JP3583744B2 - 走行装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、走行装置に係り、より具体的には例えば農業機械における走行機体を駆動する走行装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、農業機械において畝を跨いで当該畝長手方向に走行する畝跨作業機がある。
図11(1)(2)および図12(1)(2)に、前記畝跨作業機Aを示しており、図11および図12において該作業機Aは、走行機体Bとこの走行機体Bを畝Cの長手方向に駆動する走行装置Dとを備えている。
図11(1)(2)の走行装置D(以下、従来例の1という)は、2軸4車輪形の走行装置であり、左右の駆動輪Eと左右の従動輪Fとを軸間距離を有して走行機体Dに回転自在に軸支し、左右の駆動輪Eには駆動部Gからの動力を巻掛伝動装置Hを介して伝達している。
【0003】
図12(1)の走行装置D(以下、従来例の2という)は、セミクローラ形の走行装置であり、左右の走行駆動手段として駆動輪E1と前後のアイドラE2に無端帯E3を巻掛けて構成されている。
図12(2)の走行装置D(以下、従来例の3という)は、駆動部Gの出力軸G1を車軸として、これに駆動輪Eを直結したものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来例の1は、駆動輪Eに対する最終減速手段として巻掛伝動装置Hを採用しているため、その巻掛伝動体H1であるチェーンホイル、チェーン等を伝動ケースH2でカバーリングしなければならず、これでは走行装置Dの構造が複数でメンテナンス性に欠けるし、重量増大となり、また、伝動ケースH2を含んで幅Lが広くなるため車輪幅(トレッド)に制約を受け、畝跨作業機Aの走行装置としては不向であった。
【0005】
従来例の2は、走行装置Dはセミクローラ形であることから、従来例の1よりも益々構造が複雑で重量増となるのに加えて、旋回性、機動性に欠け、畝跨作業機Aの走行装置として到底採用できないものであった。
従来例の3は、前述した従来例の1、2に比べて構造は簡単で重量増を抑えることはできるものの畝跨作業機Aに採用するとすれば、左右の駆動輪Eの径を大きくしなければならないという課題があった。
本発明は、走行装置の走行部(駆動部)を、車輪形とセミクローラ形との折衷形とすることにより、例えば農業機械の走行装置として有効に適用可能な、所謂簡易形の走行装置を提供することが目的である。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前述の目的を達成するために、次の技術的手段を講じている。すなわち、請求項1に係る走行装置は、回転駆動体7と、回転従動体8と、両者7、8に亘って巻掛けられた無端帯体9とを備え、前記回転駆動体7の回転駆動力で無端帯体9を帯長手方向に循環回走して回転従動体8を減速回転するように構成され、前記無端帯体9の外周にラグ11が帯長手方向の間隔を有して列設され、この無端帯体9を前記回転従動体8に巻掛した部分12における接地面側の無端帯体9に隆起したラグ11により牽引走行するように構成されている走行装置において、前記回転従動体8の外周と無端帯体9の内周には、従動側巻掛け部分12において回転従動体8と無端帯体9との横ズレを防止する横ズレ防止手段16が備えられており、 前記横ズレ防止手段16は、回転従動体8の輪形胴部8Aの外周に輪状として隆起したリブ部8Bと、無端帯体9の内周面に帯長手方向の間隔を有して隆起した爪受部9Aの帯幅方向中途に形成した溝部9Bと、からなり、前記リブ部8Bが溝部9Bを通過するとき溝部9Bの溝立面9B−1に前記リブ部8Bが係合可能であり、 前記回転従動体8の輪形胴部8Aの外周面が爪受部9Aの頂部に接した状態で回転従動体8がこの軸心廻りで回転されて前記爪受部9Aの周方向隣接間に排土空間17が形成されていることを特徴とするものである。
【0007】
このような構成を採用したことにより、無端帯体9は、回転駆動体7から回転従動体8に対して減速する動力伝達機能と当該帯体9に列設したラグ11による牽引走行を併有することから、伝動ケース等は不要となり、シンプルな走行部とできるし、トレッドの制約が少なくできるのである。これ故、例えば畝跨作業機の走行装置として適用すれば、充分な地上高を確保できて作物、作業条件に合わせることが可能となる。
