2記載の洗濯機用ドアロック装置。
  4. 爪挿入部材とその爪挿入部材をドア爪ロック解除方向に付勢する圧縮コイルスプリングとの間に、シーソー型カムの一端部を介在し、そのシーソー型カムの他端部を固定接点に対応する可動接点付きのスプリング力を有する可動片に接触させたスイッチ部を備えることを特徴とする請求項1、2又は3記載の洗濯機用ドアロック装置。
JP11025597A 1997-04-11 1997-04-11 洗濯機用ドアロック装置 Expired - Fee Related JP3585203B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11025597A JP3585203B2 (ja) 1997-04-11 1997-04-11 洗濯機用ドアロック装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11025597A JP3585203B2 (ja) 1997-04-11 1997-04-11 洗濯機用ドアロック装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10286394A JPH10286394A (ja) 1998-10-27
JP3585203B2 true JP3585203B2 (ja) 2004-11-04

Family

ID=14531060

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11025597A Expired - Fee Related JP3585203B2 (ja) 1997-04-11 1997-04-11 洗濯機用ドアロック装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3585203B2 (ja)

Families Citing this family (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100606695B1 (ko) * 1999-12-29 2006-08-01 엘지전자 주식회사 드럼세탁기의 도어 록 스위치 어셈블리
KR100362852B1 (ko) * 2000-06-21 2002-12-11 엘지전자 주식회사 드럼세탁기의 도어 록 장치
KR100411717B1 (ko) * 2001-08-04 2003-12-18 삼천산업 주식회사 세탁기의 도어커버 록킹장치
KR100690950B1 (ko) * 2004-11-24 2007-03-09 (주)엔티텍 드럼세탁기의 도어로커장치
KR100697223B1 (ko) 2005-01-12 2007-03-21 (주)엔티텍 드럼세탁기의 도어로커장치
KR100675742B1 (ko) 2005-08-08 2007-01-30 두얼메카닉스 주식회사 드럼세탁기 도어의 회전락장치
KR100735048B1 (ko) 2005-11-24 2007-07-06 (주)엔티텍 세탁기의 도어 잠금 장치
KR100960245B1 (ko) 2008-06-04 2010-06-01 (주)엔티텍 드럼세탁기의 도어 잠금장치
KR101128692B1 (ko) 2009-05-20 2012-04-12 (주)엔티텍 세탁기의 도어 잠금 장치
KR101009906B1 (ko) 2009-06-02 2011-01-20 두얼메카닉스 주식회사 가전제품용 도어락 장치
KR101255089B1 (ko) 2011-04-29 2013-04-17 주식회사 에스 씨디 세탁기용 도어락장치
KR101310331B1 (ko) * 2012-04-02 2013-10-14 주식회사 에스 씨디 세탁기용 도어 잠금 장치
CN103361933B (zh) * 2012-04-02 2016-08-10 株式会社Scd 洗衣机用门锁装置
CN104746303B (zh) * 2013-12-27 2017-10-17 伊利诺斯工具制品有限公司 门锁
CN104862924B (zh) * 2014-02-26 2019-01-29 青岛海尔滚筒洗衣机有限公司 洗衣机门锁装置及控制方法
CN106048982B (zh) * 2015-04-10 2019-04-19 伊利诺斯工具制品有限公司 门锁
CN107366133B (zh) * 2016-05-13 2024-02-13 松下家电(中国)有限公司 一种洗衣机的洗涤剂盒组件及其洗衣机
CN113738198B (zh) * 2016-07-06 2023-03-28 伊利诺斯工具制品有限公司 缓冲机构
CN108866970B (zh) * 2018-07-18 2020-12-18 温州天健电器有限公司 一种洗衣机门锁
KR102356893B1 (ko) * 2020-08-04 2022-02-07 두얼파워전자(주) 가전제품 오토오픈 도어락 장치

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10286394A (ja) 1998-10-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3585203B2 (ja) 洗濯機用ドアロック装置
JP4674922B1 (ja) ドアロック装置
CN109252765B (zh) 具有锁定机构的上拉限位门闩锁
US20020017793A1 (en) Latching mechanism for the door of an electric household appliance
JP3811696B2 (ja) 洗濯機
JP2002342852A (ja) タグ装置
JP4961036B2 (ja) ドアロック装置
JP2009142516A (ja) 扉ロック機構
JP7222597B2 (ja) 衣類乾燥機
JP4271020B2 (ja) 洗濯機
CN211549234U (zh) 车辆用门开闭操作装置
KR100809357B1 (ko) 가전제품의 도어락 장치
KR101063529B1 (ko) 세탁기의 제어 방법
JP4362754B2 (ja) ドアクローザ装置
KR100533059B1 (ko) 도어록 장치
JPH09264084A (ja) 電気錠
JP2002079000A (ja) ランドリー機器の蓋ロック装置
JP2004058731A (ja) 携帯機スロット装置
WO2005042891A1 (en) Domestic appliance with two directional hinge
JP7083625B2 (ja) 車両用ドア開閉操作装置
JP2019108745A (ja) 車両のハンドル装置
CN221096157U (zh) 电器门锁
JP2019180470A (ja) 洗濯機
JPH0612143Y2 (ja) 電気錠の施解錠機構
JP3223309B2 (ja) 脱水機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040405

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20040413

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20040422

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040720

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040802

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100813

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100813

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110813

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110813

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120813

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees