JP3584487B2 - 走行情報提供装置 - Google Patents
走行情報提供装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3584487B2 JP3584487B2 JP4099194A JP4099194A JP3584487B2 JP 3584487 B2 JP3584487 B2 JP 3584487B2 JP 4099194 A JP4099194 A JP 4099194A JP 4099194 A JP4099194 A JP 4099194A JP 3584487 B2 JP3584487 B2 JP 3584487B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- congestion
- traffic
- vehicle
- information
- factor
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
- 230000007613 environmental effect Effects 0.000 claims description 17
- 238000001514 detection method Methods 0.000 claims description 11
- 238000003384 imaging method Methods 0.000 claims 1
- 238000000034 method Methods 0.000 description 23
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 8
- 230000006870 function Effects 0.000 description 4
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 2
- 230000000007 visual effect Effects 0.000 description 2
- 238000007796 conventional method Methods 0.000 description 1
- 230000003247 decreasing effect Effects 0.000 description 1
- 238000011835 investigation Methods 0.000 description 1
Images
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、車両の現在位置と走行状況とから、現在の交通渋滞についての情報を運転者に提供し、また現在の交通渋滞についての情報を記録して後日検索して参照可能にする、走行情報提供装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在は、自動車に搭乗して目的地に到達するまでに、途中で交通渋滞に巻き込まれて非常に長い時間を要する場合が少なくない。かかる事態に対処するために従来の技術たとえば特開平5−18766号公報に開示されている「走行案内装置」の技術を用いて、走行経路の区間別の所要時間を走行毎に記録しておき、次の機会にその情報を、目的地までの所要時間推定に利用する装置が考えられる。またこの装置によって収集された走行経験情報を、次の機会に同一地域を走行する時に運転者に提供する、走行情報提供装置が考えられる。
上記例に示される装置によれば、時間帯や時期によって変化する交通状況に対し、走行経験情報に記録された過去の実際の所要時間を参考にして、より現実的な所要時間を推定することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記走行案内装置は、地図ファイル装置から走行経路の始点から終点までを含む地図データを読み出し、スタート地点と車速と方位角を入力して現在位置と走行経路を算出し、走行経路を等間隔に分割し、各等間隔距離ごとの所要時間を算出し記録する手段を備え、過去の記録から指定した経路と条件が合致したデータを参照して所要時間を予測し、それを運転者に知らせるようにしている。しかし、例えば運転者が良く知らない地域を目的地に向かって走行中、その途上の交差点で複数車線の1つのみ渋滞列が発生していた場合に、その渋滞列が、自車の目的地に向かうコースに関係ない車線ならば、渋滞していない車線を選択すべきであり、逆に、目的地に向かうコースに関係する車線ならば、速やかに其の列に並ぶような車線選択を行うべきである。このような判断をするためには、渋滞が何によって引き起こされているか(=渋滞の発生要因)と、発生要因が関係する車線を知って、自車の運転計画と照合する必要がある。
しかし、前述の公知技術の装置による渋滞情報では、走行区間や渋滞の程度は推定できても、車線に関係した情報の学習や報知は行われないので、自車が走行すべき車線の選択に用いるには不便である。
【0004】
本発明はこのような従来技術の未対応点に着目したもので、従来技術よりは一層詳細な条件を参照して極力正確な情報を運転者に提供し、かつ、それらの詳細な条件を附した渋滞情報を記録して、以後の走行時に学習記録として役立てるようにした走行情報提供装置を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明においては、渋滞先頭地点候補と渋滞発生の要因候補を収容した地図情報を記録してある地図情報記録手段と、車両周囲を撮像するカメラの画像および自車速から自車周囲の各車線毎の交通渋滞の有無を検出する渋滞状況検出手段と、自車の現在位置を検出するナビゲーション手段と、前記ナビゲーション手段から出力される自車現在位置と、前記渋滞状況検出手段から出力される交通渋滞状況とを用いて、渋滞が無かった状態から渋滞中に変化した場合の自車位置を渋滞開始地点とし、渋滞中の状態から渋滞の無い状態に変化した場合の自車位置を渋滞離脱地点とし、前記地図情報記録手段から渋滞先頭地点候補と渋滞要因候補を検索して、前記渋滞離脱地点から所定距離以内の最も近い渋滞先頭地点候補を渋滞先頭地点とし、該渋滞先頭地点候補に対応する渋滞要因候補を渋滞発生の要因と推定し、前記渋滞離脱地点から所定距離以内に渋滞先頭地点候補が無い場合には、前記渋滞離脱地点を渋滞先頭地点とする渋滞要因推定手段と、現在の日時を知る時計と現在の曜日を知るカレンダーと現在の天候を知る天候検知手段とを有する外部環境要因収集手段と、前記ナビゲーション手段と前記渋滞要因推定手段と前記外部環境要因収集手段の出力結果を、渋滞情報として記録する渋滞情報記録手段と、を備えるように構成し、また更に、前記ナビゲーション手段と前記渋滞状況検出手段と前記外部環境要因収集手段との出力結果により、前記渋滞情報記録手段から自車線走路前方の渋滞情報を読み出す渋滞情報検索手段と、前記渋滞情報検索手段による出力結果を運転者に報知する報知手段と、を設けることにした。
