JP3583511B2 - 携帯時計 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯時計であって、情報表示装置を具備し、更に、携帯時計の使用者が見るためにこのような情報表示装置内に配置された光学的拡大装置を具備する、携帯時計に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
情報を表示するために、一つ又は数個の目盛と協働する針によって全体的に形成されたアナログ式表示部か、または液晶セルによって全体的に形成されたディジタル式表示部(LCD)かのいずれかを携帯時計内で使用することが公知である。
【0003】
また、日、曜日、月または年を示すために、携帯時計の文字板内に設けられた開孔と協働する印刷されたディスク又はリングを使用することが公知である。日付を表す数字を拡大するために、文字板内に設けられた開孔と反対側の携帯時計ガラスの高さ位置に拡大レンズを配置することが公知である。このような場合、印刷されたディスク又はリングと拡大レンズとを分離する距離は一般的に3mmよりも小さい。このため、実質的な拡大を可能にするためにはレンズの焦点距離が非常に小さくなければならない。例えば2倍の拡大率を得るためには、焦点距離は6mm未満でなければならない。開孔が1mmの半径を有しかつ眼が携帯時計ガラスから約15cmの距離に位置すると仮定すると、日付全体が携帯時計の使用者によって読み取られることができるためには、拡大レンズは、このような拡大レンズによって形成される虚像の半径に相当する約2mmの半径を有さなければならない。
【0004】
更に、6mmの焦点距離を有するレンズを用いた場合には、縁効果(edge effect) が非常に大きくなると共に光学的収差が非常に大きくなる。その結果、日付を正確かつ容易に読み取るためにはほぼ2倍の寸法の半径、即ち4mmのオーダの半径を有する拡大レンズが必要となり、このような拡大レンズは6mmの焦点距離用には非常に大きなものである。
【0005】
上述の配置は、拡大レンズの全体寸法に関する限り非常に好ましくなく、かつこのようなレンズによって形成される像の品質は比較的劣等なものである。その結果上述の配置は、実質的に2倍よりも小さい拡大率に対してのみ適切である。斯くしてこの配置は、表示装置によって支持される情報の密度の実質的な増大を許容しない。
【0006】
上述の問題点は、情報が文字板の高さ位置に表示される場合に、このような情報の容易な読み取りを可能にする良好な品質の拡大像を供給しつつこのような情報を大幅に増大させる可能性が、従来の寸法を有する携帯時計用、特に腕時計用には存在しないということを示している。
【0007】
本発明は、携帯時計であって、高情報密度を有することができる情報表示手段を具備し、この情報表示手段が携帯時計内に配置された光学的拡大装置を協働して、このような情報の容易な読み取りを保証するのに十分なほどこのような情報表示手段を拡大することを可能にするようにする携帯時計を提供することによって、上述の問題点を解決しようとするものである。
【0008】
一例として、各行が約15文字に対応する行の長さを有する10行の文章が、100個掛ける100個の画素(ピクセル)を有するマトリックス状の配置によって表示されることができる。画素(ピクセル)とは、局所化されかつほぼ均一をなす情報項目、特にセルによる光の放出、例えば発光ダイオード又は集積化されたマイクロレーザ(integrated micro−laser)のことを意味する。
【0009】
約20cmの距離で上述の文章を直接読み取るためには、容易な読み取りを保証するために上述のマトリックス状の配置が約4cm2 の面積の表面を有することが必要である。4cm2 の直接的な表示は、人間の腕用にその寸法を形成された腕時計の文字板のほぼ全体を占めてしまうということに注意されたい。このことは、このような文字板を配置(レイアウト)することの可能性を大幅に制限してしまう。
【0010】
本発明の別の目的は、携帯時計であって、携帯時計の使用者によって正確に読み取られることができる約100個掛ける100個の画素からなるマトリックス状の表示部を有することができ、かつこのようなマトリックス状の表示部を読み取るために携帯時計の文字板上に設けられた4cm2 よりも小さな表面、例えば1cm2 から2cm2 の表面を有する携帯時計を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、携帯時計であって、ケースと、表示手段と、携帯時計の使用者が見るために上記表示手段によって供給される情報を光学的に拡大するように配置された光学的拡大手段とを具備する、携帯時計において、上記ケース内に配置された第1のミラーを更に具備し、第1ミラーは、上記表示手段から来る光を上記光学的拡大手段に向かう方向に反射するようにし、上記表示手段が同様に上記ケース内に配置されることを特徴とする、携帯時計が提供される。