また、前述した請求項1において、回転駆動体7の外周と無端帯体9の内周には、駆動側巻掛け部分13において相互に咬合って回転駆動体7の回転駆動力を無端帯体9の循環回走として伝達する咬合い手段14と、この咬合いを維持する横ズレ防止手段15とが備えられていることが推奨される(請求項2)。
【0008】
回転駆動体7と無端帯体9との駆動側巻掛け部分13は、これを摩擦伝動手段とすることも可能であるが、これでは、スリップ等による動力損失を招くことがあるのを、前述したように、機械的な咬合い手段14とすることで確実な動力伝達が確保できるし、横ズレ防止手段15を備えることによって、咬合い手段14の確実な係脱が可能となって、無端帯体9の部分的な損傷を回避できるのである。
【0009】
従動側巻掛け部分12においても前述したよ摩擦伝動手段とすることも可能であるが、機械的な咬合い手段とすることで接地面側でのスリップは少なく、ラグ11による牽引走行を確実にするのである。また、ラグ11を列設した無端帯体9の構成材料は任意であるが、ゴムその他のエラストマー材料で作成することにより、走行振動を抑制できて有利となる。
【0010】
これによれば、駆動側巻掛け部分13および従動側巻掛け部分12の双方において、無端帯体9のスリップを防止できる。
更に、請求項2に記載の咬合い手段14は、回転駆動体7の回転軸心を基準として放射状の等配位置でかつ回転駆動体7の同一円周上に周方向の間隔を有して形成した駆動爪部7Cと、無端帯体9の内周面に帯長手方向の間隔を有して隆起した前記駆動爪部7Cが係脱する爪受部9Aと、から構成されており、請求項2に記載の横ズレ防止手段15は、前記駆動爪部7Cを周方向に連結する環状のリブ部7Dと、このリブ部7Dを周方向に通過可能として前記爪受部9Aの帯幅方向中途に形成した溝部9Bと、からなり、前記リブ部7Dが溝部9Bを通過するとき溝部9Bの溝立面9B−1に前記リブ部7Dが係合可能であることが推奨される。
【0011】
咬合い手段14は、駆動回転体7をスプロケットホイールとし、この爪が係脱する係合窓又は凹部を無端帯体9に列設したもので構成することも可能であるが、これでは爪が係合窓に係脱するのが繰り返されることにより、係合窓の亀裂要因を招くことがあるのに対し、前述したように、爪受部9Aを隆起形成することによって、この爪受部9Aに駆動爪部7Cが係脱するときの爪受部9Aの剛性は充分に確保できて亀裂要因を抑え有利となる。
また、横ズレ防止手段16は、回転従動体8の輪形胴部8Aの外周に輪状として隆起したリブ部8Bと、無端帯体9の内周面に帯長手方向の間隔を有して隆起した爪受部9Aの帯幅方向中途に形成した溝部9Bと、からなり、前記リブ部8Bが溝部9Bを通過するとき溝部9Bの溝立面9B−1に前記リブ部8Bが係合可能であることが推奨され、回転従動体8の輪形胴部8Aの外周面が爪受部9Aの頂部に接した状態で回転従動体8がこの軸心廻りで回転されて前記爪受部9Aの周方向隣接間に排土空間17が形成されていることが推奨される。
【0012】
このような構成を採用することで、回転従動体8の輪形胴部8Aが爪受部9Aが接することで従動側巻掛け部分12において無端帯体9を押付けることとなり、ラグ11による牽引走行を確実にするし、また、排土空間17によって土詰り等を防止できて、畑作用機械の走行装置として有用となる。
更に、回転従動体8の幅L1に対して無端帯体9の幅L2が広くされており、回転従動体8の巻掛け部分12において当該回転従動体8が無端帯体9の幅内に収っていることが推奨される。
【0013】
このように構成することで回転従動体8に作物等が絡み合うことが少なくなり、作物の痛みを抑えて畝跨作業機の走行装置として有用となる。
また、回転駆動体7の軸心を支点として回転従動体8とこれに巻掛した部分12の無端帯体9が走行方向に対して揺動固定自在とされていることが推奨される。
このような構成を採用することにより、走行機体2の地上高(地上スキマ)を作物、作業条件に合わせた最適条件に設定可能であるし、また、接地側が前後に変位可能となって、積載物、作業状況によって走行機体2の重心移動があっても安定した姿勢で支持できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1(1)(2)および図2、図3は本発明の第1実施形態を示しており、農業機械の一例として例示する畝跨作業機1は、走行機体2が本発明に係る走行装置3と誘導輪4とによって支持されており、当該作業機1は畝5を跨いだ状態で当該畝5の長手方向に沿って走行(移動)自在である。
