JP3581281B2 - Ofdm−cdma方式受信装置およびofdm−cdma方式送信装置 - Google Patents

Ofdm−cdma方式受信装置およびofdm−cdma方式送信装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディジタル移動体通信システムに用いられる通信装置に関し、特にCDMA(Code Division Multiple Access)方式とOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式を組み合わせたOFDM−CDMA方式の無線通信を行うOFDM−CDMA方式受信装置およびOFDM−CDMA方式送信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近、CDMA方式とOFDM方式を組み合わせたOFDM−CDMA方式の通信が、注目され盛んに検討されている。以下、従来のOFDM−CDMA方式の通信装置について、図7を参照して説明する。
【0003】
送信系において、各拡散部10は、信号1〜信号nに対して、それぞれ拡散符号1〜拡散符号n(拡散比:k)を乗ずることにより、信号1〜信号nをk倍に拡散する。なお、上記各信号は、所定の変調処理がなされた信号である。
【0004】
加算部11は、各拡散部により拡散された信号を多重する。S/P変換器12は、多重された拡散後の信号(一系列の信号)を拡散信号毎(チップ毎)に分解して、拡散比(k)だけの複数系列の信号を生成する。すなわち、S/P変換器12は、多重された拡散後の信号(以下「多重信号」という。)の第1チップ〜第kチップを、複数系列の信号として生成する。
【0005】
IFFT(Inverse Fast Fourier Transform)部13は、多重信号の第1チップ〜第kチップおよび残留位相誤差検出用の既知信号(ここでは、2つの既知信号)に対して、IFFT(逆フーリエ変換)処理を行うことにより、周波数分割多重処理を行う。
【0006】
具体的には、IFFT部13は、拡散比(ここでは「k」)と、残留位相誤差検出用の既知信号の数(ここでは「2」)との総数に対応する数(ここでは「k+2」)のサブキャリアを用意し、上記第1チップ〜第kチップおよび2つの既知信号に対して、「k+2」だけ用意されたサブキャリアを割り当てて、周波数分割多重処理を行う。サブキャリアの割り当て方法は、図8に示す通りである。
【0007】
図8から明らかなように、上記2つの既知信号に対して割り当てるサブキャリア(パイロットキャリア)としては、全サブキャリアのうち中心周波数から最も離れた2つのサブキャリアが用いられている。
【0008】
IFFT部13における周波数分割多重処理により、多重信号の第1チップ〜第kチップおよび2つの既知信号がサブキャリアに重畳された信号が得られる。
【0009】
周波数分割多重処理により得られた信号は、所定の送信処理がなされることにより、送信信号が生成される。送信信号のフォーマットは、図9に示す通りである。ここで、TはOFDMシンボル周期である。図9には、3つのOFDMシンボルの様子が示されている。
【0010】
なお、上記所定の送信処理には、並列直列変換処理、D/A変換処理、周波数変換処理および帯域制限処理等が含まれる。この送信信号は、アンテナ14を介して通信相手に対して送信される。
【0011】
一方、図7を参照するに、受信系において、通信相手により送信された信号は、アンテナ14を介して、本通信装置により受信される。なお、上記通信相手は、図7に示すものと同様の構成を備えており、上述した送信系における処理を行うことにより得られた送信信号を送信する。
【0012】
アンテナ14からの受信信号は、所定の受信処理がなされる。なお、上記所定の受信処理には、帯域制限処理、周波数変換処理、A/D変換処理および直列並列変換処理等が含まれる。
【0013】
FFT(Fast Fourier Transform)部15は、上記所定の受信処理がなされた受信信号に対してFFT処理(フーリエ変換処理)を行うことにより、各サブキャリアにより伝送された信号を取り出す。すなわち、FFT部15は、FFT処理を行うことにより、サブキャリア1〜サブキャリアkにより伝送された信号(上記通信相手の送信系における多重信号の第1チップ〜第kチップ)、ならびに、パイロットキャリア1およびパイロットキャリア2により伝送された信号(2つの既知信号)を取り出す。さらに、FFT部15は、サブキャリア1〜サブキャリアkにより伝送された信号を、拡散比に相当する数(k)だけ設けられた伝送路補償部16に送り、パイロットキャリア1およびパイロットキャリア2により伝送された信号を伝送路補償部19に送る。
【0014】
各伝送路補償部16は、各サブキャリアにより伝送された信号に対して、伝送路補償処理(例えばフェージング等についての位相補償処理)を行う。P/S変換器17は、複数系列の信号、すなわち、k個設けられた伝送路補償部16からの伝送路補償処理後の信号を一系列の信号に変換する。具体的には、P/S変換器17は、時間tでは、各伝送路補償部16からの伝送路補償処理後の信号における第1チップを出力し、時間tでは、上記伝送路補償処理後の信号における第2チップを出力し、さらに、時間tでは、上記伝送路補償処理後の信号における第kチップを出力する。
【0015】