【0012】
本発明による携帯時計の特徴によれば、表示手段を光学的拡大手段から分離する光学的経路(光路)の長さが比較的大きく形成されることができ、特に携帯時計自体の厚さよりも大きな寸法に形成されることができる。なぜならば、第1ミラーが、表示手段から来る光を上記光学的拡大手段に向かう方向に反射することを可能にするからである。
【0013】
特定の実施態様では、第1ミラーがケースの外ぶた内に配置されると共に、光学的拡大手段が、携帯時計のガラスの下方に配置された第1の拡大レンズを具備する。斯くして、表示手段とこのような第1拡大レンズとの間の光学的経路の長さが携帯時計の厚さよりも大きく形成されることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施例について説明する。
まず図1および図2を参照しながら、本発明による携帯時計の第1の実施例について説明する。
【0015】
携帯時計1は、ケース4内に配置された時計ムーブメント(horological movement)2を具備する。ケース4は外ぶた6とガラス8とを備える。時計ムーブメント2は、時針10と分針12とを備えたアナログ式時刻表示部と協働する。ケース4内には、マイクロシャッタ表示装置(micro−shutter display arrangement) 14と、光源16と、ミラー18と、拡大レンズ20とが配置される。
【0016】
光源16は、マイクロシャッタ表示装置14に向かう方向に光を送ることができる。このマイクロシャッタ表示装置14は、光源16から来る光をミラー18に向かう方向に反射するように配置される。ミラー18は、マイクロシャッタ表示装置14から来る光を拡大レンズ20に向かう方向に反射するように配置される。このようにしてマイクロシャッタ表示装置14から来る光は、ガラス8を通過しつつケース4から外に出る。ケース4内にはまた、内部部材22および24が設けられる。これらの内部部材22および24は基本的には、光源16によって発せられる光が、マイクロシャッタ表示装置14及びミラー18による反射を経ずに拡大レンズ20を通って直接的にケース4から外に出ることを防止する機能を果たす。
【0017】
ここで、光源16は、単色光源または多色光源のいずれであることもできるということに注意されたい。またミラー18は、球面ミラー、または拡大レンズ20の光学的収差を補正するのに役立つ非球面ミラーのいずれかである。非球面ミラーが、球面状光学要素に垂直をなす光学的収差を基本的に除去することができるということを仮定すれば、非球面ミラーは球面ミラーよりも光学的に有利である。別の実施例では平面ミラーが設けられる。
【0018】
この第1の実施例では、拡大レンズ20は、或る焦点距離を有する標準的なレンズである。一例として、拡大レンズ20の焦点距離は20mmであり、マイクロシャッタ表示装置14とこのような拡大レンズ20とを分離する光学的距離は15mmである。当業者によって容易になされ得るようにマイクロシャッタ表示装置14、ミラー18および拡大レンズ20の寸法を適切に形成することにより、拡大レンズ20はマイクロシャッタ表示装置14の虚像を形成し、この虚像は、使用者の眼から20cmの距離に位置する公知の種類の液晶表示部の場合に比べて、この虚像から同様にほぼ20cmの距離に位置する使用者の眼に対して約4倍の拡大率に相当する虚像となる。斯くして、種々の光学的構成要素14,18および20のこのような配置(レイアウト)により、10cmよりも長い焦点距離を有する拡大レンズを用いて表示装置の比較的大きな拡大作用を得ることが可能ならしめられるということが明白である。これにより、マイクロシャッタ表示装置14は、標準的な視力を有する眼によっては直接読み取ることができないような高密度の表面情報を、眼の強い調節努力を必要とせずに与えることができる。
【0019】
第1の変形例では、拡大レンズ20は球面レンズである。第2の変形例では、拡大レンズ20は、単一の次元に沿ったマイクロシャッタ表示装置14の拡大を可能にする円柱レンズである。この第2変形例の場合には、ミラー18もまた円筒状対称性を有する。
【0020】
