JP3582629B2

JP3582629B2 - リンケージの中間レバーの構造

Info

Publication number: JP3582629B2
Application number: JP26832897A
Authority: JP
Inventors: 田郁也霜
Original assignee: UD Trucks Corp
Current assignee: UD Trucks Corp
Priority date: 1997-10-01
Filing date: 1997-10-01
Publication date: 2004-10-27
Anticipated expiration: 2017-10-01
Also published as: JPH11105730A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、リンケージの中間に設けられ、分割された２本のリンクを接続して軸方向の力を伝達するリンケージの中間レバーの構造に関する。
【０００２】
【従来の技術】
例えば、前輪２軸車の場合、前前輪及び前後輪を操舵しなければならず、そのために長くなり剛性が低下するリンクを中間レバーを介して接続してリンクの座屈を防止する技術は知られている（特開平８−１０４２４７号公報等参照）。
【０００３】
しかしながら、上記の技術においては、図４及び図５に示すように、リンクを枢着するピン穴４、６が近接しており取付座５と７とがオフセットしている場合は接続部１０の傾斜角α１が大となり、接続部１０の断面変化が急激となり応力集中が生じ、変形や最悪の場合は切損するという問題があり、操舵装置の場合は重大事故になる可能性がある。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述した従来技術に鑑みて提案されたもので、リンクを取り付けるピン穴が近接しており取付座がオフセットしていても応力集中が生じないリンケージの中間レバーの構造の提供を目的としている。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、リンケージの中間に設けられ、一端がアイドラブラケット（２３）に回動自在に支持され、他端に分割された２本のリンク（２７、２８）の一端がそれぞれ枢着され、それらのリンク（２７、２８）間の軸方向の力を伝達するためのリンケージの中間レバー（１）の構造において、その中間レバー（１）には前記２本のリンク（２７、２８）の一端がそれぞれ枢着される２個の円形状の取付座（５、７）を有し、それらの取付座（５、７）の対向する位置には円形状座面の一部を切り欠いた直線状の折り曲げ部（８、９）が形成され、それらの折り曲げ部（８、９）は傾斜角（α２）をもって接続部（１０）で接続されている。
【０００６】
本発明のリンケージの中間レバーの構造は、上記の様に構成されており、断面変化が急激であった中間レバーの接続部の断面積が十分大きいため、そこに作用する応力は低く抑制される。それと共に、断面変化が緩和されるので、応力集中が避けられる。その結果、リンケージの中間レバーの耐久性、信頼性が飛躍的に向上する。
【０００７】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
【０００８】
図において、従来技術と同じ機能を有する部材には同じ符号を付して重複説明は省略する。
【０００９】
図１において、車両フレームのサイドレール２１には前部（図における右側）に第１のアイドラブラケット２２、後部に第２のアイドラブラケット２３が取り付けられており、第１のアイドラブラケット２２には中間レバーである第１のアイドラアーム２４が回動自在に取り付けられ、図２を参照して、第２のアイドラブラケット２３には中間レバーである第２のアイドラアーム１がピン穴２に挿入されたピン２ａにより回動自在に取り付けられている。
【００１０】
そして、第１のアイドラアーム２４と第１のコネクチングロッド２７の一端とはピン２４ａで枢着され、他端は第２のアイドラアーム１のピン穴４に取り付けられたピン４ａで第２のアイドラアーム１に枢着され、第２のアイドラアーム１のピン穴６に取り付けられたピン６ａで第２のコネクチングロッド２の一端が枢着されている。ここで、符号２５はリンク、２６はドラグリンクをそれぞれ示している。
【００１１】
また、図２に示されているように、取付座５及び７の対向する位置には一部が切り欠かれてその弦をなす部分で直線状の折曲げ部８及び９が形成されており、図３に示されているように接続部１０はそれらの折曲げ部８と９とが傾斜角α２を付して接続され形成されている。
【００１２】
以下、作用について説明する。
【００１３】
上記のとおり、取付座５と７の対向する位置に折曲げ部８と９とが形成されており、接続部１０は円形座面の外周に対してｄ１＋ｄ２の寸法に相当するだけ円形座面を直接接続した場合よりながくなり、したがって、傾斜角α２は円形座面を直接接続した場合より小となり接続部１０の断面積が大となると共に断面変化は緩やかになり、応力集中が緩和される。
【００１４】
また、取付座面の一部が折曲げ部８、９として切り欠かれるがリンクとは座面全体で接触しているので、摩耗等の問題が発生することはない。
【００１５】
【発明の効果】
本発明は上記のように構成されており、従来断面変化が急激であった中間レバーの接続部の断面積が十分大となり、応力が低下すると共に断面変化は緩和され、応力集中が避けられるため耐久性、信頼性が向上する。また、取付座面の摩耗の問題が生じることはない。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施の形態を示すリンケージの例を示す側面図。
【図２】図１の中間レバーを示す側面図。
【図３】図２の要部のＡ矢視を示す図。
【図４】従来技術の中間レバーの例を示す側面図。
【図５】図４の要部のＢ矢視を示す図。
【符号の説明】
１・・・第２のアイドラアーム
２、４、６・・・ピン穴
８、９・・・折曲げ部
１０・・・接続部

Claims

リンケージの中間に設けられ、一端がアイドラブラケット（２３）に回動自在に支持され、他端に分割された２本のリンク（２７、２８）の一端がそれぞれ枢着され、それらのリンク（２７、２８）間の軸方向の力を伝達するためのリンケージの中間レバー（１）の構造において、その中間レバー（１）には前記２本のリンク（２７、２８）の一端がそれぞれ枢着される２個の円形状の取付座（５、７）を有し、それらの取付座（５、７）の対向する位置には円形状座面の一部を切り欠いた直線状の折り曲げ部（８、９）が形成され、それらの折り曲げ部（８、９）は傾斜角（α２）をもって接続部（１０）で接続されていることを特徴とするリンケージの中間レバーの構造。