各逆拡散部18は、P/S変換器17からの一系列の信号に対して、それぞれ、拡散符号1〜拡散符号nを乗ずることにより、復調信号1〜復調信号nを取り出す。
【0016】
ここで、あるOFDMシンボルに対してFFT処理を行うことにより得られた信号に、残留周波数オフセット等に起因する残留位相誤差が存在する場合には、各逆拡散部18により出力される復調信号の誤り率特性が劣化することがある。
【0017】
具体的には、図9を参照するに、1番目のOFDMシンボル(時間0〜時間T)に対するFFT処理により得られる信号に、周波数オフセットがΔf存在した場合には、2番目のOFDMシンボル(時間T〜時間2T)に対するFFT処理により得られる信号には、2πΔfTだけ残留位相誤差が存在し、3番目のOFDMシンボル(時間2T〜時間3T)に対するFFT処理により得られる信号には、2πΔf2Tだけ残留位相誤差が存在することになる。この結果、各逆拡散部18により出力される復調信号の誤り率特性は劣化する。
【0018】
そこで、各逆拡散部18により出力される復調信号に対して、残留位相誤差についての補償処理を行う必要がある。この残留位相誤差についての補償処理は下記の通りである。
【0019】
図7を参照するに、伝送路補償部19は、FFT部15からのパイロットキャリアにより伝送された信号に対して、伝送路補償処理(例えばフェージング等についての位相補償処理)を行う。ここでは、送信系においては、上述したように、残留位相誤差検出用の既知信号が2つ、すなわち、パイロットキャリアが2つ用いられている。したがって、伝送路補償部19は、パイロットキャリア1およびパイロットキャリア2により伝送されたそれぞれの既知信号に対して、伝送路補償処理を行う。
【0020】
平均部20は、伝送路補償処理がなされた既知信号、ここでは、パイロットキャリア1およびパイロットキャリア2により伝送された各既知信号の平均化を行う。
【0021】
残留位相誤差検出部21は、送信系において用いられた既知信号と、平均部20からの平均化された既知信号とを用いて、残留位相誤差を検出する。また、残留位相誤差検出部21は、検出した残留位相誤差を各位相補償部22に出力する。
【0022】
各位相補償部22は、残留位相誤差検出部21からの残留位相誤差を用いて、各逆拡散部18からの復調信号に対する位相補償処理を行う。すなわち、各位相補償部22は、各逆拡散部18からの復調信号に対して、平均化された残留位相誤差の共役複素数を乗ずることにより、位相補償処理を施した復調信号を出力する。
【0023】
以上のようにして、復調信号に対する残留位相誤差についての位相補償処理がなされる。ここでは、残留位相誤差を検出用の既知信号を2つのサブキャリアにより伝送する場合について説明したが、上記既知信号を伝送するサブキャリア数を増加させることにより、高精度の残留位相誤差を検出することができるので、復調信号の誤り率特性の劣化を低減することができる。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のOFDM−CDMA方式の通信装置においては、次のような問題がある。すなわち、アンテナ14を介して受信された信号がFFT部15に送られたときには、既知信号を伝送するためのサブキャリア(すなわち既知信号)には、雑音等が重畳される。このため、このサブキャリアにより伝送された既知信号に基づいて検出した残留位相誤差を用いて、復調信号に対する位相補償処理を行った場合には、復調信号に重畳される雑音等が増大するため、位相補償処理後の復調信号の誤り率特性が劣化するという問題がある。
【0025】
この問題を解決するために、既知信号を伝送するためのサブキャリアの数を増加させる方法が考えられる。ところが、この方法を用いた場合には、復調信号の誤り率特性の劣化を抑えることはできるが、伝送効率が低下するという別の問題が発生する。
【0026】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、伝送効率を低下させることなく復調信号の誤り率特性の劣化を防止するOFDM−CDMA方式受信装置およびOFDM−CDMA方式送信装置を提供することを目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】
本発明のOFDM−CDMA方式受信装置は、複数の搬送波で構成される信号であって、前記複数の搬送波のうち一部の搬送波に情報信号と第1既知信号とが符号分割多重された信号が割り当てられ且つ前記一部の搬送波以外の搬送波に第2既知信号が割り当てられた信号を受信する受信手段と、前記第1既知信号を用いて第1位相誤差を検出するとともに、前記第2既知信号を用いて第2位相誤差を検出する検出手段と、前記第1位相誤差と前記第2位相誤差とを、回線品質および前記符号分割多重された信号の信号多重数の少なくとも一方に応じて適応的に用いて、前記情報信号に対して位相補償を行う位相補償手段と、を有する構成を採る。また、本発明のOFDM−CDMA方式受信装置は、上記構成において、前記位相補償手段は、前記第1位相誤差、前記第2位相誤差、または、前記第1位相誤差と前記第2位相誤差とを平均化した誤差のいずれかを用いる構成を採る。
【0028】