マイクロシャッタ表示装置14をどのようにして得るかということについては、ここでは詳細に説明しない。なぜならば、このようなマイクロシャッタ表示装置自体は本発明の主題を形成しないからである。
【0021】
携帯時計1は第1の文字板26を具備し、この第1文字板26の表面に一日の時刻を示すための目盛28が設けられるということに注意されたい。携帯時計1は更に、ガラス8に接するように又はガラス8の近傍に配置された第2の文字板30を具備し、この第2文字板30は、マイクロシャッタ表示装置14および拡大レンズ20の配置用に特に役立つ。第1の変形例では、拡大レンズ20はガラス8の内側表面上に接着される。第2の変形例では、拡大レンズ20はガラス8内に直接的に形成される。
【0022】
ケース4の外ぶた6側に配置されたミラー18と、携帯時計1のガラス8側に配置されたマイクロシャッタ表示装置14とは、マイクロシャッタ表示装置14と拡大レンズ20とを分離する光学的距離を増大させることを可能にする。これにより、比較的長い焦点距離を有する拡大レンズを用いて比較的大きな拡大作用を得ることが可能となる。これにより、拡大レンズの空間的要求を低減させることが可能ならしめられると共に、このような拡大レンズによって発生される光学的収差を低減させることが可能ならしめられる。更に、上述の光学的配置は、拡大レンズ20によって拡大されたマイクロシャッタ表示装置を正確かつ容易に読み取ることを保証するのに十分な寸法を有する拡大レンズ20の使用を可能にする。
【0023】
しかしながら、上述の本発明の第1の実施例は、標準的な光学的構成要素18および20によって占められる空間に関する問題と、拡大レンズ20によって形成されるマイクロシャッタ表示装置の虚像の光学的品質に関する問題とを最適な仕方では解決していないということに注意されたい。補正レンズが設けられる場合には、空間に関する問題は更に深刻化される。
【0024】
本発明の目的はまた、上述の第1実施例の種々の標準的な光学的構成要素によって占められる空間の問題を解決すると共に表示装置の拡大像の品質を向上させることにもある。
【0025】
このため、本発明の別の実施例群を以下に提案する。
次に、図3を参照しながら本発明の第2の実施例について説明する。
【0026】
図3は、携帯時計31の断面図である。この携帯時計31は時計ムーブメント32を具備し、この時計ムーブメント32は、携帯時計ガラス8の下方に位置する液晶表示装置34と協働する。携帯時計31は更に、ケースバンド4と外ぶた6とによって形成されたケースを具備する。ケースバンド4内に能動表示装置(active display arrangement)36が配置される。この能動表示装置とは、光を供給することができる一組の要素セル(elementary cell) を具備する光学装置のことを意味する。一組のこのような要素セルを適切に制御することによって、或る情報量を含んだ像をこのような能動表示装置36の表面上に形成することができる。
【0027】
平坦な回折レンズ(diffracting lens)38がガラス8の下方に配置されると共に、平坦な回折ミラー(diffracting mirror)40が携帯時計31の外ぶた6内に配置される。回折ミラーとは、反射に使用される回折性の光学的構成要素のことを意味する。回折ミラー40は、能動表示装置36から来る光を回折レンズ38に向かう方向に反射するように配置される。ここで、能動表示装置36によって送り出される光が実質的に単色光であるということに注意されたい。
【0028】
一例として、能動表示装置36は、一組の発光ダイオード又は一組の集積化されたマイクロレーザ(integrated micro−laser)によって形成される。回折ミラー40および回折レンズ38の製造方法は当業者には公知である。使用者の眼によって受け取られる能動表示装置36の能動表面(active surface)46の虚像の最適な光学的品質を得るために、回折ミラー40および回折レンズ38は、すべての光学的収差を基本的に除去するように微細機械加工されることができる。回折ミラー40の表面42および回折レンズ38の表面44の微細機械加工(micro−machining) の輪郭(profile) は、当業者に公知の最適設計アルゴリズムを用いてプログラムされることができる。
【0029】