【0006】
【作用】
走行による渋滞情報の学習は、以下の手順により行う。すなわち、予め地図情報記録手段の道路地図に、渋滞の先頭になり得る地点(=渋滞先頭地点候補)と渋滞発生の要因候補を記録しておく。図5に渋滞発生の要因候補の例を挙げる。走行中に渋滞に遭遇したならば、渋滞状況検出手段に、車線毎の渋滞遭遇地点を保持させる。その後、渋滞状況検出手段の出力または運転者の指示により、渋滞状況を離脱したと判断されたならば、渋滞遭遇地点〜離脱地点の区間長を渋滞区間長として決定する。併せて、離脱地点近辺に渋滞先頭地点候補が存在しないか地図情報を調べる。離脱地点から所定範囲内に該当地点が存在すれば、その地点と発生要因を、渋滞情報記録の対象とする。該当地点が存在しなければ、離脱地点を渋滞先頭地点に、発生要因は「不明」のまま、渋滞情報記録の対象とする。また最後まで渋滞が継続している車線を、発生要因が関係する車線とする。発生要因が関係する車線情報としては、最後まで渋滞が継続している車線を基本とする。2車線以上が継続している場合は、図5に示した車線を採用する。併せて、遭遇した時点の外部環境要因として、日時、曜日、天候状態を、それぞれ時計とカレンダーと天候検知手段の出力から得る。
【0007】
渋滞情報として{渋滞先頭地点、渋滞区間、先頭地点に付属する発生要因、発生要因が関係する車線、外部環境要因}を、渋滞情報記録手段に記録する。
運転者への報知は、以下の手順により行う。すなわち、予め設定された、または前述の渋滞情報の学習により取得された渋滞情報を、渋滞情報記録手段に用意する。渋滞情報として{渋滞先頭地点、渋滞区間、先頭地点に付属する発生要因、発生要因が関係する車線、外部環境要因}を用いる。
渋滞情報を読み出すきっかけとして、渋滞状況検出手段により自車周囲の渋滞発生を検出したことをトリガーとする。
このトリガーが発生すると、渋滞情報記録手段から、自車前方で自車位置に最も近い渋滞情報を検索する。現在位置より所定距離内で、渋滞情報が検索されると、渋滞情報に含まれる外部環境要因を現在の状況と比較する。比較した結果、所定レベル以上の一致を見たときは、検索された渋滞が発生している可能性が高いとして、運転者に報知する。また、現在位置より所定距離内で渋滞情報が検索できなかったならば、前述の地図情報記録手段より、自車前方で自車位置に最も近い渋滞先頭地点候補を検索して、運転者に報知する。
このような手段により、運転者が車線の選択に用いる車線についての情報の、記録と報知を行う。
【0008】
【実施例】
以下、この発明を図面に基づいて更に詳細に説明する。
図1(a)は、本発明の実施例で、「走行による渋滞情報の学習」機能を実現する構成を示すブロック図、図1(b)は、同実施例の、「運転者への報知」機能を実現する構成を示すブロック図である。これらの図において、1は自車の車速を検出する車速センサ、2は自車周囲の道路状況を撮影するTVカメラ、3は衛星からの電波を受信して自車絶対位置を計算するGPS(グローバル・ポジショニング・システム)受信機、4は外部環境要因データを出力する環境要因収集手段で、走行時の日時を知る時計4a、走行時の曜日の平日/休日を知るカレンダー4b、当時の天候検知手段として晴雨を検知するワイパスイッチ4cが含まれ、5は運転者から指示を与える運転者入力手段、6は運転者に渋滞経験情報を報知する運転者報知手段、11はGPS受信機3から出力される自車絶対位置データと地図情報記録手段21の地図情報を照合して道路に対する自車位置を検出するナビゲーション手段、12は画像処理手段によってTVカメラ2の視覚情報から自車周囲の他車の込み具合や道路の白線を抽出し車速センサ1による自車速度を加味して車線ごとの現在の交通渋滞の有無を検出する渋滞状況検出手段、13は渋滞要因推定手段(ナビゲーション手段11から出力される自車現在位置と、渋滞状況検出手段12から出力される交通渋滞状況を用いて、地図情報記録手段21から渋滞先頭地点候補と渋滞要因候補を検索し、その検索結果を、環境要因収集手段4の出力と併せて渋滞情報記録手段22から渋滞情報を検索するための渋滞情報検索手段14とする)、14は渋滞情報検索手段(ナビゲーション手段11から出力される自車現在位置と、渋滞状況検出手段12から出力される交通渋滞状況を用いて、渋滞情報記録手段22から渋滞情報を検索し、その検索結果を、運転者報知手段に出力する)、21は渋滞先頭地点候補と渋滞発生の要因を収容した地図情報を記録してある地図情報記録手段、22は渋滞先頭地点と渋滞長と渋滞の発生要因と発生要因が関係する車線と発生日時と発生曜日と該当時の天候とを渋滞情報として記録した渋滞情報記録手段である。
【0009】
図4を用いて、地図情報記録手段21と渋滞情報記録手段22に記録される情報の内容を説明する。図4は、地図情報に盛り込む渋滞先頭地点候補と要因の記録フォーマットの例と、渋滞情報の記録フォーマットの例とを示し、図中、51a、51bは、主要道路の交差点、52は人のよく集まる施設、53は渋滞状況である。図4は施設52の直前では左1車線、その手前では2車線が渋滞していることを表している。また、61a、61b、61cは、地図情報に盛り込む渋滞先頭地点候補と要因の記録フォーマットの例である。さらに62は渋滞情報の記録フォーマットの例である。
【0010】
次に図2、図3に示す処理フロー図を用いて、上記実施例の処理手順を説明する。