本発明のOFDM−CDMA方式送信装置は、複数の搬送波で構成される信号であって、前記複数の搬送波のうち一部の搬送波に情報信号と第1既知信号とが符号分割多重された信号が割り当てられ且つ前記一部の搬送波以外の搬送波に第2既知信号が割り当てられた信号を受信する受信手段と、前記第1既知信号を用いて第1位相誤差を検出するとともに、前記第2既知信号を用いて第2位相誤差を検出する検出手段と、前記第1位相誤差と前記第2位相誤差とを、回線品質および前記符号分割多重された信号の信号多重数の少なくとも一方に応じて適応的に用いて、前記情報信号に対して位相補償を行う位相補償手段と、を有する受信装置に対して前記複数の搬送波で構成される信号を送信するOFDM−CDMA方式送信装置であって、前記符号分割多重された信号を前記一部の搬送波に割り当てるとともに、前記第2既知信号を前記一部の搬送波以外の搬送波に割り当てることにより、周波数分割多重処理を行う多重手段と、前記周波数分割多重処理により得られた信号を前記受信装置に送信する送信手段と、を有する構成を採る。また、本発明のOFDM−CDMA方式送信装置は、上記構成において、前記多重手段は、前記第1位相誤差の検出精度を前記回線品質および前記信号多重数の少なくとも一方に応じて変動させる前記第1既知信号を、前記情報信号と符号分割多重する構成を採る。
【0029】
本発明によれば、送信系において、固有の拡散符号により拡散した第1既知信号および情報信号を各サブキャリアに挿入し、かつ、第2既知信号を特定のサブキャリア(パイロットキャリア)に挿入する。また、受信系において、上記特定のサブキャリアにより伝送された第2既知信号と、各サブキャリアにより伝送された信号から得られた信号に対して、上記固有の拡散符号を用いた逆拡散処理により得られた第1既知信号と、を用いて残留位相誤差を検出し、検出した各残留位相誤差を用いて復調信号に対する位相補償処理を行う。これにより、伝送効率を低下させることなく、復調信号の誤り率特性の劣化を低減することができる。
【0031】
また、本発明によれば、信号多重数または回線品質に応じて、復調信号に対する位相補償に用いる残留位相誤差を適応的に選択するので、復調信号の誤り率特性の劣化をさらに防止することができる。
【0032】
本発明の通信端末装置は、上記OFDM−CDMA方式送信装置と、上記いずれかのOFDM−CDMA方式受信装置と、具備することを特徴とする。
【0033】
本発明によれば、伝送効率を低下させることなく復調信号の誤り率特性の劣化を防止するOFDM−CDMA方式通信装置を搭載するので、良好な通信を行う通信端末装置を提供することができる。
【0034】
本発明の基地局装置は、上記OFDM−CDMA方式送信装置と、上記いずれかのOFDM−CDMA方式受信装置と、具備することを特徴とする。
【0035】
本発明によれば、伝送効率を低下させることなく復調信号の誤り率特性の劣化を防止するOFDM−CDMA方式通信装置を搭載するので、良好な通信を行う基地局装置を提供することができる。
【0038】
【発明の実施の形態】
本発明の骨子は、固有の拡散符号を用いて拡散した既知信号を各サブキャリア(各搬送波)に挿入し、さらに、既知信号を上記各サブキャリア以外の特定のサブキャリアに挿入するようにしたことである。
【0039】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0040】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1にかかるOFDM−CDMA方式通信装置の構成を示すブロック図である。送信系において、各拡散部100は、信号(情報信号)1〜信号(情報信号)nに対して、それぞれ拡散符号1〜拡散符号n(拡散比:k)を乗ずることにより、信号1〜信号nをk倍に拡散する。なお、上記各信号は、所定の変調処理がなされた信号である。
【0041】
拡散部101は、残留位相誤差検出用の既知信号に対して、この既知信号専用の拡散符号を乗ずることにより、既知信号をk倍に拡散する。ここで、便宜上、拡散部101により拡散される既知信号を「第1既知信号」と称する。
【0042】
加算部102は、各拡散部により拡散された信号を多重する。ここで、便宜上、加算部102が多重する信号の総数を「信号多重数」と称する。すなわち、信号多重数とは、符号分割多重される信号の総数に相当する。図1においては、信号多重数は「n+1」である。
【0043】
S/P変換部103は、多重された拡散後の信号(一系列の信号)を拡散信号毎(チップ毎)に分解して、拡散比(k)だけの複数系列の信号を生成する。すなわち、S/P変換器103は、多重された拡散後の信号(以下「多重信号」という。)の第1チップ〜第kチップを、複数系列の信号として生成する。ここで、本実施の形態における多重信号は、第1既知信号をこの第1既知信号専用の拡散符号により拡散した信号が多重されている点において、上述した従来の多重信号と相違する。
【0044】
IFFT部104は、多重信号の第1チップ〜第kチップおよび残留位相誤差検出用の既知信号に対して、IFFT(逆フーリエ変換)処理を行うことにより、周波数分割多重処理を行う。ここで、便宜上、IFFT部104に入力される既知信号を「第2既知信号」と称する。なお、本実施の形態においては、IFFT部104に、相互に同一な2つの第2既知信号が入力された場合について説明する。
【0045】