本発明のこの第2実施例による光学的配置はまた、能動表面46の比較的大きな拡大を得ることを可能にする。これにより、このような能動表面46に形成される情報密度は比較的高密度に形成されることができる。これにより、所与の情報量用の能動表面46の寸法をかなり低減させることができる。一例として、能動表面46は25mm2 の正方形によって形成され、この正方形内に、携帯時計31の使用者用の模様形成情報を形成する機能を果たすマトリックス状の画素(ピクセル)が配置される。
【0030】
100個掛ける100個の要素セルによって形成された正方形マトリックスにより、各行が約15文字の長さを有する10行の文章を生成することが可能である。各要素セルは要素情報点または画素(ピクセル)を形成する。本明細書の導入部で述べたように、このような能動表示装置36によって表示された文章を容易に読み取ることができるためには、即ち特別な眼の調節努力を必要とせずに約20cmの距離でこの文章を読み取ることができるためには、能動表面46を約4倍拡大することが必要である。
【0031】
第1実施例において説明したように、本発明による光学的配置によってこのような拡大が可能である。能動表示装置36と回折レンズ38とが約15mmの光学的距離にある場合、回折レンズ38によって形成される虚像は能動表面46の4倍の拡大に相当し、この虚像は、回折レンズ38から約6cmの光学的距離に仮想的に位置する。これにより、回折レンズ38の表面が虚像の表面よりも小さく形成されることが可能となる。使用者の眼が、回折レンズ38によって形成される虚像から約20cmの位置に位置する場合には、4倍の拡大率は、25mm2 の面積を有する能動表面46に対して4cm2 の面積を有する虚像にほぼ対応する。しかしながら、回折レンズ38に対して虚像が比較的大きく分離されていると仮定すると、携帯時計31の使用者が能動表示装置36によって与えられる情報全体を、1cm2 の面積の正方形状表面を有する拡大レンズ38を通して見ることができる。このようにするためには、使用者は携帯時計31を、使用者の眼の位置に対して種々の位置に移動させなければならない。
【0032】
ここで、手首上にはめられた腕時計の場合には、携帯時計31の使用者の前腕部によって形成される縦方向軸線回りの回転移動のみが容易になされ得るということに注意されたい。斯くして、第1実施例において説明したように、回折ミラー40および回折レンズ38の各々が使用者の前腕部の縦方向軸線に平行をなす対称平面を有した輪郭を有するように、回折ミラー40および回折レンズ38を形成することができる。これにより、円筒状ミラー及び円柱レンズの場合と同様に、使用者の前腕部の縦方向軸線を横切る方向の寸法のみが拡大される。このような場合、携帯時計31の形態に関しては、能動表示装置36の能動表面46が矩形をなすと共に回折ミラー40の表面42および拡大レンズ38の表面44も矩形をなす。能動表面46上に形成される模様、特に文章は、矩形をなす能動表面46の短い方の次元に沿ってのみ圧縮される。斯くして、使用者の眼によって受け取られる虚像は適切な寸法を有し、特に文章の書き取り用に適切な寸法を有する。一例として、能動表面46は5mmの幅と2cmの長さとを有し、一方拡大レンズ38の表面44は1cmの幅と2cmの長さとを有する。更に一例として、拡大された寸法の拡大率は2倍から5倍の間の値を有する。
【0033】
変形例では、平坦な回折ミラー40が携帯時計31の外ぶた6に対して斜めに配置されることができ、その結果能動表示装置36から来る光を拡大レンズ38に向かう方向でかつガラス8にほぼ垂直をなす方向に反射するようにすることができるということに注意されたい。
【0034】
次に、図4を参照しながら本発明による携帯時計の第3の実施例について説明する。携帯時計51は、ガラス8と、ケースバンド4と、外ぶた6とを具備する。このような携帯時計51には時計ムーブメント2が取り付けられ、この時計ムーブメント2は、ガラス8と文字板52間に配置された時針10と分針12とを備えたアナログ式表示部と協働する。
【0035】
本発明によれば、携帯時計51は能動表示装置36を具備し、この能動表示装置36は第1の平坦なミラー40に向かう方向に光を送ることができる。この第1の平坦なミラー40は、能動表示装置36から来る光を、文字板52の高さ位置に位置する平坦な回折レンズ54に向かう方向に反射し、この回折レンズ54は、第1の平坦なミラー40と、ガラス8の高さ位置に位置する平坦な回折レンズ38との間に配置される。
【0036】
回折レンズ54は回折レンズ38と共に能動表示装置36の能動表面46の拡大を分担することができる。回折レンズ54は基本的に、能動表示装置36の能動表面46の虚像の光学的品質を向上させる機能を果たす。
【0037】