図2は、「走行による渋滞情報の学習」についての処理手順を説明する処理フロー図である。この処理は、図1に示した渋滞要因推定手段13で行われ、車両が出発すると共に処理が始まる。また出発前に、予め目的地を設定しておく。外部環境要因データとして、日時、曜日、当時の天候を読み込む。日時を時計4aから、平日、休日の判別を含む曜日をカレンダー4bから、天候情報として降雨状況をワイパスイッチ4cのオン/オフ設定から、読み取る(ステップ〔1〕)。自車現在位置をナビゲーション手段11から読み取る。本実施例では、GPS受信機3による絶対位置の測位結果を、地図情報記録手段21からの地図情報と照合して、どの道路を走行中なのかの自車位置を得る(ステップ〔2〕)。自車の現在位置と目的地から、自車が目的地に到達したかを調べる(ステップ〔3〕)。目的地に到達したならば、処理を終了する(ステップ〔4〕)。到達していないならば、車線別の渋滞状況を、図1に示した渋滞状況検出手段12から読み取る。本実施例では、TVカメラ2による自車前景を画像処理することにより実現する。画像処理の手段は、例えば特開平3−113678号公報に開示されている「走行路認識方法」の技術や、特開平3−170012号公報に開示されている「追尾式車間距離計」の技術を用いて実現する。自車前景より道路上の白線を抽出し、これから車線情報を得る。一方、自車の前景内の他車両を検出する。車線情報により前景を車線別に分割することにより、他車両位置を車線ごとに判断する。また車速センサ1により自車速度を検出する。
【0011】
先に求めた車線情報と、自車速度の所定値VL−1以下の継続状態から、自車の存在する車線の渋滞状況を知る。一方、他車両位置と自車速度から他車両の絶対速度を求め、車線情報と併せて自車の存在しない車線の渋滞状況を、同様に検出する。本実施例では、所定値VL−1=10km/hで実現する(ステップ〔5〕)。渋滞状況の時系列的な調査や、運転者からの指示で、現在の渋滞状況の変化を判断する(ステップ〔6〕)。ステップ〔6〕で、継続して渋滞なしの場合や、継続して渋滞中の場合は、そのまま(A)に戻り、再度ステップ〔1〕から繰り返す。ステップ〔6〕で、それまで渋滞がなかった状況から渋滞中に変化したならば、自車の現在位置を、渋滞開始地点として保持する。その後(A)に戻り、再度ステップ〔1〕から繰り返す(ステップ〔7〕)。ステップ〔6〕で、それまでの渋滞中の状況から渋滞解消の状況に変化したならば、自車の現在位置を、渋滞離脱地点として保持する(ステップ〔8〕)。保持されている渋滞開始地点と渋滞離脱地点の位置から、渋滞の区間長を求める(ステップ〔9〕)。地図情報の中から、渋滞離脱地点より所定距離LL−2内で、最も近い渋滞先頭地点候補を検索する。本実施例では、所定距離LL−2=300mで実施している。地図情報には、渋滞先頭地点候補と渋滞発生要因候補が、予め地図情報記録手段によって記録されている。渋滞発生要因として、{主要道路の交差点、車線の減少地点、車線の合流や分岐点、有料道路の料金所、人のよく集まる施設}を用いる(ステップ〔10〕〜〔11〕)。
【0012】
ステップ〔11〕で渋滞先頭地点候補が存在するならば、検索された渋滞先頭地点候補を、渋滞情報に記録する渋滞先頭地点とする(ステップ〔12〕)。また、渋滞先頭地点候補に付随した渋滞発生要因候補を、渋滞情報に記録する渋滞発生要因とする。その後、ステップ〔14〕へ進む(ステップ〔13〕)。ステップ〔11〕で渋滞先頭地点候補が存在しないならば、渋滞離脱地点を、渋滞情報に記録する渋滞先頭地点とする(ステップ〔15〕)。また、渋滞情報に記録する渋滞発生要因は「要因不明」とする。その後、ステップ〔14〕へ進む(ステップ〔16〕)。渋滞情報に記録する、発生要因が関係する車線を、設定する。発生要因が関係する車線情報としては、最後まで渋滞が継続している車線を基本とする。2車線以上が継続している場合は、図5に示す車線を採用する(ステップ〔14〕)。渋滞情報に、渋滞先頭地点と渋滞長と渋滞の発生要因と発生要因が関係する車線と発生日時と発生曜日と天候を記録する。このとき発生日は月のみ、また時刻は1日24時間を6分割した時間帯で、また発生曜日は平日と休日の区分で記録する。その後(A)に戻り、再度ステップ〔1〕から繰り返す(ステップ〔17〕)。
【0013】
図3は、「運転者への報知」についての処理手順を説明する処理フロー図である。この処理は、図1に示した渋滞情報検索手段14によって行われる。この処理は、車両が出発すると共に始まり、また出発する前に、あらかじめ目的地を設定しておく。ステップ〔1〕〜〔5〕の処理は、図2に示した処理フローの場合と同一である。
渋滞情報の中から、車両現在位置より所定距離LL−3内で、最も近い渋滞先頭地点を検索する。本実施例では、所定距離LL−3=10kmで検索している。渋滞情報には、渋滞先頭地点と渋滞長と渋滞の発生要因と発生要因が関係する車線と発生日時と発生曜日と発生時の天候が含まれる。渋滞情報は、予め地図情報記録手段によって記録されている(ステップ〔6〕〜〔7〕)。ステップ〔7〕で渋滞先頭地点が存在するならば、該渋滞先頭地点の渋滞情報を報知情報とする(ステップ〔8〕)。該渋滞先頭地点についての外部環境要因を、現在の状況と比較する。つまり、発生日について記録データと現在の月を、また時間について記録データと現在時刻を4時間毎の時間帯で、また発生曜日を記録データと現在の曜日の平日と休日の区別で、また天候として降雨状況を比較する(ステップ〔9〕〜〔10〕)。ステップ〔10〕で全ての外部環境要因の内、3/4以上の要因が合致していたならば、渋滞情報の信頼性を「高」とする(ステップ〔11〕)。また3/4未満の要因しか合致していないならば、同じく信頼性を「低」とする。その後、ステップ〔12〕に進む(ステップ〔13〕)。ステップ〔7〕で渋滞先頭地点が存在しないならば、地図情報の中から、渋滞離脱地点より所定距離L1−4内で、最も近い渋滞先頭地点候補を検索する。本実施例では、所定距離L1−2=10kmで実施している。用いる地図情報は、図2のステップ〔10〕で用いたものと同様である(ステップ〔14〕〜〔15〕)。ステップ〔15〕で渋滞先頭地点候補が存在するならば、検索された渋滞先頭地点候補を、報知情報とする(ステップ〔16〕)。また、報知情報の信頼性を「低」とする。その後、ステップ〔12〕へ進む(ステップ〔17〕)。ステップ〔15〕で渋滞先頭地点候補が存在しないならば、報知情報=「なし」とする。その後、ステップ〔12〕へ進む(ステップ〔18〕)。
【0014】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明によれば、渋滞情報として、渋滞地点だけでなく、渋滞発生の要因と車線情報を、運転者に提供する構成としたため、渋滞区間へ接近している時や渋滞区間の中で、自車の目的地や予定経路に照らして、適切な走行車線の選択ができるという効果が得られる。
また、渋滞発生の要因と車線情報を含む渋滞情報を、走行時に記録する構成としたため、渋滞情報を初めから構築する煩わしさが低減される。