具体的には、IFFT部104は、拡散比(ここでは「k」)と、第2既知信号の数(ここでは「2」)との総数に対応する数(ここでは「k+2」)のサブキャリア(搬送波)を用意し、上記第1チップ〜第kチップおよび2つの第2既知信号に対して、「k+2」だけ用意されたサブキャリアを割り当てて、周波数分割多重処理を行う。サブキャリアの割り当て方法は、図8に示す通りである。
【0046】
図8から明らかなように、上記2つの第2既知信号に対して割り当てるサブキャリア(パイロットキャリア1およびパイロットキャリア2)としては、全サブキャリアのうち中心周波数から最も離れた2つのサブキャリアが用いられている。なお、第2既知信号に対して割り当てるサブキャリアとして、上記2つのサブキャリアだけでなく、任意のサブキャリアを用いることも可能である。
【0047】
IFFT部104における周波数分割多重処理により、多重信号の第1チップ〜第kチップおよび2つの第2既知信号がサブキャリアに重畳された信号が得られる。
【0048】
周波数分割多重処理により得られた信号は、所定の送信処理がなされることにより、送信信号が生成される。上記所定の送信処理には、並列直列変換処理、D/A変換処理、周波数変換処理および帯域制限処理等が含まれる。この送信信号は、アンテナ105を介して通信相手に対して送信される。送信信号のフォーマットとしては、例えば図9に示すフォーマットが用いられる。なお、図9に示したフォーマットだけでなく、ガード区間等が挿入されたフォーマットを用いることも可能であることはいうまでもない。
【0049】
一方、図1を参照するに、受信系において、通信相手により送信された信号は、アンテナ105を介して、本通信装置により受信される。なお、上記通信相手は、図1に示すものと同様の構成を備えており、上述した送信系における処理を行うことにより得られた送信信号を送信する。
【0050】
アンテナ105からの受信信号は、所定の受信処理がなされる。なお、上記所定の受信処理には、帯域制限処理、周波数変換処理、A/D変換処理および直列並列変換処理等が含まれる。
【0051】
FFT部106は、上記所定の受信処理がなされた受信信号に対してFFT処理(フーリエ変換処理)を行うことにより、各サブキャリアにより伝送された信号を取り出す。すなわち、FFT部106は、FFT処理を行うことにより、サブキャリア1〜サブキャリアkにより伝送された信号(上記通信相手の送信系における多重信号の第1チップ〜第kチップ)、ならびに、パイロットキャリア1およびパイロットキャリア2により伝送された信号(2つの第2既知信号)を取り出す。さらに、FFT部106は、サブキャリア1〜サブキャリアkにより伝送された信号を、拡散比に相当する数(k)だけ設けられた伝送路補償部107に送り、パイロットキャリア1およびパイロットキャリア2により伝送された信号を伝送路補償部108に送る。
【0052】
各伝送路補償部107は、各サブキャリアにより伝送された信号に対して、伝送路補償処理(例えばフェージング等についての位相補償処理)を行う。P/S変換器109は、複数系列の信号、すなわち、k個設けられた伝送路補償部107からの伝送路補償処理後の信号を一系列の信号に変換する。具体的には、P/S変換器109は、時間tでは、各伝送路補償部107からの伝送路補償処理後の信号における第1チップを出力し、時間tでは、上記伝送路補償処理後の信号における第2チップを出力し、さらに、時間tでは、上記伝送路補償処理後の信号における第kチップを出力する。
【0053】
各逆拡散部110は、P/S変換器109からの一系列の信号に対して、それぞれ、拡散符号1〜拡散符号nを乗ずることにより、復調信号1〜復調信号nを取り出す。各逆拡散部110は、取り出した復調信号を後段の位相補償部112に出力する。
【0054】
逆拡散部111は、P/S変換器109からの一系列の信号に対して、第1既知信号固有の拡散符号を乗ずることにより、第1既知信号を取り出す。なお、逆拡散部111により用いられる拡散符号は、上記通信相手の送信系における拡散部101により用いられた拡散符号と同一のものである。逆拡散部111は、取り出した第1既知信号を残留位相誤差検出部113に出力する。
【0055】
一方、伝送路補償部108は、FFT部106からのパイロットキャリアにより伝送された信号に対して、伝送路補償処理(例えばフェージング等についての位相補償処理)を行う。ここでは、送信系においては、上述したように、第2既知信号が2つ、すなわち、パイロットキャリアが2つ用いられている。したがって、伝送路補償処理部108は、パイロットキャリア1およびパイロットキャリア2により伝送されたそれぞれの第2既知信号に対して、伝送路補償処理を行う。
【0056】
平均部115は、伝送路補償処理がなされた第2既知信号、ここでは、パイロットキャリア1およびパイロットキャリア2により伝送された各第2既知信号の平均化を行う。平均化部115は、平均化した第2既知信号を残留位相誤差検出部116に出力する。
【0057】
残留位相誤差検出部113および残留位相誤差検出部116は、それぞれ、逆拡散部111からの第1既知信号、および、平均部115からの平均化された第2既知信号を用いて、残留位相誤差を検出する。各残留位相誤差検出部における内部構成については後述する。残留位相誤差検出部113および残留位相誤差検出部116は、検出した残留位相誤差を平均部114に送る。
【0058】