図4に示す変形例によれば、回折レンズ54は、第1の平坦なミラー40から来る光が、ミラー40と回折レンズ54間における光の方向に対して角度的にわずかに変化された方向に沿って回折されるように配置される。同様に、回折レンズ38は、回折レンズ38を横切る光の伝播方向が変化されるように配置される。その結果、携帯時計51から外に出る光の方向と、ガラス8に垂直をなす方向との間に形成される角度的分離が、このようなガラス8に垂直をなす方向と、ミラー40によって反射された光の方向との間に形成される角度的分離よりも実質的に小さくされる。
【0038】
回折レンズ54は文字板52の下方または上方に接着されることができるということに注意されたい。また、本実施例の変形例では、回折レンズ54は文字板52内に直接的に機械加工されることができる。同様に、拡大レンズ38は、ガラス8の下方に接着されることができ、またはガラス8内に直接的に機械加工されてガラス8と一体部品を形成するようにすることができる。
【0039】
更に本実施例の変形例によれば、ミラー40は単純な標準的平面ミラーによって構成されるということに注意されたい。この場合にもミラー40は、携帯時計51の外ぶた6に対して傾斜して配置されることができる。各実施例において、本発明による携帯時計内に設けられた表示装置から来る光用の最適な光学的経路(光路)56を形成するように種々の光学的構成要素が配置されるということが良くわかる。平坦なレンズ及び平坦なミラーを使用することにより、本発明による光学装置によって占められる空間が低減されると共に、本発明による光学装置を構成する種々の光学的構成要素を配置するための自由度が増大せしめられる。また、平坦なミラー40は、能動表示装置36の能動表面46を拡大する機能を分担する回折ミラーであることができ、及び/又は屈折角以外の角度に従って光を反射する回折ミラーであることができるということに注意されたい。
【0040】
次に、図5を参照しながら本発明による携帯時計の第4の実施例について説明する。
携帯時計61は、ガラス8と、ケースバンド4と、外ぶた6とを具備する。この携帯時計61には、液晶表示部64と協働する時計ムーブメント32が取り付けられる。
【0041】
本発明によれば、携帯時計61はケース4の内部上に能動表示装置36を具備し、この能動表示装置36は第1のミラー66に向かう方向に光を送ることができ、第1ミラー66はこのような光を第2のミラー68に向かう方向に反射し、第2ミラー68はこのような光を平坦な回折ミラー40に向かう方向に反射する。最後に、このような回折ミラー40は、能動表示装置36から来る光を、ガラス8に対して液晶表示装置64の下方に配置された平坦な回折レンズ38に向かう方向に反射する。
【0042】
第1ミラー66および平坦な回折ミラー40の双方は外ぶた6内に配置され、一方第2ミラー68は液晶表示装置64の下方に直接的に配置される。斯くして、能動表示装置36によって供給された光は、拡大レンズ38を横切る前にジグザグ状の光学的経路を通り、次いで携帯時計61のケースから外に出る。
【0043】
第1ミラー66および第2ミラー68は、標準的な屈折ミラー(refracting mirror) 又は回折ミラー(diffracting mirror)として形成されることができる。このような光学装置は、能動表示装置36と拡大レンズ38間の光学的距離をかなり増大させることができる。更に、本実施例における光学的配置は、各光学的構成要素66,68,40および38の配置(レイアウト)の自由度を増大させる。斯くして、能動表示装置36の能動表面46の拡大された虚像を形成するために、能動表示装置36から来る光の伝播を最適化することが可能ならしめられる。
【0044】
液晶表示装置64は、能動表示装置36から来る光の波長を透過させるように選択される。なお、この能動表示装置36はほぼ単色光を送り出す。これにより、液晶表示装置64によって形成された第1の模様と、能動表示装置36によって供給された第2の模様とを重畳させることが可能となる。本実施例の変形例では、液晶表示装置64は、液晶表示装置64が作動されていないときに、能動表示装置36から来る光を透過させる。この場合にもミラー40,66および68は、外ぶた6及びガラス8に対して相対的に傾斜して配置されることができ、外ぶた6とガラス8とは互いにほぼ平行に配置される。
【0045】
更に、二つの内部部材70および72が設けられ、これら二つの内部部材70および72は、第1ミラー66によって反射された光が拡大レンズ38を通って直接的に外に出ることを防止する機能を果たすということに注意されたい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による携帯時計の概略断面図である。