更に、上記渋滞情報は、収集時の外部環境要因を併せて記録し、運転者への報知時にその時点の外部環境要因と比較することによって渋滞情報の信頼性を提示する構成としたため、運転者が判断を一層簡便に行えるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施例図であり、(a)は「走行による渋滞情報の学習」機能を実現する構成を示すブロック図、(b)は「運転者への報知」機能を実現する構成を示すブロック図である。
【図2】同実施例の「走行による渋滞情報の学習」についての処理手順を説明する処理フロー図である。
【図3】同実施例の「運転者への報知」についての処理手順を説明する処理フロー図である。
【図4】本発明に係る地図情報記録手段と渋滞情報記録手段に記録される情報の内容やそのフォーマットを説明する図である。
【図5】予め地図情報記録手段の道路地図に記録しておく渋滞先頭地点候補と渋滞発生要因候補の例を挙げて説明する図である。
【符号の説明】
1…自車の車速を検出する車速センサ
2…自車周囲の道路状況を撮影するTVカメラ
3…衛星からの電波を受信して自車絶対位置を計算するGPS受信機
4…外部環境要因データを出力する環境要因収集手段
4a…走行時の日時を知る時計
4b…走行時の曜日の平日/休日を知るカレンダー
4c…当時の天候検知手段として晴雨を検知するワイパスイッチ
5…運転者からの指示を与える運転者入力手段
6…運転者に渋滞経験情報を報知する運転者報知手段
11…GPS受信機から出力される自車絶対位置データと地図情報記録手段の地図情報を照合して道路に対する自車位置を検出するナビゲーション手段
12…画像処理手段によってTVカメラの視覚情報から自車周囲の他車の込み具合や道路の白線を抽出し車速センサによる自車速度を加味して車線ごとの現在の交通渋滞の有無を検出する渋滞状況検出手段
13…渋滞要因推定手段
14…渋滞情報検索手段
21…渋滞先頭地点候補と渋滞発生の要因を収容した地図情報を記録してある地図情報記録手段
22…渋滞先頭地点と渋滞長と渋滞の発生要因と発生要因が関係する車線と発生日時と発生曜日と該当時の天候とを渋滞情報として記録した渋滞情報記録手段
51a、51b…主要道路の交差点
52…人のよく集まる施設
53…渋滞状況
61a、61b、61c…地図情報に盛り込む渋滞先頭地点候補と要因の記録フォーマットの例
62…渋滞情報の記録フォーマットの例
【産業上の利用分野】
本発明は、車両の現在位置と走行状況とから、現在の交通渋滞についての情報を運転者に提供し、また現在の交通渋滞についての情報を記録して後日検索して参照可能にする、走行情報提供装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在は、自動車に搭乗して目的地に到達するまでに、途中で交通渋滞に巻き込まれて非常に長い時間を要する場合が少なくない。かかる事態に対処するために従来の技術たとえば特開平5−18766号公報に開示されている「走行案内装置」の技術を用いて、走行経路の区間別の所要時間を走行毎に記録しておき、次の機会にその情報を、目的地までの所要時間推定に利用する装置が考えられる。またこの装置によって収集された走行経験情報を、次の機会に同一地域を走行する時に運転者に提供する、走行情報提供装置が考えられる。
上記例に示される装置によれば、時間帯や時期によって変化する交通状況に対し、走行経験情報に記録された過去の実際の所要時間を参考にして、より現実的な所要時間を推定することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記走行案内装置は、地図ファイル装置から走行経路の始点から終点までを含む地図データを読み出し、スタート地点と車速と方位角を入力して現在位置と走行経路を算出し、走行経路を等間隔に分割し、各等間隔距離ごとの所要時間を算出し記録する手段を備え、過去の記録から指定した経路と条件が合致したデータを参照して所要時間を予測し、それを運転者に知らせるようにしている。しかし、例えば運転者が良く知らない地域を目的地に向かって走行中、その途上の交差点で複数車線の1つのみ渋滞列が発生していた場合に、その渋滞列が、自車の目的地に向かうコースに関係ない車線ならば、渋滞していない車線を選択すべきであり、逆に、目的地に向かうコースに関係する車線ならば、速やかに其の列に並ぶような車線選択を行うべきである。このような判断をするためには、渋滞が何によって引き起こされているか(=渋滞の発生要因)と、発生要因が関係する車線を知って、自車の運転計画と照合する必要がある。
しかし、前述の公知技術の装置による渋滞情報では、走行区間や渋滞の程度は推定できても、車線に関係した情報の学習や報知は行われないので、自車が走行すべき車線の選択に用いるには不便である。
【0004】
本発明はこのような従来技術の未対応点に着目したもので、従来技術よりは一層詳細な条件を参照して極力正確な情報を運転者に提供し、かつ、それらの詳細な条件を附した渋滞情報を記録して、以後の走行時に学習記録として役立てるようにした走行情報提供装置を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明においては、渋滞先頭地点候補と渋滞発生の要因候補を収容した地図情報を記録してある地図情報記録手段と、車両周囲を撮像するカメラの画像および自車速から自車周囲の各車線毎の交通渋滞の有無を検出する渋滞状況検出手段と、自車の現在位置を検出するナビゲーション手段と、前記ナビゲーション手段から出力される自車現在位置と、前記渋滞状況検出手段から出力される交通渋滞状況とを用いて、渋滞が無かった状態から渋滞中に変化した場合の自車位置を渋滞開始地点とし、渋滞中の状態から渋滞の無い状態に変化した場合の自車位置を渋滞離脱地点とし、前記地図情報記録手段から渋滞先頭地点候補と渋滞要因候補を検索して、前記渋滞離脱地点から所定距離以内の最も近い渋滞先頭地点候補を渋滞先頭地点とし、該渋滞先頭地点候補に対応する渋滞要因候補を渋滞発生の要因と推定し、前記渋滞離脱地点から所定距離以内に渋滞先頭地点候補が無い場合には、前記渋滞離脱地点を渋滞先頭地点とする渋滞要因推定手段と、現在の日時を知る時計と現在の曜日を知るカレンダーと現在の天候を知る天候検知手段とを有する外部環境要因収集手段と、前記ナビゲーション手段と前記渋滞要因推定手段と前記外部環境要因収集手段の出力結果を、渋滞情報として記録する渋滞情報記録手段と、を備えるように構成し、また更に、前記ナビゲーション手段と前記渋滞状況検出手段と前記外部環境要因収集手段との出力結果により、前記渋滞情報記録手段から自車線走路前方の渋滞情報を読み出す渋滞情報検索手段と、前記渋滞情報検索手段による出力結果を運転者に報知する報知手段と、を設けることにした。