平均部114は、残留位相誤差検出部113からの残留位相誤差と残留位相誤差検出部116からの残留位相誤差とを平均化し、平均化した残留位相誤差を各位相補償部112に送る。すなわち、平均部114は、特定のサブキャリア(パイロットキャリア)により伝送された第2既知信号を用いて検出した残留位相誤差と、各サブキャリアにより伝送された第1既知信号を用いて検出した残留位相誤差とを平均化する。これにより、アンテナ105を介して受信された信号がFFT部106に送られたときに、第2既知信号を伝送するためのサブキャリア(すなわち既知信号)に重畳された雑音等は低減される。
【0059】
各位相補償部112は、対応する逆拡散部110からの復調信号に対して、平均部114からの残留位相誤差の共役複素数を乗ずることにより、位相補償処理を施した復調信号1〜復調信号nを出力する。なお、各位相補償部112の内部構成については後述する。
【0060】
次いで、残留位相誤差検出部113および残留位相誤差検出部116の内部構成について、図2を参照して説明する。図2は、本発明の実施の形態1にかかるOFDM−CDMA方式通信装置における残留位相誤差検出部の構成を示すブロック図である。
【0061】
ここでは、逆拡散処理により得られた復調信号に、残留位相誤差θ(nT)が存在するものとする。この場合には、復調信号RX(nT)は、次に示す式により表現される。
RX(nT)=TX(nT)exp(jθ(nT)) −▲1▼
ただし、TX(nT)は、信号n(n=1,2,3,…)である。
【0062】
また、残留位相誤差θ(nT)が存在する場合には、既知信号RXPi(nT)(逆拡散部111により取り出される第1既知信号またはFFT部106により取り出される特定のサブキャリアにより伝送された第2既知信号)は、次に示す式により表現される。
RXPi(nT)=A(nT)Pi(nT)exp(jθ(nT)) −▲2▼
ただし、A(nT)は、既知信号の受信振幅情報であり、Pi(nT)は、既知信号である。
【0063】
図2を参照するに、まず、乗算部201は、▲2▼式に示した既知信号RXPi(nT)に対して、既知信号Pi(nT)を乗ずる。これにより、乗算部201が出力する信号は、次に示す式により表現される。ただし、|RXPi(nT)=1|とする。
Figure 0003581281
【0064】
次いで、除算部203は、乗算部201からの信号すなわち▲3▼式に示した信号に対して、包絡線生成部202からの受信振幅情報A(nT)を用いて、正規化を行う。これにより、除算部203は、次に示す式により表現される残留位相誤差を検出する。
A(nT)exp(jθ(nT))/A(nT)=exp(jθ(nT)) −▲4▼
【0065】
さらに、共役生成部204は、除算部203からの信号すなわち▲4▼式に示した信号の共役複素数を生成する。これにより、共役生成部204は、残留位相誤差の共役複素数exp(−jθ(nT))を生成する。以上が各残留位相誤差検出部の内部構成である。
【0066】
次に、各位相補償部112の内部構成について、図3を参照して説明する。図3は、本発明の実施の形態1にかかるOFDM−CDMA方式通信装置における位相補償部の内部構成を示すブロック図である。
【0067】
図3に示すように、乗算部301は、逆拡散部110からの復調信号に対して、残留位相誤差の共役複素数exp(−jθ(nT))を乗ずる。これにより、乗算部301は、次の式に示すような残留位相誤差を補償した復調信号を出力する。
Figure 0003581281
すなわち、位相補償部112は、残留位相誤差を補償した復調信号として、通信相手の送信系における信号と略等価な信号を出力することができる。以上が位相補償部112の内部構成である。
【0068】
このように、本実施の形態によれば、送信系において、情報信号とは別に用意した第1既知信号に対して、この第1既知信号固有の拡散符号を用いた拡散処理を行い、拡散処理後の第1既知信号および各情報信号を各サブキャリアに挿入し、かつ、第2既知信号を特定のサブキャリア(パイロットキャリア)に挿入する。
【0069】
一方、受信系において、上記特定のサブキャリアにより伝送された第2既知信号と、各サブキャリアにより伝送された信号から得られた信号に対して、上記第1既知信号固有の拡散符号を用いた逆拡散処理により得られた第1既知信号と、を用いて残留位相誤差を検出し、検出した各残留位相誤差の平均化を行う。
【0070】
平均化された残留位相誤差においては、特定のサブキャリアにより伝送された第2既知信号に重畳された雑音等の成分は低減されているので、この平均化された残留位相誤差を用いた位相補償処理により得られる復調信号の誤り率特性は、良好なものとなる。これにより、復調信号の誤り率特性の劣化を低減することができる。
【0071】
さらに、伝送効率から見れば、第1既知信号を拡散した信号を各サブキャリアに挿入しているが、信号多重数は1つ(第1既知信号分)だけ増加するのみであるので、総合的な伝送効率はほとんど低下しない。この結果、本実施の形態によれば、伝送効率を低下させることなく復調信号の誤り率特性の劣化を防止することができる。
【0072】
なお、本実施の形態においては、相互に同一な2つの第2既知信号を用いた場合について説明したが、本発明は、これに限定されず、相互に同一または相互に異なる複数(3つ以上)の第2既知信号を用いる場合、および、1つの第2既知信号を用いる場合についても適用可能なものである。ただし、第2既知信号の数を増やした際には伝送効率が低下することがあるため、用いる第2既知信号の数は伝送効率に応じて決定してもよい。