【図2】図1に示す携帯時計の概略平面図である。
【図3】本発明の第2の実施例による携帯時計の概略断面図である。
【図4】本発明の第3の実施例による携帯時計の概略断面図である。
【図5】本発明の第4の実施例による携帯時計の概略断面図である。
【符号の説明】
1,31,51,61…携帯時計
2,32…時計ムーブメント
4…ケース(ケースバンド)
6…外ぶた
8…ガラス
10…時針
12…分針
14…マイクロシャッタ表示装置
16…光源
18…ミラー
20…拡大レンズ
26…第1の文字板
30…第2の文字板
34…液晶表示装置
36…能動表示装置
38…回折レンズ(拡大レンズ)
40…ミラー(回折ミラー)
46…能動表面
52…文字板
54…回折レンズ
64…液晶表示装置
66…第1のミラー
68…第2のミラー
Claims (14)
- 携帯時計であって、ケース(4,6)と、第1表示手段(14;36)と、第1ミラー(40)と、該携帯時計の使用者が見るために該表示手段を光学的に拡大するように配置された光学的拡大手段(38;54)とを具備し、第1ミラー(40)が、前記ケース内に配置された前記表示手段から来る光を前記光学的拡大手段に向かう方向に反射するようにされている携帯時計において、第1ミラー(40)が前記ケースの外ぶた(6)の領域内に配置されていることを特徴とする、携帯時計。
- 前記第1ミラー(40)が前記外ぶた(6)に略平行に配設されていることを特徴とする請求項1に記載の携帯時計。
- 前記第1ミラー(40)が非球面屈折ミラーであることを特徴とする、請求項1または2に記載の携帯時計。
- 前記第1ミラー(40)が、反射に用いられる回折性光学的構成要素であることを特徴とする、請求項1または2に記載の携帯時計。
- 前記光学的拡大手段(38;54)が平坦な回折レンズを具備することを特徴とする、請求項1から4までのいずれか一項に記載の携帯時計。
- 文字板(52)を更に具備し、前記光学的拡大手段(38;54)が、ガラス(8)の高さ位置に配置された第1のレンズ(38)と、前記文字板の高さ位置に配置された第2のレンズ(54)を備え、該第1および第2のレンズが、前記表示手段(36)によって供給される情報を光学的に拡大するように配置されることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか一項に記載の携帯時計。
- 前記ケースの前記外ぶた(6)に対面配置された少なくとも一つの第2のミラー(68)を更に具備し、該第2ミラー(68)が、前記表示手段(36)から来る前記光を前記第1ミラー(40)に向かう方向に反射するようにしたことを特徴とする、請求項1から6までのいずれか一項に記載の携帯時計。
- 前記第2ミラー(68)が前記外ぶた(6)に略平行に配設されていることを特徴とする請求項7に記載の携帯時計。
- 前記表示手段(14)がマイクロシャッタ装置によって形成され、該マイクロシャッタ装置が、該携帯時計の前記ケース(4,6)内に配置された光源(16)によって照射されることを特徴とする、請求項1から8までのいずれか一項に記載の携帯時計。
- 前記表示手段(36)が高情報密度の能動表示手段(36)によって形成されることを特徴とする、請求項1から8までのいずれか一項に記載の携帯時計。
- 前記能動表示手段(36)は一組の要素セルによって形成され、各要素セルは、情報の要素点を形成する光信号を供給することができることを特徴とする、請求項10に記載の携帯時計。
- 更に、第2の表示手段を備え、該第2の表示手段は異なる情報を表示可能で第1の表示手段から独立していることを特徴とする、請求項1から11までのいずれか一項に記載の携帯時計。
- 前記光学的拡大手段(38)上に少なくとも部分的に重畳された液晶表示装置(64)を具備し、該液晶表示装置(64)は携帯時計のガラス(8)と該光学的拡大手段(38)との間に配置され、該液晶表示装置は、該液晶表示手段が作動されていないときにはいつでも、前記第1の表示手段(36)から来る光を基本的に透過させることを特徴とする、請求項12に記載の携帯時計。
- 前記液晶表示装置(64)は、該液晶表示装置が作動されているときにいつでも、前記表示手段から来る光を少なくとも部分的に透過させることを特徴とする、請求項13に記載の携帯時計。
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