【0006】
【作用】
走行による渋滞情報の学習は、以下の手順により行う。すなわち、予め地図情報記録手段の道路地図に、渋滞の先頭になり得る地点(=渋滞先頭地点候補)と渋滞発生の要因候補を記録しておく。図5に渋滞発生の要因候補の例を挙げる。走行中に渋滞に遭遇したならば、渋滞状況検出手段に、車線毎の渋滞遭遇地点を保持させる。その後、渋滞状況検出手段の出力または運転者の指示により、渋滞状況を離脱したと判断されたならば、渋滞遭遇地点〜離脱地点の区間長を渋滞区間長として決定する。併せて、離脱地点近辺に渋滞先頭地点候補が存在しないか地図情報を調べる。離脱地点から所定範囲内に該当地点が存在すれば、その地点と発生要因を、渋滞情報記録の対象とする。該当地点が存在しなければ、離脱地点を渋滞先頭地点に、発生要因は「不明」のまま、渋滞情報記録の対象とする。また最後まで渋滞が継続している車線を、発生要因が関係する車線とする。発生要因が関係する車線情報としては、最後まで渋滞が継続している車線を基本とする。2車線以上が継続している場合は、図5に示した車線を採用する。併せて、遭遇した時点の外部環境要因として、日時、曜日、天候状態を、それぞれ時計とカレンダーと天候検知手段の出力から得る。
【0007】
渋滞情報として{渋滞先頭地点、渋滞区間、先頭地点に付属する発生要因、発生要因が関係する車線、外部環境要因}を、渋滞情報記録手段に記録する。
運転者への報知は、以下の手順により行う。すなわち、予め設定された、または前述の渋滞情報の学習により取得された渋滞情報を、渋滞情報記録手段に用意する。渋滞情報として{渋滞先頭地点、渋滞区間、先頭地点に付属する発生要因、発生要因が関係する車線、外部環境要因}を用いる。
渋滞情報を読み出すきっかけとして、渋滞状況検出手段により自車周囲の渋滞発生を検出したことをトリガーとする。
このトリガーが発生すると、渋滞情報記録手段から、自車前方で自車位置に最も近い渋滞情報を検索する。現在位置より所定距離内で、渋滞情報が検索されると、渋滞情報に含まれる外部環境要因を現在の状況と比較する。比較した結果、所定レベル以上の一致を見たときは、検索された渋滞が発生している可能性が高いとして、運転者に報知する。また、現在位置より所定距離内で渋滞情報が検索できなかったならば、前述の地図情報記録手段より、自車前方で自車位置に最も近い渋滞先頭地点候補を検索して、運転者に報知する。
このような手段により、運転者が車線の選択に用いる車線についての情報の、記録と報知を行う。
【0008】
【実施例】
以下、この発明を図面に基づいて更に詳細に説明する。
図1(a)は、本発明の実施例で、「走行による渋滞情報の学習」機能を実現する構成を示すブロック図、図1(b)は、同実施例の、「運転者への報知」機能を実現する構成を示すブロック図である。これらの図において、1は自車の車速を検出する車速センサ、2は自車周囲の道路状況を撮影するTVカメラ、3は衛星からの電波を受信して自車絶対位置を計算するGPS(グローバル・ポジショニング・システム)受信機、4は外部環境要因データを出力する環境要因収集手段で、走行時の日時を知る時計4a、走行時の曜日の平日/休日を知るカレンダー4b、当時の天候検知手段として晴雨を検知するワイパスイッチ4cが含まれ、5は運転者から指示を与える運転者入力手段、6は運転者に渋滞経験情報を報知する運転者報知手段、11はGPS受信機3から出力される自車絶対位置データと地図情報記録手段21の地図情報を照合して道路に対する自車位置を検出するナビゲーション手段、12は画像処理手段によってTVカメラ2の視覚情報から自車周囲の他車の込み具合や道路の白線を抽出し車速センサ1による自車速度を加味して車線ごとの現在の交通渋滞の有無を検出する渋滞状況検出手段、13は渋滞要因推定手段(ナビゲーション手段11から出力される自車現在位置と、渋滞状況検出手段12から出力される交通渋滞状況を用いて、地図情報記録手段21から渋滞先頭地点候補と渋滞要因候補を検索し、その検索結果を、環境要因収集手段4の出力と併せて渋滞情報記録手段22から渋滞情報を検索するための渋滞情報検索手段14とする)、14は渋滞情報検索手段(ナビゲーション手段11から出力される自車現在位置と、渋滞状況検出手段12から出力される交通渋滞状況を用いて、渋滞情報記録手段22から渋滞情報を検索し、その検索結果を、運転者報知手段に出力する)、21は渋滞先頭地点候補と渋滞発生の要因を収容した地図情報を記録してある地図情報記録手段、22は渋滞先頭地点と渋滞長と渋滞の発生要因と発生要因が関係する車線と発生日時と発生曜日と該当時の天候とを渋滞情報として記録した渋滞情報記録手段である。
【0009】
図4を用いて、地図情報記録手段21と渋滞情報記録手段22に記録される情報の内容を説明する。図4は、地図情報に盛り込む渋滞先頭地点候補と要因の記録フォーマットの例と、渋滞情報の記録フォーマットの例とを示し、図中、51a、51bは、主要道路の交差点、52は人のよく集まる施設、53は渋滞状況である。図4は施設52の直前では左1車線、その手前では2車線が渋滞していることを表している。また、61a、61b、61cは、地図情報に盛り込む渋滞先頭地点候補と要因の記録フォーマットの例である。さらに62は渋滞情報の記録フォーマットの例である。
【0010】
次に図2、図3に示す処理フロー図を用いて、上記実施例の処理手順を説明する。
図2は、「走行による渋滞情報の学習」についての処理手順を説明する処理フロー図である。この処理は、図1に示した渋滞要因推定手段13で行われ、車両が出発すると共に処理が始まる。また出発前に、予め目的地を設定しておく。外部環境要因データとして、日時、曜日、当時の天候を読み込む。日時を時計4aから、平日、休日の判別を含む曜日をカレンダー4bから、天候情報として降雨状況をワイパスイッチ4cのオン/オフ設定から、読み取る(ステップ〔1〕)。自車現在位置をナビゲーション手段11から読み取る。本実施例では、GPS受信機3による絶対位置の測位結果を、地図情報記録手段21からの地図情報と照合して、どの道路を走行中なのかの自車位置を得る(ステップ〔2〕)。自車の現在位置と目的地から、自車が目的地に到達したかを調べる(ステップ〔3〕)。目的地に到達したならば、処理を終了する(ステップ〔4〕)。到達していないならば、車線別の渋滞状況を、図1に示した渋滞状況検出手段12から読み取る。本実施例では、TVカメラ2による自車前景を画像処理することにより実現する。画像処理の手段は、例えば特開平3−113678号公報に開示されている「走行路認識方法」の技術や、特開平3−170012号公報に開示されている「追尾式車間距離計」の技術を用いて実現する。自車前景より道路上の白線を抽出し、これから車線情報を得る。一方、自車の前景内の他車両を検出する。車線情報により前景を車線別に分割することにより、他車両位置を車線ごとに判断する。また車速センサ1により自車速度を検出する。