【0073】
第2既知信号を3つ以上用いた場合には、上記各第2既知信号が相互に同一な信号であれば、特定のサブキャリアにより伝送された各第2既知信号に対して伝送路補償処理を行い、さらに、伝送路補償処理された各第2既知信号の平均化を行い、平均化した第2既知信号を用いて残留位相誤差を検出することができる。。上記各第2既知信号が相互に異なる信号であれば、特定のサブキャリアにより伝送された各第2既知信号に対して伝送路補償処理を行い、さらに、伝送路補償処理された各第2既知信号を用いて残留位相誤差を検出し、検出した各残留位相誤差を平均化することができる。
【0074】
一方、第2既知信号を1つ用いた場合には、特定のサブキャリアにより伝送された第2既知信号に対して伝送路補償処理を行い、さらに、伝送路補償処理された第2既知信号を用いて残留位相誤差を検出することができる。
【0075】
また、送信系において、第1既知信号および第2既知信号の信号レベルを、情報信号のレベルより大きくすることも可能である。これにより、受信系における第1既知信号および第2既知信号の受信品質が良好となるので、各既知信号を用いて検出する残留位相誤差の精度が向上する。さらに、送信系において、第1既知信号および第2既知信号の変調方式、すなわち、第1既知信号が拡散部101に入力される前になされる変調の方式および第2既知信号がIFFT部104に入力される前になされる変調の方式を、情報信号に対して行う変調の方式と相違させることも可能である。
【0076】
(実施の形態2)
実施の形態2では、実施の形態1において、位相補償処理に用いる残留位相誤差として、第2既知信号を用いて検出した残留位相誤差、第1既知信号を用いて検出した残留位相誤差、または、上記残留位相誤差を平均化したものを、信号多重数によって適応的に選択する場合について説明する。
【0077】
図1を参照するに、信号多重数が小さい場合には、逆拡散部111により取り出される第1既知信号は、逆拡散処理により雑音等が低減されたものとなる。この第1既知信号を用いれば、残留位相誤差検出部113は、精度の良い残留位相誤差を検出することができる。
【0078】
ところが、信号多重数が大きい場合には、多重された信号間の度合いが大きくなるため、逆拡散部111により取り出される第1既知信号は、干渉の影響を受けたものとなる。このため、残留位相誤差検出部113は、精度の低い残留位相誤差を検出する可能性がある。この場合には、特定のサブキャリアにより伝送された第2既知信号を用いて検出した残留位相誤差の方が、逆拡散部111により取り出された第1既知信号を用いて検出した残留位相誤差よりも、精度が高いといえる。
【0079】
そこで、本実施の形態においては、信号多重数によって、位相補償処理に用いる残留位相誤差として、第1既知信号を用いて検出した残留位相誤差、第2既知信号を用いて検出した残留位相誤差、または、上記各残留位相誤差を平均化した誤差のいずれかを適応的に選択する。以下、本実施の形態にかかるOFDM−CDMA方式通信装置について、図4を参照して説明する。
【0080】
図4は、本発明の実施の形態2にかかるOFDM−CDMA方式通信装置の構成を示すブロック図である。なお、図4における実施の形態1(図1)と同様の構成については、図1におけるものと同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
【0081】
セレクタ401には、残留位相誤差検出部113より、第1既知信号を用いて検出された残留位相誤差が入力され、残留位相誤差検出部116より、第2既知信号を用いて検出された残留位相誤差が入力され、平均部114より、残留位相誤差検出部113からの残留位相誤差と残留位相誤差検出部116からの残留位相誤差とが平均化された誤差が入力される。
【0082】
セレクタ401は、図示しない制御部からの制御信号(すなわち信号多重数を報知する信号)に従って、位相補償部112に出力すべき残留位相誤差として、残留位相誤差検出部113、残留位相誤差検出部116または平均部114のいずれかから送られた残留位相誤差を選択し、選択した残留位相誤差を各位相補償部112に出力する。
【0083】
なお、図示しない制御部は、多重信号数を検出し、検出した多重信号数を報知するための制御信号をセレクタ401に出力する。
【0084】
このように、本実施の形態によれば、位相補償処理において、第2既知信号を用いて検出した残留位相誤差、第1既知信号を用いて検出した残留位相誤差、または、上記残留位相誤差を平均化した誤差のいずれかを、信号多重数によって適応的に用いるので、実施の形態1に比べて、さらに復調信号の誤り率特性の劣化を防止することができる。
【0085】
(実施の形態3)
実施の形態3では、実施の形態2において、位相補償処理に用いる残留位相誤差を適応的に用いる際の条件として、制御信号に加えて回線品質情報を使用する場合について説明する。
【0086】
伝搬路の遅延分散が大きい(回線品質が悪い)場合には、あるOFDMシンボルにおける前のOFDMシンボルによる干渉が大きくなるため、第1既知信号を用いて検出した残留位相誤差の精度は劣化する。この場合には、信号多重数が小さくとも、特定のサブキャリアにより伝送された第2既知信号を用いて検出した残留位相誤差の方が、精度が良好となることがある。
【0087】