走行機体2には、図示省略しているがエンジン、変速機、動力分配機(例えばデフ装置)等を搭載して動力分配機である駆動部6の左右出力軸6Aを介して左右の走行装置3を駆動可能であり、作業機1が乗用型であるときには、走行機体2に運転席を含む操縦装置が搭載されている。
【0015】
走行装置3は、回転駆動体7と、回転従動体8とこの両者に亘って巻掛けられた無端帯体9とを備えて主構成され、回転駆動体7が左右の出力軸6Aにそれぞれ装着され、回転従動体8が回転駆動体7に対して大径に構成されて接地面側にて車軸10により走行機体2の両脇ステー2Aに支持されている。
ここに、回転駆動体7の回転駆動力で無端帯体9を帯長手方向に循環回走して回転従動体8を減速回転するように構成されている。
無端帯体(駆動ベルト)9はこの外周にラグ11が帯長手方向の間隔を有して列設され、この無端帯体9が回転駆動体7と回転従動体8とに亘って巻掛けられていることから、回転従動体8に巻掛した部分(従動側巻掛け部分)12における接地面側の無端帯体9に隆起したラグ11により牽引走行するように構成されている。
【0016】
回転駆動体7の外周と無端帯体9の内周との駆動側巻掛け部分13は、回転駆動体7を回転ドラムとすることにより無端帯体9を摩擦力で帯長手方向に循環回走することも可能であるが、当該駆動側巻掛け部分13において相互に咬合って回転駆動体7の回転動力を無端帯体9の循環回走として伝達する咬合い手段14とすることが推奨される。
摩擦力手段であれば、駆動側巻掛け部分13においてスリップの可能性があるのに対し、咬合い手段14であればスリップがなく円滑にして確実な伝達が可能となるのである。
【0017】
図2に示した咬合い手段13は図9に示した回転駆動体7を採用した例である。
図9の回転駆動体7は、回転軸心に出力軸6Aの取付部としての筒ボス7Aを備え、この筒ボス7Aの外周にディスク(円板)7Bを一体に備え、このディスク7Bの同一円周上に回転軸心を基準として放射状の等配位置で周方向の間隔を有して駆動爪部7Cが形成され、一方、無端帯体9の内周面には帯長手方向の間隔を有して前記駆動爪部7Cが係脱する爪受部9Aが隆起形成されている。
【0018】
この駆動爪部7Cは図9で示すように径内側が開口された溝形に形成され、溝の両側壁7C−1が爪受部9Aの前後の立上り壁に係脱し、溝の底面(フランジ部)7C−2が周方向に弯曲面とされていて爪受部9Aの周方向間において帯体9の内面に接触するようにされ、前記駆動爪部7Cを周方向で連結する環状リブ部7D(実質的にディスク7Aの外周縁であっても良い)を備えている。
爪受部(ラグ又は被係合部)9Aは図2で示すように帯体9の内周面において左右に振分けられて隆起形成され、左右内端部に溝部9Bが形成され、この溝部9Bにリブ部7Dが周方向に通過可能であり、この溝部9Bとリブ部7Dが横ズレ防止手段15を構成している。
【0019】
この回転駆動体7と帯体9との横ズレを防止する横ズレ防止手段15は、前記駆動爪部7Cを周方向に連結する環状のリブ部7Dと、このリブ部7Dを周方向に通過可能として前記爪受部9Aの帯幅方向中途に形成した溝部9Bと、からなり、前記リブ部7Dが溝部9Bを通過するとき溝部9Bの溝立面9B−1に前記リブ部7Dが係合可能と構成されているのである。
更に、回転従動体8の外周と無端帯体9の内周には、従動側巻掛け部分12において回転従動体8と帯体9との横ズレを防止する横ズレ防止手段16が備えられている。
【0020】
図3において、横ズレ防止手段16は、回転従動体8の輪形胴部8Aの外周に輪状として隆起したリブ部8Bと、無端帯体9の内周面に帯長手方向の間隔を有して隆起した爪受部9Aの帯幅方向中途に形成した溝部9Bと、からなり、前記リブ部8Bが溝部9Bを通過するとき溝部9Bの溝立面9B−1に前記リブ部8Bが係合可能とされている。
更に、図3で示すように、回転従動体8の輪形胴部8Aの外周面が爪受部9Aの頂部に接した状態で回転従動体8がこの軸心廻りで回転されて前記爪受部9Aの周方向隣接間に図では左右振分けとして排土空間17が形成され、この空間17を介して泥水、土等が矢示のように排出可能とされている。
【0021】
回転従動体8は、図8で示すようにその軸心上に車軸10への取付部として筒ボス8Cを有し、この筒ボス8Cから放射状にスポーク8Dが延伸され、このスポーク8Dの径外端に輪形胴部8Aが周設され、この輪形胴部8Aの幅方向中央部位に断面台形のリブ部8Bが隆起形成されている。
更に、図3で示すように回転従動体8の幅L1に対して無端帯体9の幅L2が広くされており、回転従動体8の巻掛け部分12において当該回転従動体8が無端帯体9の幅内に収っており、これにより、従動側巻掛け部分(接地側巻掛け部分)12において畑地作業のとき、作物を巻き込んだり傷つけたりするのが防止されている。
【0022】
勿論、回転従動体8の幅と無端帯体9の幅はこれを同幅とすることも可能であり、場合によっては、帯体9を幅狭とすることも可能である。
以上の第1の実施形態において回転駆動体7および回転従動体8はこれをアルミ等の軽合金その他の金属材料、硬質樹脂等で構成することが可能であり、無端帯体9はこれをゴムその他のエラストマー材料で構成することが望ましいが、その構成材料は任意である(以下の実施形態でも同様)。
また、回転駆動体7の巻掛け部分13においても図2で示すように該駆動体7を無端帯体9の幅内に収めることが推奨される。
【0023】
図4〜図6は本発明の他の実施形態を示している。
この他の実施形態は前述した第1の実施形態と基本的構成は共通するので共通部分は共通符号を援用し、以下、相違点を主眼に説明する。
図4に示した第2の実施形態においては、回転駆動体7および回転従動体8についてその輪体外周に周方向の間隔をおいて棒状(ピン状)の爪部18を形成し、この爪部18が駆動側巻掛け部分13および従動側巻掛け部分12の双方において爪受部9Aに係脱するとともに無端帯体9の内面に接触することで咬合い手段14を形成しており、これによって駆動側および従動側の巻掛け部分12、13においてのスリップを防止している。
【0024】
更に、爪部18の係合幅に対応して無端帯体9にはスチールコード、繊維コードを引揃えてなる抗張体19が無端状として埋設されており、これによって無端帯体9をエラストマー材料で作成しても帯長手方向の伸びを拘束している。なお、抗張体19については、第1の実施形態における無端帯体9に埋設することが推奨される。
また、図4の第2の実施形態においては、駆動側および従動側の巻掛け部分12、13において前述した第1の実施形態と同じ構成の横ズレ防止手段15、16が備えられている。
【0025】
図5および図6はそれぞれ第3・4の実施形態を示しており、咬合い手段14の構成を異にするものである。
図5および図6において、無端帯体9には帯長手方向の間隔を有して第1実施形態の駆動爪受部9Aに代替して係合窓(係合凹部でも良い)20を列設し、この係合窓20に回転駆動体7および回転従動体8をいずれもスプロケットホイール又は爪を有するドラムで構成してその駆動爪部7Cを係脱自在に構成したものであり、駆動爪部7Cが係合窓(凹部)20に係脱することから、この係脱部分においてそれぞれ横ズレ防止手段15、16を構成しているのである。
【0026】
図6に示した第4の実施形態においては、回転駆動体7および回転従動体8を外周に駆動爪7Cを列設したドラム21で構成したものであり、駆動爪部7Cが係合窓20に係脱するとき、ドラム21の外周面を無端帯体9の内周面に接触させており、これによれば、図5の第3の実施形態よりも有利となる。
図7は前述した第1〜4の実施形態における走行装置3において、回転駆動体7の軸心を支点として回転従動体8とこれに巻掛した部分12の無端帯体9が走行方向(前後方向)に対して揺動固定自在とされている。
【0027】
このように揺動固定自在にすることによって、地上高さHを変更することが可能となり、作物、路面条件に合致した最適な地上高にできるし、接地部の位置を前後に符号L3、L4で示すように変更可能となり、積載物、作業状況に合せて重心変動があっても最適な位置にできるのである。
なお、揺動固定自在な手段としては、走行機体2とステー2Aとの接合部分2Bに抜差し自在なピン・軸体を備えたり、また、当該接合部分2Bを支点に流体シリンダ等でステー2Aを揺動自在とすること等が採用可能であるが、勿論その構成は任意である。
【0028】
更に、本発明に係る走行装置3は、図10で示すように、一輪又は2輪形であって、例えば手押式の運搬車等にも適用可能である。
本発明の実施の形態は以上の通りであるが、種々の設計変更は可能である。
例えば、図8に示した従動回転体8は、これをスポーク形車輪でなく、ディスク形若しくはドラム形とすることも可能であり、また、図9に示した駆動形回転体7は、これをスポーク形とすることも可能である。更に、図5、6において駆動爪部7Cを左右において複数個並べてこれに対応して係合窓20を複数個並べて備えることもできるし、係合窓20の口縁等にはカットファイバー、キャンバス等の補強体を埋設して爪部7Cの係脱があっても亀裂が発生しないようにすることが可能である。また、本発明に係る走行装置3は農業機械以外の走行機体にも適用可能である。
【0029】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば車輪形とセミクローラ形との折衷形とした簡易形の走行装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施形態の走行装置を装着した走行機体を示し、(1)は側面図、(2)は正面図である。
【図2】図1の要部である駆動側巻掛け部分の断面図である。
【図3】図1の要部である従動側巻掛け部分の断面図である。
【図4】第2の実施形態を示し、巻掛け部分の断面図である。
【図5】第3の実施形態を示す正面断面図である。
【図6】第4の実施形態を示す正面断面図である。
【図7】揺動形の走行装置を示す側面図である。
【図8】第1実施形態の従動回転体を示す斜視図である。
【図9】第1実施形態の駆動回転体を示す斜視図である。
【図10】本発明の走行装置の他の使用例を示す側面図である。
【図11】従来例の1を示し、(1)は側面図、(2)は正面図である。
【図12】従来例の2および3を示し、(1)は従来例の2の側面図、(2)は従来例の3の正面図である。
【符号の説明】
2 走行機体
3 走行装置
7 駆動回転体
8 従動回転体
9 無端帯体
14 咬合い手段
15 横ズレ防止手段

Claims (5)

  1. 回転駆動体(7)と、回転従動体(8)と、両者(7)(8)に亘って巻掛けられた無端帯体(9)とを備え、前記回転駆動体(7)の回転駆動力で無端帯体(9)を帯長手方向に循環回走して回転従動体(8)を減速回転するように構成され、前記無端帯体(9)の外周にラグ(11)が帯長手方向の間隔を有して列設され、この無端帯体(9)を前記回転従動体(8)に巻掛した部分(12)における接地面側の無端帯体(9)に隆起したラグ(11)により牽引走行するように構成されている走行装置において、
    前記回転従動体(8)の外周と無端帯体(9)の内周には、従動側巻掛け部分(12)において回転従動体(8)と無端帯体(9)との横ズレを防止する横ズレ防止手段(16)が備えられており、
    前記横ズレ防止手段(16)は、回転従動体(8)の輪形胴部(8A)の外周に輪状として隆起したリブ部(8B)と、無端帯体(9)の内周面に帯長手方向の間隔を有して隆起した爪受部(9A)の帯幅方向中途に形成した溝部(9B)と、からなり、前記リブ部(8B)が溝部(9B)を通過するとき溝部(9B)の溝立面(9B−1)に前記リブ部(8B)が係合可能であり、
    前記回転従動体(8)の輪形胴部(8A)の外周面が爪受部(9A)の頂部に接した状態で回転従動体(8)がこの軸心廻りで回転されて前記爪受部(9A)の周方向隣接間に排土空間(17)が形成されていることを特徴とする走行装置。
  2. 回転駆動体(7)の外周と無端帯体(9)の内周には、駆動側巻掛け部分(13)において相互に咬合って回転駆動体(7)の回転駆動力を無端帯体(9)の循環回走として伝達する咬合い手段(14)と、この咬合いを維持する横ズレ防止手段(15)とが備えられていることを特徴とする請求項1に記載の走行装置。
  3. 請求項2に記載の咬合い手段(14)は、回転駆動体(7)の回転軸心を基準として放射状の等配位置でかつ回転駆動体(7)の同一円周上に周方向の間隔を有して形成した駆動爪部(7C)と、無端帯体(9)の内周面に帯長手方向の間隔を有して隆起した前記駆動爪部(7C)が係脱する爪受部(9A)と、から構成されており、請求項2に記載の横ズレ防止手段(15)は、前記駆動爪部(7C)を周方向に連結する環状のリブ部(7D)と、このリブ部(7D)を周方向に通過可能として前記爪受部(9A)の帯幅方向中途に形成した溝部(9B)と、からなり、前記リブ部(7D)が溝部(9B)を通過するとき溝部(9B)の溝立面(9B−1)に前記リブ部(7D)が係合可能であることを特徴とする走行装置。
  4. 請求項1〜3において、回転従動体(8)の幅(L1)に対して無端帯体(9)の幅(L2)が広くされており、回転従動体(8)の巻掛け部分(12)において当該回転従動体(8)が無端帯体(9)の幅内に収っていることを特徴とする走行装置。
  5. 請求項1〜4に記載の走行装置(3)であって、回転駆動体(7)の軸心を支点として回転従動体(8)とこれに巻掛した部分(12)の無端帯体(9)が走行方向に対して揺動固定自在とされていることを特徴とする走行装置。
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