【0011】
先に求めた車線情報と、自車速度の所定値VL−1以下の継続状態から、自車の存在する車線の渋滞状況を知る。一方、他車両位置と自車速度から他車両の絶対速度を求め、車線情報と併せて自車の存在しない車線の渋滞状況を、同様に検出する。本実施例では、所定値VL−1=10km/hで実現する(ステップ〔5〕)。渋滞状況の時系列的な調査や、運転者からの指示で、現在の渋滞状況の変化を判断する(ステップ〔6〕)。ステップ〔6〕で、継続して渋滞なしの場合や、継続して渋滞中の場合は、そのまま(A)に戻り、再度ステップ〔1〕から繰り返す。ステップ〔6〕で、それまで渋滞がなかった状況から渋滞中に変化したならば、自車の現在位置を、渋滞開始地点として保持する。その後(A)に戻り、再度ステップ〔1〕から繰り返す(ステップ〔7〕)。ステップ〔6〕で、それまでの渋滞中の状況から渋滞解消の状況に変化したならば、自車の現在位置を、渋滞離脱地点として保持する(ステップ〔8〕)。保持されている渋滞開始地点と渋滞離脱地点の位置から、渋滞の区間長を求める(ステップ〔9〕)。地図情報の中から、渋滞離脱地点より所定距離LL−2内で、最も近い渋滞先頭地点候補を検索する。本実施例では、所定距離LL−2=300mで実施している。地図情報には、渋滞先頭地点候補と渋滞発生要因候補が、予め地図情報記録手段によって記録されている。渋滞発生要因として、{主要道路の交差点、車線の減少地点、車線の合流や分岐点、有料道路の料金所、人のよく集まる施設}を用いる(ステップ〔10〕〜〔11〕)。
【0012】
ステップ〔11〕で渋滞先頭地点候補が存在するならば、検索された渋滞先頭地点候補を、渋滞情報に記録する渋滞先頭地点とする(ステップ〔12〕)。また、渋滞先頭地点候補に付随した渋滞発生要因候補を、渋滞情報に記録する渋滞発生要因とする。その後、ステップ〔14〕へ進む(ステップ〔13〕)。ステップ〔11〕で渋滞先頭地点候補が存在しないならば、渋滞離脱地点を、渋滞情報に記録する渋滞先頭地点とする(ステップ〔15〕)。また、渋滞情報に記録する渋滞発生要因は「要因不明」とする。その後、ステップ〔14〕へ進む(ステップ〔16〕)。渋滞情報に記録する、発生要因が関係する車線を、設定する。発生要因が関係する車線情報としては、最後まで渋滞が継続している車線を基本とする。2車線以上が継続している場合は、図5に示す車線を採用する(ステップ〔14〕)。渋滞情報に、渋滞先頭地点と渋滞長と渋滞の発生要因と発生要因が関係する車線と発生日時と発生曜日と天候を記録する。このとき発生日は月のみ、また時刻は1日24時間を6分割した時間帯で、また発生曜日は平日と休日の区分で記録する。その後(A)に戻り、再度ステップ〔1〕から繰り返す(ステップ〔17〕)。
【0013】
図3は、「運転者への報知」についての処理手順を説明する処理フロー図である。この処理は、図1に示した渋滞情報検索手段14によって行われる。この処理は、車両が出発すると共に始まり、また出発する前に、あらかじめ目的地を設定しておく。ステップ〔1〕〜〔5〕の処理は、図2に示した処理フローの場合と同一である。
渋滞情報の中から、車両現在位置より所定距離LL−3内で、最も近い渋滞先頭地点を検索する。本実施例では、所定距離LL−3=10kmで検索している。渋滞情報には、渋滞先頭地点と渋滞長と渋滞の発生要因と発生要因が関係する車線と発生日時と発生曜日と発生時の天候が含まれる。渋滞情報は、予め地図情報記録手段によって記録されている(ステップ〔6〕〜〔7〕)。ステップ〔7〕で渋滞先頭地点が存在するならば、該渋滞先頭地点の渋滞情報を報知情報とする(ステップ〔8〕)。該渋滞先頭地点についての外部環境要因を、現在の状況と比較する。つまり、発生日について記録データと現在の月を、また時間について記録データと現在時刻を4時間毎の時間帯で、また発生曜日を記録データと現在の曜日の平日と休日の区別で、また天候として降雨状況を比較する(ステップ〔9〕〜〔10〕)。ステップ〔10〕で全ての外部環境要因の内、3/4以上の要因が合致していたならば、渋滞情報の信頼性を「高」とする(ステップ〔11〕)。また3/4未満の要因しか合致していないならば、同じく信頼性を「低」とする。その後、ステップ〔12〕に進む(ステップ〔13〕)。ステップ〔7〕で渋滞先頭地点が存在しないならば、地図情報の中から、渋滞離脱地点より所定距離L1−4内で、最も近い渋滞先頭地点候補を検索する。本実施例では、所定距離L1−2=10kmで実施している。用いる地図情報は、図2のステップ〔10〕で用いたものと同様である(ステップ〔14〕〜〔15〕)。ステップ〔15〕で渋滞先頭地点候補が存在するならば、検索された渋滞先頭地点候補を、報知情報とする(ステップ〔16〕)。また、報知情報の信頼性を「低」とする。その後、ステップ〔12〕へ進む(ステップ〔17〕)。ステップ〔15〕で渋滞先頭地点候補が存在しないならば、報知情報=「なし」とする。その後、ステップ〔12〕へ進む(ステップ〔18〕)。
【0014】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明によれば、渋滞情報として、渋滞地点だけでなく、渋滞発生の要因と車線情報を、運転者に提供する構成としたため、渋滞区間へ接近している時や渋滞区間の中で、自車の目的地や予定経路に照らして、適切な走行車線の選択ができるという効果が得られる。
また、渋滞発生の要因と車線情報を含む渋滞情報を、走行時に記録する構成としたため、渋滞情報を初めから構築する煩わしさが低減される。
更に、上記渋滞情報は、収集時の外部環境要因を併せて記録し、運転者への報知時にその時点の外部環境要因と比較することによって渋滞情報の信頼性を提示する構成としたため、運転者が判断を一層簡便に行えるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施例図であり、(a)は「走行による渋滞情報の学習」機能を実現する構成を示すブロック図、(b)は「運転者への報知」機能を実現する構成を示すブロック図である。