そこで、本実施の形態においては、信号多重数および回線品質によって、位相補償処理に用いる残留位相誤差として、第2既知信号を用いて検出した残留位相誤差、第1既知信号を用いて検出した残留位相誤差、または、上記残留位相誤差を平均化した誤差を適応的に用いる。以下、本実施の形態にかかるOFDM−CDMA方式通信装置について、図5を参照して説明する。
【0088】
図5は、本発明の実施の形態3にかかるOFDM−CDMA方式通信装置の構成を示すブロック図である。なお、図5における実施の形態2(図4)と同様の構成については、図4と同一の符号を付して、詳しい説明を省略する。
【0089】
セレクタ501には、上述した制御信号に加えて回線品質情報が、図示しない制御部より入力されている。セレクタ501は、制御信号により得られた信号多重数と回線品質情報とによって、残留位相誤差検出部113からの残留位相誤差、残留位相誤差検出部116からの残留位相誤差、または、平均部114からの平均化された残留位相誤差のうち、いずれかを適応的に各位相補償部112に出力する。
【0090】
ここで、回線品質情報は、例えば、残留位相補償後の復調信号と残留位相補償後の復調信号を硬判定した信号との差に基づいて決定可能なものである。なお、この回線品質情報は、従来方式においても送信電力制御や変調方式の選択等に用いるために、制御部により格納されているものである。
【0091】
このように、本実施の形態によれば、位相補償処理において、第2既知信号を用いて検出した残留位相誤差、第1既知信号を用いて検出した残留位相誤差、または、上記残留位相誤差を平均化した誤差のいずれかを、信号多重数および回線品質によって適応的に用いるので、実施の形態2に比べて、さらに復調信号の誤り率特性の劣化を防止することができる。
【0092】
(実施の形態4)
本実施の形態では、実施の形態1〜実施の形態3において、複数の第1既知信号を用いる場合について説明する。以下、本実施の形態にかかるOFDM−CDMA方式通信装置について、図6を参照して説明する。ここでは、実施の形態1〜実施の形態3のうち実施の形態3にかかるOFDM−CDMA方式通信装置に本発明を適用した場合について説明するが、本発明は、実施の形態1および実施の形態2にも適用可能なものである。
【0093】
図6は、本発明の実施の形態4にかかるOFDM−CDMA方式通信装置の構成を示すブロック図である。なお、図6における実施の形態3(図5)と同様の構成については、図5におけるものと同一の符号を付して、詳しい説明を省略する。
【0094】
図6を参照するに、送信系において、第1既知信号に対して拡散を行う拡散部101が2つ設けられている。この拡散部101は、基本的に実施の形態1で説明した拡散部101と同様なものである。ただし、2つの拡散部101において用いられる拡散符号は、相互に異なる符号(例えば、拡散符号1と拡散符号2)である。なお、本実施の形態においては、各拡散部101に入力される第1既知信号は、相互に異なる信号であるものとする。
【0095】
一方、受信系において、P/S変換器109からの一系列の信号に対して、第1既知信号用の拡散符号を用いた逆拡散処理を行うための逆拡散部111が2つ設けられている。すなわち、各拡散部111は、P/S変換器109からの一系列の信号に対して、それぞれ拡散符号1および拡散符号2を用いた逆拡散処理を行う。これにより、各逆拡散部111は、通信相手の送信系において拡散符号1および拡散符号2により拡散された2つの第1既知信号を取り出す。
【0096】
逆拡散部111と同数だけ設けられた各残留位相誤差検出部113は、各逆拡散部111により取り出された第1既知信号を用いて、残留位相誤差を検出する。平均部601は、各残留位相誤差検出部113により検出された残留位相誤差の平均化を行う。平均部601が出力する残留位相誤差は、実施の形態3における残留位相誤差検出部113が出力する残留位相誤差よりも、検出精度が良好なものとなっている。
【0097】
このように、本実施の形態によれば、送信系において、複数の第1既知信号を相互に異なる拡散符号により拡散し、拡散した第1既知信号を各サブキャリアにより伝送し、受信系において、各サブキャリアにより伝送された信号から得られた一系列の信号に対して、送信系において用いられた上記拡散符号を用いた逆拡散処理を行うことにより、上記複数の第1既知信号を取り出すことができる。さらに、取り出された複数の第1既知信号を用いて検出した残留位相誤差を平均化することにより、高精度な残留位相誤差を検出することができるため、実施の形態1〜実施の形態3に比べて、さらに誤り率特性が良好な復調信号を取り出すことができる。
【0098】
なお、本実施の形態においては、相互に異なる2つの第1既知信号を用いた場合について説明したが、本発明は、これに限定されず、相互に同一または相互に異なる複数(3つ以上)の第1既知信号を用いる場合、および、1つの第1既知信号を用いる場合についても適用可能なものである。
【0099】
第1既知信号を3つ以上用いた場合には、上記各第1既知信号が相互に同一な信号であれば、逆拡散処理により取り出した各第1既知信号に対して伝送路補償処理を行い、さらに、伝送路補償された各第1既知信号の平均化を行い、平均化した第1既知信号を用いて残留位相誤差を検出することができる。上記各第1既知信号が相互に異なる信号であれば、逆拡散処理により取り出した各第1既知信号に対して伝送路補償処理を行い、さらに、伝送路補償処理された各第1既知信号を用いて残留位相誤差を検出し、検出した残留位相誤差を平均化することができる。
【0100】
一方、第1既知信号を1つ用いた場合には、逆拡散処理により取り出された第1既知信号に対して伝送路補償処理を行い、伝送路補償処理された第1既知信号を用いて残留位相誤差を検出することができる。
【0101】
さらに、本発明は、多重信号数や回線品質等の様々な条件に応じて、第1既知信号を拡散する拡散部の数を変更する場合についても適用可能である。
【0102】
本発明のOFDM−CDMA方式通信装置は、ディジタル移動体通信システムにおける通信端末装置や基地局装置に搭載可能なものである。
【0103】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、固有の拡散符号を用いて拡散した既知信号を各サブキャリアに挿入し、さらに、既知信号を上記各サブキャリア以外の特定のサブキャリアに挿入するようにしたので、伝送効率を低下させることなく復調信号の誤り率特性の劣化を防止するOFDM−CDMA方式受信装置およびOFDM−CDMA方式送信装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1にかかるOFDM−CDMA方式通信装置の構成を示すブロック図
【図2】本発明の実施の形態1にかかるOFDM−CDMA方式通信装置における残留位相誤差検出部の構成を示すブロック図
【図3】本発明の実施の形態1にかかるOFDM−CDMA方式通信装置における位相補償部の内部構成を示すブロック図
【図4】本発明の実施の形態2にかかるOFDM−CDMA方式通信装置の構成を示すブロック図
【図5】本発明の実施の形態3にかかるOFDM−CDMA方式通信装置の構成を示すブロック図
【図6】本発明の実施の形態4にかかるOFDM−CDMA方式通信装置の構成を示すブロック図
【図7】従来のOFDM−CDMA方式通信装置の構成を示すブロック図
【図8】OFDM−CDMA方式通信装置におけるサブキャリア配置の一例を示す模式図
【図9】OFDM−CDMA方式通信装置において用いられる信号フォーマットの構成一例を示す模式図
【符号の説明】
100,101 拡散部
102 加算部
103 S/P変換器
104 IFFT部
105 アンテナ
106 FFT部
107,108 伝送路補償部
109 P/S変換器
110,111 逆拡散部
112 位相補償部
113,116 残留位相誤差検出部
114,115,601 平均部
401,501 セレクタ

Claims (6)

  1. 複数の搬送波で構成される信号であって、前記複数の搬送波のうち一部の搬送波に情報信号と第1既知信号とが符号分割多重された信号が割り当てられ且つ前記一部の搬送波以外の搬送波に第2既知信号が割り当てられた信号を受信する受信手段と、
    前記第1既知信号を用いて第1位相誤差を検出するとともに、前記第2既知信号を用いて第2位相誤差を検出する検出手段と、
    前記第1位相誤差と前記第2位相誤差とを、回線品質および前記符号分割多重された信号の信号多重数の少なくとも一方に応じて適応的に用いて、前記情報信号に対して位相補償を行う位相補償手段と、
    を有することを特徴とするOFDM−CDMA方式受信装置。
  2. 前記位相補償手段は、
    前記第1位相誤差、前記第2位相誤差、または、前記第1位相誤差と前記第2位相誤差とを平均化した誤差のいずれかを用いる、
    ことを特徴とする請求項1記載のOFDM−CDMA方式受信装置。
  3. 複数の搬送波で構成される信号であって、前記複数の搬送波のうち一部の搬送波に情報信号と第1既知信号とが符号分割多重された信号が割り当てられ且つ前記一部の搬送波以外の搬送波に第2既知信号が割り当てられた信号を受信する受信手段と、前記第1既知信号を用いて第1位相誤差を検出するとともに、前記第2既知信号を用いて第2位相誤差を検出する検出手段と、前記第1位相誤差と前記第2位相誤差とを、回線品質および前記符号分割多重された信号の信号多重数の少なくとも一方に応じて適応的に用いて、前記情報信号に対して位相補償を行う位相補償手段と、を有する受信装置に対して前記複数の搬送波で構成される信号を送信するOFDM−CDMA方式送信装置であって、
    前記符号分割多重された信号を前記一部の搬送波に割り当てるとともに、前記第2既知信号を前記一部の搬送波以外の搬送波に割り当てることにより、周波数分割多重処理を行う多重する多重手段と、
    前記周波数分割多重処理により得られた信号を前記受信装置に送信する送信手段と、
    を有することを特徴とするOFDM−CDMA方式送信装置。
  4. 前記多重手段は、
    前記第1位相誤差の検出精度を前記回線品質および前記信号多重数の少なくとも一方に応じて変動させる前記第1既知信号を、前記情報信号と符号分割多重する、
    ことを特徴とする請求項3記載のOFDM−CDMA方式送信装置。
  5. 請求項1記載のOFDM−CDMA方式受信装置および請求項3記載のOFDM−CDMA方式送信装置の少なくともいずれか一方を有することを特徴とする通信端末装置。
  6. 請求項1記載のOFDM−CDMA方式受信装置および請求項3記載のOFDM−CDMA方式送信装置の少なくともいずれか一方を有することを特徴とする基地局装置。
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