【図2】同実施例の「走行による渋滞情報の学習」についての処理手順を説明する処理フロー図である。
【図3】同実施例の「運転者への報知」についての処理手順を説明する処理フロー図である。
【図4】本発明に係る地図情報記録手段と渋滞情報記録手段に記録される情報の内容やそのフォーマットを説明する図である。
【図5】予め地図情報記録手段の道路地図に記録しておく渋滞先頭地点候補と渋滞発生要因候補の例を挙げて説明する図である。
【符号の説明】
1…自車の車速を検出する車速センサ
2…自車周囲の道路状況を撮影するTVカメラ
3…衛星からの電波を受信して自車絶対位置を計算するGPS受信機
4…外部環境要因データを出力する環境要因収集手段
4a…走行時の日時を知る時計
4b…走行時の曜日の平日/休日を知るカレンダー
4c…当時の天候検知手段として晴雨を検知するワイパスイッチ
5…運転者からの指示を与える運転者入力手段
6…運転者に渋滞経験情報を報知する運転者報知手段
11…GPS受信機から出力される自車絶対位置データと地図情報記録手段の地図情報を照合して道路に対する自車位置を検出するナビゲーション手段
12…画像処理手段によってTVカメラの視覚情報から自車周囲の他車の込み具合や道路の白線を抽出し車速センサによる自車速度を加味して車線ごとの現在の交通渋滞の有無を検出する渋滞状況検出手段
13…渋滞要因推定手段
14…渋滞情報検索手段
21…渋滞先頭地点候補と渋滞発生の要因を収容した地図情報を記録してある地図情報記録手段
22…渋滞先頭地点と渋滞長と渋滞の発生要因と発生要因が関係する車線と発生日時と発生曜日と該当時の天候とを渋滞情報として記録した渋滞情報記録手段
51a、51b…主要道路の交差点
52…人のよく集まる施設
53…渋滞状況
61a、61b、61c…地図情報に盛り込む渋滞先頭地点候補と要因の記録フォーマットの例
62…渋滞情報の記録フォーマットの例
Claims (2)
- 渋滞先頭地点候補と渋滞発生の要因候補を収容した地図情報を記録してある地図情報記録手段と、
車両周囲を撮像するカメラの画像および自車速から自車周囲の車線毎の交通渋滞の有無を検出する渋滞状況検出手段と、
自車の現在位置を検出するナビゲーション手段と、
前記ナビゲーション手段から出力される自車現在位置と、前記渋滞状況検出手段から出力される交通渋滞状況とを用いて、渋滞が無かった状態から渋滞中に変化した場合の自車位置を渋滞開始地点とし、渋滞中の状態から渋滞の無い状態に変化した場合の自車位置を渋滞離脱地点とし、前記地図情報記録手段から渋滞先頭地点候補と渋滞要因候補を検索して、前記渋滞離脱地点から所定距離以内の最も近い渋滞先頭地点候補を渋滞先頭地点とし、該渋滞先頭地点候補に対応する渋滞要因候補を渋滞発生の要因と推定し、前記渋滞離脱地点から所定距離以内に渋滞先頭地点候補が無い場合には、前記渋滞離脱地点を渋滞先頭地点とする渋滞要因推定手段と、
現在の日時を知る時計と、現在の曜日を知るカレンダーと、現在の天候を知る天候検知手段とを有する外部環境要因収集手段と、
前記ナビゲーション手段と前記渋滞要因推定手段と前記外部環境要因収集手段の出力結果を、渋滞情報として記録する渋滞情報記録手段と、
を備えたことを特徴とする走行情報提供装置。 - 前記ナビゲーション手段と前記渋滞状況検出手段と前記外部環境要因収集手段との出力結果により、前記渋滞情報記録手段から自車線走路前方の渋滞情報を読み出す渋滞情報検索手段と、
前記渋滞情報検索手段による出力結果を運転者に報知する報知手段と、を付加して設けたことを特徴とする請求項1に記載の走行情報提供装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4099194A JP3584487B2 (ja) | 1994-03-11 | 1994-03-11 | 走行情報提供装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4099194A JP3584487B2 (ja) | 1994-03-11 | 1994-03-11 | 走行情報提供装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07249191A JPH07249191A (ja) | 1995-09-26 |
JP3584487B2 true JP3584487B2 (ja) | 2004-11-04 |
Family
ID=12595903
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4099194A Expired - Fee Related JP3584487B2 (ja) | 1994-03-11 | 1994-03-11 | 走行情報提供装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3584487B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20210012653A1 (en) * | 2018-03-29 | 2021-01-14 | Nec Corporation | Traffic monitoring apparatus, traffic monitoring system, traffic monitoring method, and non-transitory computer readable medium storing program |
Families Citing this family (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3380153B2 (ja) * | 1998-02-18 | 2003-02-24 | 三菱電機株式会社 | 車両用走行スケジュール管理システム |
JP3689076B2 (ja) | 2002-09-05 | 2005-08-31 | 株式会社東芝 | 車載用電子機器 |
JP4159974B2 (ja) * | 2003-11-27 | 2008-10-01 | アルパイン株式会社 | ナビゲーションシステム及び交通情報提示方法 |
JP4622650B2 (ja) * | 2005-04-21 | 2011-02-02 | アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 | 渋滞案内方法及び車載装置 |
JP4822099B2 (ja) * | 2005-07-11 | 2011-11-24 | アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 | ナビゲーション装置及びナビゲーション方法 |
JP3964439B2 (ja) * | 2005-09-30 | 2007-08-22 | 三菱電機株式会社 | 移動端末装置及び地図データ管理方法 |
JP4702221B2 (ja) * | 2006-08-11 | 2011-06-15 | アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 | ナビゲーション装置 |
JP5059170B2 (ja) * | 2010-06-25 | 2012-10-24 | 三菱電機株式会社 | 移動端末装置及び地図データ管理方法 |
JP5587366B2 (ja) * | 2012-07-03 | 2014-09-10 | 三菱電機株式会社 | 移動端末装置及び地図データ管理方法 |
JP6184250B2 (ja) * | 2013-08-26 | 2017-08-23 | 三菱電機株式会社 | 運転支援装置および運転支援方法 |
EP3118836A1 (en) * | 2015-07-17 | 2017-01-18 | Robert Bosch Gmbh | A method and a device for providing driving suggestions |
JP7248725B2 (ja) * | 2021-03-08 | 2023-03-29 | ヤフー株式会社 | 推定装置、推定方法及び推定プログラム |
-
1994
- 1994-03-11 JP JP4099194A patent/JP3584487B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20210012653A1 (en) * | 2018-03-29 | 2021-01-14 | Nec Corporation | Traffic monitoring apparatus, traffic monitoring system, traffic monitoring method, and non-transitory computer readable medium storing program |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07249191A (ja) | 1995-09-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8175800B2 (en) | Route guidance system and route guidance method | |
JP4513740B2 (ja) | 経路案内システム及び経路案内方法 | |
JP4470873B2 (ja) | 経路案内システム及び経路案内方法 | |
JP3584487B2 (ja) | 走行情報提供装置 | |
EP1111340A2 (en) | Method and system of route selection | |
US20100026804A1 (en) | Route guidance systems, methods, and programs | |
US20070124068A1 (en) | Route guidance system and route guidance method | |
WO2018061619A1 (ja) | 経路探索装置、経路探索システム及びコンピュータプログラム | |
EP1746389A1 (en) | Route guidance system and method | |
EP1288885A2 (en) | Road traffic information processing apparatus and method | |
US6104980A (en) | Vehicular operation processing system | |
JP2008083918A (ja) | ナビゲーション装置 | |
CN109211255B (zh) | 用于为具有自动车辆系统的机动车规划路线的方法 | |
US6804603B2 (en) | Navigation device and navigation method | |
JPH11272983A (ja) | 経路計画装置,到着時間予測装置,走行記録保存装置および経路計画/到着時間予測システム | |
JP4586606B2 (ja) | 経路案内システム及び経路案内方法 | |
JP2006277546A (ja) | 情報提供システム及び情報提供方法 | |
JP4501619B2 (ja) | ナビゲーションシステム | |
JP2007127416A (ja) | 経路案内システム及び経路案内方法 | |
JP7239815B2 (ja) | 渋滞予防サーバ、渋滞予防装置、渋滞予防システム、渋滞予防方法、およびプログラム | |
JP3960158B2 (ja) | 道路の渋滞予測装置およびプログラム | |
JP4766319B2 (ja) | ナビゲーション装置、ナビゲーション方法及びナビゲーションプログラム | |
JP3193479B2 (ja) | 経路誘導方法 | |
JP4572823B2 (ja) | 経路案内システム及び経路案内方法 | |
JP2007271518A (ja) | 経路案内システム及び経路案内方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20040713 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20040726 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080813 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090813 Year of fee payment: 5 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |